説明

ガス・蒸気タービン(コンバインドサイクル)発電所における電気的エネルギーの生成方法及び設備

本発明は、ガス・蒸気タービン(コンバインドサイクル)発電所において、炭素含有物質及び酸素含有ガスから生成されるガス化ガスを用いて電気的エネルギーを生成するための方法に関する。当該方法においては、炭素含有物質は、溶融ガス化ゾーンにおいて、酸素又は、酸素の割合が少なくとも95vol%、好適には少なくとも99vol%の、酸素を多く含むガスでガス化され、そうして生成されたガス化ガスは、脱硫剤を含む脱硫ゾーンを通過するように誘導され、使用された脱硫剤は、溶融ガス化ゾーンに搬送され、溶融スラグが形成された後に取り除かれ、脱硫されたガス化ガスは、好適には洗浄及び冷却の後、燃焼室内で純酸素とともに燃焼され、発生した燃焼ガス、HO、及びCOは、エネルギー生成のためにガスタービンに誘導され、燃焼ガスは、ガスタービンの下流において、蒸気ボイラ内で水蒸気と二酸化炭素とに分離され、続いて、水蒸気は蒸気タービンに誘導され、二酸化炭素は、温度調節のために、少なくとも部分的に燃焼室に戻される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス・蒸気タービン(コンバインドサイクル)発電所において、炭素含有物質及び酸素含有ガスから生成されるガス化ガスを用いて電気的エネルギーを生成するための方法と、当該方法を実施するための設備と、に関する。
【背景技術】
【0002】
20世紀半ば頃には、ガスタービンを有し、下流の蒸気タービンで排熱回収を行う最初の発電所が建設された。当該発電所は、技術分野においては、ガス・蒸気タービン発電所又はコンバインドサイクル発電所とも称される。当該発電所は全て、天然ガスを燃料とする。当該天然ガスは、ガスタービン内で、十分な効率で、力学的エネルギーに変換可能である。天然ガスの純度が高いことによって、タービンブレードが高温の場合でも、腐食を重大な問題とせずに運転可能となる。ガスタービンの高温排ガスは、下流の蒸気ボイラにおいて、下流の蒸気タービンで使用する高圧蒸気を生成するために利用される。この組み合わせによって、火力発電所としては、現在のところ最高の発電効率が達成されている。
【0003】
その他の、特に石炭などの固形燃料は、当該技術には使用されていなかった。以下に説明するIGCC技術(Integrated Gasification Combined Cycle(石炭ガス化複合発電))は、この問題を解決することを目的としている。当該技術においては、ガスタービンに必要な燃焼ガスを生成するために、石炭ガス化炉が使用される。石炭をガス化することによって、ガスタービンの要求を満たす、清浄なガスが精製され得る。
【0004】
しかしながら、従来のガス化炉の場合、ガス化に際して発生する粗ガスを精製するためには、多くの費用を要する。粉塵状の不純物を除去しなければならない。さらに、ガス化のプロセスに応じて、全ての凝縮性有機物である炭化水素を除去しなければならない。また、ガス化に際して、HS及びCOSとして発生する硫黄にも、大きな注意を払う必要がある。しかしながら、ガスを洗浄する段階を経ることによって、ガスタービンが許容できる純度は得られる。
【0005】
硫黄、石炭灰、ならびに有機・無機汚染物質は、廃棄物として排出されるとともに、安全に廃棄するため、又は、無害化するために搬送されなければならない。それによって、廃棄物処理費用が高くなる。隔離のために二酸化炭素を分離する場合、燃焼排ガスに含まれる二酸化炭素の濃度が比較的小さいので、複雑で高額、かつ効率のさほど良くない設備が必要となる。それゆえ、いわゆるシフト反応によって、一酸化炭素が二酸化炭素に変換されるが、そのために設備に部品を付加することが必要となる。
【0006】
SiemensのコンセプトによるIGCCプロセスの説明
空気分離:ガス化には、純酸素が必要である。そのために空気を、ガスタービンのコンプレッサによって、あるいは、別個のコンプレッサによって、10〜20barにまで圧縮し、液化する。約−200℃で蒸留を行い、酸素を分離する。
【0007】
ガス化:このとき、主に一酸化炭素(CO)及び水素(H)から成る粗ガスが発生する。水蒸気によって、COは、COと、さらにHとに変換される。石炭や石油コークスのような固形燃料をガス化する際には、IGCCでは、3つの基本的な方法のうち、噴流床ガス化が中心となる。すなわち炭塵は、圧力下で、窒素などのキャリアガスによって、バーナに搬送され、ガス化炉において、酸素及び水蒸気とともに、合成ガスに変換される。
【0008】
粗ガス冷却:合成ガスは、さらなる処理を行う前に、冷却しなければならない。このときに蒸気が発生するが、当該蒸気は、コンバインドサイクル発電設備のガスタービンにおいて、発電のために使用される。
【0009】
