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ガス除去フィルタろ材
説明

ガス除去フィルタろ材

【課題】 近年の環境変化と共にビル空調、病院施設やクリーンルームなどへの空調システムに於いては、従来の粉じん粒子の除去に加え、大気中に含まれる、アルカリ性ガスあるいは酸性ガスなどの汚染ガスの除去が要求されるようになってきた。
【解決手段】 繊維径が0.3〜50μm、厚みが0.1〜1.0mmの合繊繊維またはガラス繊維や天然繊維などからなる不織布あるいは織布にバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付けて、繊維径が0.01〜0.5μmの超極細繊維層を積層させ、前記不織布あるいは織布と超極細繊維を一体化した積層フィルタ基材にグラフト重合や薬液添着法などの手法によりイオン交換基や反応基を付与したガス除去フィルタろ材としたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は工場空調、大気中に含まれる粉じん粒子と、アルカリ性ガスや酸性ガスなどの汚染ガスとを同時に除去できるようにしたエアフィルタのガス除去フィルタろ材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の環境変化と共にビル空調、病院施設やクリーンルームなどへの空調システムに於いては、従来の粉じん粒子の除去に加え、大気中に含まれる、アルカリ性ガスあるいは酸性ガスなどの汚染ガスの除去が要求されるようになってきた。
【0003】
一般的にエアフィルタに於いてはフィルタろ材の繊維密度を高くして、より高い捕集効率を維持しょうとしている。一方フィルタろ材の繊維密度を高くすると、ろ過材の圧損が高くなり通過風量が少なくなるという現象が生じる。
【0004】
そこで、通過風量の増大及び圧損の低減を図る手法として、フィルタろ材を折り畳んでひだ形状にし、セパレータなどを介在してフィルタろ材の面積を広くする方法が採用されている。そして粉じん粒子の除去機能だけでなく、ガス除去機能を持たせようと下記の方法が試みられている。
【0005】
(1)フィルタろ材に脱臭材を付着または含浸させる事によって脱臭機能を持たせる方法。
(2)フィルタユニットの前または後に脱臭作用を有するフィルタを設置して、除去機能と脱臭機能を持たせるようにした方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前述した方法にあっては、(1)の場合にはフィルタろ材自身の圧力損失が高くなり、通過風量が少なくなる問題があり、(2)の場合には取り付ける設置スペースが必要となる問題があった。更には、いずれも加工、組み立てが煩雑となる上、コストが高くなるといった問題があった。
【0007】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的はビル、病院施設やクリーンルームなどの空調取り入れ口に、粉じん粒子除去機能とガス除去機能とを備えたガス除去フィルタろ材からなるエアフィルタユニットを設け、このエアフィルタユニットを通して、快適室内環境を維持しょうとしたものである。
【0008】
次に、本発明の目的は、従来のフィルタろ材と同等以上の除じん効率を維持しつつ、圧力損失を大幅に低減したガス除去フィルタろ材を使用して、省エネルギー化を可能にすると共にフィルタの寿命が長寿命となるようにしたものである。
【0009】
さらに、本発明の目的は、従来のフィルタろ材と同等以上の除じん効率を維持しつつ、吸着機能を有したガス除去フィルタろ材を使用して、空気中に含まれるアルカリ性ガスあるいは酸性ガス、これらの固形粒子や放射性ヨウ素などの汚染ガスの除去を可能にしたものである。
【0010】
さらに、本発明の目的は、有害物質捕集、除去機能とろ過機能の寿命がほぼ同時に来るようにしたガス除去フィルタろ材を提供しょうとしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の解決手段は、繊維径が0.3〜50μm、厚みが0.1〜1.0mmの合繊繊維またはガラス繊維や天然繊維などからなる不織布あるいは織布にバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付けて、繊維径が0.01〜0.5μmの超極細繊維層を積層させ、前記不織布あるいは織布と超極細繊維を一体化した積層フィルタ基材にグラフト重合や薬液添着法などの手法によりイオン交換基や反応基を付与したガス除去フィルタろ材を提供するものである。
