説明

ガス及び流体材料の混合物を吐出する装置及び方法

【課題】
流体材料にガスを効率的且つ安価に導入する簡略化された吐出装置及び吐出方法を提供する。
【解決手段】
加圧ガス及び流体材料を含有する混合物を生成及び吐出する装置並びに方法。本装置は、混合室及び混合室内の混合器を有する混合装置を含む。混合装置と連結されるガス噴射装置が、加圧ガスを混合室内の流体材料に噴射する。混合器は、加圧ガスを流体材料と組み合わせて混合物を形成するように動作し、混合物は、続いて混合装置と連結されたディスペンサから吐出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的には、吐出装置及び吐出方法に関し、より詳細には、ガス及び流体材料の混合物を形成し吐出する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
熱可塑性ホットメルト接着剤のようなポリマー材料、ポリマーコーティング、塗料、並びに他の熱可塑性及び/又は熱硬化性材料等の流体媒体及び流体材料は、吐出される前に発泡させることができる。このために、従来の吐出システムは、窒素、二酸化炭素、又は工場空気等のガスを加圧流体材料との溶液に導入することができる。大量の圧縮性ガスが非圧縮性流体材料に混入される。流体材料が吐出されるとき、混入した大量のガスが急速に膨張し、流体材料内に閉じ込められて発泡流体材料を生成する。これらの閉じ込められたセルは、流体材料全体に分布する、ガスの小さな気泡となる。
【0003】
発泡状態で吐出することができる流体材料の1つは、溶融ホットメルト接着剤である。気泡の効果の1つは、製品の位置決めのための発泡ホットメルト接着剤のオープンタイムを延長する小さな絶縁体として働くことである。気泡の別の効果は、発泡ホットメルト接着剤の拡がり性が高くなるようにホットメルト接着剤の使用粘度を低下させることである。発泡ホットメルト接着剤は、より大きな表面積を覆うように拡がり易いため、接着剤消費量が減る。
【0004】
発泡ホットメルト接着剤は、接着強さが高いこと、硬化時間が長いこと、多孔質面又は凹凸面に強力に結合すること、傾斜面又は垂直面に吐出できること、及び導体への結合力が高いことを特徴とする高性能を特色とする。発泡ホットメルト接着剤は、接着剤消費量を減らすことによって費用を減らす。製品の外観は、感熱材料への結合能力、接着剤の白さ、及び狭い接着剤層によって改善される。
【0005】
シーラントは、発泡状態で吐出されて独立気泡発泡体シールを形成することができる別の流体材料であり、このシールは、様々な用途で空気、塵埃、水蒸気、及び流体に対する効果的で持続的なバリアとして働く。シーラントは、ポリウレタン、シリコーン、又はプラスチゾル等の任意の圧送可能な材料であり得る。ガスが用いられるため、発泡シーラントは、耐温性及び耐化学性等の基本的な物理的特性を保持する。シーラントにこの「現場注入発泡」技術を用いることにより、ポリウレタン及びシリコーン等の高価な材料の使用が減り、圧縮性及び弾性が高まり、硬化時間が短くなる。発泡シーラントは、ロボット装置によって施すことができ、これは手動で施される打抜きガスケットよりも労働力が小さい。自動現場注入発泡ガスケッティングは、生産を増大させ、労務費及び材料費を減らし、且つ正確で一貫したガスケット配置によって品質を向上させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発泡流体材料のための従来の吐出システムは、その使用目的には十分であるが、流体材料にガスを効率的且つ安価に導入する簡略化された吐出装置及び吐出方法を提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施の形態によれば、ガス噴射装置が、加圧ガスを受け入れるように構成された入口と、加圧ガスを排気するように構成された出口と、入口と出口とを接続するガス通路と、ガス通路の制御オリフィスとを含む。制御オリフィスは、出口への加圧ガスの流量を計量するように構成されている。ガス噴射装置は、ガス通路の流量制御要素をさらに含む。流量制御要素は、加圧ガスがガス通路内で入口から制御オリフィスを通って出口に流れることができる第1の状態と、加圧ガスが出口へ流れるのを阻止される第2の状態とを有する。
【0008】
別の実施の形態によれば、加圧ガス及び流体材料の混合物を吐出する装置が提供される。その装置は、流体材料の流れを閉じ込める混合室と、混合室内の混合器とを備える。混合器は、加圧ガスを流体材料の流れと組み合わせて混合物を形成するように構成されている。ディスペンサが、混合室と連結されて流体連通する。ディスペンサは、混合物を受け入れて吐出するように構成されている。本装置は、加圧ガスを受け入れるように構成された入口と、混合装置と連結された出口と、入口と出口との間のガス通路とをさらに含む。ガス噴射装置は、加圧ガスを入口からガス通路を通して出口に、そして出口から混合室に送るように構成されている。
【0009】
別の実施の形態によれば、混合室を通って流れる流体材料の流れに加圧ガスを噴射すること、加圧ガスを混合室内の流体材料と組み合わせて混合物を形成すること、及び混合物を吐出することを含む方法が提供される。加圧ガスは、混合室に直接供給される。
【0010】
本明細書に組み込まれてその一部を形成する添付図面は、本発明の実施形態を示し、上記の概説及び下記の実施形態の詳細な説明と共に、本発明の原理を説明する役割を果たす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1、図1A、図2、及び図3を参照すると、発泡液化又は溶融ホットメルト接着剤等の発泡流体材料を吐出するための吐出システム10が提供される。吐出システム10は、少なくとも1つのディスペンサ12と、流体材料の供給源14と、ディスペンサ12と供給源14とを連結する混合装置16とを含む。
【0012】
