カード処理装置
【課題】 記憶部の記録データに応じて目視データの書換えが可能な表示部に感温変色インクを用いたリライトカードを処理する新規なカード処理装置を提供する。
【解決手段】 搬送経路5上のリライトカード2の記憶部に対してデータの書込み/読取り処理を行うデータ処理部13と、リライトカード2の感温変色インクで形成した表示部2Aを、冷却装置23で冷却されている冷却室22で冷却して変色させ、目視データを消去する変色処理ユニット20と、表示部2Aに対してデータ処理部13で書込みデータに応じた目視データをサーマルヘッド14Aで加熱処理して印字する印字処理部14とを備えて構成した。
【解決手段】 搬送経路5上のリライトカード2の記憶部に対してデータの書込み/読取り処理を行うデータ処理部13と、リライトカード2の感温変色インクで形成した表示部2Aを、冷却装置23で冷却されている冷却室22で冷却して変色させ、目視データを消去する変色処理ユニット20と、表示部2Aに対してデータ処理部13で書込みデータに応じた目視データをサーマルヘッド14Aで加熱処理して印字する印字処理部14とを備えて構成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録データに応じて目視データの書換えが可能な表示部を有するリライトカードを処理するカード処理装置に関し、特に、表示部に感温変色インクを用いたリライトカードを処理するカード処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ICカードや磁気カード等のデータ記録が可能なカード媒体の外表面に、目視データの書換えが可能な表示部を有するリライトカードが、定期券、ポイントカード、プリペードカード等の種々の用途に用いられている。
【0003】
従来のリライトカードの表示部には、透視可能な窓部を有する密閉空間部内に封入した磁性粒子を、磁気作用を利用して表示パターンに応じて配列させて目視データを表示するもの(例えば、特許文献1参照)や、ロイコ染料を用いたもの(例えば、特許文献2参照)等が実用化されている。
【特許文献1】特開平7−290868号公報
【特許文献1】特開2003−251969号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、磁性粒子を利用した表示部は、表示情報を磁気ヘッドで書込むため、表現できる文字種が、英数字、カタカナに限られ漢字やひらがなは表現できない。また、表示領域が限られ、表示できる文字数も最大16文字であり、表示できる情報量が少ない。ロイコ染料を用いた表示部は、表現できる文字種や表示情報量は多いが、目視データの書換えのために、表示部に対してきめ細かな温度制御を行う必要がある。このため、表示部の目視データの書換え処理が容易なリライトカードが要望されている。
【0005】
ところで、近年、温度に応じて可逆的に変色する感温変色インクが実用化されている。この感温変色インクは、図12に示すように温度を上昇させていった時の第1の色から第2の色に変色する変色点温度t2と、温度を降下させていった時の第2の色から第1の色に変色する変色点温度t1(t1<t2)とが異なるヒステリシス特性を示し、温度t1以下の温度域の第1の色と温度t2以上の温度域の第2の色がt1〜t2の間でそれぞれ維持される。かかる感温変色インクは、簡単な冷却処理と加熱処理で変色が可能であり、リライトカードの表示部として有望であり、このようなリライトカードを処理するためのカード処理装置の実現が望まれている。
【0006】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、目視データの書換えが可能な表示部に感温変色インクを用いたリライトカードを処理する新規なカード処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため、請求項1の発明では、読み書き可能なデータの記憶部を有し、外表面の少なくとも一部に可逆的に変色可能な感温変色インクで形成した表示部を有するリライトカードの前記表示部に対して、前記記憶部の記録データに応じた目視データを印字処理可能なカード処理装置であって、搬送経路上の前記リライトカードの前記記憶部に対してデータの書込み/読取り処理を行うデータ処理部と、前記リライトカードの前記表示部を変色処理して印字された前記目視データを消去する変色処理部と、前記表示部に対して前記データ処理部で書込んだ書込みデータに応じた目視データを印字処理する印字処理部と、を備えて構成した。
【0008】
かかる構成では、データ処理部で、搬送経路上のリライトカードに対してデータの読取り及び書込み処理を行う。読取ったデータに基づいて既に表示部に目視データが印字されているリライトカードであれば変色処理部にリライトカードを搬送して変色処理して目視データを消去し、その後、リライトカードを印字処理部に搬送して書込みデータに応じた目視データを表示部に対して印字処理する。また、表示部に目視データが印字されていない新規発行のリライトカードであれば、直ちに印字処理部に搬送して書込みデータに応じた目視データを表示部に対して印字処理する。
【0009】
請求項2のように、カード挿入部から前記リライトカードが挿入されたことを検知するカード挿入検知手段を備え、該カード挿入検知手段の検知出力に基づいて、前記データ処理部、前記変色処理部及び前記印字処理部の動作を制御し、書込みデータに応じた目視データを前記表示部に印字してリライトカードを前記カード挿入部から排出する構成とするとよい。
かかる構成では、カード挿入部から挿入されたリライトカードを処理することができるようになる。
【0010】
請求項3のように、前記リライトカードを収納するホッパ部を備え、カード発行指令に基づいて、前記データ処理部、前記変色処理部及び前記印字処理部の動作を制御し、書込みデータに応じた目視データを前記表示部に印字してリライトカードを発行する構成とするとよい。
かかる構成では、ホッパ部にリライトカードを収納させておくことで、表示部に目視データを印字してリライトカードを自動発行できるようになる。
【0011】
具体的には、請求項4のように、前記変色処理部で、前記表示部を冷却処理して前記目視データを消去し、前記印字処理部で、前記表示部を加熱処理して前記目視データを印字処理する構成とするとよい。
【0012】
請求項5のように、リライトカードを搬送する第1搬送手段と、搬送経路に沿って配置された前記データ処理部及び前記印字処理部と、搬送経路上のカード搬送状態に応じて前記データ処理部及び前記印字処理部を駆動制御する第1制御手段とを備えて構成されるデータ処理ユニットと、リライトカードを冷却する冷却室と、該冷却室内を冷却する冷却装置と、前記冷却室にリライトカードを搬入する第2搬送手段と、前記冷却室に搬入されたリライトカードを前記表示部の変色処理に必要な時間停止保持するよう前記第2搬送手段を駆動制御する第2制御手段とを備えて構成するとよい。
【0013】
請求項5の構成において、請求項6のように、前記第2搬送手段を、搬送経路を挟んで上下に互いに対向配置された搬送ローラで構成するとき、該搬送ローラを前記カード搬入口に近接させて前記冷却室内に配置し、かつ、上下の搬送ローラを互いに接触させる構成とするとよい。
かかる構成では、上下の搬送ローラを接触させてカード搬入口に近接配置することにより、カード搬入口からの冷気の漏れを極力少なくできるようになる。
【0014】
また、請求項7のように、前記冷却室のカード搬入口を開閉可能な開閉部材を設ける構成とするとよい。
また、請求項8のように、前記冷却室の湿度を管理する湿度管理手段を備える構成とするとよい。
