説明

ガス生成装置及びセンサ評価システム

【課題】簡易な構成で、複数種類の濃度の標準ガスを高速に生成できるガス生成装置と、当該ガス生成装置を備え、ガスセンサの評価を短時間で行うことができるセンサ評価システムを提供する。
【解決手段】ガス生成部10において、互いに直列に接続されたN個(2≦N)のガス混合部を備え、第1ガス混合部11により、標準ガスラインL1から導入された標準ガスと希釈用ガスラインL2から導入された希釈用ガスとを混合して第1低濃度標準ガスを生成して、当該生成された第1低濃度標準ガスを第2ガス混合部12及び/又はガス供給ラインL3に導入し、第Mガス混合部(2≦M≦N)により、第M−1ガス混合部から導入された第M−1低濃度標準ガスと希釈用ガスラインL2から導入された希釈用ガスとを混合して第M低濃度標準ガスを生成して、当該生成された第M低濃度標準ガスを第M+1ガス混合部及び/又はガス供給ラインL3に導入するよう構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス生成装置及びセンサ評価システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、気体試料中の特定物質の検出や特定物質濃度の測定を行う際に使用されるガスセンサ等の機器が知られている。
【0003】
ところで、このような機器を評価したり校正したりする際には、標準ガスが用いられる。特に、その機器が、微量ガスを検出可能な機器である場合や、微量ガス濃度を測定可能な機器である場合、ppbレベルやpptレベルといった低濃度の標準ガスが必要になる。そのため、例えば、市販の標準ガス等を更に希釈して低濃度の標準ガスを生成できるガス生成装置が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【特許文献1】特開平07−151652号公報
【特許文献2】特開平10−104130号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び2記載の発明では、一度に1種類の濃度の標準ガスのみを生成するようになっている。したがって、例えば、ガスセンサ等の機器の検量線データを作成することにより当該機器を評価する場合など、複数種類の濃度の標準ガスが必要な場合には、各濃度の標準ガスを順次生成する必要があり、時間がかかるという問題がある。特に、低濃度の標準ガスを安定に生成させるには長い時間を要するため、複数種類の低濃度の標準ガスの生成には莫大な時間を要することとなってしまい、非常に非経済的、非効率的である。
【0005】
本発明の課題は、簡易な構成で、複数種類の濃度の標準ガスを高速に生成できるガス生成装置と、当該ガス生成装置を備え、ガスセンサの評価を短時間で行うことができるセンサ評価システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
ガス生成装置において、
互いに直列に接続されたN個(Nは、2≦Nを満たす何れか1つの整数)のガス混合部を備え、
前記N個のガス混合部のうちの第1ガス混合部は、標準ガスを前記ガス混合部に導入するための標準ガスラインと希釈用ガスを前記ガス混合部に導入するための希釈用ガスラインと前記ガス混合部により生成されたガスを外部に供給するためのガス供給ラインとに接続され、前記標準ガスラインから導入された標準ガスと、前記希釈用ガスラインから導入された希釈用ガスと、を混合して第1低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第1低濃度標準ガスを前記N個のガス混合部のうちの第2ガス混合部及び/又は前記ガス供給ラインに導入し、
前記N個のガス混合部のうちの第Mガス混合部(Mは、2≦M≦Nを満たす全ての整数)は、前記希釈用ガスラインと前記ガス供給ラインとに接続され、前記N個のガス混合部のうちの第M−1ガス混合部から導入された第M−1低濃度標準ガスと、前記希釈用ガスラインから導入された希釈用ガスと、を混合して第M低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第M低濃度標準ガスを前記N個のガス混合部のうちの第M+1ガス混合部及び/又は前記ガス供給ラインに導入することを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載のガス生成装置において、
第1〜第Nガス混合部の各ガス混合部により生成されたガスの濃度をそれぞれ測定するガス濃度測定手段と、
前記標準ガスラインから導入される標準ガスの流量、前記希釈用ガスラインから導入される希釈用ガスの流量及び前記第M−1ガス混合部から導入される第M−1低濃度標準ガスの流量のうちの少なくとも何れか1つを調整することによって、前記各ガス混合部により生成されるガスの濃度をそれぞれ調整するガス濃度調整手段と、
前記各ガス混合部により生成されるガスの濃度がそれぞれ所定の濃度になるよう、前記ガス濃度測定手段により測定されたガスの濃度に基づいて、前記ガス濃度調整手段に当該各ガス混合部により生成されるガスの濃度をそれぞれ調整させるガス濃度調整制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載のガス生成装置において、
前記ガス供給ラインにより供給されるガスを、第1〜第N低濃度標準ガスのうちの何れか1つに切り替える切替手段を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、
ガスセンサを評価するセンサ評価システムにおいて、
請求項1〜3の何れか一項に記載のガス生成装置を備え、
前記ガス供給ラインは、前記ガス混合部により生成されたガスを前記ガスセンサに供給することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、
請求項4に記載のセンサ評価システムにおいて、
前記ガスセンサの温度を調整するセンサ温度調整手段と、
前記ガスセンサの温度が所定の温度になるよう、前記センサ温度調整手段に当該ガスセンサの温度を調整させるセンサ温度調整制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、
請求項4又は5に記載のセンサ評価システムにおいて、
前記希釈用ガスを加湿することにより、前記ガスセンサの湿度を調整するセンサ湿度調整手段と、
前記ガスセンサの湿度が所定の湿度になるよう、前記センサ湿度調整手段に当該ガスセンサの湿度を調整させるセンサ湿度調整制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、
請求項6に記載のセンサ評価システムにおいて、
前記各ガス混合部の温度をそれぞれ調整する混合部温度調整手段と、
前記各ガス混合部の温度が室温より高くなるよう、前記混合部温度調整手段に当該各ガス混合部の温度をそれぞれ調整させる混合部温度調整制御手段と、
前記標準ガスライン、前記希釈用ガスライン及び前記ガス供給ラインの各ラインの温度をそれぞれ調整するライン温度調整手段と、
前記各ラインの温度が室温より高くなるよう、前記ライン温度調整手段に当該各ラインの温度をそれぞれ調整させるライン温度調整制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、
請求項4〜7の何れか一項に記載のセンサ評価システムにおいて、
前記ガス供給ラインにより供給されるガスの流量を調整する供給ガス流量調整手段と、
前記ガスセンサに供給されるガスの流量が所定の流量になるよう、前記供給ガス流量調整手段に前記ガス供給ラインにより供給されるガスの流量を調整させる供給ガス流量調整制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の発明は、
請求項4〜8の何れか一項に記載のセンサ評価システムにおいて、
前記ガス供給ラインは、前記ガス混合部により生成されたガスを一度に複数の前記ガスセンサに供給可能となるよう、前記ガスセンサ側が複数に分岐していることを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、
ガスセンサを評価するセンサ評価システムにおいて、
請求項3に記載のガス生成装置と、
前記ガスセンサの温度を調整するセンサ温度調整手段と、
前記ガスセンサの温度が所定の温度になるよう、前記センサ温度調整手段に当該ガスセンサの温度を調整させるセンサ温度調整制御手段と、
前記希釈用ガスを加湿することにより、前記ガスセンサの湿度を調整するセンサ湿度調整手段と、
前記ガスセンサの湿度が所定の湿度になるよう、前記センサ湿度調整手段に当該ガスセンサの湿度を調整させるセンサ湿度調整制御手段と、
前記各ガス混合部の温度をそれぞれ調整する混合部温度調整手段と、
前記各ガス混合部の温度が室温より高くなるよう、前記混合部温度調整手段に当該各ガス混合部の温度をそれぞれ調整させる混合部温度調整制御手段と、
前記標準ガスライン、前記希釈用ガスライン及び前記ガス供給ラインの各ラインの温度をそれぞれ調整するライン温度調整手段と、
前記各ラインの温度が室温より高くなるよう、前記ライン温度調整手段に当該各ラインの温度をそれぞれ調整させるライン温度調整制御手段と、
前記ガス供給ラインにより供給されるガスの流量を調整する供給ガス流量調整手段と、
前記ガス供給ラインにより供給されるガスの流量が所定の流量になるよう、前記供給ガス流量調整手段に当該ガス供給ラインにより供給されるガスの流量を調整させる供給ガス流量調整制御手段と、
を備え、
前記ガス供給ラインは、前記ガス混合部により生成されたガスを一度に複数の前記ガスセンサに供給可能となるよう、前記ガスセンサ側が複数に分岐しており、
前記供給ガス流量調整手段は、前記複数のガスセンサの各々に供給されるガスの流量をそれぞれ調整し、
前記供給ガス流量調整制御手段は、前記複数のガスセンサの各々に供給されるガスの流量が所定の流量になるよう、前記供給ガス調整手段に前記分岐したガス供給ラインにより供給されるガスの流量をそれぞれ調整させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明のガス生成装置によれば、互いに直列に接続されたN個(Nは、2≦Nを満たす何れか1つの整数)のガス混合部を備え、N個のガス混合部のうちの第1ガス混合部は、標準ガスラインから導入された標準ガスと、希釈用ガスラインから導入された希釈用ガスと、を混合して第1低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第1低濃度標準ガスをN個のガス混合部のうちの第2ガス混合部及び/又はガス供給ラインに導入し、N個のガス混合部のうちの第Mガス混合部(Mは、2≦M≦Nを満たす全ての整数)は、N個のガス混合部のうちの第M−1ガス混合部から導入された第M−1低濃度標準ガスと、希釈用ガスラインから導入された希釈用ガスと、を混合して第M低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第M低濃度標準ガスをN個のガス混合部のうちの第M+1ガス混合部及び/又はガス供給ラインに導入するようになっている。
すなわち、互いに直列に接続された多段のガス混合部を備えているため、導入されたガスを希釈して生成した低濃度標準ガスを直ちに次段に導入することができ、そして、当該次段で当該導入された低濃度標準ガスを希釈して、より低濃度の低濃度標準ガスを生成できるため、任意濃度の複数の低濃度標準ガスを略同時に生成することができる。
したがって、順次希釈するだけの簡易な構成で、複数種類の濃度の標準ガスを高速に生成することができる。
【0017】
また、本発明のセンサ評価システムによれば、本発明のガス生成装置を備え、ガス供給ラインは、ガス混合部により生成されたガスをガスセンサに供給するようになっている。
すなわち、本発明のガス生成装置により生成されたガスを用いてガスセンサを評価できるため、ガスセンサの評価を短時間で行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、発明の範囲は、図示例に限定されない。
本実施形態では、希釈用ガスとして標準空気を例示し、また、N=4の場合を例示して説明することとする。
【0019】
図1は、本実施形態のセンサ評価システム1の構成を模式的に示す図であり、図2は、本実施形態のガス生成部10の構成を模式的に示す図である。また、図3は、本実施形態のセンサ評価システム1の機能的構成を示すブロック図である。
【0020】
