説明

ガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造方法及びガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造装置

【課題】従来よりもより厚さ方向のガラス繊維の均一性に優れたガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造方法並びに厚さ方向のガラス繊維の均一性に優れたガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造に適した製造装置を提供する。
【解決手段】ほぐしローラー20を通過させるほぐし工程と発泡原液組成物を発泡・硬化させる発泡工程を有し、ほぐしローラー20を構成する第1ローラー22と第2ローラー24は、回転軸26、28と回転軸に配設した複数の大径円板30、34と小径円板32、36とからなり、大径円板には両面から傾斜した傾斜部42と断面が円弧状ないし平坦面を有する円弧状の外周縁43とからなる周端部44が形成されており、第1ローラーと第2ローラーの1方の大径円板の周端部が他方の小径円板の外周面に近接ないし当接するように構成されているガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造方法とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォーム、具体的には超低温用断熱パネル、とりわけLNG、液化ヘリウム、液化窒素等の沸点の低い物質、特にLNGを貯蔵する貯蔵設備の断熱に好適な断熱パネルとして使用可能なガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造方法の製造方法及び該製造方法の実施に適したガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガラス繊維を使用して強化した、超低温用断熱材として好適に使用できる硬質ポリウレタンフォームは、一般的には下面材上にガラス繊維マットを載置し、硬質ポリウレタンフォームを形成する発泡原液組成物を供給、含浸し、次いで上面材を供給した後、ニップロールにてニッピングを行い、反応、発泡させる方法により製造されている。
【0003】
係るガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造に際して、ガラス繊維マットを複数枚供給してガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームを製造する技術は公知である(特許文献1)。特許文献1においては、ガラス繊維マットを発泡の進行に応じて持ち上げてガラス繊維の不均一を低減する技術が開示されている。
【0004】
ガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームにおいて、補強性に優れていることから最も一般的に使用されるコンティニュアスストランドマットは、1ないし複数本の連続したヤーンが幅方向にアットランダムに蛇行して所定の目付量となるように構成され、ヤーンの交点をバインダーで結着して厚さ方向の嵩高さを抑制してロール状に巻き取った状態で市販品として供給される。係るコンティニュアスストランドマットを強化用ガラス繊維とした場合には、特許文献1記載の発明では、各ガラス繊維マットの間隔は均一にはなるものの、なお個々のガラス繊維マットを構成するガラス繊維が厚さ方向に均一に広がらず、形成されたガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォーム中において各ガラス繊維マットの層にガラス繊維濃度の高い部分と低い部分とが生じるという問題を有する。
【0005】
ガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造に際して、個々のガラス繊維マットを構成するガラス繊維が厚さ方向に均一に広がるように、コンティニュアスストランドマット等のガラス繊維マットをほぐすほぐしローラーを使用する技術も公知である(特許文献2)。
【0006】
【特許文献1】特開2001−150558号公報
【特許文献2】特開2005−178270号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2に開示されたほぐしローラーは、第1ローラーと第2ローラーとからなり、それぞれ回転軸に複数の円板体が間欠的に配設されており、第1ローラーの円板体と第2ローラーの円板体とが交互に配設されて軸芯方向視にて重複部を形成するように構成されている。係る構成の2本のローラーの間にガラス繊維マットを供給すると第1ローラーの円板体と第2ローラーの円板体との作用でガラス繊維マットが屈曲変形を受け、バインダーの結着が解除されるが、その作用が充分ではなく、よりガラス繊維の分布の均一なガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームが求められている。