洗浄:ガスが冷却された後、まずフィルタによって灰粒子が取り除かれ、続いて必要に応じて、二酸化炭素も除去され得る。硫黄や重金属などの他の汚染物質は、同じく、化学的方法及び物理的方法によって結合される。同時にこれによって、ガスタービンの運転に必要な純度が燃料にもたらされる。
【0010】
燃焼:水素を多く含むガスは、ガスタービンの燃焼室の上流で、空気分離により生じた窒素又は水蒸気と混合される。それによって、燃焼温度が低下するとともに、窒素酸化物の生成が大幅に抑制される。空気との燃焼によって生じた燃焼排ガスは、ガスタービンのブレード上に流れる。基本的に、当該燃焼排ガスは、窒素、二酸化炭素及び水蒸気から構成されている。窒素又は水と混合されることによって、ガスの特殊エネルギー含量は、約5000kJ/kgにまで減少する。これに対して、天然ガスは、その10倍のエネルギー含量を有する。したがって、ガスタービンのバーナを通過する燃料の質量流量は、出力が同じ場合、IGCC発電所の方が、ほぼ10倍は大きくなる。
【0011】
排ガス冷却:ガスタービン内で燃焼排ガスが膨張し、引き続いてボイラ内で排熱が利用された後、排ガスは大気中に排出される。粗ガス冷却からの蒸気流と、排ガス冷却からの蒸気流とは、混合され、共に蒸気タービンに送られる。蒸気タービン内で膨張した後、蒸気はコンデンサと給水タンクとを経由し、水循環もしくは蒸気循環に戻される。ガスタービンと蒸気タービンとは、発電機に連結されており、当該発電機において、電気的エネルギーへの変換が行われる。
【0012】
ガスタービンの燃焼室における燃焼温度が高いことによって、窒素との反応が生じ、排ガスに含まれるNOxの割合は大きくなる。このNOxは、SCR法のような二次的な措置によって除去しなければならない。
【0013】
石炭ガスで運転するコンバインドサイクル発電所にとって、さらなる制約となっているのは、市場で利用できるガス化方法のガス化効率が、現在のところ限定されているということである。
【0014】
市場では以下の3つの方法が導入されている。
−塊炭のための固定床方法
−微粉炭のための流動床方法
−炭塵のための噴流床方法
これら全ての方法から、多数の変型が展開されている。例えば、圧力下での作業、又は溶融スラグの排出などを伴う方法である。以下に、そのうちのいくつかを説明する。
【0015】
塊炭ガス化:LURGI法
このガス化方法は、何十年もの伝統を有するものであり、石炭のガス化において、世界的に利用されている。瀝青炭の他に、運転条件を修正した上で褐炭も使用可能である。当該方法の欠点は、タール、スラリー、及びアンモニアなどの無機化合物といった一連の副生成物が発生することにある。それによって、費用負担の大きいガス洗浄とガス処理とが必要になる。これら副生成物も、利用されるか、あるいは除去されなければならない。利点として挙げられるとすれば、当該方法のユニットが70年以上前に建設されて以来、長きに渡って得られた経験である。しかしながら、固定床方法なので、塊炭のみが使用可能である。ガス化の媒体として、酸素及び/又は空気と水蒸気との混合物が用いられる。当該プロセスは固化灰の排出を伴うので、水蒸気は、灰の融点を超過しないように、ガス化の温度を調節するために必要となる。このことは、ガス化の効率にとって不利に働く。
【0016】
向流型の運転方法によって、石炭の温度プロフィールは、供給時の雰囲気温度から、アッシュグレーチング真上のガス化温度にまで達する。したがって、熱分解ガス及びタールは、粗ガスとともにガス化炉を出て、下流のガス洗浄装置において除去されなければならない。このとき、コークスプラント内で発生する副生成物に類似した副生成物が発生する。
【0017】
前記ガス化炉で最大のものは、石炭約24トン(daf=無水無灰ベース)/時の処理能力を有し、粗ガス約2250m/石炭トン(daf)を生成する。副生成物として、タール40〜60kg/石炭トン(daf)が生じる。酸素要求量は、0.14m/ガスmである。運転圧力は3Mpaである。ガス化炉における石炭の滞留時間は、1〜2時間である。最大のガス化炉は、内径が3.8mである。これまでに、160基以上が運転を開始している。
塊炭を使用した場合のガス組成(南アフリカ)
CO 32.0%
CO 15.8%
39.8%
CH 11.8%
0.8%
【0018】
微粉炭のための流動床ガス化炉
現在では、様々な型の流動床ガス化炉が使用可能であるが、最も発展した型とみなされているのは、高温Winklerガス化炉である。当該ガス化炉は、約1.0MPaの圧力を供給するとともに、他の流動床ガス化炉よりも高い温度で作動するからである。褐炭を用いるため、現在では2基が運転している。灰の排出は乾式である。しかし、出力は石炭1トン/時なので、IGCC発電設備のガス需要を満たすには小さすぎる。従来のWinklerガス化炉が供給できる圧力は約0.1MPaであり、小さすぎる。当該ガス化炉の出力は、石炭約20トン/時である。
