説明

キナゾリノンT型カルシウムチャネル拮抗薬

本発明は、T型カルシウムチャネル拮抗薬であり、T型カルシウムチャネルが関与する障害及び疾患の治療又は予防に有用である、キナゾリノン化合物を対象とする。本発明は、キナゾリノン化合物を含む薬剤組成物、並びにT型カルシウムチャネルが関与する疾患の予防又は治療におけるキナゾリノン化合物及び薬剤組成物の使用も対象とする。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
原形質膜のカルシウムチャネルは、電位開口型チャネルタンパク質スーパーファミリーのメンバーである。カルシウムチャネルは、細胞外液から細胞中へのCa2+イオンの流入を制御する膜貫通型多サブユニットタンパク質である。動物界全体にわたる興奮性細胞、少なくとも一部の細菌細胞、真菌細胞及び植物細胞は、1タイプ以上のカルシウムチャネルを有する。中枢神経系(CNS)のニューロン、末梢神経細胞、骨格筋、心筋並びに静脈及び動脈の平滑筋の筋細胞を含めた筋細胞など、動物におけるほぼすべての「興奮性」細胞は、電位依存性カルシウムチャネルを有する。
【0002】
複数のタイプのカルシウムチャネルが、骨格筋、心筋、肺、平滑筋及び脳を含めて、多様な組織から得られた哺乳動物細胞中に確認された。このファミリーの主要なタイプはL型カルシウムチャネルであり、その機能は、よく知られたクラスのカルシウムチャネル遮断薬(ニフェジピンなどのジヒドロピリジン、ベラパミルなどのフェニルアルキルアミン、及びジルチアゼムなどのベンゾチアゼピン)によって阻害される。さらに別のクラスの原形質膜カルシウムチャネルは、T、N、P、Q及びRと称される。
【0003】
「T型」(又は「低電位活性化」)カルシウムチャネルは、その開口が、L型カルシウムチャネルの長時間(L=持続性)開口よりも短い(T=過渡的)のでそのように命名されている。L、N、P及びQ型チャネルは、より高い陽電位で活性化され(高電位活性化)、多様な動力学及び電位依存的諸特性を示す。T型カルシウムチャネルには、ラットを含めて種々の温血動物から分子的に、薬理学的に、また、電気生理学的に特定された3つのサブタイプがある[J Biol. Chem.276(6) 3999−4011(2001);Eur J Neurosci 11(12):4171−8(1999);Cell Mol Life Sci 56(7−8):660−9(1999)の総説]。これらのサブタイプはα1G、α1H及びα1Iと称される。これらのチャネルの分子特性によれば、アミノ酸配列は60−70%が同一である。これらの個々のサブタイプの電気生理学的キャラクタリゼーションによって、電位依存的活性化、不活性化、失活及び定常不活性化の各レベル並びにバリウムなどの種々のイオンに対する選択性の相違が明らかになった(J Biol. Chem. 276(6) 3999−4011(2001))。薬理学的に、これらのサブタイプは、イオン性ニッケルによる遮断に対する感受性も異なる。また、これらのチャネルサブタイプは、その構築中に種々のスプライシング現象を受け得るので、多様な形態で発現される(J Biol. Chem. 276(6) 3999−4011(2001))。
【0004】
T型カルシウムチャネルは、てんかん、本態性振戦、とう痛、神経因性とう痛、統合失調症、パーキンソン病、抑うつ、不安、睡眠障害、睡眠撹乱(sleep disturbance)、精神病、統合失調症(schizophreniac)、心臓不整脈、高血圧、ある種の癌、糖尿病、不妊及び性的機能不全を含めて、種々の疾患及び障害に関係する病理に関与している(J Neuroscience, 14, 5485(1994);Drugs Future 30(6), 573−580(2005);EMBO J, 24, 315−324(2005))。かかる疾患及び障害のかかる治療のための既知の治療計画は、多数の問題を抱えている。したがって、これらの疾患及び障害を治療する、より生理学的な方法が極めて望ましい。
【0005】
本発明は、T型カルシウムチャネル拮抗薬であり、T型カルシウムチャネルが関与する神経及び精神の障害及び疾患の治療又は予防に有用である、キナゾリノン化合物を対象とする。本発明は、キナゾリノン化合物を含む薬剤組成物、並びにT型カルシウムチャネルが関与する疾患の予防又は治療におけるキナゾリノン化合物及び薬剤組成物の使用も対象とする。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、式Iの化合物並びに薬剤として許容されるその塩及び個々のジアステレオマーを対象とする。
【0007】
【化2】

式中、
、X及びXは、
(1) 水素、
(2) フルオロ、
(3) クロロ、及び
(4) ブロモ
からなる群から独立に選択され、
は、フェニル、C1−6アルキル又はC3−6シクロアルキルであり(これらは、非置換であり、又は
(1) ハロゲン、
