説明

カーナビゲーション装置及びカーナビゲーション装置用情報処理方法

【課題】 カーナビゲーション装置のハイウェイモードでは、自車位置に近い方から所定番目までの複数個の高速道路内施設についてそれらをブロック図的に表示するが、その利用価値を高める。
【解決手段】 ハイウェイモードの選択中、第2の判定実施手段12は、ユーザが自動車専用道内の地点として登録した自動車専用道内登録地点が、表示器に施設名を表示されている施設それ自体、及び/又は表示されているそれら施設の間の自動車専用道部分上の地点であるか否かの第2の判定を実施する。登録地点情報表示手段13は、第2の判定の結果が「正」である場合、自動車専用道内登録地点となっている施設それ自体及び/又は施設間に対応する施設名及び/又は施設名間が表示器に表示されているときは、その施設名及び/又は施設名間に対応付けて自動車専用道内登録地点である旨に係る情報(例:目的地マーク90)を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速道路等の自動車専用道を走行している期間に有意義となる情報提示モードを備えるカーナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車が、高速道路を走行している期間では、ユーザは、道案内のために、カーナビゲーション装置の表示器において詳細な地図表示を必要としないのが通常である。そこで、カーナビゲーション装置には、高速道路を走行中の情報表示モードとしてハイウェイモードが用意され、表示器におけるハイウェイモードの画面には、現在走行している高速道路におけるインターチェンジ、サービスエリア及びパーキングエリア等の自車前方の施設について、自車位置から近い方から順に並べて、その名称が表示される。特許文献1は、その図5、図12及び図17等に、ハイウェイモードの具体的表示画面を図示している。特許文献1の図12では、自車位置に1番近い施設については、その施設内にレストランやガソリンスタンド等があれば、それらの記号(記号にはシンボルも含めものとする。)が表示されるようになっている。
【0003】
特許文献2の図8では、自車位置より前方の高速道路施設を、自車位置に近い方から順番に所定個数だけ、表示するとともに、高速道路施設内施設の内、料金所については、料金の支払を行なう料金所か、チケットを受け取るだけの料金所か等の料金所種別情報を各料金所に対応付けて表示するようにしている。
【0004】
特許文献3は、ユーザが目的地として設定した地点が高速道路上か一般道路上かにより、探索すべき推奨経路がまったく異なることに鑑み、ユーザが目的地として設定した地点が高速道路上の地点である可能性が存在する場合には、ユーザに高速道路上の地点を目的地として設定したのか否かを問い合わせるようにしている。
【特許文献1】特開2002−372434公報
【特許文献2】特開2003−302231公報
【特許文献3】特開2000−258183公報(図2:問合せ画面。図3:問合せに対する回答が「はい」であるときの高速道路上の推奨経路。図4:問合せに対する回答が「いいえ」であるときの一般道路上の推奨経路。)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のハイウェイモードの画面では、高速道路の各施設について、データベースに登録されている情報を読み出して、それらを施設名に対応付けて表示するのみで、データベースには登録されていない情報を付加することはなかった。例えば、ユーザが高速道路内の施設を目的地に設定した場合、ハイウェイモードでは、該施設の名称は表示されるものの、該施設が目的地となっている情報は表示されていなかった。このため、ユーザは、ハイウェイモードによる情報表示中、自分が設定した目的地がどこかを画面上で知るために、通常表示モードの画面へ切り替えたり、画面がハイウェイモードの画面部分と通常表示モードの画面部分とに分割されている場合には、通常表示モードの画面部分の方へ目を移して、目的地を探す必要があった。ハイウェイモードの画面は、高速道路上の施設名を主要表示とする簡潔画面であるので、該画面上で目的地を知ることができれば、目的地について非常に分かり易い表示となる。
【0006】
本発明の目的は、自動車専用道の施設についてそれらの名称を所定の順番に並べて表示する自動車専用道用表示モードにおいて、ユーザへ登録地点を分かり易く知らせることのできるカーナビゲーション装置を提供することである。
【0007】
