ガイドプレート取付具
【課題】 種々の大きさのガイドプレートを取付けることのできるガイドプレート取付具を提供する。
【解決手段】 ガイドプレート取付具を構成する取付具10aは、上部支持体11aと下部支持体21aとを備えている。上部支持体11aは、保護体65の半面を囲うように下方に延びる第1垂下片12と、他の半面を囲うように下方に延びる第2垂下片13とを備えており、各々の下部によってガイドプレート67の上端の一部を支持している。下部支持体21aは、側壁63の上端部に係合する係合部22と、所定間隔で上方に平行に延びる一対の支持部23a、23bとを備えており、支持部23a、23bによってガイドプレート67の下端の一部を支持している。従って、ガイドプレート67の上端の一部と下端の一部との各々が、上部支持体11a及び下部支持体21aの各々で支持されるため、ガイドプレート67の大きさに拘わらず支持が可能となる。
【解決手段】 ガイドプレート取付具を構成する取付具10aは、上部支持体11aと下部支持体21aとを備えている。上部支持体11aは、保護体65の半面を囲うように下方に延びる第1垂下片12と、他の半面を囲うように下方に延びる第2垂下片13とを備えており、各々の下部によってガイドプレート67の上端の一部を支持している。下部支持体21aは、側壁63の上端部に係合する係合部22と、所定間隔で上方に平行に延びる一対の支持部23a、23bとを備えており、支持部23a、23bによってガイドプレート67の下端の一部を支持している。従って、ガイドプレート67の上端の一部と下端の一部との各々が、上部支持体11a及び下部支持体21aの各々で支持されるため、ガイドプレート67の大きさに拘わらず支持が可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はガイドプレート取付具に関し、特に、抽斗内の収納物の落下防止用のガイドプレートを取付けるためのガイドプレート取付具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図10は従来のガイドプレート取付具を備える抽斗構造体の概略正面図であり、図11は図10で示したXI−XIラインの拡大断面図であり、図12は図11で示したXII−XIIラインの断面図であり、図13は図11で示したXIII−XIIIラインの拡大断面図であり、図14は図11で示したXIV−XIVラインの拡大断面図である。
【0003】
これらの図を参照して、抽斗構造体50は、その前面が開放された箱状の収納体51と、収納体51に図示しないスライドレールによって引出し自在に取付けられた上下左右に整列する複数の抽斗60とを備えている。抽斗60は、その前面に位置する矩形状の前扉61と、前扉61から出し入れ方向(図11の左右方向)であって収納側(図11の右側)に延びる矩形状の底板62及び側板63a、63bと、底板62及び側板63a、63bの収納側端部に接続された矩形状の背板64とによって、上面側を開口とする箱状に形成されている。又、前扉61の外面には、棒状の把持部66が取付けられている。
【0004】
尚、前扉61及び背板64の高さは、側板63a、63bより高く形成されており、前扉61及び背板64の上部の各々を掛け渡すように、側板63a、63bの各々と平行に丸棒状の保護体65a、65b(図示せず)が設置されている。即ち、保護体65a、65bの各々は、側板63a、63bの各々の上方に平行に延びるように配置されている。
【0005】
又、側板63a、63bの各々と保護体65a、65bの各々との間の略全面を塞ぐように、抽斗50に収納される収納物の落下防止用の矩形平板状のガイドプレート67a、67bが設置されている。ガイドプレート67a、67bの各々は、第1支持体71a、71bの各々及び第2支持体81a、81bの各々で構成される、ナイロン樹脂よりなるガイドプレート取付具70a、70bの各々によって取付けられている。尚、側板63a、63b側の各々で用いられているガイドプレート取付具70a、70bは左右対称に形成されているため、以降では側板63a側のガイドプレート取付具70aについてのみ説明する。
【0006】
ガイドプレート取付具70aの第1支持体71aは、ガイドプレート67aの前面側の端部全体を挟み込むように形成された断面コの字形状の胴部72と、胴部72の上端に接続され、保護体65aの略半面を囲うように形成された第1係合部73と、胴部72の下端に接続され、側板63aの上端部を挟み込むように形成された第2係合部74とから構成されている。
【0007】
又、第2支持体81aは、ガイドプレート67aの背面側の端部全体を挟み込むように形成された断面コの字形状の胴部82と、胴部82の下端に接続され、側板63aの上端部を挟み込むように形成された係合部83と、係合部83に接続されて上方に延び、抽斗60の背板64の幅方向(図12の上下方向)の端面に図示しない突起等によって係合する背板係合部84とから構成されている。
【0008】
ガイドプレート67aは、このようなガイドプレート取付具70aによって側板63aと保護体65aとの間に取付けられているため、安定した設置状態となり収容物の不用意な飛び出しを防止する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のような従来のガイドプレート取付具では、取付けるガイドプレートの大きさが制限されるものであった。即ち、第1支持体及び第2支持体の各々は一体的に形成されているため、その形状に対応した上下の大きさのガイドプレートのみ取付けることができるものであった。更には、図11で示すように、第1支持体における係合部間の距離は、側板と保護体との距離H1に対応する必要があった。従って、特定構造の抽斗に対して特定の上下の大きさのガイドプレートを取付けることしかできなかった。
【0010】
又、例えば図11で示すガイドプレートの出し入れ方向の幅L1が短いガイドプレートを使用する場合には、第2支持体が抽斗の背板に固定されているため、ガイドプレートを所望の位置(例えば中央部)に設置することができなかった。
