説明

キシロースからエタノールを発酵する酵母

【課題】キシロースから高い生産能においてエタノール発酵できる酵母株を提供すること。
【解決手段】下記[a]及び[b]の特徴を有する酵母。
[a]キシロースの細胞内への取り込みに関与する遺伝子が導入されていることにより、グルコース存在下でもキシロースを細胞内へ取り込むことができる。
[b]キシロースをキシルロース-5-リン酸へ代謝し、エタノールを生産できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キシロースからのエタノール発酵能が強いエタノール発酵酵母に関する。より詳細には、本発明は、竹等からのバイオエタノール変換に適する耐熱性及び耐酸性を特徴とする、上記のエタノール発酵酵母に関する。
【背景技術】
【0002】
2030年には日本のガソリン消費量は6000万kLになると予想され、その10%をエタノールでまかなうという新・国家エネルギー戦略(平成18年5月)が建てられた。そこで、本発明者らは、食糧と競合しないセルロース系バイオマス、中でも竹からのエタノール生産を目指している。竹は世界的な未利用バイオマスで、非常に成長が早く、かつ、再生可能である。竹の成分はセルロースの他に、ヘミセルロースを含んでおり、濃硫酸などで糖化した場合、グルコースとキシロースが2:1の割合で生じる。酵母菌はキシロースを発酵できないので、エタノールの収率が悪くなる等の問題点を有している。
【0003】
非特許文献1(Van Vleet JH, Jeffries TW, Olsson L. (2008). Deleting the para-nitrophenyl phosphatase (pNPPase), PHO13, in recombinant Saccharomyces cerevisiae improves growth and ethanol production on D-xylose. Metab Eng. Nov;10(6): 360-9.)には、キシロース代謝に関わる遺伝子を操作した株からの自然突然変異株の取得が記載されている。しかしながら、非特許文献1に記載の方法は、キシロース取り込み系をさらに強化した株からの阻害とその回復を利用した方法ではない。また、非特許文献1に記載の株のエタノール発酵性は未だ十分なものではない。
【0004】
また、特許文献1(特開2009−171912号公報)には、エタノール発酵性ホモタリズム酵母から得た耐熱性および耐酸性を備えたエタノール発酵性ヘテロタリズム酵母として、下記[a]〜[e]の特徴を有する酵母が記載されている。
[a]エタノール発酵性である。
[b]ヘテロタリズムである。
[c]胞子形成培地上での胞子形成率が0.5%以上である。
[d]YPD固形培地上での発芽率が50%以上である。
[e]YPD液体培地(pH 3.5)における35℃の温度条件下での比増殖速度は、0.1〜0.7h-1である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−171912号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Van Vleet JH, Jeffries TW, Olsson L. (2008). Deleting the para-nitrophenyl phosphatase (pNPPase), PHO13, in recombinant Saccharomyces cerevisiae improves growth and ethanol production on D-xylose. Metab Eng. Nov;10(6): 360-9.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、キシロースから高い生産能においてエタノール発酵できる酵母株を提供することを解決すべき課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、エタノール発酵性ホモタリズム酵母から得た耐熱性および耐酸性を備えたエタノール発酵性ヘテロタリズム酵母であって遺伝子操作しやすい形質転換能が高い酵母株を親株として使用し、キシロース取り込み系とキシロース代謝系とを併せ持つ株を構築し、キシロース代謝が強化された株を分離することによって、キシロースからエタノールを高い生産能で発酵できる酵母株を取得することに成功し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される
(1) 下記[a]及び[b]の特徴を有する酵母。
[a]キシロースの細胞内への取り込みに関与する遺伝子が導入されていることにより、グルコース存在下でもキシロースを細胞内へ取り込むことができる。
[b]キシロースをキシルロース-5-リン酸へ代謝し、エタノールを生産できる。
【0010】
(2) ヘテロタリズムである、(1)に記載の酵母。
(3) グルコース存在下でもキシロースを細胞内へ取り込むための遺伝子としてHxt7遺伝子、Hxt5遺伝子又はGXS1遺伝子の少なくとも1以上を有する、(1)又は(2)に記載の酵母。
