説明

ガス焼結炭素ブロック及び方法

本発明は、高分子バインダーを含む炭素フィルターブロックを焼結するための効果的かつ迅速な方法(10)及び装置に関する。この方法は、外部加熱源からの伝導熱伝達とは対照的に、ガス(20)分子を用い粉末粒子(32)に対し直接的接触熱伝達法を採用する。市販の焼結多孔質金属シート及び円筒を用いて、型(26)を形成し、かつ粉末(32)を閉じ込め、それと同時に、混合物に加熱されたガス(20)を均一に通過させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に炭素フィルターブロックの製造法に関する。より具体的には、本発明は、炭素粒子と高分子バインダーの混合物を焼結することにより、炭素フィルターブロックを成形することに関係する。
【背景技術】
【0002】
水などの液体をろ過するための、炭素製多孔質フィルターブロックは、ろ過に依存する産業で広く使用される。別の形状が確かに可能であるが、このようなフィルターブロックの典型的形状は、中空円筒体であり、液体は、中心のキャビティを通ってブロックに入り、多孔質円筒体を通って外側に向かって拡散する。炭素(特異性のために添加されるその他の成分も)は、それを種々のタイプの高分子粒子に結合することにより、円筒体の端から端までほぼ均一に分配される。
【0003】
このような炭素フィルターブロックを製造する一般的方法は、炭素粒子及び関心のあるポリマーからなる完全に混合された粉末を準備することである。この粒子のサイズ及び特定分子種のポリマー、並びに、相対的比率は、必要な望ましいろ過性能に応じて様々であってもよい。この混合物は、手動又は自動充填手段で型に収められ、圧力又は振動により圧縮され、次に加熱される。混合物の温度は、ポリマーが「粘着性」になり、しかしその他の点でその特性を変えない温度に正に到達させなければならない。この温度は、業界で「ビカー」軟化温度と呼び、高分子種に応じて変わってもよい。このビカー軟化温度では、炭素がポリマー粒子表面に付着し、ポリマー粒子同士が付着するので、冷却により固体が得られ、しかも多孔質ブロックが形成される。温度の精密制御が重要であって、温度が低すぎると、ポリマーはマトリックスを固めないであろう。また、温度が高すぎると、ポリマーは溶融し、燃焼し、解重合し、そうでなくても所望のろ過目的に不適当になるかもしれない。当業者は、この混合物が極めて低い熱伝導性の材料を構成すること、この混合物が実際に絶縁体に一層近いことを認識するであろう。従って、従来技術の加熱及び冷却プロセスは、緩慢であり、かつ型の外部加熱の場合には精密な制御が難しくなるであろう。
【0004】
焼結炭素ブロックの最も普遍的な製造法は、型内の主成分材料をオーブン加熱することである。この方法の利点は、比較的簡単なことであり、欠点は長いプロセスサイクル時間である。この方法は、個々のスチール型を用い、炉内でビカー軟化温度に加熱し、その後炉から取り出して、ブロックを型から取出せる温度まで冷却する。加熱プロセスは緩慢に行われ、典型的には30〜60分であって、冷却時間も同様である。この時間は、型構造及び炭素‐バインダー混合物を通る熱伝達速度により制御される。炉温度を上げて熱移動速度を高めることは、既に説明したように、バインダー粒子にダメージを与えないという必要条件から制約される。
【0005】
従来技術による二番目に普遍的な方法は、オイル、スチーム、フッ化炭化水素、又はその他の高温ガスなどの加熱された流体又はガスを内包する周囲ジャケットを含む型を用いることである。また、この方法は、ジャケット壁を通して型へ、かつその後の低伝導性混合物を通しての緩慢な熱伝達速度により制約される。オーブン法と同様に、加熱は、低伝導性材料を通して伝導性の熱伝達によるものである。特に、飽和蒸気を用いる場合、温度の範囲がより精密に制御できるが、プロセスサイクル時間は、オーブン法とほぼ同等である。型の全面から、高温流体から熱を導入することは、同時にプロセス時間にいくらかの改善をもたらす。
【0006】
別の方法は電気的加熱を含む。電気的加熱を用いる少なくとも二つのアプローチが存在する。第一の電気的方法は、抵抗式電気加熱コイルで型を包囲することを単に含む。オーブン法及び流体ジャケット法と同様に、究極的に熱移動時間により制約を受ける。加えて、コイル配置後の加熱パターンの幾分の不均一さが存在する恐れがある。第二の電気的方法は、直接加熱を用い、これにより、電流が適切な電極を経由して混合物に直接適用され、混合物は抵抗加熱によりきわめて迅速に加熱される。この方法は、電気導電性である混合物、例えば高い炭素百分率をもつ混合物に限定される。潜在的には迅速であるが、プロセス温度の制御は概略で行ってもよく、実際には通常は高すぎるであろう。加えて、やや高い導電性粒子含有量の領域を通しての短絡が、内部アーク発生を引き起こす可能性があり、材料の発火の恐れがある。