【0015】
請求項9のように、前記印字処理部は、前記表示部の印字部分をサーマルヘッドで加熱処理して印字する構成とするとよい。
請求項10のように、リライトカードの回収部を備える構成とするとよい。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明によれば、表示部に感温変色インクを使用したリライトカードを処理することが可能で、表示部に印字する目視データの書換え処理のための温度管理が簡単な新規なカード処理装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本発明に係るカード処理装置の第1実施形態を示す図で、図1はブロック構成図、図2及び図3は、カード処理装置内の搬送系の概略構成を示す上面図と側面図である。
図において、本実施形態のカード処理装置1は、読み書き可能なデータの記憶部を有し、外表面の少なくとも一部、例えば表面全面に可逆的に変色可能な感温変色インクで形成した表示部2Aを有するリライトカード2(図2及び図3に示す)の表示部2Aに対して、記憶部の記録データに応じた目視データを印字処理可能な装置であって、データ処理ユニット10と、変色処理ユニット20と、前記データ処理ユニット10及び変色処理ユニット20の駆動を制御する制御部30とを備えて構成される。尚、リライトカード2の表示部2Aは、カード外表面の少なくとも一部領域に形成してあればよく、表面の一部領域に形成するようにしてもよい。また、リライトカードのカード媒体は、内蔵のICにデータを記憶するICカードや、磁気層にデータを記憶する磁気カードのいずれでもよい。
【0018】
前記データ処理ユニット10は、図2及び図3に示すように、装置本体3の一端側に設けたカード挿入部4に続く搬送経路5(図中一点鎖線で示す)に沿って配置され、搬送経路5上のカード位置を検知するカード検知センサ群11と、カード挿入方向検知センサ12と、データ処理部13と、印字処理部14と、搬送経路5に沿ってリライトカード2を搬送するための搬送ローラ15a〜15fと、図2及び図3には図示しないが搬送経路5の下側の搬送ローラ15a〜15cを駆動する搬送ローラ駆動モータ16とを備える。ここで、搬送ローラ15a〜15fと搬送ローラ駆動モータ16で第1搬送手段を構成する。
【0019】
前記カード検知センサ群11は、例えば搬送経路3を挟んで上下に互いに対向配置された発光素子11a〜11cと受光素子11d〜11fでそれぞれ構成される3個の光センサ11A〜11Cからなり、搬送経路5に沿って適切な間隔を設けて配置されている。
カード挿入方向検知センサ12は、搬送経路5の下側に配置されて例えばリライトカード2の裏面の適所に設けたバーコードを検出してカード挿入方向を検知する。
データ処理部13は、リライトカード2に対してデータの読取り/書込み処理を行うものであり、リライトカード2がICカードであればデータの送受信可能な送受信機能を備えた読取り/書込み装置で構成され、磁気カードであれば磁気ヘッドを備えた読取り/書込み装置で構成される。
【0020】
印字処理部14は、リライトカード2の表示部2Aに目視データを印字処理するものであり、例えばサーマルヘッド14Aとプラテンローラ14Bを備え、表示部2Aを加熱処理して目視データを印字する感熱装置で構成される。ここで、表示部2Aの感温変色インクが図12に示す温度特性とすれば、サーマルヘッド14Aにより温度t2以上に加熱処理して印字部分を第2の色に変色させることにより、目視データが印字される。
搬送ローラ駆動モータ16は、正逆転可能であり、例えばベルト等の動力伝達部材を介して搬送ローラ15a〜15cを駆動し、これにより、搬送ローラ15a〜15cに接触する搬送経路5上側の搬送ローラ15d〜15fが従動し、搬送ローラの回転方向に応じてリライトカード2を搬送する。
【0021】
前記変色処理ユニット20は、リライトカード2の表示部2Aの目視データを消去処理する変色処理部に相当するものであり、図2及び図3に示すように、搬送経路5に沿ってデータ処理ユニット10に続いて配置され、搬送経路5上のカード位置を検知するカード検知センサ群21と、リライトカード2を冷却する冷却室22と、冷却室22を冷却する冷却装置23と、リライトカード2を冷却室22に搬送する搬送ローラ24a〜24dと、図2及び図3には図示しないが搬送経路5の下側の搬送ローラ24a,24bを駆動する搬送ローラ駆動モータ25とを備える。ここで、搬送ローラ24a〜24dと搬送ローラ駆動モータ25で第2搬送手段を構成する。
【0022】
前記カード検知センサ群21は、搬送経路3を挟んで上下に互いに対向配置された発光素子21a,21bと受光素子21c,21dでそれぞれ構成される2個の光センサ21A,21Bからなり、例えば、冷却室22を挟んで変色処理ユニット20の両端に配置される。
前記冷却室22は、図示しないが例えばスリット状のカード搬入口が両端に形成されており、カード搬入口以外は外部と遮断された密閉空間を形成している。
冷却装置23は、カード処理装置1の電源オンにより冷却動作を開始し、冷却室22内に突入させたケーシング先端が吸熱部となって熱を吸収することにより冷却室22内を冷却する。表示部2Aの感温変色インクが図12に示す温度特性とすれば、冷却装置23により、冷却室22を温度t1以下の温度に冷却しておく。これにより、表示部2Aを温度t1以下に冷却して表示部全面を第1の色に変色させることにより、目視データが消去される。
【0023】
搬送ローラ24a〜24dは、冷却室22内で各カード搬入口に近接して配置されており、リライトカード2が存在しない状態で上下の搬送ローラ24aと24c,24bと24dが互いに接触してカード搬入口の隙間を極力少なくして冷気が室外へ極力漏れないよう構成している。尚、冷気の漏れ防止のためにカード搬入口を開閉可能な開閉部材としてシャッタ等を設け、カードの搬送状態に応じて開閉制御するようにしてもよい。
搬送ローラ駆動モータ25は、正逆転可能であり、例えばベルト等の動力伝達部材を介して搬送ローラ24a,24bを駆動し、これにより、搬送経路5上側の搬送ローラ24c,24dが従動し、搬送ローラの回転方向に応じてリライトカード2を搬送する。
【0024】
前記制御部30は、データ処理ユニット10のカード検知センサ群11及びカード挿入方向検知センサ12からのセンサ出力に基づいて、搬送ローラ駆動モータ16を駆動制御してリライトカード2の搬送状態を制御すると共にデータ処理部13及び印字処理部14の動作開始タイミングを制御し、データ処理部13からの出力データに基づいて印字処理部14の印字動作を制御する。また、制御部30は、変色処理ユニット20のカード検知センサ群21からのセンサ出力に基づいて、搬送ローラ駆動モータ25を駆動制御して変色処理ユニット20内におけるリライトカード2の搬送状態を制御する。従って、制御部30は、データ処理ユニット10における第1制御手段と変色処理ユニット20における第2制御手段の機能を有する。
【0025】
次に、図4のフローチャートを参照して本実施形態のカード処理装置1の基本的な処理動作の概略的な流れとカード搬送動作の概略について簡単に説明する。