【0008】
本発明は、従来技術と比較して、より厚さ方向のガラス繊維の均一性に優れたガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造方法並びに厚さ方向のガラス繊維の均一性に優れたガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造に適した製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、ガラス繊維を含む硬質ポリウレタンフォームの製造方法であり、
下面材を供給する下面材供給工程、ガラス繊維マットをほぐすほぐし工程、ほぐしたガラス繊維マットを前記下面材上に供給するガラス繊維マット供給工程、前記下面材上に発泡原液組成物を供給する原液供給工程、前記発泡原液組成物上に上面材を供給する上面材供給工程、及び前記発泡原液組成物を発泡・硬化させてガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームとする発泡工程を有し、
前記ほぐし工程は、ほぐしローラーを通過させることによりガラス繊維マットを屈曲させる工程であり、
前記ほぐしローラーは第1ローラーと第2ローラーとを備え、前記第1ローラーと第2ローラーは回転軸と前記回転軸に配設した複数の大径円板と小径円板とからなり、
前記大径円板には両面から傾斜した傾斜部と断面が円弧状ないし平坦面を有する円弧状の外周縁とからなる周端部が形成されており、前記第1ローラーと第2ローラーの1方の大径円板の前記周端部が他方の小径円板の外周面に近接ないし当接するように構成されていることを特徴とする。
【0010】
係る構成の製造方法によれば、従来技術と比較してより厚さ方向のガラス繊維の均一性に優れたガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。
【0011】
上記のガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造方法においては、前記大径円板の前記周端部の少なくとも一部、前記小径円板の外周部の少なくとも一部のいずれか又は双方がゴム状弾性体にて形成されていることが好ましい。
【0012】
係る構成の製造方法によれば、大径円板の周端部と小径円板の外周面との間でガラス繊維マットが圧縮、把持されて、より効果的にヤーンの交点のバインダーによる結着が解除され、ガラス繊維の均一性に優れたガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。
【0013】
上記のガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造方法においては、前記第1ローラーと第2ローラーの前記大径円板と小径円板は、それぞれ同じ形状であり、前記大径円板と小径円板は交互に配設されていることが好ましい。
【0014】
係るほぐしローラーは製造が容易であり、簡便で低コストにてガラス繊維の均一性に優れたガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。
【0015】
本発明のガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造装置は、下面材供給装置、ガラス繊維マット供給装置、前記ガラス繊維マットをほぐすほぐしローラー、発泡原液供給装置、上面材供給装置、及び加熱装置とを備え、
前記ほぐしローラーは第1ローラーと第2ローラーとを備え、前記第1ローラーと第2ローラーは回転軸と前記回転軸に配設した複数の大径円板と小径円板とからなり、
前記大径円板には両面から傾斜した傾斜部と断面が円弧状ないし平坦面を有する円弧状の外周縁とからなる周端部が形成されており、前記第1ローラーと第2ローラーの1方の大径円板の前記周端部が他方の小径円板の外周面に近接ないし当接するように構成されていることを特徴とする。
【0016】
係る構成の製造装置を使用することにより、従来と比較してより厚さ方向のガラス繊維の均一性に優れたガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。
【0017】
