説明

ガスホルダ用ガス検知装置

【課題】 ピストンのレベル位置にかかわらず、上部空間において、ブレードホースの弛み部分によって予期せぬ状態となることがないガスホルダ用ガス検知装置の提供。
【解決手段】 ガスホルダ用ガス検知装置は、ガスホルダに設けられるものであって、ガス検知器と、ガスホルダの上方から垂下して伸びる、前記ガス検知器に接続されたブレードホースと、ピストンの上面に設置される、前記ブレードホースの下方端が接続され、当該ブレードホースの下方端弛み部分を巻き取るホース巻取器と、このホース巻取器からピストンの上面に沿って伸びる、先端にガス流入口を有するガス流通管とを具え、ブレードホースおよびガス流通管のガス流路は、ホース巻取器において互いに接続されており、ホース巻取器は、ブレードホースの下方端弛み部分をその重量を利用して螺旋状に巻き取るための、上方に向かって小径となるコーン状コアを具えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスホルダ用ガス検知装置に関し、詳しくは、例えば、製鉄所において発生する副生ガスなどを貯蔵するためのガスホルダにおいて好適に用られるガスホルダ用ガス検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスホルダは、例えば、製鉄所のコークス炉、高炉または転炉などにおいて発生する副生ガスなどのガスを貯蔵する設備であり、夜間に発生した余剰のガスをエネルギー価値の高い昼間に有効利用するためなどに使用されている。
ガスホルダは、一般に、地上に建設された例えば円筒形状をなすガスホルダ本体内に、貯蔵されたガス層の上面が覆われるよう、円盤形状のピストンが昇降自在に設けられることにより可動式屋根が構成され、ピストンの外周縁に設けられたシール機構によりガスホルダ本体内の下部にガス層が密閉された状態が形成される構造のものとされている。ピストンは、ガスホルダ本体内に貯蔵されるガス層の上面のレベル位置に応じて昇降する。
【0003】
このようなガスホルダのピストンの上部における上部空間部においては、通常、定期的に、内部リフトなどを利用して作業者により点検などの各種の作業を行われるが、当該上部空間部は、ピストンにより区画されているとはいえ、ガス層からガスが漏洩する危険性があり、作業についての安全性を確保するためにガス検知を行うことが必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガス検知を行うためには、例えばピストンの外周縁に近接した位置からガスを採取してこれをガス検知器に導入させる必要があるが、ピストンがガスホルダ本体内において昇降するものであるために、ガス流路を可屈曲性を有する例えばブレードホースなどにより形成させることが必要であるところ、このブレードホースの弛み部分がピストン上面上に放置されると、作業時に予期せぬ事故の原因となるおそれがある。
【0005】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、ピストンのレベル位置にかかわらず、ブレードホースの下方端弛み部分が所期の領域に収容され、その結果、ガスホルダの上部空間において、ブレードホースの弛み部分によって予期せぬ状態となることがないガスホルダ用ガス検知装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のガスホルダ用ガス検知装置は、ガスを貯蔵するための筒状のガスホルダ本体と、このガスホルダ本体内において、ガス層の上面が覆われるよう、昇降自在に設けられた盤状のピストンとを有するガスホルダに設けられるガス検知装置であって、
ガスホルダの外部に設けられたガス検知器と、ガスホルダの上方から垂下して伸びる、前記ガス検知器に接続されたブレードホースと、ガスホルダのピストンの上面に設置される、前記ブレードホースの下方端が接続され、当該ブレードホースの下方端弛み部分を巻き取るホース巻取器と、このホース巻取器からピストンの上面に沿って伸びる、先端にガス流入口を有するガス流通管とを具えてなり、
ブレードホースおよびガス流通管のガス流路は、ホース巻取器において互いに接続されており、
ホース巻取器は、ブレードホースの下方端弛み部分をその重量を利用して螺旋状に巻き取るための、上方に向かって小径となるコーン状コアを具えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明のガスホルダ用ガス検知装置は、ガスを貯蔵するための筒状のガスホルダ本体と、このガスホルダ本体内において、ガス層の上面が覆われるよう、昇降自在に設けられた盤状のピストンとを有するガスホルダに設けられるガス検知装置であって、
