説明

ガンダイオード発振器

【課題】 ガンダイオードやマイクロストリップ線路等を密閉する遮蔽用容器を備えることにより、水蒸気等の浸入を防止することができると共に、小型のガンダイオード発振器を提供する。
【解決手段】 平板基板表面から裏面に貫通する第1のヴィアホールを通して表面信号電極と裏面信号電極が接続され、第2のヴィアホールを通して第1の表面バイアス電極と第1の裏面バイアス電極が接続され、第3のヴィアホールを通して表面接地電極と裏面接地電極が接続され、裏面信号電極と第1の裏面バイアス電極はバンプ電極で構成する。そして、平板基板表面は、遮蔽用容器で密閉されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波やミリ波用のガンダイオードを用いた発振器に関する。さらに詳しくは、ガンダイオード近傍を電磁波から遮断するとともに、密閉した構造にすることにより、発振器の信頼性を向上させることができる構造のガンダイオード発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のガンダイオードを用いたガンダイオード発振器は、例えば図8に示されるような構造になっている。なお、図8(a)は遮蔽用容器を除去したガンダイオード発振器の斜視図であり、図8(b)は遮蔽用容器が設けられ、筐体に組み込まれた状態のガンダイオード発振器の斜視図である。
【0003】
図8(a)に示すように、ガンダイオード発振器は、半絶縁性又は絶縁性の平板基板1の表面に、信号電極21、共振回路部22、出力部23、ガンダイオード用バイアス電極24、共振回路用バイアス電極25、表面接地電極26が設けられ、平板基板1の裏面には裏面接地電極27が設けられている。ガンダイオード100は、そのアノード電極とカソード電極が信号電極21及び表面接地電極26にそれぞれ接続するように搭載されている。共振回路部22は、信号電極21の先端部にオープンスタブ(図には表れていない)が設けられ、このオープンスタブと共振回路用バイアス電極25との間にバラクタダイオード200が接続するように搭載されている。この種のガンダイオード発振器は、例えば特許文献1に記載されている。
【0004】
また平板基板1の表面には、ガンダイオード用バイアス電極24、共振回路用バイアス電極25にそれぞれ外部からバイアス電圧を供給するため、電源用端子28、29が設けられ、それぞれ接続配線30、31によりガンダイオード用バイアス電極24、共振回路用バイアス電極25と接続している。そして、外部からの電磁波などと干渉してノイズとならないように、金属または樹脂の表面を金属で被覆した遮蔽用容器32で覆われている(図8b)。遮蔽用容器32は、平板基板1の外周部に設けられた導電体膜33によって平板基板1表面に接着されている。また遮蔽用容器32の側壁には、接続配線30、31と接触してショートしないように、接続配線30、31が通過する部分に穴34、35が形成されている。
【0005】
ガンダイオード発振器は図8(b)に示されるように、例えばアルミニウムなどから形成された筐体36に取り付けられ、出力部23が位置する平板基板1の裏面には、裏面接地電極27の一部が除去され、導波管(図示せず)が接続されている。一方、平板基板1上の出力部23の上面側には、導波管終端部(図示せず)が設けられ、マイクロストリップ線路で構成された出力部と導波管との変換器が構成されている。図8(a)の37はその導波管終端部の接着部を示している。
【特許文献1】特開2001−185782号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のように従来のガンダイオード発振器は、遮蔽用容器32でガンダイオードやマイクロストリップ線路を被覆しているため、外部の電磁波との干渉は防ぐことができる。しかし、遮蔽用容器32の側壁には、接続配線30、31と接触してショートしないように、穴34、35が開けられている。そのため、遮蔽用容器32内を密閉にすることはできず、水蒸気などが容易に内部に侵入してガンダイオードやマイクロストリップ線路等を腐食させることがあり、非常に信頼性に乏しいという問題がある。また、高周波出力部に導波管を用いた場合、小型化が困難であるという問題があった。
【0007】
