説明

キサントキシリンを主成分にした組成物および化粧品におけるその利用方法

本発明は、化粧品組成物における、キサントキシリンおよびキサントキシリンを含む植物抽出物の利用に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルライト治療のためのキサントキシリンおよびキサントキシリンを含む植物抽出物の利用を目的とするものである。
【背景技術】
【0002】
4,6−ジメトキシ−2−ヒドロキシアセトフェノンと定義されるキサントキシリンはまた、ブレビフォリンとも呼ばれる。この分子は天然由来のものである。この分子は多くの植物の中に存在するが、該植物は主に2つの植物科にまとめられるものであり、一つはミカン科(Rutaceae)で、次のような植物、すなわちメリコペ・ボルボニカ(Melicope borbonica)、フェバリウム・ツベルキュロスム(Phebalium tuberculosum)、フェバリウム・フィリフォリウム(Phebalium filifolium)、サンショウ(Zanthoxylum)属のマミカデカデーラ(Z.rhoifolium)、フユザンショウ(Z.armatum)、カホクザンショウ(Z.bungeanum)、サンショウ(Z.piperitum)の中にその分子の存在が見られる。キサントキシリンが豊富なもう一つの植物科はトウダイグサ科(Euphorbiaceae)で、クロトン・ネペタエフォリウム(Croton nepetaefolium)、ヒッポマネ・マンチニール(Hippomane mancinella)、ナンキンハゼ(Sapium sebiferum)、セバスティアナ・ショティアナ(Sebastiana schottiana)、ユーフォルビア・クインケコスタータ(Euphorbia quinquecostata)およびユーフォルビア・フィジアナ(Euphorbia fidjiana)である。この分子はまた、オグルマ族(Inuleae)すなわちタカサゴギク(Blumea balsamifera)、およびキク科(Asteraceae)すなわちアルテミシア・ブレビフォリア(Artemisia brevifolia)においても記載されている。
【0003】
キサントキシリンは既にいくつかの活用研究の対象となってきた。
【0004】
その抗真菌性の特性および抗微生物特性は広く調査されている。抗真菌活性は、とりわけカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)およびペニシリウム・イクパンザム(Penicillium expansum)(Simonsen H.T.氏著『Phytotherapy Research』2004年7月第18巻7号542〜545ページ)に対して、また白癬菌(Trichophyton)のような病原真菌類(Pinheiro T.R.氏他著『Arzneimittel‐Forschung』1999年12月第49巻12号1039〜1043ページ)に対しては低めである。抗微生物活性もまた、グラム陽性菌およびグラム陰性菌(Gonzaga‐Wellington A.氏他著『Planta Medica』2003年4月第69巻4号371〜374ページ)に対して中程度である。
【0005】
治療学では、キサントキシリンならびにいくつかの誘導体は、主として抗痙攣剤として検討されている(Cechinel‐Filho V.氏他著『Journal of Pharmaceutical Sciences』1995年4月第84巻4号473〜475ページ、Calixto J.B.氏他著『Planta Medica』1990年2月第56巻1号31〜35ページ、Hashimoto氏他著『Planta Medica』2001年第67巻2号179〜81ページ)。
【0006】
キサントキシリンはまた、システインプロテアーゼ活性のモジュレーターとして治療の分野において保護の対象ともなっている(国際公開第9930699号パンフレット)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
驚くべきことに、予想外にも、本出願人は、前脂肪細胞の脂肪細胞への分化の阻害についての、キサントキシリンおよびキサントキシリンを含む植物抽出物の斬新な活性を明らかにした。このタイプの活性は、前脂肪細胞が脂肪細胞に分化すると脂肪組織、とりわけセルライト組織において更に著しい脂肪過多が生じることから、美容痩身の応用においてとりわけ興味深い。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、したがって、痩身処置のため、ならびに脂肪過多およびセルライトの予防措置または治療のための、キサントキシリンの利用に関する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】分化をカホクザンショウによって誘発したときの、分化した細胞におけるトリグリセリドの蓄積を表すグラフ。