【0007】
従来技術による余り普遍的でない別の二つの方法を説明できる。第一の方法は、誘導加熱の使用を含み、それによりエネルギーが、型を取り巻く大型の、適切に設計された誘導コイルから伝達される。別の方法は、マイクロ波加熱である。誘導加熱は、きわめて迅速であるかもしれないが、公称で非導電性の材料に対しては十分に作用しない。また、設計、建設、維持に確かに費用がかかる。その上に、温度管理及び均一性が問題である。マイクロ波加熱は、ターゲット材料が高い水素含有量であることを必要とする。バインダーは通常炭化水素であるが、マイクロ波に対する応答は非常に様々であり、特に、まさに家庭の電子レンジ内の食料品と同じように、温度の不均一性の影響を受ける。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それ故、本発明の一つの目的は、必要に応じてプロセス温度を精密に制御するとともに、製造時間を改善する炭素‐バインダーフィルターブロックを焼結するための簡単で効果的な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
種々の形状の焼結炭素フィルターブロックの製造において、プロセス混合物の迅速な加熱、及びそれに続く冷却が必要になる。結合作用の発現を可能にする最低の目標温度があり、より高い温度ではバインダーが溶融、炭化するか、又はさもなければ変化するという制約がある。本発明の開示は、炭素混合物を所望の温度に均一に迅速加熱し、続いて焼結製品を冷却した後、型から取り除く方法を教示する。その結果、低コストで、より高い品質の製品、より高い製造処理能力が得られる。
【0010】
本発明は、空気、窒素、ヘリウム、又は製品の化学的性質に依存して別の適切なガスであってもよい加熱されたガスが、粉末状混合物の中を直接通過し、製品混合物の要素粒子を正確な温度に直接加熱するプロセスについて特に説明する。加熱に続いて、冷却ガスが、同様な手段で通過させられ、混合物が急速冷却されるように温度を低下させる。また、高温ガスが、分散された、均一な様式で導入できるように、しかも型からの取り外しが容易になり、完成ブロックに適度に平滑な表面を与えるような、前述の方法に用いるための新規な型が開示される。
【0011】
以下の目的及び利点は、本発明により実現されるが、実現できる可能な利点を排除、又は制限する意図はない。ともに、本明細書で実施され、又は当業者に明らかであると思われる任意の変更の観点で変性されるように、これらの及びその他の本発明の目的及び利点は、本明細書の記載から明らかであり、又は本発明の実施から習得できるであろう。したがって、本発明は、本明細書に示され、かつ説明された新規な方法、装置、組み合わせ、及び改善に属するものである。
【0012】
本発明の特殊な実施形態が、例示及び説明の目的で選択され、添付の図面に示され、かつ明細書の一部を形成する。
図1は、本発明に従う方法のプロセス線図である。
図2は、本発明に従う型の外側平面図である。
図3は、本発明に従う直接的接触加熱用の型の断面図である。
図4は、本発明に従う型の部分的組立分解図、及び抜き取られた炭素ブロックである。
図5Aは、本発明に従う代替の、ディスク形状の型の部分的組立分解図、及び抜き取られた炭素ブロックである。
図5Bは、本発明に従う代替の、長方形の型の部分的組立分解図、及び抜き取られた炭素ブロックである。
【0013】
ここに、図面を参照して、本発明の好適な実施形態の広範な観点が開示される。図中、同様な数値は、同様な部品又はステップを指す。
【実施例1】
【0014】
図1は、特許請求の発明の方法10において、キーとなるステップを一般的に説明するプロセス線図である。方法10の操作において、空気、窒素、CO2、ヘリウム、又は混合物の化学作用に適したその他のガスであってもよい、ガス20が、コンプレッサー22により圧縮され、制御された電気抵抗加熱要素24又は別の適切な手段により加熱される。ガス20の選択は、ガス20と粉末成分32の間の化学的相互作用が起こる可能性及び望ましい状態により行われる。好適な実施形態では、相互作用が起きないことが望ましく、かつ何の相互作用も起きない場合、ガス20は、経済的観点から選択される。大気の空気が、通常最良の選択であるが、しかし空気だけに限定されない。