【0019】
石炭及び石油残渣のための溶融スラグ排出口を備えたガス化炉
還元ガスを生成するために、微粒子状の炭素含有物質を用いることもできる。こうした方法に共通する特徴は、主に溶融スラグである。現在では、以下の方法が利用されている。
【0020】
Koppers−Totzek法
供給材料として、粉炭と酸素とが使用される。温度調節のために、水蒸気が添加される。スラグは、水槽内で粒状化される。蒸気を得るために、ガスの温度は高く設定される。圧力は、IGCC発電所には小さすぎる。
【0021】
Prenflo法
供給材料として、粉炭と酸素とが使用される。当該方法は、Koppers−Totzek法をさらに発展させた方法であり、2.5MPaの圧力下で作動し、IGCC発電所にも適したものである。しかしながら、商業利用されている大規模な設備は、これまでのところ存在しない。
【0022】
Shell法
供給材料として、粉炭と酸素とが使用される。当該方法の場合も、比較的規模の大きいユニットでは、まだ商業的には利用されていない。運転圧力は2.5MPaであり、IGCC発電所に適している。
【0023】
Texaco法
当該方法は、すでに長年に渡り、多数のユニットで用いられている。しかしながら、処理能力は石炭約6〜8トン(daf)/時であり、比較的出力の大きなIGCC発電所にとっては、小さすぎる。複数の設備を並行して運転させなければならないので、投資費用が高くなる。それによって、経済性に不利な影響が与えられる。運転圧力は8MPaである。
【0024】
酸素燃焼法
当該方法においては、ガス化ではなく、燃焼が目的となる。酸素燃焼法では、空気分離によって、窒素が燃焼空気から除去される。純酸素で燃焼させると、燃焼温度が高くなりすぎるので、排ガスの一部が戻される。その結果、空気中の窒素が交換されることになる。水蒸気が凝縮されるとともに、SOx、NOx、及び粉塵などの汚染物質が除去された後、排出される排ガスは、実質的にCOのみから構成される。
【0025】
酸素を供給するための空気液化は、すでに商業規模で、最大酸素約5000トン/日で利用されている。これは、300MWの石炭火力発電所の消費量に相当する。しかしながら、当該設備には、約250〜270kWh/酸素トンの高いエネルギー消費という大きな問題点がある。当該エネルギー消費は、純度の要求が高まると、さらに増大する。石炭灰から生成されるスラグについても、確立された利用法は存在しない。
【0026】
溶融還元法
石炭及び鉱石、主に鉄鉱石、から銑鉄を生成するための溶融還元法においては、様々な純度及び発熱量を有する送出ガスが発生する。当該送出ガスの熱を利用することができる。特に、COREX(登録商標)法及びFINEX(登録商標)法では、送出ガスの質は、ガスタービン内での燃焼にとって理想的である。硫黄も、有機・無機汚染物質も、冶金プロセス内で、ガスから除去されている。当該プロセスの送出ガスは、コンバインドサイクル発電所に限定せずに使用することができる。
【0027】
フレーム9Eガスタービンを備えた、出力169MWのコンバインドサイクル発電設備が、General Electric社によって、中国のBaoshan Steelの、新しい設備COREX(登録商標) C−3000に設置された。
【0028】
COREX(登録商標)の設備と、エネルギー効率の良いコンバインドサイクル発電設備とを連結させるという考えは、新しいものではない。1986年にはすでに、この、最も効率の良いエネルギー変換形式について、特許(特許文献1)が出願され、付与されている。さらに、特許(特許文献2)は、同様の方法を説明している。当該方法では、細粒分と粗粒分とを分離することによって、石炭の粉砕を回避できる。
【0029】
IGCC発電設備を有利に運転するためには、炭素含有物質のガス化に際して純酸素が必要なので、ガス化設備で生成される燃焼ガスを用いた、酸素の複合的な生成が可能である。これは、特許文献3に記載されている。
【0030】
特許文献4には、「溶融ガス化炉において可燃ガスを生成するための方法」が記載されている。
【0031】
これまでに引用した全ての方法について不利な点は、ガスタービン内でのガス化ガスの燃焼に際して、空気が使用されるということである。それによって、一方では不利なことに、大量の排ガスが発生する。当該排ガスは、排熱ボイラまでの利用連鎖における終了温度が制限されることによって、排ガスを介した、エンタルピー的な、大きな熱損失の原因となる。他方では、コンバインドサイクル発電所の高効率が低下する。当該排ガスの窒素含有量は、70%を超えるまでと多く、その結果、COの隔離は著しく困難となり、それゆえ、大規模で高額の設備が別個に必要となる。
【0032】
