説明

ガス発生器の点火装置

【課題】静電気放電に対する保護性に優れたガス発生器の点火装置を提供する。
【解決手段】エアバッグ等に用いられるガス発生器のための点火装置であって、基板と、この基板上に電気絶縁されて配置された薄膜の電気ブリッジ構造を有するブリッジ部と、基板上に配置されかつブリッジ部と同じ構造を有するとともに、ブリッジ部よりも大きな面積を有してブリッジ部の各端部に接続されたパッド部と、このパッド部の各々の上に重ねられかつブリッジ部を露出させるように離隔して配置されるとともに、電源に接続される一対の電気伝導性ランドと、を含み、ブリッジ部とパッド部との接続部分の四隅の輪郭が5μm〜100μmの曲率半径を有するように形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の乗客を保護するエアバッグ等のガス発生器の点火装置に関するものである。特に、本発明は、静電気放電による誤爆に対する耐性を有したSCB(Semiconductor Bridge)からなる起爆装置として機能する点火装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的には、SCBとは蒸着等の半導体技術を用いて製造されたブリッジを総称するものであるが、その構造は引用文献1に開示されている。すなわちブリッジ部よりも相対的に大きな面積を有する間隔を置いて配置された2つのパッド部と、これらのパッド部の間に延在するブリッジ部とを有し、パッド部には電気的接点の役割を果たす金属性のランドが重ねられている。これらのパッド部とブリッジ部とは、直線的に接続されるため、ブリッジ部とパッド部の接続部分の輪郭は、直線が交わる隅部を有するものがある。
【0003】
また、引用文献2に開示されているように点火起爆剤としては、静電気による誤爆を防ぐために、ブリッジと並列にバリスタやキャパシタ、ダイオード等を設置して、フィルター回路を構成し、かつブリッジ部とパッド部との境界部分の輪郭は、直線が交わる隅部を有するものがある。
【0004】
さらに、ホトエッチングフィラメントを用いた点火起爆装置として引用文献3に開示されているように静電気誤爆を防ぐために0.7mm以上の曲率半径を有する曲線でブリッジを構成したものがある。
【特許文献1】米国特許6,324,979号明細書
【特許文献2】特開2000-108838号公報
【特許文献3】米国特許6,408,758号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、引用文献1に開示されたSCBの構造においては、ブリッジ部に静電気などが印加されると、パッド部との接続部分の隅部では電流密度が高くなり、局部的な温度上昇を引き起こすことになり、誤爆の可能性がある等の問題を起こすことになる。
【0006】
また、引用文献2に開示された装置においては、静電気での誤爆を防ぐために、バリスタやキャパシタ、ダイオード等をブリッジ部と並列に設置し、フィルター回路を構成することで静電気による誤爆を防ぐことを目的にしているが、ブリッジ部とパッド部との境界部分の輪郭には、直線が交わる隅部を有しているので、この隅部に電流が集中し、静電気による隅部からの発火の可能性があり、静電気対策として十分ではない。
【0007】
さらに引用文献3に開示されたホトエッチングフィラメントを用いた点火起爆装置では0.7mm以上の曲率半径を有する曲線状に構成しているが、SCB等の低エネルギー着火を行う分野では、一般的にブリッジのサイズが数十μmの四角形を有するような小さなものであり、曲率半径0.7mm以上の外側輪郭で回路を構成すると、ブリッジ部が相対的に小さく、エネルギーの集中を効率よく行うことができず低エネルギーでの着火(数百μJ以下)を達成できなくなるという問題を有している。また、半導体ブリッジの点火装置はその1辺が0.85mmと非常に小さいため、0.7mm以上の曲率半径でこのサイズの基台に収めることは実質的に無理であるという問題を生じていた。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、静電気放電に対する保護性に優れたガス発生器の点火装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のガス発生器の点火装置は、エアバッグ等に用いられるガス発生器のための点火装置であって、この点火装置が、