なお、特許文献1はハイウェイモードを開示するのに留まり、特許文献2は、料金所の種別をデータベースから読み出して、読み出した種別をシンボルでハイウェイモード画面部分の施設名に関連付けて表示するのに留まり、特許文献3は単に目的地を高速道路内か高速道路外かを区別して、推奨経路を探索することを開示するのみである。これら先行文献の開示を併せても、データベース外の情報としての登録地点をハイウェイモードの表示画面上に表示することは示唆されない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のカーナビゲーション装置は表示器における情報表示モードとして、自動車専用道を走行中、該自動車専用道における自車前方の複数個の施設について、自車位置から近い順に並べて施設名称により表示する自動車専用道用表示モードを備える。該カーナビゲーション装置は次の手段を有している。
現在の情報表示モードとして自動車専用道用表示モードが選択されているか否かの第1の判定を実施する第1の判定実施手段、
第1の判定の結果が「正」である場合、ユーザが自動車専用道内の地点として登録した自動車専用道内登録地点が、表示器に施設名を表示されている施設それ自体、及び/又は表示されているそれら施設の間の自動車専用道部分上の地点であるか否かの第2の判定を実施する第2の判定実施手段、及び
第2の判定の結果が「正」である場合、自動車専用道内登録地点となっている施設それ自体及び/又は施設間に対応する施設名及び/又は施設名間が表示器に表示されているときは、その施設名及び/又は施設名間に対応付けて自動車専用道内登録地点である旨に係る情報を表示する登録地点情報表示手段。
【0009】
本発明の情報処理方法が適用されるカーナビゲーション装置は、表示器における情報表示モードとして、自動車専用道を走行中、該自動車専用道における自車前方の複数個の施設について、自車位置から近い順に並べて施設名称により表示する自動車専用道用表示モードを備える。本発明のカーナビゲーション装置用情報処理方法は次のステップを有している。
現在の情報表示モードとして自動車専用道用表示モードが選択されているか否かの第1の判定を実施する第1の判定ステップ、
第1の判定の結果が「正」である場合、ユーザが自動車専用道内の地点として登録した自動車専用道内登録地点が、表示器に施設名を表示されている施設それ自体、及び/又は表示されているそれら施設の間の自動車専用道部分上の地点であるか否かの第2の判定を実施する第2の判定ステップ、及び
第2の判定の結果が「正」である場合、自動車専用道内登録地点となっている施設それ自体及び/又は施設間に対応する施設名及び/又は施設名間が表示器に表示されているときは、その施設名及び/又は施設名間に対応付けて自動車専用道内登録地点である旨に係る情報を表示する登録地点情報表示ステップ。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザは、自動車専用道の走行中、自動車専用道用表示モードによる簡潔な情報表示から、自動車専用道内登録地点に該当する地点が、表示画面に表示されている施設名及び/又は施設名間に対応しているときは、それを的確に認知できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1はカーナビゲーション装置10の機能ブロック図である。カーナビゲーション装置10は、表示器における情報表示モードとして、自動車専用道を走行中、該自動車専用道における自車前方の複数個の施設について、自車位置から近い順に並べて施設名称により表示する自動車専用道用表示モードを備える。カーナビゲーション装置10は、第1の判定実施手段11、第2の判定実施手段12及び登録地点情報表示手段13を有している。第1の判定実施手段11は、現在の情報表示モードとして自動車専用道用表示モードが選択されているか否かの第1の判定を実施する。第2の判定実施手段12は、第1の判定の結果が「正」である場合、ユーザが自動車専用道内の地点として登録した自動車専用道内登録地点が、表示器に施設名を表示されている施設それ自体、及び/又は表示されているそれら施設の間の自動車専用道部分上の地点であるか否かの第2の判定を実施する。登録地点情報表示手段13は、第2の判定の結果が「正」である場合、自動車専用道内登録地点となっている施設それ自体及び/又は施設間に対応する施設名及び/又は施設名間が表示器に表示されているときは、その施設名及び/又は施設名間に対応付けて自動車専用道内登録地点である旨に係る情報を表示する。
【0012】