【0011】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、種々の大きさのガイドプレートを取付けることのできるガイドプレート取付具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、抽斗の出し入れ方向に延びる側板と、側板の上方に配置され、側板と平行に延びる棒状の保護体との間に配置される矩形平板状のガイドプレートを取付けるための一対の取付具よりなるガイドプレート取付具であって、取付具の各々は、保護体に脱着自在に取付けられ、ガイドプレートの上端の一部を支持することができる上部支持体と、側板に脱着自在に取付けられ、ガイドプレートの下端の一部を支持することができる下部支持体とを備えたものである。
【0013】
このように構成すると、ガイドプレートの上端及び下端がそれぞれ支持される。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、下部支持体は、合成樹脂よりなり、ガイドプレートの下端における角部を支持すると共に、角部の垂直端面に当接する壁部を有するものである。
【0015】
このように構成すると、壁部によりガイドプレートの移動が阻止される。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、上部支持体は、合成樹脂よりなり、保護体の半面を囲うようにして下方に延びる第1垂下片と、第1垂下片に折り曲げ自在に接続され、保護体の他の半面を囲うようにして下方に延びる第2垂下片とを含み、第1垂下片の一部と第2垂下片の一部との間でガイドプレートは当接状態で支持されるものである。
【0017】
このように構成すると、保護体を囲うように取付けることができる。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、第1垂下片には、ガイドプレートに当接する部分以外の位置に開口が形成され、第2垂下片には、開口に抜け止め状態に係合する少なくとも1つの突起体が形成されるものである。
【0019】
このように構成すると、第1垂下片と第2垂下片とが不用意に離れない。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、ガイドプレートの上端及び下端がそれぞれ支持されるため、ガイドプレートの大きさに拘わらず支持が可能となる。
【0021】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、壁部によりガイドプレートの移動が阻止されるため、ガイドプレートの支持状態が安定する。
【0022】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、保護体を囲うように取付けることができるため、両端が固定された保護体への取付けが容易となる。
【0023】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、第1垂下片と第2垂下片とが不用意に離れないため、上部支持体のガイドプレートの支持状態が安定する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明の第1の実施の形態によるガイドプレート取付具を備える抽斗構造体を示す断面図である。
【図2】図1で示したII−IIラインの拡大断面図である。
【図3】図2で示したIII−IIIラインの断面図である。
【図4】図1で示した上部支持体の取付け前の状態を示す側面図である。
【図5】図4で示したV−Vラインから見た図である。
【図6】図1で示したガイドプレート取付具によるガイドプレートの取付方法を示した概略図である。
【図7】図1で示したガイドプレート取付具を備える他の抽斗構造体を示す断面図である。
【図8】この発明の第2の実施の形態によるガイドプレート取付具の上部支持体の取付け前の状態を示す側面図である。
【図9】図8で示した上部支持体を示す断面図であって、(1)は第1の使用形態を示すものであり、(2)は第2の使用形態を示すものである。
【図10】従来のガイドプレート取付具を備える抽斗構造体の概略正面図である。
【図11】図10で示したXI−XIラインの拡大断面図である。
【図12】図11で示したXII−XIIラインの断面図である。
【図13】図11で示したXIII−XIIIラインの拡大断面図である。
【図14】図11で示したXIV−XIVラインの拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1はこの発明の第1の実施の形態によるガイドプレート取付具を備える抽斗構造体を示す断面図であって、従来例の図11に対応するものであり、図2は図1で示したII−IIラインの拡大断面図であり、図3は図2で示したIII−IIIラインの断面図である。
【0026】
尚、この実施の形態によるガイドプレート取付具1を除き、抽斗構造体5の収納体51、抽斗60及びガイドプレート67は、図10で示した従来例の抽斗構造体と同一である。
【0027】
これらの図を参照して、ガイドプレート取付具1は、アクリル板よりなるガイドプレート67の前面側(図1の左側)及び背面側(図1の右側)の各々に配置された、上部支持体11a、11bの各々と下部支持体21a、21bの各々とからなる、ポリプロピレン(PP)樹脂よりなる一対の取付具10a、10bで構成されている。尚、取付具10a、10bは、図2において左右対称に形成されているため、以降では背面側の取付具10aについてのみ説明する。又、側板63に対向する図示しない側板側においても、同様のガイドプレート取付具1によってガイドプレート67が取付けられている。
【0028】
上部支持体11aは、図2で示す断面状態において保護体65の半面を囲うようにして下方に延びる板状の第1垂下片12と、保護体65の他の半面を囲うようにして下方に延びる板状の第2垂下片13とを備えている。そして、第1垂下片12の下部の内面と第2垂下片13の下部の内面とによって、ガイドプレート67の上端の角部を含む一部を挟み込むように当接して支持している。
【0029】
