説明

ガス検出方法、ガス検出器及びガス検出用受容管

【課題】検出すべきガスの濃度が極めて低い場合においても、ゼロ点調整などを頻繁に行うことなく、極めて簡易に長時間安定して目的とするガスを検出する。
【解決手段】受容管17内に検出ガスが存在しないときの、音波に関する電気信号をフェイズロックドループを構成する帰還回路20内で同期(ロック)する。次いで、受容管17内に前記検出ガスが存在する場合の、前記音波に関する電気信号を帰還回路20内に導入し、帰還回路20内の同期(ロック)を解除し、前記音波の伝播速度(音速度)変化に起因した、前記電気信号の位相変化を電気信号として取出し、前記検出ガスの存在を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長期かつ連続的にガス検出を必要とする分野、特に鉱工業、石油化学、及び高圧ガス製造施設などにおけるガスの漏洩などの検出に好適に用いることのできるガス検出方法、ガス検出器及びガス検出用受容管に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大気中で存在するガスの検出方法として、ガルバニ電池式や定電位電解式などの化学反応を利用したもの、気体の熱伝導差を利用したものなどがあり、これらのガス検出方法によれば、目的とするガスを高感度及び高精度で検出することができる。
【0003】
しかしながら、上述した従来のガス検出方法では、化学反応や熱伝導を用いているため、使用するセンサー自体が基本的に消耗してしまうという問題があった。このため、前述した方式を用いたガス検出器においては、定期的にセンサーを交換しなければならず、長期かつ連続的な使用には適していない。また、熱伝導を用いる検出方法においては、使用前及び使用中において、適宜検出器のゼロ点調整を行う必要があり、安定度に問題があった。
【0004】
一方、所定の装置などからのリークガスを検出するに際しては、前記リークガスを大気中などの非制限空間内に放出した場合、前記リークガスの濃度が極めて小さくなりすぎ、前記リークガスを高精度に検出することができないという問題があった。この結果、前記装置などから問題とするガスが実際にリークしているのか否かについて正確に確認することができないという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、検出すべきガスの濃度が極めて低い場合においても、ゼロ点調整などを頻繁に行うことなく、極めて簡易に長時間安定して目的とするガスを検出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく、本発明は、
所定の環境下から放出された検出ガスを受容する受容管を準備する第1の工程と、
前記受容管内に前記検出ガスの存在しない状態で、前記受容管に向けて音波を放出し、このときの音速度を第1の音速度として計測する第2の工程と、
前記受容管内に検出ガスの存在する状態で、前記受容管に向けて前記音波を放出し、このときの音速度を第2の音速度として計測する第3の工程と、
前記第1の音速度と前記第2の音速度との差分を得ることにより、前記検出ガスの存在を検出する第4の工程と、
を具えることを特徴とする、ガス検出方法に関する。
【0007】
本発明のガス検出方法は、目的とする検出ガスを所定の受容管に受容し、前記検出ガスが非制限空間内に拡散するのを防止するようにしている。したがって、前記検出ガスが例えば装置からリークしてきたリークガスのように極めて微量な場合においても、前記リークガスを前記受容管で受容するようになるので、前記受容管の体積などを種々変化させることにより、前記リークガスをある程度高濃度に保持できるようになる。
【0008】
また、前記受容管内に前記検出ガスが存在しない場合の音波の伝播速度(音速度)と、前記検出ガスが存在する場合の音波の伝播速度(音速度)とが異なることを利用し、これら音速度の差分を検出することにより、前記検出ガスの存在を検出するようにしている。したがって、化学反応や熱伝導を利用することにより生じていたセンサー交換などを行うことなく、長時間安定して目的とするガスの検出を行うことができる。
【0009】
また、前記音波を発生させるための発生源を、水晶発振器などのように極めて安定して音波信号を発生できるものから構成することにより、初期設定としてゼロ点調整を行えば、その後にゼロ点調整を頻繁に行わなくても良い。したがって、ガスの検出操作を簡易化することができる。