カード挿入部4にリライトカード2が挿入されると(ステップ1(図中S1で示し、以下同様とする))、カード挿入検知手段としての光センサ11Aがリライトカード2を検知し、その検知信号が制御部30に入力し、制御部30からの指令により搬送ローラ駆動モータ16を駆動し、リライトカード2の搬送を開始し、搬送経路5に沿ってデータ処理部13へ搬送する(ステップ2)。光センサ11Bからカード検知信号が制御部30に入力すると、制御部30からの指令によりデータ処理部13が動作し、データの読取りと書込み処理を実行する(ステップ3,4)。その後、変色処理ユニット20へリライトカードを搬送する(ステップ5)。光センサ21Aからカード検知信号が制御部30に入力すると、制御部30からの指令により搬送ローラ駆動モータ25を駆動し、光センサ21Bの位置までリライトカード2を搬送する。ここで、リライトカード2が光センサ11Cを通過して光センサ11Cからの検知出力がなくなると、データ処理ユニット10側の搬送ローラ駆動モータ16を停止する。光センサ21Bからカード検知信号が制御部30に入力すると、冷却室23にリライトカード2を停止して冷却し表示部2Aを変色処理して目視データを消去する(ステップ6)。変色処理が終了すると搬送ローラ駆動モータ25を逆転させて、リライトカード2をデータ処理ユニット10の印字処理部14へ搬送する(ステップ7)。ここで、光センサ11Cから検知出力が制御部30に入力すると、搬送ローラ駆動モータ16を駆動し、光センサ21Aの検知出力がなくなると、変色処理ユニット20側の搬送ローラ駆動モータ25を停止する。リライトカード2が印字処理部14に搬送されるとサーマルヘッド14Aにより表示部2Aを加熱処理して印字部分を変色させることにより書込みデータに応じた目視データを表示部2Aに印字する(ステップ8)。印字処理が終了すればリライトカード2をカード挿入部4から排出する(ステップ9)。
【0026】
次に、本実施形態のカード処理装置1の詳細な処理動作を図5のフローチャートに示し説明する。
ステップ11では、光センサ11Aがリライトカード2を検知したか否かを判定する。判定がYESであれば、搬送ローラ駆動モータ16を駆動してリライトカード2を搬送し、ステップ12に進む。
ステップ12では、カード挿入方向検知センサ12の出力に基づいて挿入方向が正しいか否かを判定する。判定がYESであれば、ステップ13に進む。
【0027】
ステップ13では、データ処理部13によりカードデータの読取りを行う。
ステップ14では、読取りデータに基づいて処理可能なカードか否かを判定する。判定がYESであれば、ステップ15に進む。
ステップ15では、カードデータの書込みを行う。
ステップ16では、書込みが正しく行われたか否かを判定し、判定がYESであれば、ステップ17に進む。
【0028】
ステップ17では、読取りデータに基づいて新規発行カードか否かを判定する。表示部2Aに既に目視データが印字された発行済みカードであれば判定がNOとなり、変色処理により目視データを消去するためステップ18に進み、変色処理ユニット20へリライトカード2を搬送する。表示部2Aに目視データが印字されていない新規発行カードであれば判定がYESとなり、ステップ18〜20を飛び越してステップ21に進む。
【0029】
ステップ19では、光センサ21Bがリライトカード2を検知したか否かを判定し、検知したらステップ20へ進む。
ステップ20では、リライトカード2を温度t1以下に冷却されている冷却室22内に予め設定した所定の冷却時間停止保持したか否かを判定し、冷却時間が経過すれば判定がYESとなり、表示部2A全面が第1の色に変色して目視データが消去できたと判断してステップ21に進む。
【0030】
ステップ21では、リライトカード2をデータ処理ユニット13の印字処理部14へ搬送する。
ステップ22では、印字処理部14でサーマルヘッド14Aにより表示部2Aの印字部分を温度t2以上に加熱処理して目視データを印字する。
ステップ23では、リライトカード2をカード挿入部4から排出する。
【0031】
かかる第1実施形態の構成のカード処理装置1によれば、単純な冷却処理と加熱処理によりリライトカード2の表示部2Aの目視データの書換えができるので、複雑な温度制御をする必要がなく、目視データの更新処理が極めて単純にできるようになる。
【0032】
次に、リライトカードの自動発行機能を備えた本発明のカード処理装置の第2実施形態を説明する。
図6〜図8は、本発明に係るカード処理装置の第2実施形態を示す図で、図6はブロック構成図、図7及び図8は、カード処理装置内の搬送系の概略構成を示す上面図と側面図である。尚、第1実施形態と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0033】
図において、第2実施形態のカード処理装置40は、発行するリライトカード2を収納するカードホッパ部41と、リライトカード2の発行操作を行うための操作部42が付加されている。その他は第1実施形態と同じ構成である。
カードホッパ部41は、図7及び図8に示すように、変色処理ユニット20のカード搬送方向奥側に配置され、リライトカード2を収納する。収納されたリライトカード2は、最下部のカード裏面に接触する図示しない送出しローラにより、搬送経路5に送出される。
そして、本実施形態は、カードホッパ部41に、未発行の新規リライトカードと共に、回収したリサイクルのリライトカードを目視データが印字されたままの状態で混在して収納して発行する構成である。
【0034】
図9のフローチャートを参照して本実施形態のカード発行動作を説明する。
ステップ31では、操作部42から制御部30にカード発行指令があったか否かを判定し、判定がYESであればステップ32に進む。
ステップ32では、送出しローラを駆動してリライトカード2をカードホッパ部41から送出し、データ処理ユニット10の挿入方向検知センサ12まで搬送する。
その後は、第1実施形態のステップ12〜23と同様の動作となる。
【0035】
即ち、ステップ33でカード挿入方向が正しいと判定されれば、ステップ34でカードデータの読取りを行い、ステップ35で処理可能なカードと判定されれば、ステップ36でカードデータの書込みを行う。ステップ37で書込みが正しく行われたと判定されれば、ステップ38で未発行の新規カードか否かを判定し、表示部2Aに目視データが印字されている発行済みリサイクルカードと判定されれば、ステップ39で変色処理ユニットへ搬送し、ステップ40,41の変色処理により表示部2Aの目視データを消去する。一方、ステップ38で未発行の新規カードと判定されれば、変色処理ユニット20へは搬送せずステップ42に進む。ステップ42で、リライトカード2を印字処理部14へ搬送し、ステップ43で表示部2Aにサーマルヘッド14Aにより目視データを印字し、ステップ44でリライトカード2をカード挿入部4から発行する。
【0036】
かかる第2実施形態の構成のカード処理装置40によれば、リライトカード2を回収したままの状態、即ち、表示部2Aの目視データを消去することなく、リサイクル発行することができる。
【0037】
尚、上記実施形態では、新規カードとリサイクルカードを判別して変色処理ユニット20による目視データの消去処理を実行するか否かを選択する構成であるが、カードホッパ部41から送出した発行カードは、変色処理ユニット20を通過してデータ処理ユニット10へ搬送されるので、新規カードとリサイクルカードに関係なく発行するカード全てに対して変色処理ユニット20により目視データの消去処理を実行するよう構成してもよい。この場合、図9のステップ32の直後に、ステップ39〜41の動作を実行してステップ33に進む。ただし、ステップ40の判定は光センサ21Bに代えて光センサ21Aの検知出力を利用する。また、ステップ38の判定動作は不要となり、ステップ37で判定がYESになったときはステップ42に進む動作となる。
