ガスクロマトグラフィシステム

【課題】空気を循環させるための方法およびシステム。
【解決手段】ガスクロマトグラフィシステムは、試料導入装置に結合されるとともに二重壁オーブン内の空間においてクロマトグラフィカラムを受入れるよう構成される二重壁オーブンを備え、この二重壁オーブンはガスクロマトグラフィシステムの分析ステージの間に空間に実質的に一定の温度を提供するよう構成され、二重壁オーブンは内側壁と外側壁を含んでいて内側壁と外側壁との間で空気を流すように構成され、二重壁オーブンはオーブン空間中の温度を調節するよう構成された吸気口、排気口、およびファンをさらに含み、ガスクロマトグラフィシステムは、吸気口と排気口の少なくとも一方の開口度を調節するように構成されかつ吸気口と排気口の少なくとも一方の開口度に基づいてファンの速度を制御するように構成されたコントローラをさらに備え、二重壁オーブンに結合される検出器をも備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここに開示される例は一般的には、空気を循環させるための方法およびシステムに関する。より詳細には、ここに開示されるある例は一般的に、クロマトグラフィシステムのオーブンにおいて空気を循環させるための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
ガスクロマトグラフィ(GC)オーブンは、2つのモードで効率的に動作する必要がある。すなわち、加熱(分析の間)と、冷却(分析が完了した後、次の分析のための準備のため)とである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−023305号公報
【特許文献2】国際公開第2005/108975号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
冷却の間は二重壁のオーブンライナーおよびシュラウド付ファンが非常に効果的に空気を移動させる(吸気口および通気口が開いた状態)が、加熱の間はさほど効果的ではない(吸気口および通気口が閉じた状態)。
【課題を解決するための手段】
【0005】
概要
第1の局面に従えば、試料導入装置と、試料導入装置に結合されるオーブンと、オーブンに結合される検出器とを備えるガスクロマトグラフィシステムが提供される。ある例では、オーブンは、オーブン内の空間においてクロマトグラフィカラムを受入れるよう構成される。他の例では、オーブンはガスクロマトグラフィシステムの分析ステージの間、該空間に実質的に一定の温度を提供するよう構築および構成される。
【0006】
ある例では、オーブンは、分析ステージの間、該空間に対して実質的に一定の温度を提供するよう空気を循環させるように構成される再循環路を備えてもよい。他の例では、再循環路は少なくとも1つの貫通孔を有するシュラウドを含んでもよい。いくつかの例では、再循環路は、少なくとも1つのエアスクープを備えるシュラウドを含んでもよい。付加的な例では、オーブンはさらに、吸気口および排気口を備えてもよく、吸気口および排気口の少なくとも1つの位置は、ガスクロマトグラフィシステムの分析ステージの間に調節され得る。ある例では、オーブンはさらに、オーブンの動作の間、2つ以上のスピードで回転するよう調整され得るファンを備えてもよい。いくつかの例では、ファンは、吸気口および排気口の少なくとも1つに流体結合されてもよい。他の例では、ガスクロマトグラフィシステムは、排気口に流体結合されるとともに、オーブンにおける該空間から熱い空気を排気するよう構成される通気口をさらに備えてもよい。ある例では、システムの検出器は、イオン化検出器、熱線検出器、熱伝導検出器、窒素リン検出器、測光検出器、および質量分光計からなる群から選択されてもよい。いくつかの例では、オーブンは、再循環路による空気の循環によって与えられる実質的に一定の注入から注入の間の時間を提供するよう構成されてもよい。
【0007】
別の局面に従えば、オーブンの動作の間に2つ以上のスピードで回転するよう調節され得るファンを有するように構築および構成されるオーブンを備えるガスクロマトグラフィシステムが提供される。いくつかの例では、ファンは分析ステージの間、約1400rpmの第1のスピードで回転し、冷却ステージの間、約2800rpmの第2の速度で回転するよう調節されてもよい。ある例では、ガスクロマトグラフィシステムは、ファンに結合されるプログラム可能なDCモータをさらに備えてもよい。いくつかの例では、ガスクロマトグラフィシステムは、モータに結合されるとともに、ガスクロマトグラフィシステムの冷却ステージの間にファンスピードを変更するよう構成されるコントローラをさらに備えてもよい。
【0008】
付加的な局面に従えば、試料導入装置と、オーブンと、検出器と、試料導入装置、オーブン、および検出器を流体結合するよう構成される流体流路とを備えるガスクロマトグラフィシステムが開示される。いくつかの例では、オーブンは、吸気口および排気口を備え、吸気口および排気口の少なくとも1つの位置は、ガスクロマトグラフィシステムの分析ステージの間に調節されてもよい。ある例では、ガスクロマトグラフィシステムは吸気口および排気口の少なくとも1つに流体結合されるファンをさらに備えてもよい。他の例では、ガスクロマトグラフィシステムは、ファンに結合されるとともにファンのファンスピードを調節するよう構成されるプログラム可能なモータをさらに備えてもよい。いくつかの例では、ガスクロマトグラフィシステムは、オーブンにおいて再循環路をさらに備えてもよく、再循環路は、オーブンにおける空間に対して、分析ステージの間に実質的に一定の温度を提供するために空気を循環するよう構成されてもよい。ある例では、再循環路は少なくとも1つの貫通孔を有するシュラウドかまたは少なくとも1つのエアスクープを備えるシュラウドを含んでもよい。
【0009】
別の局面に従えば、吸気口と、排気口と、分析ステージの間オーブンにおいて空気の循環を与えるよう構成される再循環路と、オーブンの動作の間2つ以上のスピードで回転するよう調整され得るファンとを有するよう構築および構成されるオーブンを備えるクロマトグラフィシステムが開示される。いくつかの例では、再循環路は、少なくとも1つの貫通孔を有するシュラウドか、または少なくとも1つのエアスクープを備えるシュラウドを含んでもよい。他の例では、クロマトグラフィシステムは、ファンに結合されるプログラム可能なモータをさらに備えてもよい。
【0010】
付加的な局面に従えば、クロマトグラフィカラムを受入れるよう構成されるガスクロマトグラフィシステムの空間において実質的に一定の温度を与えるようガスクロマトグラフィシステムを構成する方法が提供される。ある例では、当該方法は、少なくとも1つの貫通孔を有するシュラウド、少なくとも1つのエアスクープを有するシュラウド、またはその両方を備える再循環路を有するオーブンを構成することを備える。いくつかの例では、当該方法は、オーブンの動作の間2つ以上のスピードで回転するよう調節されるように構築および構成されるファンを有するようガスクロマトグラフィシステムを構成することをさらに備えてもよい。
【0011】
別の局面に従えば、ガスクロマトグラフィシステムを用いて分析を行なう方法が開示される。ある例では、当該方法は、オーブンの動作の間2つ以上のスピードで回転するよう調節されるように構築および構成されたファンを有するよう構成されるオーブンを備えるガスクロマトグラフィシステムの中に試料を導入することと、温度変更を用いて試料内のスピーシーズを分離することとを備え、温度変更の間、ファンは第1のスピードに調節され、当該方法はさらに、ファンを第2のスピードに調節することによりオーブンを冷却することを備える。いくつかの例では、当該方法は、冷却ステップの間、吸気口および排気口を開くことをさらに備えてもよい。他の例では、当該方法は、少なくとも1つの貫通孔を有するシュラウド、少なくとも1つのエアスクープを有するシュラウド、またはその両方を備える再循環路を有するようオーブンを構成することをさらに備えてもよい。付加的な例では、当該方法は、実質的に一定の注入から注入の間の時間を用いて、ガスクロマトグラフィシステムの中に付加的な試料を順次注入することをさらに備えてもよい。いくつかの例では、ファンは、ファンを第1のスピードに調節する際と比較すると、少なくとも50%−75%、冷却時間を低減するよう第2のスピードに調節されてもよい。他の例では、冷却ステップの間に吸気口および排気口を開くことを、冷却時間を少なくとも50%−75%低減するファン調節と組合せて行なってもよい。
【0012】
付加的な局面、特徴、例、および実施の形態が以下にさらに詳細に掲載される。
添付の図面を参照して、ある局面および例をより詳細に以下に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】ある例に従ったクロマトグラフィカラムの概略図である。
【図2】ある例に従った、クリスマスツリー効果を示すガスクロマトグラムの図である。
【図3】ある例に従った、図2のガスクロマトグラムの処理されたバージョンの図である。
【図4】ある例に従った、極端なクリスマスツリー効果を示すガスクロマトグラムの図である。
【図5】ある例に従った、オーブンの実施の形態の図である。
【図6】ある例に従った、オーブンの別の実施の形態の図である。
【図7A】ある例に従った、少なくとも1つの貫通孔を有するシュラウドとして構成される、再循環路を含むオーブンの実施の形態の図を示す図である。
【図7B】ある例に従った、少なくとも1つの貫通孔を有するシュラウドとして構成される、再循環路を含むオーブンの実施の形態の図を示す図である。
【図7C】ある例に従った、少なくとも1つの貫通孔を有するシュラウドとして構成される、再循環路を含むオーブンの実施の形態の図を示す図である。
【図8A】ある例に従った、エアスクープを含むシュラウドの実施の形態を示す図である。
【図8B】ある例に従った、エアスクープを含むシュラウドの実施の形態を示す図である。
【図8C】ある例に従った、シュラウドの各コーナにおいてエアスクープを有するシュラウドを含むオーブンの斜視図を示す図である。