ディスペンサ12は、当業者に理解される方法で、断続的な不連続パターンを移動基材上に提供するためにビーズ又はドット等の個別体で発泡流体材料を吐出するか、又は連続的なビーズ又はストリップとして発泡流体材料を吐出するように構成される。ディスペンサ12は、ガン、モジュール、ハンドガン等を含み得る。具体的な一実施形態では、ディスペンサ12は、限定はされないがニードル弁型ディスペンサを含む任意の従来のホットメルトディスペンサとすることができ、排出オリフィスからガス及び流体材料の混合物の量を間欠的に排出して確実な流れ遮断を提供するために、シール座部に対して弁棒を選択的に作動させることができる。ディスペンサ12は、弁棒をシール座部から離して移動させるために空気シリンダに空気圧を供給するソレノイド弁の動作によって、空気圧作動させることができることにより、ガス及び流体材料の混合物を排出オリフィスに流すことができる。代替的に、ディスペンサ12は、電動式で、固定ポールに対してアーマチャを移動させるために電磁界を発生させるコイルを含んでいてもよく、その場合、シール座部に対して弁棒を移動させるために弁棒がアーマチャに物理的に連結される。ディスペンサ12の排出オリフィスは、異なるサイズ及び/又は異なる形状を特徴とする発泡流体材料の量、流れ、ドット、又はビーズを吐出するように排出オリフィスの構成を変えるために、容易に取り外して他の同様のノズルと交換することができるノズルに画定され得る。ディスペンサ12は、吐出を開始するように手動で作動されるトリガも含み得る。
【0013】
図1、図1A、及び図2〜図5を参照すると、ディスペンサ12は、例えばねじ係合によって出口ポート20に取り付けられるエルボ継手19と、エルボ継手19に接続されるホース18とによって、混合装置16からの出口ポート20と連結されて流体連通する。別のモジュール又はガン(図示せず)を、混合装置16の別の出口ポート22と連結させてもよく、出口ポート22には、図4で見えるようにプラグ15が差し込まれる。供給源14は、例えばねじ係合によって入口ポート25に取り付けられるエルボ継手23と、エルボ継手23に接続される供給ホース24とによって、混合装置16への入口ポート25と連結されて流体連通する。ホース18、24は、対向する開口端部にねじ込みカップリング又は着脱容易な継手がある内腔を含み、破裂することなく加圧流体材料によって加えられる流体圧力に耐えるように構成される。ホース18、24は、加熱された流体材料からの熱損失を減らすために、絶縁され且つ/又は能動的発熱体で加熱され得る。
【0014】
供給源14は、当業者に理解される、圧力下で圧送される任意の溶融材料源である。流体材料の流れは、正の流体圧力で、例えば1.379×10Pa(200ポンド毎平方インチ(psi))〜1.379×10Pa(2000psi)の範囲で、供給源14から混合装置16に強制圧送される。供給源14は、固体又は半固体のポリマー材料を収容して液化する加熱タンクと液化ポリマー材料をタンクから圧送するポンプとを含む、ホットメルトユニットを備え得る。代替的に、供給源14は、ホットメルト接着剤等のポリマー材料を収容する208.2リットル(55ガロン)たる又はドラム缶、18.9リットル(5ガロン)ペール缶等の輸送容器の形態のドラムメルタと、輸送容器の開口端部に挿入される発熱体とを備え得る。発熱体は、輸送容器から混合装置16に液化状態で直接圧送するために、輸送容器内の固体材料を液化する。供給源14は、限定はされないが、低温流体材料(吐出の補助として粘度を高めるように加温され得る)、ポリマーコーティング、塗料、他の熱可塑性及び/又は熱硬化性材料、並びにポリウレタン、シリコーン、及びプラスチゾルのようなシーラントを含む、他のタイプの流体材料を吐出することもできる。
【0015】
図1、図1A、及び図2〜図6を参照すると、混合装置16は、混合体26を含み、混合体26は、側壁28と、側壁28によって囲まれた管状の混合室30と、混合室30内に配置された混合器32とを有する。混合装置16は、側壁28に形成された穴(図示せず)に埋め込まれたカートリッジ式の抵抗発熱体等のヒータ(図示せず)によって加熱される。ヒータは、電気ケーブル36によって適当な温度コントローラ(図示せず)と接続され、温度コントローラは、混合体26に伝達される熱エネルギーへのヒータによる抵抗変換、及びそれに続く混合室30内の流体材料への熱伝達のために、電気エネルギーを提供する。測温抵抗体(RTD)、サーミスタ、又は熱電対等の従来の温度センサ(図示せず)が、温度コントローラが電気ケーブル36を通してヒータに提供する電力を調節するのに用いるための温度フィードバック信号を提供してもよい。ヒータは、流体材料がディスペンサ12から吐出されるときに許容温度範囲内にあることを確実にするために用いられる。
【0016】
混合器32は、混合室30を通って長手方向に延びる中心軸38と、止めねじ37によって中心軸38と物理的に係合されて中心軸38と共に回転するように強固に連結される円筒体39と、円筒体39に対面する混合室30の側壁28の内面に向かって円筒体39から外方に突出するフィン40とを含む。中心軸38の一端部は、混合室30の一方の開口端部にあるブッシュすなわち軸受34によって混合体26の側壁28に対して回転するように支持される。ブッシュ34の中空の中心穴を埋めるスラスト軸受41が、中心軸38にスラスト荷重支持を提供する。ブッシュ34及びスラスト軸受41は、従来のねじ部品を用いて互いに組み立てられて混合体26に固定される。中心軸38の反対端部は、混合室30の対向する開口端部内に位置するブッシュ42を突き抜ける。
【0017】
流体材料は、ブッシュ34と42との間の領域で混合室30内に閉じ込められる。ブッシュ34、42は、混合室30内に流体材料を閉じ込めるのに役立つ様々なシール部材を含む。従来の締結具によって混合体26に固定されるカウリング47及びキャップ49が、モータ48と連結される端部と反対側の混合装置16の端部を覆って保護する。
【0018】
中心軸38の一端部は、ブッシュ42の中空の中心穴を突き抜ける。混合室30の対向する開口端部内に位置付けられる別のスラスト軸受44も、中心軸38のこの端部にスラスト荷重支持を提供する。中心軸38の突出端部は、連結要素45によってモータ48の駆動軸46と連結される。スラスト軸受44だけでなく連結要素45も、熱伝導率の低い材料から形成されるため、混合体26から当業者には理解される従来構造のモータ48への熱伝達が減る。モータ48を混合体26から熱的に分離するために、離間部材50がモータ48を混合体26から分離する。離間部材50は、冷却を促進させるスロットを含む。ギアボックス又は別のタイプの駆動伝達部を含み得るモータ48は、混合室30の側壁28に対してフィン40を移動させるために、連結された軸38、46の電動回転を駆動する。