センサ評価システム1は、例えば、ガス生成部10により生成されたガス(低濃度標準ガス)を使用して、ガスセンサSを評価するシステムである。
具体的には、センサ評価システム1は、例えば、図1及び図3に示すように、ガス生成部10と、複数(本実施形態では3つ)のセンサ装着部30と、第1マスフローコントローラ31(以下「第1MFC31」という)と、標準ガス貯蔵部31aと、フィルタ31bと、第2マスフローコントローラ32(以下「第2MFC32」という)と、標準空気貯蔵部32aと、フィルタ32bと、加湿部32cと、真空ポンプ33と、排気部33aと、システム用排気部34と、センサ温度測定部35と、センサ温度調整部36と、センサ湿度測定部37と、センサ湿度調整部38と、混合部温度調整部39と、ライン温度調整部40と、供給ガス流量調整部41と、バルブ・フローメータ制御部42と、計測部43と、データ処理部44と、表示部45と、操作部46と、制御部50と、標準ガスをガス生成部10(ガス混合部)に導入するための標準ガスラインL1と、希釈用ガスをガス生成部10(ガス混合部)に導入するための希釈用ガスラインL2と、ガス生成部10(ガス混合部)により生成されたガスをガス生成部10の外部(ガスセンサS)に供給するためのガス供給ラインL3と、流路を開閉する複数の開閉バルブと、流路を切り替える複数の切替バルブと、流量を検出して調整する複数のフローメータ(例えば、ニードルバルブ付きフローメータ等)と、等を備えて構成される。
【0021】
ガス生成部10は、例えば、図2及び図3に示すように、互いに直列に接続された4個のガス混合部(第1ガス混合部11、第2ガス混合部12、第3ガス混合部13及び第4ガス混合部14)と、生成部用排気部15と、ガス濃度測定部16と、ガス濃度調整部17と、切替部18と、等を備えて構成される。
ここで、本発明のガス生成装置は、ガス生成部10と、制御部50(ガス濃度調整制御プログラム535を実行したCPU51、切替制御プログラム536を実行したCPU51)と、等により構成される。
【0022】
第1ガス混合部11は、例えば、上流側の第1導入口11aが、第13フローメータF13を介して標準ガスラインL1と接続されており、上流側の第2導入口11bが、第1フローメータF1を介して希釈用ガスラインL2と接続されている。また、第1ガス混合部11は、例えば、下流側の第1流出口11cが、第1切替バルブVb1を介してガス供給ラインL3と接続されているとともに、生成部用排気部15と接続されており、下流側の第2流出口11dが、第6フローメータF6及び第5切替バルブVb5を介して第2ガス混合部12と接続され、かつ、第9フローメータF9を介して生成部用排気部15と接続されている。
すなわち、第1ガス混合部11は、標準ガスラインL1から導入された標準ガスと、希釈用ガスラインL2から導入された標準空気と、を混合することにより標準ガスを希釈して第1低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第1低濃度標準ガスを第2ガス混合部12及び/又はガス供給ラインL3に導入するようになっている。
【0023】
ここで、第1切替バルブVb1は、ガス供給ラインL3側と、生成部用排気部15側と、に切り替わるようになっている。例えば、第1切替バルブVb1がガス供給ラインL3側に切り替わると、第1流出口11cから流出された第1低濃度標準ガスは、ガス供給ラインL3に導入される。また、第1切替バルブVb1は、第1開閉バブルVa1、捕集管16a及びエアーサンプラー16bを介して生成部用排気部15に接続され、かつ、第5開閉バルブVa5を介して生成部用排気部15に接続されているため、第1切替バルブVb1が生成部用排気部15側に切り替わり、第1開閉バブルVa1が開いて第5開閉バルブVa5が閉まると、第1流出口11cから流出された第1低濃度標準ガスは、エアーサンプラー16bにより吸気されて捕集管16aに捕集される。また、第1切替バルブVb1が生成部用排気部15側に切り替わり、第1開閉バブルVa1が閉まり第5開閉バルブVa5が開くと、第1流出口11cから流出された第1低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気される。
【0024】
第2ガス混合部12は、例えば、上流側の第1導入口12aが、第5切替バルブVb5及び第6フローメータF6を介して第1ガス混合部11と接続されており、上流側の第2導入口12bが、第2フローメータF2を介して希釈用ガスラインL2と接続されている。また、第2ガス混合部12は、例えば、下流側の第1流出口12cが、第2切替バルブVb2を介してガス供給ラインL3と接続されているとともに、生成部用排気部15と接続されており、下流側の第2流出口12dが、第7フローメータF7及び第6切替バルブVb6を介して第3ガス混合部13と接続され、かつ、第10フローメータF10を介して生成部用排気部15と接続されている。
すなわち、第2ガス混合部12は、第1ガス混合部11から導入された第1低濃度標準ガスと、希釈用ガスラインL2から導入された標準空気と、を混合することにより第1低濃度標準ガスを希釈して第2低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第2低濃度標準ガスを第3ガス混合部13及び/又はガス供給ラインL3に導入するようになっている。
【0025】
ここで、図2において、第2ガス混合部12は、第5切替バルブVb5及び第14フローメータF14を介して、第1ガス混合部11と接続するとともに、標準ガスラインL1と接続しているが、本実施形態では、第14フローメータF14は、常時、閉まっているとともに、第5切替バルブVb5は、常時、第1ガス混合部11側に切り替わっていることとする。すなわち、本実施形態では、標準ガスラインL1から第2ガス混合部12に標準ガスを導入しないこととする。なお、本実施例では使用しないが、標準ガスラインL1から第2ガス混合部12に標準ガスを導入することもできる。これは、標準ガスあるいはガス生成部10の前に導入した少なくとも一段のガス混合部からのガスを導入し、そのガス濃度より僅かに異なる一連のガスを生成して、ガス濃度の微妙な違いによるセンサ応答の違いなど、センサ応答の分解能を計測する場合などに有効である。
また、第2切替バルブVb2は、ガス供給ラインL3側と、生成部用排気部15側と、に切り替わるようになっている。例えば、第2切替バルブVb2がガス供給ラインL3側に切り替わると、第1流出口12cから流出された第2低濃度標準ガスは、ガス供給ラインL3に導入される。また、第2切替バルブVb2は、第2開閉バブルVa2、捕集管16a及びエアーサンプラー16bを介して生成部用排気部15に接続され、かつ、第6開閉バルブVa6を介して生成部用排気部15に接続されているため、第2切替バルブVb2が生成部用排気部15側に切り替わり、第2開閉バブルVa2が開いて第6開閉バルブVa6が閉まると、第1流出口12cから流出された第2低濃度標準ガスは、エアーサンプラー16bにより吸気されて捕集管16aに捕集される。また、第2切替バルブVb2が生成部用排気部15側に切り替わり、第2開閉バブルVa2が閉まり第6開閉バルブVa6が開くと、第1流出口12cから流出された第2低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気される。
【0026】
第3ガス混合部13は、例えば、上流側の第1導入口13aが、第6切替バルブVb6及び第7フローメータF7を介して第2ガス混合部12と接続されており、上流側の第2導入口13bが、第3フローメータF3を介して希釈用ガスラインL2と接続されている。また、第3ガス混合部13は、例えば、下流側の第1流出口13cが、第3切替バルブVb3を介してガス供給ラインL3と接続されているとともに、生成部用排気部15と接続されており、下流側の第2流出口13dが、第8フローメータF8及び第7切替バルブVb7を介して第4ガス混合部14と接続され、かつ、第11フローメータF11を介して生成部用排気部15と接続されている。
すなわち、第3ガス混合部13は、第2ガス混合部12から導入された第2低濃度標準ガスと、希釈用ガスラインL2から導入された標準空気と、を混合することにより第2低濃度標準ガスを希釈して第3低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第3低濃度標準ガスを第4ガス混合部14及び/又はガス供給ラインL3に導入するようになっている。
【0027】
ここで、図2において、第3ガス混合部13は、第6切替バルブVb6及び第15フローメータF15を介して、第2ガス混合部12と接続するとともに、標準ガスラインL1と接続しているが、本実施形態では、第15フローメータF15は、常時、閉まっているとともに、第6切替バルブVb6は、常時、第2ガス混合部12側に切り替わっていることとする。すなわち、本実施形態では、標準ガスラインL1から第3ガス混合部13に標準ガスを導入しないこととする。なお、本実施例では使用しないが、標準ガスラインL1から第3ガス混合部13に標準ガスを導入することもできる。これは、標準ガスあるいはガス生成部10の前に導入した少なくとも一段のガス混合部からのガスを導入し、そのガス濃度より僅かに異なる一連のガスを生成して、ガス濃度の微妙な違いによるセンサ応答の違いなど、センサ応答の分解能を計測する場合などに有効である。
また、第3切替バルブVb3は、ガス供給ラインL3側と、生成部用排気部15側と、に切り替わるようになっている。例えば、第3切替バルブVb3がガス供給ラインL3側に切り替わると、第1流出口13cから流出された第3低濃度標準ガスは、ガス供給ラインL3に導入される。また、第3切替バルブVb3は、第3開閉バブルVa3、捕集管16a及びエアーサンプラー16bを介して生成部用排気部15に接続され、かつ、第7開閉バルブVa7を介して生成部用排気部15に接続されているため、第3切替バルブVb3が生成部用排気部15側に切り替わり、第3開閉バブルVa3が開いて第7開閉バルブVa7が閉まると、第1流出口13cから流出された第3低濃度標準ガスは、エアーサンプラー16bにより吸気されて捕集管16aに捕集される。また、第3切替バルブVb3が生成部用排気部15側に切り替わり、第3開閉バブルVa3が閉まり第7開閉バルブVa7が開くと、第1流出口13cから流出された第3低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気される。
【0028】
第4ガス混合部14は、例えば、上流側の第1導入口14aが、第7切替バルブVb7及び第8フローメータF8を介して第3ガス混合部13と接続されており、上流側の第2導入口14bが、第4フローメータF4を介して希釈用ガスラインL2と接続されている。また、第4ガス混合部14は、例えば、下流側の第1流出口14cが、第4切替バルブVb4を介してガス供給ラインL3と接続されているとともに、生成部用排気部15と接続されており、下流側の第2流出口14dが、第12フローメータF12を介して生成部用排気部15と接続されている。
すなわち、第4ガス混合部14は、第3ガス混合部13から導入された第3低濃度標準ガスと、希釈用ガスラインL2から導入された標準空気と、を混合することにより第3低濃度標準ガスを希釈して第4低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第4低濃度標準ガスをガス供給ラインL3に導入するようになっている。
【0029】
ここで、図2において、第4ガス混合部14は、第7切替バルブVb7及び第16フローメータF16を介して、第3ガス混合部13と接続するとともに、標準ガスラインL1と接続しているが、本実施形態では、第16フローメータF16は、常時、閉まっているとともに、第7切替バルブVb7は、常時、第3ガス混合部13側に切り替わっていることとする。すなわち、本実施形態では、標準ガスラインL1から第4ガス混合部14に標準ガスを導入しないこととする。なお、本実施例では使用しないが、標準ガスラインL1から第4ガス混合部14に標準ガスを導入することもできる。これは、標準ガスあるいはガス生成部10の前に導入した少なくとも一段のガス混合部からのガスを導入し、そのガス濃度より僅かに異なる一連のガスを生成して、ガス濃度の微妙な違いによるセンサ応答の違いなど、センサ応答の分解能を計測する場合などに有効である。