【図2】分化をキサントキシリンのさまざまな濃度によって誘発したときの、分化した細胞におけるトリグリセリドの蓄積を表すグラフ。
【図3】対象群全体についての大腿の脂肪組織の厚み(mm)の変化を表すグラフ。
【図4】大腿の測定される体積を決定する水平基準面を表す図。
【図5】大腿の測定される体積を決定する水平基準面を表す図。
【図6】対象群全体についての大腿の体積の変化(%)を表すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の趣旨では、キサントキシリンは、化学的経路によって、あるいは植物抽出物から得ることができる。
【0011】
本発明は、好ましくは、キサントキシリンを含む植物抽出物の利用に関する。有利には、植物抽出物は、ミカン科の植物、すなわちメリコペ・ボルボニカ、フェバリウム・ツベルキュロスム、フェバリウム・フィリフォリウム、サンショウ属のマミカデカデーラ、フユザンショウ、カホクザンショウ、サンショウ、トウダイグサ科の植物、すなわちクロトン・ネペタエフォリウム、ヒッポマネ・マンチニール、ナンキンハゼ、セバスティアナ・ショティアナ、ユーフォルビア・クインケコスタータ、ユーフォルビア・フィジアナ、さらにタカサゴギクおよびアルテミシア・ブレビフォリア、そしてキサントキシリンを含む他の植物に由来するものである。推奨的には、キサントキシリンはカホクザンショウの抽出物に由来する。
【0012】
植物抽出物は、当業者に既知の従来の調製過程にしたがって調製される。
【0013】
推奨的に乾燥させた植物は、粉砕され、ついで有機溶媒を用いて抽出されるが、該有機溶媒は、アルカン(ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン)、エーテルオキサイド(テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル)、エステル(酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール)、ケトン(メチルエチルケトン、ジメチルケトン、メチルイソブチルケトン)、ハロゲン化炭化水素(クロロホルム、ジクロロメタン)、水、およびこれらの溶媒のあらゆる混和可能な割合での混合物であることができる。
【0014】
抽出は、およそ1対1からおよそ1対20の、植物と溶媒との比率において実施され、また2、3回繰り返されることができる。抽出溶媒の温度は、室温と同じかあるいは室温より高い、使用する溶媒の沸騰温度に達することができる温度であることが可能である。植物の溶媒との接触時間は、およそ30分からおよそ72時間である。
【0015】
次に、固液分離を行うが、植物は濾過かあるいは遠心分離法によって溶媒から分離される。
【0016】
得られた濾液は以下のいずれかとすることができる。
−抽出溶媒の完全な気化によって直接乾燥されて、最終の抽出物となる。
−濾液を液体のまま利用できるならば抽出溶媒の中で液体のまま保たれる。この場合、濾液を、気化の過程によって多少とも濃縮することができる。
−精製される。この精製過程は、混和できない2つの溶媒の間での液液抽出、シリカのような担体、イオン交換樹脂、ポリスチレンのような非極性の担体への吸収、沈殿、結晶化、昇華のような、当業者に既知の技術によって行うことができる。精製後、抽出物は溶媒の気化とそれにつづく乾燥によって乾燥させることができるが、抽出物の利用に適合する溶媒に溶かすこともできる。
【0017】
抽出、固液分離、ついで乾燥によって得られた抽出物は、抽出物の乾燥物質100gにつき0.1から30gの、また推奨的には抽出物の乾燥物質100gにつき1から15gの、キサントキシリンの質量分率を含む。抽出物が溶液の状態に保たれるならば、液体抽出物の乾燥物質の含有量は、行った濃縮に応じて、液体抽出物100mlにつき0.1gから80gである。キサントキシリン含有量は、液体抽出物の中に含まれる乾燥物質に応じて表すことができるが、その場合、キサントキシリン含有量はこの乾燥物質100gにつき0.1から30gであり、また推奨的には乾燥物質100gにつき1から15gであろう。
【0018】
精製の技術により、キサントキシリンに富んだ抽出物を得ることができるが、そのキサントキシリンの質量分率は、行った技術に応じて、抽出物の乾燥物質100gにつき30gを超える。有利には、キサントキシリンの前記質量分率は、キサントキシリン高含有抽出物の乾燥物質100gにつき50gから100gである。
【0019】
キサントキシリンの化学合成は当業者に既知である。キサントキシリンの化学合成はとりわけ『Hunan Huagong』1999年第29巻(6号)27〜28ページ、ISSN:1005−8435に記載されている。
【0020】
本発明はまた、痩身の有効成分としてキサントキシリンを含む化粧品組成物にも関する。本発明の趣旨では、キサントキシリンは、脂肪過多およびセルライトの予防措置あるいは治療のための有効成分として作用する。