酸素燃焼法では、COもプロセスに直接戻されるものの、まずガスを洗浄して汚染物質を除去しなければならない。これは、非常に負担の大きなプロセスである。汚染物質は排出されなければならないが、そうすると、環境負荷となってしまう。これまで、運転できた設備は存在しない。スラグ利用の問題も、解決されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0033】
【特許文献1】欧州特許第0269609号明細書
【特許文献2】オーストリー国特許第392079号明細書
【特許文献3】独国特許発明第3908505号明細書
【特許文献4】欧州特許第90890037.6号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0034】
本発明は、上述した、従来技術に見られる問題点及び不利な点を回避及び克服することを目的とする。本発明の課題は、ガス・蒸気タービン(コンバインドサイクル)発電所において、電気的エネルギーを生成するための方法を提供することにある。当該方法によって、汚染物質の発生を可能な限り制限し、かつ、より経済的に隔離するために、排ガス中の二酸化炭素含有量を増加させてエネルギーを生成することが可能になる。特に、あらゆる無機的な汚染物質及び石炭による有機化合物が、プロセスの中で無害化されるとともに、硫黄や、燃料の灰の有害成分といった、破壊不可能な汚染物質は、再利用可能な製品に組み込まれることになる。
【課題を解決するための手段】
【0035】
本課題は、冒頭に述べた種類の方法の場合、本発明に従って、
・炭素含有物質は、溶融ガス化ゾーンにおいて、酸素又は、酸素の割合が少なくとも95vol%、好適には少なくとも99vol%の、酸素を多く含むガスでガス化されること、
・そうして生成されたガス化ガスが、脱硫剤を含む脱硫ゾーンを通過するように誘導され、使用された脱硫剤が、溶融ガス化ゾーンに搬送され、溶融スラグが形成された後に取り除かれること、
・脱硫されたガス化ガスが、好適には洗浄及び冷却の後、燃焼室内で純酸素とともに燃焼され、発生した燃焼ガス、HO、及びCOが、エネルギー生成のためにガスタービンに誘導されること、
・燃焼ガスが、ガスタービンの下流において、蒸気ボイラ内で水蒸気と二酸化炭素とに分離されること、
・続いて、水蒸気が蒸気タービンに誘導されること、及び、
・二酸化炭素が、温度調節のために、少なくとも部分的に燃焼室に戻されること、
によって解決される。
【0036】
好適な実施形態によると、脱硫ゾーンでは、助剤として鉄及び/又は鉄鉱石が付加的に使用される。当該鉄及び/又は鉄鉱石は、使用された脱硫剤とともに、溶融ガス化ゾーンに搬送され、そこで溶融かつ除去される。
【0037】
このとき、好適には、溶融ガス化ゾーンから取り除かれた鉄が、脱硫ゾーンに戻される。
【0038】
本発明のさらなる好適な実施形態は、脱硫ゾーンにおいて、付加的に鉄鉱石が使用されることを特徴とする。当該鉄鉱石は、脱硫ゾーンにおいて、予熱及び前還元され、使用された脱硫剤とともに溶融ガス化ゾーンに搬送され、そこで完全に還元及び溶融され、銑鉄として取り除かれる。
【0039】
特に好適には、ガス化ガスの脱硫ならびに鉄鉱石の予熱及び前還元は、2つ以上の相前後して配置されている流動床ゾーンにおいて実施される。このとき、鉄鉱石は、流動床ゾーンから流動床ゾーンへと誘導され、ガス化ガスは、流動床ゾーンを、鉄鉱石の反対方向へ貫流する。
【0040】
溶融ガス化ゾーンでは、温度を800℃より高く、好適には850度より高く設定することが好ましい。
【0041】
有利には、プロセス中のあらゆる洗浄に、CO又は、COとHとCOと水蒸気との混合物が使用される。
【0042】
好適には、溶融ガス化ゾーンで生成された溶融スラグは、セメントの製造に用いられる。
【0043】
炭素含有物質のためのガス化炉と、脱硫装置と、ガスタービン設備の燃焼室及び蒸気ボイラを有するガス・蒸気タービン複合発電設備と、を具備する、上述した方法を実施するための、本発明に係る設備であって、当該ガス化炉は、炭素含有物質のための供給ラインと、酸素含有ガスのための供給ラインと、溶融スラグのための排出ラインと、生成されたガス化ガスのための排出ラインとを具備し、当該脱硫装置は、脱硫剤のための供給ラインと、ガス化ガスのための供給ラインと、洗浄されたガス化ガスのための排出ラインとを具備し、当該ガス・蒸気タービン発電設備には、洗浄されたガス化ガスのためのライン及び酸素含有ガスのための供給ラインが接続されており、当該蒸気ボイラには、燃焼ガスのための、ガスタービンから伸びるラインが接続されているとともに、当該蒸気ボイラが、燃焼排ガスのための排出ラインを具備する設備は、
・ガス化炉は、コールベッド及び/又はチャーベッドを有する溶融ガス化炉として構成されており、溶融スラグのためのタップを具備すること、