(4) キシロースをキシルロース-5-リン酸へ代謝するための遺伝子として、キシロースレダクターゼ遺伝子、キシリトールデヒドロゲナーゼ遺伝子及びキシルロキナーゼ遺伝子を有する、(1)から(3)の何れかに記載の酵母。
【0011】
(5) 70g/Lのグルコース及び30g/Lのキシロースを含むYPDX培地を用いた場合に24時間以内の培養時間で70%以上の収率でエタノールを発酵できる、(1)から(4)の何れかに記載の酵母。
(6) 70g/Lのグルコース及び30g/Lのキシロースを含むYPDX培地を用いた場合に24時間以内の培養時間で80%以上の収率でエタノールを発酵できる、(1)から(5)の何れかに記載の酵母。
(7) サッカロミセス・セルビシエに属する、請求項1から6の何れかに記載の酵母。
(8) 受領番号FERM AP−21839又はFERM AP−21840を有する酵母。
(9) 受領番号FERM AP−21838を有する酵母。
(10) (1)から(8)のいずれか1項に記載の酵母を用いたキシロースからエタノールを生産する方法。
【発明の効果】
【0012】
本発明の酵母は、キシロースからエタノールを高い生産能で発酵することができる。本発明の酵母を用いることにより、竹などのセルロース系バイオマスおよびその他のバイオマスからバイオエタノールを高い効率で生産することが可能になる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の酵母は、下記[a]及び[b]の特徴を有することを特徴とする。
[a]グルコース存在下でもキシロースを細胞内へ取り込むことができる。
[b]キシロースをキシルロース-5-リン酸へ代謝し、エタノールを生産できる。
【0014】
本発明の酵母は、好ましくは、ヘテロタリズムである。
【0015】
本発明の酵母は、グルコース存在下でもキシロースを細胞内へ取り込むために、グルコース存在下でもキシロースを細胞内へ取り込むための遺伝子として、Hxt7遺伝子、Hxt5遺伝子又はGXS1遺伝子の少なくとも1以上を有していることが好ましい。Hxt7遺伝子、Hxt5遺伝子又はGXS1遺伝子の由来は特に限定されないが、好ましくは酵母由来の遺伝子を用いることができ、例えば、Saccharomyces属(Saccharomyces cerevisiaeなど)又はCandida属(例えば、Candida intermediaなど)に由来する遺伝子を用いることができる。
【0016】
Saccharomyces cerevisiae のHxt7遺伝子及びHxt5遺伝子の塩基配列は公知であり、Saccharomyces Genome Database(http://www.yeastgenome.org/) に塩基配列が公開されている。
Candida intermediaのGXS1遺伝子の塩基配列は公知であり、例えば、GenBankに Accession Number, AJ875406として登録されており、またLeandro MJ, Goncalves P, Spencer-Martins I.(2006). Twoglucose/xylose transporter genes from the yeast Candida intermedia:first molecular characterization of a yeast xylose-H+ symporter. Biochem J. 395: 543-549に記載されている。
【0017】
グルコース存在下でもキシロースを細胞内へ取り込むための遺伝子としては、Hxt7遺伝子、Hxt5遺伝子又はGXS1遺伝子をそれぞれ単独で有してもよいし。2種類以上の遺伝子を組み合わせて有していてもよい。例えば、Hxt7遺伝子とGXS1遺伝子とを有していてもよいし、Hxt5遺伝子とGXS1遺伝子とを有していてもよいし、Hxt7遺伝子、Hxt5遺伝子及びGXS1遺伝子の全てを有していてもよい。
【0018】
本発明の酵母は、キシロースをキシルロース-5-リン酸へ代謝するための遺伝子として、キシロースレダクターゼ遺伝子、キシリトールデヒドロゲナーゼ遺伝子及びキシルロキナーゼ遺伝子を有することが好ましい。キシロースレダクターゼの作用により、キシロースからキシリトールが生成し、キシリトールデヒドロゲナーゼの作用により、キシリトールからキシルロースが生成し、キシルロキナーゼの作用により、キシルロースからキシルロース-5-リン酸が生成する。
【0019】
本発明で用いるキシロースレダクターゼ遺伝子、キシリトールデヒドロゲナーゼ遺伝子及びキシルロキナーゼ遺伝子の由来は特に限定されないが、好ましくは酵母由来の遺伝子を用いることができ、例えば、Pichia属(Pichia stipitis)の当該遺伝子を用いることができる。
【0020】
キシロースレダクターゼ遺伝子、キシリトールデヒドロゲナーゼ遺伝子及びキシルロキナーゼ遺伝子を有する酵母は、遺伝子組み換え技術により上記遺伝子を有する組み換えベクターを構築し、遺伝子導入により酵母に導入してもよいし、上記遺伝子を有する酵母との掛け合わせにより上記遺伝子を有する酵母を構築してもよい。