【図9A】ある例に従ったエアスクープの形状を示す図である。
【図9B】ある例に従ったエアスクープの形状を示す図である。
【図9C】ある例に従ったエアスクープの形状を示す図である。
【図9D】ある例に従ったエアスクープの形状を示す図である。
【図9E】ある例に従ったエアスクープの形状を示す図である。
【図9F】ある例に従ったエアスクープの形状を示す図である。
【図10】ある例に従った、オーブンの吸気口の上面図を示す写真の図である。
【図11】ある例に従った、オーブンの排気口の側面図を示す写真の図である。
【図12】ある例に従った、オーブンの排気口に結合される通気口を示す写真の図である。
【図13】ある例に従った、検出器のベースラインに対するファンスピードの効果を示すグラフの図である。
【図14】ある例に従った、異なるファンスピードのファンによって生成される振動ノイズを示すグラフの図である。
【図15】ある例に従った、液体クロマトグラフィシステムの概略図である。
【図16】ある例に従った、超臨界流体クロマトグラフィシステムの概略図である。
【図17】ある例に従ったガスクロマトグラフィシステムの概略図である。
【図18】ある例に従ったガスクロマトグラフィ質量分光計システムの概略図である。
【図19】ある例に従った温度変化を示すグラフの図である。
【図20】ある例に従った、オーブンのさまざまな構成要素に結合されるコントローラの概略図である。
【図21】ある例に従った、複数の貫通孔を含むシュラウドとして構成される再循環路を含むオーブンの側面図を示す写真の図である。
【図22A】ある例に従った、異なる位置にある図21のシュラウドとともに稼動されるガスクロマトグラムの図である。
【図22B】ある例に従った、異なる位置にある図21のシュラウドとともに稼動されるガスクロマトグラムの図である。
【図22C】ある例に従った、異なる位置にある図21のシュラウドとともに稼動されるガスクロマトグラムの図である。
【図23A】ある例に従った、リアルタイムのクロマトグラムの図である。
【図23B】ある例に従った、図23Aの処理されたクロマトグラムの図である。
【図24A】ある例に従った、リアルタイムのクロマトグラムの図である。
【図24B】ある例に従った、図24Aの処理されたクロマトグラムの図である。
【図25A】ある例に従った、後位置にカラムがある状態でのリアルタイムのクロマトグラムの図である。
【図25B】ある例に従った、図25Aの処理されたクロマトグラムの図である。
【図26】ある例に従った、各コーナにおいてエアスクープを有するエアシュラウドとして構成される再循環路の側面図を示す写真の図である。
【図27】ある例に従った、オーブンのハウジングの中に取付けられている、各コーナにおいてエアスクープを有するエアシュラウドとして構成される再循環路の側面図を示す写真の図である。
【図28】ある例に従った、オーブンハウジングに取付けられているファンアセンブリを示す写真の図である。
【図29A】カラムが前位置にある場合のオーブンの性能を示すガスクロマトグラムの図である。
【図29B】カラムが後位置にある際のオーブンの性能を示すガスクロマトグラムの図である。
【図29C】ある例に従った、典型的なオーブンにおいて稼動した同じ試料のクロマトグラムの図である。
【0014】
「上部」、「側」、「底部」、「上」および「下」といった用語への参照は説明的な目的のためにのみになされ、本明細書中に開示される装置を、任意の特定の方位、形状、または構造に限定しないということは、この開示の利点が与えられた当業者には認識されるであろう。さらに、図面におけるある寸法または特徴は、当該技術のより良い理解を促進するよう、拡大、変形、変更、または従来にはない別の態様で示されてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0015】
詳細な説明
ここで開示される技術のある特徴、局面、および例は、より良い温度調整、より単純な動作パラメータ、より少ないユーザ入力などを含むがこれらに限定されない既存のシステムに勝る顕著な利点を提供する。
【0016】
ここで開示されるオーブンの実施の形態は一般的に、加熱要素と、温度が制御されることになる装置を受入れる空間と、1つ以上のファンとを含むハウジングを含む。オーブンは、実際のオーブンの設計に依存して、再循環路、ファンスピードを調整するプログラム可能なモータ、ならびに/または吸気口および/もしくは排気口の位置を調整するモータをさらに含んでもよい。オーブンのこれらおよびその他の構成要素を以下により詳細に記載する。
【0017】
ここに開示されるある実施の形態は、オーブンにおける空間において温度を実質的に一定にするよう構成されるオーブンに関する。ここで開示されるある実施の形態では、実質的に一定の温度とは、約2−3℃以下、たとえば1℃以下だけ変動する温度を指す。温度が実質的に一定であるべきオーブンにおける実際の空間は、オーブンの意図する利用に依存して変動し得る。クロマトグラフィ用途の場合、オーブンにおいて実質的に一定の温度を有する空間は、少なくともクロマトグラフィカラムが占める空間であり得る。クロマトグラフィの実施の形態ではない場合、たとえば、蒸解、蒸着、および半導体処理用途などの場合、実質的に一定の温度を有する空間のサイズは変動し得る。いくつかの実施の形態では、オーブンは全体で実質的に一定の温度を有し得る。
【0018】
空間は実質的に一定の温度を有し得るが、この温度は時間が経つと実質的に一定ではなくなる場合があるということは、この開示の利点が与えられた当業者は認識するであろう。たとえば、ガスクロマトグラフィの稼動の間、温度を第1の温度から第2の温度に変化させることが望ましい場合がある。オーブンにおいてクロマトグラフィカラムが占めるこの空間の温度は、この変化の前には第1の温度で実質的に一定である。この変化の後、オーブンにおいてクロマトグラフィカラムが占める空間は、ほぼ第2の温度である実質的に一定の温度を有する。温度は周期的に変化し得るが、クロマトグラフィカラムの異なる部分によって占められる空間は、当該カラムにおける温度差から起こり得る異常な効果を避けるために実質的に同じ温度であるのが好ましい。これらの異常な効果ならびにそれらを避けるための装置および方法が以下にさらに詳細に論じられる。さらに、分析ステージ、たとえば、試料におけるスピーシーズ(化学種)が分離されるステージの間は、ガスクロマトグラフィシステムを1つ以上の温度で動作させ、かつ冷却ステージの間は、この温度を開始温度に戻すよう変化させることが望ましいことがあり得る。分析ステージから冷却ステージにシステムが遷移すると、カラムが占める空間が冷却ステージの後および/または分析ステージの間に実質的に一定の温度を有するように当該カラムが占める空間の温度はさらに変化し得る。
【0019】
ある例に従うと、再循環路を含むオーブンが与えられる。ある例では、このオーブンはクロマトグラフィシステムにおいて用いられ、特にクロマトグラフィカラムが占める空間において、向上しかつさらに均一な温度制御を与え得る。他の例では、このオーブンは非クロマトグラフィセッティングにおいて用いられ、向上しかつさらに均一な温度制御を与え得る。オーブンは、以下にさらに論じられるように、一定の温度を与えるよう用いられてもよく、または温度変化を与えるよう用いられてもよい。ガスクロマトグラフィシステムにおいてこのオーブンが用いられる実施の形態では、オーブンは、石油化学製品、食べ物、香料、環境分析、材料テストの分析、および1つ以上の揮発性の検体が存在する他の分析に特に有用であり得る。オーブンの実施の形態を用いるさらなる利用、例、および装置が以下により詳細に開示される。
【0020】
ある例に従うと、ここで開示されるオーブンはガスクロマトグラフィシステムにおいて用いられてもよい。ガスクロマトグラフィ(GC)は、試料における揮発性の有機成分が分離および特定され得る技術である。いくつかの例では固定オーブン温度が用いられ得るが、他の例では、試料における異なる成分が異なる時間および温度で蒸発するようにオーブン温度が変化され得る。たとえば、試料が注入され、オーブン温度が当該試料における成分の沸点を含む温度範囲を超えて上昇され得る。成分が蒸発すると、これらの成分はクロマトグラフィカラムを通って運ばれる。これらの成分は、試料における成分の実際の化学組成とクロマトグラフィ媒体として選択される材料とに少なくとも部分的に依存して異なる時間にカラムから溶出する。成分は、カラムから溶出すると、たとえばここで論じられる例示的な検出器のような好適な検出器を用いて検出され得る。ある場合には、この検出は、スクリーンまたは印刷装置に出力されてもよく、成分の溶出を表わす「ピーク」として一般的に示される。
【0021】
ある例では、従来のオーブンは、クロマトグラフィカラムのさまざまな領域を一貫して加熱し得ない。たとえば、図1を参照すると、吸入口110および排出口120を有するクロマトグラフィカラム100が示される。ガスクロマトグラフィにおいて用いられる典型的な構成では、カラム100は、長さが増加するとともにカラムが占める空間の量を低減するよう、概して円形の態様で巻かれる。従来のオーブンに配置された場合、クロマトグラフィカラムの温度は異なる領域で異なり得る。この結果、カラム内において温度の勾配が誘発され得、これより貧弱なピーク形状がもたらされる。たとえば、試料におけるある成分がカラム100に入ると、この均一ではないカラム温度により、当該成分が異なるスピードでカラムの異なる領域を移動し得ることになる。この成分は、カラム100の領域125では領域130でのスピードと比較してさらに速いスピードで移動する。これは領域125の温度が領域130の温度よりも高いからである。同様に、領域135でのスピードは領域130でのスピードよりも速い。これは、領域135の温度が領域130での温度と比較すると高いからである。成分がカラムをこの非均一のスピードで通ることにより、ピークが伸張および圧縮することが引起こされ得る。これにより、試料に各成分がどれだけ存在するのかを正確に定量化することがより難しくなる貧弱なピーク形状が与えられる。この効果は、薄いフィルムカラムの場合、過負荷ピークの場合、および低速温度変化の場合にはさらに悪化し得る。