図2はカーナビゲーション装置用情報処理方法のフローチャートである。カーナビゲーション装置用情報処理方法が適用されるカーナビゲーション装置は、表示器における情報表示モードとして、自動車専用道を走行中、該自動車専用道における自車前方の複数個の施設について、自車位置から近い順に並べて施設名称により表示する自動車専用道用表示モードを備える。カーナビゲーション装置用情報処理方法は、第1の判定ステップS21、第2の判定ステップS22、及び登録地点情報表示ステップS23を有している。第1の判定ステップS21では、現在の情報表示モードとして自動車専用道用表示モードが選択されているか否かの第1の判定を実施する。第1の判定の結果が「正」及び「否」である場合、それぞれ第2の判定ステップS22及び終了(カーナビゲーション装置用情報処理方法の終了)へ進む。第2の判定ステップS22では、ユーザが自動車専用道内の地点として登録した自動車専用道内登録地点が、表示器に施設名を表示されている施設それ自体、及び/又は表示されているそれら施設の間の自動車専用道部分上の地点であるか否かの第2の判定を実施する。第2の判定の結果が「正」及び「否」である場合、それぞれ登録地点情報表示ステップS23及び終了へ進む。登録地点情報表示ステップS23では、自動車専用道内登録地点となっている施設それ自体及び/又は施設間に対応する施設名及び/又は施設名間が表示器に表示されているときは、その施設名及び/又は施設名間に対応付けて自動車専用道内登録地点である旨に係る情報を表示する。
【0013】
ユーザは、自動車専用道を走行していないときであっても、自動車専用道用表示モードを選択できるものとする。しかしながら、走行中の自動車専用道の施設の名称等の表示が行なわれるのは、自動車専用道を走行している期間のみである。自動車専用道は、典型的には、高速道路であるが、これに限定されず、高速道路以外の自動車専用道としたり、高速道路の他に、高速道路でない有料道路を含めてもよいとする。自動車専用道用表示モードとは、例えば「ハイウェイモード」と呼ばれる表示モードに対応する。
【0014】
自動車専用道内登録地点は、典型的には、今回の目的地又は経由地として登録された地点であるが、目的地でも経由地でもない登録地点であってもよいとする。例えば、ユーザは、将来のドライブにおける目的地や経由地の設定作業を能率化するために、今回のドライブにおける目的地や経由地ではなく、将来のドライブ時の目的地又は経由地として幾つかの自動車専用道内地点を予め登録することがある。自動車専用道用表示モードにおける自動車専用道内登録地点の表示は、自動車専用道の施設のみであったり、施設間の自動車専用道部分のみであったり、又はそれら両方であったりしてよい。施設間の自動車専用道部分を意味するものとして、自動車専用道用表示モードにおける施設名間には、例えば、リンク線が表示され、自動車専用道内登録地点が、施設間の自動車専用道部分に存在する場合には、該自動車専用道内登録地点に対応するリンク線に対応付けて、自動車専用道内登録地点であることを示す情報が表示される。
【0015】
「道路」も、「道路施設」と呼ばれ、「施設」に含めて使用することがあるが、本発明における「施設」とは、「道路施設」は含まず、道路以外の自動車専用道内の施設に限定するものとする。
【0016】
自動車専用道内登録地点である旨に係る情報とは、例えば、所定の記号(例:「!」、「〇」及び「×」)、図形及び/又は文字であったり、その他の施設名及び/又は施設名間、すなわち自動車専用道内登録地点でない施設の施設名及び施設名間より強調して表示する強調表示であったりする。強調表示は、ライトアップや、点滅や、文字サイズの増大や、太文字による表示を含むものとする。自動車専用道内登録地点である旨に係る情報は、自動車専用道内登録地点が目的地か、経由地か、又はその他の登録地点かを識別できるように、目的地、経由地及びその他の登録地点に対してそれぞれ別の記号、図形、文字、及び強調表示を割り振ってもよい。なお、本明細書おいて、「記号」には「シンボル」も含めるものとする。
【0017】
自動車専用道内登録地点である旨に係る情報を、表示器に表示されている施設名及び/又は施設名間に対応付けて表示する場合の対応付けの具体例は次の通りである。
(a)各施設に対応してその施設名を1個のブロック内に表示する場合に、その施設が自動車専用道内登録地点であるときは、その施設名と同一のブロックの内側に、自動車専用道内登録地点を表す記号、図形及び/又は文字を表示する。
(b)表示位置は、上記(a)では、ブロックの内側となっているが、ブロックの外側において該ブロックに係る表示であることが不明にならない程度に離した位置にして、対応付けをユーザに認識させる。
(c)自動車専用道内登録地点が自動車専用道の施設間の地点である場合は、施設間に対応付けられる表示画面上の施設名間の位置に、自動車専用道内登録地点を表す記号、図形及び/又は文字を表示する。
(d)自動車専用道用表示モード表示において、順番が隣り同士の施設名の間に、自動車専用道部分を想像させるリンク線が介在し、かつ自動車専用道内登録地点が施設間の地点である場合には、施設間に対応付けられる表示画面上のリンク線に近づけて(対応付けが不明瞭にならない程度の寸法以内の位置に)、自動車専用道内登録地点を表す記号、図形及び/又は文字を表示する。
