説明

カーナビゲーション装置

【課題】本発明はカーナビゲーション装置に関するもので、使い勝手を良くすることを目的とするものである。
【解決手段】そしてこの目的を達成するために本発明は、制御手段9に、車両1の施錠装置3から無線キー5への第一の無線情報と、前記無線キー5から車両1の施錠装置3への第二の無線情報を受信する受信手段18と、この受信手段18で受信した前記第一、第二の無線情報を記憶する起動データ記憶手段19と、この起動データ記憶手段19に記憶された前記第一、第二の無線情報と、その後に前記受信手段18で受信される車両1の施錠装置3から無線キー5への第一の無線情報、および前記無線キー5から車両1の施錠装置3への第二の無線情報とを比較する比較手段20とを設け、この比較手段20の比較結果により、起動制御を行う構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カーナビゲーション装置の構成は、一般的に下記のような構成となっていた。
すなわち、本体ケースと、この本体ケースに設けた表示手段と、この表示手段に接続した制御手段と、この制御手段に接続したカーナビプログラム記憶手段、および位置測定手段とを備えた構成となっている。
【0003】
また、盗難防止のために、例えば下記特許文献1に示されたように、前記制御手段にパスワード入力手段を接続したものがある。
つまり、パスワードを入力しなければ、このカーナビゲーション装置が起動されないようにすることで、盗難を抑制しようとしているのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−286460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来例の課題は、使い勝手が悪いと言うことであった。
【0006】
すなわち、上述のごとく制御手段にパスワード入力手段を接続すれば、それを不法に入手しても、パスワードが分からなければ、このカーナビゲーション装置を起動することができないので、その点から盗難が抑制されると期待されるものであるが、正規の使用者がパスワードを忘れると、この時にも起動ができず、また毎回パスワードを入力する必要もあり、これらのことから極めて使い勝手の悪いものであった。
そこで、本発明は、使い勝手を向上することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、この目的を達成するために本発明は、本体ケースと、この本体ケースに設けた表示手段と、この表示手段に接続した制御手段と、この制御手段に接続したカーナビプログラム記憶手段、および位置測定手段とを備え、前記制御手段には、車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報と、前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報を受信する受信手段と、この受信手段で受信した前記第一、第二の無線情報を記憶する起動データ記憶手段と、この起動データ記憶手段に記憶された前記第一、第二の無線情報と、その後に前記受信手段で受信される車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報、および前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報とを比較する比較手段とを設け、この比較手段の比較結果により、起動制御を行う構成とし、これによって初期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0008】
以上のごとく本発明は、本体ケースと、この本体ケースに設けた表示手段と、この表示手段に接続した制御手段と、この制御手段に接続したカーナビプログラム記憶手段、および位置測定手段とを備え、前記制御手段には、車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報と、前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報を受信する受信手段と、この受信手段で受信した前記第一、第二の無線情報を記憶する起動データ記憶手段と、こ
の起動データ記憶手段に記憶された前記第一、第二の無線情報と、その後に前記受信手段で受信される車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報、および前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報とを比較する比較手段とを設け、この比較手段の比較結果により、起動制御を行う構成としたものであるので、使い勝手の良いものとなる。
【0009】
すなわち、本発明においては、前記制御手段に、車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報と、前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報を受信する受信手段と、この受信手段で受信した前記第一、第二の無線情報を記憶する起動データ記憶手段と、この起動データ記憶手段に記憶された前記第一、第二の無線情報と、その後に前記受信手段で受信される車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報、および前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報とを比較する比較手段とを設け、この比較手段の比較結果により、起動制御を行う構成としたものであるので、車両の開錠とともに、起動制御が行われるようになり、つまり使用者は起動のためのパスワードを入力する必要がなく、もちろんパスワード忘れの心配も無く、極めて使い勝手の良いものとなるのである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるカーナビゲーション装置を車両に搭載した状態を示すブロック図