【0022】
ある例では、クロマトグラフィカラムにおけるこの温度差の結果がクリスマスツリー効果の形で表われる。このクリスマスツリー効果の図が図2に示される。図2に示されるクロマトグラムは、トルエン中のパラフィンワックスの5重量/容量(w/v)%溶液を、15m x 0.250mm x 0.1μmの5%のフェニル/ジメチルポリシロキサンのカラムを有する典型的なガスクロマトグラフに注入することにより得られた。搬送ガスであるヘリウムの流量は1.0mL/minであった。開始温度は1分間220℃であり、次いでこの温度を2.5℃/minで280℃まで変化させた。炭化水素(C29)がガスクロマトグラフに入ると、カラムにおける温度差がピーク210の広がりを引起こし、肩部を有するピークが与えられた。この貧弱なピーク形状は、曲線の下の領域として典型的に計測される、存在するスピーシーズの濃度を正確に定量化するのを困難にさせ得る。たとえば、図3を参照すると、ピーク210の自動化処理において、分析システムのソフトウェアは不正確なことにピーク210をいくつかのピークの混合として特定するか、またはこの肩部の1つを一次ピークの最大値として誤って特定する場合がある。これらの誤りは、試料に存在する成分の量またはパーセンテージの誤った特定へと繋がり得る。極端な場合、カラムから溶出する単一のスピーシーズが複数のピークとしてこの分析ソフトウェアにより特定され得る。この例が図4に示される。単一の成分がガスクロマトグラフィカラムから溶出し、クリスマス形状を有している。分析の間、分析システムのソフトウェアは単一のピークを6つの異なるピーク410、420、430、440、450、および460であるとして特定する。この異常な結果により、この成分の定量化が困難になり得る。
【0023】
ある例では、ここに開示されるオーブンの実施の形態が、クロマトグラフィカラムに実質的に一定の温度を与えるよう構築および構成され得る。オーブンの温度は一定であってもなくてもよいが、たとえば、オーブンは単一の温度で動作するか、または第1の温度から第2の温度もしくはそれ以上に温度を変化させてもよいが、クロマトグラフィカラムの実質的にすべての領域の温度はほぼ同じ温度であり得る。以下にさらに論じられるように、このような均一の温度は、オーブンにおいて空気を循環させる装置および方法の利用を通じて与えられ得、これによりクロマトグラフィカラムの中またはその近くで熱いスポットおよび冷たいスポットが存在する可能性を低減する。
【0024】
ある例に従うと、クロマトグラフィカラムに実質的に一定の温度を与えるよう構築および構成されるオーブンの例が図5に示される。オーブン500は一般的には、上部515、底部520、ならびに側525および530を有するハウジングを含む。オーブン500は、ポートまたはドアの形態をとり得る吸気口540と、同様にポートまたはドアの形態をとり得る排気口550とを含む。図5において、吸気口540および排気口550の両方が、空気をオーブンに取込むかまたはオーブンから空気を排気する開位置にあるのが示される。オーブン500はさらに、ファンモータ565によって動作されるファン560を含んでもよい。オーブンの動作の間、空気は矢印580および582によって示されるように、ファン560をオンに切替えることにより吸気口540を通ってオーブン500の中に取込まれ得る。空気はさらに、矢印590に示されるように、排気口550を通ってオーブン500から排気され得る。
【0025】
いくつかの例では、オーブンは単一の吸気口および単一の排気口を含んでもよく、その一方、他の例では、2つ以上の吸気口および/または2つ以上の排気口が与えられてもよい。吸気口および排気口の実際の位置は変動し得、ある例では、吸気口はオーブンの上表面に位置決めされ、排気口はオーブンの底表面に位置決めされてもよい。吸気口と排気口とを結合するよう動作可能な流体流路は、環境または冷却空気が吸気口を通ってオーブン内に取込まれ、オーブンから熱を受取り、熱風として排気口から放出されるようにオーブン内に与えられてもよい。1つ以上のポート、ダクト、またはチャネルが吸気口および/または排気口に流体結合してもよく、これにより空気がオーブンの中に運ばれるとともにオーブンから運ばれ出る。
【0026】
ある例では、オーブン自体が、オーブンの温度を環境温度(または何らかの他の所望の温度)にまで低減するべくオーブンが急速に通風されるように構築および構成されてもよい。二重壁オーブンの例が図6に示される。この二重壁オーブン600は、オーブン600の底表面上に排気口610を含む。この排気口610を開くことにより、オーブンから加熱された空気が排出され得る。吸気ドア615を開くことにより、環境空気がオーブンの中に取込まれ得、これにより、矢印620および630によって示されるように冷却空気がオーブンに入ってくることが可能になる。モータ640によって動力が与えられるファン635は、空気をオーブンの中に取込みオーブンを冷却するのを助けるようオンに切替えられてもよい。吸気口は、典型的には、空気をオーブンに取込むよう、ファン635の後ろにてファン635と同心となるように搭載される。空気は、オーブンに入ると、オーブン600における内壁645と外壁650との間を通過し得る。内壁は、加熱要素を受入れるよう構成される熱構造支持部652を取囲む。内壁はさらに典型的には、クロマトグラフィカラムを取囲み、カラムを検出器および/または試料導入装置に結合することを可能にする1つ以上のポートを含んでもよい。外壁650は、オーブンの加熱の間に熱損失を低減するのに効果的であり得、これにより加熱速度を向上させ、かつカラムにおける非均一の温度を低減し得る。この二重壁オーブン構成は、内部チャンバにおいて増大した加熱表面領域の上を冷却空気が通過することを可能とし、これにより高速の態様でオーブンから熱が引出される。内壁645と外壁650との間の実際の空間は変動し得、ある例では、約0.5から1.5インチ、より特定的には0.75から1.25インチの空気のギャップ、たとえば、約0.75から約1インチの空間が内壁と外壁との間に存在する。内壁と外壁との間の空間は、オーブンの全体のサイズに少なくとも部分的に依存して他のサイズをとり得るということは、この開示の利点が与えられた当業者には認識されるであろう。
【0027】
ある例では、吸気口および排気口の位置は、コントローラからの好適な信号を送ることで制御され得る。吸気口および排気口の各々は、当該口が少なくともある程度は開くまたは閉じることができるようモータに結合され得る。モータは、分析の間は吸気口および排気口を閉じ、冷却の間は吸気口および排気口を開く信号に応答して作動され得る。例示的なモータは、モータもしくは実際のドアの位置のいずれかの位置についてのセンサフィードバックを有するステッピングモータ、圧電モータ、ブラシ型DCモータ、ブラシレスDCモータ、ACモータ、非同期ACモータ、またはサーボドライブDCモータを含む。他の位置制御装置も用いられてもよい。DCまたはACモータが用いられる例では、位置フィードバックを提供するレゾルバまたはエンコーダを含むのが望ましい場合がある。
【0028】
ある例に従うと、オーブンの動作の間、吸気口および排気口は空気がオーブンの中に入るのを防ぐよう閉じられ得る。ファンは、クロマトグラフィカラムにおいて温度勾配を低減するよう空気がオーブンを通るように循環させるのに用いられ得る。ある例では、以下にさらに詳細に論じられるように、オーブンは再循環路を有するよう構成され得、これにより空気を循環するとともに温度勾配がカラムにおいて起こる可能性をさらに低減する。他の例では、ファンのスピードは、分析の間、冷却の間、またはその両方の間調節されてもよく、これによりオーブンの全体の動作効率をさらに上昇させる。別の例では、再循環路が与えられ、ファンスピードが調整され得る。循環路および/またはファンスピードの調節を用いる付加的な実施の形態が以下に記載され、他の好適な実施の形態は、この開示の利点が与えられた当業者によって容易に選択されることになる。再循環路、スピードが調節されるファン、またはその両方を含む実施の形態は、約1分間で約350℃から約50℃、または4分以下で約450℃から30℃にオーブンを冷却することを可能にし得る。ある実施の形態では、この高速冷却により、ガスクロマトグラフィにおいて用いられる既存のオーブン、たとえばファンスピードが調整されないオーブンと比較すると、オーブンを開始温度である30℃以下に冷却するのに必要とされる時間が50−75%減少し得る。
【0029】
ある例に従うと、ここで開示されるオーブンは再循環路を含み得る。再循環路は、さらに均一な温度がオーブンの中に存在し得るように、ファンから下流側および上流側にある空気のさらなる混合を可能にする。たとえば、再循環路は、ファンのブレードの周りの空気がさらに流れることを可能にし、ファンのブレードの両側上の空気の混合を可能にし、またはその両方を可能にし、これによりオーブンにおいて空気の循環を向上させる。いくつかの例では、再循環路は、シュラウドにおいて、吸気口および排気口を接続する1つ以上の貫通孔を含んでもよく、これにより空気の循環を向上させる。別の例では、再循環路は、空気がファンへと通過するのを促進するよう構築および構成される1つ以上のエアスクープを含んでもよい。いくつかの例では、再循環路は、1つ以上のエアスクープと組合せて、1つ以上の貫通孔を有するシュラウドを含んでもよい。別の構成も可能であり、この開示の利点が与えられた当業者ならば認識するであろう。
【0030】