また、第4切替バルブVb4は、ガス供給ラインL3側と、生成部用排気部15側と、に切り替わるようになっている。例えば、第4切替バルブVb4がガス供給ラインL3側に切り替わると、第1流出口14cから流出された第4低濃度標準ガスは、ガス供給ラインL3に導入される。また、第4切替バルブVb4は、第4開閉バブルVa4、捕集管16a及びエアーサンプラー16bを介して生成部用排気部15に接続され、かつ、第8開閉バルブVa8を介して生成部用排気部15に接続されているため、第4切替バルブVb4が生成部用排気部15側に切り替わり、第4開閉バブルVa4が開いて第8開閉バルブVa8が閉まると、第1流出口14cから流出された第4低濃度標準ガスは、エアーサンプラー16bにより吸気されて捕集管16aに捕集される。また、第4切替バルブVb4が生成部用排気部15側に切り替わり、第4開閉バブルVa4が閉まり第8開閉バルブVa8が開くと、第1流出口14cから流出された第4低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気される。
【0030】
生成部用排気部15は、不要なガスをガス生成部10(センサ評価システム1)の外部に排気する装置である。
生成部用排気部15は、例えば、第9フローメータF9を介して第1ガス混合部11と接続され、第10フローメータF10を介して第2ガス混合部12と接続され、第11フローメータF11を介して第3ガス混合部13と接続され、第12フローメータF12を介して第4ガス混合部14と接続されている。また、生成部用排気部15は、例えば、第5フローメータF5を介して希釈用ガスラインL2と接続され、かつ、第17フローメータF17を介して標準ガスラインL1と接続されている。
したがって、第1ガス混合部11の第2流出口11dから流出された第1低濃度標準ガスのうちの、第2ガス混合部12に導入されない第1低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気されるようになっている。
また、第2ガス混合部12の第2流出口12dから流出された第2低濃度標準ガスのうちの、第3ガス混合部13に導入されない第2低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気されるようになっている。
また、第3ガス混合部13の第2流出口13dから流出された第3低濃度標準ガスのうちの、第4ガス混合部14に導入されない第3低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気されるようになっている。
また、第4ガス混合部14の第2流出口14dから流出された第4低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気されるようになっている。
また、希釈用ガスラインL2を通ってガス生成部10に導入された標準空気のうちの、第1ガス混合部11、第2ガス混合部12、第3ガス混合部13及び第4ガス混合部14に導入されない標準空気は、生成部用排気部15により排気されるようになっている。
【0031】
さらに、生成部用排気部15は、例えば、第1切替バルブVb1を介して第1ガス混合部11と接続され、第2切替バルブVb2を介して第2ガス混合部12と接続され、第3切替バルブVb3を介して第3ガス混合部13と接続され、第4切替バルブVb4を介して第4ガス混合部14と接続されている。
したがって、第1ガス混合部11の第1流出口11cから流出された第1低濃度標準ガスを、ガス供給ラインL3に導入しない場合や捕集管16aに捕集しない場合、当該第1低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気されるようになっている。
また、第2ガス混合部12の第1流出口12cから流出された第2低濃度標準ガスを、ガス供給ラインL3に導入しない場合や捕集管16aに捕集しない場合、当該第2低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気されるようになっている。
また、第3ガス混合部13の第1流出口13cから流出された第3低濃度標準ガスを、ガス供給ラインL3に導入しない場合や捕集管16aに捕集しない場合、当該第3低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気されるようになっている。
また、第4ガス混合部14の第1流出口14cから流出された第4低濃度標準ガスを、ガス供給ラインL3に導入しない場合や捕集管16aに捕集しない場合、当該第4低濃度標準ガスは、生成部用排気部15により排気されるようになっている。
また、エアーサンプラー16bから排出されたガスは、生成部用排気部15により排気されるようになっている。
【0032】
希釈用ガスラインL2は、例えば、第18フローメータF18を介してガス供給ラインL3と接続されている。
【0033】
ガス濃度測定部16は、例えば、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)等から構成され、例えば、ガス濃度測定手段として、ガス生成部10が備える各ガス混合部(第1ガス混合部11、第2ガス混合部12、第3ガス混合部13及び第4ガス混合部14)により生成されたガスの濃度をそれぞれ測定し、当該測定結果を制御部50に出力する。
具体的には、ガス濃度測定部16は、例えば、濃度決定用検量線データ(例えば、特定物質のHPLC面積(特定物質のピーク面積)と、特定物質の濃度と、の関係を表す検量線データ)を予め記憶しており、例えば、捕集管16aにより捕集されたガスを分析し、当該分析結果(特定物質のピーク面積)と、予め記憶された濃度決定用検量線データと、に基づいて、当該ガス中の特定物質の濃度を決定し、当該決定結果を測定結果として制御部50に出力する。
そして、制御部50に出力された測定結果は、例えば、RAM52等にガスの生成条件(各ガス(標準ガス、標準空気及び低濃度標準ガス)の流量や、各ガスの混合比など)とともに記憶され、ガスセンサSの評価の際に、生成濃度検量線データ(ガスの生成条件(各ガス(標準ガス、標準空気及び低濃度標準ガス)の流量や、各ガスの混合比など)と、生成ガス濃度と、の関係を表す検量線データ)として使用される。
【0034】
ガス濃度調整部17は、例えば、標準ガスラインL1から導入される標準ガスの流量、希釈用ガスラインL2から導入される標準空気の流量及び第M−1ガス混合部(Mは、2≦M≦4を満たす全ての整数)から第Mガス混合部に導入される第M−1低濃度標準ガスの流量を調整することによって、各ガス混合部により生成されるガスの濃度をそれぞれ調整する。
【0035】
具体的には、ガス濃度調整部17は、例えば、第1MFC31等を制御して、標準ガスラインL1から第1ガス混合部11に導入される標準ガスの流量を調整する。
また、ガス濃度調整部17は、例えば、第2MFC32、第1フローメータF1、第2フローメータF2、第3フローメータF3、第4フローメータF4、第5フローメータF5等を制御して、希釈用ガスラインL2から各ガス混合部に導入される標準空気の流量を調整する。
また、ガス濃度調整部17は、例えば、第6フローメータF6、第9フローメータF9等を制御して、第1ガス混合部11から第2ガス混合部12に導入される第1低濃度標準ガスの流量を調整する。
また、ガス濃度調整部17は、例えば、第7フローメータF7、第10フローメータF10等を制御して、第2ガス混合部12から第3ガス混合部13に導入される第2低濃度標準ガスの流量を調整する。
また、ガス濃度調整部17は、例えば、第8フローメータF8、第11フローメータF11等を制御して、第3ガス混合部13から第4ガス混合部14に導入される第3低濃度標準ガスの流量を調整する。
ここで、ガス濃度調整手段は、ガス濃度調整部17と、第1MFC31と、第2MFC32と、第1フローメータF1と、第2フローメータF2と、第3フローメータF3と、第4フローメータF4と、第5フローメータF5と、第6フローメータF6と、第7フローメータF7と、第8フローメータF8と、第9フローメータF9と、第10フローメータF10と、第11フローメータF11と、等により構成される。
【0036】
切替部18は、例えば、第1切替バルブVb1、第2切替バルブVb2、第3切替バルブVb3及び第4切替バルブVb4を制御して、ガス供給ラインL3によりガスセンサSに供給されるガスを、第1〜第4低濃度標準ガスのうちの何れか1つに切り替える。
【0037】
具体的には、例えば、第1低濃度標準ガスをセンサ装着部30に装着されたガスセンサSに供給する場合、切替部18は、第1切替バルブVb1をガス供給ラインL3側に切り替えるとともに、第2切替バルブVb2、第3切替バルブVb3及び第4切替バルブVb4を生成部用排気部15側に切り替える。
また、例えば、第2低濃度標準ガスをセンサ装着部30に装着されたガスセンサSに供給する場合、切替部18は、第2切替バルブVb2をガス供給ラインL3側に切り替えるとともに、第1切替バルブVb1、第3切替バルブVb3及び第4切替バルブVb4を生成部用排気部15側に切り替える。
また、例えば、第3低濃度標準ガスをセンサ装着部30に装着されたガスセンサSに供給する場合、切替部18は、第3切替バルブVb3をガス供給ラインL3側に切り替えるとともに、第1切替バルブVb1、第2切替バルブVb2及び第4切替バルブVb4を生成部用排気部15側に切り替える。
また、例えば、第4低濃度標準ガスをセンサ装着部30に装着されたガスセンサSに供給する場合、切替部18は、第4切替バルブVb4をガス供給ラインL3側に切り替えるとともに、第1切替バルブVb1、第2切替バルブVb2及び第3切替バルブVb3を生成部用排気部15側に切り替える。
ここで、切替手段は、切替部18と、第1切替バルブVb1と、第2切替バルブVb2と、第3切替バルブVb3と、第4切替バルブVb4と、等により構成される。
【0038】
ガス生成部10は、例えば、図1に示すように、ガス生成部10に導入する標準ガスの流量を調整する第1MFC31と、標準ガスラインL1によって接続されている。
【0039】
第1MFC31は、例えば、上流側が、標準ガス(例えば、市販の標準ガス)を貯蔵する標準ガス貯蔵部31aと、当該標準ガスを浄化するフィルタ31bを介して接続されている。また、第1MFC31は、例えば、下流側が、第9開閉バルブVa9を介してガス生成部10と接続され、かつ、第10開閉バルブVa10を介して真空ポンプ33と接続されている。
したがって、例えば、第9開閉バブルVa9が開いて第10開閉バルブVa10が閉まっている場合、標準ガス貯蔵部31aに貯蔵された標準ガスは、フィルタ31bを透過して第1MFC31に供給され、そして、第1MFC31で流量が調整されてから、標準ガスラインL1を通ってガス生成部10に導入される。
【0040】
また、ガス生成部10は、ガス生成部10に導入する標準空気の流量を調整する第2MFC32と、希釈用ガスラインL2によって接続されている。
【0041】
第2MFC32は、例えば、上流側が、標準空気(例えば、市販の標準空気(乾燥空気))を貯蔵する標準ガス貯蔵部32aと、当該標準空気を浄化するフィルタ32bを介して接続されている。また、第2MFC32は、例えば、下流側が、ガス生成部10と、第20フローメータF20を介して接続されているとともに、第21フローメータF21、標準空気(乾燥空気)を加湿する加湿部32c及び第22フローメータF22を介して接続され、かつ、真空ポンプ33と第11開閉バルブVa11を介して接続されている。
したがって、例えば、第20フローメータF20、第21フローメータF21及び第22フローメータF22が開いて第11開閉バルブVa11が閉まっている場合、標準空気貯蔵部33aに貯蔵された標準空気は、フィルタ32bを透過して第2MFC32に供給され、そして、第2MFC32で流量が調整されてから、希釈用ガスラインL2を通ってガス生成部10に導入されるが、ガス生成部10に導入される標準空気は、第20フローメータF20を介して供給される乾燥空気と、第21フローメータF21、加湿部32c及び第22フローメータF22を介して供給される湿潤空気と、が混合したものからなっている。
【0042】
ここで、加湿部32cは、例えば、純水を貯蔵したタンク等から構成され、例えば、導入された気体を純水でバブリングし、当該バブリングにより発生した気体を排出できる構成となっている。
したがって、第2MFC32から加湿部32cに導入された標準空気(乾燥空気)は、加湿部32cにおいて純水でバブリングされることにより加湿され、湿潤空気になる。
【0043】
また、ガス生成部10は、例えば、標準ガスラインL1内を洗浄する真空ポンプ33と接続されている。
【0044】