上記のガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造装置においては、前記大径円板の前記周端部の少なくとも一部、前記小径円板の外周部の少なくとも一部のいずれか又は双方がゴム状弾性体にて形成されていることが好ましい。
【0018】
係る構成の製造装置によれば、ほぐしローラーの大径円板の周端部と小径円板の外周面との間でガラス繊維マットが圧縮、把持されて、より効果的にヤーンの交点のバインダーによる結着が解除され、ガラス繊維の均一性に優れたガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施に好適な製造装置と好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施に好適な製造装置と該製造装置を使用した製造方法の概略構成を示したものである。この例においては、上下両面材の双方に可とう性面材が使用され、ガラス繊維マットは3層供給されている。
【0020】
下面材11Lを、下面材供給装置10Lからコンベア7、8上に供給し(下面材供給工程)、その上に補強用のガラス繊維材料として3層のガラス繊維マット6(6a,6b,6c)をそれぞれ原反から連続的に巻き戻して供給、載置し(ガラス繊維マット供給工程)、発泡機のヘッド3から供給される硬質ポリウレタンフォーム発泡原液組成物5をキャスティング法により供給した(原液供給工程)後、上部より上面材11Uを、上面材供給装置10Lから連続的に供給してサンドイッチ状とし(上面材供給工程)、ニップロール13によって硬質ポリウレタンフォーム発泡原液をガラス繊維マットに十分含浸させた(ニッピング工程)後、コンベア17を備えた加熱オーブン19に送り、発泡硬化させて(発泡工程)ガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームBを作製する。
【0021】
ガラス繊維マット6(6a,6b,6c)は、原反から巻き戻して供給する際に、ほぐしローラー20(20a,20b,20c)にてほぐしが行われる(ほぐし工程)。
【0022】
図1では、原反から巻き戻された個々のガラス繊維マットをほぐす例が示されているが、複数枚を1個のほぐしローラーでほぐしてもよく、2枚のガラス繊維マットを1対のほぐしローラーでほぐす方がほぐし効果が高く、好ましい。
【0023】
使用するガラス繊維マットの層数は、製造するフォームの厚さ、要求される強度、使用するガラス繊維マットの厚さや目付量等を考慮して適宜設定されるが、一般には2〜6層程度である。ガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームのガラス繊維含有率は、5〜20重量%であることが好ましい。
【0024】
使用されるガラス繊維材料としては、アスペクト比の大きいガラス繊維が好ましく、好適な材料としてガラス長繊維のマット状の製品、具体的にはチョップストランドマット、コンティニュアスストランドマット等が例示される。硬質ポリウレタンフォーム発泡原液組成物の含浸性、フォームの補強性に優れていることから、コンティニュアスストランドマットの使用が最も好ましい。
【0025】
本発明において使用する面材としては、公知の面材は限定なく使用可能である。具体的には、紙面材、樹脂ラミネート紙面材、アルミニウムシート、鋼板、樹脂フィルム等の公知の可とう面材が例示され、限定なく使用可能であるが、シート自体の物理的強度が良好で、高断熱性用途に使用した場合に結露水が発生しても腐食しないこと、硬質ポリウレタンフォームとの反応接着強度が良好であること等の理由により、クラフト紙、アルミニウムシート、ガラスクロス、樹脂コーティング層を備えたクラフト紙等の複合材料の使用が最も好適である。このようなアルミニウムシート複合面材は、有機化合物の透過性が全くないために、これを使用して得られるガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームは、特にLNG貯蔵槽の断熱材として好適である。
【0026】
離型性面材、例えば離型紙、離型フィルム等を使用すると、その離型性面材を剥離除去して形成されたガラス繊維強化ポリウレタンフォームのスキン面を他の硬質ポリウレタンフォームに接着することが可能となる。
【実施例】
【0027】
図2にはほぐしローラーの構成の一部を、第3図には図2のほぐしローラーの回転軸芯を含む断面を例示した。ほぐしローラー20は、第1ローラー22と第2ローラー24とから構成されている。第1ローラー22は回転軸26に大径円板30と小径円板32が交互に配設されており、また第2ローラー24も同様に回転軸28に大径円板34と小径円板36が交互に配設されている。図2、3に例示した第1ローラー並びに第2ローラーは、同一形状の大径円板と同一形状の小径円板を交互に配設したものであるが、同様のほぐし効果が得られれば、厚さが異なる等の形状の異なる円板を使用してもよく、あるいは異なる配列としてもよい。円板間には、さらにスペーサーを配設してもよい。