【0015】
高温ガス20が、型26の基板に取り付けられたインレットプレナム(inlet plenum)25に入る。ガス20は、ガスに対して通気性でなければならない型26の一側面上の内壁28に分散される。本発明の好適な実施形態では、内壁28及び外壁30の両者が、通気性でなければならない。内壁28及び外壁30のとにかく一つが通気性であることは好ましくない。高温ガスは、焼結される粉末混合物32の混合物を通ってほぼ均一に流動するように、分散されなければならない。環形状のフィルターブロックを成形する方法の好適な実施形態では、加熱されたガス20が、型26の内壁28により形成され、かつ好ましくは多孔質焼結金属から構成された中心ピン50に入り、混合物32を放射状に通って通過し、多孔質焼結金属の型外壁30を通って出る。それ故、ガス20は、均一に混合物32に入り、直接的接触により個々のバインダー粒子を加熱する。ガス20は、中空円筒形ブロック型26の外表面(壁)30を通ってアウトレットプレナム34(図2及び3を参照)を出る。ガスは、このプレナムから、リターンライン(図示しない)を経由してコンプレッサー22に、次いでインレットプレナム25に戻る。本発明の少し好ましくない実施形態では、ガスは、型26の外壁30を通って、混合物を通って通過し、多孔質内壁28に入ることがある。低コストの加熱を行うために、空気などのガス20が、加熱プロセスの終点で大気中に容易に放出できる大気の空気でありうることが予想される。プロセスの制御及びモニタリング装置は、ガス流量計によるなどのガス流量40を測定及び制御するための手段、サーモスタットによるなどの加熱された空気の温度42を測定及び制御するための手段を含む。本発明の方法の全てのステップは、自動化可能である。
【0016】
直接的熱伝達によりフィルターブロックを製造する開示された方法の好適な実施形態において、ガス20は、コンプレッサー22により決められた圧力で入るか、又はタンク又は集中供給源12から調整されるように入る。流量は、デジタル流量計40により、ガス質量流量を直接測定することにより、優先的に決定される。しかし、簡便化のために、流量計40は、与えられたガスの質量流量を計算できる圧力補正用の付随圧力ゲージ付の回転計などの装置であってもよい。
【0017】
加熱ガスの質量流量は、最大量のエネルギーを最小量の時間内に粉末混合物に送り込めるように、通常はできる限り高くなければならない。必要な時間量に対する理論式は、t=MΔT/qΔTaであり、式中、Mbはブロック粉末混合物の質量であり、Cbはブロック粉末混合物の有効比熱であり、qaは加熱ガスの質量流量であり、Caは加熱ガスの比熱であって、全て測定の整合した単位で表される。例えば、ブロック混合物の質量=1lbmとした時、その平均又は有効比熱=0.2Btu/lbm‐F、加熱ガスとして空気の質量流量は0.01lbm/秒、比熱0.24Btu/lbm‐Fである。全体が70°Fから350°F(ΔT=280)に加熱されるならば、350°Fに加熱する時間は83秒である。実際には、この時間を延ばすための幾つかの要因が介在する。ミクロンの粒子レベルであっても、高温ガス分子のエネルギー分が粒子温度を上げるためには、ある程度の時間量が必要になる。加えて、この粒子が昇温するので、ガスと粒子の間のΔTに比例して、伝達速度が遅くなる。それにもかかわらず、伝達速度は純伝導法の何倍にもなる。加熱ガスのエネルギー分の一部が、型の金属及びパイピング部品を昇温させるので、初期に予測したよりも低い温度で混合物を通過することが注目される。当業者は、ガス質量流量の増加、絶縁、及び部品及び混合物の予備加熱などの、これらの影響を軽減する幾つかの設計の改良が可能であることを理解するであろう。これらの全ては、本発明の方法に包含される。
【0018】
制御温度は、粉末混合物32の特性の関数であり、その際、幾つかのバインダーポリマーは、他のポリマーより低いビカー軟化温度であるかもしれない。一般的に、これらの温度は、275°Fから400°Fの範囲である。ガス加熱システム24は、手動又は自動で容易に調整でき、型に入るガスの温度を所望する温度に精密に制御できる。多くのガスの粘度は温度とともに高まる(一般的に粘度が低下する液体とは対照的に)ので、型を通り、一定の質量流量を動かすために必要な圧力は、ガス及びシステムが昇温する時、幾らか変化するであろう。流量制御計40は、この影響を自動補償するようになっている。実際に、この方法は、全く安定であり、ある程度自動補償性があり、したがって精密な制御は必要ない。