ガスホルダの外部に設けられたガス検知器と、
ガス検知器に接続された複数のガス流通機構とよりなり、
各ガス流通機構は、ガスホルダの上方から垂下して伸びる、前記ガス検知器に接続されたブレードホースと、ガスホルダのピストンの上面に設置される、前記ブレードホースの下方端が接続され、当該ブレードホースの下方端弛み部分を巻き取るホース巻取器と、このホース巻取器からピストンの上面に沿って伸びる、先端にガス流入口を有するガス流通管とを具えてなり、
ブレードホースおよびガス流通管のガス流路は、ホース巻取器において互いに接続されており、
ホース巻取器は、ブレードホースの下方端弛み部分をその重量を利用して螺旋状に巻き取るための、上方に向かって小径となるコーン状コアを具えるものであることを特徴とする。
【0008】
以上のようなガスホルダ用ガス検知装置においては、ホース巻取器は、コーン状コアの直上において当該コーン状コアの上方に離間して設けられた、ブレードホースが挿通される案内環と、当該コーン状コアの上方端部分を取り囲むよう設けられた、上方に向かうに従って大径となる円錐筒状の案内筒部分とを有することが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明のガスホルダ用ガス検知装置によれば、ホース巻取器が設けられているために、ガスホルダの上方から垂下されたブレードホースの下方端弛み部分は、当該ホース巻取器によってその自重が利用されて巻き取られることによって当該ホース巻取器に収容された状態とされ、常にブレードホースについて弛んだ部分が自由に放置されていない状態が達成される。
【0010】
また、1つのガス検知器に対してブレードホースとガス流通管とを有するガス流通ラインが、各々ホース巻取器を具える状態において、複数設けられている構成によれば、常に各々のブレードホースの下方端弛み部分が対応するそれぞれのホース巻取器によって巻き取られた状態が形成されるので、ブレードホース同士が絡み合うなどの事故の原因となる状態となることが回避される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明のガスホルダ用ガス検知装置が設けられた状態のガスホルダについて図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1は、ガスホルダの構成の一例の概略を、本発明のガスホルダ用ガス検知装置の一例が設けられた状態で示す説明図である。
このガスホルダ10は、地面Gに設置された基礎13上に垂立するよう設けられた円筒状のガスホルダ本体11Aに、その上方を覆う、例えばドーム形状の天井11Bが形成されて構成されており、このガスホルダ本体11A内においては、その外周縁12aの外径がガスホルダ本体11Aの内径よりも小さい、上に凸となるよう湾曲した略円盤形状をなすピストン12が、上下方向に昇降自在に設けられている。
【0013】
ピストン12は、ガスホルダ本体11Aに対して、その外周縁12aにおいてガスホルダ本体11Aの内壁11aとの間に全周にわたって伸びるシール機構16を介して、設けられている。このようなシール機構16としては、オイルシール方式、グリースシール方式およびゴムパッキン方式など従来公知の種々のものを用いることができるが、例えば、耐久性などの観点からオイルシール方式のものが好ましい。
【0014】
ガスホルダ本体11Aの下部には、ガスホルダ10の外部から適宜のガス調整弁を介してガスを導入または排出するためのガス導出入管14が設けられており、このガス導出入管14が設けられたガスホルダ本体11Aの下部と、ピストン12と、シール機構16とにより、密閉状態に閉塞されたガス層部17が形成される。
ガスホルダ10のガス層部17に貯蔵されるガスとしては、例えば、水素ガス、メタンガス、一酸化炭素ガス、その他のガスが挙げられる。
【0015】
ピストン12の昇降についての可動範囲は、当該ピストン12の最高のレベル位置と最低のレベル位置との差が、例えば40〜80mとなる範囲である。
【0016】
このようなガスホルダ10においては、ガス導出入管14よりガスが導入されてガス層部17の内部ガス圧が増加すると、ピストン12が上昇してそのレベル位置が高くなり、ガス導出入管14からガスが排出されてガス層部17の内部ガス圧が減少すると、ピストン12が下降してそのレベル位置が低くなる。
【0017】