(2) 非置換C1−6アルキル、又はハロゲン、ヒドロキシル若しくはフェニルで置換されたC1−6アルキル、
(3) 非置換−OC1−6アルキル、又はハロゲン、ヒドロキシル若しくはフェニルで置換された−OC1−6アルキル、
(4) −CN、
(5) −NR(式中、R及びRは、水素、C1−6アルキル及びC1−6アルキル−フェニルから独立に選択される。)、及び
(6) −S(O)1−6アルキル(式中、nは0、1又は2である。)
からなる群から選択される置換基で置換されている。)、
は、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、フェニル、C2−6アルケニル又はC2−6アルキニルであり(これらは、非置換であり、又は
(1) フルオロ、
(2) クロロ、
(3) 非置換−OC1−6アルキル、又はハロゲン、ヒドロキシル若しくはフェニルで置換された−OC1−6アルキル、
(4) −S(O)1−6アルキル、
(5) −OH、
(6) =O
(7) −CHO、
(8) −CO−C1−6アルキル、
(9) C3−6シクロアルキル、
(10) ジオキサニル、及び
(11) 非置換フェニル、又はハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルキル若しくは−O−C1−6アルキルで置換されたフェニル
からなる群から選択される1個以上の置換基で置換されている。)、
は、1個以上のフルオロで置換されたC1−6アルキルであって、
(1) C1−6アルキル、
(2) C3−6シクロアルキル
(3) フェニル、及び
(4) ピリジル
からなる群から選択される追加の置換基で置換されていてもよい。
【0008】
本発明の一実施形態は、Xが、
(1) フルオロ、
(2) クロロ、及び
(3) ブロモ
からなる群から選択され、
が、
(1) フルオロ、
(2) クロロ
からなる群から選択され、
が水素である、
化合物を含む。
【0009】
本発明の一実施形態は、Xがフルオロであり、Xが水素であり、Xが水素である、化合物を含む。
【0010】
本発明の一実施形態は、Xがフルオロであり、Xがフルオロであり、Xが水素である、化合物を含む。
【0011】
本発明の一実施形態は、Xが6−フルオロであり、Xが水素であり、Xが水素である、化合物を含む。
【0012】
本発明の一実施形態は、Xが6−フルオロであり、Xが5−フルオロであり、Xが水素である、化合物を含む。
【0013】
本発明の一実施形態は、Xがクロロであり、Xが水素であり、Xが水素である、化合物を含む。
【0014】
本発明の一実施形態は、Xがクロロであり、Xがフルオロであり、Xが水素である、化合物を含む。
【0015】
本発明の一実施形態は、Xが6−クロロであり、Xが水素であり、Xが水素である、化合物を含む。
【0016】
本発明の一実施形態は、Xが6−クロロであり、Xが5−フルオロであり、Xが水素である、化合物を含む。
【0017】
本発明の一実施形態は、Rが、フェニル又はシクロプロピルである(これらは、非置換であり、又は
(1) フルオロ、
(2) クロロ、
(3) CH
(4) CF
(5) OCF
(6)OCH、及び
(7) −N(CH
からなる群から選択される置換基で置換されている。)、化合物を含む。
【0018】
本発明の一実施形態は、Rが、非置換フェニルであり、又はフルオロ、メチル若しくはメトキシで置換されたフェニルである、化合物を含む。
【0019】
本発明の一実施形態は、Rがフェニルである化合物を含む。
【0020】
本発明の一実施形態は、Rがパラ−フルオロフェニルである化合物を含む。
【0021】
本発明の一実施形態は、Rがシクロプロピルである化合物を含む。
【0022】
本発明の一実施形態は、Rが、
(1) CHCH
(2) CHCHCH
(3) シクロプロピル、
(4) CF
(5) CHCF
(6) CHCHF
(7) CHC(CH
(8) CHCH=CH
(9) C=CH(CH)、
(10) CHC=CCH
(11) −CO−CH
(12) CHOCHCH
(13) CHCHCHCH
(14) CHCH−ジオキサニル、及び
(15) CHC(CH−フェニル
からなる群から選択される化合物を含む。
【0023】
本発明の一実施形態は、RがCHCHである化合物を含む。本発明の一実施形態は、RがCHCHCHである化合物を含む。本発明の一実施形態は、RがCFである化合物を含む。
【0024】
本発明の一実施形態は、Rが、
(1) CF
(2) CFH、
(3) CHCF
(4) CHCHF
(5) CHCHF、
(6) CHCFCH
(6) CHCFCF
(7) CHCF−フェニル、及び
(8) CHCF−ピリジル
からなる群から選択される化合物を含む。
【0025】
本発明の一実施形態は、RがCHCFである化合物を含む。本発明の一実施形態は、RがCHCHFである化合物を含む。
【0026】