【0012】
本発明の第2の解決手段は、前記解決手段1の積層フィルタ基材の超極細繊維の薄い層の表面にバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付けて、繊維径が1〜100μm、厚みが0.05〜1.5mmの不織布あるいは織布を乾燥固着して一体にした積層フィルタ基材にグラフト重合や薬液添着法などの手法によりイオン交換基や反応基を付与したガス除去フィルタろ材を提供するものである。
【0013】
ここで、積層フィルタ基材の不織布あるいは織布はポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、レーヨン、ポリプロピレン繊維などの有機繊維やガラス繊維、パルプ繊維が使用可能である。これらを単独で用いてもよいし2種類以上を併用しても良い。
【0014】
これらの不織布あるいは織布の形成方法としては湿式抄紙法を用いる方法や乾式法、スパンボンド法、メルトブロー法、電界紡糸法などが用いられる。
【0015】
積層フィルタ基材の接着媒体はバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーなどが使用される。そしてバインダは有機系バインダ、無機系バインダ又は混合して加えて得られる混合バインダが使用される。なお、好ましくはアクリル樹脂が使用される。溶融繊維は芯鞘構造の繊維などが使用される。さらに接着パウダーとしては軟化点の低い樹脂の粉末などが使用される。
【0016】
積層フィルタ基材の超極細繊維は単繊維直径が0.01〜0.5μmの範囲内にあるものであるものを指し、その形態は繊維状の形態であればよく、長さや断面形状にはこだわらないものである。そして超極細繊維を構成する材料は特に限定されるものではないが、例えばポリエステルやポリアミド、ポリオレフイン、ポリフェニレンスルフイド(PPS)などが挙げられる。ポリエステルとしてはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ乳酸(PLA)などが挙げられる。また、ポリアミドとしてはナイロン6(N6)、ナイロン66(N66)、ナイロン11(N11)などが挙げられる。ポリオレフインとしてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)などが挙げられる。上記材料以外にもフェノール樹脂やポリアクリロニトリル(PAN)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリスルホン、フッ素系高分子やそれらの誘導体を用いることももちろん可能である。
【0017】
本発明に使用される超極細繊維層は上述のような超極細繊維から構成されているが、超極細繊維は束状になく超極細繊維が分散した状態にあるのが好ましい。これは超極細繊維がスリップフロー効果で流体の流れが良くなり低圧力損失になるためである。
【0018】
そして超極細繊維層は電界紡糸法により製造されたものである。このように電界紡糸法により製造された超極細繊維層は基材と併用することで十分な強度を有するため各種フィルタの加工性にすぐれている。この電界紡糸法とは従来公知の方法でありノズルなどから供給した紡糸溶液に対して電界を作用させることにより延伸して繊維化する方法である。
【0019】
次いで前記繊維化した超極細繊維を不織布あるいは織布上に積層させて超極細繊維層を形成できる。この不織布あるいは織布は超極細繊維を捕集でき且つ、フィルタの加工性および強度が保持できるものであれば良く特に限定されるものではない。
【0020】
低い圧力損失でありながら高効率の粉じん捕集機能を発揮する積層フィルタ基材の製作は、繊維径が0.3〜50μm、厚みが0.1〜1.0mmの合繊繊維またはガラス繊維や天然繊維などからなる不織布あるいは織布にバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付けて、その上に、ノズルなどから供給した紡糸材料に対して電界を作用させ延伸した超極細繊維を形成する電界紡糸法、溶融紡糸法により0.01〜0.5μmの超極細繊維層を積層させることで、前記不織布あるいは織布と超極細繊維を一体化した積層フィルタ基材を形成する。