【0010】
本発明の好ましい態様においては、前記受容管内に前記検出ガスを滞留させた状態で行うようにする。具体的には、前記検出ガスの比重が空気より小さい場合は、前記受容管の放出口を下向きに設定したり、前記検出ガスの比重が空気より大きい場合は、前記受容管の放出口を上向きに設定したりして行う。これによって、検出ガスの濃度をより増大させることができ、前記検出ガスがリークガスのように極めて微量である場合においても、その濃度を増大させることができ、検出精度を向上させることができる。
【0011】
また、本発明の他の好ましい態様においては、前記第1の音速度及び前記第2の音速度の差分を所定の帰還回路において得る。この場合、前記第1の音速度及び前記第2の音速度は、パルス列信号などの入力電気信号に変換されるとともに、種々の制御を受けてノイズなどが除去されるようになるので、前記差分を簡易かつ高精度に得ることができる。さらに、前記検出ガスが存在する間、前記差分を常に演算し、この差分に起因した電気信号を出力することができるようになる。したがって、検出ガスのその後の残存状態までも検出することができる。
【0012】
本発明のその他の好ましい態様においては、前記帰還回路がフェイズロックドループ(PLL)を構成するようにする。この場合、前記帰還回路において、検出ガスが存在しない状態における第1の音速度に関する第1の入力電気信号に対して、位相が同期(ロック)するようにして所定の電気信号を印加するようにしておくことができ、前記検出ガスが存在する場合においては、第2の音速度に関する第2の入力電気信号が前記帰還回路内に導入されることにより、前記回路内の同期(ロック)が外れるようになるので、そのときの位相差に生じた差分電気信号を検出することにより、前記検出ガスの存在を簡易に検出することができるようになる。
【0013】
上述したガス検出方法では、例えば、検出した差分電気信号により警報設定器を駆動させ、音声あるいはブザーなどを発して、作業者などに検出ガスの存在を知らせることができる。
【0014】
また、本発明のガス検出器は、上述したガス検出方法を実行するためのものであり、
所定の音波を発生するための音波発生源と、
前記音波を放出するための音波放出手段と、
前記音波を受信するための音波受信手段と、
所定の環境下から放出された検出ガスを受容するための受容管と、
前記音波の、前記受容管中に所定の検出ガスが存在しない場合における第1の音速度と、前記受容管中に前記検出ガスが存在する場合における第2の音速度とを比較検出し、差分を得るための計測手段と、
を具えることを特徴とする。
【0015】
この場合、上述したガス検出方法と同様の理由から、前記受容管は、例えば検出ガスの比重に応じてその放出口を上向き又は下向きとし、前記検出ガスを前記受容管内に滞留させるようにすることができる。また、前記計測手段が、所定の帰還回路を含むことが好ましく、前記帰還回路はPLLを構成することが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように、本発明によれば、検出すべきガスの濃度が極めて低い場合においても、ゼロ点調整などを頻繁に行うことなく、極めて簡易に長時間安定して目的とするガスを検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明のその他の特徴及び利点について、発明を実施するための最良の形態に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明のガス検出器の一例を示す構成図であり、図2は、図1に示すガス検出器の受容管近傍の構成を詳細に示す図であり、図3及び図4は、図1に示すガス検出器を用いた場合の検出方法を説明するための図である。
【0019】
図1に示すガス検出器10は、順次に配列された、水晶発振器などから構成される音波発生源としての基準信号発生器11と、この発生器からの音波を放出するための音波放出手段としての超音波スピーカー13と、前記音波を受信するための音波受信手段としての超音波マイク14とを具えている。また、超音波スピーカー13と超音波マイク14との間には、所定の検出ガスを受容するための受容管17が設けられている。
【0020】
受容管17には、この受容管17内に受容された検出ガスに超音波を放出するとともに検出するための開口部17Aが設けられているが、以下に示すように、前記超音波によって前記検出ガスが十分に検出可能であれば、特に設ける必要はない。