本発明の特定の実施形態は、実施例の主題化合物からなる群から選択される化合物、又は薬剤として許容されるその塩を含む。
【0027】
本発明の化合物は1個以上の不斉中心を含むことができ、したがって、ラセミ体及びラセミ混合物、単一鏡像異性体、ジアステレオマー混合物及び個々のジアステレオマーとして存在し得る。さらに別の不斉中心が、分子上の種々の置換基の性質に応じて存在し得る。かかる各不斉中心は、2種類の光学異性体を独立に生じ、混合物として、また、純粋な化合物又はある程度精製された化合物として、考えられる光学異性体及びジアステレオマーのすべてが本発明の範囲内にあるものとする。本発明は、これらの化合物のかかる全異性体を包含するものとする。
【0028】
これらのジアステレオマー又はそのクロマトグラフィー分離物は、当分野で知られているように、本明細書に開示する方法を適切に改変することによって個別に合成することができる。その絶対立体配置は、絶対配置が知られている不斉中心を含む試薬を必要に応じて用いて誘導体化された結晶性生成物又は結晶性中間体のx線結晶学によって決定することができる。
【0029】
所望であれば、化合物のラセミ混合物を分離して、個々の鏡像異性体を単離することができる。分離は、当分野で周知の方法によって実施することができる。例えば、化合物のラセミ混合物を、鏡像異性的に純粋な化合物とカップリングさせてジアステレオマー混合物を形成し、続いて、分別結晶、クロマトグラフィーなどの標準方法によって個々のジアステレオマーに分離することができる。カップリング反応は、鏡像異性的に純粋な酸又は塩基を用いた塩の形成であることが多い。次いで、付加した鏡像異性残基を切断することによって、ジアステレオマー誘導体を純粋な鏡像異性体に転化することができる。化合物のラセミ混合物は、キラル固定相を利用したクロマトグラフィー法によって直接分離することもできる。これらの方法は当分野で周知である。
【0030】
或いは、化合物の任意の鏡像異性体は、立体配置が既知である光学的に純粋な出発材料又は試薬を用いて、当分野で周知の方法による立体選択的合成によって得ることができる。
【0031】
本明細書ではハロ、すなわちハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを含むことを当業者は理解されたい。同様に、C1−6アルキルなどにおけるC1−6は、線状又は分枝状配列の1、2、3、4、5又は6個の炭素を有する基であると定義される。具体的には、C1−8アルキルは、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどである。置換基で独立に置換されると明示された基は、複数のかかる置換基で独立に置換され得る。
【0032】
「薬剤として許容される塩」という用語は、無機塩基又は有機塩基及び無機酸又は有機酸を含めて、薬剤として許容される無毒の塩基又は酸から調製される塩を指す。無機塩基から誘導される塩としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウム、マンガン(III)塩、マンガン(II)、カリウム、ナトリウム、亜鉛などが挙げられる。特に好ましい塩は、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム及びナトリウム塩である。固体の塩は、2つ以上の結晶構造で存在し得、水和物の形でもあり得る。薬剤として許容される無毒の有機塩基から誘導される塩としては、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどの第一級、第二級及び第三級アミン、天然置換アミンを含めた置換アミン、環式アミン並びに塩基性イオン交換樹脂の塩などが挙げられる。
【0033】
本発明の化合物が塩基性であるときには、塩は、無機酸及び有機酸を含めて薬剤として許容される無毒の酸から調製することができる。かかる酸としては、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩化水素酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。特に好ましい酸は、クエン酸、臭化水素酸、塩化水素酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、フマル酸及び酒石酸である。本明細書において使用する、式Iの化合物という表記は、薬剤として許容される塩も含むものであることを理解されたい。
【0034】
本発明は、実施例及び本明細書に開示する化合物を使用することによって例示される。本発明内の具体的化合物としては、以下の実施例で開示する化合物からなる群から選択される化合物、薬剤として許容されるその塩及びその個々のジアステレオマーなどが挙げられる。
【0035】
