説明

ガス警報装置

【課題】 十分な脈動低減効果を得ることができると共に被検ガスのガス流を安定化させることができて所期のガス検知を確実に行うことができ、小型のガス警報装置の提供。
【解決手段】 後背面が垂直な被取り付け面に固定されるガス警報装置において、扁平な縦長の直方体形状の外匣と、当該外匣内に固定されて設けられた一体の樹脂成形品よりなる内部ケーシング部材と、マグネットを具えた可動体がゴム製のダイヤフラムに固定されてなるポンプユニットおよび可動体を駆動させる電磁石よりなる電磁駆動式のポンプと、ガスセンサとを備えてなり、内部ケーシング部材には、ポンプが装着されるポンプ装着部、ガスセンサが接続されるガスセンサ接続部およびその他の被検ガスが導入される構成部材の装着部、並びに、ガスセンサ接続部からバッファ用空間部を介してポンプ装着部に至るガス流路を含む、被検ガスが流通されるガス流路のすべてが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ガス検知の対象空間を画成する壁面に固定して設置する壁面固定型のガス警報装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体装置あるいは液晶装置の製造工場、または各種の化学工場などにおいては、環境雰囲気中に特定の危険性ガスが高濃度で含有されて例えば作業員に危険な状態となった場合に、そのことを警告報知するためにガス警報装置が用いられている。そして、ガス警報装置としては、壁面固定型のものが広く使用されており、その多数のものを横方向に並んだ状態で壁面に固定して配設することにより、種々の種類の危険性ガスを検知することが行われている。
【0003】
このような壁面固定型のガス警報装置のある種のものは、例えばガス警報装置本体の両側面に形成された凹部に係合される一対の弾性アーム部が設けられた取り付け板を壁面に固定し、ガス警報装置本体により取り付け板における弾性アーム部を幅方向外方に押し開いてガス警報装置本体を弾性アーム部の間に挿入することによりガス警報装置本体を弾性アーム部に係合させて壁面に固定する構成とされている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平10−105854号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなガス警報装置においては、被検ガスをガスセンサに供給するガス供給機構として、例えば、マグネットを具えた可動体がゴム製のダイヤフラムに固定されてなるポンプユニットと、可動体を磁気的作用を利用して揺動させてダイヤフラムを往復動させる電磁石とよりなる電磁駆動式のポンプ装置が用いられているが、ガスセンサに供給されるガス流は脈動を伴ういわゆる脈動流であって、脈動による流量変動(ないしは圧力変動)の程度が大きい場合には、センサ出力に与える影響が大きく、安定したガス検知を行うことができないことから、ガス流の脈動を低減させるための対策を講じることが必要とされている。
【0006】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、十分な脈動低減効果を得ることができると共に被検ガスのガス流を安定化させることができて所期のガス検知を確実に行うことができ、小型のガス警報装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のガス警報装置は、扁平な縦長の直方体形状の外匣と、当該外匣内に固定されて設けられた一体の樹脂成形品よりなる内部ケーシング部材と、マグネットを具えた可動体がゴム製のダイヤフラムに固定されてなるポンプユニットおよび可動体を駆動させる電磁石よりなる電磁駆動式のポンプと、ガスセンサとを備えてなり、
内部ケーシング部材には、ポンプが装着されるポンプ装着部、ガスセンサが接続されるガスセンサ接続部およびその他の被検ガスが導入される構成部材の装着部、並びに、ガスセンサ接続部からバッファ用空間部を介してポンプ装着部に至るガス流路を含む、被検ガスが流通されるガス流路のすべてが形成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明のガス警報装置においては、内部ケーシング部材は、その前面に、上方および前方に開口する凹所よりなり、当該凹所を区画する後壁内面にポンプ接続部が形成されたポンプ装着部、および、当該ポンプ装着部の下方に並んだ位置においてガスセンサ接続部が形成されていると共に、その肉厚中において、外匣の下面に設けられたガス導入部からガスセンサ接続部およびバッファ用空間部を介してポンプ接続部に至るガス流路、および、ポンプ接続部から外匣の下面に設けられたガス排出部に至るガス流路が形成された構成とすることができる。
【0009】
また、本発明のガス警報装置においては、バッファ用空間部は、ポンプ装着部の下方位置に形成されており、当該バッファ用空間部の前方側にガスセンサ接続部が形成された構成とされていることが好ましい。
【0010】
さらにまた、本発明のガス警報装置においては、周波数80〜90Hzの交流電力がポンプの電磁石に印加される構成とされていることが好ましい。
【0011】