【0021】
本発明の酵母は、グルコースの存在下においてもキシロースからエタノールを高い生産能で発酵することができることを特徴とする。好ましくは、70g/Lのグルコース及び30g/Lのキシロースを含むYPDX培地を用いた場合に24時間以内の培養時間で70%以上(更に好ましくは80%以上)の収率でエタノールを発酵できる。
【0022】
本明細書にいう「酵母」とは、本明細書において挙げた特徴を有する酵母であれば特に制限されず、例えば、子嚢菌門におけるSaccharomyces属 、Candida属、Torulopsis属、Zygosaccharomyces属、Schizosaccharomyces属、Pichia属、Yarrowia属、Hansenula属、Kluyveromyces属、Debaryomyces属、Geotrichum属、Wickerhamia属、Fellomyces属、Sporobolomyces属、好ましくはSaccharomyces(サッカロミセス)属、より好ましくはSaccharomyces cerevisiae(サッカロミセス・セルビシエ)である。
【0023】
本明細書にいう「エタノール発酵性」とは、炭水化物および糖類(好ましくは、キシロース及びグルコース)などの炭素源から好気的または嫌気的にエタノールを生産することができる触媒作用を意味する。
【0024】
本明細書にいう「ヘテロタリズム」酵母とは、二倍体にした後に胞子を形成させた場合、各胞子を単離培養しても娘細胞の接合変換が起こらず、各胞子から成育した細胞は胞子形成能を有さない一倍体のクローンとして増殖する酵母を意味する。
【0025】
上記した本発明の酵母の具体例としては、以下の実施例において得られた酵母であるNAPX11−55BX及びNAPX22を挙げることができ、これらの酵母はそれぞれ独立行政法人産業技術総合研究所の特許生物寄託センター(〒305−8566 茨城県つくば市東1−1−1 つくばセンター 中央第6)に2009年8月26日付けで受領番号FERM AP−21840(NAPX11−55BX)、及びFERM AP−21839(NAPX22)として寄託されている。
【0026】
また、上記酵母を製造する際に使用した酵母株であるNAM34−4Cは、独立行政法人産業技術総合研究所の特許生物寄託センター(〒305−8566 茨城県つくば市東1−1−1 つくばセンター 中央第6)に2009年8月26日付けで受領番号FERM AP−21838として寄託されている。
【0027】
NAPX11−55BX(受領番号FERM AP−21840)の主な菌学的性質は以下の通りである。
A 培養的・形態的性質
(1)各種培地における生育状態
2%YPD寒天培地で培養する場合、栄養細胞の大きさは5−10μm;形状は楕円状;増殖態様は出芽;菌糸形成は無い;コロニーは白色で円滑である。液体培地では表面発育がなく、液中に凝集する。
(2)単独では子嚢胞子を形成しない
B 生理学的・化学分類学的性質
(1)最適生育条件(pH、温度):pH、 4.5〜6.0; 温度、28℃〜35℃.
(2)生育の範囲(pH、温度):pH、 3.0〜7.0; 温度、25℃〜40℃.
C 炭素源の資化性(特に、*印)
(1)D−キシロース +
(2)D−グルコース +
(3)D−マンノース +
(4)D−ガラクトース +
(5)D−フラクトース +
(6)マルトース +
(7)シュークロース +
(8)セロビオース −
(9)トレハロース +
(9)可溶性デンプン −
(10)DL−乳酸塩 −
【0028】
NAPX22(受領番号FERM AP−21839)の主な菌学的性質は以下の通りである。
A 培養的・形態的性質
(1)各種培地における生育状態
2%YPD寒天培地で培養する場合、栄養細胞の大きさは5−10μm;形状は楕円状;増殖態様は出芽;菌糸形成は無い;コロニーは白色で円滑である。液体培地では表面発育がなく、液中に凝集する。
(2)単独では子嚢胞子を形成する
B 生理学的・化学分類学的性質
(1)最適生育条件(pH、温度):pH、 4.5〜6.0; 温度、28℃〜35℃.
(2)生育の範囲(pH、温度):pH、 3.0〜7.0; 温度、25℃〜40℃.
C 炭素源の資化性(特に、*印)
(1)D−キシロース +
(2)D−グルコース +
(3)D−マンノース +
(4)D−ガラクトース +
(5)D−フラクトース +
(6)マルトース +
(7)シュークロース +
(8)セロビオース −
(9)トレハロース +
(9)可溶性デンプン −
(10)DL−乳酸塩 −
【0029】
NAM34−4Cの主な菌学的性質は以下の通りである。
A 培養的・形態的性質
(1)各種培地における生育状態
2%YPD寒天培地で培養する場合、栄養細胞の大きさは5−10μm;形状は楕円状;増殖態様は出芽;菌糸形成は無い;コロニーは白色で円滑である。液体培地では表面発育がなく、液中に凝集する。
(2)単独では子嚢胞子を形成しない
B 生理学的・化学分類学的性質
(1)最適生育条件(pH、温度):pH、 4.5〜6.0; 温度、28℃〜35℃.
(2)生育の範囲(pH、温度):pH、 3.0〜7.0; 温度、25℃〜40℃.