【0021】
基準信号発生器11及び超音波スピーカー13間には、スピーカー13を駆動させるとともに前記音波を増幅させるためのスピーカー駆動増幅器12が設けられており、超音波マイク14の後方には、受信した音波を増幅するための前置増幅器15及び前記受信した音波の波形を整形するための波形整形器16が設けられている。
【0022】
波形整形器16の後方には、PLLを構成する帰還回路20が設けられている。帰還回路20内には、位相比較器21、ローパスフィルタ22及び電圧周波数発振器23が設けられている。また、帰還回路20の後方には、警報設定器31が設けられている。
【0023】
また、図2に示すように、受容管17には端子箱18が着脱自在に取り付けられており、超音波スピーカー13及び超音波マイク14に対するリード線やコネクタ、ケーブルなどがまとめて収容できるように構成されている。すなわち、超音波スピーカー13、超音波マイク14及び受容管17と、これらに関する電気配線を収納した端子箱18とで、これらの素子は一体としてユニット化されており、部品点数の減少と取り扱いを簡略化するように構成している。
【0024】
さらに、受容管17の後方部にはフランジ19を設けることができ、このフランジ19を介してリークガスなどの検出ガスの発生源となる所定の装置に対して接続するようにすることもできる。
【0025】
さらに、図2に示す受容管17は、放出口17Bが下向きに形成されているが、これは検出ガスが空気の比重よりも小さいことを考慮したものであって、検出ガスが空気の比重よりも大きい場合は、放出口17Bを上向きとすることができる。いずれの場合においても、検出ガスを受容管17内で簡易に滞留させることができ、その濃度を増大させて検出精度を高めることができる。
【0026】
次に、図1に示すガス検出器を用いたガス検出方法について説明する。基準信号発生器11から所定の電気信号が発せられ、この電気信号は、スピーカー駆動増幅器12を経て増幅された後、超音波スピーカー13から超音波として受容管17に向けて放出される。次いで、前記超音波は、超音波マイク14で受信された後、電気信号に変換され、前置増幅器15で増幅された後、波形整形器16で波形整形を受ける。その後、前記電気信号は帰還回路20内に導入される。
【0027】
帰還回路20はPLLを構成するため、帰還回路20内では、図3に示すように、受容管17内に検出ガスが存在しない場合の、受信したパルス列の入力電気信号の受信波形に対して、電圧周波数発振器23より位相同期させた所定のパルス列の電気信号(VCO電気信号)を印加してロックする。すなわち、帰還回路20では、検出ガスが存在しないときの入力電気信号をロックするようにしている。このとき位相比較器21からは、ロック時のパルス列信号が出力され、ローパスフィルタ22からは、このパルス信号を積分したロック時の基準電圧が得られるようになる。
【0028】
但し、本例では、図3に示すように、位相比較器21からの出力をゼロとしているので、ローパスフィルタ22からの出力もゼロとなっている。
【0029】
一方、受容管17内に検出ガスが存在する場合は、超音波スピーカー13から放出された超音波の、前記空間内の伝播速度が異なるようになるため、図4に示すように、受信した前記超音波の入力電気信号は、前記検出ガスが存在しない場合の入力電気信号、すなわちこの入力電気信号と同期させたVCO電気信号と位相がずれるようになる。その結果、位相比較器21では、前記入力電気信号と前記VCO電気信号との位相差(差分)に応じた所定の電気信号が生成され、ローパスフィルタ22を介して出力される。
【0030】
このようにして得た差分電気信号は警報設定器31内に導入され、音声やブザーなどの方法によって、作業者などの検出ガスの存在を認知させる。
【0031】
また、帰還回路20のフィードバック機構により、入力電気信号及びVCO電気信号の位相差は位相比較器21によって常に比較され、この比較操作は前記位相差が消滅して再び同期(ロック)するまで実施されるようになる。すなわち、前記空間に検出ガスが存在しなくなるまで、自動的に比較操作を行い、検出ガスが存在することにより前記位相差が存在する場合は、常に所定の差分電気信号を出力し、警報設定器31を通じて作業者に認知させるように構成されている。したがって、検出ガスのその後の残存状態までも検出することができる。
【0032】
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