・酸素含有ガスのための供給ラインは、酸素のための供給ライン、又は、酸素の割合が少なくとも95vol%、好適には少なくとも99vol%の、酸素を多く含有するガスのための供給ラインであること、
・溶融ガス化炉で生成されたガス化ガスのための排出ラインが、脱硫装置に接続されていること、
・脱硫装置は、移動床又は流動床を有する少なくとも1つの反応炉として構成されており、当該反応炉は、使用された脱硫剤を搬送するために、ラインを成すように溶融ガス化炉に連結されていること、
・酸素含有ガスのための供給ラインは、純酸素のための供給ラインであること、及び
・燃焼排ガスのための排出ラインから、制御装置を具備した分岐ラインが分岐し、当該分岐ラインは燃焼室に接続されていること、
を特徴とする。
【0044】
好適な実施形態によると、少なくとも1つの脱硫反応炉は、鉄及び/又は鉄鉱石のための供給ラインを有しており、溶融ガス化炉内には、銑鉄のためのタップが付加的に設けられている。
【0045】
このとき好適には、銑鉄のためのタップは、鉄及び/又は鉄鉱石のための供給ラインと、ラインを成すように連結されている。
【0046】
前記設備のさらなる好適な実施形態は、脱硫装置が、流動床反応炉カスケードとして構成されており、このとき、粉鉱のための供給ラインは、カスケード内で、材料の搬送方向において最初に配置された流動床反応炉に接続されており、流動床反応炉間には、ガス化ガスのためだけではなく、粉鉱及び脱硫剤のためにも、ラインを成す連結部が設けられており、溶融ガス化炉内で生成されたガス化ガスのための排出ラインは、最後に配置された流動床反応炉に接続されており、当該流動床反応炉は、使用された脱硫剤ならびに予熱及び前還元された粉鉱を搬送するために、ラインを成すように、溶融ガス化炉に連結されており、当該溶融ガス化炉には、銑鉄のためのタップが設けられていることを特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0047】
炭素含有燃料又は石炭のガス化は、純酸素又は酸素を多く含むガスを用いて行われる。それによって、一酸化炭素、水素、少量の二酸化炭素及び水蒸気のみが、ガス化ガスとして発生し、窒素は、プロセス内で全く発生しないか、発生したとしても極めて少量のみとなる。溶融ガス化炉のガス室内の温度を800℃より高く設定することによって、ガスを数秒滞留させた後、ガスの有機的負荷を効果的に減少させることができる。
【0048】
原料を設備の大気圧領域から高圧領域へと搬送するために、いわゆる圧力ロック(インターロック)によって、一時貯蔵タンクは連結と分離とを交互に行わなければならない。それによって、物質の搬送が可能になるからである。前記連結作業には、不活性ガスとして窒素が一般的に用いられる。しかしながら、本発明においては、プロセス内でのあらゆる洗浄作業のための不活性ガスとして、特に、COか、COとHとCOと水蒸気との混合物か、が用いられる。それによって、窒素やその他の除去困難なガスの発生が回避される。
【0049】
ガス化炉としては、改良された溶融ガス化炉が使用される。当該溶融ガス化炉は、固定床又は、部分的に流動化されたコールベッド/チャーベッドで作動する。このとき、溶融スラグのみが、石炭灰から発生する。
【0050】
本発明においては、ガスを脱硫するために、ガス化ガスが貫流する脱硫室又は移動床反応炉が設けられる。石灰などの脱硫剤は、使用された後、セメント産業で利用可能なスラグを生成するために、当該脱硫室又は当該移動床反応炉から溶融ガス化炉に搬送される。これによって、廃棄が回避され得る。前記スラグは、供給材料の灰から、その他の汚染物質をも吸収する。これらの汚染物質は、安全にセメント中に結合されるので、もはや環境へのリスクとはならない。
【0051】
本発明の実施形態によると、脱硫ゾーンには、脱硫剤の他に鉄粒子又は鉄鉱石が搬送される。当該鉄粒子又は鉄鉱石は、同じく、ガス化ガスからの硫黄化合物を結合させるとともに、ガス化炉に搬送されることによって、セメントに適したスラグ及び溶融鉄に変化する。流れ出た鉄は再び脱硫器に戻され、それによって、鉄を多く消費することなく循環させられ得る。さらに有利には、溶融ガス化炉の炉内にある溶融鉄は、特に運転休止時間の後、スラグの流出を容易にするが、これは、スラグが凝固しており、従来の手段ではもはや溶融できない場合である。炉内の鉄は、タップを通る酸素を用いて溶融可能であり、凝固したスラグとともに、酸化鉄及び酸化スラグから成る、流動性を有する混合物を形成する。こうして、「機能停止した」溶融ガス化炉は再び運転可能となる。
【0052】
しかしまた、脱硫ゾーンには、鉄粒子又は鉄鉱石ならびに石灰などの添加剤を搬送することもできる。流れ出た銑鉄は、従来技術では、さらに鋼などに加工可能である。
【0053】