本化合物は、T型カルシウムチャネル活性を阻害する必要がある哺乳動物などの患者において、本化合物の有効量を投与することを含む、T型カルシウムチャネル活性の拮抗方法に有用である。本発明は、T型カルシウムチャネル活性の拮抗薬として本明細書に開示する化合物の使用を対象とする。霊長類、特にヒトに加えて、種々の他の哺乳動物を本発明の方法によって治療することができる。
【0036】
本発明は、さらに、本発明の化合物と薬剤担体又は希釈剤とを組み合わせることを含む、ヒト及び動物において、T型カルシウムチャネル活性に拮抗する医薬品、又は本明細書に記載の障害及び疾患を治療する医薬品を製造する方法を対象とする。
【0037】
本方法における治療対象は、一般に、オス又はメスの哺乳動物、好ましくはヒトである。「治療有効量」という用語は、研究者、獣医、医師又は他の臨床家によって求められる、組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的応答を誘発する対象化合物の量を意味する。当業者は、本発明の化合物の有効量を用いて、障害に現在罹患している患者を治療することによって、又は障害に罹患している患者を予防治療することによって、神経障害及び精神障害に対処できることを理解されたい。本明細書では、「治療」及び「治療すること」という用語は、本明細書に記載の神経障害及び精神障害の進行を遅らせ、妨げ、抑止し、管理し、又は停止させ得る全プロセスを指すが、必ずしも全障害症候の完全な除去を指すものではなく、また、特にかかる疾患又は障害に罹患しやすい患者における、上記症状の予防療法も指す。化合物の「投与」及び又は化合物を「投与すること」という用語は、本発明の化合物又は本発明の化合物のプロドラッグの投与を必要とする個体にそれを投与することを意味すると理解すべきである。
【0038】
本明細書では「組成物」という用語は、指定成分を指定量で含む生成物、及び各指定成分を各指定量で組み合わせて直接的又は間接的に得られる任意の生成物を包含するものとする。薬剤組成物に関係するかかる用語は、活性成分と担体を構成する不活性成分とを含む生成物、並びに任意の2種類以上の成分の組合せ、複合若しくは集合から、又は1種類以上の成分の解離から、又は1種類以上の成分の他のタイプの反応若しくは相互作用から、直接的若しくは間接的に得られる任意の生成物を包含するものとする。したがって、本発明の薬剤組成物は、本発明の化合物と薬剤として許容される担体とを混合することによって調製される任意の組成物を包含する。「薬剤として許容される」とは、担体、希釈剤又は賦形剤が、製剤の他の成分と適合性があり、かつそのレシピエントに無害でなければならないことを意味する。
【0039】
T型カルシウムチャネル拮抗薬としての本発明による化合物の有用性は、過度の実験をせずに、[Xia, et al., Assay and Drug Development Tech., 1(5), 637−645(2003)に記載の]「FLIPR Ca2+ Flux Assay」及び「T−type Calcium (Ca2+) Antagonist Voltage−Clamp Assay」を含めて、当分野で周知の方法によって容易に決定することができる。典型的な実験においては、T型チャネルアルファ−1G、H又はI(CaV 3.1、3.2、3.3)を発現するHEK 293細胞由来のイオンチャネル機能を記録して、T型チャネルアルファ−1G、H又はI(CaV 3.1、3.2、3.3)によって媒介されるカルシウム電流の遮断における化合物活性を求める。このT型カルシウム(Ca2+)拮抗薬の電位固定アッセイにおいて、カルシウム電流は、ヒトアルファ−1G、H又はI(CaV 3.1、3.2、3.3)カルシウムチャネルの静止状態から以下の通り誘発される。T型(低電位活性化)カルシウムチャネルについての配列情報は、例えば、米国特許第5,618,720号、同5,686,241号、同5,710,250号、同5,726,035号、同5,792,846号、同5,846,757号、同5,851,824号、同5,874,236号、同5,876,958号、同6,013,474号、同6,057,114号、同6,096,514号、国際公開第99/28342号及びJ. Neuroscience, 79(6):1912−1921(1999)に十分開示されている。T型チャネルを発現する細胞は、DMEM、10%Tetsystem認定FBS(Clontech Laboratories Inc.)、100マイクログラム/mlペニシリン/ストレプトマイシン、2mM L−グルタミン、150マイクログラム/ml Zeocin、5マイクログラム/mlブラスチシジンを含む増殖培地中で増殖された。T型チャネル発現は、この細胞を2mMテトラサイクリンに24時間暴露することによって誘導された。ガラスピペットをピペットプラーによって先端径1−2マイクロメータに引く。ピペットに細胞内液を充填する。塩素化銀ワイヤーをピペットに沿って挿入し、次いで電位固定増幅器のヘッドステージに接続する。トリプシン処理緩衝剤は、0.05%トリプシン、0.53mM EDTAであった。