【0028】
図3に示したように、大径円板30には、円板の両面から端部方向に対称的に傾斜した傾斜部42と該傾斜部42の端部に断面が円弧状又は平坦部を有する円弧状の外周縁43とからなる周端部44が形成されている。この例においては、大径円板30は基体部材41と周端部44の一部を構成し、ゴム状弾性体にて形成された外周部材48とから構成されている。第1ローラー22の大径円板30の周端部44の外周縁43は第2ローラー24の小径円板36の外周面に、第2ローラー24の大径円板34の周端部51の外周縁は第1ローラー22の小径円板32の外周面に、それぞれ進出し、当接している。図2、図3においては、2本1対のほぐしローラーの大径円板の周端部の外周端部は対向するローラーの小径円板の外周面と当接しているが、当接することなく近接していてもよい。
【0029】
図2、3に示した例では、大径円板30の外周縁は、回転軸と同心の平坦面を有するが、緩やかな円弧状であってもよい。
【0030】
大径円板、小径円板は、ゴム状弾性体からなる外周部材がなく、全体が剛性材料で形成されていてもよいが、図3に示したようにゴム状弾性体からなる外周部材にて外周縁を構成することが、ガラス繊維を損傷することなく、より効果的にガラス繊維マットをほぐすことができ、好ましい。ゴム状弾性体にて形成される部分以外の部分は剛性材料にて構成され、剛性材料としては、鉄、ステンレススチール、アルミニウム等の金属、PET、PBTなどのポリエステル樹脂、ナイロン66などのポリアミド樹脂、ABS樹脂、PP,PEなどのポリオレフィン樹脂、高剛性のポリウレタン樹脂等が例示される。
【0031】
大径円板、小径円板の周縁部に好適に設けられるゴム状弾性体部を構成する材料としては、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、ポリウレタンエラストマーなどの熱可塑性エラストマーや加硫ゴムを使用することができる。とりわけ加硫ゴムは永久歪が小さく、耐摩耗性に優れており、好ましい。ゴム状弾性体部を構成する材料の硬度は、JIS A硬度にて45〜80であることが好ましく、50〜75であることがより好ましい。
【0032】
大径円板、小径円板の周縁部にゴム状弾性体部を設ける方法は公知の方法が限定なく使用可能であり、図3に示したように高剛性材料で円板を外周面に溝を有する所定形状に形成し、別途成形した大径円板の断面円弧状端部43、51や小径円板の周端部47、53の形状を有するゴム状弾性体を嵌着ないし接着する方法や、高剛性材料で円板を所定形状に形成した後に金型内に配設してゴム状弾性体原料を注入して成形すると同時に接着する方法などが例示される。
【0033】
大径円板の周端部43、51の外周縁部分を構成する外周部材48や小径円板の外周部47、53をゴム状弾性体にて形成する場合、その厚さは、所望する弾性変形が得られればよく、特に限定されるものではないが、2〜10mmであることが好ましい。
【0034】
ほぐしローラーの大きさ、大径円板、小径円板の形状は使用するガラス繊維マットの大きさに応じて適宜設定される。コンティニュアスストランドマットは、幅が1〜2m程度であり、ほぐしローラーは該コンティニュアスストランドマットの幅全体をほぐすことができる幅に設定する。大径円板は、厚さが30〜60mm、外径が120〜300mm、傾斜部を含む周端部の高さは30〜80mmであることが好ましく、小径円板は幅が20〜50mm、外径が60〜200mmであることが好ましい。また図2、3に例示したように、大径円板の傾斜部は、小径円板の外周位置近傍から形成されていることが好ましい。
【0035】
図2、図3に示した例においては、第1ローラー並びに第2ローラーは、同一形状の大径円板と同一形状の小径円板を交互に配設すると共に、第1ローラー22の大径円板30の傾斜部42と第2ローラーの大径円板34の傾斜部が間隔dを形成するように構成されている。係る傾斜部と断面が円弧状ないし回転軸に平行な平坦部を有する弧状の外周縁を設けることにより、ガラス繊維マットに無理な曲げ応力がかからず、従ってガラス繊維が破損することを防止することができる。間隔dはほぐす対象のガラス繊維マットの厚さや枚数に応じて適宜設定する。市販のコンティニュアスストランドマット1枚をほぐす場合には、dは好ましくは3〜15mm、より好ましくは5〜10mmである。
【0036】
図2、図3に示した例においては、第1ローラー並びに第2ローラーの回転軸22、24は断面円形であるが、断面が四角や六角などの多角形であってもよい。断面円形の回転軸の場合には、大径円板、小径円板は、回転軸にビスにて固定する必要があるが、断面が多角形の回転軸を使用すると、単に挿通するだけで固定できる。