【図2】同制御ブロック図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態にかかるカーナビゲーション装置を、車両に搭載したものを、添付図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1において、1は車両で、そのドア2には施錠装置3が設けられている。
この施錠装置3は車両1に設けたアンテナ4を介して携帯用の無線キー5と交信することで、施錠と開錠が行われるようになっている。
【0012】
このような無線キー5を用いた施錠装置3の施錠と開錠については周知のことであるが、説明を簡単に行うと、先ずは車両1に設けたアンテナ4から断続的に近傍に無線キー5が存在するか否かの問い合わせが電波により行われる(第一の無線情報)。
近傍に無線キー5が存在しなければ、返信が無いことで、施錠装置3の開錠は行わず、施錠状態を継続する。
【0013】
また、車両1の近傍に無線キー5が存在する時、つまりドア2を開けるために使用者が車両1に近づいてきた時には、無線キー5からの返信(第二の無線情報)があるので、正規の無線キー5であることを確認後、施錠装置3の開錠を行う。
一方、車両1内にはカーナビゲーション装置6が装着されており、このカーナビゲーション装置6の構成は図2に示すようなものとなっている。
【0014】
すなわち、このカーナビゲーション装置6は、本体ケース7と、この本体ケース7に設けた表示手段8と、この表示手段8に接続した制御手段9と、この制御手段9に接続したカーナビプログラム記憶手段10、および位置測定手段11と、各部に電源を供給するための電源手段12、ACC−ON/OFF検知手段13とを備えている。
【0015】
なお、電源手段12は車両1の車両バッテリー14から+B端子15を介して電源が供給鬱されるようになっている。また、ACC−ON/OFF検知手段13には、ACC端子16を介して車両1の車両ACC端子17から電源が供給されるようになっている。
カーナビゲーション装置6の以上の構成は、周知のものであるので、その説明は割愛し、以下に特徴点について詳細に説明する。
【0016】
本実施形態のカーナビゲーション装置6における特徴点は、図2に示すごとく、車両1の施錠装置3から無線キー5への前記第一の無線情報と、前記無線キー5から車両1の施錠装置3への前記第二の無線情報をアンテナ18aを介して受信する受信手段18と、この受信手段18で受信した前記第一、第二の無線情報を記憶する起動データ記憶手段19と、この起動データ記憶手段19に記憶された前記第一、第二の無線情報と、その後に前記アンテナ18aを介して受信手段18で受信される車両1の施錠装置3から無線キー5への第一の無線情報、および前記無線キー5から車両1の施錠装置3への第二の無線情報とを比較する比較手段20とを設け、この比較手段20の比較結果により、起動制御を行う構成としたことである。
【0017】
前記起動データ記憶手段19に記憶された前記第一、第二の無線情報はマスターデータとなるものであって、基本的には書き換えが出来ないものとなっている。
【0018】
また、前記その後に前記アンテナ18aを介して受信手段18で受信される車両1の施錠装置3から無線キー5への第一の無線情報は、一旦起動データ記憶手段21に比較データとして記憶される。
【0019】
さらに、前記その後に前記アンテナ18aを介して受信手段18で受信される前記無線キー5から車両1の施錠装置3への第二の無線情報は、一旦起動データ記憶手段22に比較データとして記憶されるようになっている。
【0020】
そして、比較手段20において、前記比較データである起動データ記憶手段21に記憶された第一の無線情報、および前記比較データである起動データ記憶手段22に記憶された第二の無線情報と、前記マスターデータである起動データ記憶手段19に記憶された前記第一、第二の無線情報が比較され、この比較が合致すると制御手段9により、本実施形態のカーナビゲーション装置6が起動されるようになる。
【0021】
つまり、本実施形態のカーナビゲーション装置6は、ドア2を開けるために使用者が車両1に近づいてきた時には、車両1に設けたアンテナ4から無線キー5に問い合わせ用の第一の無線情報が出ているだけでなく、この時には無線キー5からの返信として第二の無線情報も存在するので、これをアンテナ18aを介して受信手段18で受信するだけで、起動がおこなえる。
【0022】
このため、使用者は、カーナビゲーション装置6の起動のために、毎回パスワードを入力する必要も無く、もちろんパスワード忘れの心配も無く、極めて使い勝手の良いものとなる。
【0023】