【0019】
目標温度で数分間型を操作することが、全ポリマー粒子をビカー軟化温度に到達させ、所望のバインダーになることを確実にすることが判明した。以下のグラフ1は、典型的な操作に対する記録された温度データを示し、この場合システムは加熱後に約6分間温度に保持された。
【0020】
【表1】

【0021】
測定した温度は、ガスヒーター24のまさに下流に配置されたサーモカップルから行った。外部加熱法に関する同様なデータの記録は、30から60分のオーダーの時間線で表されるであろう。
【0022】
加熱サイクルが完了した時、ガスヒーター24は、簡単に停止させることができ、供給されたガスは、常温になり焼結ブロック60を冷却し、システムは終了する。以前に述べたように、ブロック60は逆の直接的熱交換により冷却される。必要な冷却時間は上の式により理論的に与えられるが、システムの金属部品も冷却されるので、実際にはより長い時間が必要になる。当業者は、冷却時間を速める種々の手段及び方法を理解するであろう。先に述べたことに加えて、分離された供給源から冷却ガスを導入することができ、または水が、内部温度を十分に冷却することができる。型26からの取り出しは、ブロック材料60がそのビカー軟化温度以下に十分冷却され構造保全を確保できるようになると同時に行うことができる。
【実施例2】
【0023】
図2は、中空円筒形状のフィルターブロックの製造に適した型26の外側斜視図を示し、一方、図3は、同様なブロックの製造に適した型26の断面図である。先に詳細に述べたように、正規の位置の中心ピン50により、型26が粉末混合物32で満たされ、上部キャップ52が型26上に置かれる。焼結される粉末混合物32が、多孔質内壁28と多孔質金属30の間に収容され、上部キャップ52及び底部キャップ54が、型の上部壁および底部壁を形成し、かつ通気性でない故、高温ガスは粉末混合物中を放射状に通過させられる。この方法で使用されるガス圧力で漏れを防止するために、全ての接続部が密閉される。
【0024】
高温ガスは、底部プレナム25に露出された孔(図示しない)を通って内部円筒状壁28に入る。内部型壁28及び外部型壁30を含む多孔質金属円筒は、通常、Graver Technologies(グラスゴー、デラウエア州)、Mott Corporation(ファーミントン、コネチカット州)又はGKN Sinter Metals(オーバンヒル、ミシガン州)が製造するようなステンレス鋼又はチタン焼結金属から作成される。型の気孔サイズは、0.5ミクロンから10ミクロンで変動してもよく、最も好ましい実施形態では2ミクロンである。気孔サイズの選択は、粉末が貫通せず、また目詰まりをしないよう、処理される粉末の粒子サイズにより決まり、かつ望ましいプロセスのガス流動抵抗(圧力低下)により左右される。圧力は、1bar(14.5psig)未満から10bar(145psig)の範囲がよく、最も好適な実施形態は、1〜2barの範囲の圧力である。
【実施例3】
【0025】
図4は、中空円筒形状のフィルターブロックの製造に適した型26の組立分解図であり、型26からエジェクトされた焼結フィルターブロック60を示す。その代わりに、ブロックが、底部インレットプレナム25及びピン50を除去することにより底部から取り出されてもよい。フィルターブロック60を取り出す別の方法は、図4に示すように、焼結ブロック60の表面に対するピン50の摩擦力が、型からブロック60を押し出すように、底部キャップ54を通して中心ピン50を部分的に抜き取り、続いて取り除かれた上部キャップ52を再挿入する。自動的除去機構として適した把持ノブ(図示しない)を備えてもよい。
【0026】
当業者は、それぞれ図5A及び図5Bに示したように、本発明の方法により、円盤状及び長方形フィルターブロックを製造するために、通気性の境界を備えた型などの適切に設計された型を用いて、本方法により、その他の形状のフィルターブロックが製造できることを理解するであろう。
【0027】
直上に述べた構造、配列、及び用途に加えて、本発明の範囲、精神及び教示から離れることなく、本発明の方法に対して、別の変性及び変更を行うことができることは、当業者にとって明らかである。それ故、本発明が意図するところは、本発明の記述が例示と理解されるべきこと、及び本発明が、特許請求の範囲及び均等物に特定されるように限定されることである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に従う方法のプロセス線図である。