【0033】
上記具体例においては、超音波スピーカー13と超音波マイク14とを対向するようにして配置し、これらの間に検出ガスを流すようにしているが、超音波スピーカー13から放出された超音波が受容管17を横切って超音波マイク14に導入されるように構成されていれば、その具体的構成については限定されるものではない。例えば、超音波スピーカー13から放出された超音波が、図示しない壁面で反射されて超音波マイク14内に導入されるようにすれば、超音波スピーカー13及び超音波マイク14を背中合わせで逆向きに配置することもできる。
【0034】
また、上記具体例においては、超音波スピーカー13及び超音波マイク14を準備し、超音波を用いてガスを検出するようにしているが、検出すべきガスの種類などに応じて、その他の任意の音波、例えば、可聴帯域の音波などを使用することもできる。
【0035】
また、上記具体例においては、PLL帰還回路を用いているが、このような帰還回路を用いなくても、検出ガスの存在有無による音波の伝播速度差、すなわち音速度差を計測できれば、使用する電気回路の種類などは限定されない。また、電気回路を用いることなく、前記音速度差を直接的に計測するようにしても良い。
【0036】
さらに、上記具体例においては、パルス信号として矩形波のものを用いるが、正弦波、三角波などの波形とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明のガス検出器の一例を示す構成図である。
【図2】図1に示すガス検出器の受容管近傍の構成を拡大して示す図である。
【図3】図1に示すガス検出器を用いた場合の検出方法を説明するための図である。
【図4】同じく、図1に示すガス検出器を用いた場合の検出方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0038】
10 ガス検出器
11 基準信号発生器
12 スピーカー駆動増幅器
13 超音波スピーカー
14 超音波マイク
15 前置増幅器
16 波形整形器
17 受容管
18 端子箱
19 フランジ
20 帰還回路
21 位相比較器
22 ローパスフィルタ
23 電圧周波数発振器
31 警報設定器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の環境下から放出された検出ガスを受容する受容管を準備する第1の工程と、
前記受容管内に前記検出ガスの存在しない状態で、前記受容管に向けて音波を放出し、このときの音速度を第1の音速度として計測する第2の工程と、
前記受容管内に検出ガスの存在する状態で、前記受容管に向けて前記音波を放出し、このときの音速度を第2の音速度として計測する第3の工程と、
前記第1の音速度と前記第2の音速度との差分を得ることにより、前記検出ガスの存在を検出する第4の工程と、
を具えることを特徴とする、ガス検出方法。
【請求項2】
前記第3の工程において、前記第2の音速度の計測は、前記受容管内に前記検出ガスを滞留させた状態で行うことを特徴とする、請求項1に記載のガス検出方法。
【請求項3】
前記検出ガスの比重が空気より小さい場合は、前記受容管の放出口を下向きに設定し、前記受容管内に前記検出ガスを滞留させることを特徴とする、請求項2に記載のガス検出方法。
【請求項4】
前記検出ガスの比重が空気より大きい場合は、前記受容管の放出口を上向きに設定し、前記受容管内に前記検出ガスを滞留させることを特徴とする、請求項2に記載のガス検出方法。
【請求項5】
前記第1の音速度及び前記第2の音速度は、電気信号として計測することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載のガス検出方法。
【請求項6】
前記電気信号はパルス列信号であることを特徴とする、請求項5に記載のガス検出方法。
【請求項7】
前記第1の音速度及び前記第2の音速度の差分は、所定の帰還回路において得ることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載のガス検出方法。
【請求項8】
前記帰還回路は、フェイズロックドループを構成することを特徴とする、請求項7に記載のガス検出方法。
【請求項9】
前記フェイズロックドループにおいて、前記第1の音速度に関する第1の入力電気信号の位相に対して同期させることを特徴とする、請求項8に記載のガス検出方法。
【請求項10】