C 炭素源の資化性(特に、*印)
(1)D−キシロース −
(2)D−グルコース +
(3)D−マンノース +
(4)D−ガラクトース +
(5)D−フラクトース +
(6)マルトース +
(7)シュークロース +
(8)セロビオース −
(9)トレハロース +
(9)可溶性デンプン −
(10)DL−乳酸塩 −
【0030】
本発明の酵母は、上記特徴を有する酵母を分離できるのであれば特に制限されないが、例えば、本明細書の実施例で示した方法により分離できる。
【0031】
本発明の酵母は、通常この技術分野で用いられる酵母用の培地および培養条件下で培養することができる。炭素源としては、上記した本発明の酵母が資化できる炭素源であれば特に制限されない。窒素源としては硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、酢酸アンモニウムなどのアンモニウム塩、硝酸塩およびペプトン、肉エキス、コーンスチープリカー、コーングルーテンミール、綿実油、脱脂大豆などの有機物を用いることができる。その他微量の無機金属類、ビタミン類、成長促進因子、たとえばチアミン、ビオチンを含む酵母エキスなどを添加してもよい。これらの培地成分は本発明の酵母の生育を阻害しない濃度であればよく、炭素源は通常0.025〜5.0重量%を用いるのが適当である。窒素源は通常0.05〜1重量%用いるのが適当である。培地は通常pH 4.5〜8.5、好ましくはpH 5.0〜7.5、さらに好ましくはpH 5.5に調整し、滅菌して使用する。培養温度の範囲は本発明の酵母が生育し得る温度であればよく、通常20〜40℃ 、好ましくは30℃が適当である。本発明の酵母を液体培養する場合は、振とう培養または通気撹拌培養するのが好ましい。培養時間は種々の培養条件によって異なるが、振とう培養または通気撹拌培養のばあいは1〜5日間、好ましくは2〜3日間が適当である。
【0032】
本発明の酵母を用いてキシロースからエタノールを発酵により効率的に生産することができる。発酵反応は、当業者に公知の方法によって行うことができる。培地に含まれるキシロースの濃度はエタノールを生産できる限り特に限定されないが、0.1〜10%、好ましくは0.1%〜5%であり、また培地に含まれるグルコースの濃度は、0.1〜20%、好ましくは0.5〜15%である。培養温度は25℃〜40℃、好ましくは27℃〜37℃に制御することができ、培地のpHは、3.0〜7.6、好ましくは3.0〜5.0に制御する。発酵は嫌気条件で進行するので、酸素が存在しない状態が好ましく、そのため、発酵させる前に系内の酸素および培地中の溶存酸素を除去する操作、すなわち、窒素ガスを培地中に吹き込む操作を行うことが好ましい。反応は、連続式で行っても、バッチ式で行っても良い。培養開始から1〜192時間、好ましくは1〜96時間、さらに好ましくは8〜24時間後の培地を回収してエタノールを分離することができる。エタノールを分離する方法は、特に限定されず、蒸留又は浸透気化膜を用いる方法などを使用できる。分離したエタノールをさらに精製(例えば、蒸留等による精製)することによって、エタノールを得ることができる。
【0033】
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
【実施例】
【0034】
(A)実験材料と実験方法
(1)使用菌株およびプラスミド
Saccharomyces cerevisiae KF7Mは、次のような遺伝背景を持つ。MATa/MAT α HO/HO trp1/trp1::TEFp-ERG25 TDH3p::TDH3p-BGL1-TRP1 ura3/ura3::URA3-TDH3p-Xyl1-TDH3p-Xyl2-TDH3p-Xks1)。キシロースからキシロース-5-リン酸に代謝変換することができるようにTDH3p-Xyl1 TDH3p-Xyl2 TDH3p-Xks1を持つ。Xyl1とXyl2は、それぞれPichia stipitis由来のキシロースリダクターゼ遺伝子とキシリトルデヒドゲナーゼ遺伝子であり、Xks1は、Saccharomyces cerevisiae由来のキシルロキナーゼ遺伝子である。KF7由来のウラシル要求性株のプラスミドpIUX1X2XKによるURA+形質転換体として分離した株である。そのプラスミドは、pBluescriptにURA3 TDH3p-Xyl1-TDH3t TDH3p-Xyl2-TDH3t TDH3p-Xks1-TDH3tを加えたものである。KFG4-4BとKFG4-6Bは、KF7由来株であり、特開2009−171912号公報(特願2008-015864) に記載されており、それぞれ受託番号FERM P−21478及び受託番号FERM P−21479として、独立行政法人産業技術総合研究所の特許生物寄託センター(〒305−8566 茨城県つくば市東1−1−1 つくばセンター 中央第6)に2007年12月26日付けで寄託されている。