【0021】
本発明の態様のうちの一つは、少なくともキサントキシリンを適切な化粧品用賦形剤と組み合わせて含む、新規な痩身化粧品組成物を取り扱う。
【0022】
適切な化粧品用賦形剤は、中でも特に希釈剤、分散剤、ゲル化剤、ゴム、樹脂、油剤、脂肪アルコール、蝋、保存料、着色剤、吸収促進剤、芳香剤あるいは加香剤の中から選択することができ、これらは単独であるいは混ぜて利用される。
【0023】
前記痩身化粧品組成物は、好ましくは局所用形態あるいは経口用形態である。
【0024】
有利には、局所用形態は、ジェル、スプレー、クリーム、ジェルクリーム、軟膏、乳液、あるいはローションである。
【0025】
この組成物は、飲用懸濁液のための錠剤、ゼラチン嚢、散剤のような経口用形態であることもできる。
【0026】
有利には、許容される化粧品用添加剤は、前記組成物を治療対象の肌領域に局所経路により塗布するために、あるいは前記組成物を経口により投与するために適している。
【0027】
さらに有利には、当業者は、治療対象の肌領域への局所経路による前記組成物の塗布用に、許容される化粧品用添加剤を適合させるであろう。化粧品用賦形剤はその場合に、皮膚バリアを通って脂肪細胞まで行き着く、皮膚経路により塗布されるキサントキシリンの通過を促進するために、当業者によって従来どおりに選択される。
【0028】
前記賦形剤の単数あるいは複数の成分の選択および/または量はまた、組成物が塗布されることになる肌の耐性および特定の必要性によって、ならびに本発明による組成物の特性および所望の粘性によっても決定される。
【0029】
本発明による組成物の痩身効果は、以下のように表れる:
−とりわけ大腿および/もしくはヒップおよび/もしくはウエストにおけるサイズ(センチメートル)の減少、
−とりわけ大腿および/もしくはヒップおよび/もしくはウエストにおける、脂肪組織の厚みの減少、
−ならびに/または大腿の体積の減少。
【0030】
本発明による組成物に入れられるキサントキシリンの量は、組成物100gにつきおよそ0.1mgからおよそ100mg、推奨的には組成物100gにつきおよそ0.5mgからおよそ50mg、さらにより推奨的にはおよそ1mgからおよそ20mgである。
【0031】
前記組成物のキサントキシリンは、化学的経路によってあるいは植物抽出物から得ることができる。好ましくは、抽出物は、ミカン科の植物、すなわちメリコペ・ボルボニカ、フェバリウム・ツベルキュロスム、フェバリウム・フィリフォリウム、サンショウ属のマミカデカデーラ、フユザンショウ、カホクザンショウ、サンショウ、トウダイグサ科の植物、すなわちクロトン・ネペタエフォリウム、ヒッポマネ・マンチニール、ナンキンハゼ、セバスティアナ・ショティアナ、ユーフォルビア・クインケコスタータ、ユーフォルビア・フィジアナ、さらにタカサゴギク、アルテミシア・ブレビフォリア、そしてキサントキシリンを含む他の植物に由来するものである。好ましくは、キサントキシリンは、カホクザンショウの抽出物である。
【0032】
本発明は、痩身有効成分としてキサントキシリンを主成分とする痩身化粧品組成物に関する。また推奨的には、前記組成物は、さらに少なくとも一つの第二の痩身有効成分を含む。この第二の有効成分もまた、脂肪過多およびセルライトを抑制することを可能にする。
【0033】
本組成物に加えることができる単数または複数の他の痩身化粧品用薬剤は、当業者によって既知であり、当業者は組成物の各成分の相対的比率を調整して、前記組成物の効果を最適化することができるであろう。
【0034】
有利には、参考までにまた非制限的に、カフェインとその塩、フロリジン、フォルスコリン、ヘスペリジンメチルカルコン、ガラナ(Guarana)、マテチャ(Mate)、ヤナギタンポポ(Piloselle)の抽出物、ルスカス(Ruscus)の抽出物、キヅタ(Lierre)の抽出物、リンゴ(Pommier)の枝の抽出物、コレウス・フォルスコリ(Coleus forskohlii)の抽出物によって形成されるグループの中から選ばれる痩身有効成分が挙げられ、これらは単独でまたは混ぜて利用される。
【0035】
最後に、本発明はまた、脂肪過多およびセルライトを予防するかあるいは減らすための肌の美容処置方法にも関するものであり、該方法は、キサントキシリンを主成分にした組成物を、そのような処置を必要とする肌領域へ局所経路により投与するか、あるいは経口により投与することからなるものである。有利には、局所用形態は、ジェル、スプレー、クリーム、ジェルクリーム、軟膏、乳液、あるいはローションを含むグループの中から選ばれる。有利には、経口用形態は、飲用懸濁液のための錠剤、ゼラチン嚢、および散剤を含むグループの中から選ばれる。
【0036】
次に記す調製物および組成物は、説明に役立つ例また非制限例として挙げられるものである。
【実施例1】
【0037】
植物抽出物の調製例