真空ポンプ33は、例えば、第10開閉バルブVa10を介して第1MFC31と接続され、第10開閉バルブVa10及び第9開閉バルブVa9を介してガス生成部10と接続されている。また、真空ポンプ33は、例えば、第2MFC32と第11開閉バルブVa11を介して接続され、かつ、ガス生成部10と、第11開閉バルブVa11及び第20フローメータF20を介して接続されているとともに、第11開閉バルブVa11、第21フローメータF21、加湿部32c及び第22フローメータF22を介して接続されている。
したがって、例えば、第10開閉バブルVa10が開いて第9開閉バルブVa9及び第11開閉バルブVa11が閉まっている状態で、真空ポンプ33を動作させた場合、標準ガス貯蔵部31a、フィルタ31b及び第1MFC31の内部並びにこれらを接続するラインの内部のガスが排気部33aを介してセンサ評価システム1の外部に排気されて洗浄される。
また、例えば、第11開閉バルブVa11が開いて第10開閉バルブVa10、第20フローメータF20及び第21フローメータF21が閉まっている状態で、真空ポンプ33を動作させた場合、標準空気貯蔵部32a、フィルタ32b及び第2MFC32の内部並びにこれらを接続するラインの内部のガスが排気部33aを介してセンサ評価システム1の外部に排気されて洗浄される。
【0045】
また、ガス生成部10は、例えば、センサ装着部30に装着されたガスセンサSとガス供給ラインL3によって接続されている。
【0046】
センサ装着部30に装着されたガスセンサSは、例えば、上流側が、第23フローメータF23と第24フローメータF24、第25フローメータF25又は第26フローメータF26とを介して、ガス生成部10と接続されている。また、センサ装着部30に装着されたガスセンサSは、下流側が、システム用排気装置34と接続されている。
したがって、ガス生成部10から供給されるガスは、ガス供給ラインL3を通ってセンサ装着部30に装着されたガスセンサSに供給されるが、ガス供給ラインL3を通っている間に、第23フローメータF23と、第24フローメータF24、第25フローメータF25又は第26フローメータF26と、で流量が調整されるようになっている。
なお、センサ装着部に装着するガスセンサは任意であり、その種類は問わない。例えば、電気化学式センサ、固体電解質式センサ、触媒燃焼式センサ、金属酸化物半導体式センサ、電界効果型トランジスタ式センサ、水晶振動子式センサ、電極式センサ、イオン感応性電界効果型トランジスタ(ISFET)式センサ、光学式センサ、弾性表面センサ、カンチレバー式センサ、或は酵素センサ等のバイオセンサ等が挙げられる。
【0047】
ここで、ガス供給ラインL3は、ガス生成部10が備える第1ガス混合部11〜第4ガス混合部14のうちの何れか1つにより生成されたガスを一度に複数のガスセンサSに供給可能となるよう、ガスセンサS側(センサ装着部30側)が複数に分岐している。
具体的には、例えば、ガス供給ラインL3のうちの、第23開閉バルブF23よりも下流側が、複数(本実施形態では3つ)に分岐している。そして、その分岐点と、センサ装着部30と、の間の各流路には、それぞれ第24フローメータF24、第25フローメータF25、第26フローメータF26が設けられている。
【0048】
また、ガス生成部10は、例えば、不要なガスをセンサ評価システム1の外部に排気するシステム用排気部34と接続されている。
【0049】
システム用排気部34は、例えば、センサ装着部30に装着されたガスセンサSと接続されているとともに、第27フローメータF27を介して、ガス生成部10と第23フローメータF23との間の流路と接続されている
したがって、センサ装着部30に装着されたガスセンサSから排出されたガスは、システム用排気部34により排気されるようになっている。
また、ガス生成部10により生成されたガスのうちの、ガスセンサSに供給されないガス(例えば、生成初期の濃度が安定しない時間帯に生成されたガスを含む)は、システム用排気部34により排気されるようになっている。
【0050】
センサ温度測定部35は、例えば、各センサ装着部30内に配置された温度センサ等から構成され、例えば、各センサ装着部30に装着されたガスセンサS(ガスセンサSの内部)の温度をそれぞれ測定し、当該測定結果を制御部50に出力する。
【0051】
センサ温度調整部36は、例えば、各センサ装着部30内に配置されたヒータ(例えば、ヒータ膜やペルチェ素子など)等から構成され、例えば、センサ温度調整手段として、各センサ装着部30に装着されたガスセンサS(ガスセンサSの内部)の温度をそれぞれ調整する。
【0052】
センサ湿度測定部37は、例えば、各センサ装着部30内に配置された湿度計等から構成され、例えば、各センサ装着部30に装着されたガスセンサS(ガスセンサSの内部)の湿度をそれぞれ測定し、当該測定結果を制御部50に出力する。
【0053】
センサ湿度調整部38は、例えば、乾燥空気に、加湿部32cにより加湿された湿潤空気を混合することによって、各センサ装着部30に装着されたガスセンサS(ガスセンサSの内部)の湿度を調整する。
具体的には、センサ湿度調整部38は、例えば、第20フローメータF20や第21フローメータF21、第22フローメータF22を制御して、ガス生成部10に導入される標準空気を構成する乾燥空気と湿潤空気との混合比を調整することにより、ガスセンサSの湿度を調整する。
ここで、センサ湿度調整手段は、例えば、加湿部32cと、センサ湿度調整部38と、第20フローメータF20と、第21フローメータF21と、第22フローメータF22と、等から構成される。
【0054】
混合部温度調整部39は、例えば、ガス生成部10が備える各ガス混合部の近傍に配置されたリボンヒータ等から構成され、例えば、混合部温度調整手段として、各ガス混合部の温度をそれぞれ調整する。
【0055】
ライン温度調整部40は、例えば、センサ評価システム1が備える標準ガスラインL1、希釈用ガスラインL2及びガス供給ラインL3の各ラインに巻き付けられたリボンヒータ等から構成され、例えば、ライン温度調整手段として、各ラインの温度をそれぞれ調整する。
【0056】
供給ガス流量調整部41は、例えば、第23フローメータF23、第24フローメータF24、第25フローメータF25、第26フローメータF26、第27フローメータF27等を制御して、ガス供給ラインL3により供給されるガスの流量を調整する。
なお、センサ評価システム1に複数のガスセンサSが装着されている場合、供給ガス流量調整部41は、当該複数のガスセンサSの各々に供給されるガスの流量をそれぞれ調整するようになっている。
ここで、供給ガス流量調整手段は、供給ガス流量調整部41と、第23フローメータF23と、第24フローメータF24と、第25フローメータF25と、第26フローメータF26と、第27フローメータF27と、等により構成される。
【0057】
バルブ・フローメータ制御部42は、例えば、センサ評価システム1が備える各開閉バルブ、各切替バルブ及び各フローメータをそれぞれ制御する。
【0058】
計測部43は、例えば、センサ装着部30に装着されたガスセンサSからの信号値を計測して、当該計測結果をデータ処理部44に出力する。
【0059】
データ処理部44は、例えば、計測部43から入力された計測結果を処理して、当該計測結果に基づく数値データ等を作成する。
ここで、数値データとは、例えば、ガスセンサSに供給したガスの濃度と、当該ガスを供給した際のガスセンサSからの信号値と、の関係を表す検量線データ等である。データ処理部44は、ガスセンサSに供給したガスの濃度として、例えば、ガス濃度測定部16により測定されたガスの濃度を使用し、各ガスセンサSの検量線データを作成するようになっている。
【0060】
表示部45は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等から構成され、例えば、データ処理部44により作成された数値データに基づく数値情報や、センサ評価システム1の操作方法に関する情報などが表示される。
【0061】
操作部46は、例えば、操作ボタン等から構成され、ユーザにより操作されると当該操作信号を制御部50に出力する。また、操作部46は、必要に応じてマウスやタッチパネル(表示部45のLCDパネル等と一体的に構成されたタッチパネル)などのポインティングデバイス等、その他の入力装置を備えるものとしても良い。
【0062】
制御部50は、例えば、センサ評価システム1を構成する各部の動作を集中制御する。
具体的には、制御部50は、例えば、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)51と、RAM(Random Access Memory)52と、記憶部53と、等を備えている。
【0063】
CPU51は、例えば、記憶部53に記憶されたセンサ評価システム1用の各種処理プログラムに従って各種の制御動作を行う。
【0064】
RAM52は、例えば、CPU51によって実行される処理プログラムなどを展開するためのプログラム格納領域、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等を格納するデータ格納領域などを備える。
【0065】
記憶部53は、例えば、センサ評価システム1で実行可能なシステムプログラム、当該システムプログラムで実行可能な各種処理プログラム、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ、CPU51によって演算処理された処理結果のデータ等を記憶する。なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードの形で記憶部53に記憶されている。
【0066】
記憶部53は、例えば、図3に示すように、センサ温度調整制御プログラム531と、センサ湿度調整制御プログラム532と、混合部温度調整制御プログラム533と、ライン温度調整制御プログラム534と、ガス濃度調整制御プログラム535と、切替制御プログラム536と、供給ガス流量調整制御プログラム537と、等を記憶している。
【0067】
センサ温度調整制御プログラム531は、例えば、センサ装着部30に装着されたガスセンサSの温度が所定の温度になるよう、センサ温度測定部35により測定された当該ガスセンサSの温度に基づいて、センサ温度調整部36に当該ガスセンサSの温度を調整させる機能を、CPU51に実現させる。
すなわち、CPU51は、センサ温度測定部35により測定されたガスセンサSの温度をセンサ温度調整部36にフィードバックする。
ここで、所定の温度とは、予め設定された温度であり、例えば、ユーザによる操作部46の操作によって適宜変更可能である。
CPU51は、かかるセンサ温度調整制御プログラム531を実行することによって、センサ温度調整制御手段として機能する。
【0068】
センサ湿度調整制御プログラム532は、例えば、センサ装着部30に装着されたガスセンサSの湿度が所定の湿度になるよう、センサ湿度測定部37により測定された当該ガスセンサSの湿度に基づいて、センサ湿度調整部38に当該ガスセンサSの湿度を調整させる機能を、CPU51に実現させる。
すなわち、CPU51は、センサ湿度測定部37により測定されたガスセンサSの湿度をセンサ湿度調整部38にフィードバックする。
ここで、所定の湿度とは、予め設定された湿度であり、例えば、ユーザによる操作部46の操作によって適宜変更可能である。
CPU51は、かかるセンサ湿度調整制御プログラム532を実行することによってセンサ湿度調整制御手段として機能する。
【0069】
混合部温度調整制御プログラム533は、例えば、ガス生成部10が備える各ガス混合部の温度が所定の温度(室温より高い温度)になるよう、混合部温度調整部39に当該各ガス混合部の温度をそれぞれ調整させる機能を、CPU51に実現させる。
ここで、所定の温度(室温より高い温度)は、予め設定された温度であり、例えば、ユーザによる操作部46の操作によって適宜変更可能である。
CPU51は、かかる混合部温度調整制御プログラム533を実行することによって、混合部温度調整制御手段として機能する。
【0070】
ライン温度調整制御プログラム534は、例えば、センサ評価システム1が備える各ラインの温度が所定の温度(室温より高い温度)になるよう、ライン温度調整部40に当該各ラインの温度をそれぞれ調整させる機能を、CPU51に実現させる。
ここで、所定の温度(室温より高い温度)は、予め設定された温度であり、例えば、ユーザによる操作部46の操作によって適宜変更可能である。
CPU51は、かかるライン温度調整制御プログラム534を実行することによって、ライン温度調整制御手段として機能する。
【0071】