基板と、
該基板上に電気絶縁されて配置された薄膜の電気ブリッジ構造を有するブリッジ部と、
基板上に配置されかつブリッジ部と同じ構造を有するとともに、前記ブリッジ部よりも大きな面積を有して前記ブリッジ部の各端部に接続されたパッド部と、
該パッド部の各々の上に重ねられかつ前記ブリッジ部を露出させるように離隔して配置されるとともに、電源に接続される一対の電気伝導性ランドと、を含み、
ブリッジ部とパッド部との接続部分の四隅の輪郭が5μm〜100μm、好ましくは5μm〜50μmの曲率半径を有するように形成されていることを特徴とする。
【0010】
このようなガス発生器のための点火装置において、ブリッジ部が燃料層とその上に重ねられた抵抗層とを含み、前記燃料層が高温において互いに反応する反応性金属と反応性絶縁物とを重ね合わせた層を少なくとも2層以上組合せてなり、そして、反応性絶縁物が前記反応性金属よりも大きな抵抗率を有することを特徴とする。このような構成を採用することにより、発生プラズマが大きくなり着火信頼性が向上する。
【0011】
上記ガス発生器の点火装置においては、基板がシリコンからなり、このシリコン中にダイオードを設けるとともに、このダイオード上にランドが設置されかつ電気的に導通されていることを特徴とする。このような構成を採用することにより、静電気による誤作動をより確実に防止できる。
【0012】
また、ガス発生器の点火装置においては、ダイオードのブレークダウン電圧がブリッジ部の完全着火電圧よりも高いことを特徴とする。このような構成を採用することにより、着火性能を落さずに静電気による誤作動をより確実に防止できる。
【0013】
また、上記のようなガス発生器の点火装置においては、燃料層の反応性金属と反応性絶縁物がそれぞれ、チタンとボロンであることを特徴とする。このような構成を採用することにより、着火信頼性を更に向上させることができる。
【0014】
このようなガス発生器の点火装置においては、抵抗層が燃料層の反応性金属と同じ材質の金属からなり、燃料層の最上部の層が反応性金属からなるようにして、抵抗層を兼ねることを特徴とする。このような構成を採用することにより、製造効率がより向上する。
【0015】
さらに上記ガス発生器の点火装置においては、点火装置のアッセンブリにおけるヘッダー内には、エネルギー材料充填物が点火装置に接して設けられていることを特徴とする。このような構成が、もっとも効率的な構成となる。
【0016】
上記のようなガス発生器の点火装置は、マイクロガスジェネレータまたはインフレータに用いられることを特徴とする。このような用途が本発明のガス発生器の最も好適な用途である。
【発明の効果】
【0017】
本発明による上記構成のガス発生器の点火装置は、パッド部とブリッジ部との接続部の四隅の輪郭が5μm〜100μmの曲率半径を有するように形成されているので、従来のSCBからなる点火装置における直線と直線が交わる隅部で発生する局部的な電流集中と、それにより隅部に集中していた温度が曲線部全体に分散されて静電気印加時の最高温度が低くなり、隅部の温度上昇が大幅に緩和される。これにより、同じエネルギーの静電気が印加された場合でも、ブリッジ部の隅部における火薬の発火温度に達しにくく、静電気に対する耐性を向上させることができる。
【0018】
また、上記構成のガス発生器の点火装置においては、パッド部とブリッジ部との接続部分が曲率半径5μm以上の曲線であるために、ブリッジのサイズが数十μmのものであっても、低エネルギー着火を実質的に害することなく静電気に対する耐性を向上させることができる。
【0019】
また、本発明による点火装置においては、基板にシリコンを用い、そこにダイオードを形成し、このダイオードとブリッジ部が電気的に並列に接続されるので、静電気放電による誤作動を防ぐことができ、その安全性を著しく向上させるという効果を奏する。
【発明の実施の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
本発明の実施の形態によるガス発生器の点火装置10は、図1および図2に示すように、半導体ブリッジからなるものであり、シリコン16の上に酸化シリコン14の層を重ねてなる基板12、この基板12上に離隔して重ねられたパッド部18a、18b、これらのパッド部18a、18bを相互に接続するブリッジ部20、パッド部18a、18bの上に載せられた金属、例えば、アルミニウムのランド26a、26bからなっている。これらのランド26a、26bは、金属リード線28a、28bによってスイッチ31を介して電池、DC電源、あるいはコンデンサー等からなるDCエネルギー源のような電源30に接続されて、電気回路を構成している。