さらにまた、本発明のガス警報装置においては、ポンプ装着部を区画する後壁の内面に、クッション部材が設けられた構成とされていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明のガス警報装置によれば、基本的には、ポンプ、ガスセンサおよびその他の被検ガスが導入される構成部材の各々が、内部ケーシング部材に形成された所定の装着部に、装着されることにより各構成部材が配管接続されると共に、外匣内におけるスペースが有効に利用されて合理的に配置されるので、ガス警報装置の小型化を図ることができると共に容易に作製することができ、しかも、バッファ用空間部の緩衝作用によって、ポンプによって被検ガスを吸入する構成上不可避的に生ずるガス流の脈動によるセンサ出力に対する影響を低減することができると共に一体成形品であることによりガス流路を画成する壁面を連続面によって形成することができて被検ガスを安定して流通させることができるので、所期のガス検知を確実に行うことができる。
【0013】
さらにまた、バッファ用空間部が、ポンプ装着部の下方位置に形成され、バッファ用空間部の前方側にガスセンサ接続部が形成された構成とされていることにより、所期の脈動低減効果の得られる十分な大きさの容量を有するバッファ用空間部を確保しながら、内部ケーシング部材それ自体が大型化することを防止することができるので、上記効果を一層確実に得ることができる。
【0014】
さらにまた、周波数80〜90Hzの交流電力がポンプの電磁石に印加される構成とされていることにより、必要なガス流量を、ダイヤフラムの膨張収縮回数を増やすことにより確保する構成とされているので、ダイヤフラムを安定して円滑に駆動させることができ、従って、被検ガスのガス流の脈動による影響を低減することができると共にポンプそれ自体の機械的な振動を抑制することができ、ポンプおよびガスセンサが共通の内部ケーシング部材に装着された構成であるにも関わらず、安定したセンサ出力を得ることができる。
【0015】
さらにまた、ポンプ装着部を区画する後壁の内面に、クッション部材が設けられた構成とされていることにより、ポンプユニットとポンプユニット接続部との所期の気密性を確実に得ることができると共に振動によるセンサ出力に対する影響を低減することができて所期のガス検知を高い信頼性をもって行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明のガス警報装置の一例における構成を示す正面図、図2は、図1に示すガス警報装置の上面図、図3は、図1におけるA−A線断面図、図4は、図1におけるB−B線断面図、図5は、ガス警報装置本体の構成を示す斜視図、図6は、内部ケーシング部材の構成をポンプユニットと共に示す斜視図、図7は、内部ケーシング部材の構成を、ポンプ固定用蓋体が装着された状態で示す側面図である。
このガス警報装置は、正面に表示部68および操作部69を有すると共に下面にガス配管接続部29を有し、後背面が、例えば工場およびその他の建物のガス検知対象空間を画成する壁面など垂直な被取り付け面に固定されて設置されるものであって、被取り付け面に固定される固定用装着部材80と、この固定用装着部材80に着脱可能に装着されるガス警報装置本体10とにより構成されている。
【0017】
ガス警報装置本体10は、ベース部材11およびこのベース部材11にネジ止めされて固定されるカバー部材17によって形成される扁平な縦長の直方体形状の外匣20と、この外匣20内においてベース部材11上に固定された一体の樹脂成形品よりなる内部ケーシング部材25と、マグネット43を具えた可動体42がゴム製のダイヤフラム41に固定されてなるポンプユニット40および当該可動体42を磁気的作用を利用して揺動させて当該ダイヤフラム41を往復動させる電磁石48よりなる電磁駆動式のポンプと、外匣20の一方の側壁と内部ケーシング部材25との間の位置において、側壁に沿って前後方向に伸びるよう配設されたメイン基板14(図9参照)と、外匣20内において形成される前方に開口する凹所よりなるガスセンサ装着部を開閉する前面カバー蓋60とを備えており、ガスセンサ72が、当該ガスセンサ72の出力信号を処理するセンサ基板73と共に当該ガスセンサ72の種類に応じたセンサケース71内に収容されることによりガスセンサユニット70としてユニット化されて、ガスセンサ装着部(以下、「ガスセンサユニット装着部」という。)16(図9参照)に着脱自在に装着される構成とされている。
【0018】
ベース部材11は、略平板状の底面部12と、この底面部12の後縁から上方に伸びる背面部13とを有し、背面部13には、固定用装着部材80に対する係合用開口部13Aが形成されている。
ベース部材11における前縁部分には、幅方向における中央部および両端部の各々に、前面カバー蓋60における枢支軸61Aを回転自在に支持する支持部15が形成されている。
【0019】
カバー部材17は、天板17Aおよびこの天板17Aの両側縁から下方に伸びる側面板17Bよりなる、断面形状が略「コ」の字型のものであって、側面板17Bは外方に突出がなく略平らなものである。