本発明は上記問題点を解消し、ガンダイオードやマイクロストリップ線路等を密閉する遮蔽用容器を備えることにより、水蒸気等の浸入を防止することができると共に、小型のガンダイオード発振器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本願請求項1に係る発明は、半絶縁性又は絶縁性の平板基板表面に、フリップチップ型のガンダイオードを搭載するガンダイオード発振器において、前記ガンダイオードは、中央にアノード又はカソード電極のいずれか一方の第1の電極と、該第1の電極の両端にカソード又はアノード電極のいずれか一方の第2の電極とを備え、前記平板基板は、表面に表面信号電極と、該表面信号電極に接続する第1の表面バイアス電極と、表面接地電極とを備え、裏面に裏面信号電極と、第1の裏面バイアス電極とを、あるいはさらに裏面接地電極とを備え、表面から裏面に貫通する第1のヴィアホールを通して前記表面信号電極と前記裏面信号電極が接続され、表面から裏面に貫通する第2のヴィアホールを通して前記第1の表面バイアス電極と前記第1の裏面バイアス電極が接続されて、あるいはさらに表面から裏面に貫通する第3のヴィアホールを通して前記表面接地電極と前記裏面接地電極が接続されると共に、前記裏面信号電極及び前記第1の裏面バイアス電極は、少なくともその近傍の前記平板基板表面より突出したバンプ電極で構成され、前記第1の電極を前記表面信号電極に接続し、前記第2の電極を前記表面接地電極に接続して前記ガンダイオードを搭載した前記平板基板表面に、前記表面信号電極、前記第1の表面バイアス電極、前記表面接地電極及び前記ガンダイオードを密閉するように遮蔽用部材が接着していることを特徴とする。
【0009】
本願請求項2に係る発明は、請求項1記載のガンダイオード発振器において、前記平板基板は、表面に表面オープンスタブ電極と、該表面オープンスタブ電極に接続する第2の表面バイアス電極とを備え、裏面に第2の裏面バイアス電極とを備え、表面から裏面に貫通する第4のヴィアホールを通して前記第2の表面バイアス電極と前記第2の裏面バイアス電極が接続されると共に、前記第2の裏面バイアス電極は、少なくともその近傍の前記平板基板表面より高いバンプ電極で構成され、前記表面信号電極にアノード又はカソード電極の一方の電極を接続し、前記表面オープンスタブ電極に他方の電極を接続してバラクタダイオードを搭載した前記平板基板表面に、前記表面信号電極、前記第1の表面バイアス電極、前記表面接地電極、前記表面オープンスタブ電極、前記第2の表面バイアス電極、前記ガンダイオード及び前記バラクタダイオードを密閉するように前記遮蔽用部材が接着していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明のガンダイオード発振器によれば、信号電極やバイアス電極を、ビアホールを介して平板基板の裏面側に取り出す構成とすることにより、遮蔽用容器と平板基板とを密着させることができ、ガンダイオードを含む発振回路部分を密閉することが可能となる。その結果、ローコストで、水蒸気などの浸入を完全に阻止することができ、腐食および動作に対する信頼性を大幅に向上させることができる。また、発振回路部分を密閉することができるため、遮蔽用容器内に不活性ガスを充填することができ、さらに、信頼性を向上させることができる。
【0011】
さらに、遮蔽用容器を接着した平板基板を、裏面に形成されるバンプ電極によって別の実装基板に表面実装することができるという利点もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明のガンダイオードについて、実施例に従い、詳細に説明する。
【実施例1】
【0013】
まず、第1の実施例について説明する。図1は、第1の実施例のガンダイオード発振器の平板基板表面の説明図、図2はガンダイオード発振器の平板基板裏面の説明図を示す。半絶縁性又は絶縁性の平板基板1の表面には、表面信号電極2、表面信号電極2に接続するガンダイオード100に電源を供給するための第1の表面バイアス電極3、表面接地電極4が形成されている。また、平板基板1の裏面には、ほぼ基板全面に裏面接地電極5が形成されており、平板基板1の表面の周囲には、後述する遮蔽用容器11を接着するための導電体膜12が形成されている。
【0014】