【0021】
上記パッド部18a、18bとブリッジ部20は、図2に示すように蒸着によって形成されるが、その詳細な形態は図3に示されるように、ブリッジ部20とパッド部18a、18bとが相互に接続され、その接続部が5μm以上の曲率半径を有する曲線部60として形成されている。そして、ブリッジ部20とパッド部18a、18bとは、図2に示すように反応性金属と反応性絶縁物が積層された燃料層22とその上に配置された抵抗層24からなっている。また、パッド部18a、18bに載せられたランド26a、26bは、アルミニウムに代えて、金、銀、ニッケル、クロムまたはその他の金属を使用することができる。
【0022】
また、パッド部18a、18b、ランド26a、26bは、それらの平面形状が図3(A)に半分のみを示すように、ブリッジ部20を台形上のパッド部18a、ランド26aにしてもよく、また、図3(B)に同様に半分のみを示すように、長方形状のパッド部18a’、ランド26a’にしてもよい。その際、パッド部18a、18a’とブリッジ部20の接続部は、いずれの場合も曲線部60からなるようにする必要がある。
【0023】
上記のような図1、2および3に示すような点火装置10は、半導体ブリッジを、例えば、セラミック、シリコン、またはガラスから製造することができるものであり、図4に示されるような点火装置アッセンブリ32における電気絶縁ヘッダーベース36に一構成部材として設けられるものである。しかしながら、ヘッダーベース36は、熱伝導性をよくするために金属で製造されていて、点火装置10に接続される電気リード線28a、28bを内部に導くために、ヘッダーベース36に対して通路37a、37bが開けられて、例えば、ガラスによって絶縁されるとともに、その通過部分から湿気、液体あるいはその他の汚染物が侵入しないように、周知の適当な封入材でシールされている。さらに、ヘッダーベース36は、アッセンブリ32のケーシングを成すための管体38に溶接されて、高い気密性を保持している。
【0024】
上記のように、点火装置10は反応性ブリッジからなるものであるので、ヘッダーベース36の上面36a上に設置されていて、電気リード線28a、28bが結線体34a、34bにより点火装置10におけるランド26a、26bに電気的に接続されている。また、ヘッダーベース36から導出された電気リード線28a、28bは、図1に示すようにDCエネルギー源30に接続される。また、半導体ブリッジを有する点火装置10を内蔵した管体38は、エネルギー材料となる、例えば過塩素酸カリウムジルコニウム(ZPP)のような材料の圧縮粉末からなるエネルギー材料充填物42を内部に収納している。このエネルギー材料充填物42としては、この他に、過塩素酸カリウム水素化チタン、アジ化鉛等のあらゆる適したエネルギー材料を使用することができる。また、図4に示すようにエネルギー材料充填物42は、その燃焼感度が異なる複数種の組成(42a、42b)としてもよい。
【0025】
上記構成の点火装置10は、図1から図4までを参照して説明すると、以下のように作用する。図1に示す電気回路において、スイッチ31が閉じられると、リード線28a、28b、アルミニウム製のランド26a、26b、およびブリッジ部20の抵抗層24により形成される回路に電流が流れ、ブリッジ20にDC電流またはコンデンサーの放電のどちらかに必要な電気エネルギーが提供される。その際、図2に示される点火装置10においては、ブリッジ部20の抵抗層24がジュール熱で加熱され、エネルギー充填物42(42a、42b)を発火させることもできるが、より着火信頼性を向上させるため下記するプラズマ発生が起こる構成を採用することが好ましい。すなわち、図4に示された点火装置アッセンブリ32においては、抵抗層24の下に反応性絶縁物の層が配置されるために、電流が抵抗層24の反応性金属を通過して、燃料層22が抵抗層24のジュール熱によって加熱される。その際、上層から順次燃料層の22の反応性金属と反応性絶縁物が気化および反応して、プラズマ化する。プラズマ状態では伝導性があるために、プラズマ中を電流が流れ、反応は下の層に進み、最終的には電流が流れなくなるか、燃料層22が無くなるまで反応が継続される。そして、燃料層22の発熱反応により、プラズマのエネルギーは増大され、この高エネルギーのプラズマがエネルギー材料充填物24に直接エネルギーを供給することによって、その発火温度以上に到達させ、有効な信頼できる発火をもたらす。