【0018】
こうして、ユーザは、カーナビゲーション装置の表示器の画面が自動車専用道用表示モードの表示画面であっても、表示画面内の施設名及び/又は施設名間の施設及び/又は施設間が登録地点になっている場合には、その旨及びその場所を知ることができる。自動車専用道用表示モードの表示画面は、簡潔な表示であるので、登録地点の認識もユーザにとり能率的である。
【実施例1】
【0019】
図3はカーナビゲーション装置10のハードウェア構成図である。GPSモジュール51は、GPS衛星からの電波に基づき自車位置を検出する。VICS(Vehicle Information and Communication System)モジュール52は、FM多重放送等から道路渋滞情報を受信する。TVチューナ53は、VHFやUHFのテレビ放送電波に係るビデオ及びオーディオ信号を出力する。ハードディスク装置54は、地図データベース55を含むとともに、CD等からダビングした楽曲データ等を適宜書き込み及び読み出し自在になっている。CD/DVDドライブ58は、所定のCD−ROMから地図データベース55用のデータを読み取り自在になっているとともに、音楽CDやDVD等から楽曲や映画の再生用データを読み取り可能になっている。処理及び制御装置60は、CPUを含み、GPSモジュール51、VICSモジュール52、TVチューナ53、ハードディスク装置54及びCD/DVDドライブ58からのデータ及び信号を受け取り、各種の処理を実行する。画像生成器62は、処理及び制御装置60から入力されるデータに基づき画像表示信号を生成して、モニタ63に出力する。モニタ63はタッチパネル画面を装備し、ユーザは、カーナビゲーション装置10に対して指示や入力を行なう際は、メニューやキーボードの表示されているモニタ63のタッチパネル画面に対して、所定位置を指でタッチすることになっている。タッチ位置検出器64は、ユーザが、指でタッチした位置を検出し、処理及び制御装置60へ出力する。D/A変換器65は、処理及び制御装置60からデジタルオーディオ信号を受け、それをアナログオーディオ信号へ変換して、スピーカ66へ出力する。このカーナビゲーション装置10は、音楽CDをCD/DVDドライブ58にセットして、該音楽CDに記録されている楽曲を再生して、スピーカ66から放音するとともに、映画DVDをCD/DVDドライブ58にセットして、該映画DVDに記録されている映画を再生して、モニタ63に映像を表示し、かつスピーカ66から放音するようになっている。カーナビゲーション装置10は、さらに、移動体通信装置69を装備する。移動体通信装置69は表示器付き携帯電話であってもよく、ユーザは、自動車から下車の際に、カーナビゲーション装置10から移動体通信装置69を適宜、分離して、携帯できるようになっている。
【0020】
自動車専用道用表示モードの画面は表示器としてのモニタ63に表示される。モニタ63の画面全体が、自動車専用道用表示モードの表示画面であってもよいし、モニタ63の画面が例えば左右に2分割され、左側の画面部分が、現在地を含む地域の地図画面とし、右側の画面部分が自動車専用道用表示モードによる表示とされてもよい。
【実施例2】
【0021】
図4はハイウェイモード画面70の表示例である。ハイウェイモード画面70は左側の地図付き画面部分71と右側の施設名付きブロック画面部分72とに分割されている。地図付き画面部分71は、一般道路を走行中に使用される標準表示モードの表示面積を半分にしただけものとなっており、地図付き画面部分71では、現在地マーク75が地図付き画面部分71の中心から適当量下方へ偏倚した位置に設定され、現在地マーク75に対して上側が進行方向前方となっている。ユーザの自動車は、現在、高速道路74を走行しており、該高速道路74は具体的には中央高速道を想定している。地図付き画面部分71の地図には、高速道路74の他に、地図付き画面部分71における表示領域内に含まれるすべての一般道76を含んでいる。
【0022】