平板基板1表面に形成された表面信号電極2は、平板基板1の表面から裏面に貫通する第1のヴィアホール6を通して平板基板1裏面に形成された裏面信号電極7に接続している。同様に、第1の表面バイアス電極3は第2のヴィアホール8を通して第1の裏面バイアス電極9に接続し、表面接地電極4はそれぞれ第3のヴィアホール10を通して裏面接地電極5に接続している。図2に示すように、平板基板1裏面のほぼ全面に形成されている裏面接地電極5の一部が切り欠かれ、裏面信号電極7と第1の裏面バイアス電極9が形成されている。そして、裏面信号電極7と第1の裏面バイアス電極9はバンプ電極となっている。なお図2では、後述する実装回路基板上に形成される高周波信号線路、電源線路に、それぞれ裏面信号電極7と第1の裏面バイアス電極9のバンプ電極を接続するため、四角形の平板基板1の四隅に、四角形のスペーサ用の突起部を形成している。この突起部は、実装回路基板に搭載する際に、平板基板1を水平に保持するため、あるいは位置合わせ精度を上げるために用いられるものである。
【0015】
ガンダイオード100は、中央にアノード又はカソードのいずれか一方の電極(第1の電極に相当)と、この一方の電極の両端にカソード又はアノードのいずれか一方の電極(第2の電極に相当)とが同一面に配置している。そして、第1の電極が表面信号電極2と接続し、第2の電極のそれぞれが表面接地電極4と接続するように配置され、実装されている。
【0016】
そして図3に示すように、遮蔽用容器11(遮蔽用部材に相当)が、平板基板1の周囲に形成された導電体膜12によって接着される。遮蔽用容器11は、電磁波を遮蔽する必要があるので、金属又は樹脂の表面を金属で被覆して形成される。その結果、ガンダイオードを搭載した平板基板1の表面は、密閉される構造となる。
【0017】
このように形成したガンダイオード発振器は、平板基板1裏面の第1の裏面バイアス電極9からガンダイオード100のバイアス電圧を印加すると、ガンダイオード100が発振し、その発振出力は、裏面信号電極9から出力されることになる。
【0018】
なお、平板基板1は、例えば窒化アルミニウム(AlN)、シリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)、ダイアモンドなどのように、比抵抗が106Ω・cm以上で、熱伝導率が140W/(mK)以上の材料を用いると、ガンダイオードから放射される熱を効果的に放射することができ、発振効率の優れたガンダイオードを形成することができる。表面信号電極2、第1の表面バイアス電極3、表面接地電極4は、銅などの電気伝導性の良好な導電体膜をパターンニングすることにより、所望の形状に形成し、平板基板1の裏面にも銅などからなる裏面接地電極5を形成することにより、所望のインピーダンスとなる電送線路を形成することができる。
【実施例2】
【0019】
次に第2の実施例について説明する。図4は第2の実施例である周波数可変型ガンダイオード発振器の平板基板表面の説明図、図5は周波数可変型ガンダイオード発振器の平板基板裏面の説明図を示す。上述の第1の実施例同様、半絶縁性又は絶縁性の平板基板1表面には、表面信号電極、表面信号電極に接続するガンダイオードに電源を供給するための第1の表面バイアス電極3、表面接地電極4が形成されている。そして本実施例ではさらに、表面信号電極と表面オープンスタブ電極13に接続するバラクタダイオード200にバイアス電圧を供給するための第2の表面バイアス電極14が形成されている。また、平板基板1の裏面には、ほぼ基板全面に裏面接地電極5が形成されており、平板基板1の周囲には、遮蔽用容器11を接着するための導電体膜12が形成されている。
【0020】
平板基板1表面に形成された表面信号電極2は、平板基板1の表面から裏面に貫通する第1のヴィアホール6を通して平板基板1裏面に形成された裏面信号電極7に接続している。同様に、第1の表面バイアス電極3は第2のヴィアホール8を通して第1の裏面バイアス電極9に接続し、表面接地電極4はそれぞれ第3のヴィアホール10を通して裏面接地電極9に接続している。本実施例ではさらに、第2の表面バイアス電極14が第4のヴィアホール15を通して第2の裏面バイアス電極16に接続している。図5に示すように、平板基板1裏面のほぼ全面に形成されている裏面接地電極5の一部が切り欠かれ、裏面信号電極7、第1の裏面バイアス電極9及び第2の裏面バイアス電極16が形成されている。そして、裏面信号電極7、第1の裏面バイアス電極9及び第2の裏面バイアス電極16はバンプ電極となっている。なお図5では、後述する実装回路基板上に形成される高周波信号線路、電源線路に、それぞれ裏面信号電極7、第1の裏面バイアス電極9、第2の裏面バイアス電極16のバンプ電極を接続するため、四角形の平板基板1の四隅に、四角形のスペーサ用の突起部を形成している。この突起部は、実装回路基板に搭載する際に、平板基板1を水平に保持するため、あるいは位置合わせ精度を上げるために用いられるものである。
【0021】