このようなガスホルダ10において、本発明のガスホルダ用ガス検知装置(以下、「ガス検知装置」ともいう。)30が設けられる。
【0018】
本発明のガス検知装置30は、ガスホルダ10の外部の適宜の個所に設けられたガス検知器40と、このガス検知器40に被検ガスを導入するための、天井11Bから垂下して伸びるブレードホース18を含むガス流通ライン32と、ピストン12の上面上に設置された、ブレードホース18の下方端弛み部分を巻き取るためのホース巻取器20とを具えてなる。
【0019】
ホース巻取器20は、図2に示されているように、全体が筒状のホース収容ケース21と、このホース収容ケース21の上部に設けられた、ブレードホース18が挿通される案内環22と、ホース収容ケース21内に配置されたコーン状コア23とを有するものである。
【0020】
ホース収容ケース21は、基台211を有し、この基台211上に、円筒状の基礎筒部分21A、この基礎筒部分21Aに連続して上方に伸びる、上方に向かうに従って小径となる、スカート状の収納筒部分21B、この収納筒部分21Bに連続する円筒状の中間筒部分21Cを介して上方に伸びる、上方に向かうに従って大径となる漏斗状の案内筒部分21D、およびこの案内筒部分21Dに連続して上方に伸びる円筒状の上部筒部分21Eよりなるケース本体212が設けられて構成されている。
また、基台211の下端から下方に伸びる脚部25が設けられ、これがピストン12の上面に溶接されることにより、当該ホース巻取器20がピストン12の上面に固定される。
さらに、ホース収容ケース21の基礎筒部分21Aには、当該基礎筒部分21Aの周壁を貫通する、ガス流路を有するジョイント24が設けられている。
【0021】
コーン状コア23は、上方に向かうに従って小径となる円錐台状のものであり、その上方端部分が案内筒部分21Dに取り囲まれ、当該案内筒部分21Dの下端のレベル位置よりもコーン状コア23の頂端部が若干突出すると共に、その外周壁と収納筒部分21Bの内周壁との間に、円錐筒状の空間Sが形成される状態において、基台211上に設けられている。
【0022】
案内環22は、コーン状コア23の上方直上に位置すると共にその開口22aがコーン状コア23の頂端面を臨むよう、ホース収容ケース21の上部筒部分21Eから斜め上方内方に伸びる支柱26によってコーン状コア23から上方に離間して支持されている。
【0023】
ブレードホース18は、その下方端がホース収容ケース21内に伸びてジョイント24の内方側に接続されると共に、その上端が、天井11Bに設けられた、ガス流路を有する天井ジョイント19の下方側に接続されている。
ガス流通管36は、その基端がホース巻取器20のジョイント24の外方側に接続されることにより、ブレードホース18の下方端と接続され、ホース巻取器20から外方にピストン12の上面に沿って伸びると共に、その先端にガス流入口33を有し、このガス流入口33は、ピストン12の上面上における当該ピストン12の外周縁12aに近接した位置に配置されている。
また、外部ガス流通管37は、その基端が当該天井ジョイント19の上方側に接続されることにより、ブレードホース18の上端に接続されると共に、その先端がガス検知器40に接続されている。
【0024】
そして、ブレードホース18と、この両端に接続されたガス流通管36および外部ガス流通管37とにより、ガス流入口33からガス検知器40まで伸びるガス流通ライン32が形成されている。
【0025】
ホース巻取器20の寸法例を示すと、ホース収容ケース21の基礎筒部分21Aの内径が例えば1200mm、その高さが例えば150mmであり、収納筒部分21Bの高さが例えば500mmであり、中間筒部分21Cの内径が例えば800mm、その高さが例えば100mmであり、案内筒部分21Dの先端部の内径が例えば1200mm、その高さが250mmであり、上部筒部分21Eの高さが例えば100mmである。
また、コーン状コア23の基端部の外径が例えば500mm、先端部の外径が例えば100mm、基端から先端までの高さが例えば800mmである。
また、案内環22は、上部筒部分21Eの上端から例えば400mmの高さに配置されており、この案内環22の外径は例えば120mm、その開口22aの径は例えば100mmである。
さらに、ジョイント24が設けられる高さは、ホース収容ケース21の基台211の上面から例えば100mmである。
【0026】
