説明

カード

【目的】 光記録の読み取りがし易いカードを提供する。
【構成】 順次に、カード基体1と、接着材層2と、光記録層3と、光透過性材料層4とを積層してなるカードにおいて、基体1の光記録層3と対面する片面10に、暗色Bが施されたことを特徴とする。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、光学的な情報記録が可能なカードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平1−105791号には、コストの低い光記録媒体を用いた光カードとして、低反射率部分を光散乱性を有する粗面化部分で構成した光カードが提案された。
【0003】
この光カードへの記録は、光記録層の記録可能部に、レーザー光を用いて孔をあけることによって行われる。記録した情報は、記録部と未記録部との反射率のコントラストによって読み取ることができる。従って、前記反射率のコントラストが大きい程、読み取りは容易になる。
【0004】
前記記録可能部にレーザー光にてあけられた孔からは、光記録材料層の下のカード基体の色相がそのまま記録部の色相となる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、今まで使用されているカード基体は、白色であり、反射率が高い。
そのため、光記録の読み取りが困難で、読み取りエラーが発生しやすいという問題があった。
本考案は上記問題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは光記録の読取が易いカードを提供しようとする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本考案は、順次に、カード基体と、接着材層と、光記録層と、光透過性材料層とを積層してなるカードにおいて、前記基体の光記録層と対面する片面に、暗色が施されたことを特徴とするカードを提供する。
【0007】
【作用】
上記構成からなるカードは、カード基体上に、暗色(反射率の低い)が施されたことにより、記録部の反射率が低くなって記録部以外部分の反射率とのコントラストが大きくなる。したがって、光記録の読取が非常にし易い。
【0008】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。
図1及び2によれば、本考案に係るカードKは、順次に、基体1と、接着材層2と、記録可能部13と低反射部23が交互してなされた光記録層3と、光透過性材料層4と、透明保護層5とを積層してなるものであって、基体1の光記録層3に対応する部分表面10に、光反射率の低い黒色インクを用いて暗色部Bが印刷された。
【0009】
光記録層3の記録可能部13には、レーザー光を用いて孔をあけて、記録部13bが形成される。この記録部13bの光反射率は暗色部Bにより定めて、記録部以外部分13aの反射率との差が鮮明となる。したがって記録部13bの読取は一層し易くなる。
【0010】
【考案の効果】
以上の説明の通り、本考案によって、光記録層に対応するカード基体上に、低反射率の暗色が施されているので、記録部の反射率の差が明確となり、読み取り誤差のないカードを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるカードの断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
1 基体
2 接着材層
3 光記録層
4 光透過性材料層
5 透明保護層
10 光記録層に対応する基体の部分表面
B 暗色部

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 順次に、カード基体と、接着材層と、光記録層と、光透過性材料層とを積層してなるカードにおいて、前記基体の光記録層と対面する片面に、暗色が施されたことを特徴とするカード。

【図1】
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【図2】
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