【0019】
代替的に、混合器32は、任意の他のタイプの動的混合器又は混合室30内の設置に適合する当業者に認識されるような従来の静的混合器であってもよい。可動部品を有さない従来の静的混合器は、互いに直角に向いた一連の交互の右巻き及び左巻き螺旋要素等、一連の内部バッフル又は要素を有するデバイスである。代表的な静的混合器は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第5,480,589号に開示されており、当該出願の開示の全体が参照により本明細書に援用される。代表的な動的混合器は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第4,778,631号に開示されており、当該出願の開示の全体が参照により本明細書に援用される。
【0020】
図6に最もよく示されるように、混合器32のフィン40の列は、円筒体39の長さ(及び中心軸38の長さ)に沿って分配され、フィン40の隣接列同士は、流路51によって分離される。固定側壁28に対するフィン40の回転は、後述するように混合室30内に圧力下で導入されるガスを混合室30内の加圧流体材料と均一にブレンドすなわち混合するように働く。加圧流体材料は、供給源14から入口ポート25に連続的に供給され、混合室30を通って流れ、出口ポート20を通って出る。各フィン40の先端部は、側壁28との間に狭い隙間を有する。ガス及び流体材料の混合、攪拌、及びかき混ぜのために、フィン40が回転すると、流体材料及びガスが隣接するフィン40間のギャップに押し通される。
【0021】
円筒体39の長さに沿って延びる最初は一続きである螺旋ねじ山から作られるフィン40は、同じく円筒体39の長さに沿って巻いた螺旋状構成を有する。混合器32の中心軸38をモータ48の動作によって連続回転させると、フィン40の螺旋状構成が、流体材料を入口ポート25に向けて押すことで、出口ポート20に向かう混合物の前進流を遅らせる傾向がある。したがって、混合室30を通って流れる流体材料及び流入する加圧ガスは、フィン40によって小さな流れに繰り返し分割されてから再結合されるため、ほぼ均一なブレンドすなわち混合物ができる。
【0022】
代表的なばね式逆止弁52(図4)の形態の流量制御要素が、混合室30と供給源14との間の入口ポート25に位置付けられる。従来の構造である逆止弁52は、ガスが充填された流体材料が供給ホース24に侵入して上流の供給源14に運ばれるのを防止する。
【0023】
混合体26を通って流れる流体材料の圧力を感知及び測定するために、圧力計54が混合室30と連通する。圧力計54は、測定圧力を示すために混合装置16の外部から見えるダイヤル等の圧力インジケータを有する。圧力計54は、混合室30と連通する混合体26のポートと例えばねじ係合によって連結されるエルボコネクタ56の一端部に位置付けられる。観察者は、圧力計54の読みを見て、例えば混合装置16の動作パラメータを調整することができる。通常、混合室30に導入されるガスの圧力は、混合室30内の流体材料の圧力よりも約6.895×10 Pa(100psi)〜約2.758×10 Pa(400psi)高い圧力で維持される。概して、ガス圧力は、流体材料の粘度及び流量に応じて変わる。
【0024】
図1、図5、図7、図7A、図8、及び図9を参照すると、噴射装置60を用いて、計量された加圧ガス流が混合室30に噴射される。噴射装置60は、混合体26から突出する本体62、ノズル95のガス出口66に通じる本体62内の穴65、及び本体62の両端部にある一対のアクチュエータキャビティ又はアクチュエータ室66、68を含む。本体62は、適当なシール部材及び締結具を用いて互いに組み立てられる複数の構成部品から形成され得る。
【0025】
弁棒すなわちニードル70の一端部が、アクチュエータ室66内に配置されたピストン71及びアクチュエータ室68内に配置されたピストン72に連結される。ニードル70の反対端部は、ニードル先端部74を担持し、これは穴65内に画定されたガス室64内に配置される。ニードル先端部74は、ニードル70の端部と確実にねじ接続される。ニードル先端部74の前端部は、噴射装置60が閉じると、同じく穴65内に配置されるシール座部76の接触線と接触して係合するような形状になっている。シール座部76は、本体62の穴65内に位置付けられる入口スクリーン組立体92の管状部分75に担持される。本体62と入口スクリーン組立体92の管状部分75との間にシールを提供するために、リング形溝内にシールリング127が配置される。
【0026】
ニードル70及びニードル先端部74は、ニードル先端部74をシール座部76に対して接離移動させて噴射装置60を図10に最もよく示されるような閉鎖状態及び図8及び図9に最もよく示されるような開放状態にするために、ピストン71、72の移動によって軸方向に往復運動するように構成される。ニードル先端部74がシール座部76と接触しているとき、ガスはガス室64からシール座部76を通って流れるのを妨げられ、流体材料はシール座部76を通って逆方向に流れるのを妨げられる。ニードル先端部74は、ステンレス鋼のような金属製であり得るシール座部76と接触させられるとわずかに潰れて圧縮する、ポリイミド等の柔軟な材料から形成され得る。代替的に、ニードル先端部74は、シール座部76と共に研磨加工される場合、ステンレス鋼等の金属製にすることもできる。
【0027】
空気圧供給源73が、ホース77によってT字型継手79の入口と連結され、T字型継手79は、例えば噴射装置60の本体62を通って延びるポートとのねじ係合によってアクチュエータ室66に連結される中心ステムを有する。T字型継手79の出口は、ジャンパホース59によってエルボ継手58と連結され、エルボ継手58は、例えば噴射装置60の本体62を通って延びるポートとのねじ係合によってアクチュエータ室68に連結されるステムを有する。空気圧供給源73は、アクチュエータ室66、68を同時に加圧してアクチュエータ室66、68から空気圧を同時に排気するために、アクチュエータ室66、68と連結される。空気圧供給源73は、アクチュエータ室66、68への加圧空気の供給とアクチュエータ室66、68からの加圧空気の排気とを切り替えるためのソレノイドを含み得る。空気圧供給源73のソレノイドは、アクチュエータ室66、68への空気圧の供給を調節するためにコントローラ126と電気的に連結される。