カバー部材17における天板17Aの前縁側部分には、前面カバー蓋60を閉状態に固定するロック機構によるロックを解除するロック解除部18が形成されている。ロック解除部18は、上方から押圧されることにより弾性的に変形されるよう、天板17Aの一部分が片状に切り出されてなるボタン部18Aの2つが幅方向に並んで形成されて構成されている。
また、各々の側面板17Bの後背面における下方位置には、固定用装着部材80に対する係止用孔19が形成されている。
【0020】
内部ケーシング部材25の上面には、板金よりなるシャーシ50が固定されており、このシャーシ50は、略板状の天面部51および天面部51の後縁から下方に伸びる板状の背面部53を有し、天面部51における、カバー部材17のロック解除用のボタン部18Aの各々に対応する位置には、前面カバー蓋60を係合により閉状態に固定するための2つの係合用孔52が形成されている。
背面部53は、その下半部が前方に向かって屈曲されて略「L」字型に伸びる形態を有しており、屈曲部分の隅部における幅方向に並んだ位置において、固定用装着部材80に対する2つの係止用孔54が形成されていると共に下方に伸びる板状部分の外面に接続用コネクタ55が設けられている。
【0021】
前面カバー蓋60は、下縁部の両端部に後方に突出するよう設けられた軸受け部61Bを有すると共に当該軸受け部61Bに両端部が固定された幅方向に伸びる枢支軸61Aを有する蓋体61と、この蓋体61の内部に設けられた、表示用素子および操作用ボタンを含む電子部品が実装された表示用/操作用回路基板62と、この表示用/操作用回路基板62を覆うよう設けられた、各々先端部が上下方向に伸びる片状の弾発部材63Aを有する内蓋63とを備えており、表示用/操作用回路基板62は、例えばフラットケーブル(図示せず)により、ガス警報装置本体10におけるメイン基板14と電気的に接続されていると共に、枢支軸61Aがベース部材11の前縁部に形成された支持部15により支持されて、前面カバー蓋ロック機構によって閉状態に固定される閉位置と開状態とされる開位置との間で回動自在に設けられている。
【0022】
前面カバー蓋ロック機構は、前面カバー蓋60の上縁部において互いに幅方向に離間して設けられた2つの係合用爪部65により構成されており、当該係合用爪部65がシャーシ50の係合用孔52の各々に係合されることにより前面カバー蓋60が閉状態に固定される二重のロック機構であって、カバー部材17に形成された2つのボタン部18Aによって前面カバー蓋60の係合用爪部65とシャーシ50の係合用孔52の各々との係合が共に解除されることにより前面カバー蓋60が回動可能な状態とされる。
【0023】
また、前面カバー蓋60には、閉状態とされた状態において、装着されたガスセンサユニット70に係るガスセンサの種類等の情報を示す銘板70Aを、外部から視認するための視認用開口部67が形成されている。
【0024】
而して、このガス警報装置においては、内部ケーシング部材25は、一体の樹脂成形品よりなり、被検ガスを導入するガス導入部29Aおよび被検ガスを排出するガス排出部29Bを含む、被検ガスが流通されるガス流路、並びに、ポンプ装着部、ガスセンサ接続部およびその他の被検ガスが導入される構成部材の装着部のすべてが形成されている。
すなわち、内部ケーシング部材25の前面における上方位置において、ポンプユニット40が収容される上方および前方に開口する凹所よりなり、当該凹所を区画する後壁内面にポンプユニット接続部26Aが形成されたポンプユニット装着部(ポンプ装着部)26が形成されていると共に、ポンプユニット装着部26の下方に並んだ位置において、ガスセンサ接続部28が形成されている。そして、内部ケーシング部材25の肉厚中において、ガス導入部29Aからガスセンサ接続部28およびバッファ用空間部25Aを介してポンプユニット接続部26Aに至るガス流路(以下、「導入側ガス流路」という。)25B、および、ポンプユニット接続部26Aからガス排出部29Bに至る上下方向に直線的に伸びるガス流路(「排出側ガス流路」という。)25Cが形成されている。
また、内部ケーシング部材25の後背面側におけるポンプ装着部26の下方位置には、排出側ガス流路25Cに接続された流量センサ装着部が形成されており、当該流量センサ装着部に対して流量センサ78が着脱可能に装着されている。
【0025】
バッファ用空間部25Aは、ポンプ装着部26の下方位置に形成されており、このバッファ用空間部25Aの前方側にガスセンサ接続部28が形成されている。ここに、バッファ用空間部25Aの大きさは、所期の脈動低減効果が得られる大きさであれば、特に限定されるものではないが、例えば40cm3 とされている。
【0026】
内部ケーシング部材25におけるポンプユニット装着部26の前方開口縁の下部位置には、ポンプユニット装着部26を開閉するポンプ固定用蓋体30が、ポンプ固定用蓋体ロック機構によって閉状態に固定される閉位置とポンプ固定用蓋体ロック機構による固定が解除されて開状態とされる開位置との間で回動自在に設けられている。
ポンプ固定用蓋体30は、ポンプユニット40を押圧状態で固定する垂立部31と、この垂立部31に連続して前方に傾斜した状態で上方に伸びる傾斜部32と、この傾斜部32に連続して後方に傾斜した状態で上方に伸びる指掛部33と、この指掛部33に連続して上方に伸びる先端部34とを有してなり、先端部34には、ポンプ固定用蓋体ロック機構を構成する、シャーシ50に形成された被係合部51Aに係合される係合用爪部34Aが形成されている。