脱硫には、移動床反応炉の代わりに、流動床反応炉を使用することもできる。あるいは、供給材料の滞留時間を均一化するために、流動床カスケードを使用することができる。それによって、粒子サイズが10mmよりも小さい、微粒子状の供給材料を使用することもできる。
【0054】
このとき、溶鉱炉でも、直接還元設備でも、過剰ガスが発生する。当該過剰ガスは、やはり著しく多いエネルギー含量を有している(送出ガス)。
【0055】
前記送出ガスの組成の例を以下に示す。
【表1】

【0056】
前記ガスは、ガス化ガスのように、ガスタービン内で燃焼可能である。窒素を発生させないため、又は、発生したとしてもごくわずかの量に抑えるために、溶融ガス化炉では、純酸素か、又は少なくともOが95vol%、好適には少なくとも99vol%の、酸素を多く含むガスが使用される。
【0057】
本発明においては、高い燃焼温度を、タービンに最適な範囲にまで低下させるために、調節材として、戻された純粋な二酸化炭素が使用される。ガスタービンでは、燃焼室内の温度を調節するために、COが使用される。COは、窒素に比べて非常に大きな比熱容量を有しているので、発生するガスの体積がより小さくなるからである。これによって、より小さくより安価な設備が可能となる。このCOは、燃焼排ガスの一部を戻すことによって利用可能となる。燃焼ガス混合物にNが含まれていないので(純酸素又はOが少なくとも99vol%のガスの使用が前提)、有害なNOも生成されない。
【0058】
本発明によって、ガスタービンからの排ガスに含まれるCOの量を極めて多くできるので、窒素を含有する燃焼排ガスに比べて放熱が大きくなり、下流の蒸気ボイラにおけるエネルギー利用は改善され得る。それによって、ボイラ設備の出力を明確に増大させることができる。
【0059】
さらなる利点は、ガスの体積が小さくなるので、下流の排熱ボイラ、ガスライン、及びガス処理装置をも、より小さくより安価に設置できることにある。
【0060】
蒸気ボイラの排ガスに含まれるCOの凝縮は不要である(現在適用されている方法では必要)。燃焼排ガスは不活性ガスを含まないので、含まれる水蒸気は問題にならないからである。
【0061】
燃焼排ガスに含まれる水蒸気の分離は、噴射冷却又は間接熱交換といった、従来からの様々な方法に従う凝縮によって、容易かつ安価に行うことができる。
【0062】
こうして得られたCOは、ガスタービンに戻されて、大きな費用を生じない温度調節剤として使用される一方で、従来の方法では、隔離のために搬送される。
【0063】
本発明に係る方法では、その上に費用のかかるHS/COSの隔離を行う必要はない。したがって、そのための設備も設置されない。シフト反応も不要なので、そのための、高額でエネルギーを多く必要とする設備もまた、不要である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態を示した図である。
【0065】
移動床反応炉1には、供給装置によって、鉱石2及び石灰などの添加剤3が供給される。こうして生成された装入原料20は、サイクロン6からの脱塵ガスとの向流において、予熱、部分焼成、及び部分還元が行われる。それに引き続いて、(部分)還元された装入原料21は、排出装置によって、溶融ガス化炉4の自由空間13を経由して、チャーベッド12へ搬送される。チャーベッド12は、石炭槽18、19からの炭素含有物質7の高温加熱によって、酸素40を送り込むノズルの高温ガス化ガスによって形成される。高温となったチャーベッド12において、(部分)還元された装入原料21は完全に還元かつ焼成され、その後溶融されて、銑鉄14及びスラグ15が生成される。チャーベッド12内の温度状況は、図1に例示されている。
【0066】
銑鉄14及びスラグ15は、間を置いてタップを開放16して流し出される。さらなる実施形態によると、スラグ15は銑鉄14とは別に、固有のタップを開放17(破線部)して流し出される。流し出された銑鉄は、新たに脱硫剤として使用するために、移動床反応炉1に再び搬送することができる(破線部16aのライン)。
【0067】
粗ガス(ガス化ガス)5は、自由空間13の上端から溶融ガス化炉4を出て、サイクロン6において高温の粉塵8が取り除かれる。高温の粉塵8は、制御弁41を介して供給される酸素40とともに、溶融ガス化炉4の自由空間13に戻され、自由空間13においてガス化かつ溶融される。このときに生成される溶解物は、チャーベッド12から取り出され、下方のスラグ槽14及び銑鉄槽15へ搬送される。脱塵ガス5は、例えば800℃の温度で移動床反応炉1に流入した後、上述の反応を行い、熱力学的に設定された度合いまで酸化され、冷却される。粗送出ガス22は、移動床反応炉1の上端から、移動床反応炉1を出る。このガスは、依然として粉塵を含んでいるので、下流の粉塵分離機23において洗浄され、冷却器39において冷却される。冷却器39は、当該ガスのエンタルピーの大部分を回収できるように構成され得る。