【0038】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、回収したリサイクルカードの目視データを消去処理してからカードホッパ部41に収納して発行する構成である。尚、ハードウエア構成は、第2実施形態と同じであり、ソフトウエアが異なるだけであり、図10に本実施形態のカード発行動作を示す。
【0039】
図10において、ステップ51〜ステップ55までの動作は第2実施形態のステップ31〜37と同様であるので、ここでは説明を省略する。
本実施形態装置では、ステップ57の判定がYESとなった後は、変色処理ユニット20へは搬送せずに、直ちにステップ58で印字処理部14に搬送し、ステップ59で目視データの印字を実行し、ステップ60でカードを排出して発行する。
尚、カードホッパ部41に収納する前のリサイクルカードの目視データの消去は、外部において温度t1以下に冷却処理すればよい。
【0040】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態は、解約処理機能を設ける構成である。
図11のフローチャートを参照して本実施形態装置の回収動作を説明する。
カード挿入部4に解約するリライトカード2が挿入されると動作が開始される。尚、ステップ71〜74の動作は第1実施形態のステップ11〜14と同様であるのでここでは説明を省略する。
【0041】
ステップ75では、データ処理部13によりカードデータの消去を行う。
ステップ76では、消去が正しく行われたか否かを判定し、判定がYESであれば、ステップ77に進む。
ステップ77〜79では、第1実施形態のステップ18〜20と同様の変色処理動作を実行し表示部2Aの目視データを消去する。
ステップ80では、例えばカード回収用のストック部へ回収カードを搬送するよう搬送系を制御して解約カードを回収する。
一方、ステップ72、74、76のいずれかでNOと判定された場合は、ステップ81に進み、カードをカード挿入部4から排出して返却する。
【0042】
かかる構成によれば、解約カードの回収処理と同時に、表示部2Aの目視データの消去処理も自動的に行うので、回収したリライトカード2をリサイクル使用する際に、目視データの消去処理を別途行う必要がない。
第4実施形態のステップ77〜79の目視データ消去処理を省略して目視データを消去せずに回収する構成としてもよく、かかる構成の解約機能では、第2実施形態の装置に組み込むことが望ましい。
【0043】
尚、冷却室内における結露等を考慮して冷却室の湿度を管理する湿度管理手段を設けることが望ましい。この場合、定期的に冷却室内の水分を除去するようにしてもよく、湿度を監視して冷却室内の湿度を監視制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、光センサ21Bを設けて変色処理ユニット20への搬入を検知する構成としたが、光センサ21Bを省略してもよい。この場合、リライトカード2が光センサ21Aを通過して光センサ21Aからの検知信号がなくなったときに変色処理ユニット20にリライトカードが搬入された判断するようにすればよい。
また、カードの搬送形態はローラ搬送に限定するものではなく、ベルト搬送等でもよい。
また、上記実施形態では、カード搬送系の駆動源(駆動モータ)をデータ処理ユニット、変色処理ユニット、送出しローラで別々に設ける構成としたが、1つの駆動源を共用する構成とすれば、カード処理装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1実施形態を示すブロック図
【図2】第1実施形態の装置内部の概略上面図
【図3】第1実施形態の装置内部の概略側面図
【図4】第1実施形態の基本的処理動作の流れを説明するフローチャート
【図5】第1実施形態の詳細な処理動作を説明するフローチャート
【図6】本発明の第2実施形態を示すブロック図
【図7】第2実施形態の装置内部の概略上面図
【図8】第2実施形態の装置内部の概略側面図
【図9】第2実施形態の発行動作を説明するフローチャート
【図10】第3実施形態の発行動作を説明するフローチャート
【図11】第4実施形態の回収動作を説明するフローチャート
【図12】表示部に使用する感温変色インクの変色温度特性を示す図
【符号の説明】
【0045】
1,40 カード処理装置
2 リライトカード
2A 表示部
5 搬送経路
10 データ処理ユニット
11,21 カード検知センサ群
12 カード挿入検知センサ
13 データ処理部
14 印字処理部
15a〜15f,24a〜24d 搬送ローラ
16,25 搬送ローラ駆動モータ
20 変色処理ユニット
22 冷却室
23 冷却装置
30 制御部
41 カードホッパ部
42 操作部
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録データに応じて目視データの書換えが可能な表示部を有するリライトカードを処理するカード処理装置に関し、特に、表示部に感温変色インクを用いたリライトカードを処理するカード処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ICカードや磁気カード等のデータ記録が可能なカード媒体の外表面に、目視データの書換えが可能な表示部を有するリライトカードが、定期券、ポイントカード、プリペードカード等の種々の用途に用いられている。
【0003】
従来のリライトカードの表示部には、透視可能な窓部を有する密閉空間部内に封入した磁性粒子を、磁気作用を利用して表示パターンに応じて配列させて目視データを表示するもの(例えば、特許文献1参照)や、ロイコ染料を用いたもの(例えば、特許文献2参照)等が実用化されている。
【特許文献1】特開平7−290868号公報
【特許文献1】特開2003−251969号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、磁性粒子を利用した表示部は、表示情報を磁気ヘッドで書込むため、表現できる文字種が、英数字、カタカナに限られ漢字やひらがなは表現できない。また、表示領域が限られ、表示できる文字数も最大16文字であり、表示できる情報量が少ない。ロイコ染料を用いた表示部は、表現できる文字種や表示情報量は多いが、目視データの書換えのために、表示部に対してきめ細かな温度制御を行う必要がある。このため、表示部の目視データの書換え処理が容易なリライトカードが要望されている。
【0005】
ところで、近年、温度に応じて可逆的に変色する感温変色インクが実用化されている。この感温変色インクは、図12に示すように温度を上昇させていった時の第1の色から第2の色に変色する変色点温度t2と、温度を降下させていった時の第2の色から第1の色に変色する変色点温度t1(t1<t2)とが異なるヒステリシス特性を示し、温度t1以下の温度域の第1の色と温度t2以上の温度域の第2の色がt1〜t2の間でそれぞれ維持される。かかる感温変色インクは、簡単な冷却処理と加熱処理で変色が可能であり、リライトカードの表示部として有望であり、このようなリライトカードを処理するためのカード処理装置の実現が望まれている。
【0006】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、目視データの書換えが可能な表示部に感温変色インクを用いたリライトカードを処理する新規なカード処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため、請求項1の発明では、読み書き可能なデータの記憶部を有し、外表面の少なくとも一部に可逆的に変色可能な感温変色インクで形成した表示部を有するリライトカードの前記表示部に対して、前記記憶部の記録データに応じた目視データを印字処理可能なカード処理装置であって、搬送経路上の前記リライトカードの前記記憶部に対してデータの書込み/読取り処理を行うデータ処理部と、前記リライトカードの前記表示部を変色処理して印字された前記目視データを消去する変色処理部と、前記表示部に対して前記データ処理部で書込んだ書込みデータに応じた目視データを印字処理する印字処理部と、を備えて構成した。