【図2】本発明に従う型の外側平面図である。
【図3】本発明に従う直接的接触加熱用の型の断面図である。
【図4】本発明に従う型の部分的組立分解図、及び抜き取られた炭素ブロックの説明図である。
【図5A】本発明に従う代替の、ディスク形状の型の部分的組立分解図、及び抜き取られた炭素ブロックの説明図である。
【図5B】本発明に従う代替の、長方形の型の部分的組立分解図、及び抜き取られた炭素ブロックの説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直接的熱伝達により焼結炭素ブロックを製造する方法であって、
(a)少なくとも1種のポリマー及び炭素粒子を含む混合物を選択するステップ、
(b)内壁及び外壁により限定された型を提供するステップであって、少なくとも一つの内壁及び少なくとも一つの外壁が、加熱されたガスに対して透過性であるステップ、
(c)前記内壁と外壁の間の前記型に、前記混合物を導入するステップ、
(d)ガスを供給するステップ、
(e)前記ガスを高められた温度に加熱するステップであって、前記温度はポリマー及び炭素の混合物の組成により決まり、その温度でポリマーが溶融せずに軟化するステップ、
(f)前記加熱されたガスを型内に導入するステップ、
(g)前記内壁と外壁の間の前記混合物を通して前記加熱されたガスを通過させるステップ、及び
(h)前記温度で、予め決められた十分な時間で、直接的熱伝達により前記混合物を加熱して、前記混合物を焼結するステップを含み、それにより焼結炭素ブロックを形成する方法。
【請求項2】
この方法が、ガスを加熱する前にガスを圧縮するステップを更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
このガスが、前記ポリマー及び炭素の混合物と化学的に非反応性である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
このガスが、二酸化炭素(CO2)、窒素(N2)、ヘリウム又は空気からなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
【請求項5】
加熱されたガスが、前記型の少なくとも一つの透過性内壁を通過し、前記ポリマー及び炭素の混合物を通過して、少なくとも一つの透過性外壁を通過して出る請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ガスが、前記混合物を通過した直後に、回収され、リサイクルされる請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記焼結炭素ブロックを冷却するステップであって、ガスが、冷却され、少なくとも一つの透過性内壁を経由して型内に導入され、前記焼結炭素ブロックを通過し、少なくとも一つの透過性外壁を経由して排出されるステップを更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
型が多孔質焼結金属から形成される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
加熱ロスが無い場合、混合物を焼結する時間総量が式:
t=MbbΔTb/qaaΔTa
(式中、Mbはブロック粉末混合物の質量であり、
bはブロック粉末混合物の有効比熱であり、
aは加熱ガスの質量流量であり、
aは加熱ガスの比熱である)
で決められる請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ガスが、約275°Fから約400°Fの温度に加熱される請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2007−517749(P2007−517749A)
【公表日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−541167(P2006−541167)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/034593
【国際公開番号】WO2005/056148
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(506176467)グレイバー テクノロジーズ、インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】