地図付き画面部分71に対して施設名付きブロック画面部分72では、1番目施設ブロック80、2番目施設ブロック81及び3番目施設ブロック82が下から上へ縦に一列に並んで表示される。1番目施設ブロック80、2番目施設ブロック81及び3番目施設ブロック82には、現在地マーク75より進行方向前方にある高速道路74内施設の内、現在地マーク75に近い方から1番目、2番目及び3番目の施設の施設名87が表示される。図示の例では、1番目施設ブロック80、2番目施設ブロック81及び3番目施設ブロック82の施設名87は具体的にはそれぞれ調布IC(IC:インターチェンジ)、国立府中IC及び石川PA(PA:パーキングエリア)である。道路記号線84は、高速道路74を意味するものとしてユーザへ提示され、現在地マーク75の少し上から上昇し、1番目施設ブロック80、2番目施設ブロック81及び3番目施設ブロック82の間に表示される。1番目施設ブロック80、2番目施設ブロック81及び3番目施設ブロック82の内側には、それに対応する施設に含まれるサブ施設(例:郵便局、レストラン、喫茶店及びトイレ等)があれば、そのサブ施設が記号等により表示される。図示の例では、1番目施設ブロック80及び2番目施設ブロック81に対応する施設はサブ施設を装備しないので、1番目施設ブロック80及び2番目施設ブロック81の内側は、サブ施設情報がブランクとなっている。これに対し、3番目施設ブロック82に対応する施設は、サブ施設として郵便局及びレストランをもつので、郵便局マーク88としての”〒”及び文字89としての”レストラン”が表示されている。さらに、1番目施設ブロック80、2番目施設ブロック81及び3番目施設ブロック82の内側には、それらに対応する施設が、今回の目的地として登録されているのであれば、目的地マーク90としての”!”が表示される。図示の例では、石川PAが目的地として登録されているので、”〒”及び”レストラン”に並んで、”!”が表示されている。
【0023】
施設名付きブロック画面部分72では、現在地から各施設までの距離及び予定所要時間を、各施設に対応する1番目施設ブロック80、2番目施設ブロック81及び3番目施設ブロック82に対応付けて表示してもよい。この対応付けの具体的態様としては、距離及び予定所要時間を1番目施設ブロック80、2番目施設ブロック81及び3番目施設ブロック82のブロック内に表示することの他に、それらブロックに接近したブロック外の位置に、そなわちどのブロックに係る情報かが不明にならない程度にブロックから距離を保持したブロック外の位置に、表示されてもよい。その場合、ユーザは、施設名付きブロック画面部分72における目的地マーク90の着いた施設ブロックについての距離及び予定所要時間から、目的地の施設名と共に、目的地としての施設までの距離及び予定所要時間を認識できる。
【実施例3】
【0024】
図5は目的地が施設間の道路上に設定されているときのハイウェイモード画面70の表示例である。図4のハイウェイモード画面70に対する相違点のみを説明する。ユーザは、目的地を施設間としての国立府中IC−石川PA間に設定している。このため、目的地マーク90は、2番目施設ブロック81−3番目施設ブロック82間に延びている道路記号線84(前述のリンク線に相当する。)の部分に対応付けて表示される。
【実施例4】
【0025】
図6は目的地としての施設を、マーク以外の態様で表示するハイウェイモード画面70の表示例である。図4のハイウェイモード画面70に対する相違点のみを説明する。ライトアップ94は、所定の範囲の四隅を示しており、ライトアップ94の内側の領域が外側の領域に対してライトアップされていることを表現している。この施設名付きブロック画面部分72では、目的地マーク90は3番目施設ブロック82のブロック内に表示されない。代わりに、3番目施設ブロック82のブロック線及びブロック内の全部の文字がライトアップされて、石川PAが目的地であることをユーザへ知らせている。
【実施例5】
【0026】
図7は道路記号線84内の施設が目的地以外の登録地点として登録されている場合のハイウェイモード画面70の表示例である。ユーザは、目的地及び経由地の設定時の操作の能率化のために、将来的に目的地及び経由地として登録する可能性のある複数個の地点を予め登録地点として登録することがある。図7に係る実施例では、石川PAはこのような登録地点として登録されたものである。石川PAは目的地ではないので、3番目施設ブロック82には、目的地マーク90(図4)に代えて、登録地点マーク97としての”×”が、3番目施設ブロック82内に郵便局マーク88及び文字89と並んで表示される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】カーナビゲーション装置の機能ブロック図である。
【図2】カーナビゲーション装置用情報処理方法のフローチャートである。
【図3】カーナビゲーション装置のハードウェア構成図である。
【図4】ハイウェイモード画面の表示例を示す図である。
【図5】目的地が施設間の道路上に設定されているときのハイウェイモード画面の表示例を示す図である。
【図6】目的地としての施設を、マーク以外の態様で表示するハイウェイモード画面の表示例を示す図である。
