説明

ガラスペーストおよびそれを用いたディスプレイの製造方法、ならびにディスプレイ

【課題】平坦性に優れると共にうねりが小さく、頂部に異常突起のないパターンを有し、パターンの破壊に起因する表示不良を起こしにくいディスプレイを実現できる高性能なガラスペーストを提供することができる。
【解決手段】低融点ガラス粉末およびフィラーを含む無機粉末ならびに有機成分からなるペーストであって、フィラーの中心粒子径Df、低融点ガラス粉末の中心粒子径Dgが以下の式を満たすことを特徴とするガラスペーストとする。
0.2μm<Df<Dg<5.0μm

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスペーストおよびディスプレイの製造方法、ならびにディスプレイに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、直流(DC)型および交流(AC)型プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ、電界放出ディスプレイ等の大型フラットパネルディスプレイの開発が進み、一部のディスプレイはすでに上市され、大きな市場を形成しつつある。大型フラットパネルディスプレイには画素の仕切り等の諸機能を持った構造体が形成されている。例えばAC型プラズマディスプレイは、前面板と背面板との間に備えられた放電空間内で対向するアノードおよびカソード電極間にプラズマ放電を生じさせ、放電空間内に封入されているXe−Ne混合ガスなどの放電ガスから発生した147nm、172nmといった非常に波長が短い紫外線を、放電空間内に設けた蛍光体に照射することにより表示を行うものである。その構造体は、放電の広がりを一定領域に抑え、表示を規定のセル内で行わせると同時に、かつ均一な放電空間を確保するために、主に背面板上に設けられ、隔壁(障壁、リブともいう)と呼ばれている。隔壁の形状は、一般にはおよそ幅20〜120μm、高さ50〜150μmのストライプ状や格子状のものなどがあるが、高性能化のために格子状のものが主力になりつつある。隔壁は一般に有機バインダーを主成分とする有機物とガラスを主成分とする無機物の混合物からなるペーストをガラス基板状に塗布し、サンドブラスト法やフォトリソグラフィー法等によりパターン加工した後、焼成することによって形成することが多い。このような隔壁においては、隔壁頂部の平坦性が悪くなったり、特に格子状の隔壁の場合はその交差部分を中心として隔壁頂部に長周期のうねりが生じやすいために、背面基板と前面基板との間に間隙が生じ、プラズマ放電のリークによる誤放電(クロストーク)が発生しやすくなるという問題があった。さらに、隔壁頂部に部分的な突起が存在することが多く、この部分的な突起が前面基板との接触で損壊し、セル内に破片が落ちることによって不灯セルや異常点灯セルを発生させることもあった。また、前面基板に生じた異常突起が隔壁と接触し、封着時や衝撃が加わったときに隔壁を損壊させ、不灯セルや異常点灯セルを発生させることもあった。以上のように、隔壁の頂部の平坦性不良や長周期のうねりの存在、部分的な突起の存在や耐衝撃性不足による隔壁の損壊によって安定した表示を得ることが難しかった。
【0003】
これらの隔壁の有する課題を解決するため、隔壁の気孔率を規定して隔壁強度を向上させたり(例えば、特許文献1参照)、隔壁頂部の表面粗さを規定することで背面基板と前面基板との間に間隙が生じるのを防いだり(例えば、特許文献2参照)することが提案されている。しかしながら、特許文献1および2の方法のように、単に隔壁強度を向上させたり、測定長さが短い範囲で測定される表面粗さのみを規定するだけでは、隔壁頂部の異常突起を完全に解消することができなかった。そのため、前面板と合わせた際に、この隔壁頂部の突起が起点となり、隔壁の損壊することにより起こる不灯セルや異常点灯セルの発生対策としては効果的でなく、また、ストライプ構造の隔壁のうねりは解消することができても、格子状隔壁のうねりは解消することはできなかった。さらには隔壁ペーストに平均粒子径が0.003〜0.1μmと非常に細かいフィラーを用いることが提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、フィラーの粒子径が小さすぎると分散不良が起こりやすく、かえってフィラーの凝集によって隔壁頂部に異常突起が発生し、結果的に隔壁の損壊を解消することができなかった。
【特許文献1】特開平10−134723号公報
【特許文献2】特開2003−234072号公報
【特許文献3】特開2002−358900号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、平坦性に優れると共にうねりが小さく、頂部に異常突起のないパターンを有し、パターンの破壊に起因する表示不良を起こしにくいディスプレイを実現できる高性能なガラスペーストを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明は、低融点ガラス粉末およびフィラーを含む無機粉末ならびに有機成分を含むペーストであって、フィラーの体積平均粒子径Df(μm)、低融点ガラス粉末の体積平均粒子径Dg(μm)が下記式(1)を満たすことを特徴とするガラスペーストに関する。
0.2<Df<Dg<5.0 (1)
フィラーの体積平均粒子径Df(μm)が下記式(2)を満たすことが好ましい。
0.2<Df<1.5 (2)
フィラーの最大粒子径Mf(μm)、低融点ガラス粉末の最大粒子径Mg(μm)が下記式(3)を満たすことが好ましい。
2.0<Mf<Mg<30.0 (3)
フィラーの最大粒子径Mfが下記式(4)を満たすことが好ましい。
2.0<Mf<4.0 (4)
フィラーの体積基準での積算分布における90%粒子径Df90(μm)が下記式(5)を満たすことが好ましい。
1.6<Df90≦3.5 (5)
フィラーの体積基準での積算分布における10%粒子径Df10(μm)が下記式(6)を満たすことが好ましい。
0.1≦Df10 (6)
無機粉末中にフィラーを15〜60重量%含有することが好ましい。
【0006】
フィラーが、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、コーディエライト、セルシアン、アノーサイト、ステアタイト、スポジューメン、フォルステライト、および高融点ガラス粉末からなる群から選ばれた少なくとも一種のフィラーを含むことが好ましい。
【0007】
フィラーが軟化温度600〜1200℃の高融点ガラス粉末を含有することが好ましい。
【0008】
無機粉末と、溶剤を除く有機成分の重量比が、60:40〜95:5であることが好ましい。