【0035】
(2)培地
YPD培地1Lは,バクトペプトン20 g,バクト酵母エキス10 g,グルコース20gを含む。必要ならばアデニンとウラシルを最終濃度で40 mg/L最終濃度で加えた。固形培地の場合は、寒天を最終濃度20 g/Lで加えた。1 NのHCl溶液で特別な場合を除いてpH5.5に調整した。
【0036】
胞子形成培地1Lは,酢酸カリウム10 g,寒天20 gを含む。1NのHCl溶液でpH5.5に調整した。
【0037】
LB培地は、水1L当たりバクトトリプトン10 g、バクト酵母エキス5 g、NaCl 10 gを含み、pH7.2に調整した。SOB培地は、バクトトリプトン20 g、バクト酵母エキス5 g、塩化ナトリウム0.5 g、250 mM塩化カリウム溶液10 mlを水1L当たり含み、pH 7.0に調整した。SOC培地は、2 Mマグネシウム溶液(1 M塩化マグネシウム、1 M硫酸マグネシウム) 10 mlと2 Mグルコース溶液10 mlをSOB培地1L当たりに含むよう調整した。固体培地には培地1 L当たり15 gの寒天を加えた。必要に応じて、最終濃度で、チアミンを5 μg/ml、アンピシリンを50 μg/ml、カナマイシンを50 μg/mlとなるように加えた。
【0038】
(3)胞子形成法とその検定法
YPD固形培地上で30℃、1日静置培養した。増殖した被試験酵母菌コロニーを滅菌した爪楊枝で胞子形成培地に移した。30℃、2日〜3日静置培養し、胞子形成させた。
滅菌した爪楊枝でサンプルを取り、スライドガラス上の5 μlの滅菌水中に懸濁した。光学顕微鏡で(300倍、対物レンズx20、接眼レンズx10、中間変倍x1.5、オリンパス光学顕微鏡BH2)胞子形成を観察し、胞子形成を検定した。
【0039】
(4)Mass mating法
被試験酵母菌細胞を滅菌した白金線で2 mlのYPD液体培地に植菌した。さらに標準株の酵母菌細胞(例えばBY4849 (MATα ura3-1 leu2-3,112 trp1-1 his3-11,15 ade2-1 can1-100 rad5-535))を滅菌した白金線で同じ培地に植菌した。この混合した2 mlのYPD懸濁液を30℃で数時間静置培養した。さらに30℃で一晩静置培養した。
【0040】
(5)接合子の判定
mass matingした細胞培養液を滅菌したピペットマンP20で5 μl取り、スライドガラスにのせた。カバーガラスをその上にのせ、光学顕微鏡で観察した。接合子の具体的な図は、例えば、酵母分子遺伝学実験法(学会出版センター、大嶋泰治 編著11ページ図I-3)にある。
【0041】
(6)ミクロマニプレーターによる酵母菌の単細胞分離
被試験菌(例えばKF7)をYPD固形培地に植菌し、30℃で1日静置培養した。生じたコロニーを2mlのYPD液体培地に懸濁し、20 mlのYPD固形培地の上に火炎滅菌した白金耳で載せた。その後、ミクロマニプレーター(シンガーMSMシステム200、Singer Instruments, Roadwater, Watchet, Somerset TA23 0RE, UK)を用いて、顕微鏡下、典型的な二倍体酵母である卵形に近い形の単細胞を分離した。30℃で2日間、静置培養し、単細胞から増殖したコロニーを得た。
【0042】
(7)子嚢胞子の解剖
胞子形成培地上の細胞を300 μg/ml 最終濃度でzymolyase20 を含む75 μlの0.15 M リン酸カルウム緩衝液pH7.5に懸濁し、30℃で20分保温した。その後、滅菌した白金耳で胞子懸濁液を取り、YPD固形培地上に移した。ミクロマニプレーターで4胞子を単胞子ずつに解剖した後、30℃で2日から3日間、静置培養した。
【0043】
(8)使用したプライマー
Hxt5およびHxt7遺伝子発現をグルコース存在下でも行うために次のプライマーを用いた。
【0044】
HXT5構成化用F-LTKTL(HXT5)とR-TDH3(HXT5)プライマー。
F-LTKTL(HXT5):
TGTGGATGAATATATGGGCATGGGTTAATTAGTTTTAGGGGGCCGCCAGCTGAAGCTTCG(配列番号1)
R-TDH3 (HXT5):CTTCCAAGGGGCCTTGATGAGCGTTTTCAAGTTCCGACATTTTGTTTGTTTATGTGTGTTTATTCGA(配列番号2)
【0045】
HXT7構成化用F-LTKTL(HXT7)とR-TDH3(HXT7)プライマー。
F-LTKTL(HXT7):
ACATTTGCTTCTGCTGGATAATTTTCAGAGGCAACAAGGAGGCCGCCAGCTGAAGCTTCG(配列番号3)
R-TDH3(HXT7):
CCACAGGAGTTTGCTCTGCAATAGCAGCGTCTTGTGACATTTTGTTTGTTTATGTGTGTTTATTCGA(配列番号4)
【0046】
