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カード
説明

カード

【課題】非接触状態にて供給される電力によって発光する発光機能を有するカードにおいて、全体の厚さを薄くする。
【解決手段】基板20上に形成され、電磁誘導により電流が流れるアンテナ21と、アンテナ21に流れた電流が供給されることにより電圧が印加される表示電極31a〜31cと、表示電極31a〜31cに対向配置されたITO32と、表示電極31a〜31cとITO32との間に挟み込まれ、表示電極31a〜31cに電圧が印加されることにより発光する有機EL発光層33とを有し、表示電極31a〜31cが、基板20上にてアンテナ21と同一面上に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対向する2つの電極間に電圧が印加されることにより発光する発光素子層を有するカードに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、情報化社会の進展に伴って、情報をカードに記録し、該カードを用いた情報管理や決済等が行われている。このような情報管理や決済等に用いられるカードは、ICチップが内蔵されたICカードや、磁気により情報が書き込まれた磁気カード等があり、専用の装置を用いて情報の書き込み及び読み出しが行われる。
【0003】
さらに、ICカードにおいては、情報の書き込み及び読み出しを専用の装置に接触させることにより行う接触型ICカードと、専用の装置に近接させるだけで情報の書き込み及び読み出しを行うことができる非接触型ICカードとがある。これらのICカードは、磁気カードと比較してセキュリティ性が高いとともに書き込み可能な情報量が多く、また、1枚のカードを多目的に使用できるため、市場における普及度は増加の一途を辿っている。また、その中でも、非接触型ICカードにおいては、情報の書き込みあるいは読み出しを行う際、カードを取り出して専用の装置に挿入したりする必要がなく取り扱いに便利なため、そのカード及び該カードに書き込まれた情報を読み取るための装置の急速な普及が進みつつある。
【0004】
近年、このような非接触型ICカードに表示機能を付加したものが考えられており、例えば、特許文献1に開示されている。この特許文献1に開示されたカードは、非接触状態における情報の書き込み及び読み出しを行うためのアンテナコイルとICチップとを有するとともに、カード基体内に、有機EL発光パネルとこの有機EL発光パネルに動作電力を供給するアンテナコイルとを内蔵しており、電磁誘導によってアンテナコイルに電流が流れると、この電流による起電力、すなわち非接触状態にて供給される電力によって有機EL発光パネルを発光させることができる。
【特許文献1】特開2008−217215号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したようなカードにおいては、非接触型ICカードのカード基体内に有機EL発光パネルを内蔵しただけのものであるため、電磁誘導を生じさせるためのアンテナコイルが形成されたアンテナシートと有機EL発光パネルとが別体として積層されており、それにより、カードの厚さが厚くなってしまうという問題点がある。
【0006】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、非接触状態にて供給される電力によって発光する発光機能を有するカードにおいて、全体の厚さを薄くすることができるカードを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、
基板上に形成され、電磁波が照射されることにより電流が流れるアンテナと、
前記アンテナに流れた電流が供給されることにより電圧が印加される表示電極と、
前記表示電極に対向配置された透明電極と、
前記表示電極と前記透明電極との間に挟み込まれ、前記表示電極に電圧が印加されることにより発光する発光素子層とを有し、
前記表示電極は、前記基板上にて前記アンテナと同一面上に形成されている。
【0008】
上記のように構成された本発明においては、電磁波が供給されると、基板上に形成されたアンテナに電流が流れ、この電流が表示電極に供給されることにより表示電極に電圧が印加される。すると、表示電極と透明電極との間に挟み込まれた発光素子層が発光し、その発光状態によって情報が表示されることになる。ここで、表示電極は、基板上にてアンテナと同一面上に形成されているので、表示電極をアンテナが形成された基板面とは別の層に設ける必要がなく、それにより、発光機能を実現する有機EL発光パネルがアンテナシートと別体として積層されたものに対してカード全体の厚さが薄くなる。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本発明においては、基板上に形成され、電磁波が照射されることにより電流が流れるアンテナと、アンテナに流れた電流が供給されることにより電圧が印加される表示電極と、表示電極に対向配置された透明電極と、表示電極と透明電極との間に挟み込まれ、表示電極に電圧が印加されることにより発光する発光素子層とを有し、表示電極が、基板上にてアンテナと同一面上に形成されている構成としたため、表示電極をアンテナが形成された基板面とは別の層に設ける必要がなく、それにより、発光機能を実現する有機EL発光パネルがアンテナシートと別体として積層されたものに対してカード全体の厚さを薄くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明のカードの実施の一形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は内部構造を示す図である。
【0012】
本形態は図1に示すように、絶縁材料からなる基板20、保護フィルム34及び表面シート10が積層され、透明な粘着剤(不図示)によってこれらが互いに接着されて構成されている。