ある例では、温度勾配の可能性を低減するためにオーブン内の空気の混合を可能にするよう構築および構成される1つ以上の貫通孔を含むシュラウドが与えられる。再循環路の一例が図7A−図7Cにおいて示される。図7Aを参照すると、オーブンの斜視図が示される。オーブン700は一般的には、他の形も可能であるが実質的に正方形として示されるハウジング710を含む。シュラウドにおける再循環路720は、図7Bの上面図に示される孔722および724といった複数の貫通孔を含む。シュラウド720はオーブン700の前側に挿入されるように構成され、これにより吸気口と排気口との間で空気の交換が行なわれる。いくつかの例では、シュラウドの形状およびプロファイルは、図7Cに示されるオーブン700の背面図を通じてわかるように、オーブンの内径を実質的に変更させない。オーブンの内径を変更させないので、既存のカラム、注入器、および検出器などが修正なしで用いられ得る。さらに、シュラウドのある実施の形態は、オーブンの全体の寸法を実質的に変更させない。
【0031】
貫通孔を含むシュラウドが再循環路を提供するよう用いられる実施の形態では、シュラウドにおける貫通孔の実際の数および形状は変動し得る。ある例では、孔は、円形、長方形、楕円形、台形、五角形、八角形、および三角形などの形状を有してもよい。孔は、空気の再循環を可能にする任意の形状をとり得る。貫通孔の実際の数は変動し得、いくつかの例では、貫通孔の数は1つ、2つ以上、たとえば4つ以上である。ある例では、貫通孔はシュラウドの外周の周りに均一に間隔を置いて設けられてもよく、他の例では、貫通孔はシュラウドの1つの表面、たとえば上面、において集められてもよい。いくつかの例では、孔は、シュラウドに1つ以上の孔を設けるようドリル処理、機械処理、切断、またはシュラウドから所望の量および形状の材料を取除くことにより作り出され得る。ある例では、シュラウドは、オーブンの前部分に挿入および保持されるようにサイズ決めおよび構成され得、これにより空気の循環を提供する。たとえば、シュラウドをオーブンに取付けるために、シュラウドは摩擦適合されるか、リベットで固定されるか、溶接されるか、またはタブのような留め具をシュラウドに統合することにより保持されてもよい。空気の循環が増加するよう1つ以上の貫通孔を含むシュラウドの他の実施の形態は、この開示の利点が与えられた当業者に認識されるであろう。
【0032】
ある例に従うと、エアスクープとして構成される再循環路の上面図が図8Aに示される。このエアスクープ810はシュラウド800のコーナーに統合される。シュラウドは概して円形の本体を有し、エアスクープ810はシュラウド800と一体であるが、別個に製造され、好適な留め具または接着剤を介してシュラウド800に結合されてもよい。ファン(図示せず)がシュラウド内に搭載されてもよく、ファンはシュラウド800の表面にぶつかることなくシュラウド800内で自由にスピンするようにサイズ決めおよび構成され得る。ある例では、空気循環の増加を可能にするよう、シュラウドの表面に当ることなく動作され得る最大のファンサイズが用いられ得る。このような大きなファンを選択することにより、ファンのブレードの後ろでの空気の流入は、ファンブレードとシュラウドとの間の限られた空間により制限され得る。図8に示されるエアスクープ810は、シュラウド800から半径方向に延在する台形形状の突出部の形をとる。エアスクープ810は、ファンブレード(図示せず)の後ろ側への空気の流入を可能とし、ファンによる空気の循環を増加させるように構築および構成され得る。エアスクープの利用がなければ、大きなファンはパドルのように機能し得、貧弱な空気循環しか与えず、これによりオーブンにおいて均一でない温度が作り出され得る。
【0033】
ある例では、シュラウドに含まれるエアスクープの実際の数は変動し得、ある例では、1つ、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上のエアスクープが含まれてもよい。たとえば、図8Bを参照すると、4つのエアスクープ822、824、826、および828を含むシュラウド820の斜視図を示す写真が示される。エアスクープ822−826は、シュラウド820の中心軸について概して対照的な態様でシュラウド820のコーナーに位置決めされ得る。しかしながら、いくつかの例では、エアスクープはシュラウドにおいて非対照的に位置決めされてもよい。図8Bに示されるように、エアスクープは、オーブン内で空気の循環を増強するよう乱流を作り出す補助をし得る概して平坦な表面、たとえば表面830、を含んでもよい。いくつかの例では、1つ以上の貫通孔が平坦な表面またはシュラウドに設けられてもよく、これによりさらに空気の循環が増加する。
【0034】
いくつかの例では、エアスクープはオーブンにおいて適切な場所に保持される複数構成要素装置であってもよい。この例が図8Cに示される。エアスクープは、円形シュラウド850に結合して当該円形シュラウドから長方形オーブンライナーへの遷移を提供する3つの異なる構成要素852、853、および854を含む。オーブンは、展開図で図8Cに示されるハウジング860を含む。1つ以上の留め具またはタブ、たとえばタブ855および858が、オーブンにおいてエアスクープ/シュラウドアセンブリを保持するよう動作可能である。エアスクープを組立て、このようなエアスクープをオーブンに搭載する付加的な方法を選択することは、この開示の利点が与えられた当業者の能力の範囲内であろう。
【0035】
ある例に従うと、エアスクープの実際の形状およびサイズが変動し得る。ある例では、エアスクープの形状は半円形(図9A)、長方形(図9B)、楕円形(図9C)、三角形(図9Dおよび図9E)、台形、五角形(図9F)であってもよく、または他の形状をとってもよい。エアスクープのサイズまたは寸法も変動し得、スクープは好ましくは、オーブンの寸法がエアスクープを含むシュラウドを収容するために実質的に変更されなければならないように大きくなりすぎないようにしつつ、オーブンの中で空気の混合を可能とする好適な寸法を有する。オーブン内で空気の循環を増加させるよう好適なタイプおよび数のエアスクープを有するシュラウドを設計および利用することは、この開示の利点が与えられる当業者の能力の範囲内であろう。
【0036】
ある例に従えば、エアスクープを作成するのに用いられる材料の性質およびタイプは変動し得、いくつかの例では、オーブンの温度に耐え得る任意の材料が用いられてもよい。ある例では、エアスクープはオーブンが加熱される際に熱膨張においてどのような差でも起こるのを避けるようシュラウドと同じ材料を用いて作り出されてもよい。その一方、他の例では、シュラウドとエアスクープとは異なる材料を用いて作り出されてもよい。エアスクープを作り出す際に用いられる例示的な材料は、ステンレス鋼のような鋼、アルミニウムおよびチタニウムなどといった金属、高温度ポリマー、およびセラミックスを含むが、これらに限定されない。この開示の利点が与えられる当業者によって、付加的な好適な材料が容易に選択されるであろう。
【0037】
ある例では、オーブンはプログラム可能なDCモータによって駆動されるファンを有するように構成されてもよい。クロマトグラフィシステムにおいて用いられる既存のオーブンでは、ファンは典型的には分析の間および冷却の間は固定スピードで動作される。ここで開示されるオーブンの実施例は、スピードが連続的または間欠的に調節または変更され得るファンを含む。たとえば、ファンスピードは分析の間は1400rpmで動作され、冷却の間はファンスピードはたとえば約2800rpmまで増加されてもよい。これにより、オーブンが開始温度にまで冷却される速度が増加する。いくつかの例では、オーブンは吸気口および排気口に流体結合される単一のファンを含んでもよく、他の例では、吸気口および排気口の各々は、オーブン内の温度を調節するさらなる制御を行なうようスピードが調節され得る自身のファンを含んでもよい。
【0038】
ある例に従うと、オーブンを開始温度まで冷却することは、吸気口および排気口を開き、環境空気と内部のオーブン領域との間に空気の流れを与えることにより達成され得る。オーブンにおけるファンは、吸気ダクトを介して環境空気を取込むとともに、オーブンを冷却するべくより熱いオーブン空気を排気口の外へと排気することによりオーブン内部の環境空気の量を増加させるよう動作可能である。いくつかの既存のオーブンは、外部のファンを用いて、環境空気が吸気ダクトを通るとともに環境空気を排気ダクトの外に出させることで冷却を達成する。吸気および排気ダクトは典型的には、ステッピングモータのような何らかの電気機械制御を用いて、規定された時間に開けられる。システムが冷却を要求すると、これらの吸気および排気ダクトは典型的には、新しい要求されたオーブン温度にオーブンが冷却されたとオーブン内に配置される温度センサ(通常はプラチナ抵抗温度計)が感知するまでは、完全に開かれる。
【0039】
ある例では、ここで開示されるオーブンの温度はファンのスピードを連続的または間欠的に調節することにより制御され得る。分析の間にファンスピードを変更することにより、オーブン内で空気循環が増加し得、これによりオーブン内での温度勾配の可能性が低減される。同様に、ファンスピードは冷却時にさらに冷却がなされるよう調節され得、これによりこのようなオーブンを含むクロマトグラフィシステムにおける注入から注入までの間の時間を低減する。ファンスピードを調節することはさらに、ユーザが規定する温度プロファイル、たとえば、ユーザが規定する加熱速度またはユーザが規定する冷却速度を与え得る。
【0040】
ある例に従うと、吸気口および/または排気口の口またはドアの位置は、オーブンにおける温度制御をさらに補助するよう調節または調整されてもよい。吸気口および/または排気口の口の位置を調節することにより、オーブンの中へと通り得る環境空気の量が、ユーザが規定した温度プロファイル、たとえばユーザが規定した加熱速度またはユーザが規定した冷却速度にオーブンが追従するように制御され得る。図10を参照すると、完全に開いた吸気ドアの写真が示される。吸気ドア1010の位置は、モータ1030へのリンク部1020によって完全に開かれた状態から完全に閉じられた状態(またはその間の任意の位置)の間で調節され得る。モータは、典型的には吸気口の位置のプログラム可能な制御を行なうプログラム可能なDCモータである。同様に、プログラム可能なDCモータは排気口に結合され、排気口の位置を調節し得る。たとえば、排気口の写真が示される図11を参照すると、排気口1000は、分析の間および/または冷却の間に位置が調節され得る絶縁フラップ1110を含んでもよい。