GXS1を酵母で発現させるために次のGXS1カセット作製用F-GXS1(TDH3-NspV)とR-GXS1(BamH1)プライマーを作成した。
F-GXS1 (TDH3-NspV):
TTAGTTTCGAATAAACACACATAAACAAACAAAATGGGTTTGGAGGACAATAG(配列番号5)
R-GXS1(BamH1):
TTTGGATCCTTAAACAGAAGCTTCTTCAGACA(配列番号6)
【0047】
GXS1遺伝子を酵母のHxt16部位に移入するために用いたのがR-GXS1+HXT16とF-pUG6-HXT16-300プライマーである。
R-GXS1+HXT16:
TCAATTAAAACTCTTTGGGAACTTCAAAACTTCTTTCCAGTTAAACAGAAGCTTCTTCAGACA(配列番号7)
F-pUG6-HXT16-300:
GTCAGGCAAGGTAGATGATGTAAACAAACGAGGACTTGTAGGCCGCCAGCTGAAGCTTCG(配列番号8)
【0048】
(9)DNA抽出、PCR、形質転換、塩基配列決定
大腸菌のプラスミドDNA抽出は、High Pure Plasmid Isolation Kitを用い、添付のプロトコールに従い抽出した。酵母菌のDNA抽出は以下の方法で行った。酵母菌体(YPD培地、30℃、Abs660 nm=1.5)を遠心分離(6,000 × g,2分)し、集めた細胞を緩衝液(0.1 M Tris-HCl、pH8.0、0.1 M NaCl)に懸濁後、0.3 mmビーズを用いて破砕(2,000 rpm、2分)した。上澄みをフェノール-クロロホルウム処理後、遠心分離(1,800 × g、15分)した。水層部分に1/10量の3 M酢酸ナトリウムと0.6量のイソプロピルアルコールを加え,遠心分離(2,800 × g、10分)した。エタノールで沈殿させTE緩衝液を加えDNA溶液とした。PCR反応は,Ready・To・Go PCR Beadsキット(Amersham Pharmacia Biotech Inc製)を用いて行った。
【0049】
大腸菌の形質転換は、エレクトロポーレーションを用いて以下の方法で行った。大腸菌DH10B培養菌体(Abs600 nm = 0.5〜0.8)を1 mM HEPES緩衝液で洗浄後、10%グリセロールに懸濁しコンピテント細胞を調製した。Gene Pulser Xcell Electroporation System (2,500 V、Gap:0.2 cm、25 μF、200 Ω)を用いてDNAを移入した。酵母の形質転換は、酢酸リチウム法を用いて行った7)
【0050】
塩基配列決定は、Applied Biosystems 3130ジェネティックアナライザーとBigDyeTM Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kitを用いて行った。
【0051】
(B)結果
図1の灰色で囲んだ中の下線株KFG5、KFG4-4B、KFG4-6Bは、特開2009−171912号公報(特願2008-015864) に記載されており、それぞれ受託番号FERM P−21480、受託番号FERM P−21478及び受託番号FERM P−21479として、独立行政法人産業技術総合研究所の特許生物寄託センター(〒305−8566 茨城県つくば市東1−1−1 つくばセンター 中央第6)に2007年12月26日付けで寄託されている。これらは、エタノール生産性の強い実用酵母で、耐熱性と耐酸性と掛け合わせ可能な性質を持つ。さらに、形質転換能が高く、遺伝子操作しやすい株がNAM34-4Cである。この株は図1で四角に囲んである。図1の家系図を参照しながら構築過程を説明する。
【0052】
KFG5、KFG4-4B、KFG4-6B株を構築する上で生じた株KF7-5Cと実験室酵母SH6710とを掛け合わせ二倍体NAM2を得た。4胞子を形成させ、一倍体の子孫株NAM2-2Bを選抜した。選抜内容は、増殖の良い掛け合わせの優れた性質を持つ株である。この株とKF7-5Cと戻し交配を行いNAM3-15Dを選抜した。このような掛け合わせをさらに5回繰り返しNAM11-9CとNAM11-13Aを得た。この株から得た二倍体NAM15は親株であるKF7に極めて近い遺伝背景を持つと推定できる。その耐酸性と耐熱性の強さを示すYPD培地 pH2.6、35℃での世代時間Gと比増殖速度μを図1示している。
【0053】
一方、KFG4-6Bから増殖の優れた凝集性のない株KFG4-6BDを選抜した。耐熱性および耐酸性は、NAM15よりも優れていることが図1中の世代時間が2.2時間とNAM15の3.1時間よりも早いことから推定できる。この増殖の良い性質を取り込んだ株がNAM34-4Cである。増殖に要する世代時間は1.3時間と最も増殖が早いことがわかる。また、図2に示したように形質転換能は実験室酵母であるBY4841よりもむしろ高かった。
