説明

ガス高精密湿度や流量コントロール並びに混合希釈装置

【課題】符号20ユニオンへ注入される不安定で条件範囲の狭い悪条件のガスを符号21ユニオンで排出するまでに、安定した湿度に調整し流量を一定に調整して、また希釈や混合ガス作成など条件範囲を拡大し、安定したものに変換させ、あらゆる試験条件に対応可能なガスを供給する。
【解決手段】符号5,6コントローラにてガスの圧力値を一定に保ち、符号1,2水槽筒又は、符号7,8乾燥筒にガスを流し、湿度調節し、符号15,16の切換バルブでガスを混合させ希釈ガスを作成し、作成符号19流量計にて調整、排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部から供給した条件が不安定なガスを一定の安定した湿度や流量に同時に変換、調整し、外部の試験装置に安定ガス供給を図った湿度、流量コントロール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は、ガスの湿度、流量、混合、希釈等さまざまな幅広い気体設定条件を同時に、装置一台で変換、微調整、設定し外部へ供給できるものはなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
各試験装置が供給を必要とするガスの条件である湿度、流量、濃度設定機能設備が不十分な場合は、その希望する条件設定機能付きの器具に新しく買換えや買い足しなければならなかったため多くのコストや設置スペースがかかるという難点、多くの産業廃棄物が発生するという難点があった。本発明は、この課題を解消するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
不安定な条件設定のガスを一定の安定したガスに変換するためにまずガスの圧力値を安定器具にて一定に保ち、それらのガスを密閉した容器、すなわち加湿手段の場合は、蒸留水を貯めた水槽筒、除湿手段の場合は、乾燥筒に流し込むことにより、ガスの湿度調節や変換でき、また流し込んだガス圧力値の設定値の調整により、さまざまな条件の湿度に変化させた後、安定した流量を付属器具にて供給、排出し、さらに必要に応じ当装置内の回路切り替え装置にて互いのガスを混合させることにより希釈ガスを作成させて、湿度、流量調整やガス混合機能を一つに集約させることにより、課題を解決することができる。
【発明の効果】
【0005】
供給できるガスの条件である湿度、流量の幅が拡大したこと、そして同時に混合希釈ガスを他の試験装置へ供給することができるようになり、設置スペースの縮小や装置買換え買い足し減少によるコスト削減や産業廃棄物も減少し、環境破壊の防止につながる。
【0006】
密閉させた加湿手段のための容器にかけるガスの圧力値によって、ガスの湿度を調整することができ、その関係は、圧力値が低ければ低いほど湿度は上がり、圧力値が高ければ高いほど湿度は下がり、圧力値10KPAから0.2MPAの間で湿度90%RHから30%RHの間で調節可能であり、ガス注入の際にガスを一旦蒸留水に触れさせると100%RHのガスを得ることが可能である。
【0007】
ガスの混合比率の割合を変えることによりガス希釈度合いの調節が可能であり、その割合の調節は、それぞれの混合させるガスの流量割合で調整可能であると同時に混合させないで、それぞれに湿度及び流量のみを微調整することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の正面図である。
【図2】本発明の背面図である。
【図3】本発明の回路を表す図である。
【実施例1】
【0009】
符号1,2水槽筒に約半分ほどに蒸留水を入れしっかりと蓋をする。
符号20ユニオンからそれぞれガスを注入する。
符号3,4ガス目標設定湿度値に応じた圧力計値にて符号5,6コントローラをひねり圧力値を調節する。ドライ設定の場合は、符号7,8乾燥筒に乾燥材を入れておく。
符号9,11,12,14切替バルブを除湿手段回路に設定するとドライのガスを排出。
符号9,11,12,14切替バルブを加湿手段回路に設定するとウエットのガスを排出。
符号10,13切替バルブで100%RH回路又は、30%RHから90%RH回路に設定。
符号15,16切替バルブでガス混合希釈回路又は、湿度、流量調節のみ回路に設定。
符号17,18,19流量計でガス排出量を調節する。
符号21ユニオンから排出したガスを他の外部試験装置に銅管ステンレス管で接続し供給する。
【符号の説明】
【0010】
1 A水槽筒
2 B水槽筒
3 A圧力計
4 B圧力計
5 Aコントローラ
6 Bコントローラ
7 A乾燥筒
8 B乾燥筒
9 A−a−a切替バルブ
10 A−a−b切替バルブ
11 A−a−c切替バルブ
12 B−a−a切替バルブ
13 B−a−b切替バルブ
14 B−a−c切替バルブ
15 C−a切替バルブ
16 C−b切替バルブ
17 A流量計
18 B流量計
19 AB流量計
20 ガス注入ユニオン
21 ガス排出ユニオン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれの異なる二つ以上の回路にて、それぞれの気体すなわちガスを安定した一定の圧力に変換して、湿度設定値に応じてそれぞれ異なった完全に密閉した容器に注入することにより、安定した一定の湿度に調整した後、安定した一定の流量でそれぞれに排出供給することや必要に応じそれらのガスを当装置内部で混合させることにより混合ガスや希釈ガスを作成する装置であって、前記の容器とは加湿手段又は除湿手段をおこなえるものであり、それぞれの回路の分岐点に切換え器具を設置し目的に応じ切替えて、湿度や流量を安定供給できる装置や回路でなることを特徴とする高精密湿度と流量コントロール装置である。
【請求項2】
前記気体すなわちガスは、外部の酸素や窒素ボンベから送り込まれるものであり、それぞれのガスをプレッシャーバルブで一定の安定した圧力に調整し、前記容器は、除湿手段として密閉した乾燥筒、加湿手段として密閉した水を貯めた水槽筒からなるものであり、それらにガスを注入して湿度を調整した後、一定の安定した流量でその気体を排出、場合によって、それぞれの気体を装置内部で混合させることにより湿度調整や流量調整された希釈酸素の作成する回路を持ち、上記分岐点切換え器具は、切替バルブの切換えからなることを特徴とする請求項1記載の高精密湿度と流量コントロール装置である。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−62679(P2011−62679A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−237724(P2009−237724)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(305002121)有限会社 ホーセンテクノ (4)
【Fターム(参考)】