ガス濃度調整制御プログラム535は、例えば、ガス生成部10が備える各ガス混合部により生成されるガスの濃度がそれぞれ所定の濃度になるよう、ガス濃度調整部17に当該各ガス混合部により生成されるガスの濃度をそれぞれ調整させる機能を、CPU51に実現させる。
ここで、所定の濃度とは、予め設定された濃度であり、例えば、ユーザによる操作部46の操作によって適宜変更可能である。
【0072】
具体的には、CPU51は、例えば、予め設定された所定の濃度に応じて、生成濃度検量線データ(RAM52等に記憶されているガスの生成条件と、生成ガス濃度と、の関係を表す検量線データ)基づいて、標準ガスの流量、標準空気の流量及び低濃度標準ガスの流量を算出し、当該算出された流量になるよう、ガス濃度調整部17に、標準ガスの流量、標準空気の流量及び、標準ガスの流量及び低濃度標準ガスの流量を調整させる。
すなわち、CPU51は、“(第1低濃度標準ガスの濃度として予め設定された濃度)=(第1ガス混合部11に導入する標準ガスの濃度)×(第1ガス混合部11に導入する標準ガスの流量)/((第1ガス混合部11に導入する標準ガスの流量)+(第1ガス混合部11に導入する標準空気の流量))”と、“(第M低濃度標準ガスの濃度として予め設定された濃度)=(第Mガス混合部に導入する第M−1低濃度標準ガスの濃度)×(第Mガス混合部に導入する第M−1低濃度標準ガスの流量)/((第Mガス混合部に導入する第M−1低濃度標準ガスの流量)+(第Mガス混合部に導入する標準空気の流量))”と、を満たす標準ガスの流量、標準空気の流量及び低濃度標準ガスの流量を算出し、当該算出された流量になるよう、ガス濃度調整部17に、標準ガスの流量、標準空気の流量及び低濃度標準ガスの流量を調整させる。ただし、実際の各低濃度標準ガスの設定濃度は生成濃度検量線データとの対応から一意的に決定されることになる。
CPU51は、かかるガス濃度調整制御プログラム535を実行することによってガス濃度調整制御手段として機能する。
【0073】
切替制御プログラム536は、例えば、ガス供給ラインL3によりガスセンサSに供給されるガスが第1〜第4低濃度標準ガスのうちの何れか1つになるよう、切替部18に切替させる機能を、CPU51に実現させる。
すなわち、CPU51は、切替部18により、ガスセンサSに供給されるガスの種類を切り替えることによって、ガスセンサSに供給されるガスの濃度を切り替える。
【0074】
供給ガス流量調整制御プログラム537は、例えば、センサ装着部30に装着されたガスセンサSに供給されるガスの流量が所定の流量になるよう、供給ガス流量調整部41にガス供給ラインL3により供給されるガスの流量を調整させる機能を、CPU51に実現させる。
なお、センサ評価システム1に複数のガスセンサSが装着されている場合、CPU51は、当該複数のガスセンサSの各々に供給されるガスの流量が所定の流量になるよう、供給ガス調整部41にガス供給ラインL3により供給されるガスの流量をそれぞれ調整させるようになっている。
ここで、所定の流量とは、例えば、予め設定された流量であり、例えば、ユーザによる操作部46の操作によって適宜変更可能である。
CPU51は、かかる供給ガス流量調整制御プログラム537を実行することによって、供給ガス流量調整制御手段として機能する。
【0075】
<センサ評価処理>
次に、本実施形態のセンサ評価システム1によるガスセンサSの評価に関する処理について、図4のフローチャートを参照して説明する。
【0076】
センサ評価システム1によるガスセンサSの評価に際して、ユーザは、まず、センサ装着部30にガスセンサSを装着し、そして、操作部46を操作してセンサ評価システム1内の洗浄を開始するよう指示する。
ユーザ(操作部46)によりセンサ評価システム1内の洗浄を開始するよう指示されると、CPU51は、まず、センサ装着部30に装着されたガスセンサSの温度の調整、ガス生成部10が備える各ガス混合部の温度の調整、センサ評価システム1が備える各ラインの温度の調整を開始する(ステップS1)。そして、CPU51は、例えば、ガスセンサSの評価(ステップS10)が終了した時点で、これらの調整を終了するようになっている。
【0077】
具体的には、CPU51は、センサ温度調整制御プログラム531を実行して、ガスセンサSの温度が所定の温度(例えば、30℃)になるよう、センサ温度調整部36にガスセンサSの温度を調整させる。
また、CPU51は、混合部温度調整制御プログラム533を実行して、各ガス混合部の温度が室温より高い所定の温度(例えば、38℃)になるよう、混合部温度調整部39に各ガス混合部の温度を調整させる。
また、CPU51は、ライン温度調整制御プログラム534を実行して、各ラインの温度が室温より高い所定の温度(例えば、38℃)になるよう、ライン温度調整部40に各ラインの温度を調整させる。
なお、各ガス混合部の温度の調整及び各ラインの温度の調整を、ステップS1で開始して、ステップS10が終了した時点で終了するようにしたが、これに限ることはなく、例えば、常時(すなわち、センサ評価処理(図4)を実行していない間も)行うようにしても良い。これにより、センサ評価処理を実行していない間も、室温の変化によってセンサ評価システム1の内部に結露が生じるのを防ぐことができる。
【0078】
次いで、CPU51は、第1ライン洗浄処理を所定時間(例えば、1時間)実行する(ステップS2)。
具体的には、CPU51は、例えば、標準空気貯蔵部32a、フィルタ32b及び第2MFC32の内部並びにこれらを接続するラインの内部が洗浄されるよう、バルブ・フローメータ制御部42に、例えば、各開閉バルブ及び各フローメータが全て閉まっている状態から、第11開閉バルブVa11を開けるよう指示するとともに、第2MFC32に適切な流量を設定して、第2MFC32や真空ポンプ33に動作するよう指示する。
これにより、標準空気貯蔵部32a、フィルタ32b及び第2MFC32の内部並びにこれらを接続するラインの内部のガスが排気部33aを介してセンサ評価システム1の外部に排気されて洗浄されるとともに、希釈用ガスラインL2における第20フローメータF20及び第21フローメータF21の直前までが標準空気で満たされる。
【0079】
次いで、第1ライン洗浄処理の実行が終了すると、CPU51は、第1排気処理を所定時間(例えば、1時間)実行する(ステップS3)。
具体的には、CPU51は、例えば、標準空気が、各ガス混合部を経由して排気されるよう、バルブ・フローメータ制御部42に、例えば、第1切替バルブVb1〜第4切替バルブVb4を生成部用排気部15側に切り替え、第11開閉バルブVa11を閉めて、第20フローメータF20、第27フローメータF27、第18フローメータF18、第1フローメータF1〜第4フローメータF4、第6フローメータF6〜第8フローメータF8、第5開閉バルブVa5〜第8開閉バルブVa8を開けるよう指示する。
【0080】
次いで、第1排気処理の実行が終了すると、CPU51は、第2排気処理を所定時間(例えば、1時間)実行する(ステップS4)。
具体的には、CPU51は、標準空気が、センサ装着部30に装着されたガスセンサSを経由して排気されるよう、バルブ・フローメータ制御部42に、例えば、第27フローメータF27を閉じて、第21フローメータF21〜第26フローメータF26を開けるよう指示する。
【0081】
ここで、CPU51は、例えば、ステップS4において、ガスセンサSに供給されるガスの流量の調整、ガスセンサSの湿度の調整を開始し、例えば、ガスセンサSの評価(ステップS10)が終了した時点で、これらの調整を終了するようになっている。
具体的には、CPU51は、供給ガス流量調整制御プログラム537を実行して、ガスセンサSに供給されるガスの流量が所定の流量(例えば、40sccm)になるよう、供給ガス流量調整部41にガス供給ラインL3により供給されるガスの流量の調整を開始させる。すなわち、供給ガス流量調整部41は、第23フローメータF23の流量として流量120sccm、第14フローメータF24〜第16フローメータF26の流量として流量40sccmを設定する。
また、CPU51は、センサ湿度調整制御プログラム532を実行して、ガスセンサSの湿度が所定の湿度(例えば、90%)になるよう、センサ湿度調整部38にガスセンサSの湿度を調整させる。
【0082】
また、第1ライン洗浄処理の実行が終了すると、CPU51は、第2ライン洗浄処理を所定時間(例えば、1時間)実行する(ステップS5)。
具体的には、CPU51は、例えば、標準ガス貯蔵部31a、フィルタ31b及び第1MFC31の内部並びにこれらを接続するラインの内部が洗浄されるよう、バルブ・フローメータ制御部42に、第11開閉バルブVa11を閉めて、第10開閉バルブVa10を開けるよう指示するとともに、第1MFC31に適切な流量を設定して、第1MFC31に動作するよう指示する。
これにより、標準ガス貯蔵部31a、フィルタ31b及び第1MFC31の内部並びにこれらを接続するラインの内部のガスが排気部33aを介してセンサ評価システム1の外部に排気されて洗浄されるとともに、供給ガスラインL1における第9開閉バルブVa9の直前までが標準ガスで満たされる。
【0083】
次いで、第2ライン洗浄処理の実行が終了すると、CPU51は、例えば、バルブ・フローメータ制御部42に、第10開閉バルブVa10を閉じて、第9開閉バルブVa9を開けるよう指示するとともに、真空ポンプ33に動作を停止するよう指示し、例えば、第2排気処理の実行(ステップS4)と平行して、ガス生成部10によるガスの生成を開始する(ステップS6)。
【0084】
具体的には、CPU51は、ガス濃度調整制御プログラム535を実行して、各ガス混合部により生成されるガスの濃度が所定の濃度になるよう、ガス濃度調整部17にガス混合部により生成されるガスの濃度を調整させる。
例えば、標準ガス貯蔵部31aに貯蔵されている標準ガスの濃度が1000ppbであり、第1低濃度標準ガスの濃度(所定の濃度)として200ppb、第2低濃度標準ガスの濃度(所定の濃度)として40ppb、第3低濃度標準ガスの濃度(所定の濃度)として8ppb、第4低濃度標準ガスの濃度(所定の濃度)として1.6ppbが設定されている場合、CPU51は、ガス濃度調整部17に、第1MFC31の流量として流量5sccm、第1フローメータF1〜第4フローメータF4の流量として流量20sccm、第6フローメータF6〜第8フローメータF8の流量として流量5sccm、第9フローメータF9〜第12フローメータF12の流量として流量5sccmを設定させるとともに、第1フローメータF1〜第4フローメータF4の流量が20sccmとなるよう、第2MFC32、第20フローメータF20〜第22フローメータF22、第5フローメータF5、第18フローメータF18等の流量を、例えば、ガスセンサSの評価(ステップS10)が終了するまで調整させる。したがって、後述するように、ステップS7で、第18フローメータF18は閉じられるが、この段階で、ガス濃度調整部17は、第1フローメータF1〜第4フローメータF4の流量が20sccmとなるよう、第2MFC32、第20フローメータF20〜第22フローメータF22、第5フローメータF5等の流量を再度調整する。
【0085】
次いで、ガスの生成の開始から所定時間(生成された低濃度標準ガスの濃度が十分安定する時間(例えば、3時間))経過後、CPU51は、第2排気処理の実行(ステップS4)が終了したことを確認すると、バルブ・フローメータ制御部42に、第18フローメータF18を閉じるよう指示し、各ガス混合部により生成されたガスを、捕集管16aにより捕集する(ステップS7)。
具体的には、CPU51は、各ガス混合部により生成されたガスが、捕集管16aに捕集されるよう、バルブ・フローメータ制御部42に、例えば、第5開閉バルブVa5〜第8開閉バルブVa8を閉じて、第1開閉バルブVa1〜第4開閉バルブVa4を開けるよう指示する。
そして、CPU51は、エアーサンプラー16a等に動作を開始するよう指示する。
【0086】
次に、捕集開始から所定時間(例えば、30分)が経過して、所定量(例えば、20L)のガスが捕集管16aに捕集された後、CPU51は、各ガス混合部により生成されたガスが、生成部用排気部15により排気されるよう、バルブ・フローメータ制御部42に、例えば、第1開閉バルブVa1〜第4開閉バルブVa4を閉じて、第5開閉バルブVa5〜第8開閉バルブVa8を開けるよう指示する。
【0087】
次いで、CPU51は、ガス濃度測定部16に、各ガス混合部により生成されて捕集管16aに捕集されたガスの濃度をそれぞれ測定させて(ステップS8)、当該測定されたガスの濃度を各ガス混合部により生成されたガスの濃度としてRAM52等に記憶させる(ステップS9)。