【0028】
ピストン71、72は、ピストン71、72のニードル先端部74に最も近い側で各アクチュエータ室66、68に十分な空気圧が導入されると、本体62に対して空気圧で移動させられる。ピストン71、72は、アクチュエータ室66、68のそれぞれの内面とのシール接触を提供するシールリングをそれぞれが担持しており、ニードル先端部74をシール座部76から離す方向78にニードル70を移動させてばね復帰機構80(図7A)を圧縮する。ニードル先端部74が開放状態でシール座部76から離されると、ガスがシール座部76を通して流れることができる。アクチュエータ室66、68内の空気圧が同時に解放されると、ばね復帰機構80は、ニードル先端部74がシール座部76に接触して閉鎖位置を再び確保するまでニードル70を方向78とは逆にガス出口66に向けて自動的に動かす。ニードル70の移動量に応じて時計方向又は反時計方向に回転させることができるストローク調整機構82(図7A)が設けられる。
【0029】
ニードル70用の空気開放・ばね復帰アクチュエータは、空気開放・空気密閉アクチュエータで置き換えてもよい。この代替的な実施形態では、ピストン72及びニードル70を方向78とは逆の方向に移動させて噴射装置60を閉じてガス流を遮断するために、ばね復帰機構80をなくして、アクチュエータ室66、68内でピストン71、72それぞれの対向する側に加えられる空気圧で置き換えてもよい。他の代替的な実施形態では、ニードル70は、空気圧駆動式ではなく、電気作動式であってもよく、回転駆動装置によって移動させてもよく、又は磁石によって移動させてもよい。
【0030】
噴射装置60にガスを供給するための入口84が、本体62の周壁を貫通してガス室64と連通する。ニードル先端部74は、ガス室64内に配置される。本体62は、穴65と連通する別の未使用の入口83を有し、これは取り外し可能なプラグ81によって塞がれシールされる。ガス供給源86が、ホース87によって、噴射装置60の入口84と連通する入口取付具88内の入口通路85と連結される。ガス供給源86は、窒素又は二酸化炭素のような不活性ガス、又は低い水蒸気含有量を有するように任意に脱湿される工場空気等の加圧ガス流を供給し、これは噴射装置60によって混合室30内の流体材料に噴射される。
【0031】
入口取付具88は、取付リング89及び従来の締結具を用いて本体62に固定される。入口取付具88の入口通路85内に配置されるフィルタスクリーン90が、入口84に流れが入って噴射装置60に供給される前に、到着するガスから粒子を除去する。入口84と入口通路85との接合部で本体62と取付リング89との間に、適当なシールリング90aが設けられて、本体62と入口取付具88との間からガスが逃げるのを防止する。
【0032】
図11及び図11Aを参照すると、噴射装置60は、入口スクリーン組立体92と、オリフィスボタン94と、穴65のうちシール座部76とガス出口66との間の部分に配置される機械的逆止弁96とを含む。オリフィスボタン94は、入口スクリーン組立体92と逆止弁96との間に配置される。制御オリフィス98及び制御オリフィス98よりもはるかに大きな断面積を有する通路100が、オリフィスボタン94を通って延びて噴射装置60内のガス通路の一部を画定する。入口スクリーン組立体92は、制御オリフィス98の上流で制御オリフィス98とシール座部76との間に位置決めされるフィルタスクリーン101を含む。
【0033】
ニードル先端部74がシール座部76から離れると、ガスが入口スクリーン組立体92内に画定されたガス室102に流れ込み、制御オリフィス98を通り、入口スクリーン組立体92と逆止弁96の座部114との間に画定された別のガス室104に入る。ガス室102は、内径が異なる2つの接続領域を含み、内径が小さい方の通路100は制御オリフィス98と直接連結される。制御オリフィス98は、ガス室102からガス室104へのガス流を計量する。制御オリフィス98は、約0.001インチ(約0.00254センチメートル)〜約0.002インチ(約0.00508センチメートル)の範囲の有効径d、又はガス流を計量するのに効果的な任意の他の直径を有し得る。制御オリフィス98は、通路100の内径よりも大幅に小さな有効内径を有する。制御オリフィス98は、ガス室104の上流且つシール座部76及びガス室102の下流にある。ガス室102、104及び制御オリフィス98は、シール座部76と座部114との間に連続的なガス充填空間を事実上画定する。
【0034】
フィルタスクリーン90、101は、制御オリフィス98の有効径dよりも大きな寸法を有する粒子を保持するのに効果的なスクリーンサイズを有し、これは目詰まりの危険を減らすように働く。例えば、約0.001インチ(約0.00254センチメートル)の有効径を有する制御オリフィス98と共に用いるには、フィルタスクリーン90、101は、約10ミクロン(0.0004インチ)〜約15ミクロン(0.0006インチ)のスクリーンサイズを有し得る。
【0035】
逆止弁96は、ノズル95の中心穴97内に配置される。逆止弁96は、プランジャ106と、胴体108と、ばね保持ワッシャ110と、プランジャ106とばね保持ワッシャ110との間にコイルが圧縮された代表的な圧縮ばね112の形態の付勢要素とを含む。逆止弁96の胴体108の外部は、逆止弁96を中心穴97内の固定された場所にシール係合で固定するように構成される、一連の環状リング特徴部99を含む。
【0036】
逆止弁96が閉じられると、プランジャ106の頭部が、胴体108の内方湾曲端部分を囲む環状縁によって画定される座部114に接触する。プランジャ106の頭部は、着座すると、ガス室104の隣接する円筒形部分内に突出する。逆止弁96のプランジャ106は、ガス室104の円筒形部分からプランジャ106と座部114との間を進むガスを圧縮ばね112が閉じ込められた胴体108内の空間118に導くポート116を有する下側スカートを含む。流体材料が空間118から出て混合室30内に変位させられるとき、空間118は、ばね保持ワッシャ110の隙間開口120と胴体108内の別の通路138とによってガス出口66に連結されるガス通路となる。
【0037】
