説明

ガーデニング土再利用の方法と加熱用容器

【課題】 ガーデニングで使い古した土を、電気で乾燥と殺菌をして短時間で再利用ができるガーデニング土再利用の方法と加熱用容器を提供する。
【解決手段】 電熱器の上に加熱用容器を設け、使い古した土を入れ高温に加熱して乾燥と殺菌をした後、取出し口から網や小孔付き板等によってふるいにかけた土を取出すガーデニング土再利用の方法と加熱用容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガーデニングに使用した使い古しの土を電気で乾燥と殺菌をして、再利用する方法と加熱用容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガーデニングに使用した使い古しの土は、肥料成分がほとんどなくなり茎や根が残り、害虫の卵や幼虫・病原菌が潜んでいるため再度使用することをためらう人が多い。そのため、ゴミとして捨てたり、道路や公園などに廃棄する人もいます。
再利用するためには、東京都品川区水とみどりの課によると、
(イ)プランタや植木鉢の土を新聞紙などの上に広げ虫や根、ごみなどを取り除きます。
(ロ)(イ)の土を黒か色のついたビニール袋へ入れ、土を握ると塊ができるくらいに水を混ぜます。
(ハ)ビニール袋の空気を出して口を締めます。ビニール袋は日光の当たる場所に2、3日置きます。また、夏の暑い時期にコンクリートの上に一ヵ月ほど置くと土の消毒がある程度できます。
(ニ)(ハ)の土7〜6に対して市販の培養土3〜4の割合で混ぜるとプランタの土が再生できます。また、腐葉土と赤玉土(小粒)を4:6の割合で混ぜると培養土の代わりになります。
と掲載されており、これが一般的な方法である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのために、次のような問題点があった。
(イ)使い古しの土から虫や根・ごみを取り除くためには、湿っていると作業に手間取るため、乾燥させた方が良いので新聞紙やシートの上に広げ天日に干すと、風で飛ばされたり雨に濡れることがあった。
(ロ)使い古しの土を黒いビニール袋に入れて天日に干して消毒するのだが、日光の当たる場所に何日置けば完全に消毒されるのかが分からない。
本発明は以上の問題点を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ホットプレートのような熱伝導性の高い蓋付き加熱用容器をセットできる電熱器を利用して、使い古しの土を容器に入れ広げ、電気で高温加熱し最初は土に熱がまんべんなく伝わるように上蓋をかぶせる。その後上蓋を開けて、時々土を掻き混ぜて乾燥を促進する。全体が白っぽくなると終了です。
次に、電気を止めて自然冷却し、取出し口の前蓋を網付き取出し金具に交換して上蓋をかぶせ、シートの上で容器の取っ手を両手で持ち網付き取出し金具を下側にして左右に振ると、乾燥と殺菌をした細かい土は網をすり抜けシートに落ち、茎・根・小石は網の中に残る。全ての土が容器から出たら網付き取出し金具を取外し、網に残っている土をさらに振って出す。網に最後まで残っていた茎・根・小石は、網をひっくり返して取り出す。
以上を特徴とする、使い古しの土を電気で乾燥と殺菌をして再利用する方法と加熱用容器である。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、使い古しの土を電気で高温加熱して、乾燥と殺菌を短時間に行うことができる。したがって、風や雨などの天候を気にすることはないし、完全に消毒も行える。また、茎・根・小石も簡単に取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の斜視図
【図2】本発明の分解斜視図
【図3】本発明の蓋を開けた使用状態を示す斜視図
【図4】本発明の実施例において、ヘラで使い古しの土を掻き混ぜる使用状態を示す斜視図
【図5】本発明の構成要素である網付き取出し金具を取付けた斜視図
【図6】本発明の使用進行の過程において、プラグ付きコードとサーモスタットを取外し、上蓋をかぶせた状態を示す斜視図
【図7】本発明の取っ手を両手で持ち、網付き取出し金具を下側にして左右に振っているイメージ図。
【図8】本発明の使用進行の過程において、取外した網付き取出し金具を左右に振っているイメージ図。
【図9】本発明の使用進行の過程において、網付き取出し金具の網をひっくり返した斜視図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施例について説明する。
(イ)電熱部(1)の上に、加熱用容器(2)、その上蓋(3)を設ける。
(ロ)プラグ付きコード(4)から、サーモスタット(5)を通じて電熱部(1)へ電気を供給する。
(ハ)加熱用容器(2)には、両端に取っ手(7)、前部には取出し口(8)を設け、前蓋(6)を取り付ける。
(ニ)加熱用容器(2)に、使い古しの土(9)を入れ高温に加熱しヘラ(11)で掻き混ぜ、加熱終了後前蓋(6)を取外し、網付き取出し金具(10)を取り付ける。
(ホ)取っ手(7)を両手で持ち、網付き取出し金具(10)を下に向けて左右に振ると乾燥と殺菌をした土(12)が出てくる。
本発明は以上のような構造より成っている。
本発明を使用するときは、使い古しの土(9)を加熱用容器(2)に入れ広げ、電気で最初の15分位は使い古しの土(9)に熱がまんべんなく伝わるように上蓋(3)をかぶせ、100℃以上で高温加熱をする。その後上蓋(3)を開けて、時々使い古しの土(9)を掻き混ぜて水分の蒸発を早めて乾燥を促進する。水分を含んだ黒い使い古しの土(9)が乾燥すると徐々に白く色が変わるので、掻き混ぜていると表面に濃淡が現れ、乾燥している部分とまだ乾燥が不十分の部分が分かる。使い古しの土(9)の水分状態によって加熱する時間は変わってくるが、パサパサと粒子が細かく全体が白っぽくなると高温加熱は終了です。
次に、電気を止めて火傷などを防ぐため30分程度自然冷却し、取出し口(8)の前蓋(6)を網付き取出し金具(10)に交換して上蓋(3)をかぶせ、シート(13)を広げその上で加熱用容器(2)の取っ手(7)を両手で持ち網付き取出し金具(10)を下側にして左右に振ると、乾燥と殺菌をした土(12)は網をすり抜けシート(13)に落ち、茎・根・小石(14)は網の中に残る。全ての乾燥と殺菌をした土(12)が加熱用容器(2)から出たら網付き取出し金具(10)を取外し、その中に残っている乾燥と殺菌をした土(12)をさらに振って出す。網に最後まで残っていた茎・根・小石(14)は、網をひっくり返して取り出す。
尚、網付き取出し金具(10)の代わりに多数の小孔を設けた板等を取付けても同様な効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0008】
1 電熱部
2 加熱用容器
3 上蓋
4 プラグ付きコード
5 サーモスタット
6 前蓋
7 取っ手
8 取出し口
9 使い古しの土
10 網付き取出し金具
11 ヘラ
12 乾燥と殺菌をした土
13 シート
14 茎・根・小石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電熱器の上に加熱用容器を設け、使い古した土を入れ高温に加熱して乾燥と殺菌をして、網付き取出し金具でふるいにかけ、土の大きさで選別することを特徴とするガーデニング土再利用の方法と加熱用容器。
【請求項2】
取出し口に網付き取出し金具の代わりに、多数の小孔を設けた板等を取付けたことを特徴とする、請求項1におけるガーデニング土再利用の方法と加熱用容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−106603(P2013−106603A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−267338(P2011−267338)
【出願日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【出願人】(596096467)
【Fターム(参考)】