【0009】
有機成分が感光性有機成分を含むことが好ましい。
【0010】
また、本発明は、前記ガラスペーストを用いて基板上にパターンを形成する工程を含むディスプレイの製造方法に関する。
【0011】
パターン形成方法が、サンドブラスト法、感光性ペースト法、スクリーン印刷法またはモールド転写法であることが好ましい。
【0012】
さらに、本発明は、前記製造方法により得られたディスプレイに関する。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、平坦性に優れると共にうねりが小さく、頂部に異常突起のないパターンを有し、パターンの破壊に起因する表示不良を起こしにくいディスプレイを実現できる高性能なガラスペーストを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、低融点ガラス粉末およびフィラーを含む無機粉末ならびに有機成分からなるペーストであって、フィラーの体積平均粒子径Df(μm)、低融点ガラス粉末の体積平均粒子径Dg(μm)が以下の式を満たすことを特徴とするガラスペーストに関する。
0.2<Df<Dg<5.0 (1)
本発明において、低融点ガラス粉末とは、ガラス軟化温度が600℃以下のガラスからなる粉末をいう。また、本発明において、フィラー成分とは、600℃において軟化しない無機粉末をいう。
【0015】
低融点ガラス粉末のガラス転移温度、およびガラス軟化温度はペースト中の樹脂成分や焼成温度に応じて選択することができる。ガラス転移温度は350〜530℃であることが好ましく、400〜510℃であることがより好ましい。また、ガラス軟化温度は450〜590℃であることが好ましく、500〜580℃であることがより好ましい。ガラス転移温度とガラス軟化温度がこの範囲にあると、焼成時の脱バインダー性が良好となり、また、焼成前後の隔壁形状保持性と焼成後の隔壁の緻密性を両立することができる。
【0016】
低融点ガラス粉末の体積平均粒子径は、作製しようとする隔壁の線幅や高さを考慮して上記式(1)の範囲内で適宜選択すればよいが、1.5μmより大きく5.0μm未満であることが好ましく、1.7μmより大きく4.0μm未満であることがより好ましい。体積平均粒子径が1.5μm以下であるとペースト内で低融点ガラス粉末同士が凝集しやすく、均一な隔壁形状を妨げる傾向がある。5.0μm以上だとパターン形成時に良好な形状の隔壁が得られない、また、隔壁に断線や欠けを発生させやすい問題を生じる。
【0017】
ここで、体積平均粒子径とは、レーザー回折散乱式の粒度分布計を用いて測定した粉末の体積平均径を示すものである。
【0018】
また、低融点ガラス粉末の最大粒子サイズは、30μm以下であることが好ましく、25μm以下であることがより好ましい。最大粒子サイズが30μmをこえると隔壁パターン形成時に断線や欠けを発生させやすく、また、巨大粒子が異常突起として残り、パネル作製時に前面板と接触して断線や前面板不良を発生させ易い傾向がある。低融点ガラス粉末の比表面積は、1.0〜4.0cm/gであることが好ましく、1.5〜3cm/gであることがより好ましい。低融点ガラス粉末の比表面積がこの範囲を満たすことにより、ペースト内で低融点ガラス粉末同士が凝集することを抑制でき、ペースト中のガラス粉末を均一に分散することができる。このことにより、精度良い隔壁形成が可能となる。
【0019】
一方、フィラーとしては特に限定されるものではないが、焼成安定性や着色性の点から、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、コーディエライト、セルシアン、アノーサイト、ステアタイト、スポジューメン、フォルステライト、および高融点ガラス粉末からなる群より選ばれた1種以上のフィラーを含むことが好ましく、高融点ガラス粉末を含むことがより好ましい。
【0020】
ここで、高融点ガラス粉末とは、軟化温度が620℃以上のガラス粉末をさすが、高融点ガラスの軟化温度は620〜1200℃が好ましく、さらには620〜1000℃であることが好ましい。
【0021】
フィラーの体積平均粒子径Df(μm)は、下記式(2)を満足することが好ましい。
0.2<Df<1.5 (2)
フィラーの体積平均粒子径Df(μm)のは0.4μmより大きく1.2μm未満であることがより好ましい。フィラーの体積平均粒子径が、0.2μm以下であるとペースト内でフィラー同士が凝集しやすく、均一な隔壁形状を妨げるだけではなく、凝集したフィラーが原因となって異常突起が発生し、隔壁の欠けによる不灯セルや異常点灯セルの発生の原因となる。また、フィラーが小さすぎると、本来のフィラー添加の目的である隔壁強度の増強を行うことができない。1.5μm以上の場合隔壁の表面粗さが大きくなり、背面基板と前面基板との間に間隙が生じ、プラズマ放電のリークによるクロストークが発生しやすくなる傾向がある。
【0022】
また、フィラーの最大粒子径Mf(μm)は、下記式(4)を満足することが好ましい。
2.0<Mf<4.0 (4)
フィラーの最大粒子径が4.0μm以上だと隔壁に異常突起を発生させやすくなり、不灯セルや異常点灯セルの発生の原因となりやすい。また、前面板の誘電体やMgO層に不良を発生させ易い傾向がある。また、2.0μm以下の場合はフィラーの凝集が起こりやすく、凝集したフィラーが原因となって異常突起が発生し、隔壁の欠けによる不灯セルや異常点灯セルの発生の原因となる場合がある。
【0023】
さらに、フィラーの体積基準での積算分布における90%粒子径(Df90)が3.5μm以下であることが好ましく、3.0μm以下であることがより好ましい。Df90の下限値は特に限定されるものではないが、体積平均粒子径との関係から1.6μm以上であることが好ましく、1.8μm以上であることがより好ましい。フィラーの粒子径が上記範囲内であることにより、粉末の充填性が向上し、ガラスペースト中の粉末比率を増加させても気泡を巻き込むことが少なくなり、良好な隔壁パターン形状が形成できる。さらに、最大粒子径の制御と同様にDf90が上記範囲内であることにより、隔壁頂部の表面粗さを小さくすることができ、背面基板と前面基板との間の間隙に起因するクロストークの発生を防ぐことができる。
【0024】
さらに、フィラーの微粉成分が多いと、非常に凝集が起こりやすくなり、結果として、最大粒子径よりも大きな凝集粒子を形成する。この凝集粒子起因で、隔壁頂部の表面粗さが大きくなり、隔壁欠陥が起こりやすくなってしまう。そこで、フィラーの体積基準での積算分布における10%粒子径(Df10)が0.1μm以上であることが好ましく、0.3μm以上であることがより好ましい。フィラーの粒子径が上記範囲内であることにより、粉末の凝集を防止することができ、凝集起因の隔壁の断線や欠けなどの欠陥を防止することができる。粉末の凝集起因で発生する気泡を抑制することができ、隔壁頂部の表面粗さを小さくすることができ、背面基板と前面基板との間の間隙に起因するクロストークの発生を防ぐことができる。