【0068】
洗浄かつ冷却されたガスは、コンプレッサ24内で、ガスタービン30の燃焼室25における燃焼に必要な圧力を与えられ、酸素40及びコンプレッサ27で圧縮された燃焼排ガス28(主に二酸化炭素)とともに、燃焼室25において燃焼される。その後、燃焼ガスはガスタービン30を貫流する。このとき、生成された力学的エネルギーは、連結された発電機29に放出される。
【0069】
ガスタービン30からの、依然として高温の排ガスは、下流の蒸気ボイラ31に搬送される。蒸気ボイラ31において高温蒸気が生成される。当該高温蒸気は、下流の蒸気タービン32において、力学的エネルギーを生成するために使用される。当該力学的エネルギーは、発電機33に伝送される。使用された蒸気は、コンデンサ34において凝縮され、一時貯蔵タンク36に搬送される。復水は、復水ポンプ37を経由して、再び蒸気ボイラ31に搬送される。
【0070】
蒸気ボイラ31から出た燃焼排ガス28は、純粋な二酸化炭素と、いくらかの水蒸気と、から構成されている。当該燃焼排ガスは、温度調節のために、制御装置26とコンプレッサ27とを経由して、燃焼室25に搬送可能である。残りは、含まれる水蒸気を凝縮した後、隔離に送られるか、あるいは処理を行わずに大気中に放出される。
【0071】
粉鉱を用いる場合には、移動床反応炉1の代わりに、流動床反応炉又は少なくとも2つの流動床反応炉から成るカスケードが使用される。
【符号の説明】
【0072】
1 移動床反応炉
2 鉱石
3 添加剤
4 溶融ガス化炉
5 粗ガス
6 サイクロン
7 炭素含有物質
8 高温の粉塵
12 チャーベッド
13 自由空間
14 銑鉄
15 スラグ
16 タップの開放
17 タップの開放
18 石炭槽
19 石炭槽
20 装入原料
21 装入原料
22 粗送出ガス
23 粉塵分離機
24 コンプレッサ
25 燃焼室
26 制御装置
27 コンプレッサ
28 燃焼排ガス
29 発電機
30 ガスタービン
31 蒸気ボイラ
32 蒸気タービン
33 発電機
34 コンデンサ
36 一時貯蔵タンク
37 復水ポンプ
39 冷却器
40 酸素
41 制御弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス・蒸気タービン(コンバインドサイクル)発電所において、炭素含有物質及び酸素含有ガスから生成されるガス化ガスを用いて電気的エネルギーを生成するための方法において、
・前記炭素含有物質が、溶融ガス化ゾーンにおいて、酸素、又は、酸素の割合が少なくとも95vol%、好適には少なくとも99vol%の、酸素を多く含有するガスでガス化されること、
・前記生成されたガス化ガスが、脱硫剤を含む脱硫ゾーンを通過するように誘導され、使用された脱硫剤が、前記溶融ガス化ゾーンに搬送され、溶融スラグが形成された後に取り除かれること、
・前記脱硫されたガス化ガスが、好適には洗浄及び冷却の後、燃焼室において純粋な酸素とともに燃焼され、生成された燃焼ガス、HO、及びCOが、エネルギー生成のために前記ガスタービンに誘導されること、
・前記燃焼ガスが、前記ガスタービンの下流において、蒸気ボイラ内で、水蒸気と二酸化炭素とに分離されること、
・それに続いて、前記水蒸気が蒸気タービンに誘導されること、及び
・前記二酸化炭素が、温度調節のために、少なくとも部分的に前記燃焼室に戻されること、
を特徴とする方法。
【請求項2】
前記脱硫ゾーンにおいて、助剤として鉄及び/又は鉄鉱石が付加的に使用され、当該鉄及び/又は鉄鉱石は、前記使用された脱硫剤とともに、前記溶融ガス化ゾーンに搬送され、そこで溶融かつ除去されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記溶融ガス化ゾーンから取り除かれた前記鉄は、前記脱硫ゾーンに戻されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記脱硫ゾーンにおいて、付加的に鉄鉱石が使用され、前記鉄鉱石は、前記脱硫ゾーンにおいて、予熱及び前還元され、前記使用された脱硫剤とともに前記溶融ガス化ゾーンに搬送され、そこで完全に還元及び溶融され、銑鉄として取り除かれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ガス化ガスの脱硫、ならびに、前記鉄鉱石の予熱及び前還元は、2つ以上の、相前後して配置されている流動床ゾーンにおいて実施され、前記鉄鉱石は、流動床ゾーンから流動床ゾーンへと誘導され、前記ガス化ガスは、前記流動床ゾーンを、前記鉄鉱石の反対方向へ貫流することを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記溶融ガス化ゾーンでは、温度が800℃より高く、好適には850度より高く設定されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記プロセス中のあらゆる洗浄に、CO又は、COとHとCOと水蒸気との混合物が使用されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記溶融ガス化ゾーンにおいて生成された溶融スラグは、セメントの製造に使用されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