【0013】
基板20には、保護フィルム34との積層面に、コイル状のアンテナ21が基板20の外周に沿って形成されているとともに、アンテナ21の内側の領域に表示電極31a〜31cが形成されている。この表示電極31a〜31cはそれぞれ、カード1にて表示すべき情報を示す形状を有し、表示電極31aは“A”、表示電極31bは“B”、表示電極31cは“C”の形状を有している。基板20の保護フィルム34との積層面には、アンテナ21に流れた電流によって生じた電圧を昇圧する昇圧回路(不図示)を含む制御回路35が設けられており、アンテナ21は制御回路35と接続され、表示電極31a〜31cは、基板20上に形成された配線パターン36aを介して制御回路35に接続されている。
【0014】
保護フィルム34は、透明な材料からなり、基板20との積層面に、透明電極となるITO32及び発光素子層である有機EL発光層33が積層されている。有機EL発光層33は、表示電極31a〜31cに対向する領域に表示電極31a〜31cと同一の形状と有して積層されており、一方の面にて表示電極31a〜31cに接触している。この有機EL発光層33は、例えばポリシラン誘導体を含むものであり、表示電極31a〜31cに電圧が印加されると、ポリシラン誘導体が発光し、その発光状態がITO32、保護フィルム34及び表面シート10を介して視認されることになる。ITO32は、保護フィルム34の基板20との積層面のうち、有機EL発光層33を含む領域に表示電極31a〜31cと対向して形成されており、基板20上に形成された配線パターン36bを介して制御回路35に接続されている。これにより、保護フィルム34の基板20との積層面において、表示電極31a〜31cに対向する領域を含むようにITO32が積層され、ITO32上に、表示電極31a〜31cに対向するように有機EL発光層33が積層されており、有機EL発光層33は、表示電極31a〜31cとITO32との間に挟み込まれている。
【0015】
表面シート10は、表示電極31a〜31c及び有機EL発光層33に対向する領域に、表示電極31a〜31c及び有機EL発光層33と同一形状を有する窓部11a〜11cが形成されている。この窓部11a〜11cは、表面シート10が透明な材料から構成され、窓部11a〜11c以外の領域が着色されることにより形成される。
【0016】
以下に、上記のように構成されたカード1の製造方法について説明する。
【0017】
図2は、図1に示したカード1の製造方法を説明するための図である。
【0018】
図1に示したカード1を製造する場合は、まず、基板20の一方の面上に、コイル状のアンテナ21を基板20の外周に沿って形成するとともに、アンテナ21の内側の領域に表示電極31a〜31cを形成する(図2(a))。なおこの際、基板20のアンテナ21及び表示電極31a〜31cが形成された面上に、表示電極31a〜31cに接続された配線パターン36aを形成するとともに制御回路35を搭載し、この配線パターン36aと制御回路35とを接続する。また、基板20上に配線パターン36bを形成し、この配線パターン36bと制御回路35とを接続する。
【0019】
また、保護フィルム34の一方の面上にITO32を積層する(図2(b))。ITO32は、上述したように、保護フィルム34の一方の面において、この保護フィルム34が基板20上に積層された場合に、表示電極31a〜31cを含むような領域及び形状に積層される。
【0020】
次に、保護フィルム34上に積層されたITO32上に、表示電極31a〜31cと同一の形状を有する有機EL発光層33を積層する(図2(c))。
【0021】
次に、アンテナ21、表示電極31a〜31c及び配線パターン36a,36bが形成されるとともに制御回路35が搭載された基板20と、ITO32及び有機EL発光層33が積層された保護フィルム34とを、基板20のアンテナ21、表示電極31a〜31c及び配線パターン36a,36bが形成されるとともに制御回路35が搭載された面と、保護フィルム34のITO32及び有機EL発光層33が積層された面とが対向し、かつ、表示電極31a〜31cと有機EL発光層33とが対向するように積層し、透明な粘着剤によってこれらを互いに接着する(図2(d))。この際、基板20に形成された配線パターン36bとITO32とを接続し、それにより、基板20に搭載された制御回路35とITO32とを配線パターン36bを介して電気的に接続する。また、表示電極31a〜31cと有機EL発光層33とが粘着剤によって電気的に絶縁されないようにする。
【0022】
その後、基板20に積層された保護フィルム34の基板20との積層面とは反対側の面上に、窓部11a〜11cと表示電極31a〜31c及び有機EL発光層33とが対向するように表面シート10を積層、接着し、図1に示したカード1を完成させる(図2(e))。
【0023】
このように、本形態のカード1においては、基板20上にアンテナ21を形成する際に、その基板20の同一面上に、有機EL発光層33を発光させるための電圧が印加される表示電極31a〜31cを形成しているため、有機EL発光層33を介してITO32と対向するように表示電極31a〜31cのみを形成する工程が不要となり、工程数を削減することができる。また、表示電極31a〜31cが、基板20上にてアンテナ21と同一面上に形成されているので、表示電極31a〜31cをアンテナ21が形成された基板20とは別の層に設ける必要がなく、それにより、発光機能を実現する有機EL発光層33がアンテナ21と別体として積層された場合と比べてカード1全体の厚さを薄くすることができる。
【0024】
以下に、上述したカード1の動作について説明する。
【0025】
図3は、図1に示したカード1の動作を説明するための図である。
【0026】