又、第1垂下片12のガイドプレート67に当接する下部より上方の位置には開口14が形成されていると共に、第2垂下片13には開口14に抜け止め状態に脱着自在に係合する突起体15が形成されている。従って、第1垂下片12と第2垂下片13とが不用意に離れることが無くなり、第1垂下片12と第2垂下片13との間隔が保持されるため、ガイドプレート67の支持状態が安定する。
【0030】
更に、第1垂下片12及び第2垂下片13における保護体65及びガイドプレート67に当接する部分の各々には、リブ41〜44の各々が形成されている。従って、保護体65及びガイドプレート67との当接部分に応力が集中して係合状態が安定するため、上部支持体11a及びガイドプレート67が不用意にずれる虞が低減し、ガイドプレート67の支持状態が更に安定する。
【0031】
尚、保護体65への取付け前の上部支持体11aは、第1垂下片12と第2垂下片13とが開いた状態で、PP樹脂の射出成形にて一体的に形成されている。このような上部支持体11aの形状及び詳細な形状については後述する。
【0032】
一方、下部支持体21aはPP樹脂の射出成形により形成され、側壁63に対して脱着自在となるようにその上端部を挟み込むように形成された断面逆U字形状の係合部22と、係合部22に接続され、各々が所定間隔で対向した状態で上方に平行に延びる一対の板状の支持部23a、23bとを備えている。そして、ガイドプレート67の下端の角部を含む一部が、支持部23a、23bに挟み込まれるように支持される。
【0033】
更に、支持部23a、23bにおける背面側の一方端には、上方に延びる壁部24が接続されている。そして、ガイドプレート67の下端の角部の垂直端面は、壁部24に当接している。従って、前面側の取付具10bの下部支持体21bと併せて、壁部24によりガイドプレート67の移動が阻止されるため、ガイドプレート67の出し入れ方向の支持状態が安定する。
【0034】
このような取付具10a、10bによって、ガイドプレート67はその上端の一部と下端の一部との各々が別部材で支持されるため、図1で示す側板63の上端と保護体65との種々の距離H1に対応することができる。従って、この距離H1に応じて設定されるガイドプレート67の上下の大きさに拘わらず支持が可能となる。
【0035】
又、取付具10a、10bの各々は、側板63及び保護体65に脱着自在に係合しているため、その位置を出し入れ方向に自在に変更することができる。従って、ガイドプレート67の出し入れ方向の種々の幅L1に対応することができると共に、ガイドプレート67を出し入れ方向の所望の位置に取付けることができる。
【0036】
更に、ガイドプレート67は上端及び下端の角部の各々が支持されており、従来例のように端部全体が拘束されていないため、ガイドプレート67に対する捩りや衝撃が拡散され易くなる。従って、ガイドプレート67が破損し難くなる効果も奏する。
【0037】
次に、保護体65への取付け前の状態の上部支持体11a、11bについて説明する。
【0038】
図4は図1で示した上部支持体の取付け前の状態を示す側面図であり、図5は図4で示したV−Vラインから見た図である。
【0039】
これらの図を参照して、上述のように保護体65への取付け前の状態の上部支持体11は、第1垂下片12が一方(図の下方)に延びており、折り曲げ部19を介して第2垂下片13が他方(図の上方)に延びるように一体的に形成されている。そして、上部支持体11はPP樹脂によって形成され、第1垂下片12と第2垂下片13との接続部分(折り曲げ部19)は肉厚が薄く形成されているため、図4の一点鎖線矢印で示すように、折り曲げ部19を軸として第2垂下片13は下方側へ折り曲げ自在となる。そして、突起体15を開口14に係合することで、保護体65を囲うように上部支持体11を取付けることができる。従って、抽斗の前扉と背板とを掛け渡すように取付けられた、即ち両端が固定された保護体65への取付けが容易となる。
【0040】
尚、上述した側板63及び保護体65の各々に当接するリブ41〜44の各々は、抽斗の出し入れ方向(図5の左右方向)に対して複数形成されており、当接状態を安定させている。
【0041】
次に、この実施の形態のガイドプレート取付具によるガイドプレートの取付方法について説明する。
【0042】
図6は図1で示したガイドプレート取付具によるガイドプレートの取付方法を示した概略図である。
【0043】
まず(1)を参照して、下部支持体21を側壁63の上方から降下させ、係合部22を側板63の上端部に係合させる。次に(2)を参照して、側板63に係合した下部支持体21の支持部23a、23bの間に、ガイドプレート67を上方から降下させる。この時、ガイドプレート67の下端における角部が下部支持体21の壁部24に当接するように設置する。
【0044】
次に(3)を参照して、上部支持体11の第1垂下片12が、保護体65の半面を囲うと共に、下部がガイドプレート67の上端の一部に当接するように配置する。そして、矢印で示すように、折り曲げ部19を軸として第2垂下片13を下方へ回転させる。
【0045】
次に(4)を参照して、上部支持体11の第2垂下片13を下方へ回転させると、保護体65の他の半面が第2垂下片13に囲まれると共に、第2垂下片13の下部がガイドプレート67の上端の一部に当接する。そして、この状態で第2垂下片13の突起体15を第1垂下片12の開口14に挿入して係合させる。すると、ガイドプレート67の取付けが完了する。
【0046】
図7は図1で示したガイドプレート取付具を備える他の抽斗構造体を示す断面図である。
【0047】
尚、この抽斗構造体6にあっては、図2で示した抽斗構造体と比べ、特にガイドプレート68の寸法が相違している。
【0048】
図を参照して、抽斗構造体6の抽斗60における側板63と保護体65との間の距離H2は、図2で示す距離H1より短くなっている。従って、ガイドプレート68の上下の大きさも、図2で示すガイドプレートより小さくなる。更に、ガイドプレート68の出し入れ方向の幅L2(左右の大きさ)も、図2で示すガイドプレートより小さなものとなっている。
【0049】