【0021】
さらに、積層フィルタ基材のもう一つの形態は前記積層フィルタ基材の超極細繊維層の表面にバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付けて、繊維径が1〜100μm、厚みが0.05〜1.5mmの不織布あるいは織布を乾燥固着するか、単に物理的に重ねて一体にした積層フィルタろ材である。
【0022】
次に、低い圧力損失でありながら高効率の粉じん捕集機能を有し且つ汚染ガスの吸着機能を発揮するガス除去フィルタろ材の製作は、前記積層フィルタ基材にα線、β線、γ線、X線、電子線などの放射線を照射してラジカル(反応開始種)を生成させる。この照射後の積層フィルタ基材を重合性モノマー含有溶液に浸漬して重合性モノマーを積層フィルタ基材繊維にグラフト重合させる。その結果この重合性モノマーが繊維にグラフト重合側鎖として結合したものが生成する。この生成された重合性モノマーを側鎖として有する繊維をアニオン交換基又はカチオン交換基を有する化合物と接触反応させることにより、グラフト重合された側鎖の重合性モノマーにイオン交換基が導入されて最終生成物が得られる。また、ガスとの反応性を持った溶液や粒子状除去材を含浸、添着、乾燥させてガス除去フィルタろ材も製作できる。そこで、かかる生成物が空気中のアルカリ性ガス、酸性ガスなどの汚染ガスと接触した際には、表面積の多い超極細繊維がガスと接触して、効率よく接触するので、その汚染ガス除去率が優れたものとなる。
【0023】
また重合性モノマーとして、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルピリジンアクリル酸、メタクリル酸、アリールアミン、クロロメチルスルホン酸などがあるが、カチオン交換基、アニオン交換基の必要性によって適宜選択されるものでありこれらの範囲に限定されるものではない。
【0024】
また、含浸反応液としては水酸化カリウム、炭酸カリウム、硫酸、アミンなどが使用される。
【0025】
なお、ガス除去フィルタろ材は、イオン交換基や薬品を付与した不織布あるいは織布に繊維径が0.01〜0.5μmの超極細繊維層を積層させ、前記不織布あるいは織布と超極細繊維とを組み合わせた構成でもよい。
【0026】
そして、低い圧力損失でありながら高効率の粉じん捕集機能を有し且つ汚染ガスの吸着機能を発揮する機能性フィルタの製作は、ガス除去フィルタろ材などをジグザグ状に折り畳んでひだ折り加工し、ひだ折り加工したろ材間にセパレータまたはビード状接着剤を挟み込んで外枠内に接着材で気密に取り付けて製作される。
【0027】
また、ガス除去フィルタろ材をフィルタパックとして使用する場合はガス除去フィルタろ材の超極細繊維の薄い層の表面にバインダを塗布し、不織布を乾燥固着して一体に配置するのが好ましい。しかしこれに限定される事なくどのような態様で使用しても良い。
【0028】
そしてフィルタパックとして使用する場合は内側にシール材を取り付けたセル型のフィルタ枠に気密性をもたされた状態で取り付けられる。
【0029】
また、もう一つの形態は、表面に突出するエンボスと裏面に突出するエンボスを幅方向に交互に形成したガス除去フィルタろ材などを、突出するエンボス同士が接触するようにジグザグ状に折り畳んでひだ折り加工し、外枠内に接着材で気密に取り付けて製作される。
【0030】
上記問題解決手段による作用は次の通りである。
【0031】
まず、エアフィルタの運転によりガス除去フィルタろ材に被処理ガスが吸気される。そして、ガス除去フィルタろ材を通過した被処理ガスは被処理ガス中に含まれるNOx、SOx、アンモニアガスなどが、固形粒子と共にガス除去フィルタに捕集吸着され、清浄エアーとして排出される。
【0032】
さらに、フィルタ基材表面に付着される除去材の層厚、量は、被処理ガス中に含まれる有害物質の性質、量に応じて付与量なども変更できるようにしたので、エアフィルタのガス除去機能とろ過機能がうまく作用し寿命もほぼ同時期になり、従来のようにどちらかの機能が早く失われ新規のガス除去フィルタろ材に取り替えなければならないといった問題が解決される。
【0033】
また、これによりガス除去フィルタろ材の取り替え頻度が少なくなり、取替え作業に手間が掛からない上、長期に亘り安定した性能が得られ経費コストの削減も可能となる。