ガンダイオード100は、中央にアノード又はカソードのいずれか一方の電極(第1の電極に相当)と、この一方の電極の両端にカソード又はアノードのいずれか一方の電極(第2の電極に相当)とが同一面に配置している。そして、第1の電極が表面信号電極2と接続し、第2の電極のそれぞれが表面接地電極と接続するように配置され、実装されている。
【0022】
そして図6に示すように、遮蔽用容器11(遮蔽用部材の相当)が平板基板1の周囲に形成された導電体膜12によって接着される。遮蔽用容器11は、電磁波を遮蔽する必要があるので、金属又は樹脂の表面を金属で被覆して形成される。その結果、ガンダイオード及びバラクタダイオードを搭載した平板基板1の表面は、密閉される構造となる。
【0023】
このように形成したガンダイオードは、平板基板1裏面から第1の裏面バイアス電極にガンダイオード100のバイアス電圧を印加すると共に、第2の裏面バイアス電極16にバラクタダイオード200のバイアス電圧を印加すると、所望の周波数でガンダイオード100が発振し、その発振出力は、裏面信号電極9から出力されることになる。
【0024】
なお実施例1同様、平板基板1は、例えば窒化アルミニウム(AlN)、シリコン(Si)、シリコンカーバイド(SiC)、ダイアモンドなどのように、比抵抗が106Ω・cm以上で、熱伝導率が140W/(mK)以上の材料を用いると、ガンダイオードから放射される熱を効果的に放射することができ、発振効率の優れたガンダイオードを形成することができる。表面信号電極2、第1の表面バイアス電極3、表面接地電極4は、銅などの電気伝導性の良好な導電体膜をパターンニングすることにより、所望の形状に形成し、平板基板1の裏面にも銅などからなる裏面接地電極5を形成することにより、所望のインピーダンスとなる電送線路を形成することができる。
【0025】
以上のように遮蔽用容器11で密閉されたガンダイオード発振器あるいは周波数可変型ガンダイオード発振器は、平板基板1の裏面に裏面信号電極7と第1の裏面バイアス電極9が、あるいはさらに第2の裏面バイアス電極16が形成されている。従って例えば周波数可変型ガンダイオード発振器を実装する場合は、図7(b)に示すように、実装回路基板17を用意し、その表面に高周波信号線路18、ガンダイオード用電源線路19及びバラクタダイオード用電源線路20を形成する。そして、図6に示す周波数可変型ガンダイオード発振器の裏面信号電極7を高周波信号線路18に、第1の裏面バイアス電極9をガンダイオード用電源線路19に、第2の裏面バイアス電極16をバラクタダイオード用電源線路20にそれぞれ接続することで、実装回路基板17上に実装することができる(図7a)。なお、図7では、スペーサ用の突起部に対応する位置に、所定のパターンを形成することにより、裏面信号電極7を高周波信号線路18に、第1の裏面バイアス電極9をガンダイオード用電源線路19に、第2の裏面バイアス電極16をバラクタダイオード用電源線路20に、位置合わせ精度良くそれぞれ接続することができる。
【0026】
なお、図3に示すガンダイオード発振器を実装回路基板17に実装する場合は、実装回路基板17上に、高周波信号線路18及びガンダイオード用電源線路19を形成すればよい。
【0027】
以上説明したように、本発明のガンダイオード発振器あるいは周波数可変型ガンダイオード発振器は、遮蔽用容器12によって気密封止される構造となっている。従って、外部からの電子波の影響を受けないと共に、水分等の侵入を防止することができる。さらに遮蔽用容器12内を窒素などの不活性ガスで充填、保持することもでき、マイクロストリップ線路などで形成した電極等の腐食に対する信頼性をさらに向上させることができる。
【0028】
なお、平板基板1あるいは実装回路基板17上に形成する電極、線路等は、コプレーナ構造とすることができることはいうまでもない。コプレーナ構造とする場合には、裏面接地電極5及び第3のヴィアホール10がない構造とすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1の実施例であるガンダイオード発振器の平板基板表面の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施例であるガンダイオード発振器の平板基板裏面の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施例のガンダイオード発振器の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施例の周波数可変型ガンダイオード発振器の平板基板表面の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施例の周波数可変型ガンダイオード発振器の平板基板裏面の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施例の周波数可変型のガンダイオード発振器の説明図である。