そして、このように上下の大きさが相違するガイドプレート68であっても、取付具10a、10bの上部支持体11a、11b及び下部支持体21a、21bの各々によって、ガイドプレート68の上端及び下端を支持することができる。更に、出し入れ方向の幅が相違するガイドプレート68であっても、出し入れ方向における所望の位置(例えば、図で示す中央部分)に設置することができる。
【0050】
図8はこの発明の第2の実施の形態によるガイドプレート取付具の上部支持体の取付け前の状態を示す側面図であって、第1の実施の形態の図4に対応するものである。
【0051】
図を参照して、この実施の形態によるガイドプレート取付具の上部支持体30にあっては、第2垂下片13に対して第1垂下片12の開口14に脱着自在に係合する突起体15a〜15cが複数形成されている点が相違している。即ち、最先端に位置する第1突起体15a、中間に位置する第2突起体15b及び最後方に位置する第3突起体15cが前後(図の左右方向)に並行して形成されている。
【0052】
次に、このような上部支持体30の使用形態について説明する。
【0053】
図9は図8で示した上部支持体を示す断面図であって、第1の実施の形態の図2に対応するものであり、(1)は第1の使用形態を示すものであり、(2)は第2の使用形態を示すものである。
【0054】
まず(1)を参照して、上部支持体30における、厚さT1のガイドプレート67aを支持する第1の使用形態においては、第1突起体15aを開口14に係合させる。すると、第1垂下片12の下部と第2垂下片13の下部とがガイドプレート67aに対応した間隔となるため、厚さT1のガイドプレート67aが安定して支持される。
【0055】
次に(2)を参照して、(1)で示すガイドプレート67aより薄い厚さT2のガイドプレート67bを支持する第2の使用形態においては、第2突起体15bを開口14に係合させる。すると、(1)で示す第1の使用形態よりも第1垂下片12の下部と第2垂下片13の下部との間隔が狭くなり、厚さT2のガイドプレート67bに対応する。従って、厚さT2のガイドプレート67bが安定して支持される。
【0056】
尚、第3突起体15cを開口14に係合させると、(2)で示す第2の使用形態より第1垂下片12の下部と第2垂下片13の下部との間隔が更に狭くなり、より薄いガイドプレートの取付けが可能となる。
【0057】
このように、前後に並行する複数の突起体15a〜15cを設けることによって、種々の厚さのガイドプレート67a、67bを安定して支持することができる。
【0058】
尚、上記の各実施の形態では、ガイドプレート取付具はPP樹脂によって構成されているが、例えばポリエチレン樹脂等、他の合成樹脂によって構成されていても良い。又は、合成樹脂以外の素材で構成されていても良い。
【0059】
又、上記の各実施の形態では、ガイドプレート取付具はアクリル板よりなるガイドプレートに対して使用されているが、例えばガラス板等、矩形板形状であれば他の素材よりなるガイドプレートに対しても同様に適用できることは言うまでも無い。
【0060】
更に、上記の各実施の形態では、ガイドプレート取付具は丸棒状の保護体に対して使用されているが、例えば四角棒状等、保護体は棒状に形成されていれば他の形状であっても良い。その場合、上部支持体の第1垂下片及び第2垂下片は、その形状の保護体を囲うような形状となるように形成すれば良い。
【0061】
更に、上記の各実施の形態では、特定形状の上部支持体を備えているが、保護体に脱着自在に取付けられ、ガイドプレートの上端の一部を支持することができるものであれば、上部支持体は他の形状であっても良い。
【0062】
更に、上記の各実施の形態では、特定形状の下部支持体を備えているが、側板に脱着自在に取付けられ、ガイドプレートの下端の一部を支持することができるものであれば、下部支持体は他の形状であっても良い。
【0063】
更に、上記の各実施の形態では、上部支持体及び下部支持体の各々はガイドプレートの上端及び下端の角部を含む一部を支持するように設置されているが、上端の一部及び下端の一部が支持されていれば、例えば中央等、他の位置を支持するように構成して設置していても良い。
【0064】
更に、上記の各実施の形態では、下部支持体には壁部が形成されているが、ガイドプレートの移動を許容できる場合などには、壁部は無くても良い。
【0065】
更に、上記の各実施の形態では、上部支持体は第1垂下片の開口と第2垂下片の突起体とによって取付状態が保持されているが、第1垂下片の一部と第2垂下片の一部との間でガイドプレートを当接状態で支持できれば、他の構造で取付状態が保持されていても良い。
【0066】
更に、上記の第2の実施の形態では、突起体が3つ形成されているが、突起体は2つ以上形成されていれば良い。
【符号の説明】
【0067】
1…ガイドプレート取付具
10…取付具
11、30…上部支持体
12…第1垂下片
13…第2垂下片
14…開口
15…突起体
19…折り曲げ部
21…下部支持体
24…壁部
60…抽斗
63…側板
65…保護体
67、68…ガイドプレート
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【技術分野】
【0001】
この発明はガイドプレート取付具に関し、特に、抽斗内の収納物の落下防止用のガイドプレートを取付けるためのガイドプレート取付具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図10は従来のガイドプレート取付具を備える抽斗構造体の概略正面図であり、図11は図10で示したXI−XIラインの拡大断面図であり、図12は図11で示したXII−XIIラインの断面図であり、図13は図11で示したXIII−XIIIラインの拡大断面図であり、図14は図11で示したXIV−XIVラインの拡大断面図である。
【0003】
これらの図を参照して、抽斗構造体50は、その前面が開放された箱状の収納体51と、収納体51に図示しないスライドレールによって引出し自在に取付けられた上下左右に整列する複数の抽斗60とを備えている。抽斗60は、その前面に位置する矩形状の前扉61と、前扉61から出し入れ方向(図11の左右方向)であって収納側(図11の右側)に延びる矩形状の底板62及び側板63a、63bと、底板62及び側板63a、63bの収納側端部に接続された矩形状の背板64とによって、上面側を開口とする箱状に形成されている。又、前扉61の外面には、棒状の把持部66が取付けられている。