例1:セバスティアナ・ショティアナの根の抽出物の調製
セバスティアナ・ショティアナの粉砕された乾燥根5kgを、30リットルと20リットルの95%エタノールを用いて2回、還流抽出する。
【0038】
一つにまとめた濾液をおよそ30リットルに濃縮した後、10リットルの無水アルコールを加え、+4℃で一晩冷却し、そして場合によっては存在する蝋を取り除くために加圧下で急速に冷却濾過する。
【0039】
得られた液体抽出物を、ヒドロキシメトキシアセトフェノンについて定量する。
【0040】
そのキサントキシリン含有量は、乾燥物質に対して0.1から5%である。
【実施例2】
【0041】
例2:カホクザンショウの実の果皮の抽出物の調製
カホクザンショウの実の果皮100kgを粉砕し、500リットルのヘプタンを用いて2回、還流抽出する。
【0042】
ソフトエキスへの濃縮後、1000リットルの無水アルコールを加える。残留するヘプタンが完全に無くなるまで共沸によって濃縮して、+4℃で一晩のあいだ冷却する。蝋状の凝集物を加圧濾過によって取り除き、そして液体抽出物をキサントキシリン1g/リットルに標準化する。
【実施例3】
【0043】
例3:カホクザンショウの実の果皮の抽出物からの結晶形状のキサントキシリンの調製
粉砕したカホクザンショウの実の果皮100kgを、500リットルの90%エタノールを用いて還流抽出する。
【0044】
濾液をおよそ100リットルに真空濃縮し、有効成分を、3×20リットルのヘプタンによる液液抽出によって濃縮する。
【0045】
一つにまとめられたヘプタン相を乾燥する。粗キサントキシリンを、5リットルの熱い無水エタノールの中に再び溶解する。冷やしたこの溶液を、+2℃で24時間の冷却に付し、非常に急速に冷たいままで濾過する。およそ1リットルに濃縮して室温で休ませることによって、およそ1kgの結晶化したキサントキシリンが得られ、それを、濾過、200mlの冷たい無水エタノールを用いたフィルター上での洗浄、その後の室温での真空乾燥によって分離する。その純度は95から100%である。
【実施例4】
【0046】
例4:カホクザンショウの実の果皮の抽出物からの結晶形状のキサントキシリンの調製
有効成分を、沸騰水浴で温めた粉砕果皮から、15mmHgの真空下で操作することにより、直接、昇華によって得ることもまた可能である。キサントキシリンは冷たい凝縮器(10℃)で結晶化された状態で集めるが、その純度は95から100%である。
【0047】
化粧品組成物例
痩身ジェルクリームNo.1:
‐キサントキシリン 0.001から1%
‐ヘスペリジンメチルカルコン 0.3から1%
‐カフェイン塩 1から5%
‐カフェインカルボン酸 2%
‐リンゴの枝の抽出物 0.1から5%
‐トリ(カプリン酸/カプリル酸)グリセリル 20%
‐95%エタノール 10%
‐トリエタノールアミン 0.3%
‐カルボキシビニルポリマー 0.3%
‐香料 適量
‐着色保存料
‐飲料水 100gを満たす量
【0048】
痩身ジェルクリームNo.2:
‐キサントキシリン 0.001から0.02%
‐ヘスペリジンメチルカルコン 0.1から5%
‐カフェイン塩 1から5%
‐カフェインカルボン酸 0.1から5%
‐リンゴの枝の抽出物 0.1から5%
‐トリ(カプリン酸/カプリル酸)グリセリル 15から25%
‐95%エタノール 10%
‐トリエタノールアミン 0.3%
‐カルボキシビニルポリマー 0.3%
‐香料 適量
‐着色保存料
‐飲料水 100gを満たす量
【0049】
治りにくい領域用の痩身スプレー:
‐カホクザンショウの抽出物 1から5%
‐カフェインカルボン酸 5%
‐リンゴの枝の抽出物 0.1から10%
‐炭酸グアニジン 0.5%
‐ルスカスの液体抽出物 1%
‐ポリビニルアルコール 0.2%
‐P.E.G.(ポリエチレングリコール)400 1%
‐95%アルコール 30%
‐飲料水 100gを満たす量
【0050】
うっ血を除去する痩身マッサージクリーム:
‐カホクザンショウの抽出物 1から10%
‐リンゴの枝の抽出物 0.1から10%
‐ヤナギタンポポの抽出物 1から5%
‐3−ニコチノールのカフェインカルボキシラート 1から20%
‐ビタミンE アセテート 0.5%
‐マッサージ用添加剤 100gを満たす量
【0051】
薬理学的な評価
カホクザンショウおよびキサントキシリンの乾燥抽出物の脂肪細胞分化に対する作用のインビトロでの調査
脂肪細胞分化(前脂肪細胞の脂肪細胞への分化)は、特異的な遺伝子の活性化によって分子レベルで調節される複雑な生物学的現象であり、脂肪滴の蓄積を特徴とする、脂肪細胞の特定の表現型をもたらすものである。
【0052】
脂肪細胞は、トリグリセリドを加水分解し、それにより、脂肪酸と、脂肪分解のトレーサーであるグリセロールとを放出することができる。
【0053】