前記フェイズロックドループにおいて、前記第1の音速度及び前記第2の音速度の差分は、前記第2の音速度に関する第2の入力電気信号の位相と、前記第1の音速度に関する前記第1の入力電気信号の前記位相との差に応じて生成した差分電気信号として得ることを特徴とする、請求項9に記載のガス検出方法。
【請求項11】
前記帰還回路は、前記第1の音速度に関する前記第1の入力電気信号の前記位相と、前記第2の音速度に関する前記第2の入力電気信号の前記位相とが同一になるまで、前記第1の入力電気信号の前記位相と前記第2の入力電気信号の前記位相との比較操作を行うことを特徴とする、請求項10に記載のガス検出方法。
【請求項12】
前記差分電気信号を前記検出ガスの検出信号として出力することを特徴とする、請求項10又は11に記載のガス検出方法。
【請求項13】
所定の音波を発生するための音波発生源と、
前記音波を放出するための音波放出手段と、
前記音波を受信するための音波受信手段と、
所定の環境下から放出された検出ガスを受容するための受容管と、
前記音波の、前記受容管中に所定の検出ガスが存在しない場合における第1の音速度と、前記受容管中に前記検出ガスが存在する場合における第2の音速度とを比較検出し、差分を得るための計測手段と、
を具えることを特徴とする、ガス検出器。
【請求項14】
前記受容管は前記検出ガスを滞留させるようにして構成されたことを特徴とする、請求項13に記載のガス検出器。
【請求項15】
前記検出ガスの比重が空気より小さい場合は、前記受容管の放出口を下向きに設定し、前記受容管内に前記検出ガスを滞留させるようにしたことを特徴とする、請求項14に記載のガス検出器。
【請求項16】
前記検出ガスの比重が空気より大きい場合は、前記受容管の放出口を上向きに設定し、前記受容管内に前記検出ガスを滞留させるようにしたことを特徴とする、請求項14に記載のガス検出器。
【請求項17】
前記計測手段は、所定の帰還回路を含むことを特徴とする、請求項13〜16のいずれか一に記載のガス検出器。
【請求項18】
前記帰還回路は、フェイズロックドループを構成することを特徴とする、請求項17に記載のガス検出器。
【請求項19】
前記第1の音速度に関する第1の入力電気信号の位相と、前記第2の音速度に関する第2の入力電気信号の位相との差に応じて生成した差分電気信号を、前記検出ガスの検出信号として出力する出力手段を具えることを特徴とする、請求項13〜18のいずれか一に記載のガス検出器。
【請求項20】
前記音波発生源は水晶発振器であることを特徴とする、請求項13〜19のいずれか一に記載のガス検出器。
【請求項21】
前記音波放出手段は超音波スピーカーであることを特徴とする、請求項13〜20のいずれか一に記載のガス検出器。
【請求項22】
前記音波受信手段は超音波マイクであることを特徴とする、請求項13〜21のいずれか一に記載のガス検出器。
【請求項23】
前記出力手段は警報設定器であることを特徴とする、請求項19〜22のいずれか一に記載のガス検出器。
【請求項24】
検出ガスの存在しない雰囲気中に音波を放出して得た第1の音速度と、検出ガスの存在する雰囲気中に前記音波を放出して得た第2の音速度とを計測し、前記第1の音速度と前記第2の音速度との差分を得ることにより、前記検出ガスの存在を検出するガス検出に用いる受容管であって、
前記受容管は前記検出ガスを滞留させるように構成したことを特徴とする、ガス検出用受容管。
【請求項25】
前記検出ガスの比重が空気より小さい場合は、前記受容管の放出口を下向きに設定して、前記受容管内に前記検出ガスを滞留させるようにしたことを特徴とする、請求項24に記載のガス検出用受容管。
【請求項26】
前記検出ガスの比重が空気より大きい場合は、前記受容管の放出口を上向きに設定し、前記受容管内に前記検出ガスを滞留させるようにしたことを特徴とする、請求項24に記載のガス検出用受容管。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−33206(P2007−33206A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−216163(P2005−216163)
【出願日】平成17年7月26日(2005.7.26)
【出願人】(504151365)大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構 (125)
【Fターム(参考)】