【0004】
尚、前扉61及び背板64の高さは、側板63a、63bより高く形成されており、前扉61及び背板64の上部の各々を掛け渡すように、側板63a、63bの各々と平行に丸棒状の保護体65a、65b(図示せず)が設置されている。即ち、保護体65a、65bの各々は、側板63a、63bの各々の上方に平行に延びるように配置されている。
【0005】
又、側板63a、63bの各々と保護体65a、65bの各々との間の略全面を塞ぐように、抽斗50に収納される収納物の落下防止用の矩形平板状のガイドプレート67a、67bが設置されている。ガイドプレート67a、67bの各々は、第1支持体71a、71bの各々及び第2支持体81a、81bの各々で構成される、ナイロン樹脂よりなるガイドプレート取付具70a、70bの各々によって取付けられている。尚、側板63a、63b側の各々で用いられているガイドプレート取付具70a、70bは左右対称に形成されているため、以降では側板63a側のガイドプレート取付具70aについてのみ説明する。
【0006】
ガイドプレート取付具70aの第1支持体71aは、ガイドプレート67aの前面側の端部全体を挟み込むように形成された断面コの字形状の胴部72と、胴部72の上端に接続され、保護体65aの略半面を囲うように形成された第1係合部73と、胴部72の下端に接続され、側板63aの上端部を挟み込むように形成された第2係合部74とから構成されている。
【0007】
又、第2支持体81aは、ガイドプレート67aの背面側の端部全体を挟み込むように形成された断面コの字形状の胴部82と、胴部82の下端に接続され、側板63aの上端部を挟み込むように形成された係合部83と、係合部83に接続されて上方に延び、抽斗60の背板64の幅方向(図12の上下方向)の端面に図示しない突起等によって係合する背板係合部84とから構成されている。
【0008】
ガイドプレート67aは、このようなガイドプレート取付具70aによって側板63aと保護体65aとの間に取付けられているため、安定した設置状態となり収容物の不用意な飛び出しを防止する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のような従来のガイドプレート取付具では、取付けるガイドプレートの大きさが制限されるものであった。即ち、第1支持体及び第2支持体の各々は一体的に形成されているため、その形状に対応した上下の大きさのガイドプレートのみ取付けることができるものであった。更には、図11で示すように、第1支持体における係合部間の距離は、側板と保護体との距離H1に対応する必要があった。従って、特定構造の抽斗に対して特定の上下の大きさのガイドプレートを取付けることしかできなかった。
【0010】
又、例えば図11で示すガイドプレートの出し入れ方向の幅L1が短いガイドプレートを使用する場合には、第2支持体が抽斗の背板に固定されているため、ガイドプレートを所望の位置(例えば中央部)に設置することができなかった。
【0011】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、種々の大きさのガイドプレートを取付けることのできるガイドプレート取付具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、抽斗の出し入れ方向に延びる側板と、側板の上方に配置され、側板と平行に延びる棒状の保護体との間に配置される矩形平板状のガイドプレートを取付けるための一対の取付具よりなるガイドプレート取付具であって、取付具の各々は、保護体に脱着自在に取付けられ、ガイドプレートの上端の一部を支持することができる上部支持体と、側板に脱着自在に取付けられ、ガイドプレートの下端の一部を支持することができる下部支持体とを備えたものである。
【0013】
このように構成すると、ガイドプレートの上端及び下端がそれぞれ支持される。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、下部支持体は、合成樹脂よりなり、ガイドプレートの下端における角部を支持すると共に、角部の垂直端面に当接する壁部を有するものである。
【0015】
このように構成すると、壁部によりガイドプレートの移動が阻止される。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、上部支持体は、合成樹脂よりなり、保護体の半面を囲うようにして下方に延びる第1垂下片と、第1垂下片に折り曲げ自在に接続され、保護体の他の半面を囲うようにして下方に延びる第2垂下片とを含み、第1垂下片の一部と第2垂下片の一部との間でガイドプレートは当接状態で支持されるものである。
【0017】
このように構成すると、保護体を囲うように取付けることができる。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の構成において、第1垂下片には、ガイドプレートに当接する部分以外の位置に開口が形成され、第2垂下片には、開口に抜け止め状態に係合する少なくとも1つの突起体が形成されるものである。
【0019】
このように構成すると、第1垂下片と第2垂下片とが不用意に離れない。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、ガイドプレートの上端及び下端がそれぞれ支持されるため、ガイドプレートの大きさに拘わらず支持が可能となる。
【0021】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、壁部によりガイドプレートの移動が阻止されるため、ガイドプレートの支持状態が安定する。
【0022】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、保護体を囲うように取付けることができるため、両端が固定された保護体への取付けが容易となる。