【0026】
以上のような本発明による半導体ブリッジを有する点火装置は、例えば自動車のエアバッグを膨張させるための充填物を発火させるか、または、その他のより大きな爆発性充填物を起爆させるような、既知のブリッジワイヤーの点火装置に適用されるのと同様な適用が可能である。したがって、本発明による点火装置を用いた点火装置アッセンブリ32は、図1に示されるような電気回路に電流が適切に流れると、意図した目的を達成するように、エネルギー充填物42の十分信頼性の高い点火が可能となる。
【0027】
以下において、上記説明のような本発明による点火装置の具体的な適用例についてさらに説明する。
【実施例】
【0028】
点火装置10が図5および図6に示すような積層された反応性ブリッジ部20を有する点火装置である場合、標準の半導体加工装置および方法を使用して製造することができる。この点火装置では、図1および図2に示されたものに相当する部分には、同じ数字が使用されて、試験されたチタン・ボロンブリッジを使用した点火装置を説明することにする。
この実施例では、ブリッジ部における燃料層22のために反応性金属として、例えば、チタンを使用し、反応性絶縁物として、例えば、ボロンを使用して、燃料層22のボロン層とチタン層とを交互に基板12の酸化シリコン14上に蒸着し、そして、最下層のボロンの下に酸化シリコンとの密着性を向上する目的でチタンが蒸着されている。燃料層22のボロン層の厚みは、例えば、225nmにし、チタン層の厚みは250nmとすることができ、ボロン層とチタン層との組み合わせを1セットとして、5セットが積層される。燃料層22の上には、さらに抵抗層24としてチタン層を蒸着し、最上層のチタン層の厚みは、例えば、1μmにして、この厚みによってブリッジ部の実質的な抵抗値を所望の値に調整することができる。また、ブリッジ部は、その長さ、幅、厚みを変えることによって平均着火電圧を変更することができる。
【0029】
この点火装置においては、図1に示されるような反応性ブリッジ部が通常のマスキングおよびエッチング法を使用して形成され、さらに、その上にアルミニウムのランド26a、26bを図1に示すようにパッド部18a、18b上に重ねて、かつブリッジ部を露出させ、得られた点火装置を図4に示されるようヘッダーベース上に設置して125μmのアルミ電線を使用した結線体34a、34bを、電気リード線28a、28bに超音波等を使用した既知のボンディング技術によって結線されて、点火装置アッセンブリを完成することができる。
【0030】
本発明による点火装置の効果を確認するために、同じブリッジサイズにおけるパッド部とブリッジ部との境界部に曲率半径5μm以上の曲線を持ったものと、持っていないものについて、静電気に対する感受性を試験した結果が表1に示されている。この試験は、静電気着火の目安としてブリッジサイズ50μm角のブリッジ部に対して、静電気シミュレーターで静電容量150pF、直列抵抗500Ωを介して静電気放電を行った場合に、Neyer−D法で求めた平均着火電圧である。
【表1】

【0031】
この表からパッド部とブリッジ部との接続部が直線が交差する形状ではなく、曲線であることによって平均着火電圧が高くなることが明らかである。すなわち静電気に対して、感受性が低くなることを示している。
【0032】
実施例1の半導体ブリッジを使用した点火装置は、図5および図6に示されるように、予めシリコン基板に設置したダイオード上に形成したものであり、ダイオード51と抵抗層24が伝導性ランド26によって電気的に接続されたものである。これらの部品は、ダイオードと組み合わせることで、静電気に対して著しい効果を得ることができる。これらの部品は、通常の半導体製造技術のようにシリコンウェーハー上に製造され、各部品が続いてサイコロ状に切断されて、図4に示されるようなヘッダーベース36上に設置されるものである。ヘッダーベース36上の点火装置においては、結線体34a、34bとして125μmのアルミ電線が使用されて、電気リード線28a、28bに超音波等を使用した既知のボンディング技術によって結線されてアッセンブリとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一実施の形態によるガス発生器の点火装置の概念図である。