【0008】
かかる構成では、データ処理部で、搬送経路上のリライトカードに対してデータの読取り及び書込み処理を行う。読取ったデータに基づいて既に表示部に目視データが印字されているリライトカードであれば変色処理部にリライトカードを搬送して変色処理して目視データを消去し、その後、リライトカードを印字処理部に搬送して書込みデータに応じた目視データを表示部に対して印字処理する。また、表示部に目視データが印字されていない新規発行のリライトカードであれば、直ちに印字処理部に搬送して書込みデータに応じた目視データを表示部に対して印字処理する。
【0009】
請求項2のように、カード挿入部から前記リライトカードが挿入されたことを検知するカード挿入検知手段を備え、該カード挿入検知手段の検知出力に基づいて、前記データ処理部、前記変色処理部及び前記印字処理部の動作を制御し、書込みデータに応じた目視データを前記表示部に印字してリライトカードを前記カード挿入部から排出する構成とするとよい。
かかる構成では、カード挿入部から挿入されたリライトカードを処理することができるようになる。
【0010】
請求項3のように、前記リライトカードを収納するホッパ部を備え、カード発行指令に基づいて、前記データ処理部、前記変色処理部及び前記印字処理部の動作を制御し、書込みデータに応じた目視データを前記表示部に印字してリライトカードを発行する構成とするとよい。
かかる構成では、ホッパ部にリライトカードを収納させておくことで、表示部に目視データを印字してリライトカードを自動発行できるようになる。
【0011】
具体的には、請求項4のように、前記変色処理部で、前記表示部を冷却処理して前記目視データを消去し、前記印字処理部で、前記表示部を加熱処理して前記目視データを印字処理する構成とするとよい。
【0012】
請求項5のように、リライトカードを搬送する第1搬送手段と、搬送経路に沿って配置された前記データ処理部及び前記印字処理部と、搬送経路上のカード搬送状態に応じて前記データ処理部及び前記印字処理部を駆動制御する第1制御手段とを備えて構成されるデータ処理ユニットと、リライトカードを冷却する冷却室と、該冷却室内を冷却する冷却装置と、前記冷却室にリライトカードを搬入する第2搬送手段と、前記冷却室に搬入されたリライトカードを前記表示部の変色処理に必要な時間停止保持するよう前記第2搬送手段を駆動制御する第2制御手段とを備えて構成するとよい。
【0013】
請求項5の構成において、請求項6のように、前記第2搬送手段を、搬送経路を挟んで上下に互いに対向配置された搬送ローラで構成するとき、該搬送ローラを前記カード搬入口に近接させて前記冷却室内に配置し、かつ、上下の搬送ローラを互いに接触させる構成とするとよい。
かかる構成では、上下の搬送ローラを接触させてカード搬入口に近接配置することにより、カード搬入口からの冷気の漏れを極力少なくできるようになる。
【0014】
また、請求項7のように、前記冷却室のカード搬入口を開閉可能な開閉部材を設ける構成とするとよい。
また、請求項8のように、前記冷却室の湿度を管理する湿度管理手段を備える構成とするとよい。
【0015】
請求項9のように、前記印字処理部は、前記表示部の印字部分をサーマルヘッドで加熱処理して印字する構成とするとよい。
請求項10のように、リライトカードの回収部を備える構成とするとよい。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明によれば、表示部に感温変色インクを使用したリライトカードを処理することが可能で、表示部に印字する目視データの書換え処理のための温度管理が簡単な新規なカード処理装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本発明に係るカード処理装置の第1実施形態を示す図で、図1はブロック構成図、図2及び図3は、カード処理装置内の搬送系の概略構成を示す上面図と側面図である。
図において、本実施形態のカード処理装置1は、読み書き可能なデータの記憶部を有し、外表面の少なくとも一部、例えば表面全面に可逆的に変色可能な感温変色インクで形成した表示部2Aを有するリライトカード2(図2及び図3に示す)の表示部2Aに対して、記憶部の記録データに応じた目視データを印字処理可能な装置であって、データ処理ユニット10と、変色処理ユニット20と、前記データ処理ユニット10及び変色処理ユニット20の駆動を制御する制御部30とを備えて構成される。尚、リライトカード2の表示部2Aは、カード外表面の少なくとも一部領域に形成してあればよく、表面の一部領域に形成するようにしてもよい。また、リライトカードのカード媒体は、内蔵のICにデータを記憶するICカードや、磁気層にデータを記憶する磁気カードのいずれでもよい。
【0018】
前記データ処理ユニット10は、図2及び図3に示すように、装置本体3の一端側に設けたカード挿入部4に続く搬送経路5(図中一点鎖線で示す)に沿って配置され、搬送経路5上のカード位置を検知するカード検知センサ群11と、カード挿入方向検知センサ12と、データ処理部13と、印字処理部14と、搬送経路5に沿ってリライトカード2を搬送するための搬送ローラ15a〜15fと、図2及び図3には図示しないが搬送経路5の下側の搬送ローラ15a〜15cを駆動する搬送ローラ駆動モータ16とを備える。ここで、搬送ローラ15a〜15fと搬送ローラ駆動モータ16で第1搬送手段を構成する。
【0019】
前記カード検知センサ群11は、例えば搬送経路3を挟んで上下に互いに対向配置された発光素子11a〜11cと受光素子11d〜11fでそれぞれ構成される3個の光センサ11A〜11Cからなり、搬送経路5に沿って適切な間隔を設けて配置されている。
カード挿入方向検知センサ12は、搬送経路5の下側に配置されて例えばリライトカード2の裏面の適所に設けたバーコードを検出してカード挿入方向を検知する。
データ処理部13は、リライトカード2に対してデータの読取り/書込み処理を行うものであり、リライトカード2がICカードであればデータの送受信可能な送受信機能を備えた読取り/書込み装置で構成され、磁気カードであれば磁気ヘッドを備えた読取り/書込み装置で構成される。
【0020】
印字処理部14は、リライトカード2の表示部2Aに目視データを印字処理するものであり、例えばサーマルヘッド14Aとプラテンローラ14Bを備え、表示部2Aを加熱処理して目視データを印字する感熱装置で構成される。ここで、表示部2Aの感温変色インクが図12に示す温度特性とすれば、サーマルヘッド14Aにより温度t2以上に加熱処理して印字部分を第2の色に変色させることにより、目視データが印字される。
搬送ローラ駆動モータ16は、正逆転可能であり、例えばベルト等の動力伝達部材を介して搬送ローラ15a〜15cを駆動し、これにより、搬送ローラ15a〜15cに接触する搬送経路5上側の搬送ローラ15d〜15fが従動し、搬送ローラの回転方向に応じてリライトカード2を搬送する。
【0021】