細胞外記録溶液は、(mM):130mM NaCl、4mM KCl、1mM MgCl2、2mM CaCl2、20mM HEPES、30 グルコース、pH7.4からなる。内液は、(mM):125 CsCl、10 TEA−Cl、10 HEPES、8 NaCl、0.06 CaCl2、0.6 EGTA、4 ATP−Mg、0.3 GTP;135mM CsMeSO3、1 MgCl2、10 CsCl、5 EGTA、10 HEPES、pH7.4からなり、又は135mM CsCl、2 MgCl2、3 MgATP、2 Na2ATP、1 Na2GTP、5 EGTA、10 HEPES、pH7.4からなる。ピペット先端を浴中に挿入すると、直列抵抗が確認される(許容範囲は1−4メガオームである。)。ピペットと浴溶液の境界電位(junction potential)を増幅器によってゼロに設定する。次いで、細胞にパッチ電極をあて、パッチ膜を破り、直列抵抗を補償した後(>=80%)、電位プロトコルを適用しながら、ホールセルのCa2+電流応答を記録する。電位プロトコル:(1)−80mV保持電位 20秒ごとに−20mVで70msec間パルスする。チャネルによって媒介される電流を阻害する薬物の有効性を、−80mVから−20mVへの電位シフトによって惹起されるピーク電流振幅の減少を直接測定することによって測定する。(2)−100mV保持電位 15秒ごとに−20mVで70msec間パルスする。チャネルによって媒介される電流を阻害する薬物の有効性を、−100mVから−20mVへの電位シフトによって惹起されるピーク電流振幅の減少を直接測定することによって測定する。2つの保持電位における遮断の差を利用して、細胞の静止状態の電位レベルによって誘発される異なる不活性化レベルにおいて薬物の効果を求めた。対照ベースラインカルシウム電流を求めた後、高濃度の試験化合物を含む細胞外液を押し流した。所与の化合物濃度において定常状態阻害に達した後、より高濃度の化合物を適用した。−20mVに向かう脱分極段階中のピークの内向き対照Ca2+電流の%阻害を化合物濃度の関数としてプロットする。
【0040】
本発明に使用することができる化合物の固有T型カルシウムチャネル拮抗薬活性をこれらのアッセイによって求めることができる。特に、以下の実施例の化合物は、上記アッセイにおいてT型カルシウムチャネルに拮抗する活性を有し、IC50は一般に約10μM未満であった。本発明内の好ましい化合物は、上記アッセイにおいてT型カルシウムチャネルに拮抗する活性を有し、IC50は一般に約1μM未満であった。かかる結果は、T型カルシウムチャネル活性の拮抗薬として使用される本化合物の固有の活性を示している。
【0041】
国際公開第93/04047号、同2004/035000号及びDE 4320347号に開示された化合物に対して、本発明の化合物は、作用持続時間及び/又は代謝安定性の増加などの代謝、経口生物学的利用能又は吸収の増大、及び/又は薬物−薬物相互作用の減少などに関して予想外の諸特性を示す。
【0042】
T型カルシウムチャネルは、広範囲の生物学的機能に関係している。これは、ヒト又は他の種における多様な疾患プロセスにおけるこの受容体の潜在的役割を示唆している。本発明の化合物は、以下の症状又は疾患の1つ以上を含めて、カルシウムチャネルに関連する種々の神経障害及び精神障害の治療、予防、改善、管理又はリスク低減に有用である:(パーキンソン病、薬剤性パーキンソニズム、脳炎後パーキンソニズム、進行性核上性麻ひ、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン症−ALS認知症合併症及び大脳基底核石灰化を含めた)無動症及び無動・固縮(akinetic−rigid)症候群、慢性疲労症候群、パーキンソン疲労、多発性硬化症疲労、睡眠障害又は概日リズム障害によって引き起こされる疲労を含めた疲労、(神経遮断薬誘発パーキンソン症、神経遮断薬悪性症候群、神経遮断薬誘発急性ジストニア、神経遮断薬誘発急性アカシジア、神経遮断薬誘発遅発性ジスキネジア、薬剤誘発姿勢振戦などの)薬剤誘発パーキンソン症、ジルドラツーレット症候群、発作性疾患、てんかん及び[(安静時振戦、本態性振戦、姿勢振戦、企図振戦などの)振戦、(シデナム舞踏病、ハンチントン病、良性遺伝性舞踏病、神経有きょく赤血球症、症候性舞踏病、薬物性舞踏病、片側バリズムなどの)舞踏病、(全身性筋クローヌス及び限局性筋クローヌスを含めた)筋クローヌス、(単純なチック、複雑なチック及び症候性チックを含めた)チック、下肢静止不能症候群及び(特発性(iodiopathic)ジストニア、薬物性ジストニア、症候性ジストニア、発作性(paroxymal)ジストニアなどの全身性ジストニア、及び眼けんけいれん、顎口腔ジストニア、けいれん性発声障害、けい性斜頚、軸性ジストニア、ジストニア書けい、片麻ひ性ジストニアなどの限局性ジストニアを含めた)ジストニアを含めたジスキネジアを含めた運動障害;心疾患、異常心リズム及び不整脈、心筋梗塞、うっ血性心不全、冠動脈心疾患、突然死、発作、受精障害、不妊などの性機能不全及び生殖機能不全、抑うつ、片頭痛、神経因性とう痛、パーキンソン病、精神病及び統合失調症を含めて、異常な振動活動(oscillatory