【0023】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明の効果に加えて、第1垂下片と第2垂下片とが不用意に離れないため、上部支持体のガイドプレートの支持状態が安定する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明の第1の実施の形態によるガイドプレート取付具を備える抽斗構造体を示す断面図である。
【図2】図1で示したII−IIラインの拡大断面図である。
【図3】図2で示したIII−IIIラインの断面図である。
【図4】図1で示した上部支持体の取付け前の状態を示す側面図である。
【図5】図4で示したV−Vラインから見た図である。
【図6】図1で示したガイドプレート取付具によるガイドプレートの取付方法を示した概略図である。
【図7】図1で示したガイドプレート取付具を備える他の抽斗構造体を示す断面図である。
【図8】この発明の第2の実施の形態によるガイドプレート取付具の上部支持体の取付け前の状態を示す側面図である。
【図9】図8で示した上部支持体を示す断面図であって、(1)は第1の使用形態を示すものであり、(2)は第2の使用形態を示すものである。
【図10】従来のガイドプレート取付具を備える抽斗構造体の概略正面図である。
【図11】図10で示したXI−XIラインの拡大断面図である。
【図12】図11で示したXII−XIIラインの断面図である。
【図13】図11で示したXIII−XIIIラインの拡大断面図である。
【図14】図11で示したXIV−XIVラインの拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1はこの発明の第1の実施の形態によるガイドプレート取付具を備える抽斗構造体を示す断面図であって、従来例の図11に対応するものであり、図2は図1で示したII−IIラインの拡大断面図であり、図3は図2で示したIII−IIIラインの断面図である。
【0026】
尚、この実施の形態によるガイドプレート取付具1を除き、抽斗構造体5の収納体51、抽斗60及びガイドプレート67は、図10で示した従来例の抽斗構造体と同一である。
【0027】
これらの図を参照して、ガイドプレート取付具1は、アクリル板よりなるガイドプレート67の前面側(図1の左側)及び背面側(図1の右側)の各々に配置された、上部支持体11a、11bの各々と下部支持体21a、21bの各々とからなる、ポリプロピレン(PP)樹脂よりなる一対の取付具10a、10bで構成されている。尚、取付具10a、10bは、図2において左右対称に形成されているため、以降では背面側の取付具10aについてのみ説明する。又、側板63に対向する図示しない側板側においても、同様のガイドプレート取付具1によってガイドプレート67が取付けられている。
【0028】
上部支持体11aは、図2で示す断面状態において保護体65の半面を囲うようにして下方に延びる板状の第1垂下片12と、保護体65の他の半面を囲うようにして下方に延びる板状の第2垂下片13とを備えている。そして、第1垂下片12の下部の内面と第2垂下片13の下部の内面とによって、ガイドプレート67の上端の角部を含む一部を挟み込むように当接して支持している。
【0029】
又、第1垂下片12のガイドプレート67に当接する下部より上方の位置には開口14が形成されていると共に、第2垂下片13には開口14に抜け止め状態に脱着自在に係合する突起体15が形成されている。従って、第1垂下片12と第2垂下片13とが不用意に離れることが無くなり、第1垂下片12と第2垂下片13との間隔が保持されるため、ガイドプレート67の支持状態が安定する。
【0030】
更に、第1垂下片12及び第2垂下片13における保護体65及びガイドプレート67に当接する部分の各々には、リブ41〜44の各々が形成されている。従って、保護体65及びガイドプレート67との当接部分に応力が集中して係合状態が安定するため、上部支持体11a及びガイドプレート67が不用意にずれる虞が低減し、ガイドプレート67の支持状態が更に安定する。
【0031】
尚、保護体65への取付け前の上部支持体11aは、第1垂下片12と第2垂下片13とが開いた状態で、PP樹脂の射出成形にて一体的に形成されている。このような上部支持体11aの形状及び詳細な形状については後述する。
【0032】
一方、下部支持体21aはPP樹脂の射出成形により形成され、側壁63に対して脱着自在となるようにその上端部を挟み込むように形成された断面逆U字形状の係合部22と、係合部22に接続され、各々が所定間隔で対向した状態で上方に平行に延びる一対の板状の支持部23a、23bとを備えている。そして、ガイドプレート67の下端の角部を含む一部が、支持部23a、23bに挟み込まれるように支持される。
【0033】
更に、支持部23a、23bにおける背面側の一方端には、上方に延びる壁部24が接続されている。そして、ガイドプレート67の下端の角部の垂直端面は、壁部24に当接している。従って、前面側の取付具10bの下部支持体21bと併せて、壁部24によりガイドプレート67の移動が阻止されるため、ガイドプレート67の出し入れ方向の支持状態が安定する。
【0034】
このような取付具10a、10bによって、ガイドプレート67はその上端の一部と下端の一部との各々が別部材で支持されるため、図1で示す側板63の上端と保護体65との種々の距離H1に対応することができる。従って、この距離H1に応じて設定されるガイドプレート67の上下の大きさに拘わらず支持が可能となる。
【0035】
又、取付具10a、10bの各々は、側板63及び保護体65に脱着自在に係合しているため、その位置を出し入れ方向に自在に変更することができる。従って、ガイドプレート67の出し入れ方向の種々の幅L1に対応することができると共に、ガイドプレート67を出し入れ方向の所望の位置に取付けることができる。
【0036】
更に、ガイドプレート67は上端及び下端の角部の各々が支持されており、従来例のように端部全体が拘束されていないため、ガイドプレート67に対する捩りや衝撃が拡散され易くなる。従って、ガイドプレート67が破損し難くなる効果も奏する。