【0025】
一般に、体積平均粒子径Dfが上記式(2)を満たすようなフィラーは、Df10が0.1μmより小さいものが一般的である。そのため、Dfが上記式(2)を満たし、かつDf10が0.1μm以上であるフィラーを得るためには、Dfが上記式(2)を満たすフィラーを分級して0.1μm未満のフィラーを除去することが好ましい。
【0026】
低融点ガラスについても、同様の理由で、微粉成分が多いと、凝集が起こりやすくなることから、低融点ガラス粉末の体積基準での積算分布における10%粒子径(Dg10)が0.5μm以上であることが好ましく、0.7μm以上であることがより好ましい。低融点ガラス粉末の粒子径が上記範囲内であることにより、フィラーと同様に、粉末の凝集を防止することができ、凝集起因の隔壁の断線や欠けなどの欠陥を防止することができる。粉末の凝集起因で発生する気泡を抑制することができ、隔壁頂部の表面粗さを小さくすることができ、背面基板と前面基板との間の間隙に起因するクロストークの発生を防ぐことができる。
【0027】
低融点ガラス粉末、およびフィラーの体積平均粒子径や最大粒子径は、それぞれ上記範囲にあることが好ましいが、低融点ガラス粉末とフィラーの体積平均粒子径や最大粒子径の関係を制御することが、表面粗さやうねりを低減した各種パターンを形成するのに非常に有効である。
【0028】
すなわち、フィラーの体積平均粒子径Df(μm)、低融点ガラス粉末の体積平均粒子径Dg(μm)が下記式(1)を満たすことが好ましい。
0.2<Df<Dg<5.0 (1)
フィラーの体積平均粒子径Dfは、低融点ガラスの体積平均粒子径Dgよりも小さいことが好ましい。Df≧Dgの場合には、焼成後の隔壁頂部にフィラー起因の異常突起が発生し、異常突起の破損による不灯セルや異常点灯セルの発生原因となる。また、DfとDgの差は0.5〜5.0μmであることが好ましく、1.0〜3.0μmであることがより好ましい。DfとDgの差が0.5μm未満であると、粒子径差が小さすぎて焼成後の隔壁の表面粗さを小さくすることが出来ない傾向があり、5.0μmをこえると、低融点ガラスの体積平均粒子径が5.0μmを超えてしまい、良好な隔壁が得られない。
【0029】
また、フィラーの最大粒子径Mf(μm)、低融点ガラス粉末の最大粒子径Mg(μm)が下記式(3)を満たすことが好ましい。
2.0<Mf<Mg<30.0 (3)
フィラーの最大粒子径Mfは、低融点ガラスの最大粒子径Mgよりも小さいことが好ましい。Mf≧Mgの場合には、焼成後の隔壁頂部にフィラー起因の異常突起が発生し易く、異常突起の破損による不灯セルや異常点灯セルが発生することがある。また、MfとMgの差は1.0〜30.0μmであることが好ましく、3.0〜15.0μmであることがより好ましい。DfとDgの差が1.0μm未満であると、粒子径差が小さすぎて焼成後の隔壁の表面粗さを小さくすることが出来ない傾向があり、30.0μmをこえると、低融点ガラスの最大粒子径が30.0μmを超えてしまい、良好な隔壁が得られない傾向がある。
【0030】
粒子径の測定方法は特に限定されないが、簡便に測定できる点から、レーザー回折・散乱法を用いることが好ましい。たとえばマイクロトラック社製、粒度分布計HRA9320−X100を用いた場合の測定条件は下記の通りである。
【0031】
試料量 :1g
分散条件 :精製水300cm中で1〜1.5分間超音波分散
粒子屈折率:粉末種類によって変更
測定数 :2回
フィラーの含有量は、無機粉末中に、15〜60重量%であることが好ましく、20〜40重量%であることがより好ましい。フィラーが15重量%未満であると、隔壁の焼結が進みすぎて、結果として非常にもろい隔壁が形成され、外部からの僅かな力でも簡単にチッピングが生じてしまう傾向がある。また、フィラー含有量が15重量%未満の場合には、格子状の隔壁を形成した際の格子状隔壁の交点部分が大きく凹み、結果としてうねりの大きな隔壁が形成されてしまい、背面基板と前面基板との間の間隙に起因するクロストークが発生する場合がある。また、60重量%をこえると焼成時に隔壁の焼結が不足し、極端に強度の弱い部分を有する隔壁が形成され、その後の工程で不良を発生する傾向がある。
【0032】
無機粉末と、溶剤を除く有機成分の重量比は、60:40〜95:5であることが好ましく、70:30〜90:10であることがより好ましい。無機粉末の比率が上述の範囲より少ないと、焼成収縮率が大きくなり、焼成前後の隔壁の形状保持性を保つのが難しくなる。無機粉末の比率が上述の範囲を越えると基板に塗布する際の膜厚制御が難しくなり、形成される隔壁の高さバラツキが大きくなる傾向がある。
【0033】
本発明のガラスペーストに用いられる有機成分としては、隔壁形成プロセスによって選択され、とくに限定されるものではない。例えば、エチルセルロースに代表されるセルロース化合物、ポリイソブチルメタクリレートに代表されるアクリルポリマーなどを用いることができる。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレン重合体、ブチルメタクリレート樹脂などの樹脂があげられる。
【0034】
また、高精度の隔壁形成を行う場合には、感光性ペースト法により隔壁形成する方法が好ましいが、この場合には、有機成分として、感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポリマーのうち少なくとも1種類から選ばれる感光性有機成分を含有する感光性ガラスペーストとし、さらに必要に応じて、光重合開始剤、紫外線吸収剤、増感剤、増感助剤、重合禁止剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸化防止剤、分散剤、有機あるいは無機の沈殿防止剤などの添加剤成分を加えたものがあげられる。
【0035】