activity)が脳内で起こる疾患又は障害、並びに活動の異常なカップリングが、特に視床を介して、存在する疾患又は障害;認知機能の向上(enhancing cognitive function);記憶の向上;記憶保持の向上;訓練性能(trained performance)の増強;免疫応答の増強;免疫機能の増強;ほてり;寝汗;延命;統合失調症;心リズムなどの神経系によって課せられる興奮/緩和リズムによって制御される筋肉関連障害及び他の心血管系障害;血管拡張又は血管狭窄(vasorestriction)などの細胞増殖に関係する症状及び血圧;癌;心臓不整脈;高血圧;うっ血性心不全;生殖/泌尿器系の症状;性機能及び受胎能の障害;腎機能の妥当性;麻酔薬に対する応答性;睡眠の質の向上、睡眠の質の改善、睡眠効率の増大、睡眠持続の延長を含めた睡眠障害、睡眠撹乱;対象が睡眠を試みた時間で除算された対象の睡眠時間から計算される値の増加;睡眠開始の改善;睡眠潜時又は入眠(睡眠にかかる時間)の減少;入眠における難点の減少;睡眠連続性の増大;睡眠中の覚醒回数の減少;睡眠中の間欠的な覚醒の減少;夜間の覚醒の減少;最初の入眠後の覚醒に要する時間の減少;総睡眠量の増加;睡眠の断片化の減少;レム睡眠期間のタイミング、頻度又は期間の変更;徐波(すなわち、段階3又は4)睡眠期間のタイミング、頻度又は期間の変更;段階2睡眠の量及び割合の増加;徐波睡眠の促進;睡眠中のEEG−デルタ活動の増強;睡眠周期初期のデルタ睡眠の量の増加、睡眠周期後期のレム睡眠の延長;夜間の覚醒、特に早朝の覚醒の減少;昼間の覚醒の増大;昼間の傾眠の減少;過剰な昼間の眠気の治療又は抑制;睡眠強度に関する満足度の増加;睡眠持続の延長;特発性不眠症;睡眠問題;不眠症、過眠症、特発性過眠症、反復性(repeatability)過眠症、内因性(intrinsic)過眠症、ナルコレプシー、断続性睡眠、睡眠時無呼吸、閉塞型睡眠時無呼吸、不眠症(wakefulness)、夜間ミオクローヌス、レム睡眠中断、時差ボケ、交代勤務睡眠障害、睡眠異常、夜驚症、抑うつに付随する不眠症、情動障害/気分障害、アルツハイマー病又は認知障害、夢遊症及び遺尿症、並びに加齢に付随する睡眠障害;アルツハイマー型日没現象;概日リズム性に関連する症状、並びに時間帯を越える移動及び交代勤務スケジュールに付随する精神的及び身体的障害、副作用としてレム睡眠の減少を起こす薬物による症状;線維筋痛;非回復性睡眠及び筋痛によって、又は睡眠中の呼吸器障害に付随する睡眠時無呼吸によって、顕在化する症候群;睡眠の質の低下に起因する症状;抑うつ、より具体的には抑うつ障害などの気分障害、例えば、単一の偶発性又は反復性大うつ病性障害及び気分変調性障害、又は双極性障害、例えば、双極性I障害、双極性II障害及び循環病、一般的病状による気分障害、並びに物質誘発性気分障害;急性ストレス障害、広場恐怖、全般性不安障害、強迫性障害、不安発作、恐慌性障害、心的外傷後ストレス障害、分離不安障害、社会恐怖、特定の恐怖、物質誘発性不安障害及び一般的病状による不安を含めた不安障害;心臓バイパス手術及び移植に続く大脳障害、脳卒中、虚血性脳卒中、脳虚血、脊髄外傷、頭部外傷、周産期低酸素症、心停止、低血糖性ニューロン損傷などの急性神経障害及び精神障害;ハンチントン舞踏病;筋萎縮性側索硬化症;多発性硬化症;眼球損傷;網膜症;認知障害;特発性及び薬物性パーキンソン病;筋肉けいれん、及び振戦、てんかん、けいれんを含めた、筋けい直に付随する障害;(アルツハイマー病、虚血、外傷、血管障害又は卒中、HIV疾患、パーキンソン病、ハンチントン病、ピック病、クロイツフェルトヤコブ病、周産期低酸素症、他の一般的病状又は物質乱用に付随する)認知症を含めた認知障害;せん妄、健忘症又は加齢による認知の衰え;(妄想型、解体型、緊張型又は未分化型)統合失調症、分裂病様障害、分裂感情障害、妄想性障害、短期の精神病性障害、共有精神病性障害、一般的病状による精神病性障害及び物質誘発性精神病性障害を含めた、統合失調症又は精神病;(物質誘発性せん妄、持続性(persisting)認知症、持続性健忘症、精神病性障害又は不安障害;アルコール、アンフェタミン、大麻、コカイン、幻覚薬、吸入薬、ニコチン、オピオイド、フェンシクリジン、鎮静薬、催眠薬又は抗不安薬を含めた物質からの耐性、依存又は離脱を含めた)物質関連障害及び常習行為;注意欠陥多動障害(ADHD);行動障害;(片頭痛を含めた)片頭痛;尿失禁;(オピエート、ニコチン、タバコ製品、アルコール、ベンゾジアゼピン、コカイン、鎮静薬、催眠薬などの物質を含めた)物質耐性、物質離脱;精神病;統合失調症;(全般性不安障害、恐慌性障害及び強迫性障害を含めた)不安;(抑うつ、そう病、双極性障害を含めた)気分障害;三叉神経痛;聴覚損失;耳鳴;眼球損傷を含めたニューロン損傷;網膜症;眼の黄斑変性症;おう吐;脳浮腫;急性及び慢性痛状態、重度のとう痛、難治性とう痛、炎症性とう痛、神経因性とう痛、外傷後のとう痛、骨及び関節痛(骨関節炎)、反復運動痛、歯痛、癌とう痛、筋筋膜とう痛(筋肉の傷害、線維筋痛)、周術期のとう痛(一般外科、婦人科)、慢性痛、神経因性とう痛、外傷後のとう痛、三叉神経痛、片頭痛(migraine)及び片頭痛(migraine headache)を含めたとう痛。