前記変色処理ユニット20は、リライトカード2の表示部2Aの目視データを消去処理する変色処理部に相当するものであり、図2及び図3に示すように、搬送経路5に沿ってデータ処理ユニット10に続いて配置され、搬送経路5上のカード位置を検知するカード検知センサ群21と、リライトカード2を冷却する冷却室22と、冷却室22を冷却する冷却装置23と、リライトカード2を冷却室22に搬送する搬送ローラ24a〜24dと、図2及び図3には図示しないが搬送経路5の下側の搬送ローラ24a,24bを駆動する搬送ローラ駆動モータ25とを備える。ここで、搬送ローラ24a〜24dと搬送ローラ駆動モータ25で第2搬送手段を構成する。
【0022】
前記カード検知センサ群21は、搬送経路3を挟んで上下に互いに対向配置された発光素子21a,21bと受光素子21c,21dでそれぞれ構成される2個の光センサ21A,21Bからなり、例えば、冷却室22を挟んで変色処理ユニット20の両端に配置される。
前記冷却室22は、図示しないが例えばスリット状のカード搬入口が両端に形成されており、カード搬入口以外は外部と遮断された密閉空間を形成している。
冷却装置23は、カード処理装置1の電源オンにより冷却動作を開始し、冷却室22内に突入させたケーシング先端が吸熱部となって熱を吸収することにより冷却室22内を冷却する。表示部2Aの感温変色インクが図12に示す温度特性とすれば、冷却装置23により、冷却室22を温度t1以下の温度に冷却しておく。これにより、表示部2Aを温度t1以下に冷却して表示部全面を第1の色に変色させることにより、目視データが消去される。
【0023】
搬送ローラ24a〜24dは、冷却室22内で各カード搬入口に近接して配置されており、リライトカード2が存在しない状態で上下の搬送ローラ24aと24c,24bと24dが互いに接触してカード搬入口の隙間を極力少なくして冷気が室外へ極力漏れないよう構成している。尚、冷気の漏れ防止のためにカード搬入口を開閉可能な開閉部材としてシャッタ等を設け、カードの搬送状態に応じて開閉制御するようにしてもよい。
搬送ローラ駆動モータ25は、正逆転可能であり、例えばベルト等の動力伝達部材を介して搬送ローラ24a,24bを駆動し、これにより、搬送経路5上側の搬送ローラ24c,24dが従動し、搬送ローラの回転方向に応じてリライトカード2を搬送する。
【0024】
前記制御部30は、データ処理ユニット10のカード検知センサ群11及びカード挿入方向検知センサ12からのセンサ出力に基づいて、搬送ローラ駆動モータ16を駆動制御してリライトカード2の搬送状態を制御すると共にデータ処理部13及び印字処理部14の動作開始タイミングを制御し、データ処理部13からの出力データに基づいて印字処理部14の印字動作を制御する。また、制御部30は、変色処理ユニット20のカード検知センサ群21からのセンサ出力に基づいて、搬送ローラ駆動モータ25を駆動制御して変色処理ユニット20内におけるリライトカード2の搬送状態を制御する。従って、制御部30は、データ処理ユニット10における第1制御手段と変色処理ユニット20における第2制御手段の機能を有する。
【0025】
次に、図4のフローチャートを参照して本実施形態のカード処理装置1の基本的な処理動作の概略的な流れとカード搬送動作の概略について簡単に説明する。
カード挿入部4にリライトカード2が挿入されると(ステップ1(図中S1で示し、以下同様とする))、カード挿入検知手段としての光センサ11Aがリライトカード2を検知し、その検知信号が制御部30に入力し、制御部30からの指令により搬送ローラ駆動モータ16を駆動し、リライトカード2の搬送を開始し、搬送経路5に沿ってデータ処理部13へ搬送する(ステップ2)。光センサ11Bからカード検知信号が制御部30に入力すると、制御部30からの指令によりデータ処理部13が動作し、データの読取りと書込み処理を実行する(ステップ3,4)。その後、変色処理ユニット20へリライトカードを搬送する(ステップ5)。光センサ21Aからカード検知信号が制御部30に入力すると、制御部30からの指令により搬送ローラ駆動モータ25を駆動し、光センサ21Bの位置までリライトカード2を搬送する。ここで、リライトカード2が光センサ11Cを通過して光センサ11Cからの検知出力がなくなると、データ処理ユニット10側の搬送ローラ駆動モータ16を停止する。光センサ21Bからカード検知信号が制御部30に入力すると、冷却室23にリライトカード2を停止して冷却し表示部2Aを変色処理して目視データを消去する(ステップ6)。変色処理が終了すると搬送ローラ駆動モータ25を逆転させて、リライトカード2をデータ処理ユニット10の印字処理部14へ搬送する(ステップ7)。ここで、光センサ11Cから検知出力が制御部30に入力すると、搬送ローラ駆動モータ16を駆動し、光センサ21Aの検知出力がなくなると、変色処理ユニット20側の搬送ローラ駆動モータ25を停止する。リライトカード2が印字処理部14に搬送されるとサーマルヘッド14Aにより表示部2Aを加熱処理して印字部分を変色させることにより書込みデータに応じた目視データを表示部2Aに印字する(ステップ8)。印字処理が終了すればリライトカード2をカード挿入部4から排出する(ステップ9)。
【0026】
次に、本実施形態のカード処理装置1の詳細な処理動作を図5のフローチャートに示し説明する。
ステップ11では、光センサ11Aがリライトカード2を検知したか否かを判定する。判定がYESであれば、搬送ローラ駆動モータ16を駆動してリライトカード2を搬送し、ステップ12に進む。
ステップ12では、カード挿入方向検知センサ12の出力に基づいて挿入方向が正しいか否かを判定する。判定がYESであれば、ステップ13に進む。
【0027】
ステップ13では、データ処理部13によりカードデータの読取りを行う。
ステップ14では、読取りデータに基づいて処理可能なカードか否かを判定する。判定がYESであれば、ステップ15に進む。
ステップ15では、カードデータの書込みを行う。
ステップ16では、書込みが正しく行われたか否かを判定し、判定がYESであれば、ステップ17に進む。
【0028】
ステップ17では、読取りデータに基づいて新規発行カードか否かを判定する。表示部2Aに既に目視データが印字された発行済みカードであれば判定がNOとなり、変色処理により目視データを消去するためステップ18に進み、変色処理ユニット20へリライトカード2を搬送する。表示部2Aに目視データが印字されていない新規発行カードであれば判定がYESとなり、ステップ18〜20を飛び越してステップ21に進む。
【0029】
ステップ19では、光センサ21Bがリライトカード2を検知したか否かを判定し、検知したらステップ20へ進む。
ステップ20では、リライトカード2を温度t1以下に冷却されている冷却室22内に予め設定した所定の冷却時間停止保持したか否かを判定し、冷却時間が経過すれば判定がYESとなり、表示部2A全面が第1の色に変色して目視データが消去できたと判断してステップ21に進む。
【0030】
ステップ21では、リライトカード2をデータ処理ユニット13の印字処理部14へ搬送する。
ステップ22では、印字処理部14でサーマルヘッド14Aにより表示部2Aの印字部分を温度t2以上に加熱処理して目視データを印字する。
ステップ23では、リライトカード2をカード挿入部4から排出する。
【0031】
かかる第1実施形態の構成のカード処理装置1によれば、単純な冷却処理と加熱処理によりリライトカード2の表示部2Aの目視データの書換えができるので、複雑な温度制御をする必要がなく、目視データの更新処理が極めて単純にできるようになる。
【0032】
次に、リライトカードの自動発行機能を備えた本発明のカード処理装置の第2実施形態を説明する。
