説明

カード挿脱装置

【課題】 カードを挿脱する場合の以外には、カードまたは挿入口を外気から遮断して保護し得るカード挿脱装置を提供する。
【解決手段】 ケーススロット23が形成されている受信機ハウジング22と、カードスロット23を開閉させ得るように、受信機ハウジング22に設けられるドア部材28と、その内へカードが収納され、ケーススロット23を通じてハウジング22の内部位置の間で摺動可能なカードケース46と、受信機ハウジング22の内部で前方がケーススロット23と対応される位置に固設されて、カードケース46の往復移動時、カードケースを案内するようになるケースガイダ44と、ケースガイダ44の後方に設けられて、カードケース46を固定させるか又は解除させるケース固定手段69から構成される

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カード挿脱装置に関し、特に、衛星放送受信機内で用いられる摺動可能なカード挿脱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1には、一般的な衛星放送受信機のうちの1つが示されている。衛星放送は、地上放送局から発射された放送信号を、約35、000〜36、000km赤道上空停止軌道上に位置した放送衛星がこれを仲介して地上へ再発射すると、各家庭ではパラボラアンテナ、コンバータ、受信機から構成された受信システムを用いて再発射された信号を受信する方法からなる。受信機はコンバータからの信号を再び映像または音響信号形態でTVまたは音響機器などへ送出するに役立つ。
【0003】示された従来の受信機80は、ハウジング82の一部を構成するフロントパネルにカードスロット86が形成されており、このスロット86を通じて視聴料カード84が挿脱されるようになっている。前記カードスロット86は外部へ露出されており、中央部にカード把持のための凹溝部88が形成されている。
【0004】このような構造によれば、カード84を取り除いた後、長時間受信機80を放置する場合、カードスロット86の入口側に塵などのような異物が入ることがあり、またカード84が挿入された後にも効果的にカード84が保護されないという短所がある。このような短所は、カードに記録されたデータが正確にアクセスされないなどの誤動作を誘発し得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の主な目的はカードを挿脱する場合の以外には、カードまたはカード挿入口を外気から遮断して保護し得るカード挿脱装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明カード挿脱装置は、ケーススロットが形成されている受信機ハウジングと、前記カードスロットを開閉させ得るように、前記受信機ハウジングに設けられるドア部材と、カードを収納しまた保持するカードケースであって、前記ケーススロットを通じてハウジングの内部位置と外部位置との間で摺動可能なカードケースと、前記受信機ハウジングの内部で前方が前記ケーススロットと対応される位置に固設されて、前記カードケースの往復移動時、前記カードケースを案内するようになるケースガイダと、前記ケースガイダの後方に設けられて、前記カードケースを固定させるか又は解除させるケース固定手段から構成されることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図面を参照しながらより詳しく説明する。図2には、本発明によるカード挿脱装置200の一部省略斜視図が示されている。ハウジング22の前面にはリセス部(窪み)24が形成され、ここにはドア軸30a、30bを中心に回転するドア28が設けられる。ドア軸30a、30bは、一対の軸受26a、26bにより支持されるが、軸受26bは断面が円形であり、軸受26aは断面が大略C字形になって、ドア軸30a、30bの一端部を円形軸受26bにドア軸の長さ方向へ挿入した後、他端部をC字形の開口を通じてドア軸の長さ方向の垂直方向へ嵌合して組み立てる。C字形の開口は、ドア軸の径より小さい形態であるが、組立の際力を加えれば弾力的に開くようになっている。一方、ドア28はスプリング36によりドア28が開く方向へ弾性バイアスされている。
【0008】ドア28の自由端に形成されたロッキングラグ40はリセス部24の下端に形成されたロッキングノブ42と相互作用してドア28をハウジング22に対してロッキングさせるに用いられる。ロッキングドア28を開くようとする場合には、ノブ42を矢印と同じ方向へ押してロッキング状態を解除させる。一方、リーセス部24には、カードケーススロット23が切欠形成されており、このスロット23を通じてカードケース46がハウジング22の外部へ突出するか、内側へ後退するようになっている。
【0009】カードケース46は、実際に、例えば、スマートカードなどの類型のカード100が挿入される部分であって、このために、カードケース46の前面にはカード100が出入りし得るようになったカード出入り口48が形成されている。また、カードケース46は、各々の側面にガイドレール52を備えて、ほぼ「U」字形のケースガイダ44の上で水平摺動可能に設けられている。このような機能のために、ケースガイダ44には相応部位にガイド面50が形成されている。このような構造でケースガイダ44に支持されるカードケース46はカード出入り口48がハウジング22の外へ突出するようになる前進位置と、カード出入り48が殆どリセス部24の外面と同じ高さになる後退位置との間で摺動することになる。
【0010】カードケース46の後方には、カードケース46を後退位置で固定し、固定を解除させて前進位置へ送るためのケースの固定装置69が設けられている。これについて、図3を参照して説明する。カードケース46の後方に位置した支持ブラケット56には、円筒体64がスプリング73により反時計方向へ弾性バイアスされたまま支持台62の内に設けられる。円筒体64の外周面からは一対の第1および第2ラック68、72が形成されており、各々はカードケース46の後面に固設された第1弾性フック70と、支持ブラケット壁56aに形成された第2弾性フック66と相互作用するようになっている。また、カードケース46の後方にはストッピング壁54が固設されており、壁54とカードケース46との間には、スプリング78が設けられてカードケース46を前進位置へバイアスするようになっている。
【0011】第1弾性フック70は、カードケース46が後退されて、後退位置にある時第1ラックに結合されて、カードケース46を支持ブラケット56に対して固定するに役立つ。第2弾性フック66と第2ラック68とは相互間の結合のために、前記円筒体64がスプリング73または78の弾性力による反時計方向へ回転運動することを予め定められた角度で止めるためのものである。
【0012】カードケース46の後退位置固定状態を解除するために、ボタン76とボタン接触子74とが設けられる。図2を参照すれば、ボタン76は初期にボタンスロット22aを通じてハウジング22の外部へ突出されて位置され、使用者のボタン操作によりケースガイダ44の外側面に形成された摺動面51に沿ってカードケース46の移動方向と平行な方向へ移動して、ボタン接触口22aと接触することになる。
【0013】円筒体64に設けられたボタン接触子74は、ボタン76の端部と接触すれば、後方へ加圧されて、図3から見ると、時計方向へ円筒体64を回転させることになる。前述した円筒体64の回転によって第1弾性フック70とラック72との結合が解離して、カードケース46はスプリング78の弾性力により前方へ滑走して、ケーススロット23を経てハウジング22の外部へ突出することになる。
【0014】上記に於いて、本発明の特定の実施例について説明したが、本明細書に記載した特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者は種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0015】
【発明の効果】従って、本発明によれば、衛星放送受信機内で用いられるカードが外気から遮断されて保護されることによって、受信機のより正確なカードデータアクセスが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の衛星方向受信機のカード挿脱装置の部分斜視図である。
【図2】本発明による衛星放送受信機のカード挿脱装置の部分斜視図である。
【図3】本発明による衛星放送受信機のカード挿脱装置のカードケース固定及び解除装置の側面図である。
【符号の説明】
22 ハウジング
28 ドア部材
44 ケースガイダ
46 カードケース
48 カード出入り口
50 ガイド面
54 ストッピング壁
66 第2ラック
68 第2弾性フック
70 第1弾性フック
72 第1ラック