【図2】図1の線II−IIに沿った点火装置の断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態におけるパッド部とブリッジ部の輪郭を説明するための平面図である。
【図4】本発明による点火装置を用いたガス発生器アッセンブリの断面図である。
【図5】本発明の一実施の形態における点火装置の平面図である。
【図6】図5の線VI−VIに沿った点火装置の断面図である。
【符号の説明】
【0034】
10 点火装置
12 基板
14 酸化シリコン
16 シリコン
18a パッド部
18b パッド部
20 ブリッジ部
22 燃料層
24 抵抗層
26a ランド
26b ランド
28a 電気リード線
28b 電気リード線
30 電源
31 スイッチ
32 アッセンブリ
34a 結線体
34b 結線体
36 ヘッダーベース
37a 通路
37b 通路
38 管体
42a エネルギー材料充填物
42b エネルギー材料充填物
51 ダイオード
52 ダイオード用電極パッド
60 曲線部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアバッグ等に用いられるガス発生器のための点火装置であって、該点火装置が、
基板と、
該基板上に電気絶縁されて配置された薄膜の電気ブリッジ構造を有するブリッジ部と、
前記基板上に配置されかつ前記ブリッジ部と同じ構造を有するとともに、前記ブリッジ部よりも大きな面積を有して前記ブリッジ部の各端部に接続されたパッド部と、
該パッド部の各々の上に重ねられかつ前記ブリッジ部を露出させるように離隔して配置されるとともに、電源に接続される一対の電気伝導性ランドと、を含み、
前記ブリッジ部と前記パッド部との接続部分の四隅の輪郭が5μm〜100μmの曲率半径を有するように形成されていることを特徴とするガス発生器の点火装置。
【請求項2】
前記ブリッジ部が燃料層とその上に重ねられた抵抗層とを含み、前記燃料層が高温において互いに反応する反応性金属と反応性絶縁物とを重ね合わせた層を少なくとも2層以上組合せてなり、そして、前記反応性絶縁物が前記反応性金属よりも大きな抵抗率を有することを特徴とする請求項1に記載されたガス発生器の点火装置。
【請求項3】
前記基板がシリコンからなり、該シリコンにダイオードを設けるとともに、該ダイオード上に前記ランドが設置されかつ電気的に導通されていることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載されたガス発生器の点火装置。
【請求項4】
前記ダイオードのブレークダウン電圧が前記ブリッジ部の完全着火電圧よりも高いことを特徴とする請求項3に記載されたガス発生器の点火装置。
【請求項5】
前記燃料層の反応性金属と反応性絶縁物がそれぞれ、チタンとボロンであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載されたガス発生器の点火装置。
【請求項6】
前記抵抗層が前記燃料層の反応性金属と同じ材質の金属からなり、前記燃料層の最上部の層が反応性金属からなるようにして、前記抵抗層を兼ねることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載されたガス発生器の点火装置。
【請求項7】
前記点火装置のアッセンブリにおけるヘッダー内には、エネルギー材料充填物が前記点火装置に接して設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載されたガス発生器の点火装置。
【請求項8】
マイクロガスジェネレータまたはインフレータに用いたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載されたガス発生器の点火装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−10132(P2006−10132A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−185095(P2004−185095)
【出願日】平成16年6月23日(2004.6.23)
【出願人】(000004086)日本化薬株式会社 (921)
【Fターム(参考)】