炭素含有物質(7)のためのガス化炉と、脱硫装置(1)と、ガスタービン設備の燃焼室(25)及び蒸気ボイラ(31)を有するガス・蒸気タービン複合発電設備と、を具備する請求項1に記載された方法を実施するための設備であって、
前記ガス化炉は、炭素含有物質(7)のための供給ラインと、酸素含有ガスのための供給ラインと、溶融スラグ(15)のための排出ラインと、生成されたガス化ガス(5)のための排出ラインとを具備し、
前記脱硫装置は、脱硫剤(3)のための供給ラインと、前記ガス化ガス(5)のための供給ラインと、洗浄されたガス化ガス(22)のための排出ラインとを具備し、
前記ガス・蒸気タービン発電設備には、前記洗浄されたガス化ガス(22)のためのライン及び酸素含有ガス(40)のための供給ラインが接続されており、
前記蒸気ボイラには、燃焼ガスのための、ガスタービン(30)から伸びるラインが接続されているとともに、前記蒸気ボイラが、燃焼排ガス(28)のための排出ラインを具備する設備において、
・前記ガス化炉は、コールベッド及び/又はチャーベッド(12)を有する溶融ガス化炉(4)として構成されており、溶融スラグ(15)のためのタップ(16、17)を具備すること、
・前記酸素含有ガスのための前記供給ラインは、酸素(40)のための供給ライン、又は、酸素の割合が少なくとも95vol%、好適には少なくとも99vol%の、酸素を多く含有するガスのための供給ラインであること、
・前記溶融ガス化炉(4)で生成された前記ガス化ガス(5)のための前記排出ラインが、前記脱硫装置に接続されていること、
・前記脱硫装置は、移動床又は流動床を有する、少なくとも1つの反応炉(1)として構成されており、前記反応炉は、使用された脱硫剤(21)を搬送するために、ラインを成すように前記溶融ガス化炉(4)に連結されていること、
・酸素含有ガスのための前記供給ラインは、純酸素(40)のための供給ラインであること、及び
・燃焼排ガス(28)のための前記排出ラインから、制御装置(26)を具備した分岐ラインが分岐し、前記分岐ラインは前記燃焼室(25)に接続されていること、
を特徴とする設備。
【請求項10】
前記少なくとも1つの脱硫反応炉(1)は、鉄及び/又は鉄鉱石(2)のための供給ラインを有しており、前記溶融ガス化炉(4)には、銑鉄(14)のためのタップ(16)が付加的に設けられていることを特徴とする請求項9に記載の設備。
【請求項11】
銑鉄(14)のための前記タップ(16)は、鉄及び/又は鉄鉱石(2)のための前記供給ラインと、ラインを成すように連結されていることを特徴とする請求項10に記載の設備。
【請求項12】
前記脱硫装置は、流動床反応炉カスケードとして構成されており、
粉鉱のための供給ラインは、前記カスケード内で、材料の搬送方向において最初に配置された流動床反応炉に接続されており、
流動床反応炉間には、前記ガス化ガスのためだけではなく、前記粉鉱及び前記脱硫剤のためにも、ラインを成す連結部が設けられており、
前記溶融ガス化炉内で生成された前記ガス化ガスのための前記排出ラインは、最後に配置された流動床反応炉に接続されており、前記流動床反応炉は、使用された脱硫剤ならびに予熱及び前還元された粉鉱を搬送するために、ラインを成すように、前記溶融ガス化炉に連結されており、前記溶融ガス化炉には、銑鉄のためのタップが設けられていることを特徴とする請求項9に記載の設備。

【図1】
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【公表番号】特表2010−515852(P2010−515852A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−545099(P2009−545099)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【国際出願番号】PCT/EP2007/011117
【国際公開番号】WO2008/086877
【国際公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(301041586)シーメンス・ファオアーイー・メタルズ・テクノロジーズ・ゲーエムベーハー・ウント・コ (41)
【Fターム(参考)】