【0027】
このガス警報装置においては、図8に示すように、ポンプ固定用蓋体30が開状態とされた状態において、ポンプユニット40が前方側から外匣20内に挿入され、ポンプユニット40の側面部分において前後方向に伸びるよう形成された位置規制用レール部44がポンプユニット装着部26における案内部材26Bに沿って案内され、ポンプユニット装着部26に収容されて配置される。この状態において、ポンプ固定用蓋体30が閉状態とされることにより、ポンプユニット装着部26の後壁内面における4隅に設けられた点状のクッション部材27A、および、ポンプ固定用蓋体30の垂立部31の内面における、ポンプユニット40の前面の両側部分に接する箇所に設けられた2つのクッション部材27Bを介して押圧されて、ポンプユニット40の後背面に形成されたガス吸引部およびガス吐出部を有するヘッド部45がポンプユニット接続部26Aにセットされた状態とされる。
一方、ポンプユニット40の交換作業を行う場合には、ポンプユニット40は内部ケーシング部材25に対して機械的に固定されていないことから、ポンプ固定用蓋体30のシャーシ50に対する係合を解除することによりロック状態を解除してポンプ固定用蓋体30を開状態にした状態において、ポンプユニット40を単に引き出すことによって取り外すことができる。
【0028】
上記ポンプの一構成例を示すと、ダイヤフラム41のストローク(固定部の幅方向の変位量)は、例えば2mmであり、ガス吐出量は、例えば0.5〜1.5リットル/minの流量の被検ガスをガスセンサ72に供給することができる大きさ、例えば0.5リットル/minであり、真空到達度は例えば10kPaである。
【0029】
上記ポンプにおいては、高周波の交流電力が電磁石48に印加されることにより、ダイヤフラム41に対する可動体42の固定部がダイヤフラム41の軸方向に沿って変位され、これにより、ダイヤフラム41がその軸方向に往復動されてガス吸引部より被検ガスが吸引されると共にガス吐出部を介して被検ガスが吐出されるが、ポンプの電磁石48に印加される交流電力の周波数は、例えば80〜90Hzである。周波数80〜90Hzの高周波が印加されること、すなわち、必要なガス流量を、ダイヤフラム41の軸方向の変位量を大きく設定するのではなく、ダイヤフラム41の膨張収縮回数を増やすことにより確保する構成とされていることにより、ダイヤフラム41を安定して円滑に駆動させることができるので、被検ガスのガス流の脈動を低減することができると共にポンプそれ自体の機械的な振動を抑制することができ、ポンプおよびガスセンサ72が共通の内部ケーシング部材25に装着された構成であるにも関わらず、安定したセンサ出力を得ることができる。
【0030】
また、このガス警報装置においては、ポンプユニット40がポンプユニット装着部26に収容された状態において、ポンプ固定用蓋体30が閉状態とされることにより、図9に示すように、ポンプユニット装着部26の前方位置に、前方に開口する凹所よりなるガスセンサユニット装着部16が形成され、上述したように、ガスセンサ72がユニット化されてガスセンサユニット装着部16に着脱自在に装着される。
【0031】
ガスセンサユニット70を構成するセンサケース71は、ガスセンサ72の種類(検知対象ガスの種類または検知レベルの異なるもの)に応じたものが用いられているが、外形形状が互いに実質的に同一のもの、すなわち、ガスセンサユニット装着部16と適合する外形形状を有するものとされており、従って、このガス警報装置においては、互いに検知対象ガスの種類または検知レベルの異なるガスセンサ72を具えた複数のガスセンサユニットのうちから目的に応じて選択されたいずれか一のガスセンサユニットが、当該ガスセンサユニットに係るガスセンサと異なる種類のガスセンサを具えた他のガスセンサユニットと交換可能に装着できるよう構成されている。
【0032】
ガスセンサ72としては、例えば定電位電解式センサ、熱粒子化式センサ、ガルバニ電池式センサ、接触燃焼式センサ、半導体式センサなどを例示することができる。
【0033】
ガスセンサユニット70は、前面カバー蓋60が開状態とされた状態において、ガスセンサユニット装着部16に対して正面側(前面側)から挿入され、ガス警報装置本体10における接続用コネクタ部16Aと電気的に接続された状態で、ガスセンサユニット装着部16に収容されて配置される。そして、前面カバー蓋60が閉状態とされることにより、ガスセンサユニット70の全体が前面カバー蓋60の内面に設けられた弾発部材63Aを介して押圧されてガスセンサ接続部28にセットされた状態とされる。
一方、例えばガスセンサ72の交換作業を行う場合には、ガスセンサユニット70は内部ケーシング部材25または外匣20に対して機械的に固定されていないことから、前面カバー蓋60の外匣20に対する係合を解除することによりロック状態を解除して前面カバー蓋60を開状態にした状態において、ガスセンサユニット70を単に引き出すことによって取り外すことができる。
【0034】