【0054】
【表1】

【0055】
NAM34-4Cを親株にしてキシロースからもエタノール発酵できうる酵母を構築した(図2の性質1と2を併せ持つ)。その基本的な遺伝子構造を以下に示す。
(1)TDH3p-Hxt7 TDH3p-GXS1:グルコース存在下でもキシロースを細胞内に取り込みうる。
(2)TDH3p-Xyl1 TDH3p-Xyl2 TDH3p-Xks1:グルコース存在下でもキシロースをキシルロース-5-リン酸に代謝変換できうる。
(3)キシロース資化が非常に高い性質HEX(High Efficiency of Xylose Metabolism)を導く自然突然変異(この性質が本発明の酵母の最大の特徴である)
【0056】
キシロース資化が十分でなければ、細胞内のキシロースはむしろ阻害的に働いた。従って、(2)ではキシロースは資化できず、(1)と(2)では増殖阻害が起こり、(1)と(2)と(3)が揃った場合のみ、強いキシロース資化が起こり、キシロースからの高いエタノール収率71%が認められた(35 g/Lのキシロースを含むYPX培地 pH 5.5、35℃、約24時間後の収率)。また、グルコースとキシロースからのエタノール収率も84%と高かった(70 g/Lグルコースと30 g/Lキシロースを同時に含むYPDX培地 pH4.0、35℃で、24時間後の収率)。24時間という短時間におけるこのような高い収率は、これまで報告がない。本発明では、上記(1)から(3)の性質を有する菌株NAPX22を取得した。また、NAPX22を得る過程の一倍体株NAPX11-55BXも本発明の範囲内である。一倍体株NAPX11-55BXの遺伝背景も、NAPX22と同様に上記(1)から(3)を有している。
【0057】
菌株構築の手順は次のように行った。
(1)グルコース存在下でもキシロースを細胞に取り込み得る酵母の作製
(a) TDH3p-Hxt7やTDH3p-GXS1などの遺伝子構造を作製するためのカセットベクターの構築(図3)。
loxP-TEFp-Kanmx-TEFt-loxP-TDH3pからなる領域をベクター内に構築した。Hxt7p-Hxt7の構造をTDH3p-Hxt7に換える場合は、Hxt7構造遺伝子の上流配列40 mer +TEF-p領域20 merとTDH3p領域20 mer + Hxt7構造遺伝子上部40 merを購入し、PCR増幅後に直接酵母に移入し、G418耐性転換体として分離すれば構築可能である。塩基配列情報は、酵母のゲノムデータベースから入手した。構築株はキシロースを大量に細胞内に輸送できる潜在能力がある(図4、NAM34- 7H)。Hxt5も同様にして構築可能である(図4、NAM34-5H)。
【0058】
(b) グルコース存在下でキシロース輸送できうる遺伝子構造株
カセットベクターを使用してTDH3p-Hxt7とTDH3p-Hxt5株を構築した。細胞外のキシロース濃度が下がった場合、Hxt7輸送系ではKm値が高いため取り込み効率が極端に悪くなる。この問題を解決するためにKm値が0.2 mM(図2)と低いGXS1も次のようにしてクローニングした。NspVより下流のTDH3p領域とCandida intermediaのGXS1をPCR増幅した後、大腸菌内にクローニングした。その後、GXS1をHxt16遺伝領域に組み込んだ(図4、NAM26-15G2)。
【0059】
続いて、図4で示したように二重株をNAM26-15G2とNAM34-7Hの掛け合わせで構築した。このようにしてキシロース取り込み系株を構築した。
【0060】
(2)キシロースをキシルロース-5-リン酸に変換できうる遺伝子構造株
ホモタリズム株、KF7Mでは、キシロースをキシルロース-5-リン酸に変換できうる株を構築している。構成的にXRとXDとXKを発現する能力があり、ura3領域内に一カ所遺伝子挿入している(図6)。
【0061】
そこで、掛け合わせを利用してヘテロタリズム株に性質を次のようにして回収した。KF7Mの胞子とNAM11-2Cとを掛け合わせ、そこから4分子のひとつNAM22-6Aを得た。この株は掛け合わせで4分子を得ることができなかった。キシロース資化性がなく、また、キシロース代謝異常が起こっていると推定できた。そこで、キシロースを強く資化する自然突然変異体を分離した(図5、NAM22-6AX)。得られた変異体とNAM27-8Cからは4分子を得ることができた。その一株NAM28-4BをさらにNAM27-8Cと掛け合わせNAM29-1Aを得た。この株は、キシロースの資化性はあるが極端に低かった(図6)。
【0062】
(3)キシロース代謝系とキシロース取り込み系を併せ持つ株の構築
NAM29-1AとNAPX7-7HGとを掛け合わせて得た株が、NAPX11-55Bである。この株の増殖は、親株のNAM29-1Aと比べると明らかに低い(図6)。従って、細胞内のキシロース代謝が弱いとキシロースによって増殖阻害が起きると推定できる。