本出願人は、脂肪細胞の分化および増殖の過程に対して、一方ではカホクザンショウの乾燥抽出物の効果、他方ではキサントキシリンの効果を調査した。この調査のために利用される基準は、長い培養期間にわたる脂肪細胞分化モデルにおけるサイトカインTNFα(トリグリセリドの蓄積を阻害することで既知のもの)である(『Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism』PETRUSCHKE T.著、1993年第76巻(3号)742〜747ページ)。
【0054】
実験プロトコル:
前脂肪細胞3T3F442Aは、インシュリン、3−イソブチル−1−メチルキサンチン、およびデキサメタゾンの存在下で脂肪細胞に分化することができる(『the Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics』RIVAL Y.著、2004年第311巻(2号)467〜475ページ)。この分化は、トリグリセリドの細胞内小滴の蓄積を伴うものであり、そのような小滴は試薬Adipored Assay Reagent(CAMBREX社、PT−7009)によって明らかにされる。
【0055】
細胞3T3F442Aを、37℃、5%CO2の高湿度環境で、10%ウシ胎児血清を含むDMEM培地(GIBCO BRL社、参照番号32430−027)において培養する。該細胞は、一つのウェルにつき5000細胞入れる(96ウェルプレート)。コンフルエントな細胞層が得られた2日後、該細胞を、製品の存在下または不存在下で7日間の間、1.7μMのインシュリン、0.5Mの3−イソブチル−1−メチルキサンチン、および1μMのデキサメタゾンを含む培地において分化の条件に置く。被験製品は、一方では、ヒトTNFα(R&D社、210−TA)と比較される、例2にしたがって調製されるキサントキシリンを1リットルにつき1g含むカホクザンショウのアルコール抽出物の乾燥形態であり、また他方では、ヒトTNFα(R&D社、210−TA)と比較される、例3にしたがって得られるキサントキシリンである。
【0056】
分化した細胞における細胞内の脂質液胞の視覚化および定量分析には、トリグリセリド(中性かつ両親媒性の脂質)に特異的な蛍光着色剤である、試薬Adiporedを使用する(『Journal of Cell Biology』GREENSPAN P.著、1985年、第100巻、965〜973ページ)。
【0057】
培地を取り除き、細胞をリン酸緩衝液D−PBS(GIBCOBRL社、参照番号21300−058)ですすぐ。ついで試薬Adiporedを加える。室温での10分間のインキュベートの後、蛍光を測定する(励起485nm、放射530nm)。共焦点レーザー顕微鏡(ZEISS LSM 410 Invert Laser scan Microscope)での組織分析もまた543nmで実施する。
【0058】
結果:
図1および図2は、分化をカホクザンショウ抽出物およびキサントキシリンのさまざまな濃度によってそれぞれに誘発したときの、分化した細胞におけるトリグリセリドの蓄積を表している(Adiporedの任意の単位で表示)。
【0059】
インシュリン、3−イソブチル−1−メチルキサンチン、デキサメタゾンの混合物による処置の7日後、前脂肪細胞3T3F442Aは、脂肪細胞に分化する。それらの形態は変わり、細胞は丸くなってトリグリセリドを蓄積し、該トリグリセリドは着色剤Adiporedを用いて共焦点顕微鏡で視覚化されるものである。
【0060】
細胞株の分化をさまざまな被験製品のもとで誘発し、そしてトリグリセリドの蓄積の定量分析を行った。
【0061】
‐カホクザンショウの抽出物:
結果を図1に示す。第一の測定は被験製品の不存在下で分化した対照に相当し、ついで表示される二組の測定はそれぞれ、1および10ng/mlのTNFαと、1、3、10、および30μg/mlのカホクザンショウ抽出物とに相当する。
【0062】
カホクザンショウ抽出物が10および30μg/mlで有意にトリグリセリドの蓄積を阻害することが観察される。
【0063】
‐キサントキシリン:
結果を図2に示す。第一の測定は被験製品の不存在下で分化した対照に相当し、第二の測定は5ng/mlのTNFαに相当し、最後に後続の一連の測定はそれぞれ、10、3、0.3、および0.03μg/mlのキサントキシリン濃度に相当する。
【0064】
キサントキシリンは0.3μg/mlの濃度で最適な活性(12%の阻害)を示すことが観察される。
【0065】
キサントキシリンを主成分とした組成物の効果の調査
以降に示される臨床調査は、22から26kg・m-2のボディマス指数を有する25歳から45歳の女性61人を対象に公然実施した。
【0066】
この調査は、先に例に示された組成物、ジェルクリームNo.2に関している。
【0067】
製品を、一日一回朝に、ヒップ、臀部、腹、および無作為に片方の大腿に28日間のあいだ塗布した。28日目に、対象群は60人の女性であった。
【0068】
この効果調査の出発点を0日目(最初の塗布の前)とする。