噴射装置60が動作中で閉じているとき、流体材料は、通常は空間118内にある。しかしながら、噴射装置60が開いている途中か、開いているか、又は開放状態から閉鎖状態への移行中で、プランジャ106が座部114と非接触関係にあるようなとき、ガス室104内のガスの流体圧力は、空間118内の流体材料が座部114を通ってガス室104に入らないようにする。したがって、逆止弁96は、混合室30内の流体材料が噴射装置60内に侵入して制御オリフィス98に到達しないようにすることで、制御オリフィス98を流体材料による汚染から保護する。
【0038】
ノズル95は、本体62とのねじ込みカップリングを有し、これは参照符号91で全体的に示される。ノズル95とオリフィスボタン94との間に流体シールを提供するために、リング形溝内にシールリング121が配置される。ノズル95は、混合装置16の混合体26の側壁28を貫通する入口開口124(図1A、図5)とシール係合を確立するシールリング122を含む。ガス出口66から排気された加圧ガスは、入口開口124を通って混合体26の混合室30に入る。
【0039】
取付フランジ128が、従来のねじ部品(例えば押さえねじ)を用いて噴射装置60の本体62に締結される。取付フランジ128は、さらに、従来のねじ部品(例えば押さえねじ)を用いて、噴射装置60を混合装置16と機械的に連結する側壁28に画定された概ね平坦な締結領域136(図1A)において混合体26に締結される。
【0040】
代表的なコントローラ126の形態の制御システムが、アクチュエータ室66、68用の空気圧供給源73のソレノイドとディスペンサ12用のアクチュエータとに電気的に連結される。コントローラ126は、ディスペンサ12の動作と連携して空気圧供給源73のソレノイドを切り替えるように構成される。このようにして、ガス及び流体材料の混合物がディスペンサ12から吐出されるときにのみ、ガスが噴射装置60から混合室30に導入される。ガス及び流体材料の混合物の供給中、コントローラ126は、流体材料が混合室30を通って流れ続けているときにガスが噴射装置60によって混合室30に導入され続けることを確実にする。ガス及び流体材料の混合物は、最終的に、出口ポート20及びホース18を通してディスペンサ12に導かれる。流体材料が混合室30を通って流れていないとき、ガスが混合室30内の静的流体材料に不必要に導入されないように、噴射装置60が閉じられる。このようにしてガス流が調節されることにより、混合室30内にある静的体積の流体材料に過剰なガスが導入されない。
【0041】
当業者に理解されるように、コントローラ126は、プログラム可能な論理制御装置(PLC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、又はメモリに記憶されたソフトウェアの実行及び本明細書に記載の機能の実行が可能な中央処理装置(CPU)を有する別のマイクロプロセッサベースのコントローラであり得る。コントローラ126は、英数字ディスプレイ、タッチスクリーン、及び他の視覚的インジケータ等の出力デバイス、及び英数字キーボード、ポインティングデバイス、キーパッド、押しボタン、制御ノブ等の入力デバイスを有する、オペレータからの命令又は入力を受けて入力された入力をコントローラ126のCPUに送ることができるヒューマンマシンインタフェース(HMI)デバイスを含み得る。
【0042】
動作をトリガされると、ディスペンサ12は、コントローラ126に電気信号を供給することができる。代替的に、コントローラ126が、ガス/流体材料混合物を吐出するためにディスペンサ12の動作を制御することもできるか、又はディスペンサ12の動作を制御する別のコントローラ(図示せず)と通信することができる。代替的に、コントローラ126は、噴射装置60から混合室30内を流れる流体材料に供給されているガスの圧力又は流れを監視するセンサ(図示せず)と連結されて、監視した圧力及び流体材料の測定流量を用いて流体材料へのガスの噴射を動的に調節することもできる。コントローラ126は、供給された材料のガス含有量を検出するセンサと連結され得る。
【0043】
吐出システム10は、ガス及び流体材料の混合物を生成及び吐出するための動作システムを組み立てるのに必要な、締結具、軸受、シール部材、ホース、配線等の付加的な構成部品(それらのいくつかは図示されているが具体的には説明しない)を含む。これらの従来の構成部品の構造及び配置は、当業者には理解される。
【0044】
図1、図1A、図2〜図7、図7A、図8〜図11、及び図11Aを参照すると、使用の際には、窒素、二酸化炭素、又は工場空気等の加圧ガスが、ガス供給源86から本体62を貫通する入口84に供給される。ディスペンサ12がトリガされると、コントローラ126は空気圧供給源73に、ニードル先端部74をシール座部76から離す方向78にピストン71、72及びニードル70を移動させるのに十分な空気圧でアクチュエータ室66、68を加圧させる。ニードル先端部74がシール座部76から開放状態に離されると、新鮮ガスがガス供給源86から連続的に供給されて、出口66を通して混合室30内に噴射されるガスに取って代わる。具体的には、新鮮ガスは、入口84及び入口通路85を通ってガス室64に流れ込み、ガス室64からシール座部76を越えて入口スクリーン組立体92に入り、オリフィスボタン94の制御オリフィス98及び通路100を通って入口スクリーン組立体92のガス室102に入ってからガス室104に入り、ガス室104から逆止弁96の座部114を越えて空間118に入る。
【0045】
混合室30内の流体材料の流体圧力と、プランジャ106に加わる圧縮ばね112からの付勢力との組み合わせが、プランジャ106を逆止弁96の胴体108上の座部114と接触関係に維持するように協働する。加圧ガスは、流体材料が加える流体圧力及び圧縮ばね112が加える付勢力によってプランジャ106に加わる対抗力を克服するのに十分な圧力にガス圧力が達するまで、ガス室104内に保持される。ガス室104内がこの閾値ガス圧力に達すると、プランジャ106が座部114から離れ、ガスが座部114及びポート116を通って胴体108内の空間118に流れ込み、ばね保持ワッシャ110の隙間開口120を通って最終的にガス出口66に流れる。
【0046】
