説明

ガス器具の表示装置

【目的】 操作ボタンの操作状態を表示する為の表示板を、簡単かつ確実に装着し得る。
【構成】 上面等にバーナを配置した器具本体の前面に、プッシュプッシュ操作によりバーナの点滅操作を行う操作ボタン6,7,8を配設すると共に、この操作ボタンの前面9に表示用の窓10を設け、かつこの窓の裏側に対向位置して、操作ボタンの操作に連動して窓に対向する部分の色が変化する表示板25を装着したものにおいて、この表示板をフィルム状に構成すると共に、表示板の一端26に係止用の透孔を穿設し、この透孔内に操作ボタンを前後摺動自在に収納する飾り枠17,18に一体的に形成した爪片を係入して表示板の一端を固定して成るものである。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、器具本体の前面に装着した操作ボタンの前面に窓を設けると共に、この窓の裏側に、上記操作ボタンのプッシュプッシュ操作に連動して上記窓に対向する部分の色が変化する表示板を装着したガス器具の表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記器具本体の前面に、この器具本体の上面等に配置したバーナの点滅操作を行う操作ボタンを配設したものでは、例えば実開平3−10253号公報にて示される様に、操作ボタンの適所に窓を設けると共に、この窓に対向して表示板を設けているが、この表示板はその一端をバルブ本体等に接着剤、ビス等で固定していた為、接着剤の塗布、ビス止め作業に比較的時間を要するという問題があった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記表示板の一端を、迅速かつ確実に固定する事を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案は上面等にバーナを配置した器具本体の前面に、プッシュプッシュ操作によりバーナの点滅操作を行う操作ボタンを配設すると共に、この操作ボタンの前面に表示用の窓を設け、かつこの窓の裏側に対向位置して、操作ボタンの操作に連動して窓に対向する部分の色が変化する表示板を装着したものにおいて、この表示板をフィルム状に構成すると共に、表示板の一端に係止用の透孔を穿設し、この透孔内に操作ボタンを前後摺動自在に収納する飾り枠に一体的に形成した爪片を係入して表示板の一端を固定して成るものである。
【0005】
【作用】
表示板の取付に際しては、その一端に設けた透孔を飾り枠に形成した爪片に係止し、他端側の表示面を操作ボタンの窓の裏側に対向位置する事で、簡単に固定出来る。
【0006】
【実施例】
本考案の実施例を先ず図1及び図2に基づき説明すると、(1)はグリル付きガステーブルの器具本体で、天板(2)の左右適所にコンロ用バーナ(3)(3)を配設していると共に、これらコンロ用バーナ間にグリル(4)を構成している。
【0007】
又上記器具本体(1)の前面板(5)の下部には、上記コンロ用バーナ(3)(3)及び図示しない上記グリル(4)用のバーナを点滅操作するプッシュプッシュ式の操作ボタン(6)(7)(8)を配設している。
【0008】
上記操作ボタン(6)(7)(8)は図3にても示す様に、その前面(9)(9)(9)適所に窓(10)(10)(10)を穿設し、かつこの窓には図4にて示す操作ボタンの機能を示す絵表示(11)(11)(11)を印刷した透明なパネル板(12)(12)(12)を貼着していると共に、上記コンロ用バーナ(3)(3)等へのガス供給、点火器の作動等を制御する図示しないガスバルブの操作軸(13)(13)(13)を連結する連結筒(14)(14)(14)を一体に形成し、かつ上記窓(10)(10)(10)の裏側に対向位置してガイド(15)(15)(15)を一体に形成し、このガイドと窓(10)(10)(10)との間に通過孔(16)(16)(16)を形成している。
【0009】
一方(17)(18)は上記操作ボタン(6)(7)(8)を前後摺動自在に収納する樹脂製の飾り枠で、図3にても示す様に上記器具本体(1)の前面板(5)に穿設した装着孔(19)(19)に嵌合され、上記操作ボタン(6)(7)(8)を収納する収納穴(20)(20)を形成していると共に、この収納穴の上面壁(21)(21)後部に、図5及び図6にて示すスリット状の挿入溝(22)(22)(22)と、この挿入溝の略中央部に爪片(23)(23)(23)を突入した係止片(24)(24)(24)とを一体に形成している。