ブレードホース18は、可屈曲性を有する、例えば23℃における耐圧が10kgf/cm2 である耐圧テトロン製の、内径が9mm、外径が15mmであり、許容曲げ半径が内径の約5.5倍のものである。また、ブレードホース18の全長は、ピストン12の可動範囲に従って、その最低のレベル位置に対応して十分な長さが確保されるよう適宜に設定されるものであり、例えば100mである。
また、ガス流通管36は、例えば、その内径が10mm、外径が12mmの銅の配管などよりなり、外部ガス流通管37は、例えば、その内径が10mm、外径が12mmの銅の配管などよりなる。
【0027】
ホース巻取器20は、ピストン12の中央領域において、天井11Bの中央領域に配設された、天井ジョイント19の下方直下に配置されており、これにより、ブレードホース18が天井11Bから垂下されて伸びる状態とされている。
【0028】
ガス検知装置30のガス検知器40としては、ガスホルダ10に貯蔵されるガスを検知するために、当該ガスホルダ10のガス層部17に貯蔵されるべきガスの種類に応じて、例えば接触燃焼式ガスセンサー素子よりなるものなどを適宜に用いることができる。
【0029】
このガス検知装置によれば、ピストン12の上方に形成された上部空間部15に配置されたガス流入口33からガスが採取されてこれがガス流通ライン32のガス流路に沿って供給されてガス検知器40に導入されることにより、ガス検知が行われる。
【0030】
このようなガス検知装置30においては、ピストン12の静止状態においては、ブレードホース18が、常に、ホース巻取器20によってその下方端弛み部分が巻き取られた状態とされる。すなわち、ピストン12が上昇するときには、当該ピストン12の上昇に伴って形成されるブレードホース18の下方端弛み部分が、その自重により、ピストン12の上昇に追従していわば自動的に、案内環22により水平方向に対する遊びが規制された状態で案内筒部分21Dによりコーン状コア23の外周壁に沿うよう案内され、当該コーン状コア23の基端部から一方向に巻回されて螺旋状に巻き取られ、ホース巻取器20に収容される(図3参照)。
【0031】
このホース巻取器20の巻き取り動作においては、可屈曲性を有するブレードホース18が、案内環22によって水平方向への遊びが規制され、当該案内環22とコーン状コア23の頂端面との間に十分な離間距離が形成されていることにより、挿通されたブレードホース18がコーン状コア23の頂端面に接触せずにその可屈曲性によって案内筒部分21Dの内壁に確実に案内され、この案内筒部分21Dが下方に向かうに従って小径とされていると共にコーン状コア23の上方端部が当該案内筒部分21Dに取り囲まれる状態に配置されているために、案内筒部分21Dの内壁に沿って、確実にコーン状コア23の外周壁まで案内され、さらに、コーン状コア23が下方に向かうに従って大径とされているために、コーン状コア23に対して円滑に螺旋状に巻き取られる。
【0032】
一方、ピストン12が下降するときには、ホース巻取器20のコーン状コア23に巻き取られた状態のブレードホース18が、案内環22を介して当該案内環22から垂直方向に、ピストン12の下降に追従して巻き出される。
【0033】
そして、このようなガス検知装置30によると、ブレードホース18の下方端弛み部分は、ホース巻取器20によってその自重が利用されて巻き取られた状態とされて、常にブレードホース18について弛んだ部分が自由に放置されていない状態が形成される。
これにより、例えば上部空間部15においてブレードホース18の下方端弛み部分が放置されて当該ブレードホース18が無秩序に存在することなどによる予期せぬ事故を未然に防止することができる。
【0034】
以上、本発明のガスホルダ用ガス検知装置を説明したが、ガス検知装置としては、一のガス検知器40に対して、ガス流通機構よりなるガス流通ライン32が、各々上述のホース巻取器20を具える状態において、複数設けられていてもよく、例えば、図4においては、1つのガス検知器40に対して4つ設けられている。
【0035】
このようなガス検知装置50が設けられたガスホルダ51においては、ガス検知器40に対して設けられた各々のホース巻取器20は、ピストン12の中央領域において、天井11Bの中央領域に配設された、対応する天井ジョイント19の下方直下に配置されており、これにより、互いにブレードホース18が接触することなくブレードホース18が天井11Bから垂下されて伸びる状態とされている。
また、ホース巻取器20における各々のガス流入口33は、ピストン12の中央領域から四方に伸びて配されている。
【0036】