【特許請求の範囲】
【請求項1】 ケーススロットが形成されている受信機ハウジングと、前記カードスロットを開閉させ得るように、前記受信機ハウジングに設けられるドア部材と、カードを収納しまた保持するカードケースであって、その内へカードが収納され、前記ケーススロットを通じてハウジングの内部位置と外部位置との間で摺動可能なカードケースと、前記受信機ハウジングの内部で前方が前記ケーススロットと対応される位置に固設されて、前記カードケースの往復移動時、前記カードケースを案内するようになるケースガイダと、前記ケースガイダの後方に設けられて、前記カードケースを固定させるか又は解除させるケース固定手段から構成されることを特徴とするカード挿脱装置。
【請求項2】 前記カードケース固定手段は、前記カードケースの後面に突出された弾性フックと、第1方向へ回転力を発生するように弾性バイアスされたままカードケースの後方に設けられ、その外周面から半径方向へ突出したフック着座部材と、前記フック着座部材とが、前記弾性フックに結合可能な位置から第1方向へ回転し続けるのを阻止する回転止め手段を備えた円筒体と、前記カードケースの後方に固設されたストッピング壁と、前記カードケースとストッピング壁との間に設けられて、前記カードケースを前記外部位置へバイアスさせる弾性手段と、前記円筒体を第2方向へ回転させて、前記弾性フックと前記フックシート部材との結合を解除する解除手段から構成されたことを特徴とする請求項1に記載のカード挿脱装置。
【請求項3】 前記回転止め手段は、前記円筒体の外周面から半径方向へ突出形成された止め用ラックと、前記止め用ラックが第1方向へ回転することを阻止するように、前記ハウジングに固設された支持ブラケットに形成された弾性ストッパーから構成されたことを特徴とする請求項2に記載のカード挿脱装置。
【請求項4】 前記解除手段は、前記カードケースと平行な方向へ滑走可能に設けられたボタン部材と、前記円筒体の側面に固着されており、前記ボタン部材の後方の滑走時接触加圧されて、前記円筒体を第2方向へ回転させるボタン受け付け口から構成されることを特徴とする請求項2に記載のカード挿脱装置。
【請求項5】 前記カードケースは、その外側面に沿って形成されたガイドレールをさらに含み、前記ケースガイダの内側面には相応するガイド溝が側面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカード挿脱装置。
【請求項6】 前記ケースガイダには、その外側面に前記ボタン部材の滑走案内溝が形成されていることを特徴とする請求項5に記載のカード挿脱装置。
【請求項7】 前記ドア部材は、その自由端の内側に形成されたロッキングラックと、それに相応するハウジング下端のロッキングノブにより止め及び解除可能になっていることを特徴とする請求項1に記載のカード挿脱装置。
【請求項8】 前記ドア部材は、その側縁方へ突出した回転軸と、前記回転軸を収納するように、前記ハウジングの前方に形成されたほぼ「0」字形断面の溝と、ほぼ「c」字形断面の溝により前記ハウジングに設けられることを特徴とする請求項7に記載のカード挿脱装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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