図6〜図8は、本発明に係るカード処理装置の第2実施形態を示す図で、図6はブロック構成図、図7及び図8は、カード処理装置内の搬送系の概略構成を示す上面図と側面図である。尚、第1実施形態と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0033】
図において、第2実施形態のカード処理装置40は、発行するリライトカード2を収納するカードホッパ部41と、リライトカード2の発行操作を行うための操作部42が付加されている。その他は第1実施形態と同じ構成である。
カードホッパ部41は、図7及び図8に示すように、変色処理ユニット20のカード搬送方向奥側に配置され、リライトカード2を収納する。収納されたリライトカード2は、最下部のカード裏面に接触する図示しない送出しローラにより、搬送経路5に送出される。
そして、本実施形態は、カードホッパ部41に、未発行の新規リライトカードと共に、回収したリサイクルのリライトカードを目視データが印字されたままの状態で混在して収納して発行する構成である。
【0034】
図9のフローチャートを参照して本実施形態のカード発行動作を説明する。
ステップ31では、操作部42から制御部30にカード発行指令があったか否かを判定し、判定がYESであればステップ32に進む。
ステップ32では、送出しローラを駆動してリライトカード2をカードホッパ部41から送出し、データ処理ユニット10の挿入方向検知センサ12まで搬送する。
その後は、第1実施形態のステップ12〜23と同様の動作となる。
【0035】
即ち、ステップ33でカード挿入方向が正しいと判定されれば、ステップ34でカードデータの読取りを行い、ステップ35で処理可能なカードと判定されれば、ステップ36でカードデータの書込みを行う。ステップ37で書込みが正しく行われたと判定されれば、ステップ38で未発行の新規カードか否かを判定し、表示部2Aに目視データが印字されている発行済みリサイクルカードと判定されれば、ステップ39で変色処理ユニットへ搬送し、ステップ40,41の変色処理により表示部2Aの目視データを消去する。一方、ステップ38で未発行の新規カードと判定されれば、変色処理ユニット20へは搬送せずステップ42に進む。ステップ42で、リライトカード2を印字処理部14へ搬送し、ステップ43で表示部2Aにサーマルヘッド14Aにより目視データを印字し、ステップ44でリライトカード2をカード挿入部4から発行する。
【0036】
かかる第2実施形態の構成のカード処理装置40によれば、リライトカード2を回収したままの状態、即ち、表示部2Aの目視データを消去することなく、リサイクル発行することができる。
【0037】
尚、上記実施形態では、新規カードとリサイクルカードを判別して変色処理ユニット20による目視データの消去処理を実行するか否かを選択する構成であるが、カードホッパ部41から送出した発行カードは、変色処理ユニット20を通過してデータ処理ユニット10へ搬送されるので、新規カードとリサイクルカードに関係なく発行するカード全てに対して変色処理ユニット20により目視データの消去処理を実行するよう構成してもよい。この場合、図9のステップ32の直後に、ステップ39〜41の動作を実行してステップ33に進む。ただし、ステップ40の判定は光センサ21Bに代えて光センサ21Aの検知出力を利用する。また、ステップ38の判定動作は不要となり、ステップ37で判定がYESになったときはステップ42に進む動作となる。
【0038】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第3実施形態は、回収したリサイクルカードの目視データを消去処理してからカードホッパ部41に収納して発行する構成である。尚、ハードウエア構成は、第2実施形態と同じであり、ソフトウエアが異なるだけであり、図10に本実施形態のカード発行動作を示す。
【0039】
図10において、ステップ51〜ステップ55までの動作は第2実施形態のステップ31〜37と同様であるので、ここでは説明を省略する。
本実施形態装置では、ステップ57の判定がYESとなった後は、変色処理ユニット20へは搬送せずに、直ちにステップ58で印字処理部14に搬送し、ステップ59で目視データの印字を実行し、ステップ60でカードを排出して発行する。
尚、カードホッパ部41に収納する前のリサイクルカードの目視データの消去は、外部において温度t1以下に冷却処理すればよい。
【0040】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態は、解約処理機能を設ける構成である。
図11のフローチャートを参照して本実施形態装置の回収動作を説明する。
カード挿入部4に解約するリライトカード2が挿入されると動作が開始される。尚、ステップ71〜74の動作は第1実施形態のステップ11〜14と同様であるのでここでは説明を省略する。
【0041】
ステップ75では、データ処理部13によりカードデータの消去を行う。
ステップ76では、消去が正しく行われたか否かを判定し、判定がYESであれば、ステップ77に進む。
ステップ77〜79では、第1実施形態のステップ18〜20と同様の変色処理動作を実行し表示部2Aの目視データを消去する。
ステップ80では、例えばカード回収用のストック部へ回収カードを搬送するよう搬送系を制御して解約カードを回収する。
一方、ステップ72、74、76のいずれかでNOと判定された場合は、ステップ81に進み、カードをカード挿入部4から排出して返却する。
【0042】
かかる構成によれば、解約カードの回収処理と同時に、表示部2Aの目視データの消去処理も自動的に行うので、回収したリライトカード2をリサイクル使用する際に、目視データの消去処理を別途行う必要がない。
第4実施形態のステップ77〜79の目視データ消去処理を省略して目視データを消去せずに回収する構成としてもよく、かかる構成の解約機能では、第2実施形態の装置に組み込むことが望ましい。
【0043】
尚、冷却室内における結露等を考慮して冷却室の湿度を管理する湿度管理手段を設けることが望ましい。この場合、定期的に冷却室内の水分を除去するようにしてもよく、湿度を監視して冷却室内の湿度を監視制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、光センサ21Bを設けて変色処理ユニット20への搬入を検知する構成としたが、光センサ21Bを省略してもよい。この場合、リライトカード2が光センサ21Aを通過して光センサ21Aからの検知信号がなくなったときに変色処理ユニット20にリライトカードが搬入された判断するようにすればよい。
また、カードの搬送形態はローラ搬送に限定するものではなく、ベルト搬送等でもよい。
また、上記実施形態では、カード搬送系の駆動源(駆動モータ)をデータ処理ユニット、変色処理ユニット、送出しローラで別々に設ける構成としたが、1つの駆動源を共用する構成とすれば、カード処理装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の第1実施形態を示すブロック図
【図2】第1実施形態の装置内部の概略上面図
【図3】第1実施形態の装置内部の概略側面図
【図4】第1実施形態の基本的処理動作の流れを説明するフローチャート
【図5】第1実施形態の詳細な処理動作を説明するフローチャート
【図6】本発明の第2実施形態を示すブロック図
【図7】第2実施形態の装置内部の概略上面図
【図8】第2実施形態の装置内部の概略側面図
【図9】第2実施形態の発行動作を説明するフローチャート
【図10】第3実施形態の発行動作を説明するフローチャート
【図11】第4実施形態の回収動作を説明するフローチャート
【図12】表示部に使用する感温変色インクの変色温度特性を示す図
【符号の説明】