また、このカーナビゲーション装置6が盗難に合った場合には、その後に前記比較データである起動データ記憶手段21に記憶される第一の無線情報、および前記比較データである起動データ記憶手段22に記憶される第二の無線情報が、前記マスターデータである起動データ記憶手段19に記憶された前記第一、第二の無線情報と異なるので、前記比較手段20による比較が合致せず、その結果本実施形態のカーナビゲーション装置6は起動されることは無い。
このため、本実施形態のカーナビゲーション装置6は盗んでも活用できないものとして、盗難にあうことの少ないものとなる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
以上のごとく本発明は、本体ケースと、この本体ケースに設けた表示手段と、この表示手段に接続した制御手段と、この制御手段に接続したカーナビプログラム記憶手段、およ
び位置測定手段とを備え、前記制御手段には、車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報と、前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報を受信する受信手段と、この受信手段で受信した前記第一、第二の無線情報を記憶する起動データ記憶手段と、この起動データ記憶手段に記憶された前記第一、第二の無線情報と、その後に前記受信手段で受信される車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報、および前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報とを比較する比較手段とを設け、この比較手段の比較結果により、起動制御を行う構成としたものであるので、使い勝手の良いものとなる。
【0025】
すなわち、本発明においては、前記制御手段に、車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報と、前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報を受信する受信手段と、この受信手段で受信した前記第一、第二の無線情報を記憶する起動データ記憶手段と、この起動データ記憶手段に記憶された前記第一、第二の無線情報と、その後に前記受信手段で受信される車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報、および前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報とを比較する比較手段とを設け、この比較手段の比較結果により、起動制御を行う構成としたものであるので、車両の開錠とともに、起動制御が行われるようになり、つまり使用者は起動のためのパスワードを入力する必要がなく、もちろんパスワード忘れの心配も無く、極めて使い勝手の良いものとなるのである。
したがって、車両用ナビゲーション装置として、広く活用が期待される。
【符号の説明】
【0026】
1 車両
2 ドア
3 施錠装置
4 アンテナ
5 無線キー
6 カーナビゲーション装置
7 本体ケース
8 表示手段
9 制御手段
10 カーナビプログラム記憶手段
11 位置測定手段
12 電源手段12
13 ACC−ON/OFF検知手段
14 車両バッテリー
15 +B端子
16 ACC端子
17 車両ACC端子
18 受信手段
18a アンテナ
19 起動データ記憶手段
20 比較手段
21 起動データ記憶手段
22 起動データ記憶手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースと、この本体ケースに設けた表示手段と、この表示手段に接続した制御手段と、
この制御手段に接続したカーナビプログラム記憶手段、および位置測定手段とを備え、前記制御手段には、車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報と、前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報を受信する受信手段と、この受信手段で受信した前記第一、第二の無線情報を記憶する起動データ記憶手段と、この起動データ記憶手段に記憶された前記第一、第二の無線情報と、その後に前記受信手段で受信される車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報、および前記無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報とを比較する比較手段とを設け、この比較手段の比較結果により、起動制御を行う構成としたカーナビゲーション装置。
【請求項2】
前記その後に前記受信手段で受信される車両の施錠装置から無線キーへの第一の無線情報を記憶する第二の起動データ記憶手段を設けた請求項1に記載のカーナビゲーション装置。
【請求項3】
前記その後に前記前記受信手段で受信される無線キーから車両の施錠装置への第二の無線情報を記憶する第三の起動データ記憶手段を設けた請求項1または2に記載のカーナビゲーション装置。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−208987(P2011−208987A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−74694(P2010−74694)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】