【0041】
ある例では、実際のオーブン冷却速度(または加熱速度)は、標準的なオーブン温度センサ上の順次の読取値を比較することにより計測され得る。たとえば従来の比例積分制御において、ユーザが規定した速度と実際の速度との誤差信号が用いられ得、1つのモータまたは複数のモータ(1つは吸気口のためのモータであり、2番目は排気口のためのモータである)を駆動する。立ち代って、モータは連続的に吸気および排気口の位置を連続的に調節する。固定オーブンファンスピードで、吸気および排気ダクトが大きく開かれれば開かれるほど、これらのダクト内では圧力低下が少なくなり、したがってより多くの冷却空気がこれらのダクトを通ってオーブンの中へと流れ込むことになる。
【0042】
ある実施例では、ファームウェアが以下のようにオーブンファンスピードをオーブン吸気口位置に線形に相互に関連付けし得る。すなわち、吸気口が完全に開く際(たとえば吸気ダクトステッピングモータの1100ステップ)にはファンスピードが最大値(たとえば2800RPM、4000RPMなど)になり、その後、ファンスピードがより低いまたは最も低い動作スピード(たとえば1400RPM)を、吸気ダクトステッピングモータが対応するレベル(たとえば400ステップオーブン)にある時、達成するまで吸気ダクトステッピングモータ位置における減少によりファンスピードが線形に減少し得るように関連付けし得る。吸気および排気口が固定開口部の場合、オーブンファンスピードが増加すると、より多くの冷却空気がこれらのダクトを通ってオーブンの中に流れ込むことになるようにオーブン内部と外部の環境空気との間の圧力低下が変化するということはこの開示の利点が与えられる当業者ならば理解されるであろう。
【0043】
いくつかの例では、吸気口の位置は、排気口の位置が開位置に固定されたままで連続的に調節され得る。同様に、排気口の位置は、吸気口の位置が開位置に固定された状態で連続的に調節され得る。さらに、吸気および排気口の位置の両方は、ユーザが規定した加熱またはユーザが規定した冷却を与えるよう調節され得る。ある例では、吸気口の位置は第1の期間の間は完全に開いたままであり得、次いで第2の期間の間は部分的または完全に閉じた位置に調節され得る。同様に、排気口の位置は第1の期間の間は完全に開いたままであり得、次いで第2の期間の間は部分的または完全に閉じた位置に調節され得る。いくつかの例では、吸気口および排気口の1つ以上の位置が、何らかの期間の間は開くように動作可能であるよう、各々完全に開いた位置と完全に閉じた位置との間で選択された頻度にて調節され得る。
【0044】
ある実施の形態に従うと、ここで開示されるオーブンは、冷却される際に、従来の態様でオーブンの冷却の間に作り出されるノイズ量よりも少ない環境ノイズしか伴わない。たとえば、ここで開示されるある例はオーブンの可聴ノイズを低減し得る。たとえばガスクロマトグラフといったクロマトグラフィシステムにおける従来のオーブンの問題は、冷却に突入すると、長期間、可聴な環境ノイズがしばしば非常の大きくなり、近くにいる機器操作者にとって問題となっていた。ここで開示される方法を用いると、オーブンは実質的な環境ノイズが作り出される時間を低減するよう高速の態様で冷却され得る。
【0045】
ある例では、吸気および/もしくは排気口ならびに/またはファンスピードの調節により与えられる冷却速度制御は、冷却時間の再現性を向上させ得、したがって自動サンプル積載が行なわれる場合に特に重要である注入から注入への時間の正確さが向上され得る。さらに、再循環路を含むオーブンとともに冷却速度制御を用いることにより、冷却時間が低減されるとともにより良い温度制御が達成され得、これにより試料処理量が増加する。
【0046】
ある例では、ファンスピードおよび/または気口の調整により、温度変化の後の冷却が改善され得る。従来のガスクロマトグラフィー(GC)システムでは、冷却時間の長さは、部分的に、オーブンの過去の熱履歴によって決定される。なぜならば、オーブンの壁の断熱部は、1時間以上にわたって残留熱エネルギを蓄えるからである。GC稼動のための典型的なGC方法は、約50℃から約350℃まで毎分約20℃の速度でオーブン温度を上昇させ、次の稼動が始まる前に50℃まで冷却し得る。この稼動の間、オーブンの熱エネルギのいくつかはオーブンの壁の断熱部に蓄えられる。その後の稼動の間、同じ方法を用いると、何らかの安定した状態値に数時間後に到達するまで、次々とエネルギがオーブンの壁の断熱部に蓄えられる。GCが稼動の間に冷却に突入すると、オーブンの壁の断熱部に蓄えられたこのエネルギがオーブンの中に戻るように漏れ出す。このエネルギは、最終の所望のオーブン温度を達成するためには取除かれなければならない。この蓄えられた熱エネルギは各GC稼動ごとに変動し得るので、エネルギを取除く時間量も各稼動ごとに変動する。問題の程度は所望の最終オーブン温度に依存するが、最終温度が低い場合は、いっそう多くの問題が提示される。再循環路、ファンの調整、または吸気および排気口の調節の1つ以上を含むここで開示される実施の形態は、稼動から稼動の間、オーブンの冷却における不確実性を低減する既知の速度で冷却するオーブンを提供し得る。
【0047】
ある例では、ここで開示されるオーブンはオーブンから熱い空気を離すための経路をルーティングまたは与えるよう、排気口に流体結合される通気口またはパイプを含んでもよい。このような通気口を示す写真が図12に示される。オーブン1200は、排気口に流体結合される通気口1210を含む。オーブンが壁に抗して配置される場合、オーブンの外側の周りでは空気の流れが貧弱なので、オーブンから通気されて取り囲んでいる熱い空気を取除くのが難しい場合がある。通気口1210は、加熱された空気がオーブンの吸気口に戻されにくいような高さで、オーブンの上部から熱いオーブンの排気が通過するように構成され得る。このような設計により、オーブンの冷却時間とポータビリティとが低減され得、近隣の装置との干渉が低減され得る。
【0048】
ある例に従うと、検出器の応答に影響を与え得る気流を避けるよう、ファンからシステムの検出器をシーリングするのが望ましい場合もある。たとえば、図13を参照すると、熱伝導検出器(TCD)のベースラインがファンスピードの関数として計測された。TCDは、ホイートストンブリッジ構成において配される加熱されたフィラメントを通って流れるガスの熱伝導性に応答する。したがって、TCDは、ブリッジ回路の両端で温度が異なることへと繋がるどのような流れに対しても敏感である。TCDは、検出器の周りのオーブンの空気の流れを低減するよう断熱と組合せて精密許容差ハウジングを用いて構築されてもよく、これによりこの望ましくない流れによる性能の劣化を低減する。ここで開示される可変スピードファン設計は、ファンスピードの変化に応答して、TCDハウジングの周りに可変のガスの流れを提供する。この流れにおける変動は、クロマトグラフィの性能を損ない得る劇的なベースラインのシフトに繋がる(図13の「シーリングなし」ベースラインを参照のこと)。従来のオーブンには1つだけしかファンスピードがないので、オーブンのガスの流れの変動によるTCDの応答は一般的に目立たない。高温度結合材料(たとえばAremoco PYRO-PUTTY 950)を用いてフローチャネルの気密性シーリングをすることにより、流路がブロックされ得るとともにTCDベースラインシフトが防止され得る(図13の緑の「シーリングせず」ベースラインを参照のこと)。このフローチャネルの気密性シーリングはさらに、ファンスピードにおけるいかなる変動(たとえば電圧の変動の結果のファンスピードの不安定性)に起因するTCDの性能の如何なるノイズ劣化も防止する。
【0049】
ある例に従うと、ファンスピードが調節される実施の形態では、振動または電気ノイズが検出器に実質的に影響を与えない位置でファンスピードを調節することが望ましい場合がある。TCDは、ホイートストンブリッジ構成において配される加熱されたフィラメントを通って流れるガスの熱伝導性に応答する。加熱されたフィラメントを通って流れるガスの熱伝導性における小さな変化に対して所望の高感度を達成するよう、微細な抵抗ワイヤフィラメントが用いられる(たとえば典型的には直径が25ミクロン)。このような微細なワイヤは振動に対して敏感であり得、特に振動ノイズ源からの高調波ピックアップによって引起される共鳴振動に対して敏感であり得る。オーブンの中で空気を循環させるのに用いられるファンは、振動を起こす可能性のある源である。多くのオーブンにおけるファンは、1400rpmの固定周期で動作する。ファンスピードが変更される際にTCDノイズを計測することにより、TCDが共鳴ノイズに敏感であるファンスピード領域を避けるようTCDのノイズプロファイルを決定および用い得る。このファンスピードスキャンの例が図14に示される。図14では、計測されたノイズは検出器についてのノイズ仕様と比較される。この特定のTCDの場合、1370−1390RPMで動作すると、1370−1390rpm周辺での振動ノイズが増加することにより、1400−1410RPMでの動作と比べて性能が低下することになる。初期設定のファンスピード(たとえば名目上1400RPM)は、TCDのノイズ性能を向上するよう、たとえばトリムポットにより調節され得る。
【0050】
ある例に従うと、再循環路、ファン調節、ならびに/または吸気口および排気口調節を含むここに開示されるオーブンは、クロマトグラフィシステムにおいて用いられ得る。選択されるクロマトグラフィシステムの実際の性質は変動し得、ある例では、クロマトグラフィシステムは、ガスクロマトグラフィシステム、液体クロマトグラフィシステム、または超臨界流体クロマトグラフィシステムである。液体クロマトグラフィシステムにおいて用いられる場合、オーブンは用いられる溶媒の蒸発温度を下回る固定または可変の温度をカラムに与え得る。同様に、超臨界流体クロマトグラフィにおいて用いられる場合、オーブンは移動相の正確な温度制御を与えるよう用いられ得る。ガスクロマトグラフィシステムにおいて用いられる場合、オーブンは一定の温度または温度変化を与えるよう用いられ得る。これらのクロマトグラフィシステムの各々の例は以下に詳細に記載される。