【0034】
さらに、粒子状除去材添着の場合、ガス除去フィルタろ材のじん埃捕集側の表面でバインダにより固着するため、清浄化空気排出側には粒子状除去材の付着が無い状態となる。このため、除去材がエアフィルタろ材から剥離して清浄化空気中に飛散することがない。したがって、清浄化空気が除去材によって汚染されることのないものである。
【発明の効果】
【0035】
(1)超極細繊維を用いたガス除去フィルタろ材とすることにより、ろ材自身の圧力損失が低減でき、通過風量を確保できる。
(2)超極細繊維をフィルタ基材に用いることにより、比表面積を大きくでき、ガス除去性能を効果的に高めることができる。
(3)ガス除去フィルタろ材に除じん機能とガス除去機能を持たせたので、従来別々に製作していたフィルタを一つにすることができ、設置スペースや設置コストを削減することができる。
(4)種々の基材に超極細繊維を積層させることにより、様々な用途に応じたガス除去フィルタろ材を製作することができる。
(5)超極細繊維の薄い層の表面に不織布あるいは織布を一体にしたガス除去フィルタろ材としたので、超極細繊維層が損傷したり、剥がれて飛散したりすることがなく、また表面層を変更することで様々な形状に加工することができる。
(6)フィルタ基材にイオン交換基や反応性溶液を目的、量に応じて、表裏面に添着させることにより、ガス除去フィルタろ材に捕集された有害物質を長期間、安定的に捕らえることができる。したがって、ガス除去フィルタろ材に捕集された有害物質を効率よく捕集除去でき、安全性および性能の高いものである。
(7)イオン交換基や反応性溶液の層厚量を、被処理ガス中に含まれる有害物質の種類、性質、量に応じて変更できるようにしたので、有害物質などの除去機能と除じん機能の寿命がほぼ同時期になるため、ガス除去フィルタろ材の機能を十分活用できる。
(8)粒子状除去材の添着をローラの転写などによりガス除去フィルタろ材のじん埃捕集側の表面および裏基材に行うことから、ガス除去フィルタろ材を容易な手段により製造することができる。
(9)ガス除去フィルタろ材への除去材の添着を確実にすると共にコストの安いろ材を提供できる。
(10)ガス除去フィルタろ材表面に添着させる除去材の種類、性質、層の厚さを変化させたので、エアフィルタろ材の圧力損失を制御し、不要なろ材内部の目詰まりを軽減し、エアフィルタろ材の寿命を延ばすことができる。
(11)従来の粒子状除去材では粒子が大きくプリーツ加工には限界があったが、このガス除去フィルタろ材とすることでプレフィルタから中性能フィルタ、HEPAフィルタ、ULPAフィルタまでプリーツ加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のガス除去フィルタろ材を使用したパネル型プレフィルタを示す概略図。
【図2】本発明のガス除去フィルタろ材を使用した自動更新型エアフィルタを示す概略図。
【図3】本発明のガス除去フィルタろ材を使用した自動更新型エアフィルタのもう一つの実施例を示す概略図。
【図4】本発明のガス除去フィルタろ材を使用した吹き流し形エアフィルタを示す概略図を示す。
【図5】本発明のガス除去フィルタろ材を使用した吹き流し形エアフィルタのもう一つの実施例を示す概略図。
【図6】本発明のガス除去フィルタろ材を使用したフランジ型中性能フィルタを示す概略図。
【図7】本発明のガス除去フィルタろ材を使用したボックス型中性能フィルタを示す概略図。
【図8】本発明のガス除去フィルタろ材を使用した両フランジ型準HEPAフィルタを示す概略図。
【図9】本発明のガス除去フィルタろ材を使用した両フランジ型HEPAフィルタを示す概略図。
【図10】本発明のガス除去フィルタろ材を使用したボックス型HEPAフィルタを示す機能性フィルタの概略図。
【図11】本発明のガス除去フィルタろ材を使用したフランジ型ULPAフィルタを示す機能性フィルタの概略図。
【図12】本発明のガス除去フィルタろ材を使用した機能性フィルタパックの概略図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、ガス除去フィルタろ材を使用した各種フィルタの形状について添付図1〜12に基づいて説明する。
【0038】