ガスが座部114からガス出口66に流れる速度は、コンダクタンスが最も小さな領域に相当する制御オリフィス98の寸法によって主に計測される。ガス出口66から排出されるガス流量は、混合室30を通る流体材料の流量に一致するように、且つディスペンサ12(図1)から排出されるガス及び流体材料の混合物を所望の濃度に低下させるために流体材料に導入すべきガスの所望の量を反映するように選択される。流量は、オリフィスボタン94を断面積が異なる(すなわち寸法が異なる)制御オリフィスを有する異なるオリフィスボタン(図示せず)で置き換えること、及び/又はガス供給源86から噴射装置60に供給されるガスの圧力を変えることによって変更することができる。
【0047】
座部114付近の流体材料とガスとの間の境界面は、プランジャ106と座部114との間の接触線又はその付近に位置すると考えられる。座部114から持ち上がる瞬間のプランジャ106の移動は、ガスの通過を許すのに必要な最小距離を超えないように制御されるべきである。プランジャ106がこの最小距離よりも大きく移動すると、座部114を越えてガスと流体材料との交換が可能になり得ることで、流体材料がガス室104に入ることができるようになり、最終的に制御オリフィス98を汚染してしまう。
【0048】
混合室30へのガスの流れの開始及び終了の制御は、ガス室102、104の総合的体積を最小にすることによって最適化することができる。特に、この体積は、混合室30へのガス流の開始及び終了のための噴射装置60の応答時間を少なくとも部分的に決定する。本発明の一実施形態では、ガス室102、104の体積は、約1立方センチメートル以下である。
【0049】
加圧ガスは、ガス充填空隙によって画定される圧縮気泡として、混合室30内の加圧流体材料に取り入れられる。流体材料によって加えられる圧力は、気泡を圧縮する。ガス及び流体材料の混合物がディスペンサ12から吐出されると、混入した大量のガスが急速に膨張し、膨張後に流体材料内に閉じ込められて発泡流体材料を生成する。閉じ込められたセルは、流体材料全体に分布するガスの小さな気泡となる。気泡分布は、変数の中でも特に、流体材料のタイプ、所望の濃度低下、混合器32の混合室30内の滞留時間、及び流体材料の流量に応じて、均一又は不均一になり得る。気泡は、一定割合の流体材料と置き換わって、主に材料節約をもたらし、且つ吐出される混合物の機械的特性を変える/改善する。
【0050】
代替的な実施形態では、混合装置16は、別個の混合体26に収容されるのではなく、吐出システム用のマニホルドに組み込むことができる。混合装置16の混合体26は、噴射装置60と同様の別の任意の噴射装置(図示せず)に設置されて混合室30内の流体材料にガスを供給するための別の入口開口130(図5)を含み、これは、ねじ係合によってこれと連結されるプラグ132(図5)が充填されて図示されている。付加的な噴射装置を用いて、ガスが混合室30内の流体材料に導入される速度を効果的に上昇させることができる。
【0051】
混合装置16は、混合室30内で流れている流体材料へのガスの導入を管理する。ガスは、流体材料吐出周期全体にわたって均一なガス流量での噴射によって導入される。制御オリフィス98の上流及び制御オリフィス98の下流におけるガス体積を最小にすることには、各吐出周期の開始時及び終了時のガス噴射の遅延を最小にする働きがあり得る。吐出システム10及び混合装置16は、事実上全ての流体材料吐出システムに組み込んで多種多様な異なる流体材料を吐出するのに用いることができる、小型で低価格な独立型デバイスを提供する。適切なガス圧力は、吐出される発泡流体材料の観察から決定することができる。
【0052】
混合装置16の単純性により、発泡流体材料の生産に用いられる従来の混合装置及び方式と比較してコスト優位性を得ることができる。例えば、混合装置16は、流量測定からのフィードバックに基づいて流体材料へガスの導入を動的に制御するために高性能の制御システムを必要としない。別の例として、混合装置16は、流体材料にガスを導入するために二段ギアポンプを必要としない。
【0053】
流体材料への噴射のために出口66から排出されるガスのガス圧力は、流体材料の流体圧力よりも高い。噴射装置60は、特に流体材料の流れが周期的にオン・オフされるときに流体への一定の流量のガス流を維持するために、流体へのガス流を制御する。この状況では、噴射装置60は、ガス対流体材料の所望の比(すなわち濃度低下)を維持するために、混合室30を通る流体流と一致して周期的にオン・オフされる。噴射装置60の制御オリフィス98は、計量デバイスとして働き、噴射装置60が開かれるとガス流を制御する。さらに、逆止弁96は、流体材料が上流の制御オリフィス98及び通路100、102内に移動して、その結果としてガス流路の閉塞を引き起こすのを防止する。上述のように、流体材料とガスとの間の境界面は、座部114の付近ではあるが座部114と出口66との間に位置する。
【0054】
噴射装置60及びディスペンサ12が閉じられると(すなわち、ガス流も液体流もない)、差圧が存在する(流体の方が高い)ことで、逆止弁96が流体材料によって閉鎖保持される。ディスペンサ12が開いた直後に、噴射装置60も開く。ガスは、ガス圧力が逆止弁96のプランジャ106に作用する流体圧力を克服するまで、短い時間遅延を伴って混合室30内の流体材料に流れ込み始める。この時間遅延の持続時間は、制御オリフィス98と逆止弁96との間のガス室104内のガス圧力及びガス体積によって主に左右される。ガス室104内のガス体積が減ると、時間遅延が減る。
【0055】
ガスと流体との力の平衡が移動して逆止弁96のプランジャ106を座部114から離すと、ガスが混合室30に入り始める。噴射装置60から混合室30へのガス導入速度は、プランジャ106がその座部114から押し離されて最終的に定常動作状態に達したときのガス圧力の初期サージとして、最初は急速であり得る。定常動作状態が得られると、ガス対液体の比は時間を経ても比較的一定のままである。
【0056】
流体吐出周期の終わりには、ディスペンサ12及び噴射装置60が閉じる。ガス室102、104内のガス圧力が抜けて低下することで力の平衡が移動し、最終的に逆止弁96のプランジャ106を座部114に再着座させてガス流を止めるまで、ガスは流れ続ける。
【0057】