【0051】
ある例に従うと、ここに開示される例示的なオーブンの任意のものであり得るオーブン、たとえば、再循環路、ファン調節、ならびに/または吸気口および排気口調節の1つ以上を含むオーブンを含む液体クロマトグラフィシステムが提供される。液体クロマトグラフィシステムは、高性能液体クロマトグラフィ(high performance liquid chromatography;HPLC)システム、高速性能液体クロマトグラフィ(fast performance liquid chromatography;FPLC)システム、または他の好適な液体クロマトグラフィシステムであってもよい。HPLCシステムの例が図15に示される。HPLCシステムは、流体流路1515を通ってクロマトグラフィカラム1520に流体結合される試料ループ注入器のような試料導入装置1510を含む。カラム1520はオーブン1530に位置決めされる。ここで開示されるオーブンの実施の形態は、カラムの異なる領域が異なる温度にならないように、カラムが占める空間において実質的に同じ温度を提供し得る。カラム1520はさらに、流体流路1535を通って検出器1540に流体結合される。ポンプ1550のような1つ以上のポンプが流路1545を通ってカラム1520に流体結合され得、これにより試料導入装置1510を通ってシステム1500に導入されるスピーシーズを分離するために、カラム1520に移動相が与えられる。
【0052】
図15に示されるHPLCシステムでは、既存のカラムおよびカラム材料が用いられ得る。たとえば、薄膜および多孔の粒子が、固定相を作り出すのに用いられ得る。PerkinElmer Brownlee(商標)カラムのような商業的に入手可能なHPLCカラムは、たとえばパーキンエルマーInc.(PerkinElmer, Inc.)(ウォルサム、マサチューセッツ;Waltham, MA)から得られ得る。カラムから溶出するスピーシーズを検出するのに、既存の検出器、たとえば、吸収度検出器、蛍光検出器、赤外線検出器、光散乱検出器、光学活性検出器、電気化学検出器、屈折率検出器、伝導検出器、質量分析計、元素選択検出器、光イオン化検出器、または他の好適な検出器が用いられてもよい。HPLCシステム1500は、カラムの中に注入されるスピーシーズを分離するために1つ以上のアルゴリズムを実現するコントローラで制御される。好適な分析ソフトウェアがさらに、溶出物のピークを定量化するようシステムに含まれてもよい。HPLCシステムに他の好適な特徴を含むことは、この開示の利点が与えられた当業者の能力の範囲内である。
【0053】
ある例に従うと、オーブンを含む超臨界流体クロマトグラフィ(supercritical fluid chromatography;SFC)システムが提供される。図16を参照すると、SFCシステム1600は、試料導入装置1620に流体結合されるポンプ1610を含む。試料導入装置はオーブン1640におけるカラム1630に流体結合される。オーブン1640は、再循環路、ファン調節、ならびに/または吸気口および排気口調節の1つ以上を含み得る。オーブン1620は移動相の正確な制御を与え、オーブンの異なる領域での実質的に一定の温度により、オーブンは所望の温度、たとえば物質の臨界温度を上回る温度、下回る温度、または臨界温度にある温度を維持する補助をする。ここで開示されるオーブンの実施の形態は、カラムの異なる領域が異なる温度にならないように、カラムが占める空間において実質的に同じ温度を与え得る。カラム1630はレストリクタ1650に流体結合され得、これによりシステム1600において圧力を上昇させ、超臨界流体を検出器1660による検出のためにガスへと変換する。代替的には、カラム1630自体が一端にて制限され得、これにより超臨界流体をガスへと変換し、レストリクタは省略され得る。ガスクロマトグラフィを参照して以下で論じられる検出器に似た検出器が、スピーシーズを検出するのに典型的に用いられる。システムは、当該システムにおける圧力/濃度を制御するとともに、流量およびオーブン温度などを制御するコントローラで制御される。
【0054】
ある例に従うと、ここで開示されるオーブン、たとえば再循環路、ファン調節、ならびに/または吸気口および排気口調節の1つ以上を有するオーブンを含むガスクロマトグラフィシステムが提供される。図17を参照すると、ガスクロマトグラフィシステム1700は、試料導入装置1720に流体結合される搬送ガス源1710を含む。搬送ガスは、典型的には、ヘリウム、窒素、アルゴン、二酸化炭素、または水素であるが、他のガスが用いられてもよい。試料導入装置1720はオーブン1740の中で、固定相を含むカラム1730に流体結合され得る。カラム1730によってスピーシーズが分離され、カラム1730に流体結合される検出器1770によって検出される。ここで開示されるオーブンの実施の形態は、カラムの異なる領域が実質的に同じ温度であるように、カラムが占める空間において実質的に同じ温度を提供し得る。
【0055】
ある例に従うと、ここで開示されるクロマトグラフィシステムの試料導入装置は、試料を手動でシステムに導入するか、またはシステムに試料を自動で装填するのに用いられ得る。ある実施の形態では、試料導入装置は注射器または針を通じて試料を受取るよう構成される注入器を含む。注入された試料の部分、または注入体積に依存する全体の試料は分離のためにクロマトグラフィカラムに渡され得る。サンプルの残ったものは破棄されることになる。一貫した冷却時間を与えるここで開示されるオーブンの実施の形態は特に、オーブンによって与えられる冷却時間が一貫しているので、自動試料採取器とともに用いるのに好適である。試料導入装置の実際のタイプは、カラムのタイプ、たとえばキャピラリ・非キャピラリカラムといった、に少なくとも部分的に依存し得るということは、この開示の利点が与えられた当業者には認識されるであろう。ガスクロマトグラフィシステムにおけるパックされたカラムとともに用いられる典型的な試料導入装置において、たとえば数マイクロリットルの少量の液体が、不活性ガラスチューブと整列し得る熱いGC注入器の中にシリコンゴム隔壁を通じて注入され得る。この注入器は、サーモスタット制御される金属のヒータブロックを用いて加熱され得る。この熱いGC注入器は試料を蒸発させ、ガス調節器から注入器を通ってGCカラムへと連続的に流れる圧力がかけられた不活性の搬送ガスが、ガス状の試料、溶媒、および検体などを運びカラムに到達させる。パックされたカラム注入器において、蒸発した試料は、実質的にすべてカラムへと入る。キャピラリカラムとともに用いられる別の試料導入装置では、注入された試料の部分のみがカラムに送られるように割け目または通気口が与えられてもよい。注入器に割け目を含むことにより、複数の注入においてより良い正確さが達成されることが可能になり得る。
【0056】
ここで開示されるオーブンは、従来のパックされたカラムおよびキャピラリカラムを含む多くの異なるタイプのガスクロマトグラフィカラムとともに用いられ得る。従来のパックされたカラムは、カラムの穴の中にクロマトグラフィ媒体が充填されるものである。キャピラリカラムは、パックされたカラムと比較すると、メートルあたりの理論段をより多く有する。したがって、キャピラリカラムと同じ長さのパックされたカラムよりも、キャピラリカラムを用いるほうがより良い分離が達成されることが可能となり得る。好適な商業的に入手可能な従来のキャピラリカラムは、パーキンエルマーInc.(ウォルサム、マサチューセッツ)から入手可能である。
【0057】
ある例では、GCシステムの検出器は、搬送ガスに含まれる非常に小量の試料の蒸気に応答または蒸気を計測するよう一般的に設計される。ガスクロマトグラフィシステムは、広い温度範囲、たとえば環境温度から約450℃、にわたって動作するように設計され得るので、検出器は、検出器内での溶質凝縮を避けるようこの温度範囲内で動作することができなければならない。検出器はバルク特性検出器または溶質特性検出器であってもよい。バルク特性検出器はバルク溶出物のバルク物理特性、たとえば伝導性、誘電率、屈折率などを計測または検出する。溶質特性検出器は、溶出物に固有の物理または化学特性、たとえば蛍光、リン光、燃焼の熱などを計測または検出する。ある例では、さらに以下で論じられるように、検出器は質量分析計であり得る。
【0058】
いくつかの例では、検出器はイオン化検出器であり得る。特に有用なイオン化検出器は炎イオン化検出器である。炎イオン化検出器(flame ionization detector;FID)は、広い動作範囲を有し、少なくとも1つの炭素原子を含むすべての物質を一般的に検出し得る。炎イオン化検出器では通常、カラムの溶出物に水素が混合され、小さなジェットにて燃やされる。炎を取囲むのは概して円筒形の電極である。電圧がジェットと電極との間に加えられ、炎に形成されるイオンを収集する。結果得られる電流が高インピーダンス増幅器により増幅され得、その出力がデータ取得システム、電位差記録器、または他の好適な出力装置に提供され得る。検出器は通常、流れ調節器とともに3つの別個のガス供給とともに動作する。通常用いられるこれらのガスは、燃焼のための水素、搬送ガスのためのヘリウムまたは窒素、および燃焼物質としての酸素または空気である。検出器は、別個のオーブンまたはクロマトグラフィカラムを含む同じオーブンにおいて温度制御され得る。検出器の温度制御は典型的には、接続チューブにおいて溶質が濃縮する可能性を低減するよう行なわれる。
【0059】
いくつかの例では、検出器は熱線検出器であってもよい。いくつかの例では、熱線検出器は、ホイートストンブリッジのアームに位置決めされる2つの加熱されるフィラメントを用いて構築されてもよい。一方のフィラメントは、カラムからの溶出ガス中に留保され、他方のフィラメントは基準ガスストリーム中に留保される。溶質がカラムから溶出すると、ガスの熱伝導性および熱容量が変化する。この変化は熱損失、したがってフィラメントの温度を変化させる。立ち代って、これにより、その抵抗を変化させる。ブリッジは不均衡となり、不均衡信号が好適な監視装置に渡される。この検出器は一般的に、熱容量および熱伝導性において搬送ガスとは異なるすべての溶質に応答する。いくつかの例では、熱線検出器は、熱伝導検出器として構成されてもよい。