【0063】
(4)キシロース代謝が強化された株の分離
NAPX11-55Bを培養し続けると増殖の良い自然突然変異体が分離できた。単一コロニー分離して得た株が、NAPX11-55BXである。この増殖は、明らかにNAM29-1AやNAPX11-55Bよりも良い(図6)。NAPX11-55BXとNAM51-8Cとを掛け合わせ4分子のひとつNAPX12-10Aを得た。増殖力はNAPX11-55BXに匹敵していた。このNAPX12-10AとNAPX11-55Bとを掛け合わせて得た4分子がNAPX18-1BとNAPX18-10Bであり、増殖能の良い、かつ掛け合わせに優れた株である。この両者を掛け合わせて得た株が、NAPX22二倍体である。
【0064】
エタノール発酵試験を行ったところ、図7に示すようにグルコースとキシロースから高いエタノール収率84%が、わずか24時間程度の培養で得られた。この発酵力はこれまでの報告の中で最も高い。従って、このNAPX22とNAPX11-55BXを本発明の酵母株の一例として選択した。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明の酵母は、セルロース系バイオマスおよびその他のバイオマスからのバイオエタノールを生産する分野において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】図1は、酵母の改良の過程を示す。
【図2】図2は、キシロース・グルコースからエタノール発酵する実用酵母の育種を示す。
【図3】図3は、目的の遺伝子を構成的に発現するカセットの構築を示す。
【図4】図4は、キシロース取り込み系:Hxt5、Hxt7、GXS1を示す。
【図5】図5は、キシロース代謝系を持つ実用酵母の改良を示す。
【図6】図6は、キシロース培地中での構築実用酵母の増殖曲線を示す。
【図7】図7は、NAPX22株の発酵試験の結果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記[a]及び[b]の特徴を有する酵母。
[a]キシロースの細胞内への取り込みに関与する遺伝子が導入されていることにより、グルコース存在下でもキシロースを細胞内へ取り込むことができる。
[b]キシロースをキシルロース-5-リン酸へ代謝し、エタノールを生産できる。
【請求項2】
ヘテロタリズムである、請求項1に記載の酵母。
【請求項3】
グルコース存在下でもキシロースを細胞内へ取り込むための遺伝子としてHxt7遺伝子、Hxt5遺伝子又はGXS1遺伝子の少なくとも1以上を有する、請求項1又は2に記載の酵母。
【請求項4】
キシロースをキシルロース-5-リン酸へ代謝するための遺伝子として、キシロースレダクターゼ遺伝子、キシリトールデヒドロゲナーゼ遺伝子及びキシルロキナーゼ遺伝子を有する、請求項1から3の何れかに記載の酵母。
【請求項5】
70g/Lのグルコース及び30g/Lのキシロースを含むYPDX培地を用いた場合に24時間以内の培養時間で70%以上の収率でエタノールを発酵できる、請求項1から4の何れかに記載の酵母。
【請求項6】
70g/Lのグルコース及び30g/Lのキシロースを含むYPDX培地を用いた場合に24時間以内の培養時間で80%以上の収率でエタノールを発酵できる、請求項1から5の何れかに記載の酵母。
【請求項7】
サッカロミセス・セルビシエに属する、請求項1から6の何れかに記載の酵母
【請求項8】
受領番号FERM AP−21839又はFERM AP−21840を有する酵母。
【請求項9】
受領番号FERM AP−21838を有する酵母。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか1項に記載の酵母を用いたキシロースからエタノールを生産する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−83255(P2011−83255A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−240167(P2009−240167)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成20年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「新エネルギー技術研究開発/新エネルギーベンチャー技術革新事業(バイオマス)/九州発ビレッジテクノロジー構築に向けた竹からのバイオエタノール変換の技術開発」に係る委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(504159235)国立大学法人 熊本大学 (314)
【出願人】(594158150)学校法人君が淵学園 (12)
【Fターム(参考)】