【0069】
さまざまな評価技術、すなわち、サイズ(センチメートル)の測定、脂肪組織の厚みの測定、および大腿の体積の測定を用いた。
【0070】
以降に挿入される図は以下を表す。
‐図3:対象群全体についての大腿の脂肪組織の厚み(mm)の変化
‐図4および図5:大腿の測定される体積を決定する水平基準面
‐図6:対象群全体についての大腿の体積の変化(%)。
【0071】
1.サイズ(センチメートル)の測定
‐プロトコル:
サイズ(センチメートル)の測定は以下の部位で実施する。
・両方の大腿
・ウエスト(臍のところ)
・ヒップ
【0072】
サイズ(センチメートル)の測定は、地面に対する高さを決定して正確な垂直の位置決めを可能にするレーザーの備わった目盛りのついた垂直のレールを利用して各部位の位置測定をした後、実施する。
【0073】
各部位の外周上に4本の水平な線を筆記具で印付けした後、このラインの下に正確にまた圧迫することなく当てられる柔らかいメジャーを使って測定値を得る。
【0074】
‐結果:
さまざまな領域のサイズ(センチメートル)の測定の結果は、14日目(処置の14日後)および28日目(処置の28日後)の結果について表1にまとめる。
【0075】
以下のことが記される。
‐大腿の周囲の長さ=14日目あるいは28日目の処置した大腿の周囲の長さ−0日目の大腿の周囲の長さ
調査の被験者全体についてのこれらの値の平均値ならびに得られた最大値が明確にされる。
‐14日目あるいは28日目の、処置した大腿の周囲の長さと処置していない大腿の周囲の長さとの間の差
処置した大腿と処置していない大腿との間の最大差が明確にされる。
‐ヒップの周囲の長さ=14日目あるいは28日目の処置したヒップの周囲の長さ−0日目のヒップの周囲の長さ
調査の被験者全体についてのこれらの値の平均値ならびに得られた最大値が明確にされる。
‐ウエストの周囲の長さ=14日目あるいは28日目の処置したウエストの周囲の長さ−0日目のウエストの周囲の長さ
調査の被験者全体についてのこれらの値の平均値ならびに得られた最大値が明確にされる。
【0076】
【表1】

【0077】
2.大腿の脂肪組織の厚みの測定(エコー断層撮影による)
‐プロトコル:
利用する装置は、7.5MHzの周波数で操作する線形プローブを備える、EUB415(株式会社日立メディコ、日本)タイプの超音波診断装置である。
【0078】
超音波により断層画像を得る方法は、超音波に関して、目的の各組織のインピーダンスの差の地図作成を実施することから成る。プローブによる波束の放射の後、エコーの受信およびさまざまな組織によるエコーの吸収に関連するエコーの強さの値により、束の平面に画像を作り上げることができる。
【0079】
三つの画像を、それぞれの測定部位の皮膚の目印のところで連続して得る。各写真上で、三つの厚みの測定を実施する。
【0080】
測定は、それぞれの大腿の外側表面に位置するセルライトの膨らみの頂のところで実施する。
【0081】
採用される値は、実施した3つの測定値の平均に相当する。
【0082】
‐結果:
処置の14日後および28日後(それぞれに14日目および28日目と記される)の結果を図3に示す。これらの結果は、14日目あるいは28日目の脂肪組織の厚みと0日目の同じ大腿の脂肪組織の厚みとの間の差(単位はmm)を示す。
【0083】
処置した大腿(□)で得られた測定値を、処置していない大腿(■)の同様の測定値と比較した。
【0084】
処置の14日後:脂肪組織の厚みの0.1mmの平均減少が、n=29人の被験者で確認される。
【0085】
処置の28日後:脂肪組織の厚みの0.5mmの有意な平均減少、すなわち脂肪組織の厚みの1.6%の減少が、n=26人の被験者で確認される。
【0086】
3.大腿の体積の測定(「インビボでの」縞投影技術)
‐プロトコル:
縞投影技術は、構造光を用いた光学三角測量の原理に基づいたもので、それぞれの大腿の体積の三次元での寸法の取得を可能にする。該技術は、大腿の体積の変化を視覚化および定量することを可能にする。
【0087】
このシステムは、240mmの測定範囲に調整された768×576ピクセルの高解像度CCDカメラに接続されているハロゲン投光器と一体化する測定センサーを含み(MicroTopシステム(EoTech社、フランス))、データ収集ソフトOptocat(EoTech社、フランス)と結合している。平均解像度は、空間の3つの方向(x,y,z)においておよそ150μmである。
【0088】
このシステムは、測定対象の領域に直線網を投影することを可能にし、該直線の変形がコンピュータ処理のためにカメラによって記録される。
【0089】
一連の6つのデータ収集が、測定対象の領域の回転の中心に対してさまざまな入射で実施される(0°、60°、120°、180°、240°および300°)。これらの6つのデータ収集は、幾何学的な再整列によって自動的に再調整され、大腿の表面の復元を可能にする。体積は、2つの水平基準面を定義した後に決定される(図4および図5)。