【0060】
ある例では、検出器は窒素リン検出器(nitrogen phosphorous detector;NPD)であってもよい。NPDは、FIDと同様の構成を有するが、異なる原理を用いて動作する。NPDの一実施の形態では、水素ジェットの近くに位置するヒータコイルの内部にルビジウムまたは塩化セシウムのビードが含まれる。このビードは、ジェットの上に位置決めされ、コイルによって加熱される。その上では、GCからの搬送ガスが水素と混合される。検出器が窒素およびリンの両方に応答するのが望ましいならば、水素の流れは、当該ガスがジェットにて着火しないように低減され得る。検出器がリンのみに応答するものであるならば、多くの流れの水素が、ジェットにて混合物を燃やすのに用いられてもよい。加熱されたアルカリビードは電子を放出(熱イオン放出による)し、それらは次いでアノードにて収集される。窒素またはリンを含む溶質がカラムから溶出する際には、部分的に燃焼された窒素およびリン材料がビードの表面に吸着され得る。この吸着した材料はビードの仕事関数を低減し、より大きな熱イオン放射および計測電流の増加を可能にする。
【0061】
付加的な例では、検出器は放射率検出器とも呼ばれる測光検出器であってもよい。測光検出器の一実施の形態では、水素がカラム溶出物と混合され、炎ジェットにおいて燃やされる。ジェットと実際の炎とは、光電子倍増器または他の光検出器に到達する炎から光を防ぐよう遮蔽され得る。ジェットの基部は、蒸気の凝縮を防ぐよう加熱され得る。炎の上に放出される光は波長選択フィルタを通り、検出のために光電子倍増器へと向かい得る。
【0062】
ある例に従うと、ガスクロマトグラフィ装置は、1つ以上の他の分析技術に結合、たとえば複合化、されてもよい。たとえば、ガスクロマトグラフィシステムは、GC−MSを提供するよう、質量分析計に結合されてもよい。GC−MSの図が図18に示される。GC−MSシステム1800は、サンプル導入装置1820、質量分析器1830、検出装置1840、処理装置1850、およびディスプレイ1860を含むMS装置1815に流体結合されるGC1810を含む。試料導入装置1820、質量分析器1830、および検出装置1840は、1つ以上の真空ポンプ、たとえばターボ分子ポンプまたは油拡散ポンプなど、を用いて、減圧で動作されてもよい。しかしながら、ある例では、質量分析器1830および検出器1840のみが減圧で動作してもよい。試料導入装置1820は、GC1810から溶出物を受取り、質量分析器1830に渡すよう構成される入口システムを含んでもよい。この入口システムは、1つ以上のバッチ入口、直接プローブ入口、および/またはクロマトグラフィ入口を含んでもよい。試料導入装置1820はガス状の試料を質量分析器1830に提供し得る注入器、噴霧器、または他の好適な装置であってもよい。質量分析器1830は、試料の性質、所望の分解能などに一般的に依存するさまざまな形態を取り得る。例示的な質量分析器が以下にさらに論じられる。検出装置1840は、たとえば電子倍増器、光電子倍増器、ファラデカップ、コーティングされた感光板、イオントラップ、シンチレーション検出器などといった既存の質量分析計、およびこの開示の利点が与えられた当業者によって選択される他の好適な装置とともに用いられ得る任意の好適な検出装置であってもよい。処理装置1850は典型的には、マイクロプロセッサおよび/またはコンピュータと、GC−MS装置1800に導入される試料の分析のための好適なソフトウェアとを含む。1つ以上のデータベースが、GC−MS装置1800に導入されるスピーシーズの化学的特定の判断のため、処理装置1850によってアクセスされ得る。当該技術において公知である他の好適な付加的な装置も、GC−MS装置1800とともに用いられてもよく、これは、パーキンエルマーInc.から商業的に入手可能な自動試料採集器、たとえばClarus(登録商標)600計測機器においてまたはClarus(登録商標)600計測機器とともに用いられるために供給された自動試料採集器を含むが、これらに限定されない。自動試料採集器は、装置に統合されてもよく、または装置とは別個で、かつ装置に結合されてもよい。
【0063】
ある例に従うと、GC−MS装置1800の質量分析器は、導入された試料の所望の分解能および性質に依存して、多くの形態をとり得る。ある例では、質量分析器はスキャニング質量分析器、磁気セクタ分析器(たとえば、単焦点および二重焦点MS装置における利用のため)、四極質量分析器、イオントラップ分析器(たとえば、サイクロトロン、四極イオントラップ)、飛行時間分析器(たとえば、飛行分析器のマトリックス補助レーザ脱離イオン化時間)、および異なる質量対電荷比を有するスピーシーズを分離し得る他の好適な質量分析器である。
【0064】
ある他の例に従うと、質量分光法において一般に用いられる1つ以上のイオン化方法を実現する装置がさらにMS装置1800に含まれてもよい。たとえば、電子衝撃源は、質量分析器の中にイオンが入る前にスピーシーズをイオン化するよう組立てられ得る。別の例では、化学イオン化源が、イオンが質量分析器の中に入る前にスピーシーズをイオン化するよう用いられ得る。さらに別の例では、フィールドイオン化源が、イオンが質量分析器に入る前にスピーシーズをイオン化するよう用いられ得る。さらに別の例では、たとえば高速原子衝撃、電界脱離、レーザ脱離、プラズマ脱離、熱脱離、電気流体力学イオン化/脱離などのために構成される源といった脱離源が用いられてもよい。さらに別の例では、サーモスプレーイオン化源が用いられてもよい。ここで開示される装置とともに用いられる、イオン化のための好適な装置を選択することは、この開示の利点が与えられた当業者の能力の範囲内である。
【0065】
ある例に従うと、他の非MS分析技術がGCに結合されてもよい。たとえば、システムは、介入装置またはシステムによりまたはそれらなしで互いに結合される2つ以上のGCを含んでもよい。いくつかの例では、GCはたとえば赤外線分光器のような光学装置に結合されてもよい。さらに別の例では、GCは、核磁気共鳴、電子スピン共鳴、電気化学または他の装置に結合されてもよい。ある例では、GCは液体クロマトグラフの下流に結合されてもよく、この液体クロマトグラフから液体の溶出物を受取る。GCに結合され得る付加的な装置は、この開示の利点が与えられた当業者によって容易に選択されるであろう。
【0066】
ある例に従うと、ここで開示されるオーブンは、分析の間一定の温度を提供するよう用いられてもよく、または温度変化を与えるよう用いられてもよい。オーブンが温度変化を与える実施の形態では、温度は開始温度から1つ以上の付加的な温度へと段階的に増加され得る。オーブンの温度は最初は約50℃である。試料が注入されると、温度は好適な速度、たとえば約140℃/分で70℃まで線形に増加され得る。再び温度は、第3の温度、たとえば115℃まで、好適な速度、たとえば約105℃/分で増加され得る。温度はさらに第4の温度、たとえば175℃まで好適な速度、たとえば85℃/分で増加され得る。温度はさらに第5の温度、たとえば約300℃まで好適な温度、たとえば55℃/分で増加され得る。温度は第6の温度、たとえば約450℃まで好適な速度、たとえば35℃/分で増加され得る。ここで開示されるオーブンの実施の形態は、オーブンをたとえば450℃である最も高い稼動温度からたとえば50℃である初期の温度へ5分未満で、より特定的には3分未満、たとえば2分以内、で冷却することができ得る。この温度変化の図が図19に示される。したがって、注入から注入の間の時間は、このような高速冷却により低減され得る。さらに、冷却時間は、分析および冷却ステージにおいて第1のスピードで、ファンを有するシステムを動作させる場合と比べて、少なくとも50−75%減少し得る。
【0067】
ある例に従うと、それらを用いるオーブンおよび装置は温度センサから信号を受取り、温度を変更する、所望ならばモータを動作させ吸気口もしくは排気口を開くもしくは閉じるか、またはファンスピードを変更する信号を送る。コントローラの図が図20に示される。コントローラ2010は温度および加熱速度を制御するよう加熱要素2020に結合される。温度センサ2030は、オーブンにおいて温度を計測するようコントローラ2010に結合され得る。コントローラ2010はさらに、オーブンにおけるファン2050に結合されるモータ2040に結合されてもよい。モータ2040は、温度および/またはコントローラ2010から受取った信号に依存してファンスピードを変更し得る、プログラム可能なDCモータのようなプログラム可能なモータであり得る。コントローラ2010はさらに、吸気口2070に結合されるモータ2060にさらに結合されてもよい。モータ2060は、オーブンの加熱および/または冷却を制御するよう吸気口2070を開いたり、閉じたりするのに用いられてもよい。同様に、コントローラ2010は、排気口2090に結合されるモータ2080に結合されてもよい。モータ2080は、オーブンの加熱および/または冷却を制御するよう排気口2090を開いたり、閉じたりするのに用いられてもよい。コントローラ2010はさらに、温度制御、移動相流量制御、オーブン温度制御、およびデータ分析などを含む、クロマトグラフィの分離を行なうソフトウェアまたはアルゴリズムを含むか、またはそれらに対してアクセスを有し得る。ここで開示されるオーブンとともに用いるためのコントローラに結合され得る付加的な装置は、この開示の利点が与えられた当業者によって容易に選択されるであろう。例示的な好適なコントローラは、比例−積分−微分(proportional-integral-derivative;PID)コントローラ、比例のみ(proportional only;P)コントローラ、比例−積分(proportional-integral;PI)コントローラ、および非線形適応コントローラ(たとえば、人工神経ネットワーク、ファジー理論、一般的アルゴリズム、および組合されたニューロファジイアプローチなど)を含むがこれらに限定されない。