図1に示したカード1を動作させる場合は、図3(a)に示すように、コイル状のアンテナ2aが内蔵された情報読取器2にカード1を近接させる。情報読取器2は、アンテナ2aに流れる電流によって、アンテナ2aのコア部分から放出される方向に磁界が発生している。この状態で、カード1を情報読取器2に近接させると、アンテナ2aを流れる電流によって発生した磁界が、カード1のアンテナ21に照射されてアンテナ21のコイル状のコア部分を貫通し、電磁誘導により、カード1のアンテナ21に電流が流れる。
【0027】
カード1のアンテナ21に流れる電流はカード1の制御回路35に供給され、制御回路35において、アンテナ21から供給された電流による電圧が昇圧され、昇圧された電圧が、配線パターン36a,36bを介して表示電圧31a〜31c及びITO32にそれぞれ印加される。
【0028】
すると、表示電極31a〜31cとITO32とに挟み込まれた有機EL発光層33が、表示電極31a〜31cの形状に発光し、その発光状態が、図3(b)に示すように、ITO32、保護フィルム34及び表面シート10の窓部11a〜11cを介して視認されることになる。
【0029】
(他の実施の形態)
図4は、本発明のカードの他の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は内部構造を示す図である。
【0030】
本形態は図4に示すように、図1に示したものに対して、表示電極及び有機EL発光層がカードにて表示すべき情報を示す形状となっておらず、表面シート10に形成された窓部11a〜11cを全て含むような形状となっている点のみが異なるものである。
【0031】
上記のように構成されたカード101においては、図1に示したものと同様に制御回路35から配線パターン36a,36bを介して表示電圧131及びITO32にそれぞれ印加されると、表示電極131とITO32とに挟み込まれた有機EL発光層133が発光する。この状態では、カード101にて表示すべき情報となる“ABC”を視認することができないが、表面シート10の窓部11a〜11cがそれぞれ、“A”,“B”,“C”の形状を有しているため、有機EL発光層133における発光の視認がこの窓部11a〜11cの形状によって制限され、それにより、カード101にて表示すべき情報となる“ABC”を視認することができるようになる。
【0032】
このように本形態においては、表示電極131及び有機EL発光層133の形状がカード101にて表示すべき情報によらず一定のものであり、表面シート10の窓部11a〜11cの形状によって、カード10にて表示すべき情報を視認可能としているので、表面シート10の窓部11a〜11cの形状を変えるだけでカード101にて表示すべき情報を変えることができ、カードにて表示すべき情報が異なる場合であっても、表面シート10以外の部品の共通化を図ることができる。
【0033】
なお、上述した2つの実施の形態においては、表示電極31a〜31c,131とITO32との間に、表示電極31a〜31c,131に電圧が印加された場合に発光する有機EL発光層33,133を発光素子層として積層したが、本発明における発光素子層は、2つの電極間に挟み込まれ、その電極に電圧が印加された場合に発光するものであれば、有機EL発光層33,133に限らない。また、カード1,101にて表示すべき情報は、上述したように“A”,“B”,“C”の3文字に限らない。
【0034】
また、上述した2つの実施の形態においては、電磁誘導によって電流が流れるアンテナ21を用いたものを例に挙げて説明したが、照射される電波に共振して電流が流れるアンテナを用いたものであってもよい。
【0035】
また、上述した2つの実施の形態においては、非接触状態にて外部から供給される電力によって情報を表示する機能のみを有するカード1,101を例に挙げて説明したが、一般的な非接触型ICカードのように、情報の書き込みや読み出しが可能なICチップを搭載し、非接触状態にて情報の書き込みや読み出しを可能とする機能を付加することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のカードの実施の一形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は内部構造を示す図である。
【図2】図1に示したカードの製造方法を説明するための図である。
【図3】図1に示したカードの動作を説明するための図である。
【図4】本発明のカードの他の実施の形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は(a)に示したA−A’断面図、(c)は内部構造を示す図である。
【符号の説明】
【0037】
1,101 カード
2 情報読取器
2a,21 アンテナ
10 表面シート
11a〜11c 窓部
20 基板
21 アンテナ
31a〜31c,131 表示電極
32 ITO
33,133 有機EL発光層
34 保護フィルム
35 制御回路
36a,36b 配線パターン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に形成され、電磁波が照射されることにより電流が流れるアンテナと、
前記アンテナに流れた電流が供給されることにより電圧が印加される表示電極と、
前記表示電極に対向配置された透明電極と、
前記表示電極と前記透明電極との間に挟み込まれ、前記表示電極に電圧が印加されることにより発光する発光素子層とを有し、
前記表示電極は、前記基板上にて前記アンテナと同一面上に形成されているカード。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−134756(P2010−134756A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−311049(P2008−311049)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】