【0045】
1,40 カード処理装置
2 リライトカード
2A 表示部
5 搬送経路
10 データ処理ユニット
11,21 カード検知センサ群
12 カード挿入検知センサ
13 データ処理部
14 印字処理部
15a〜15f,24a〜24d 搬送ローラ
16,25 搬送ローラ駆動モータ
20 変色処理ユニット
22 冷却室
23 冷却装置
30 制御部
41 カードホッパ部
42 操作部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
読み書き可能なデータの記憶部を有し、外表面の少なくとも一部に可逆的に変色可能な感温変色インクで形成した表示部を有するリライトカードの前記表示部に対して、前記記憶部の記録データに応じた目視データを印字処理可能なカード処理装置であって、
搬送経路上の前記リライトカードの前記記憶部に対してデータの書込み/読取り処理を行うデータ処理部と、
前記リライトカードの前記表示部を変色処理して印字された前記目視データを消去する変色処理部と、
前記表示部に対して前記データ処理部で書込んだ書込みデータに応じた目視データを印字処理する印字処理部と、
を備えて構成したことを特徴とするカード処理装置。
【請求項2】
カード挿入部から前記リライトカードが挿入されたことを検知するカード挿入検知手段を備え、該カード挿入検知手段の検知出力に基づいて、前記データ処理部、前記変色処理部及び前記印字処理部の動作を制御し、書込みデータに応じた目視データを前記表示部に印字してリライトカードを前記カード挿入部から排出する構成である請求項1に記載のカード処理装置。
【請求項3】
前記リライトカードを収納するホッパ部を備え、カード発行指令に基づいて、前記データ処理部、前記変色処理部及び前記印字処理部の動作を制御し、書込みデータに応じた目視データを前記表示部に印字してリライトカードを発行する構成である請求項1又は2に記載のカード処理装置。
【請求項4】
前記変色処理部で、前記表示部を冷却処理して前記目視データを消去し、前記印字処理部で、前記表示部を加熱処理して前記目視データを印字処理する構成である請求項1〜3のいずれか1つに記載のカード処理装置。
【請求項5】
リライトカードを搬送する第1搬送手段と、搬送経路に沿って配置された前記データ処理部及び前記印字処理部と、搬送経路上のカード搬送状態に応じて前記データ処理部及び前記印字処理部を駆動制御する第1制御手段とを備えて構成されるデータ処理ユニットと、
リライトカードを冷却する冷却室と、該冷却室内を冷却する冷却装置と、前記冷却室にリライトカードを搬入する第2搬送手段と、前記冷却室に搬入されたリライトカードを前記表示部の変色処理に必要な時間停止保持するよう前記第2搬送手段を駆動制御する第2制御手段とを備えて構成される変色処理ユニットとを、備えて構成した請求項4に記載のカード処理装置。
【請求項6】
前記第2搬送手段を、搬送経路を挟んで上下に互いに対向配置された搬送ローラで構成するとき、該搬送ローラを前記カード搬入口に近接させて前記冷却室内に配置し、かつ、上下の搬送ローラを互いに接触させる構成とした請求項5に記載のカード処理装置。
【請求項7】
前記冷却室のカード搬入口を開閉可能な開閉部材を設ける構成とした請求項5又は6に記載のカード処理装置。
【請求項8】
前記冷却室の湿度を管理する湿度管理手段を備える構成とした請求項5〜7のいずれか1つに記載のカード処理装置。
【請求項9】
前記印字処理部は、前記表示部の印字部分をサーマルヘッドで加熱処理して印字する構成である請求項4〜8のいずれか1つに記載のカード処理装置。
【請求項10】
リライトカードの回収部を備える構成である請求項1〜9のいずれか1つに記載のカード処理装置。
【請求項1】
読み書き可能なデータの記憶部を有し、外表面の少なくとも一部に可逆的に変色可能な感温変色インクで形成した表示部を有するリライトカードの前記表示部に対して、前記記憶部の記録データに応じた目視データを印字処理可能なカード処理装置であって、
搬送経路上の前記リライトカードの前記記憶部に対してデータの書込み/読取り処理を行うデータ処理部と、
前記リライトカードの前記表示部を変色処理して印字された前記目視データを消去する変色処理部と、
前記表示部に対して前記データ処理部で書込んだ書込みデータに応じた目視データを印字処理する印字処理部と、
を備えて構成したことを特徴とするカード処理装置。
【請求項2】
カード挿入部から前記リライトカードが挿入されたことを検知するカード挿入検知手段を備え、該カード挿入検知手段の検知出力に基づいて、前記データ処理部、前記変色処理部及び前記印字処理部の動作を制御し、書込みデータに応じた目視データを前記表示部に印字してリライトカードを前記カード挿入部から排出する構成である請求項1に記載のカード処理装置。
【請求項3】
前記リライトカードを収納するホッパ部を備え、カード発行指令に基づいて、前記データ処理部、前記変色処理部及び前記印字処理部の動作を制御し、書込みデータに応じた目視データを前記表示部に印字してリライトカードを発行する構成である請求項1又は2に記載のカード処理装置。
【請求項4】
前記変色処理部で、前記表示部を冷却処理して前記目視データを消去し、前記印字処理部で、前記表示部を加熱処理して前記目視データを印字処理する構成である請求項1〜3のいずれか1つに記載のカード処理装置。
【請求項5】
リライトカードを搬送する第1搬送手段と、搬送経路に沿って配置された前記データ処理部及び前記印字処理部と、搬送経路上のカード搬送状態に応じて前記データ処理部及び前記印字処理部を駆動制御する第1制御手段とを備えて構成されるデータ処理ユニットと、
リライトカードを冷却する冷却室と、該冷却室内を冷却する冷却装置と、前記冷却室にリライトカードを搬入する第2搬送手段と、前記冷却室に搬入されたリライトカードを前記表示部の変色処理に必要な時間停止保持するよう前記第2搬送手段を駆動制御する第2制御手段とを備えて構成される変色処理ユニットとを、備えて構成した請求項4に記載のカード処理装置。
【請求項6】
前記第2搬送手段を、搬送経路を挟んで上下に互いに対向配置された搬送ローラで構成するとき、該搬送ローラを前記カード搬入口に近接させて前記冷却室内に配置し、かつ、上下の搬送ローラを互いに接触させる構成とした請求項5に記載のカード処理装置。
【請求項7】
前記冷却室のカード搬入口を開閉可能な開閉部材を設ける構成とした請求項5又は6に記載のカード処理装置。
【請求項8】
前記冷却室の湿度を管理する湿度管理手段を備える構成とした請求項5〜7のいずれか1つに記載のカード処理装置。
【請求項9】
前記印字処理部は、前記表示部の印字部分をサーマルヘッドで加熱処理して印字する構成である請求項4〜8のいずれか1つに記載のカード処理装置。
【請求項10】
リライトカードの回収部を備える構成である請求項1〜9のいずれか1つに記載のカード処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
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【図12】
【公開番号】特開2006−243835(P2006−243835A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−55006(P2005−55006)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【Fターム(参考)】
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