ガス警報装置本体10における接続用コネクタ部16Aは、若干の遊びをもった状態で設けられており、これにより、ガスセンサ72がガスセンサ接続部28に対して高い気密性が得られる状態で確実に接続することができると共に、ガスセンサユニット70の接続作業時に作用する接続用コネクタ部16Aに対する負荷を軽減することができて接続不良や故障が生ずることを確実に防止することができる。
【0035】
このガス警報装置本体10には、前面カバー蓋60が開状態とされることにより露出される動作状態確認用発光手段14Aが設けられており、例えば、ガスセンサユニット70が動作状態にあるときに前面カバー蓋60が開状態とされることにより発光によって作業者に報知される。
【0036】
このガス警報装置は、上述したように、ガス警報装置本体10が、例えば工場およびその他の建物のガス検知対象空間を画成する壁面など垂直な被取り付け面に固定された固定用装着部材80に着脱可能に装着されて用いられる。
固定用装着部材80は、図10に示すように、被取り付け面に固定される略板状の垂立部82およびこの垂立部82の下縁から前方に伸びる板状の水平部87を有する固定基板(壁掛けアングル)81と、この固定基板81における水平部87に着脱可能に装着されるロック部材90とにより構成されている。
【0037】
固定基板81における垂立部82は、上下方向における略中央部分が内方に向かって断面形状が略「コ」の字状となるよう変形されてなる屈曲部82Aを有し、この屈曲部82Aより上方側部分における幅方向の略中央位置に、各々垂立部82の一部分が片状に切り出された爪状突起83Aよりなる2つの上方側係止部83が幅方向に並んだ位置において、内方側に突出した状態で上向きに形成されていると共に、屈曲部82Aより下方側部分における両側縁部の各々に、上向きの爪状突起84Aよりなる2つの下方側係止部84が内方側に突出した状態で形成されている。図10における符号85は、被取り付け面に対する例えば固定用ネジなどの装着用開口部、86は、ガス警報装置本体10と電気的に接続される接続用コネクタ部、88は、電源ケーブル引き込み用開口部である。
【0038】
固定基板81における上方側係止部83を構成する爪状突起83Aおよび下方側係止部84を構成する爪状突起84Aの上下方向の寸法は、いずれも、例えば7〜8mmとされており、これにより、ガス警報装置本体10を固定用装着部材80から取り外す際に必要とされる上下方向のスライド量を可及的に小さく制限しながら、ガス警報装置本体10の装着時におけるガス警報装置本体10の前後方向の移動が確実に禁止された状態を得ることができる。
【0039】
ロック部材90は、上方に凸となるよう孤状に湾曲した形態を有する本体部91と、この本体部91の正面側板状部分の下端に連続して下方に伸びるレバー部93と、本体部91の背面側板状部分の下端に連続する装着部95とを有する。
本体部91には、ガス警報装置本体10のベース部材11に形成された係合用開口部13Aに係合される係合用爪部92が正面側板状部分の前面に形成されており、固定基板81における水平部87の上面に係止される切り欠き部を有する係止部94が背面側板状部分の外面に形成されている。
【0040】
以下、ガス警報装置本体10の固定用装着部材80に対する着脱方法について説明する。
固定用装着部材80は、ガス警報装置本体10における外匣20の幅領域内に収まる寸法を有するものであるため、被取り付け面に固定された固定用装着部材80における固定基板81の水平部87に沿ってガス警報装置本体10を後方に移動させることにより固定用装着部材80に対して適正な位置に位置合わせされた状態がいわば自動的に得られ、その後、ガス警報装置本体10を下方にスライドさせることにより固定用装着部材80における上方側係止部83がガス警報装置本体10におけるシャーシ50の係止用孔54に係止されると共に固定用装着部材80における下方側係止部84がガス警報装置本体10におけるカバー部材17の係止用孔19に係止される。一方、ガス警報装置本体10が固定用装着部材80に対して位置合わせされた状態(図11(イ))において、ガス警報装置本体10が下方にスライドされることにより、図11(ロ)に示すように、ロック部材90がガス警報装置本体10のベース部材11によって弾性的に変形され、更に下方へスライドされることによりロック部材90の形状が復元されてロック部材90の係合用爪部92がガス警報装置本体10におけるベース部材11の係合用開口部13Aに係合され、これにより、ガス警報装置本体10が上下方向の移動が禁止された状態で、固定用装着部材80に装着、固定される(図11(ハ))。
ガス警報装置本体10が固定用装着部材80に装着された状態においては、固定用装着部材80を含むすべての構成部材が外匣20の幅領域内に収められた状態とされる。
【0041】
一方、ガス警報装置本体10を固定用装着部材80から取り外す場合には、例えばドライバーなどを必要に応じて利用してロック部材90のレバー部93を後方に押すことによりロック部材90を弾性的に変形させ(図11(ロ))、これにより、ロック部材90の係合用爪部92とガス警報装置本体10のベース部材11における係合用開口部13Aとの係合を解除してガス警報装置本体10の固定用装着部材80に対するロック状態を解除し、その後、ガス警報装置本体10を上方にスライドさせることによりガス警報装置本体10と固定用装着部材80とが係止された状態が解除され、ガス警報装置本体10を取り外すことができる。