感光性モノマーとは、炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物で、その具体的な例としては、単官能および多官能の(メタ)アクリレート類、ビニル系化合物類、アリル系化合物類などを用いることができ、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、オクタフロロペンチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、トリフロロエチルアクリレート、アリル化シクロヘキシルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセロールジアクリレート、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、トリグリセロールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、アクリルアミド、アミノエチルアクリレート、フェニルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、1−ナフチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキサイド付加物のジアクリレート、ビスフェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジアクリレート、チオフェノールアクリレート、ベンジルメルカプタンアクリレート等のアクリレート、また、これらの芳香環の水素原子のうち、1〜5個を塩素原子または臭素原子に置換したモノマー、もしくは、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、塩素化スチレン、臭素化スチレン、α−メチルスチレン、塩素化α−メチルスチレン、臭素化α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、カルボキシメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルカルバゾール、および、上記化合物の分子内のアクリレートを一部もしくはすべてをメタクリレートに変えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどがあげられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。
【0036】
これら以外に、不飽和カルボン酸等の不飽和酸を加えることによって、感光後の現像性を向上させることができる。不飽和カルボン酸の具体的な例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸無水物などがあげられる。
【0037】
これら感光性モノマーの含有率は、無機粉末と感光性有機成分の和に対して、3〜20重量%が好ましい。
【0038】
また、感光性オリゴマー、感光性ポリマーとしては、前記炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物のうちの少なくとも1種類を重合して得られるオリゴマーやポリマーを用いることができる。前記炭素−炭素不飽和結合を含有する化合物の含有率は、感光性オリゴマーまたは感光性ポリマー中、10重量%以上であることが好ましく、35重量%以上であることがより好ましい。さらに、感光性オリゴマー、感光性ポリマーに不飽和カルボン酸などの不飽和酸を共重合することによって、アルカリ水溶液などの水系現像液を用いる場合の感光後の現像性を向上することができるため好ましい。不飽和カルボン酸の具体的な例として、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸またはこれらの酸無水物などがあげられる。こうして得られた側鎖にカルボキシル基等の酸性基を有するオリゴマーまたはポリマーの酸価(AV)は30〜150であることが好ましく、70〜120であることがより好ましい。酸価が30未満であると、未露光部の現像液に対する溶解性が低下するため現像液濃度を濃くすると露光部まで剥がれが発生し、高精細なパターンが得られにくい傾向がある。また、酸価が150を越えると現像許容幅が狭くなる傾向がある。
【0039】
これらの感光性オリゴマー、感光性ポリマーに対して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加させることによって、感光性を持つ感光性ポリマーや感光性オリゴマーとして用いることができる。好ましい光反応性基は、エチレン性不飽和基を有するものである。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、アクリル基、メタクリル基などがあげられる。
【0040】
このような側鎖をオリゴマーやポリマーに付加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドを付加反応させる方法がある。
【0041】
グリシジル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、エチルアクリル酸グリシジル、クロトニルグリシジルエーテル、クロトン酸グリシジルエーテル、イソクロトン酸グリシジルエーテルなどがあげられる。
【0042】
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアネート、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート等がある。
【0043】
また、グリシジル基やイソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはアリルクロライドは、ポリマー中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基に対して0.05〜1モル当量付加させることが好ましい。
【0044】
本発明のガラスペーストを感光性ガラスペーストとする場合、感光性ガラスペースト中の感光性オリゴマーおよび/または感光性ポリマーの含有量は、パターン形成性、焼成後の収縮率の点から、無機粉末と感光性有機成分の和に対して、5〜30重量%であることが好ましい。この範囲外では、パターン形成が不可能もしくは、パターンの太りがでるため好ましくない。
【0045】
本発明のガラスペーストを感光性ガラスペーストとする場合には光重合開始剤を含有することが好ましく、その具体的な例としては、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタノール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4’−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾインおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤などがあげられる。本発明ではこれらを1種または2種以上使用することができる。
【0046】