具体的には、CPU51は、第1ガス混合部11により生成されたガスの濃度の測定値を第1低濃度標準ガスの濃度として記憶させ、第2ガス混合部12により生成されたガスの濃度の測定値を第2低濃度標準ガスの濃度として記憶させ、第3ガス混合部13により生成されたガスの濃度の測定値を第3低濃度標準ガスの濃度として記憶させ、第4ガス混合部14により生成されたガスの濃度の測定値を第4低濃度標準ガスの濃度として記憶させる。これにより、ガス生成部10により生成されたガスの濃度が規定される。
【0088】
次いで、CPU51は、供給するガスの種類(供給するガスの濃度)を切り替えながら、ガスセンサSの評価を行う(ステップS10)。
【0089】
具体的には、CPU51は、切替制御プログラム536を実行して、第4ガス混合部14により生成されたガス(第4低濃度標準ガス)が、ガスセンサSに供給されるよう、切替部18に、例えば、第1切替バルブVb1〜第3切替バルブVb3を生成部用排気部15側にしたまま、第4切替バルブVb4をガス供給ラインL3側に切り替えよう指示するとともに、計測部43に、ガスセンサSからの信号値を計測するよう指示する。
【0090】
次いで、CPU51は、切替制御プログラム536を実行して、第3ガス混合部13により生成されたガス(第3低濃度標準ガス)が、ガスセンサSに供給されるよう、切替部18に、例えば、第1切替バルブVb1、第2切替バルブVb2を生成部用排気部15側にしたまま、第4切替バルブVb4を生成用排気部15側に切り替えて、第3切替バルブVb3をガス供給ラインL3側に切り替えるよう指示するとともに、計測部43に、ガスセンサSからの信号値を計測するよう指示する。
【0091】
次いで、CPU51は、切替制御プログラム536を実行して、第2ガス混合部12により生成されたガス(第2低濃度標準ガス)が、ガスセンサSに供給されるよう、切替部18に、例えば、第1切替バルブVb1、第4切替バルブVb4を生成部用排気部15側にしたまま、第3切替バルブVb3を生成用排気部15側に切り替えて、第2切替バルブVb2をガス供給ラインL3側に切り替えるよう指示するとともに、計測部43に、ガスセンサSからの信号値を計測するよう指示する。
【0092】
次いで、CPU51は、切替制御プログラム536を実行して、第1ガス混合部12により生成されたガス(第1低濃度標準ガス)が、ガスセンサSに供給されるよう、切替部18に、例えば、第3切替バルブVb3、第4切替バルブVb4を生成部用排気部15側にしたまま、第2切替バルブVb2を生成用排気部15側に切り替えて、第1切替バルブVb1をガス供給ラインL3側に切り替えるよう指示するとともに、計測部43に、ガスセンサSからの信号値を計測するよう指示する。
【0093】
次いで、CPU51は、例えば、データ処理部44に、計測部43による計測結果を処理させて、当該計測結果に基づく数値データ(例えば、評価対象センサ(ガスセンサS)の検量線データなど)を作成させ、表示部45に、当該数値データに基づく数値情報等を表示させ、本処理を終了する。
ここで、ガスセンサSに供給するガスを切り替える度に、第2排気処理(標準空気を、センサ装着部30に装着されたガスセンサSを経由して排気する処理)を実行するようにしても良い。これにより、センサのベースラインを回復させ、初期状態へと戻すことができる。
また、ガスセンサSの評価を繰り返し行う際も、ガスセンサSの評価を繰り返し行う度に、第2排気処理を実行するようにしても良い。これにより、センサのベースラインを回復させ、初期状態へと戻すことができる。
また、各ガスセンサSの温度や湿度を変化させて、評価を行うことにより、温度依存性や湿度依存性などガスセンサの環境試験を行うこともできる。
なお、上記したセンサ評価処理では、供給するガスの種類を第4低濃度標準ガス→第3低濃度標準ガス→第2低濃度標準ガス→第1低濃度標準ガスの順に低濃度標準ガスの種類を切り替えるようにしたが、低濃度標準ガスの種類の切り替え順は任意である。
【実施例1】
【0094】
以下、具体的な実施例によって本発明を説明するが、発明はこれらに限定されるものではない。
【0095】
本実施例では、標準ガスとしてホルムアルデヒドガス(濃度1000ppb)を用い、各ガス混合部により生成されたガスの濃度の実測値と、理論値と、を比較した。
【0096】
まず、第1MFC31に流量5sccmを設定し、第1フローメータF1〜第4フローメータF4の流量として流量10sccmを設定し、第6フローメータF6〜第8フローメータF8の流量として流量5sccmを設定して、ガス生成部10にガスを生成させた。
次いで、各ガス混合部により生成されたガスを捕集管16aでそれぞれ捕集し、DNPH−HPLC法によりホルムアルデヒド濃度の測定をそれぞれ行った。その結果を図5に示す。
【0097】
図5においては、黒菱形プロット(◆)でDNPH−HPLC法により測定したホルムアルデヒド濃度の実測値を示し、白菱形プロット(◇)で、第1MFC31、第1フローメータF1〜第4フローメータF4、第6フローメータF6〜第8フローメータF8に設定した流量から算出されるホルムアルデヒド濃度の理論値を示す。
具体的には、第1ガス混合部11により生成されるガス(第1低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“1000ppb×5sccm/(5sccm+10sccm)”となり、第2ガス混合部12により生成されるガス(第2低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第1低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+10sccm)”となり、第3ガス混合部13により生成されるガス(第3低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第2低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+10sccm)”となり、第4ガス混合部14により生成されるガス(第4低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第3低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+10sccm)”となる。
【0098】
また、第1MFC31に流量5sccmを設定し、第1フローメータF1〜第4フローメータF4の流量として流量20sccmを設定し、第6フローメータF6〜第8フローメータF8の流量として流量5sccmを設定して、ガス生成部10にガスを生成させた。
次いで、各ガス混合部により生成されたガスを捕集管16aでそれぞれ捕集し、DNPH−HPLC法によりホルムアルデヒド濃度の測定をそれぞれ行った。その結果を図6に示す。
【0099】
図6においては、黒四角プロット(■)でDNPH−HPLC法により測定したホルムアルデヒド濃度の実測値を示し、白四角プロット(□)で、第1MFC31、第1フローメータF1〜第4フローメータF4、第6フローメータF6〜第8フローメータF8に設定した流量から算出されるホルムアルデヒド濃度の理論値を示す。
具体的には、第1ガス混合部11により生成されるガス(第1低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“1000ppb×5sccm/(5sccm+20sccm)”となり、第2ガス混合部12により生成されるガス(第2低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第1低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+20sccm)”となり、第3ガス混合部13により生成されるガス(第3低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第2低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+20sccm)”となり、第4ガス混合部14により生成されるガス(第4低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第3低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+20sccm)”となる。
【0100】
また、第1MFC31に流量5sccmを設定し、第1フローメータF1〜第4フローメータF4の流量として流量30sccmを設定し、第6フローメータF6〜第8フローメータF8の流量として流量5sccmを設定して、ガス生成部10にガスを生成させた。
次いで、各ガス混合部により生成されたガスを捕集管16aでそれぞれ捕集し、DNPH−HPLC法によりホルムアルデヒド濃度の測定をそれぞれ行った。その結果を図7に示す。
【0101】
図7においては、黒三角プロット(▲)でDNPH−HPLC法により測定したホルムアルデヒド濃度の実測値を示し、白三角プロット(△)で、第1MFC31、第1フローメータF1〜第4フローメータF4、第6フローメータF6〜第8フローメータF8に設定した流量から算出されるホルムアルデヒド濃度の理論値を示す。
具体的には、第1ガス混合部11により生成されるガス(第1低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“1000ppb×5sccm/(5sccm+30sccm)”となり、第2ガス混合部12により生成されるガス(第2低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第1低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+30sccm)”となり、第3ガス混合部13により生成されるガス(第3低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第2低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+30sccm)”となり、第4ガス混合部14により生成されるガス(第4低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第3低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+30sccm)となる。
【0102】
また、第1MFC31に流量5sccmを設定し、第1フローメータF1〜第4フローメータF4の流量として流量40sccmを設定し、第6フローメータF6〜第8フローメータF8の流量として流量5sccmを設定して、ガス生成部10にガスを生成させた。
次いで、各ガス混合部により生成されたガスを捕集管16aでそれぞれ捕集し、DNPH−HPLC法によりホルムアルデヒド濃度の測定をそれぞれ行った。その結果を図8に示す。
【0103】
図8においては、黒丸プロット(●)でDNPH−HPLC法により測定したホルムアルデヒド濃度の実測値を示し、白丸プロット(○)で、第1MFC31、第1フローメータF1〜第4フローメータF4、第6フローメータF6〜第8フローメータF8に設定した流量から算出されるホルムアルデヒド濃度の理論値を示す。
具体的には、第1ガス混合部11により生成されるガス(第1低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“1000ppb×5sccm/(5sccm+40sccm)”となり、第2ガス混合部12により生成されるガス(第2低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第1低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+40sccm)”となり、第3ガス混合部13により生成されるガス(第3低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第2低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+40sccm)”となり、第4ガス混合部14により生成されるガス(第4低濃度標準ガス)の濃度の理論値は、“(第3低濃度標準ガスの濃度)×5sccm/(5sccm+40sccm)”となる。
【0104】