図1はパネル型プレフィルタでろ材1と外枠2の接合部分はすべて接着構造で耐久性に優れ、ろ材1の裏側に接着した金網とフィンガーによって均一なプリーツ間隙と山の高さが保持されてろ材1全体でまんべんなく粉塵が捕集できるため急激な圧損の上昇がなく、旧来にない長寿命の特長を持っている。しかも超軽量・コンパクトなため交換作業が容易で、さらに使用済みのフィルタは圧縮・減容して廃棄できる。そしてろ材1の材質はガス除去フィルタろ材からなり、外枠2の材質はカードボードとなっている。
【0039】
図2は長尺寸法のガス除去フィルタろ材1をタイマにより間欠的に巻き取るかまたはろ材の圧力損失を検出して巻き取るようにした自動更新型エアフィルタである。ろ材1はマット状にしたもので非常に復元力が強く柔軟性を有したものである。しかも長さ20mものろ材1が直径30cmほどのコンパクトなロールになっているがろ過面では50cmの厚さに戻り表面濾過でなくその厚み全体で粉塵を捕集するので粉塵保持容量の極めて大きなものとなっている。
【0040】
図3は、図2に示す自動更新型エアフィルタの特長を生かし、更に前記ろ材1のろ過面をジグザグにすることによって、限られたスペースで大容量を処理できるようにしたものである。
【0041】
図4は、ガス除去フィルタろ材を袋状に縫製した袋状ろ材3で金属製のハニカム型ヘッダ枠4に取り付けてなる吹き流し形エアフィルタである。そして袋状ろ材3は奥行きが890mmある6個のフィルタポケットから構成されている。そして高い捕集率、低い圧力損失でダスト保持容量が極めて大きくそして非常にコンパクトなものとなっている。
【0042】
図5は金属製のスリット型ヘッダ枠5に袋状ろ材3を取り付けた吹き流し形エアフィルタで、低いろ過抵抗ですべてのポケットが膨らみろ材は隅々まで有効ろ過面となりダストはろ材全面で捕集されるようになるので、圧力損失の上昇が極めて緩やかになる効果を有している。
【0043】
図6はガス除去フィルタろ材1を金属製外枠6の中にジグザグ状に折込み、波形のアルミニウムセパレータ7をろ材1の間に入れてろ材1と外枠6内周面とをシール材で気密性を持たせて一体化したフランジ型フィルタである。
そしてろ材1は繊維径が0.3〜50μm、厚みが0.1〜1.0mmのガラス繊維や合繊繊維または天然繊維などからなる不織布あるいは織布1Aにバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付けて、その上に繊維径が1〜100μm、厚みが0.05〜1.繊維径が0.01〜0.5μmの超極細繊維層1Bを積層させ、不織布あるいは織布1Aと超極細繊維層1Bを一体化したガス除去フィルタろ材である。
【0044】
図7は図6のフランジ型フィルタの変形例で金属製外枠6に代えて合板枠8にしたボックス型フィルタである。
【0045】
図8はガス除去フィルタろ材1を金属製外枠9の中にジグザグ状に折込み、波形のアルミニウムセパレータ7をろ材1の間に入れてろ材1と外枠9内周面とを接着剤で塗布して気密性を持たせて一体化した両フランジ型準HEPAフィルタである。
【0046】
図9はガス除去フィルタろ材1を金属製外枠10の中にジグザグ状に折込み、波形のアルミニウムセパレータ7をろ材1の間に、ろ材1と外枠9内周面とをシール材で気密性を持たせて一体化した両フランジ型HEPAフィルタである。そしてろ材1は繊維径が0.3〜50μm、厚みが0.1〜1.0mmのガラス繊維や合繊繊維または天然繊維などからなる不織布あるいは織布1Aにバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付けて、その上に繊維径が1〜100μm、厚みが0.05〜1.繊維径が0.01〜0.5μmの超極細繊維層1Bを積層させた積層フィルタ基材をグラフト重合法などの手法によりイオン交換基を付与したガス除去フィルタろ材である。
【0047】
図10はガス除去フィルタろ材1を合板製の外枠11の中にジグザグ状に折込み、ろ材間に糸状の樹脂12を挟んでろ材1の間隔を一定幅に保持して形成したフィルタパックを外枠11内周面にシール材で一体化したボックス型HEPAフィルタである。
【0048】
図11はガス除去フィルタろ材1を金属製外枠13の中にジグザグ状に折込み、波形のアルミニウムセパレータ7をろ材1の間に入れてろ材1と外枠13内周面とをシール材で塗布して気密性を持たせて一体化したフランジ型ULPAフィルタである。
【0049】