【0037】
次に、保護体65への取付け前の状態の上部支持体11a、11bについて説明する。
【0038】
図4は図1で示した上部支持体の取付け前の状態を示す側面図であり、図5は図4で示したV−Vラインから見た図である。
【0039】
これらの図を参照して、上述のように保護体65への取付け前の状態の上部支持体11は、第1垂下片12が一方(図の下方)に延びており、折り曲げ部19を介して第2垂下片13が他方(図の上方)に延びるように一体的に形成されている。そして、上部支持体11はPP樹脂によって形成され、第1垂下片12と第2垂下片13との接続部分(折り曲げ部19)は肉厚が薄く形成されているため、図4の一点鎖線矢印で示すように、折り曲げ部19を軸として第2垂下片13は下方側へ折り曲げ自在となる。そして、突起体15を開口14に係合することで、保護体65を囲うように上部支持体11を取付けることができる。従って、抽斗の前扉と背板とを掛け渡すように取付けられた、即ち両端が固定された保護体65への取付けが容易となる。
【0040】
尚、上述した側板63及び保護体65の各々に当接するリブ41〜44の各々は、抽斗の出し入れ方向(図5の左右方向)に対して複数形成されており、当接状態を安定させている。
【0041】
次に、この実施の形態のガイドプレート取付具によるガイドプレートの取付方法について説明する。
【0042】
図6は図1で示したガイドプレート取付具によるガイドプレートの取付方法を示した概略図である。
【0043】
まず(1)を参照して、下部支持体21を側壁63の上方から降下させ、係合部22を側板63の上端部に係合させる。次に(2)を参照して、側板63に係合した下部支持体21の支持部23a、23bの間に、ガイドプレート67を上方から降下させる。この時、ガイドプレート67の下端における角部が下部支持体21の壁部24に当接するように設置する。
【0044】
次に(3)を参照して、上部支持体11の第1垂下片12が、保護体65の半面を囲うと共に、下部がガイドプレート67の上端の一部に当接するように配置する。そして、矢印で示すように、折り曲げ部19を軸として第2垂下片13を下方へ回転させる。
【0045】
次に(4)を参照して、上部支持体11の第2垂下片13を下方へ回転させると、保護体65の他の半面が第2垂下片13に囲まれると共に、第2垂下片13の下部がガイドプレート67の上端の一部に当接する。そして、この状態で第2垂下片13の突起体15を第1垂下片12の開口14に挿入して係合させる。すると、ガイドプレート67の取付けが完了する。
【0046】
図7は図1で示したガイドプレート取付具を備える他の抽斗構造体を示す断面図である。
【0047】
尚、この抽斗構造体6にあっては、図2で示した抽斗構造体と比べ、特にガイドプレート68の寸法が相違している。
【0048】
図を参照して、抽斗構造体6の抽斗60における側板63と保護体65との間の距離H2は、図2で示す距離H1より短くなっている。従って、ガイドプレート68の上下の大きさも、図2で示すガイドプレートより小さくなる。更に、ガイドプレート68の出し入れ方向の幅L2(左右の大きさ)も、図2で示すガイドプレートより小さなものとなっている。
【0049】
そして、このように上下の大きさが相違するガイドプレート68であっても、取付具10a、10bの上部支持体11a、11b及び下部支持体21a、21bの各々によって、ガイドプレート68の上端及び下端を支持することができる。更に、出し入れ方向の幅が相違するガイドプレート68であっても、出し入れ方向における所望の位置(例えば、図で示す中央部分)に設置することができる。
【0050】
図8はこの発明の第2の実施の形態によるガイドプレート取付具の上部支持体の取付け前の状態を示す側面図であって、第1の実施の形態の図4に対応するものである。
【0051】
図を参照して、この実施の形態によるガイドプレート取付具の上部支持体30にあっては、第2垂下片13に対して第1垂下片12の開口14に脱着自在に係合する突起体15a〜15cが複数形成されている点が相違している。即ち、最先端に位置する第1突起体15a、中間に位置する第2突起体15b及び最後方に位置する第3突起体15cが前後(図の左右方向)に並行して形成されている。
【0052】
次に、このような上部支持体30の使用形態について説明する。
【0053】
図9は図8で示した上部支持体を示す断面図であって、第1の実施の形態の図2に対応するものであり、(1)は第1の使用形態を示すものであり、(2)は第2の使用形態を示すものである。
【0054】
まず(1)を参照して、上部支持体30における、厚さT1のガイドプレート67aを支持する第1の使用形態においては、第1突起体15aを開口14に係合させる。すると、第1垂下片12の下部と第2垂下片13の下部とがガイドプレート67aに対応した間隔となるため、厚さT1のガイドプレート67aが安定して支持される。
【0055】
次に(2)を参照して、(1)で示すガイドプレート67aより薄い厚さT2のガイドプレート67bを支持する第2の使用形態においては、第2突起体15bを開口14に係合させる。すると、(1)で示す第1の使用形態よりも第1垂下片12の下部と第2垂下片13の下部との間隔が狭くなり、厚さT2のガイドプレート67bに対応する。従って、厚さT2のガイドプレート67bが安定して支持される。
【0056】
尚、第3突起体15cを開口14に係合させると、(2)で示す第2の使用形態より第1垂下片12の下部と第2垂下片13の下部との間隔が更に狭くなり、より薄いガイドプレートの取付けが可能となる。
【0057】
このように、前後に並行する複数の突起体15a〜15cを設けることによって、種々の厚さのガイドプレート67a、67bを安定して支持することができる。
【0058】
尚、上記の各実施の形態では、ガイドプレート取付具はPP樹脂によって構成されているが、例えばポリエチレン樹脂等、他の合成樹脂によって構成されていても良い。又は、合成樹脂以外の素材で構成されていても良い。
【0059】