図5〜図8の結果から、標準ガスを希釈していくにつれて、すなわち、ガス混合部が後段になるにつれて、実測値が理論値からややずれていくものの、極低濃度領域においても、ほぼ理論値通りの濃度を有するガスを再現性良く生成できることが分かった。
【0105】
以上説明した本実施形態のガス生成装置(ガス生成部10及び制御部50)によれば、互いに直列に接続されたN個(Nは、2≦Nを満たす何れか1つの整数)のガス混合部を備え、N個のガス混合部のうちの第1ガス混合部11は、標準ガスをガス混合部に導入するための標準ガスラインL1と希釈用ガスをガス混合部に導入するための希釈用ガスラインL2とガス混合部により生成されたガスを外部に供給するためのガス供給ラインL3とに接続され、標準ガスラインL1から導入された標準ガスと、希釈用ガスラインL2から導入された希釈用ガスと、を混合して第1低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第1低濃度標準ガスを第2ガス混合部12及び/又はガス供給ラインL3に導入し、N個のガス混合部のうちの第Mガス混合部(Mは、2≦M≦Nを満たす全ての整数)は、希釈用ガスラインL2とガス供給ラインとL3に接続され、N個のガス混合部のうちの第M−1ガス混合部から導入された第M−1低濃度標準ガスと、希釈用ガスラインL2から導入された希釈用ガスと、を混合して第M低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第M低濃度標準ガスをN個のガス混合部のうちの第M+1ガス混合部及び/又はガス供給ラインL3に導入するようになっている。
すなわち、互いに直列に接続された多段のガス混合部を備えているため、導入されたガスを希釈して生成した低濃度標準ガスを直ちに次段に導入することができ、そして、当該次段で当該導入された低濃度標準ガスを希釈して、より低濃度の低濃度標準ガスを生成できるため、任意濃度の複数の低濃度標準ガスを略同時に生成することができる。
したがって、順次希釈するだけの簡易な構成で、複数種類の濃度の標準ガスを高速に生成することができる。これは、センサの評価などにおいて、濃度の安定化に長時間を要する低濃度標準ガスを用いる場合、時間的、経済的に極めて有効である。
【0106】
また、以上説明した本実施形態のガス生成装置(ガス生成部10及び制御部50)によれば、ガス供給ラインL3により供給されるガスを、第1〜第N低濃度標準ガスのうちの何れか1つに切り替える切替部18を備えている。
したがって、所望された濃度の標準ガスのみを供給することができ、また、複数種類の濃度の標準ガスを略同時に生成するので供給する標準ガスを次々に切り替えることができ、使い勝手が良い。
【0107】
以上説明した本発明のセンサ評価システム1によれば、ガス生成部10を備え、ガス供給ラインL3は、ガス混合部により生成されたガスをガスセンサSに供給するようになっている。
すなわち、ガス生成部10により生成されたガスを用いてガスセンサSを評価できるため、ガスセンサSの評価を短時間で行うことができる。
【0108】
また、以上説明した本実施形態のセンサ評価システム1によれば、ガスセンサSの温度を調整するセンサ温度調整部36を備え、ガスセンサSの温度が所定の温度になるよう、センサ温度調整部36に当該ガスセンサSの温度を調整させるようになっている。
したがって、ガスセンサSを評価している間、ガスセンサS内の温度を一定に保つことができるため、ガスセンサSの評価を安定して正確に行うことができる。また、ガスセンサS内の温度を任意の温度に保つことができるため、評価法の幅が広がると同時に、環境試験に用いることもできる。
【0109】
また、以上説明した本実施形態のセンサ評価システム1によれば、希釈用ガスを加湿することにより、ガスセンサSの湿度を調整するセンサ湿度調整部38を備え、ガスセンサSの湿度が所定の湿度になるよう、センサ湿度調整部38により当該ガスセンサSの湿度を調整するようになっている。
したがって、ガスセンサSを評価している間、ガスセンサS内の湿度を一定に保つことができるため、ガスセンサSの評価を安定して正確に行うことができる。また、ガスセンサS内の湿度を任意の湿度に保つことができるため、評価法の幅が広がると同時に、環境試験に用いることもできる。
【0110】
また、以上説明した本実施形態のセンサ評価システム1によれば、各ガス混合部の温度をそれぞれ調整する混合部温度調整部39を備え、各ガス混合部の温度が室温より高くなるよう、混合部温度調整部39により当該各ガス混合部の温度をそれぞれ調整するようになっているとともに、標準ガスラインL1、希釈用ガスラインL2及びガス供給ラインL3の各ラインの温度をそれぞれ調整するライン温度調整部40を備え、各ラインの温度が室温より高くなるよう、ライン温度調整部40により当該各ラインの温度をそれぞれ調整するようになっている。
したがって、希釈用ガスを加湿すると、各ガス混合部内や各ライン内に結露が生じてしまう場合があるが、各ガス混合部や各ラインの温度を室温よりも高い温度に保つことができるため、当該結露を防止することができ、ガスセンサSの評価を安定して正確に行うことができる。
【0111】
また、以上説明した本実施形態のセンサ評価システム1によれば、ガス供給ラインL3により供給されるガスの流量を調整する供給ガス流量調整部41を備え、ガスセンサSに供給されるガスの流量が所定の流量になるよう、供給ガス流量調整部41によりガス供給ラインL3により供給されるガスの流量を調整するようになっている。
したがって、ガスセンサSを評価している間、供給するガスの流量を一定に保つことができるため、ガスセンサSの評価を安定して正確に行うことができる。また、供給するガスの流量を任意の流量に保つことができるため、評価法の幅が広がり、使い勝手が良い。
【0112】
また、以上説明した本実施形態のセンサ評価システム1によれば、ガス供給ラインL3は、第1ガス混合部11〜第4ガス混合部14のうちの何れか1つにより生成されたガスを一度に複数のガスセンサSに供給可能となるよう、ガスセンサS側が複数に分岐している。
したがって、一度に複数のガスセンサSを評価できるので効率が良い。
【0113】
なお、本発明は、上記した実施の形態のものに限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0114】
<変形例1>
ガス濃度調整制御プログラム535を実行したCPU51は、予め設定された所定の濃度に基づいて、標準ガスの流量、標準空気の流量及び低濃度標準ガスの流量を算出し、当該算出された流量になるよう、ガス濃度調整部17に調整させるようにしたが、これに限ることはなく、例えば、ガス濃度測定部16により測定された低濃度標準ガスの濃度をガス濃度調整部17にフィードバックするようにしても良い。
【0115】
すなわち、CPU51は、例えば、まず、予め設定された所定の濃度に基づいて、標準ガスの流量、標準空気の流量及び低濃度標準ガスの流量を算出し、当該算出された流量になるよう、ガス濃度調整部17に調整させ、その後、各ガス混合部により生成される低濃度標準ガスの濃度がそれぞれ当該予め設定された所定の濃度に一致するよう、ガス濃度測定部16により測定された低濃度標準ガスの濃度に基づいて、ガス濃度調整部17に更に調整させるようにしても良い。
これにより、ガス濃度調整部17によって、例えば、まず、標準ガスの流量、標準空気の流量及び低濃度標準ガスの流量が、算出された流量になるよう調整され、その後、標準ガスの流量、標準空気の流量及び低濃度標準ガスの流量のうちの少なくとも何れか1つが、測定された低濃度標準ガスの濃度に基づいて調整されることになる。
【0116】
この場合のガスセンサSの評価処理については、例えば、図9のフローチャートに示すように、ガス濃度測定部16による測定(ステップS8)の後、CPU51は、当該測定された第1〜第4低濃度標準ガスの濃度と、所定の濃度(予め設定された第1〜第4低濃度標準ガスの濃度)と、をそれぞれ比較して、低濃度標準ガスの濃度を調整する必要があるか否かを判断する(ステップS21)。
【0117】
ステップS21で、低濃度標準ガスの濃度を調整する必要があると判断すると(ステップS21;Yes)、すなわち、ガス濃度測定部16により測定された第1〜第4低濃度標準ガスの濃度のうちの何れか1つでも、予め設定された所定の濃度と一致しないものがある場合には、CPU51は、第1〜第4低濃度標準ガスの濃度の全てが予め設定された所定の濃度に一致するよう、ガス濃度調整部17に標準ガスの流量、標準空気の流量及び低濃度標準ガスの流量のうちの少なくとも何れか1つを調整させ(ステップS22)、ステップS8以降の処理を繰り返し行う。
【0118】
一方、ステップS21で、低濃度標準ガスの濃度を調整する必要がないと判断すると(ステップS21;No)、すなわち、ガス濃度測定部16により測定された第1〜第4低濃度標準ガスの濃度の全てが、所定の濃度と一致する場合には、CPU51は、ステップS9の処理に移行する。
【0119】
以上説明した変形例1のセンサ評価システム1によれば、各ガス混合部により生成されたガスの濃度をそれぞれ測定するガス濃度測定部16と、標準ガスラインL3から導入される標準ガスの流量、希釈用ガスラインL2から導入される標準空気の流量及び第M−1ガス混合部から導入される第M−1低濃度標準ガスの流量のうちの少なくとも何れか1つを調整することによって、各ガス混合部により生成される低濃度標準ガスの濃度をそれぞれ調整するガス濃度調整部17と、を備え、各ガス混合部により生成される低濃度標準ガスの濃度がそれぞれ所定の濃度になるよう、ガス濃度測定部16により測定された低濃度標準ガスの濃度に基づいて、ガス濃度調整部17に当該各ガス混合部により生成される低濃度標準ガスの濃度をそれぞれ調整させるようになっている。
したがって、予め設定された所定の濃度を有する低濃度標準ガスを確実に生成することができる。
【0120】
なお、上記実施形態及び変形例1において、第1フローメータF1〜第4フローメータF4の流量として同一の流量を設定し、第6フローメータF6〜第8フローメータF8の流量として同一の流量を設定するようにしたが、第1フローメータF1〜第4フローメータF4の流量、第6フローメータF6〜第8フローメータF8の流量は、予め設定された所定の濃度(第1〜第4低濃度標準ガスの濃度)に従って調整されるのであれば、同一であっても良いし、異なっていても良い。
【0121】
また、上記実施形態及び変形例1において、第24フローメータF24〜第26フローメータF26の流量として同一の流量を設定するようにしたが、第24フローメータF24〜第26フローメータF26の流量は、予め設定された所定の流量に調整されるのであれば、同一であっても良いし、異なっていても良い。
【0122】
また、上記実施形態及び変形例1において、ガス供給ラインL3におけるガスセンサS側の分岐の数、すなわち、センサ評価システム1が備えるセンサ装着部30の数は、3つに限ることはなく、1つであっても良いし、2つであっても良いし、4つ以上であっても良い。
【0123】
また、上記実施形態及び変形例1において、ガス生成部10にガス濃度測定部16を備えるようにしたが、ガス生成部10は、ガス濃度測定部16を備えていなくても良い。
この場合、生成された低濃度標準ガスの濃度の測定は、ガス生成部10の外部(センサ評価システム1の内部も含むし、外部も含む)に備えられた外部装置(濃度測定装置)で行うと良い。外部装置で濃度を測定する場合、上記実施形態においては、当該外部装置により測定された濃度を用いてガスセンサSの評価を行うと良い。また、変形例1においては、当該外部装置により測定された濃度をガス濃度調整部17にフィードバックすると良い。
【0124】
また、上記実施形態及び変形例1において、センサ評価システム1に、生成部用排気部15と、システム用排気部34と、の2つの排気部を備えるようにしたが、これに限ることはなく、生成部用排気部15とシステム用排気部34とを一体化して、1つの排気部としても良い。
【0125】
また、上記実施形態及び変形例1において、室温よりも高い温度が予め設定されており、当該設定されている温度になるよう、各ガス混合部や各ラインの温度を調整するようにしたが、これに限ることはなく、例えば、センサ評価システム1に室温測定部を備えて、当該室温測定部により測定された室温よりも高い温度になるよう、各ガス混合部や各ラインの温度を調整するようにしても良い。
【0126】
また、上記実施形態及び変形例1において、希釈用ガスは、標準空気に限ることはなく、標準ガスを希釈できるガスであれば任意であり、例えば、標準空気のように、標準ガス中に含まれる特定物質(例えば、標準ガスがホルムアルデヒドガスである場合はホルムアルデヒド)を含まないガスが好ましい。