【0042】
上記ガス警報装置においては、上述したように、目的とするガス成分を検知するためのガスセンサ72を具えたガスセンサユニット70が、ガス警報装置本体10の接続用コネクタ部16Aに接続した状態で、ガス警報装置本体10におけるガスセンサユニット装着部16に挿入配置され、前面カバー蓋60が閉状態とされることにより、ガスセンサ72がセットされた状態、すなわち、ガス検知可能な状態とされる。
そして、ポンプが動作されると、ポンプユニット40におけるダイヤフラム41のその軸方向(前後方向)に対する往復動によって被検ガスがガス導入部29Aを介して導入されてガスセンサ72に供給され、検知対象ガスのガス検知(監視)が行われ、ガスセンサ72からのセンサ出力信号がセンサ基板73によって処理されて作成された検知対象ガスについての測定データが、ガス警報装置本体10におけるメイン基板14に伝送され、メイン基板14によって、表示用データとして表示機構に伝送されて表示部68に表示される。ここに、流量センサ78においては、ポンプユニット40により導入される被検ガスの流量が継続的に測定され、その測定結果に応じてポンプユニット40の動作状態が調整されて被検ガスの流量が制御される。
【0043】
上記ガス警報装置は、例えば、互いに異なる種類のガスセンサを具えたガスセンサユニット70がそれぞれ装着された、同一の構成を有する多数台のものを幅方向に並んだ状態で設置することにより環境監視システムを構築して使用することができる。
このような環境監視システムにおいては、ガス警報装置が上記のような着脱方法により固定されることにより、互いに隣接するガス警報装置間の幅方向におけるスペースの大きさを、例えば10mm以下とすることができ、また、実質的に0mmとすることもできる。
【0044】
このような環境監視システムにおいては、複数台のガス警報装置の各々において、上述のガス検知が行われ、測定された各検知対象ガスのガス濃度が当該検知対象ガスについて設定された警報点を超えている場合には、警報信号が発せられると共に例えばネットワーク等の適宜の通信手段を介して警報信号および当該警報信号に対応する種々の情報が、中央管理手段に送信される。
【0045】
而して、上記ガス警報装置によれば、基本的には、ポンプ、ガスセンサ72、流量センサ78およびその他の被検ガスが導入される構成部材の各々が、内部ケーシング部材25に形成された所定の装着部に装着されることにより各構成部材が配管接続されると共に、外匣20内におけるスペースが有効に利用されて合理的に配置されるので、ガス警報装置の小型化を図ることができると共に容易に作製することができ、しかも、バッファ用空間部25Aの緩衝作用によって、ポンプによって被検ガスを吸入する構成上不可避的に生ずるガス流の脈動によるセンサ出力に対する影響を低減することができると共に内部っケーシング部材25が一体成形品であることによりガス流路を画成する壁面を連続面によって形成することができて被検ガスを安定して流通させることができるので、所期のガス検知を確実に行うことができる。
【0046】
バッファ用空間部25Aが、ポンプ装着部26の下方位置に形成され、バッファ用空間部25Aの前方側にガスセンサ接続部28が形成された構成とされていることにより、所期の脈動低減効果の得られる十分な大きさの容量を有するバッファ用空間部25Aを確保しながら、内部ケーシング部材25それ自体が大型化することを防止することができるので、上記効果を一層確実に得ることができる。
【0047】
周波数80〜90Hzの交流電力がポンプの電磁石48に印加される構成、すなわち、必要なガス流量を、ダイヤフラム41の膨張収縮回数を増やすことにより確保する構成とされていることにより、ダイヤフラム41を安定して円滑に駆動させることができるので、被検ガスのガス流の脈動による影響を低減することができると共にポンプそれ自体の機械的な振動を抑制することができ、ポンプおよびガスセンサ72が共通の内部ケーシング部材25に装着された構成であるにも関わらず、安定したセンサ出力を得ることができる。
【0048】
ポンプユニット装着部26を区画する後壁の内面およびポンプ固定用蓋体30の内面に、クッション部材27A、27Bが設けられていることにより、ポンプユニット40を高い気密性が確保された状態において確実にかつ容易に装着することができると共に、ポンプユニット40の振動等によるガスセンサ指示値に対する影響を低減することができて所期のガス検知を高い信頼性をもって行うことができる。
【0049】
さらに、上記構成のガス警報装置によれば、次のような効果を得ることができる。
【0050】