図12はガス除去フィルタろ材1の表面に突出するエンボス14と裏面に突出するエンボス15を幅方向に交互に形成し突出するエンボス同士が接触するようにジグザグ状に折り畳んでひだ折り加工して形成したフィルタパックの斜視図を示したものである。
【0050】
次に具体的実施例について述べる。
【実施例】
【0051】
繊維径が0.3〜50μm、厚みが0.1〜1.0mmのガラス繊維や合繊繊維または天然繊維などからなる不織布あるいは織り布の表面にバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付けて、その上に繊維径が0.01〜0.5μmの超極細繊維の薄い層を重ね乾燥固着して一体化したフィルタ基材に放射線照射した後、スチレンスルホン酸あるいはアクリル酸グリシジルの重合性単量体モノマーを接触させ、それぞれカチオン交換基あるいはアニオン交換基を形成する。これによりカチオン交換基すなわちアルカリガス吸着機能またはアニオン交換基すなわち酸性ガス吸着機能を有したガス除去フィルタろ材が形成される。
【0052】
前記ガス除去フィルタろ材をジグザグ状にひだ折りして、空気ろ過材を形成し、ひだの隔壁間に波形のアルミセパレータを挿入しエアフィルタユニットを形成する。そして前記を試験ダクトに取り付け、テストしたところ下記のような結果が得られた。
【0053】
試験条件 温度条件 25℃
湿度条件 65%
試験ダスト JIS Z8901試験用粉体1の11種
試験ガス アンモニア 1000ppm
硫化水素 1000ppm
試験測定機器 検知管
【0054】
試験結果
表1に示す

【0055】
尚、本実施例では本発明の一実施例を述べたもので、これに限定されることなく、種々変更しても何ら本発明の要旨を変更するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0056】
空調用フィルタを扱っている業界においては、低い圧力損失で且つ高い捕集効率および長寿命の性能を持ったフィルタを従来から追い求めている。しかしこれらの性能は相反する性能を持ったものであることなどからなかなか理想とするものが生まれてこなかった。そこで近年繊維業界の技術開発により、超極細繊維などが開発されてきたのをきっかけにフィルタ業界でも理想の性能をもった空調用フィルタの開発が注目されている。そこで本発明はこれらの問題を解決し、超極細繊維効果を遺憾無く発揮し低圧損で高効率・長寿命の性能を持ったフィルタろ材でありながら、ガス除去機能を持ったガス除去フィルタを提供しょうとしたもので本発明は産業上極めて利用価値の高いものである。
【符号の説明】
【0057】
1・・・ろ材 1A・・・不織布あるいは織布 1B・・・超極細繊維層
2・・・外枠 3・・・袋状ろ材 4・・・ハニカム型ヘッダ枠
5・・・スリット型ヘッダ枠 6、9、10、13・・・金属製外枠
7・・・波形のアルミニウムセパレータ 8・・・合板枠
11・・・合板製の外枠 12・・・糸状の樹脂
14、15・・・エンボス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合繊繊維またはガラス繊維や天然繊維などからなる不織布あるいは織布に繊維径が0.01〜0.5μmの超極細繊維層を積層させ、前記不織布あるいは織布と超極細繊維を一体化した積層フィルタ基材にグラフト重合や薬液添着法などの手法によりイオン交換基や反応基を付与して構成したことを特徴とするガス除去フィルタろ材。
【請求項2】
前記請求項1の積層フィルタ基材の超極細繊維の薄い層の表面にバインダ、溶融繊維あるいは接着パウダーの接着媒体を付けて、繊維径が1〜100μm、厚みが0.05〜1.5mmの不織布あるいは織布を乾燥固着して一体にした積層フィルタにグラフト重合や薬液添着法などの手法によりイオン交換基や反応基を付与して構成したことを特徴とするガス除去フィルタろ材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−111572(P2013−111572A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−273847(P2011−273847)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(390040888)日本エアー・フィルター株式会社 (45)
【Fターム(参考)】