制御オリフィス98と逆止弁96の座部114との間のガス室102、104の体積は、逆止弁96の応答時間を決定する要因である。ガス室102、104の体積を最小にすることで、逆止弁96の動作とディスペンサ12の動作との同期性が向上する。この同期性は、プロセス流体材料の濃度低下の変動すなわち変化を最小限に抑えるのに役立つ。噴射装置60の周期が開放状態になると、ガス室102、104にガス供給圧力レベルの圧力でガスが充填されて、プランジャ106を座部114から持ち上げることによってガス流を開始させなければならない。ガス室102、104の体積が減少すると、ガス室102、104を吐出周期の開始時にガス供給圧力レベルにすることができる速度が上昇する。さらに、ガス室102、104の体積を最小にすると、噴射装置60の周期が閉鎖状態になるときに、プランジャ106を座部114から持ち上げたまま維持するガス室104内のガス圧力を短時間で抜くことができる。ガス室102、104内のガス圧力を急速に解放することができることで、噴射装置60のガス出口66からのガス流の即時中止が促される。
【0058】
本明細書における「垂直」、「水平」等の用語への言及は、限定としてではなく基準系を設定するために一例として行われる。様々な他の基準系を用いてもよいことが理解される。したがって、説明におけるこれら及び他の方向指示語の使用は、いずれかの特定の絶対方向を意味するために用いるべきではない。
【0059】
本発明を様々な実施形態の説明によって示し、これらの実施形態をかなり詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲をこのような詳細に制限することもいかなる形で限定することも、本出願人の意図するところではない。さらなる利点及び変更形態が、当業者には容易に明らかとなるであろう。したがって、本発明の幅広い諸態様は、図示及び説明した具体的な詳細、代表的な方法、及び説明的な例に限定されない。したがって、本出願人の一般的な発明概念の精神又は範囲から逸脱しない限りこのような詳細からの逸脱を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】混合室に連結された混合装置及びガス噴射装置を含む、ガス及び流体材料の混合物を吐出する吐出システムの一実施形態の概略斜視図である。
【図1A】ガス噴射装置が混合室から取り外された、図1の混合装置の一部の斜視図である。
【図2】図1の混合装置の上面図である。
【図3】図1の混合装置の一部の側面図である。
【図4】図2の線4−4に概ね沿った混合装置の断面図である。
【図5】図2の線5−5に概ね沿った混合装置の断面図である。
【図6】図1の混合装置で用いられる混合器の斜視図である。
【図7】吐出システムの混合室から取り外されて示される、図1のガス噴射装置の斜視図である。
【図7A】混合装置の混合室内の流体材料にガスを噴射するために、ガス噴射装置のニードル先端部がシール座部から離れて示される、図7の7A−7Aに概ね沿った断面図である。
【図8】図7Aのガス噴射装置の下側部分の拡大断面図である。
【図9】図8の一部の拡大断面図である。
【図10】ニードル先端部がシール座部と接触している、図9と同様の断面図である。
【図11】図7Aの異なる部分の拡大断面図である。
【図11A】図11の一部の拡大断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス噴射装置であって、
加圧ガスを受け入れるように構成される入口と、該加圧ガスを排気するように構成される出口と、該入口と該出口とを接続するガス通路と、該出口への前記加圧ガスの流量を計量するために前記ガス通路中に設けられた制御オリフィスとを有する本体と、
前記加圧ガスが前記ガス通路内で前記入口から前記制御オリフィスを通って前記出口に流れることができる第1の状態と、前記加圧ガスが前記出口に流れるのを阻止される第2の状態とを有する前記ガス通路中に設けられた流量制御要素と
を備えるガス噴射装置。
【請求項2】
前記流量制御要素は、前記制御オリフィスと前記出口との間の前記ガス通路内に位置付けられる請求項1に記載のガス噴射装置。
【請求項3】
前記流量制御要素は、プランジャと、前記出口と前記制御オリフィスとの間の座部と、該プランジャを付勢して該座部と接触させる付勢力を加える付勢要素とを含み、該プランジャは、前記流量制御要素の前記第1の状態及び前記第2の状態を提供するように前記座部に対して可動である請求項1に記載のガス噴射装置。
【請求項4】
前記プランジャは、該プランジャと前記入口との間の流体圧力が前記付勢力及び該プランジャと前記出口との間の流体圧力の和よりも高いときに、前記第1の状態を提供するように前記座部に対して可動であり、前記プランジャと前記出口との間の流体圧力が前記付勢力及び該プランジャと前記入口との間の前記流体圧力の和よりも高いときに、前記第2の状態を提供するように可動である請求項3に記載のガス噴射装置。
【請求項5】
前記プランジャは、前記流量制御要素の前記第1の状態で前記座部と非接触関係にあり、該流量制御要素の前記第2の状態で該座部と接触関係にある請求項4に記載のガス噴射装置。
【請求項6】
前記本体は、前記座部と前記制御オリフィスとの間にガス室をさらに含む請求項3に記載のガス噴射装置。
【請求項7】
前記ガス室は、約1立方センチメートル以下の体積を有する請求項6に記載のガス噴射装置。
【請求項8】
前記本体は、前記入口と前記出口との間の前記ガス通路内にシール座部を含み、
前記ガス噴射装置は、
前記シール座部から離れて前記加圧ガスが該シール座部を通って流れるのを許す開放位置と、該シール座部と接触して該加圧ガスの流れを阻止する閉鎖位置との間で、前記シール座部に対して可動なニードル先端部と、
前記ニードル先端部と機械的に連結され、前記開放位置と前記閉鎖位置との間で前記シール座部に対して前記ニードル先端部を移動させるようになっているアクチュエータと
をさらに備える請求項1に記載のガス噴射装置。
【請求項9】
前記制御オリフィスは、前記シール座部と前記出口との間に位置付けられる請求項8に記載のガス噴射装置。
【請求項10】
前記制御オリフィスは、約0.0254ミリメートル〜約0.0508ミリメートルの有効径を有する請求項1に記載のガス噴射装置。
【請求項11】
加圧ガスと流体材料との混合物を吐出する装置であって、
前記流体材料の流れを閉じ込める混合室と、前記混合室内に設けられ、前記加圧ガスを該流体材料の流れと組み合わせて前記混合物を形成するように構成された混合器とを含む混合装置と、