又、上記の各実施の形態では、ガイドプレート取付具はアクリル板よりなるガイドプレートに対して使用されているが、例えばガラス板等、矩形板形状であれば他の素材よりなるガイドプレートに対しても同様に適用できることは言うまでも無い。
【0060】
更に、上記の各実施の形態では、ガイドプレート取付具は丸棒状の保護体に対して使用されているが、例えば四角棒状等、保護体は棒状に形成されていれば他の形状であっても良い。その場合、上部支持体の第1垂下片及び第2垂下片は、その形状の保護体を囲うような形状となるように形成すれば良い。
【0061】
更に、上記の各実施の形態では、特定形状の上部支持体を備えているが、保護体に脱着自在に取付けられ、ガイドプレートの上端の一部を支持することができるものであれば、上部支持体は他の形状であっても良い。
【0062】
更に、上記の各実施の形態では、特定形状の下部支持体を備えているが、側板に脱着自在に取付けられ、ガイドプレートの下端の一部を支持することができるものであれば、下部支持体は他の形状であっても良い。
【0063】
更に、上記の各実施の形態では、上部支持体及び下部支持体の各々はガイドプレートの上端及び下端の角部を含む一部を支持するように設置されているが、上端の一部及び下端の一部が支持されていれば、例えば中央等、他の位置を支持するように構成して設置していても良い。
【0064】
更に、上記の各実施の形態では、下部支持体には壁部が形成されているが、ガイドプレートの移動を許容できる場合などには、壁部は無くても良い。
【0065】
更に、上記の各実施の形態では、上部支持体は第1垂下片の開口と第2垂下片の突起体とによって取付状態が保持されているが、第1垂下片の一部と第2垂下片の一部との間でガイドプレートを当接状態で支持できれば、他の構造で取付状態が保持されていても良い。
【0066】
更に、上記の第2の実施の形態では、突起体が3つ形成されているが、突起体は2つ以上形成されていれば良い。
【符号の説明】
【0067】
1…ガイドプレート取付具
10…取付具
11、30…上部支持体
12…第1垂下片
13…第2垂下片
14…開口
15…突起体
19…折り曲げ部
21…下部支持体
24…壁部
60…抽斗
63…側板
65…保護体
67、68…ガイドプレート
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抽斗の出し入れ方向に延びる側板と、前記側板の上方に配置され、前記側板と平行に延びる棒状の保護体との間に配置される矩形平板状のガイドプレートを取付けるための一対の取付具よりなるガイドプレート取付具であって、
前記取付具の各々は、
前記保護体に脱着自在に取付けられ、前記ガイドプレートの上端の一部を支持することができる上部支持体と、
前記側板に脱着自在に取付けられ、前記ガイドプレートの下端の一部を支持することができる下部支持体とを備えた、ガイドプレート取付具。
【請求項2】
前記下部支持体は、合成樹脂よりなり、前記ガイドプレートの下端における角部を支持すると共に、前記角部の垂直端面に当接する壁部を有する、請求項1記載のガイドプレート取付具。
【請求項3】
前記上部支持体は、合成樹脂よりなり、
前記保護体の半面を囲うようにして下方に延びる第1垂下片と、
前記第1垂下片に折り曲げ自在に接続され、前記保護体の他の半面を囲うようにして下方に延びる第2垂下片とを含み、
前記第1垂下片の一部と前記第2垂下片の一部との間で前記ガイドプレートは当接状態で支持される、請求項1又は請求項2記載のガイドプレート取付具。
【請求項4】
前記第1垂下片には、前記ガイドプレートに当接する部分以外の位置に開口が形成され、
前記第2垂下片には、前記開口に抜け止め状態に係合する少なくとも1つの突起体が形成される、請求項3記載のガイドプレート取付具。
【請求項1】
抽斗の出し入れ方向に延びる側板と、前記側板の上方に配置され、前記側板と平行に延びる棒状の保護体との間に配置される矩形平板状のガイドプレートを取付けるための一対の取付具よりなるガイドプレート取付具であって、
前記取付具の各々は、
前記保護体に脱着自在に取付けられ、前記ガイドプレートの上端の一部を支持することができる上部支持体と、
前記側板に脱着自在に取付けられ、前記ガイドプレートの下端の一部を支持することができる下部支持体とを備えた、ガイドプレート取付具。
【請求項2】
前記下部支持体は、合成樹脂よりなり、前記ガイドプレートの下端における角部を支持すると共に、前記角部の垂直端面に当接する壁部を有する、請求項1記載のガイドプレート取付具。
【請求項3】
前記上部支持体は、合成樹脂よりなり、
前記保護体の半面を囲うようにして下方に延びる第1垂下片と、
前記第1垂下片に折り曲げ自在に接続され、前記保護体の他の半面を囲うようにして下方に延びる第2垂下片とを含み、
前記第1垂下片の一部と前記第2垂下片の一部との間で前記ガイドプレートは当接状態で支持される、請求項1又は請求項2記載のガイドプレート取付具。
【請求項4】
前記第1垂下片には、前記ガイドプレートに当接する部分以外の位置に開口が形成され、
前記第2垂下片には、前記開口に抜け止め状態に係合する少なくとも1つの突起体が形成される、請求項3記載のガイドプレート取付具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−362(P2013−362A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134684(P2011−134684)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
【出願人】(511053078)関東産業株式会社 (11)
【出願人】(591260166)太陽パーツ株式会社 (18)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000004709)株式会社ノーリツ (1,293)
【出願人】(511053078)関東産業株式会社 (11)
【出願人】(591260166)太陽パーツ株式会社 (18)
【Fターム(参考)】
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