【0127】
また、上記実施形態及び変形例1において、ガス生成部10が備えるガス混合部の数は、4つに限ることはなく、複数であれば任意である。すなわち、“N”は、“N=4”に限ることはなく、“2≦N”を満たす何れか1つの整数であれば任意である。
【0128】
また、上記実施形態及び変形例1において、各ガス混合部により生成されたガスのうちから1種類のガスを選択してガス供給ラインL3によりガスセンサSに供給するようにしたが、これに限ることはなく、例えば、N個のガス混合部により生成されたN種類のガスのうちの任意のA種類(Aは、A≦Nを満たす整数)を選択してB個(Bは任意の整数)のガスセンサSに任意の組み合わせで供給するマトリックス型のガス供給ラインL3を構成するようにしても良い。
【0129】
また、上記実施形態及び変形例1において、各ガス混合部により生成されたガスをガスセンサSに供給して、ガスセンサSを評価するようにしたが、これに限ることはなく、例えば、第18フローメータF18を介して標準ガスをガスセンサSに供給するとともに、各ガス混合部により生成されたガスをガスセンサSに供給して、ガスセンサSを評価するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】本発明を適用した一実施形態のセンサ評価システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明を適用した一実施形態のセンサ評価システムが備えるガス生成部の構成を模式的に示す図である。
【図3】本発明を適用した一実施形態のセンサ評価システムの機能的構成を示すブロック図である。
【図4】本発明を適用した一実施形態のセンサ評価システムによるガスセンサの評価に関する処理について説明するためのフローチャートである。
【図5】各ガス混合部により生成されたガスの濃度の実測値と、理論値と、の比較結果を示す図である。
【図6】各ガス混合部により生成されたガスの濃度の実測値と、理論値と、の比較結果を示す図である。
【図7】各ガス混合部により生成されたガスの濃度の実測値と、理論値と、の比較結果を示す図である。
【図8】各ガス混合部により生成されたガスの濃度の実測値と、理論値と、の比較結果を示す図である。
【図9】変形例1のセンサ評価システムによるガスセンサの評価に関する処理について説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0131】
1 センサ評価システム
10 ガス生成部(ガス生成装置)
11 第1ガス混合部
12 第2ガス混合部
13 第3ガス混合部
14 第4ガス混合部
16 ガス濃度測定部(ガス濃度測定手段)
17 ガス濃度調整部(ガス濃度調整手段)
18 切替部(切替手段)
31 第1MFC(ガス濃度調整手段)
32 第2MFC(ガス濃度調整手段)
32c 加湿部(センサ湿度調整手段)
36 センサ温度調整部(センサ温度調整手段)
38 センサ湿度調整部(センサ湿度調整手段)
39 混合部温度調整部(混合部温度調整手段)
40 ライン温度調整部(ライン温度調整手段)
41 供給ガス流量調整部(供給ガス流量調整手段)
51 CPU(ガス生成装置(ガス濃度調整制御手段)、センサ温度調整制御手段、センサ湿度調整制御手段、混合部温度調整制御手段、ライン温度調整制御手段、供給ガス流量調整制御手段)
531 センサ温度調整制御プログラム(センサ温度調整制御手段)
532 センサ湿度調整制御プログラム(センサ湿度調整制御手段)
533 混合部温度調整制御プログラム(混合部温度調整制御手段)
534 ライン温度調整制御プログラム(ライン温度調整制御手段)
535 ガス濃度調整制御プログラム(ガス生成装置(ガス濃度調整制御手段))
536 切替制御プログラム(ガス生成装置)
537 供給ガス流量調整制御プログラム(供給ガス流量調整制御手段)
F1 第1フローメータ(ガス濃度調整手段)
F2 第2フローメータ(ガス濃度調整手段)
F3 第3フローメータ(ガス濃度調整手段)
F4 第4フローメータ(ガス濃度調整手段)
F5 第5フローメータ(ガス濃度調整手段)
F6 第6フローメータ(ガス濃度調整手段)
F7 第7フローメータ(ガス濃度調整手段)
F8 第8フローメータ(ガス濃度調整手段)
F9 第9フローメータ(ガス濃度調整手段)
F10 第10フローメータ(ガス濃度調整手段)
F11 第11フローメータ(ガス濃度調整手段)
F20 第20開閉バルブ(センサ湿度調整手段)
F21 第21開閉バルブ(センサ湿度調整手段)
F22 第23フローメータ(センサ湿度調整手段)
F23 第23フローメータ(供給ガス流量調整手段)
F24 第24フローメータ(供給ガス流量調整手段)
F25 第25フローメータ(供給ガス流量調整手段)
F26 第26フローメータ(供給ガス流量調整手段)
F27 第27フローメータ(供給ガス流量調整手段)
L1 標準ガスライン
L2 希釈用ガスライン
L3 ガス供給ライン
S ガスセンサ
Vb1 第1切替バルブ(切替手段)
Vb2 第2切替バルブ(切替手段)
Vb3 第3切替バルブ(切替手段)
Vb4 第4切替バルブ(切替手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに直列に接続されたN個(Nは、2≦Nを満たす何れか1つの整数)のガス混合部を備え、
前記N個のガス混合部のうちの第1ガス混合部は、標準ガスを前記ガス混合部に導入するための標準ガスラインと希釈用ガスを前記ガス混合部に導入するための希釈用ガスラインと前記ガス混合部により生成されたガスを外部に供給するためのガス供給ラインとに接続され、前記標準ガスラインから導入された標準ガスと、前記希釈用ガスラインから導入された希釈用ガスと、を混合して第1低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第1低濃度標準ガスを前記N個のガス混合部のうちの第2ガス混合部及び/又は前記ガス供給ラインに導入し、
前記N個のガス混合部のうちの第Mガス混合部(Mは、2≦M≦Nを満たす全ての整数)は、前記希釈用ガスラインと前記ガス供給ラインとに接続され、前記N個のガス混合部のうちの第M−1ガス混合部から導入された第M−1低濃度標準ガスと、前記希釈用ガスラインから導入された希釈用ガスと、を混合して第M低濃度標準ガスを生成し、当該生成された第M低濃度標準ガスを前記N個のガス混合部のうちの第M+1ガス混合部及び/又は前記ガス供給ラインに導入することを特徴とするガス生成装置。
【請求項2】
請求項1に記載のガス生成装置において、
第1〜第Nガス混合部の各ガス混合部により生成されたガスの濃度をそれぞれ測定するガス濃度測定手段と、
前記標準ガスラインから導入される標準ガスの流量、前記希釈用ガスラインから導入される希釈用ガスの流量及び前記第M−1ガス混合部から導入される第M−1低濃度標準ガスの流量のうちの少なくとも何れか1つを調整することによって、前記各ガス混合部により生成されるガスの濃度をそれぞれ調整するガス濃度調整手段と、
前記各ガス混合部により生成されるガスの濃度がそれぞれ所定の濃度になるよう、前記ガス濃度測定手段により測定されたガスの濃度に基づいて、前記ガス濃度調整手段に当該各ガス混合部により生成されるガスの濃度をそれぞれ調整させるガス濃度調整制御手段と、
を備えることを特徴とするガス生成装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のガス生成装置において、
前記ガス供給ラインにより供給されるガスを、第1〜第N低濃度標準ガスのうちの何れか1つに切り替える切替手段を備えることを特徴とするガス生成装置。
【請求項4】
ガスセンサを評価するセンサ評価システムにおいて、
請求項1〜3の何れか一項に記載のガス生成装置を備え、
前記ガス供給ラインは、前記ガス混合部により生成されたガスを前記ガスセンサに供給することを特徴とするセンサ評価システム。
【請求項5】
請求項4に記載のセンサ評価システムにおいて、
前記ガスセンサの温度を調整するセンサ温度調整手段と、
前記ガスセンサの温度が所定の温度になるよう、前記センサ温度調整手段に当該ガスセンサの温度を調整させるセンサ温度調整制御手段と、
を備えることを特徴とするセンサ評価システム。
【請求項6】
請求項4又は5に記載のセンサ評価システムにおいて、
前記希釈用ガスを加湿することにより、前記ガスセンサの湿度を調整するセンサ湿度調整手段と、
前記ガスセンサの湿度が所定の湿度になるよう、前記センサ湿度調整手段に当該ガスセンサの湿度を調整させるセンサ湿度調整制御手段と、
を備えることを特徴とするセンサ評価システム。
【請求項7】
請求項6に記載のセンサ評価システムにおいて、
前記各ガス混合部の温度をそれぞれ調整する混合部温度調整手段と、
前記各ガス混合部の温度が室温より高くなるよう、前記混合部温度調整手段に当該各ガス混合部の温度をそれぞれ調整させる混合部温度調整制御手段と、
前記標準ガスライン、前記希釈用ガスライン及び前記ガス供給ラインの各ラインの温度をそれぞれ調整するライン温度調整手段と、
前記各ラインの温度が室温より高くなるよう、前記ライン温度調整手段に当該各ラインの温度をそれぞれ調整させるライン温度調整制御手段と、
を備えることを特徴とするセンサ評価システム。
【請求項8】
請求項4〜7の何れか一項に記載のセンサ評価システムにおいて、
前記ガス供給ラインにより供給されるガスの流量を調整する供給ガス流量調整手段と、
前記ガスセンサに供給されるガスの流量が所定の流量になるよう、前記供給ガス流量調整手段に前記ガス供給ラインにより供給されるガスの流量を調整させる供給ガス流量調整制御手段と、
を備えることを特徴とするセンサ評価システム。
【請求項9】
請求項4〜8の何れか一項に記載のセンサ評価システムにおいて、
前記ガス供給ラインは、前記ガス混合部により生成されたガスを一度に複数の前記ガスセンサに供給可能となるよう、前記ガスセンサ側が複数に分岐していることを特徴とするセンサ評価システム。
【請求項10】
ガスセンサを評価するセンサ評価システムにおいて、
請求項3に記載のガス生成装置と、
前記ガスセンサの温度を調整するセンサ温度調整手段と、
前記ガスセンサの温度が所定の温度になるよう、前記センサ温度調整手段に当該ガスセンサの温度を調整させるセンサ温度調整制御手段と、
前記希釈用ガスを加湿することにより、前記ガスセンサの湿度を調整するセンサ湿度調整手段と、
前記ガスセンサの湿度が所定の湿度になるよう、前記センサ湿度調整手段に当該ガスセンサの湿度を調整させるセンサ湿度調整制御手段と、
前記各ガス混合部の温度をそれぞれ調整する混合部温度調整手段と、
前記各ガス混合部の温度が室温より高くなるよう、前記混合部温度調整手段に当該各ガス混合部の温度をそれぞれ調整させる混合部温度調整制御手段と、
前記標準ガスライン、前記希釈用ガスライン及び前記ガス供給ラインの各ラインの温度をそれぞれ調整するライン温度調整手段と、
前記各ラインの温度が室温より高くなるよう、前記ライン温度調整手段に当該各ラインの温度をそれぞれ調整させるライン温度調整制御手段と、
前記ガス供給ラインにより供給されるガスの流量を調整する供給ガス流量調整手段と、
前記ガス供給ラインにより供給されるガスの流量が所定の流量になるよう、前記供給ガス流量調整手段に当該ガス供給ラインにより供給されるガスの流量を調整させる供給ガス流量調整制御手段と、
を備え、
前記ガス供給ラインは、前記ガス混合部により生成されたガスを一度に複数の前記ガスセンサに供給可能となるよう、前記ガスセンサ側が複数に分岐しており、
前記供給ガス流量調整手段は、前記複数のガスセンサの各々に供給されるガスの流量をそれぞれ調整し、
前記供給ガス流量調整制御手段は、前記複数のガスセンサの各々に供給されるガスの流量が所定の流量になるよう、前記供給ガス調整手段に前記分岐したガス供給ラインにより供給されるガスの流量をそれぞれ調整させることを特徴とするセンサ評価システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−107337(P2010−107337A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279317(P2008−279317)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(505303059)株式会社船井電機新応用技術研究所 (108)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】