光重合開始剤は、感光性有機成分に対し、0.1〜30重量%の範囲で添加され、より好ましくは、0.2〜25重量%である。光重合開始剤が0.1重量%未満であると、光感度が不良となる傾向があり、光重合開始剤が25重量%をこえると、露光部の残存率が小さくなりすぎる傾向がある。
【0047】
本発明のガラスペーストを感光性ガラスペーストとする場合、光重合開始剤と共に増感剤を使用し、感度を向上させ、また、反応に有効な波長範囲を拡大することができる。
【0048】
増感剤の具体例としては、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,3−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラーケトン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベンジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノフェニルビニレン)イソナフトチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カルボニルビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセトン、3,3−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N−トリルジエタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラゾール、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテトラゾール等が挙げられる。
【0049】
本発明のガラスペーストを感光性ガラスペーストとする場合、上記増感剤を1種または2種以上使用することができる。増感剤を感光性ガラスペーストに添加する場合、その添加量は感光性有機成分に対して通常0.1〜30重量%、より好ましくは0.2〜25重量%である。増感剤の量が少なすぎれば光感度を向上させる効果が発揮されず、増感剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小さくなる恐れがある。
【0050】
本発明のガラスペーストを感光性ガラスペーストとする場合においては、紫外線吸収剤を添加することも有効である。本発明のガラスペーストでは、無機粉末として性質の異なる低融点ガラス粉末とフィラーを用いているため、感光性ペースト被膜の内部で露光光の散乱が大きく、パターンが広がりやすい傾向にある。紫外線吸収剤を添加することで、露光光による感光性ペースト内部の散乱光を吸収し、散乱光を弱め、シャープなパターンが得られる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、サリチル酸系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、インドール系化合物、無機系の微粒子酸化金属等が挙げられる。これらの中でもベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、インドール系化合物が特に有効である。これらの具体例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノントリヒドレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)プロポキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−n−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、インドール系の吸収剤であるBONASORB UA−3901(オリエント化学社製)、BONASORB UA−3902(オリエント化学社製)SOM−2−0008(オリエント化学社製)等が挙げられるがこれらに限定されない。さらに、これら紫外線吸収剤の骨格にメタクリル基等を導入し反応型として用いてもよい。本発明では、これらを1種以上使用することができる。
【0051】
紫外線吸収剤の添加量は、感光性ガラスペースト中に0.001〜10重量%、より好ましくは、0.005〜5重量%の範囲である。これらの範囲を外れると、透過限界波長および波長傾斜幅が変化し、散乱光の吸収能力が不足し、また、露光光の透過率が下がり、感光性ペーストの感度が低下するので注意を要する。
【0052】
さらに、本発明のガラスペーストを感光性ガラスペーストとする場合、、重合禁止剤を添加することも有効である。重合禁止剤を添加することで、重合禁止剤がラジカルを捕獲し、重合禁止剤で抑制できなくなる露光量で急激に光反応が起こることにより、現像液への溶解、不溶のコントラストを高くすることができる。
【0053】
具体的には、ヒドロキノン、フェノチアジン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジブチルヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、N−フェニルナフチルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノール、クロラニール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール等が挙げられるがこれらに限定されない。本発明では、これらを1種以上使用することができる。
【0054】
重合禁止剤の添加量は、感光性ペースト中に0.1〜30重量%、より好ましくは、0.5〜20重量%の範囲である。これらの範囲より少ない場合、現像液への溶解、不溶のコントラストが小さく、またこの範囲を越えると感光性ペーストの感度が低下し、多くの露光量を必要とし、また、重合度が上がらずパターン形状が維持できなくなる。
【0055】
本発明のガラスペーストを感光性ガラスペーストとする場合、紫外線吸収剤と重合禁止剤をコントロールすることで、パターン形状のコントロールが可能となる。
【0056】
可塑剤の具体的な例としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ポリエチレングリコール、グリセリンなどがあげられる。
【0057】