【0037】
図4には、第1ローラー22と第2ローラー24とからなるほぐしローラー20の間にガラス繊維マットを供給、通過させてほぐす状況を正面図にて例示した。ガラス繊維マット6は大径円板と小径円板の間をジグザグ状に押さえられ、バインダーによる結着が解除されてほぐされる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】ほぐしローラーを備えたガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造装置を例示した正面図
【図2】ほぐしローラーの構成を例示した正面図
【図3】ほぐしローラーを構成する大径円板と小径円板の構成を例示した断面図
【図4】ほぐしローラーによりガラス繊維マットをほぐす状況を示した正面図
【符号の説明】
【0039】
6 ガラス繊維マット
20 ほぐしローラー
22 第1ローラー
24 第2ローラー
30、34 大径円板体
32、36 小径円板
42 傾斜部
43 外周縁
44 周端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス繊維を含む硬質ポリウレタンフォームの製造方法であって、
下面材を供給する下面材供給工程、ガラス繊維マットをほぐすほぐし工程、ほぐしたガラス繊維マットを前記下面材上に供給するガラス繊維マット供給工程、前記下面材上に発泡原液組成物を供給する原液供給工程、前記発泡原液組成物上に上面材を供給する上面材供給工程、及び前記発泡原液組成物を発泡・硬化させてガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームとする発泡工程を有し、
前記ほぐし工程は、ほぐしローラーを通過させることによりガラス繊維マットを屈曲させる工程であり、
前記ほぐしローラーは第1ローラーと第2ローラーとを備え、前記第1ローラーと第2ローラーは回転軸と前記回転軸に配設した複数の大径円板と小径円板とからなり、
前記大径円板には両面から傾斜した傾斜部と断面が円弧状ないし平坦面を有する円弧状の外周縁とからなる周端部が形成されており、前記第1ローラーと第2ローラーの1方の大径円板の前記周端部が他方の小径円板の外周面に近接ないし当接するように構成されていることを特徴とするガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
【請求項2】
前記大径円板の前記周端部の少なくとも一部、前記小径円板の外周部の少なくとも一部のいずれか又は双方がゴム状弾性体にて形成されていることを特徴とする請求項1に記載のガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
【請求項3】
前記第1ローラーと第2ローラーの前記大径円板と前記第1ローラーと第2ローラーの小径円板は、それぞれ同じ形状であり、前記大径円板と小径円板は交互に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
【請求項4】
下面材供給装置、ガラス繊維マット供給装置、前記ガラス繊維マットをほぐすほぐしローラー、発泡原液供給装置、上面材供給装置、及び加熱装置とを備え、
前記ほぐしローラーは第1ローラーと第2ローラーとを備え、前記第1ローラーと第2ローラーは回転軸と前記回転軸に配設した複数の大径円板と小径円板とからなり、
前記大径円板には両面から傾斜した傾斜部と断面が円弧状ないし平坦面を有する円弧状の外周縁とからなる周端部が形成されており、前記第1ローラーと第2ローラーの1方の大径円板の前記周端部が他方の小径円板の外周面に近接ないし当接するように構成されていることを特徴とするガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造装置。
【請求項5】
前記大径円板の前記周端部の少なくとも一部、前記小径円板の外周部の少なくとも一部のいずれか又は双方がゴム状弾性体にて形成されていることを特徴とする請求項4に記載のガラス繊維強化硬質ポリウレタンフォームの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−290183(P2007−290183A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−118856(P2006−118856)
【出願日】平成18年4月24日(2006.4.24)
【出願人】(000003148)東洋ゴム工業株式会社 (2,711)
【Fターム(参考)】