【0043】
したがって、好ましい実施形態においては本発明は、本発明の化合物の治療有効量を患者に投与することを含む、治療を必要とする哺乳動物患者において、欠神てんかんを含めたてんかんを治療し、管理し、改善し、若しくはそのリスクを軽減する方法、パーキンソン病を治療若しくは管理する方法、本態性振戦を治療する方法、神経因性とう痛を含めたとう痛を治療若しくは管理する方法、睡眠の質を向上する方法、睡眠持続を延長する方法、レム睡眠を延長させる方法、徐波睡眠を延長させる方法、睡眠パターンの断片化を減少させる方法、不眠を治療する方法、認知を強化する方法、記憶保持を増強する方法、抑うつを治療若しくは管理する方法、精神病を治療若しくは管理する方法、又は統合失調症を治療し、管理し、改善し、若しくはそのリスクを低減する方法を提供する。
【0044】
本化合物は、さらに、本明細書に記載する疾患、障害及び症状を予防し、治療し、管理し、改善し、又はそのリスクを低減する方法に有用である。
【0045】
本発明の組成物中の活性成分の投与量は変わり得る。しかし、活性成分の量は、適切な剤形が得られるようにする必要がある。活性成分は、かかる治療を必要とする患者(動物及びヒト)に、最適な薬剤効力をもたらす投与量で投与することができる。選択される投与量は、所望の治療効果、投与経路及び治療期間に応じて決まる。用量は、疾患の性質及び重症度、患者の重量、次いで患者がとる特別食、同時投薬、並びに当業者が認識している他の因子に応じて、患者ごとに異なる。一般に、毎日0.0001から10mg/kg体重の投与量レベルを患者、例えば、ヒト及び高齢のヒトに投与して、T型カルシウムチャネルの有効な拮抗作用が得られる。投与量範囲は、一般に、約0.5mgから1.0g/患者/日であり、単回投与又は複数回投与することができる。好ましくは、投与量範囲は、約0.5mgから500mg/患者/日であり、より好ましくは約0.5mgから200mg/患者/日であり、さらにより好ましくは約5mgから50mg/患者/日である。本発明の薬剤組成物は、好ましくは活性成分約0.5mgから500mg、より好ましくは活性成分約1mgから250mgを含む固体投与製剤として投与することができる。薬剤組成物は、好ましくは、活性成分約1mg、5mg、10mg、25mg、50mg、100mg、200mg又は250mgを含む固体投与製剤として投与される。経口投与の場合には、本組成物は、治療する患者の症候に合わせて投与量を調節するために、活性成分1.0から1000ミリグラム、特に活性成分1、5、10、15、20、25、50、75、100、150、200、250、300、400、500、600、750、800、900及び1000ミリグラムを含む錠剤の形で好ましくは提供される。本化合物は毎日1回から4回、好ましくは毎日1回又は2回の投与計画で投与することができる。
【0046】
本発明の化合物は、本発明の化合物又は他の薬物が有用になり得る疾患又は症状を治療し、予防し、管理し、改善し、又はそのリスクを低減するのに、1種類以上の他の薬物と併用することができる。薬物の併用は、各薬物単体よりも安全であり、又は有効である。かかる他の薬物は、本発明の化合物と同時に、又は連続して、そのために一般に用いられる経路及び量で投与することができる。本発明の化合物を1種類以上の他の薬物と同時に使用するときには、かかる他の薬物と本発明の化合物を含む単位剤形の薬剤組成物が好ましい。しかし、併用療法は、本発明の化合物と1種類以上の他の薬物とを異なる重複スケジュールで投与する療法も含み得る。また、1種類以上の他の活性成分と併用するときには、本発明の化合物と他の活性成分とを各々を単体で使用するときよりも低用量で使用することができると考えられる。したがって、本発明の薬剤組成物は、本発明の化合物に加えて1種類以上の他の活性成分を含む薬剤組成物を含む。上記組合せは、本発明の化合物と、1種類の他の活性化合物との組合せだけでなく、2種類以上の他の活性化合物との組合せも含む。
【0047】
同様に、本発明の化合物は、本発明の化合物が有用である疾患又は症状の予防、治療、管理、改善又はリスク低減に用いられる他の薬物と併用することができる。かかる他の薬物は、本発明の化合物と同時に、又は連続して、そのために一般に用いられる経路及び量で投与することができる。本発明の化合物を1種類以上の他の薬物と同時に使用するときには、本発明の化合物に加えてかかる他の薬物を含む薬剤組成物が好ましい。したがって、本発明の薬剤組成物は、本発明の化合物に加えて1種類以上の他の活性成分も含む薬剤組成物を含む。