本発明のガラスペーストがアクリル系共重合体を含む場合、保存時におけるアクリル系共重合体の酸化を防ぐためにガラスペースト中に酸化防止剤を含むことが好ましい。酸化防止剤の具体的な例としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−6−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス[3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステル、ジラウリルチオジプロピオナート、トリフェニルホスファイトなどがあげられる。酸化防止剤を添加する場合、その添加量は、ガラスペースト中に、0.01〜1重量%であることが好ましい。
【0058】
本発明のガラスペーストには、溶液の粘度を調整したい場合、有機溶媒を加えてもよい。このとき使用される有機溶媒としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸、テルピネオールなどやこれらのうちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられる。
【0059】
ガラスペーストの粘度は、適宜調整されるが、その範囲は0.2〜200Pa・sであることが好ましい。スリットダイコーターを用いて塗布する場合には、10〜100Pa・sであることが塗布膜厚制御の点で好ましい。
【0060】
また、本発明は、前記ガラスペーストを用いて基板上にパターンを形成する工程からなるディスプレイの製造方法に関する。
【0061】
パターン形成方法が、サンドブラスト法、感光性ペースト法、スクリーン印刷法、またはモールド転写法であることが好ましく、高精細化・工程の簡便性が優れる点から、感光性ペースト法であることがより好ましい。
【0062】
次に、感光性ペースト法を用いてパターン加工を行う一例について説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0063】
ガラス基板やセラミックスの基板、もしくは、ポリマー製フィルムの上に、感光性ガラスペーストを全面塗布、もしくは部分的に塗布する。塗布方法としては、スクリーン印刷法、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、ブレードコーターなど一般的な方法を用いることができる。
【0064】
感光性ガラスペーストを塗布した後、露光装置を用いて露光を行う。露光は、通常のフォトリソグラフィー法で行われるように、フォトマスクを用いてマスク露光する方法が一般的である。用いるマスクは、感光性有機成分の種類によって、ネガ型もしくはポジ型のどちらかを選定する。
【0065】
露光装置としては、ステッパー露光機、プロキシミティ露光機などを用いることができる。使用される活性光源としては、例えば、可視光線、近紫外線、紫外線、電子線、X線、レーザー光などが挙げられる。これらの中で紫外線が最も好ましく、その光源として、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使用できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適である。露光条件は、塗布厚みによって異なるが、通常、1〜100mW/cmの出力の超高圧水銀灯を用いて0.1〜10分間露光を行う。
【0066】
露光後、露光部分と非露光部分の現像液に対する溶解度差を利用して、現像を行うが、この場合、浸漬法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法で行える。
【0067】
現像液は、感光性ガラスペースト中の溶解させたい有機成分が溶解可能である溶液を用いる。感光性ガラスペースト中にカルボキシル基などの酸性基をもつ化合物が存在する場合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウムや炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液などが使用できるが、有機アルカリ水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやすいので好ましい。有機アルカリとしては、一般的なアミン化合物を用いることができる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は、0.01〜10重量%であることが好ましく、0.1〜5重量%であることがより好ましい。アルカリ水溶液の濃度が0.01重量%未満であると可溶部が除去されない傾向があり、10重量%をこえるとパターン部を剥離させ、また、非可溶部を腐食させる傾向がある。また、現像時の現像温度は、20〜50℃で行うことが工程管理上好ましい。
【0068】
次に、焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や温度は、ペーストや基板の種類によって異なる。焼成炉としては、バッチ式の焼成炉やベルト式の連続型焼成炉を用いることができる。焼成温度は、通常500〜600℃で行う。なお焼成温度は用いるガラス粉末によって決まるが、パターン形成後の形が崩れず、かつガラス粉末の形状が残らない適正な温度で焼成するのが好ましい。適正温度より低いと、気孔率、隔壁上部の凹凸が大きくなり、放電寿命が短くなったり、誤放電を起こしやすくなったりするため好ましくない。また適正温度より高いとパターン形成時の形状が崩れ、隔壁上部が丸くなる、また、極端に高さが低くなり、所望の高さが得られないため、好ましくない。
【0069】
また、以上の塗布や露光、現像、焼成の各工程中に、乾燥、予備反応の目的で、50〜300℃加熱工程を導入しても良い。
【0070】
隔壁を形成した後に、RGB各色に発光する蛍光体層を形成する。蛍光体粉末、有機バインダーおよび有機溶媒を主成分とする蛍光体ペーストを所定の隔壁間に形成することにより、蛍光体層を形成することができる。蛍光体ペーストを所定の隔壁間に形成する方法としては、スクリーン印刷版を用いてパターン印刷するスクリーン印刷法、吐出ノズルの先端から蛍光体ペーストをパターン吐出するディスペンサー法、また、有機バインダーとして、前述の感光性を有する有機成分を用いることにより、感光性蛍光体ペーストを作製して、感光性ペースト法により各色蛍光体層を所定の場所に形成することができる。
【0071】
蛍光体層を形成した該基板を必要に応じて、400〜550℃で焼成する事により、本発明のプラズマディスプレイ用基板を作製することができる。
【0072】
該プラズマディスプレイ用基板を背面板として用いて、前面板と封着後、前背面の基板間隔に形成された空間に、ヘリウム、ネオン、キセノンなどから構成される放電ガスを封入後、駆動回路を装着してプラズマディスプレイを作製できる。前面板は、基板上に所定のパターンで透明電極、バス電極、誘電体、保護膜(MgO)を形成した基板であり、背面基板上に形成されたRGB各色蛍光体層に一致する部分にカラーフィルター層を形成しても良い。また、コントラストを向上するために、ブラックストライプを形成しても良い。