(1)ガス警報装置本体10を被取り付け面に固定された固定用装着部材80に位置合わせした状態で下方にスライドさせることにより固定用装着部材80における上方側係止部83をガス警報装置本体10におけるシャーシ50の係止用孔54に係止させると共に固定用装着部材80における下方側係止部84をガス警報装置本体10におけるカバー部材17の係止用孔19に係止させ、さらに、ロック部材90の係合用爪部92をガス警報装置本体10におけるベース部材11の係合用開口部13Aに係合させ、これにより、ガス警報装置本体10が固定用装着部材80に装着、固定することができ、しかも、ガス警報装置本体10を固定用装着部材80より取り外す場合には、ガス警報装置の下方に形成される配管用スペースを利用してロック部材90に対してガス警報装置の正面側からアクセスしてガス警報装置本体10とロック部材90との係合を解除することができるよう構成されているので、ガス警報装置の設置作業および取り外し作業を容易に行うことができて高い作業性を得ることができ、しかも、例えば、多数台のものを幅方向に並設する場合には、隣接するガス警報装置間のスペースを確保しておく必要がないので、設置占有面積を小さくことができる。
【0051】
(2)前面カバー蓋60が下方に開く構成とされていることにより、前面カバー蓋60の可動範囲(方向)がガス警報装置本体10の設置/取り外し時におけるアクセス方向(正面方向)と一致している、すなわち、作業用スペースが確保された状態とされているので、前面カバー蓋60の開閉動作が阻害されることがなく、閉位置と開位置との間で確実に回動させることができ、従って、前面カバー蓋60が所定の開位置にある状態において(図9参照)目的とする作業を行うことができて高い作業性を得ることができる。
【0052】
(3)固定用装着部材80を含む構成部材のすべてが外匣20の幅領域内に収められた状態とされていることにより、多数台のものを並設する場合において、隣接するガス警報装置間のスペースを可及的に小さくすること、特に、ガス警報装置を密接して設置することができて設置占有面積を一層小さくすることができる。
【0053】
(4)ガス警報装置本体10を固定用装着部材80(被取り付け面)から取り外すことなく、前面カバー蓋60を開閉することによって、ガスセンサユニット70およびポンプユニット40の着脱を行うことができるので、ガスセンサ72の交換を含むメンテナンス作業等を容易に行うことができ、しかも、ガスセンサユニット70を構成するセンサケース71がガスセンサユニット装着部16に適合する形状であるため、ガスセンサユニット70をガスセンサユニット装着部16に対して単に挿入することによってガスセンサユニット70が適正な位置に規制された状態でガスセンサユニット装着部16に収容され、この状態において前面カバー蓋60が閉状態とされることによって、ガスセンサユニット70が前面カバー蓋60の内面に設けられた弾発部材63Aを介して押圧されてガスセンサ接続部28にセットされた状態とされる構成とされていることにより、ガスセンサユニット70を高い気密性が確保された状態において確実にかつ容易に装着することができ、ガス警報装置の設置作業やメンテナンス作業などの実施において高い作業性を得ることができる。
【0054】
(5)ガス警報装置本体10に装着されたガスセンサ72の銘板を外部から視認可能な視認用開口部67が前面カバー蓋60に形成された構成とされていることにより、前面カバー蓋60を開状態とすることなしに、装着されているガスセンサ72の種類を容易に確認することができるので、例えば互いに検知対象ガスの種類または検知レベルの異なるガスセンサ72が装着された多数台のものが並設された場合などにおいては、メンテナンス作業が必要とされるガス警報装置の特定、装着すべきガスセンサの種類の特定などを容易に行うことができて高い作業性を得ることができる。
【0055】
(6)ガス警報装置本体10に対して種々の種類のガスセンサ72を備えた複数のガスセンサユニット70のうちから目的に応じて選択された一のものが他のものと交換可能に装着できるよう構成されていることにより、一の共通のガス警報装置によって種々の種類のガス成分を検知することができるので、多機能化が図られたものとして構成することができ、しかも、ガス警報装置本体10の設定変更等を伴うことなく、目的とするガス成分を検知することのできる状態を、ガスセンサユニット70を装着するだけで、得ることができるので、目的に応じて選択されるガスセンサユニット70を容易に装着することができる。
【0056】
以上のように、壁面固定型のガス警報装置においては、実際上、十分に大きい作業用スペースを確保することが困難であるところ、上記構成のガス警報装置によれば、ガスセンサユニット70およびポンプユニット40を簡単な操作により簡便にセットすることができ、装置それ自体が小型のものとして構成されているので、壁面固定型のものとして極めて有用なものなる。
【0057】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、ガスセンサはセンサ基板と共にユニット化されてガスセンサ装着部に装着される構成とされている必要はない。
また、ポンプ装置は、ポンプユニットと当該ポンプユニットを駆動させる駆動部とが一体に構成されたものであってもよく、また、電磁駆動式のものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明のガス警報装置の一例における構成を示す正面図である。
【図2】図1に示すガス警報装置の上面図である。
【図3】図1におけるA−A線断面図である。