【0068】
ある具体的な実施例が、ここで開示されたオーブンのあるさらなる局面および特徴を説明するよう以下に開示される。
【実施例】
【0069】
実施例1
複数の貫通孔を含んだ循環路がシュラウドの周面において切断孔により作り出された。これらの孔は直径が3/4″となるように切断され、シュラウドの周面の周りに均等に空間をおいて合計14個の孔が与えられた。シュラウドの直径は約9インチで、ステンレス鋼からなる(.017インチの厚さ)。シュラウドは、オーブンの正方形部分とは別個の部分であり、全体のアセンブリは最終形態においてともにリベットで固定された。貫通孔2120のような複数の貫通孔を含む再循環路を含むシュラウド2110の側面図を示す写真が図21に示される。
【0070】
実施例2
トルエン中のパラフィンワックスの5%重量/容量の溶液が、実施例1の再循環路を有するガスクロマトグラフの中に注入された。15m x 0.250mm x 0.1μmの5%フェニル/ジメチルポリシロキサンのカラムが用いられた。搬送ガスであるヘリウムの流量は1.0mL/minであった。開始温度は1分間の間220℃であり、次いで温度は2.5℃/minで280℃まで変更された。分離の結果を示すクロマトグラムが図22A−図22Cに示される。
【0071】
図22Aを参照すると、再循環路が閉じられる(貫通孔がブロックされる)際は、クリスマスツリー効果が明らかであった。再循環路が部分的に開く(貫通孔が約50%開く)場合、クリスマスツリー効果は図22Bに示されるように低減した。再循環路が完全に開いた(貫通孔が100%開いた)場合、クリスマスツリー効果は図22Cに示されるように存在しなかった。
【0072】
実施例3
貫通孔を部分的に開いた(50%開いた)状態でいくつかの実験を行った。用いられた条件は、厳しい温度勾配が誘発されたことを除き、実施例2で上述した条件と同じであった。1つの実験では、カラムがヒータの見通し線に配置された。図23Aは結果得られたクロマトグラムを示し、図23Bは処理されたクロマトグラムを示す。実際のクロマトグラムにおけるクリスマスツリーにより、計測機器ソフトウェアが各ピークを1つのピークより多いピークとして特定した。
【0073】
カラムが前カラム位置(加熱要素から離れた位置)に配置されたことおよび貫通孔が半分開いた状態であることを除き、実施例2において記載された条件と同様の条件を用いて別の実験を行った。図24Aは結果得られたクロマトグラムを示し、図24Bは処理されたクロマトグラムを示す。関係するピークの各々が、処理されたクロマトグラムにおいて単一のピークとして特定された。
【0074】
カラムが後カラム位置(加熱要素の近く)に配された点と貫通孔が半分開いた状態である点とを除き、実施例2に記載された条件と同様の条件を用いて第3の実験を行った。図25Aは結果得られたクロマトグラムを示し、図25Bは処理されたクロマトグラムを示す。関係するピークの各々は、処理されたクロマトグラムにおいて単一のピークとして特定された。
【0075】
実施例4
各コーナにおいてエアスクープを含む再循環路がステンレス鋼シートを用いて作り出された。図26を参照して、シュラウド2610はステンレス鋼シート(.017インチの厚さ)であり、円形状に丸められた。丸められる前に、この部分はストリップ部として始まり、4つの正方形のノッチ部が加えられ、スクープ2612、2614、2616、および2618を受入れる。スクープは、同じステンレス鋼材料から形成され、図26に示される形状に曲げられた。最終アセンブリはスポット溶接されるか共にリベットで固定された。4つのエアスクープ2612、2614、2616、および2618を含む再循環路2610の側面図を示す写真が図26に示される。
【0076】
再循環路がオーブンハウジングの中に配置された。オーブンアセンブリ2700の正面図を示す写真が図27に示される。再循環路2610はオーブンアセンブリ2700の後部に搭載される。タブ2710のようなタブが、オーブンを加熱するのに用いられた加熱要素/バッフルアセンブリ(図示せず)を受入れるよう構成された。バッフルアセンブリは、空気を移動させるとともにカラムが加熱要素と見通し線上にあるのを防止するようステアリングメカニズムを与えるために設けられた。図28は、オーブンアセンブリ2700に搭載されたファン2810を示す写真である。加熱要素(図示せず)はファンの前に存在する。(図27に示されるような)オーブンシェルが計測機器に組付けられると、後ろのオーブンドア/オーブンモータ/ファンアセンブリがオーブンの後部に組付けられた。図28はそのステップの結果を示す写真である。
【0077】
実施例5
実施例4において上述されたオーブンを含んだClarus(登録商標)600ガスクロマトグラフ(パーキンエルマーInc.から商業的に入手可能)が試料を分析するのに用いられた。再循環路を有するとともに15m x 0.250mm x 0.1μmの5%フェニル/ジメチルポリシロキサンのカラムを有するガスクロマトグラフの中に、トルエン中のパラフィンワックスの5%重量/容量の溶液を注入することにより、以下で参照されるクロマトグラムが得られた。搬送ガスであるヘリウムの流量は1.0mL/minであった。開始温度は1分間の間220℃であり、次いで温度は2.5℃/minで280℃まで変更された。
【0078】
クロマトグラフィカラムが前位置(ヒータから離れるとともに吸気口の近く)に存在した際の3つの成分の溶出物を示すクロマトグラムが図29Aに示される。クロマトグラフィカラムが後位置(加熱要素の近く)に存在した際の3つの成分の溶出物を示すクロマトグラムが図29Bに示される。図29Aおよび図29Bにおいてわかり得るように、ピーク形状は実質的に同じであり、前および後位置での温度は実質的に同じであるということを示している。
【0079】
比較のために、後位置および前位置にあるカラムを用いない状態で、上で論じたのと同じ条件下で典型的なオーブン(再循環路を有さない)上にて同じ試料について稼動した。分離の結果を示すクロマトグラムが図29Cに示される。図29Cにおいてわかり得るように、クリスマスツリー効果が存在し、この結果貧弱なピーク形状となっている。
【0080】
ここで開示される例の要素を紹介する際に、冠詞「ある(a)」、「ある(an)」、「その(the)」、および「前記(said)」は、当該要素の1つ以上が存在するということを意味することを意図する。「備える」、「含む」、および「有する」という用語は、オープンエンドであることを意図し、記載された要素以外の付加的な要素が存在し得ることを意味することを意図する。これらの例のさまざまな構成要素は、他の例におけるさまざまな構成要素と交換可能または代替可能であり得るということは、この開示の利点が与えられた当業者によって認識されるであろう。
【0081】
ある局面、例、および実施の形態が上記において記載されてきたが、開示された例示的な局面、例、および実施の形態の追加例、代用例、修正例、および変形例が可能であるということは、この開示の利点が与えられた当業者に認識されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスクロマトグラフィシステムであって、
試料導入装置と、
前記試料導入装置に結合されるとともに二重壁オーブン内の空間においてクロマトグラフィカラムを受入れるよう構成される二重壁オーブンとを備え、前記二重壁オーブンは前記ガスクロマトグラフィシステムの分析ステージの間に前記空間に実質的に一定の温度を提供するよう構成され、前記二重壁オーブンは内側壁と外側壁を含んでいて前記内側壁と外側壁との間で空気を流すように構成され、前記二重壁オーブンは前記オーブン空間中の温度を調節するよう構成された吸気口、排気口、およびファンをさらに含み、
前記ガスクロマトグラフィシステムは、前記吸気口と前記排気口の少なくとも一方の開口度を調節するように構成されかつ前記吸気口と排気口の少なくとも一方の前記開口度に基づいて前記ファンの速度を制御するように構成されたコントローラをさらに備え、
前記二重壁オーブンに結合される検出器をも備える、ガスクロマトグラフィシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図9F】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図22C】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24A】
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【図24B】
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【図25A】
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【図25B】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29A】
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【図29B】
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【図29C】
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【公開番号】特開2012−198238(P2012−198238A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−133976(P2012−133976)
【出願日】平成24年6月13日(2012.6.13)
【分割の表示】特願2009−524703(P2009−524703)の分割
【原出願日】平成19年8月20日(2007.8.20)
【出願人】(507302058)パーキンエルマー・インコーポレイテッド (5)
【氏名又は名称原語表記】PERKINELMER,INC.