【0073】
前記製造方法により得られる本発明のディスプレイは、表面粗さやうねりを低減した各種パターンを有するため、従来の問題点であったプラズマ放電のリークによる誤放電(クロストーク)の発生や、不灯セルや異常点灯セルの発生を解消することができるため、安定した表示を得ることできるものである。
【実施例】
【0074】
次に本発明について実施例をあげて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜17、比較例1〜5)
表1に実施例に用いた低融点ガラス粉末とフィラーを示す。
<体積平均粒子径、D10、D90、最大粒子径の測定方法>
マイクロトラック社製、粒度分布計HRA9320−X100を用いた。
試料量 :1g
分散条件 :精製水300cm中で1〜1.5分間超音波分散
粒子屈折率:粉末種類によって変更
測定数 :2回
【0075】
【表1】

【0076】
表1の低融点ガラス粉末、およびフィラーを含む原材料を表2、表3に示す組成、比率で計量後、混合し、3本ローラーで混練してガラスペーストを得た。
【0077】
【表2】

【0078】
【表3】

【0079】
無機粉末A:下記組成の低融点ガラス粉末(ガラス転移温度470℃、軟化温度560℃、比表面積2.01cm/g)無機粉末Aの組成:Bi/SiO/Al/ZnO/B/BaO=40/10/5/15/15/15(重量%)
無機粉末B:下記組成の低融点ガラス粉末(ガラス転移温度465℃、軟化温度555℃、比表面積2.15cm/g)無機粉末Bの組成:Bi/SiO/Al/ZnO/B/BaO=40/10/5/15/15/15(重量%)
無機粉末Q:下記組成の低融点ガラス粉末(ガラス転移温度464℃、軟化温度552℃、比表面積2.39cm/g)無機粉末Bの組成:Bi/SiO/Al/ZnO/B/BaO=40/10/5/15/15/15(重量%)
無機粉末C〜G、M〜P:下記組成の高融点ガラス粉末(軟化温度760℃)
無機粉末C〜G、M〜Pの組成:SiO/Al/B/BaO/MgO/CaO/ZnO=38/35/10/6/5/4/2(重量%)
無機粉末H〜I:酸化アルミニウム
無機粉末J:酸化チタン
無機粉末K:コーディエライト
無機粉末L:ムライト
ポリマー1:酸価=85、重量平均分子量(Mw)32,000の感光性アクリルポリマー(東レ(株)製APX−716)
ポリマー2:エチルセルロース(Mw180,000、Mn63,000)ダウ・ケミカル社製)
モノマー:プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレート(第一工業製薬(株)製)
光重合開始剤:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、IC−369)
増感剤:4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
分散剤:ポリカルボン酸化合物の高分子活性剤(共栄社化学(株)製、“フローノン”G−700DMEA
分散剤:ポリエーテル・エステル型アニオン系界面活性剤(楠本化成(株)製、“ディスパロン”7004)
脂肪族アミド化合物:N,N’−12−ヒドロキシステアリン酸ブチレンジアミン
紫外線吸収剤:ベーシックブルー26
重合禁止剤:p−メトキシフェノール
有機溶剤1:ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート
有機溶剤2:テルピネオール
ガラス基板として、590×964×2.8mmの42インチサイズのPD−200(旭硝子(株)製)を使用した。この基板上に、書き込み電極として、平均粒径2.0μmの銀粉末を70重量部、酸化ビスマス69重量%、酸化珪素24重量%、酸化アルミニウム4重量%、酸化硼素3重量%の組成からなる平均粒径2.2μmのガラス粉末2重量部、アクリル酸、メチルメタクリレート、スチレンの共重合ポリマー8重量部、トリメチロールプロパントリアクリレート7重量部、ベンゾフェノン3重量部、ブチルカルビトールアクリレート7重量部、ベンジルアルコール3重量部からなる感光性銀ペーストを用いて、フォトリソグラフィー法により、ピッチ300μm、線幅75μm、焼成後厚み3μmのストライプ状電極を形成した。
【0080】
この基板に、酸化ビスマスを78重量%、酸化珪素14重量%、酸化アルミニウム3重量%、酸化亜鉛3重量%、酸化硼素2重量%を含有する低融点ガラスの粉末を60重量%、体積平均粒子径0.2μmの酸化チタン粉末を10重量%、エチルセルロース15重量%、テルピネオール15重量%誘電体ペースト塗布した後、580℃で焼成して、厚み10μmの誘電体層を形成した。
【0081】
各実施例の隔壁形成用ペーストを表3に示す。各ペーストをダイコーターにより所定厚みに塗布した後、クリーンオーブンにて100℃、40分の乾燥を行い塗布膜を形成した。実施例1〜5、7〜14、比較例1〜3は、ピッチ300μm、線幅45μmの格子状パターンを有するフォトマスクを用いて露光後、0.5重量%のエタノールアミン水溶液中で現像し、さらに、560℃で15分間焼成することにより、ピッチ300μm、頂部幅40μm、底部幅50μm、高さ120μmの格子状隔壁を形成した。実施例6については、サンドブラスト法により、同様のパターンを形成した。
【0082】
このようにして形成された隔壁に各色蛍光体ペーストをスクリーン印刷法により塗布、焼成(500℃、30分)して隔壁の側面および底部に蛍光体層を形成した。
【0083】
次に、前面基板を以下の工程によって作製した。まず、背面板と同じガラス基板上に、ITOをスパッタ法で形成後、レジスト塗布し、露光・現像処理、エッチング処理によって厚み0.1μm、線幅200μmの透明電極を形成した。また、黒色銀粉末からなる感光性銀ペーストを用いてフォトリソグラフィー法により、焼成後厚み5μmのバス電極を形成した。電極はピッチ375μm、線幅100μmのものを作製した。
【0084】
次に、酸化鉛を75重量%含有する低融点ガラスの粉末を重量70%、エチルセルロース20重量%、テルピネオール10重量%を混練して得られたガラスペーストをスクリーン印刷により、表示部分のバス電極が覆われるように50μmの厚みで塗布した後に、570℃15分間の焼成を行って前面誘電体を形成した。
【0085】
誘電体を形成した基板上に電子ビーム蒸着により保護膜として、厚み0.5μmの酸化マグネシウム層を形成して前面基板を作製した。
【0086】