【図7】実装回路基板に本発明の第2の実施例の周波数可変型ガンダイオードを実装した状態の説明図である。
【図8】従来のガンダイオード発振器の説明図である。
【符号の説明】
【0030】
1;平板基板、2;表面信号電極、3;第1の表面バイアス電極、4;表面接地電極、5;裏面接地電極、6;第1のヴィアホール、7;裏面信号電極、8;第2のヴィアホール、9;第1の裏面バイアス電極、10;第3のヴィアホール、11;遮蔽用容器、12;導電体膜、13;表面オープンスタブ電極、14;第2の表面バイアス電極、15;第4のヴィアホール、16;第2の裏面バイアス電極、17;実装回路基板、18;高周波信号線路、19;ガンダイオード用電源線路、20;バラクタダイオード用電源線路、21;信号電極、22;共振回路部、23;出力部、24;ガンダイオード用バイアス電極、25;共振回路用バイアス電極、26;表面接地電極、27;裏面接地電極、28,29;電源用端子、30,31;線路配線、32;遮蔽用容器、33;導電体膜、34,35;穴、36;筐体、37;導波管終端部の接続部、100;ガンダイオード、200;バラクタダイオード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半絶縁性又は絶縁性の平板基板表面に、フリップチップ型のガンダイオードを搭載するガンダイオード発振器において、
前記ガンダイオードは、中央にアノード又はカソード電極のいずれか一方の第1の電極と、該第1の電極の両端にカソード又はアノード電極のいずれか一方の第2の電極とを備え、
前記平板基板は、表面に表面信号電極と、該表面信号電極に接続する第1の表面バイアス電極と、表面接地電極とを備え、裏面に裏面信号電極と、第1の裏面バイアス電極とを、あるいはさらに裏面接地電極とを備え、表面から裏面に貫通する第1のヴィアホールを通して前記表面信号電極と前記裏面信号電極が接続され、表面から裏面に貫通する第2のヴィアホールを通して前記第1の表面バイアス電極と前記第1の裏面バイアス電極が接続されて、あるいはさらに表面から裏面に貫通する第3のヴィアホールを通して前記表面接地電極と前記裏面接地電極が接続されると共に、前記裏面信号電極及び前記第1の裏面バイアス電極は、少なくともその近傍の前記平板基板表面より突出したバンプ電極で構成され、
前記第1の電極を前記表面信号電極に接続し、前記第2の電極を前記表面接地電極に接続して前記ガンダイオードを搭載した前記平板基板表面に、前記表面信号電極、前記第1の表面バイアス電極、前記表面接地電極及び前記ガンダイオードを密閉するように遮蔽用部材が接着していることを特徴とするガンダイオード発振器。
【請求項2】
請求項1記載のガンダイオード発振器において、
前記平板基板は、表面に表面オープンスタブ電極と、該表面オープンスタブ電極に接続する第2の表面バイアス電極とを備え、裏面に第2の裏面バイアス電極とを備え、表面から裏面に貫通する第4のヴィアホールを通して前記第2の表面バイアス電極と前記第2の裏面バイアス電極が接続されると共に、前記第2の裏面バイアス電極は、少なくともその近傍の前記平板基板表面より高いバンプ電極で構成され、
前記表面信号電極にアノード又はカソード電極の一方の電極を接続し、前記表面オープンスタブ電極に他方の電極を接続してバラクタダイオードを搭載した前記平板基板表面に、前記表面信号電極、前記第1の表面バイアス電極、前記表面接地電極、前記表面オープンスタブ電極、前記第2の表面バイアス電極、前記ガンダイオード及び前記バラクタダイオードを密閉するように前記遮蔽用部材が接着していることを特徴とするガンダイオード発振器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−199198(P2008−199198A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−30775(P2007−30775)
【出願日】平成19年2月9日(2007.2.9)
【出願人】(000191238)新日本無線株式会社 (569)