そして、このガス検知装置50によれば、各々のブレードホース18の下方端弛み部分が対応するホース巻取器20によって巻き取られた状態が形成されることによって、常に、ブレードホース18同士が絡み合うなどの事故の原因となる状態となることが回避される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】ガスホルダの構成の一例の概略を、本発明のガスホルダ用ガス検知装置の一例が設けられた状態で示す説明図である。
【図2】図1のガスホルダ用ガス検知装置のホース巻取器を示す説明用正面図である。
【図3】図2のホース巻取器において、ブレードホースの下方端弛み部分が巻き取られた状態を示す説明用正面図である。
【図4】ガスホルダの構成の一例の概略を、本発明のガスホルダ用ガス検知装置の他の例が設けられた状態で示す説明図である。
【符号の説明】
【0038】
10 ガスホルダ
11A ガスホルダ本体
11a 内壁
11B 天井
12 ピストン
12a 外周縁
13 基礎
14 ガス導出入管
15 上部空間部
16 シール機構
17 ガス層部
18 ブレードホース
19 天井ジョイント
20 ホース巻取器
21 ホース収容ケース
211 基台
212 ケース本体
21A 基礎筒部分
21B 収納筒部分
21C 中間筒部分
21D 案内筒部分
21E 上部筒部分
22 案内環
22a 開口
23 コーン状コア
24 ジョイント
25 脚部
26 支柱
30 ガス検知装置
32 ガス流通ライン
33 ガス流入口
36 ガス流通管
37 外部ガス流通管
40 ガス検知器
50 ガス検知装置
51 ガスホルダ
G 地面
S 空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを貯蔵するための筒状のガスホルダ本体と、このガスホルダ本体内において、ガス層の上面が覆われるよう、昇降自在に設けられた盤状のピストンとを有するガスホルダに設けられるガス検知装置であって、
ガスホルダの外部に設けられたガス検知器と、ガスホルダの上方から垂下して伸びる、前記ガス検知器に接続されたブレードホースと、ガスホルダのピストンの上面に設置される、前記ブレードホースの下方端が接続され、当該ブレードホースの下方端弛み部分を巻き取るホース巻取器と、このホース巻取器からピストンの上面に沿って伸びる、先端にガス流入口を有するガス流通管とを具えてなり、
ブレードホースおよびガス流通管のガス流路は、ホース巻取器において互いに接続されており、
ホース巻取器は、ブレードホースの下方端弛み部分をその重量を利用して螺旋状に巻き取るための、上方に向かって小径となるコーン状コアを具えることを特徴とするガスホルダ用ガス検知装置。
【請求項2】
ガスを貯蔵するための筒状のガスホルダ本体と、このガスホルダ本体内において、ガス層の上面が覆われるよう、昇降自在に設けられた盤状のピストンとを有するガスホルダに設けられるガス検知装置であって、
ガスホルダの外部に設けられたガス検知器と、
ガス検知器に接続された複数のガス流通機構とよりなり、
各ガス流通機構は、ガスホルダの上方から垂下して伸びる、前記ガス検知器に接続されたブレードホースと、ガスホルダのピストンの上面に設置される、前記ブレードホースの下方端が接続され、当該ブレードホースの下方端弛み部分を巻き取るホース巻取器と、このホース巻取器からピストンの上面に沿って伸びる、先端にガス流入口を有するガス流通管とを具えてなり、
ブレードホースおよびガス流通管のガス流路は、ホース巻取器において互いに接続されており、
ホース巻取器は、ブレードホースの下方端弛み部分をその重量を利用して螺旋状に巻き取るための、上方に向かって小径となるコーン状コアを具えるものであることを特徴とするガスホルダ用ガス検知装置。
【請求項3】
ホース巻取器は、コーン状コアの直上において当該コーン状コアの上方に離間して設けられた、ブレードホースが挿通される案内環と、当該コーン状コアの上方端部分を取り囲むよう設けられた、上方に向かうに従って大径となる円錐筒状の案内筒部分とを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスホルダ用ガス検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−77880(P2006−77880A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−262285(P2004−262285)
【出願日】平成16年9月9日(2004.9.9)
【出願人】(000250421)理研計器株式会社 (216)
【Fターム(参考)】