【0090】
それぞれの面は、再現可能な再位置決めを行うために、動力学的に異なる時点における、所与の大腿の複数の3D復元物を重ね合わせた後に定義する。
【0091】
これらの水平面は、大腿の測定される体積を決定する。
【0092】
‐結果:
処置の14日後および28日後(14日目および28日目と記される)の結果を図6に示す。該結果は、14日目あるいは28日目の大腿の体積の変化を、0日目のこの同じ大腿の体積と比較して表示する(単位は%)。
【0093】
処置した大腿(□)で得られた測定値を、処置していない大腿(■)の同様の測定値と比較した。
【0094】
処置の14日後:0日目に対して、処置した大腿の体積の0.9%の有意な減少がn=29人の被験者で観察される。差(処置した大腿−処置していない大腿)もまた有意なものである。
【0095】
処置の28日後:0日目に対して、処置した大腿の体積の2%の有意な減少がn=27人の被験者で観察される。差(処置した大腿−処置していない大腿)もまた有意なものである。
【0096】
効果調査の結論
この調査により、本発明による組成物の痩身効果が証明された。
【0097】
反応する被験者のパーセンテージは非常に大きい。28日後には、95%の被験者が、0日目と比較して、処置した大腿においてサイズ(センチメートル)の減少を示している。同様に、ヒップにおいても被験者の90%がサイズ(センチメートル)の減少を示している。
【0098】
14日目からすでに、処置した大腿、ヒップ、およびウエストにおける0日目と比較した差は有意なものである。28日目で、結果は顕著になる。
【0099】
効果をより表すものである差(処置した大腿−処置していない大腿)もまた、14日目からすでに有意なものである。
【0100】
エコー断層撮影および縞投影の有意な結果は、サイズ(センチメートル)の測定によって得られる結果を確証するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0101】
【特許文献1】国際公開第9930699号パンフレット
【非特許文献】
【0102】
【非特許文献1】Gonzaga−Wellington A.氏他著『Planta Medica』2003年4月第69巻4号371〜374ページ
【非特許文献2】Cechinel‐Filho V.氏他著『Journal of Pharmaceutical Sciences』1995年4月第84巻4号473〜475ページ
【非特許文献3】Calixto J.B.氏他著『Planta Medica』1990年2月第56巻1号31〜35ページ
【非特許文献4】Hashimoto氏他著『Planta Medica』2001年第67巻2号179〜81ページ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
痩身処置のためのキサントキシリンの利用方法。
【請求項2】
脂肪過多およびセルライトの予防措置あるいは治療のための、キサントキシリンの利用方法。
【請求項3】
キサントキシリンが植物抽出物から得られることを特徴とする、請求項1または2に記載のキサントキシリンの利用方法。
【請求項4】
植物抽出物が、ミカン科(Rutaceae)の植物、すなわちメリコペ・ボルボニカ(Melicope borbonica)、フェバリウム・ツベルキュロスム(Phebalium tuberculosum)、フェバリウム・フィリフォリウム(Phebalium filifolium)、サンショウ(Zanthoxylum)属のマミカデカデーラ(Z.rhoifolium)、フユザンショウ(Z.armatum)、カホクザンショウ(Z.bungeanum)、サンショウ(Z.piperitum)、トウダイグサ科(Euphorbiaceae)の植物、すなわちクロトン・ネペタエフォリウム(Croton nepetaefolium)、ヒッポマネ・マンチニール(Hippomane mancinella)、ナンキンハゼ(Sapium sebiferum)、セバスティアナ・ショティアナ(Sebastiana schottiana)、ユーフォルビア・クインケコスタータ(Euphorbia quinquecostata)、ユーフォルビア・フィジアナ(Euphorbia fidjiana)、ならびにタカサゴギク(Blumea balsamifera)およびアルテミシア・ブレビフォリア(Artemisia brevifolia)に由来するものであることを特徴とする、請求項3に記載のキサントキシリンの利用方法。
【請求項5】
植物抽出物がカホクザンショウ(Zanthoxylum bungeanum)に由来するものであることを特徴とする、請求項3に記載のキサントキシリンの利用方法。
【請求項6】
前記抽出物におけるキサントキシリンの質量分率が、乾燥抽出物100gにつき0.1から30gであることを特徴とする、請求項3から5のいずれか一つに記載のキサントキシリンの利用方法。