得られた前面基板を、前記の背面基板と貼り合わせ封着した後、放電用ガスを封入し、駆動回路を接合して解像度1024×768のプラズマディスプレイ(PDP)を作製した。
【0087】
上記実施例1〜17、比較例1〜5で得られた背面板およびプラズマディスプレイを下記の方法で評価した。
<表面粗さ>
隔壁頂部の算術平均粗さRaおよび十点平均粗さRzを超深度形状測定顕微鏡VK−8500((株)キーエンス製)を用いてJIS B 0601−1994に準じ、対物レンズ50倍、測定ピッチ0.1μm、測定長100μmにて5回測定し、その平均値をそれぞれ、Ra値、およびRz値とした。
<うねり>
レーザー変位計(KEYENCE社製、LT−8010)を用いて、格子状隔壁の交差部以外の部分の高さHaと、交差部の隔壁の高さHbを測定し、Ha−Hb(μm)を算出し、うねりとした。
<隔壁欠け発生率>
作製した前面基板と背面基板を重ね合わせて水平に床置きし、1mの高さから重さ200gのアルミナ製セラミックボールを落下させ、隔壁欠け、および微小欠けの発生状況を確認した。これを10回繰り返し、隔壁欠け、および微小欠けの発生状況を確認した。この評価を各水準のパネル10サンプルについて行い、欠けが発生したパネルが1サンプルであった場合1/10として表記した。微小欠けはPDPを点灯した際に問題とならない5μm以下の欠けとする。以下の評価基準により評価した。
◎・・・隔壁欠け0/10、かつ微小欠け0/10
○・・・隔壁欠け0/10、かつ微小欠け1/10以下
△・・・隔壁欠け0/10、かつ微小欠け2/10〜4/10
×・・・隔壁欠け1/10以上、または微小欠け5/10以上
<クロストーク評価>
作製した前面基板と背面基板を封着ガラスを用いて封着して、Xe10%含有のNeガスを内部ガス圧66500Paになるように封入した。さらに、駆動回路を実装してPDPを作製した。PDPのスキャン電極に電圧を印加して発光させた。クロストーク評価は、全面点灯する印可電圧Vから電圧を上昇させ、クロストークが発生する印可電圧V間の電圧差V−Vを測定した。以下の評価基準により評価した。
◎・・・V−V=50V以上
○・・・V−V=40〜49V
△・・・V−V=30〜39V
×・・・V−V=29V以下
<輝度>
作製した前面基板と背面基板を封着ガラスを用いて封着して、Xe10%含有のNeガスを内部ガス圧66500Paになるように封入した。さらに、駆動回路を実装してPDPを作製した。PDPのスキャン電極に電圧を印加して発光させた。その輝度計を用いて輝度を測定した。以下の評価基準により評価した。
◎・・・500cd/m2以上
○・・・470〜499cd/m
△・・・450〜469cd/m
×・・・449cd/m以下
表4,表5に実施例1〜17、比較例1〜5の評価結果を示す。
【0088】
実施例1〜17で得られた背面板は、隔壁頂部の表面粗さ、およびうねりの小さい隔壁パターンが形成できた。また、PDPの封着時の隔壁欠け発生頻度が低く、クロストークが起こらず、表示特性が良好であった。比較例1〜5については、頂部ラフネス、パネル作製時に隔壁の欠け、表示品質等の問題が発生し、目標とするPDPの性能が得られなかった。
【0089】
【表4】

【0090】
【表5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
低融点ガラス粉末およびフィラーを含む無機粉末ならびに有機成分を含むガラスペーストであって、フィラーの体積平均粒子径Df(μm)、低融点ガラス粉末の体積平均粒子径Dg(μm)が下記式(1)を満たすことを特徴とするガラスペースト。
0.2<Df<Dg<5.0 (1)
【請求項2】
フィラーの体積平均粒子径Df(μm)が下記式(2)を満たす請求項1記載のガラスペースト。
0.2<Df<1.5 (2)
【請求項3】
フィラーの最大粒子径Mf(μm)、低融点ガラス粉末の最大粒子径Mg(μm)が下記式(3)を満たす請求項1または2記載のガラスペースト。
2.0<Mf<Mg<30.0 (3)
【請求項4】
フィラーの最大粒子径Mfが下記式(4)を満たす請求項1、2または3記載のガラスペースト。
2.0<Mf<4.0 (4)
【請求項5】
フィラーの体積基準での積算分布における90%粒子径Df90(μm)が下記式(5)を満たす請求項1、2、3または4記載のガラスペースト。
1.5<Df90≦3.5 (5)
【請求項6】
フィラーの体積基準での積算分布における10%粒子径Df10(μm)が下記式(6)を満たす請求項1、2、3、4または5記載のガラスペースト。
0.1≦Df10 (6)
【請求項7】
無機粉末中にフィラーを15〜60重量%含有する請求項1、2、3、4、5または6記載のガラスペースト。
【請求項8】
フィラーが、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、コーディエライト、ムライト、セルシアン、アノーサイト、ステアタイト、スポジューメン、フォルステライト、および高融点ガラス粉末からなる群から選ばれた少なくとも一種のフィラーを含むことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載のガラスペースト。
【請求項9】
フィラーが軟化温度620〜1200℃の高融点ガラス粉末を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載のガラスペースト。
【請求項10】
無機粉末と、溶剤を除く有機成分の重量比が、60:40〜95:5である請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載のガラスペースト。
【請求項11】
有機成分が感光性有機成分を含むことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10記載のガラスペースト。
【請求項12】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11記載のガラスペーストを用いて基板上にパターンを形成する工程を含むなるディスプレイの製造方法。
【請求項13】
パターン形成方法が、サンドブラスト法、感光性ペースト法、スクリーン印刷法またはモールド転写法である請求項12記載のディスプレイの製造方法。
【請求項14】
請求項12または13記載の製造方法により得られたディスプレイ。

【公開番号】特開2007−119339(P2007−119339A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−264108(P2006−264108)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】