【図4】図1におけるB−B線断面図である。
【図5】ガス警報装置本体の構成を示す斜視図である。
【図6】内部ケーシング部材の構成を、ポンプユニットと共に示す斜視図である。
【図7】内部ケーシング部材の構成を、ポンプ固定用蓋体が装着された状態で示す側面図である。
【図8】図1に示すガス警報装置の、ポンプユニットが取り外された状態を示す斜視図である。
【図9】図1に示すガス警報装置の、ガスセンサユニットが取り外しされた状態を示す斜視図である。
【図10】固定用装着部材の構成を示す斜視図である。
【図11】ガス警報装置本体の固定用装着部材に対する装着方法を説明するための拡大断面図である。
【符号の説明】
【0059】
10 ガス警報装置本体
11 ベース部材
12 底面部
13 背面部
13A 係合用開口部
14 メイン基板
14A 動作状態確認用発光手段
15 支持部
16 ガスセンサユニット装着部
16A 接続用コネクタ部
17 カバー部材
17A 天板
17B 側面板
18 ロック解除部
18A ボタン部
19 係止用孔
20 外匣
25 内部ケーシング部材
25A バッファ用空間部
25B 導入側ガス流路
25C 排出側ガス流路
26 ポンプユニット装着部
26A ポンプユニット接続部
26B 案内部材
27A、27B クッション部材
28 ガスセンサ接続部
29 ガス配管接続部
29A ガス導入部
29B ガス排出部
30 ポンプ固定用蓋体
31 垂立部
32 傾斜部
33 指掛部
34 先端部
34A 係合用爪部
40 ポンプユニット
41 ダイヤフラム
42 可動体
43 マグネット
44 位置規制用レール部
45 ヘッド部
48 電磁石
50 シャーシ
51 天面部
51A 被係合部
52 係合用孔
53 背面部
54 係止用孔
55 接続用コネクタ
60 前面カバー蓋
61 蓋体
61A 枢支軸
61B 軸受け部
62 表示用/操作用回路基板
63 内蓋
63A 弾発部材
65 係合用爪部
67 視認用開口部
68 表示部
69 操作部
70 ガスセンサユニット
70A 銘板
71 センサケース
72 ガスセンサ
73 センサ基板
78 流量センサ
80 固定用装着部材
81 固定基板(壁掛けアングル)
82 垂立部
82A 屈曲部
83 上方側係止部
83A 爪状突起
84 下方側係止部
84A 爪状突起
85 装着用開口部
86 接続用コネクタ部
87 水平部
88 電源ケーブル引き込み用開口部
90 ロック部材
91 本体部
92 係合用爪部
93 レバー部
94 係止部
95 装着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
扁平な縦長の直方体形状の外匣と、当該外匣内に固定されて設けられた一体の樹脂成形品よりなる内部ケーシング部材と、マグネットを具えた可動体がゴム製のダイヤフラムに固定されてなるポンプユニットおよび可動体を駆動させる電磁石よりなる電磁駆動式のポンプと、ガスセンサとを備えてなり、
内部ケーシング部材には、ポンプが装着されるポンプ装着部、ガスセンサが接続されるガスセンサ接続部およびその他の被検ガスが導入される構成部材の装着部、並びに、ガスセンサ接続部からバッファ用空間部を介してポンプ装着部に至るガス流路を含む、被検ガスが流通されるガス流路のすべてが形成されていることを特徴とするガス警報装置。
【請求項2】
内部ケーシング部材は、その前面に、上方および前方に開口する凹所よりなり、当該凹所を区画する後壁内面にポンプ接続部が形成されたポンプ装着部、および、当該ポンプ装着部の下方に並んだ位置においてガスセンサ接続部が形成されていると共に、その肉厚中において、外匣の下面に設けられたガス導入部からガスセンサ接続部およびバッファ用空間部を介してポンプ接続部に至るガス流路、および、ポンプ接続部から外匣の下面に設けられたガス排出部に至るガス流路が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のガス警報装置。
【請求項3】
バッファ用空間部は、ポンプ装着部の下方位置に形成されており、当該バッファ用空間部の前方側にガスセンサ接続部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガス警報装置。
【請求項4】
周波数80〜90Hzの交流電力がポンプの電磁石に印加されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のガス警報装置。
【請求項5】
ポンプ装着部を区画する後壁の内面に、クッション部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のガス警報装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−102374(P2010−102374A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−270701(P2008−270701)
【出願日】平成20年10月21日(2008.10.21)
【出願人】(000250421)理研計器株式会社 (216)
【Fターム(参考)】