【請求項7】
植物抽出物のキサントキシリンの含有量が多く、前記キサントキシリン高含有抽出物が乾燥抽出物100gにつき30gを超えるキサントキシリンの質量分率を含むことを特徴とする、請求項3から6のいずれか一つに記載のキサントキシリンの利用方法。
【請求項8】
少なくともキサントキシリンを適切な化粧品用賦形剤と組み合わせて含む、痩身化粧品組成物。
【請求項9】
組成物がさらに少なくとも一つの別の痩身有効成分を含むことを特徴とする、請求項8に記載の痩身化粧品組成物。
【請求項10】
その他の痩身有効成分が、カフェインとその塩、フロリジン、フォルスコリン、ヘスペリジンメチルカルコン、ガラナ(Guarana)、マテチャ(Mate)、ヤナギタンポポ(Piloselle)の抽出物、ルスカス(Ruscus)の抽出物、キヅタ(Lierre)の抽出物、リンゴ(Pommier)の枝の抽出物、コレウス・フォルスコリ(Coleus forskohlii)の抽出物によって形成されるグループの中から選ばれ、これらが単独でまたは混ぜて利用されることを特徴とする、請求項8または9に記載の痩身化粧品組成物。
【請求項11】
キサントキシリンが植物抽出物から得られることを特徴とする、請求項8から10のいずれか一つに記載の痩身化粧品組成物。
【請求項12】
植物抽出物が、ミカン科(Rutaceae)の植物、すなわちメリコペ・ボルボニカ(Melicope borbonica)、フェバリウム・ツベルキュロスム(Phebalium tuberculosum)、フェバリウム・フィリフォリウム(Phebalium filifolium)、サンショウ(Zanthoxylum)属のマミカデカデーラ(Z.rhoifolium)、フユザンショウ(Z.armatum)、カホクザンショウ(Z.bungeanum)、サンショウ(Z.piperitum)、トウダイグサ科(Euphorbiaceae)の植物、すなわちクロトン・ネペタエフォリウム(Croton nepetaefolium)、ヒッポマネ・マンチニール(Hippomane mancinella)、ナンキンハゼ(Sapium sebiferum)、セバスティアナ・ショティアナ(Sebastiana schottiana)、ユーフォルビア・クインケコスタータ(Euphorbia quinquecostata)、ユーフォルビア・フィジアナ(Euphorbia fidjiana)、ならびにタカサゴギク(Blumea balsamifera)およびアルテミシア・ブレビフォリア(Artemisia brevifolia)に由来するものであることを特徴とする、請求項11に記載の痩身化粧品組成物。
【請求項13】
植物抽出物がカホクザンショウ(Zanthoxylum bungeanum)に由来するものであることを特徴とする、請求項11に記載の痩身化粧品組成物。
【請求項14】
経口用形態あるいは局所用形態であることを特徴とする、請求項8から13のいずれか一つに記載の痩身化粧品組成物。
【請求項15】
局所用形態が、ジェル、スプレー、クリーム、ジェルクリーム、軟膏、乳液、あるいはローションを含むグループの中から選ばれることを特徴とする、請求項14に記載の痩身化粧品組成物。
【請求項16】
経口用形態が、飲用懸濁液のための錠剤、ゼラチン嚢、および散剤を含むグループの中から選ばれることを特徴とする、請求項14に記載の痩身化粧品組成物。
【請求項17】
脂肪過多およびセルライトを予防するかあるいは減らすための肌の美容処置方法であって、そのような処置を必要とする肌領域への局所経路あるいは経口によるキサントキシリンの投与からなることを特徴とする、肌の美容処置方法。
【請求項18】
局所用形態が、ジェル、スプレー、クリーム、ジェルクリーム、軟膏、乳液、あるいはローションの中から選ばれることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
経口用形態が、飲用懸濁液のための錠剤、ゼラチン嚢、および散剤の中から選ばれることを特徴とする、請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−503643(P2010−503643A)
【公表日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527854(P2009−527854)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【国際出願番号】PCT/FR2007/001467
【国際公開番号】WO2008/031940
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(508203552)
【氏名又は名称原語表記】PIERRE FABRE DERMO−COSMETIQUE
【Fターム(参考)】