【図7】道路記号線内の施設が目的地以外の登録地点として登録されている場合のハイウェイモード画面の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0028】
10:カーナビゲーション装置、11:第1の判定実施手段、12:第2の判定実施手段、13:登録地点情報表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示器における情報表示モードとして、自動車専用道を走行中、該自動車専用道における自車前方の複数個の施設について、自車位置から近い順に並べて施設名称により表示する自動車専用道用表示モードを備えるカーナビゲーション装置において、
現在の情報表示モードとして自動車専用道用表示モードが選択されているか否かの第1の判定を実施する第1の判定実施手段、
前記第1の判定の結果が「正」である場合、ユーザが自動車専用道内の地点として登録した自動車専用道内登録地点が、前記表示器に施設名を表示されている施設それ自体、及び/又は表示されているそれら施設の間の自動車専用道部分上の地点であるか否かの第2の判定を実施する第2の判定実施手段、及び
第2の判定の結果が「正」である場合、自動車専用道内登録地点となっている施設それ自体及び/又は施設間に対応する施設名及び/又は施設名間が前記表示器に表示されているときは、その施設名及び/又は施設名間に対応付けて自動車専用道内登録地点である旨に係る情報を表示する登録地点情報表示手段、
を有していることを特徴とするカーナビゲーション装置。
【請求項2】
前記自動車専用道内登録地点は、ユーザにより目的地として登録された地点であることを特徴とする請求項1記載のカーナビゲーション装置。
【請求項3】
前記登録地点情報表示手段は、自動車専用道内登録地点である旨に係る情報を所定のマークにより表示するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のカーナビゲーション装置。
【請求項4】
前記登録地点情報表示手段は、自動車専用道内登録地点である施設の施設名及び/又は施設名間の表示を、その他の施設名及び/又はその他の施設名間の表示よりも、強調することにより、自動車専用道内登録地点である旨に係る情報を表示するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のカーナビゲーション装置。
【請求項5】
表示器における情報表示モードとして、自動車専用道を走行中、該自動車専用道における自車前方の複数個の施設について、自車位置から近い順に並べて施設名称により表示する自動車専用道用表示モードを備えるカーナビゲーション装置における情報処理方法において、
現在の情報表示モードとして自動車専用道用表示モードが選択されているか否かの第1の判定を実施する第1の判定ステップ、
前記第1の判定の結果が「正」である場合、ユーザが自動車専用道内の地点として登録した自動車専用道内登録地点が、前記表示器に施設名を表示されている施設それ自体、及び/又は表示されているそれら施設の間の自動車専用道部分上の地点であるか否かの第2の判定を実施する第2の判定ステップ、及び
第2の判定の結果が「正」である場合、自動車専用道内登録地点となっている施設それ自体及び/又は施設間に対応する施設名及び/又は施設名間が前記表示器に表示されているときは、その施設名及び/又は施設名間に対応付けて自動車専用道内登録地点である旨に係る情報を表示する登録地点情報表示ステップ、
を有していることを特徴とするカーナビゲーション装置用情報処理方法。
【請求項6】
前記自動車専用道内登録地点は、ユーザにより目的地として登録された地点であることを特徴とする請求項5記載のカーナビゲーション装置用情報処理方法。
【請求項7】
前記登録地点表示ステップは、自動車専用道内登録地点である旨に係る情報を所定のマークにより表示するものであることを特徴とする請求項5又は6記載のカーナビゲーション装置用情報処理方法。
【請求項8】
前記登録地点情報表示ステップは、自動車専用道内登録地点である施設の施設名及び/又は施設名間の表示を、その他の施設名及び/又はその他の施設名間の表示よりも、強調することにより、自動車専用道内登録地点である旨に係る情報を表示するものであることを特徴とする請求項5又は6記載のカーナビゲーション装置用情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−17601(P2006−17601A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−196256(P2004−196256)
【出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】