前記混合室と連結されて流体連通し、前記混合物を受け入れて吐出するように構成されたディスペンサと、
前記加圧ガスを受け入れるように構成された入口と、前記混合装置の前記混合室と連結された出口と、該入口と該出口との間のガス通路とを有し、前記加圧ガスを前記入口から前記ガス通路を通して前記出口に、そして該出口から前記混合室に送るように構成されたガス噴射装置と
を備える装置。
【請求項12】
前記ガス噴射装置は、前記入口と前記出口との間の前記ガス通路内にあるシール座部と、ニードル先端部と、該ニードル先端部と連結され、該ニードル先端部が前記シール座部から離れて前記加圧ガスが該シール座部を通って流れるのを許す開放位置と、前記ニードル先端部が前記シール座部と接触して前記加圧ガスの流れを阻止する閉鎖位置との間で、前記シール座部に対して前記ニードル先端部を移動させるように構成されたアクチュエータとをさらに含む請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ガス噴射装置の前記アクチュエータと電気的に連結され、前記ディスペンサが前記混合物を吐出するように動作させられるときに前記アクチュエータが前記ニードル先端部を前記閉鎖位置から前記開放位置に移動させるように構成された制御システム
をさらに備える請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ガス噴射装置は、プランジャと、前記出口と前記制御オリフィスとの間の座部と、該プランジャを付勢して該座部と接触させる付勢力を加える付勢要素とを含む流量制御要素を含み、前記プランジャは、前記加圧ガスが前記ガス通路内で前記入口から前記制御オリフィスを通って前記出口に流れることができる第1の状態と、前記加圧ガスが前記出口へ流れるのを阻止される第2の状態とを提供するように、前記座部に対して可動である請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記プランジャは、該プランジャと前記入口との間の該加圧ガスの流体圧力が前記付勢力及び該プランジャと前記出口との間の前記流体材料の流体圧力の和よりも高いときに、前記第1の状態を提供するように前記座部に対して可動であり、前記プランジャと前記出口との間の該加圧ガスの流体圧力が前記付勢力及び前記プランジャと前記入口との間の前記流体材料の前記流体圧力の和よりも高いときに、前記第2の状態を提供するように可動である請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ガス噴射装置は、前記入口と前記出口との間の前記通路内に位置付けられる制御オリフィスを含み、該制御オリフィスは、前記出口への前記加圧ガスの流量を計量するように構成されている請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記ディスペンサ及び前記ガス噴射装置と電気的に連結され、該ガス噴射装置から前記混合室内の前記流体材料への前記加圧ガスの噴射を調節するように動作する制御システムをさらに備える請求項11に記載の装置。
【請求項18】
流体材料及び加圧ガスの混合物を吐出する方法であって、
混合室を通って流れる前記流体材料の流れに前記加圧ガスを噴射すること、
前記加圧ガスを前記混合室内の前記流体材料と組み合わせて前記混合物を形成すること、及び
前記混合物を吐出すること
を含む方法。
【請求項19】
前記流体材料が前記混合室内で静止するように該流体材料の流れを遮断するために前記混合物の吐出を中止すること、及び
前記流体材料の流れが遮断されたときに、前記静止した流体材料への前記加圧ガスの噴射を中止すること
をさらに含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記加圧ガスを噴射することは、
前記加圧ガスを前記混合室内に選択的に噴射させるようにガス噴射装置を作動させること
をさらに含む請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記加圧ガスを噴射することは、
前記ガス噴射装置が、選択的に、前記加圧ガスを前記流体材料の流れに噴射する開放状態に作動されたときに、制御オリフィスで前記加圧ガスの流量を計量すること
をさらに含む請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ガス噴射装置が閉鎖位置に選択的に作動されて前記流体材料への前記加圧ガスの噴射を遮断したときに、前記ガス噴射装置の前記制御オリフィスへの前記流体材料の逆流を防止すること
をさらに含む請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記混合室を通る前記流体材料の流れを遮断すること、及び
前記流体材料の流れが遮断されたときに、前記ガス噴射装置を閉鎖状態に選択的に作動させることによって、前記流体材料への前記加圧ガスの噴射を中止すること
をさらに含む請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記加圧ガスを噴射することは、
前記流体材料への前記加圧ガスの流量を制御すること
をさらに含む請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記混合室内に前記加圧ガスを噴射するように構成されるガス噴射装置への前記流体材料の逆流を防止すること
をさらに含む請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図1A】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7A】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図11A】
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【公開番号】特開2008−207176(P2008−207176A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−34180(P2008−34180)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】