【0010】
尚上記飾り枠(17)(18)の少なくとも一方(18)は、上記操作ボタン(7)(8)を並設して収納し、従来の一つの操作ボタンを一つの飾り枠に収納する場合に比べ、部品点数の削減を計っている。
【0011】
(25)(25)(25)は上記操作ボタン(6)(7)(8)の内部に装着したフィルム状の表示板で、一端(26)(26)(26)を上記挿入溝(22)(22)(22)内に挿入し、他端(27)(27)(27)側を上記通過孔(16)(16)(16)を経て操作ボタン(6)(7)(8)内の下側に延設し、上記一端(26)(26)(26)には、図7にても示す様に上記爪片(23)(23)(23)が係入して該部を固定する透孔(28)(28)(28)を穿設している。
【0012】
又上記表示板(25)(25)(25)は、図3にて示す操作ボタン(6)(7)(8)が前方に突出する例えばコンロ用バーナ(3)(3)等の消火時に窓(10)(10)(10)に対向する部分(29)(29)(29)には、操作ボタン(6)(7)(8)が消火位置に有る事を示す例えば水色を着色し、図8にて示す操作ボタン(6)(7)(8)を押し込んだ例えばバーナの燃焼時には、窓(10)(10)(10)に対向する部分(30)(30)(30)に燃焼中を意味する赤色等を着色し、これにより上記パネル板(12)(12)(12)の絵表示(11)(11)(11)にて操作ボタン(6)(7)(8)の操作状態が確認出来る様に構成している。
【0013】
而して上記飾り枠(17)(18)に操作ボタン(6)(7)(8)をセットする場合には、表示板(25)(25)(25)の一端(26)(26)(26)を挿入溝(22)(22)(22)内に挿入して透孔(28)(28)(28)内に爪片(23)(23)(23)を係入して該部を固定した後、表示板(25)(25)(25)の他端(27)(27)(27)を操作ボタン(6)(7)(8)の通過孔(16)(16)(16)内に挿入しながら操作ボタン(6)(7)(8)を飾り枠(17)(18)の収納穴(20)(20)内にセットする事で、比較的簡単に行える。
【0014】
【考案の効果】
本考案による構成により、操作ボタンに設けた窓の裏側に装着する表示板を、簡単かつ確実に装着する事が出来、該部の組立て作業性を大幅に向上出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を用いたガステーブルの斜視図である。
【図2】本考案を用いたガステーブルの一部破断による斜視図である。
【図3】本考案の要部を示す側面縦断面図である。
【図4】本考案の正面図である。
【図5】本考案の要部を示す正面縦断面図である。
【図6】本考案の要部を示す一部破断による側面縦断面図である。
【図7】本考案の要部を示す分解斜視図である。
【図8】本考案の要部の動作説明図である。
【符号の説明】
1 器具本体
3 コンロ用バーナ
6 操作ボタン
7 操作ボタン
8 操作ボタン
9 前面
10 窓
17 飾り枠
18 飾り枠
23 爪片
25 表示板
26 一端
28 透孔

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 上面等にバーナを配置した器具本体の前面に、プッシュプッシュ操作により上記バーナの点滅操作を行う操作ボタンを配設すると共に、この操作ボタンの前面に表示用の窓を設け、かつこの窓の裏側に対向位置して、上記操作ボタンの操作に連動して窓に対向する部分の色が変化する表示板を装着したものにおいて、この表示板をフィルム状に構成すると共に、表示板の一端に係止用の透孔を穿設し、この透孔内に上記操作ボタンを前後摺動自在に収納する飾り枠に一体的に形成した爪片を係入して、上記表示板の一端を固定する事を特徴とするガス器具の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】実開平6−30659
【公開日】平成6年(1994)4月22日
【考案の名称】ガス器具の表示装置
【国際特許分類】
【出願番号】実願平4−60694
【出願日】平成4年(1992)8月28日
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)