【0048】
本発明の化合物の化合物と第2の活性成分との重量比は、変動し得るものであり、各成分の有効量に応じて決まる。一般には、各々の有効量を使用する。したがって、例えば、本発明の化合物を他の薬剤と組み合わせるときには、本発明の化合物と他の薬剤の重量比は、一般に約1000:1から約1:1000であり、好ましくは約200:1から約1:200である。本発明の化合物と他の活性成分との組合せも一般に上記範囲内にあるが、各場合において各活性成分の有効量を使用すべきである。かかる組合せにおいては、本発明の化合物と他の活性薬剤を別々にでも一緒にでも投与することができる。また、1種類の要素の投与は、他の薬剤の投与前、投与と同時、投与後とすることができる。
【0049】
本発明の化合物は、カルバマゼピン、クロナゼパム、ジバルプロックス、エトサクシミド、フェルバメート、ホスフェニトイン、ガバペンチン、ラモトリジン、レベチラセタム、ロラゼパム、ミダゾラム、オキシカルバゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、プリミドン、チアガビン、トピラメート、バルプロエート、ビガバトリン、ゾニサミドなどの抗てんかん薬と併用することができる。別の実施形態においては、本化合物は、アセトフェナジン、アレンテモール、ベンズヘキソール、ブロモクリプチン、ビペリデン、クロルプロマジン、クロルプロチキセン、クロザピン、ジアゼパム、フェノルドパム、フルフェナジン、ハロペリドール、レボドパ、レボドパとベンセラジド、レボドパとカルビドパ、リスリド、ロクサピン、メソリダジン、モリンドロン(molindolone)、ナキサゴリド、オランザピン、ペルゴリド、ペルフェナジン、ピモジド、プラミペキソール、リスペリドン、スルピリド、テトラベナジン、トリヘキシフェニジル、チオリダジン、チオチキセン、トリフルオペラジン又はバルプロ酸と併用することができる。
【0050】
別の実施形態においては、本発明の化合物は、(カルビドパ、ベンセラジドなどの選択的脳外デカルボキシラーゼ阻害剤と一緒の、又はかかる阻害剤のない)レボドパ、(その塩酸塩又は乳酸塩であってもよい)ビペリデン、トリヘキシフェニジル(ベンズヘキソール)塩酸塩などの抗コリン薬、エンタカポンなどのCOMT阻害剤、MOA−B阻害剤、抗酸化剤、A2aアデノシン受容体拮抗薬、コリン作動薬、セロトニン受容体拮抗薬及びアレンテモール、ブロモクリプチン、フェノルドパム、リスリド、ナキサゴリド、ペルゴリド、プラミペキソールなどのドーパミン受容体作動薬と併用することができる。ドーパミン作動薬は、薬剤として許容される塩、例えば、アレンテモール臭化水素酸塩、ブロモクリプチンメシラート、フェノルドパムメシラート、ナキサゴリド塩酸塩及びペルゴリドメシラートの形とすることができることを理解されたい。リスリド及びプラミペキソールは、一般に、塩以外の形で使用される。
【0051】
別の実施形態においては、本発明の化合物は、神経遮断薬のフェノチアジン、チオキサンテン、複素環式ジベンゾアゼピン、ブチロフェノン、ジフェニルブチルピペリジン及びインドロンの各クラスの化合物と併用することができる。フェノチアジンの適切な例としては、クロルプロマジン、メソリダジン、チオリダジン、アセトフェナジン、フルフェナジン、ペルフェナジン及びトリフルオペラジンが挙げられる。チオキサンテンの適切な例としては、クロルプロチキセン及びチオチキセンが挙げられる。ジベンゾアゼピンの例はクロザピンである。ブチロフェノンの例はハロペリドールである。ジフェニルブチルピペリジンの例はピモジドである。インドロンの例はモリンドロンである。他の神経遮断薬としては、ロクサピン、スルピリド、リスペリドンなどが挙げられる。本化合物と併用するときの神経遮断薬は、薬剤として許容される塩の形、例えば、塩酸クロルプロマジン、ベシル酸メソリダジン、塩酸チオリダジン、マレイン酸アセトフェナジン、塩酸フルフェナジン、エナント酸(enathate)フルフェナジン、デカン酸フルフェナジン、塩酸トリフルオペラジン、塩酸チオチキセン、デカン酸ハロペリドール、コハク酸ロクサピン及び塩酸モリンドンであり得ることを理解されたい。ペルフェナジン、クロルプロチキセン、クロザピン、ハロペリドール、ピモジド及びリスペリドンは、一般に、塩以外の形で使用される。
【0052】
別の実施形態においては、本発明の化合物は、オピエート作動薬、5−リポキシゲナーゼ阻害剤などのリポキシゲナーゼ阻害剤、シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤などのシクロオキシゲナーゼ阻害剤、インターロイキン−1阻害剤などのインターロイキン阻害剤、NMDA拮抗薬、一酸化窒素阻害剤又は一酸化窒素合成阻害剤、非ステロイド性抗炎症剤又はサイトカイン抑制性抗炎症剤と併用することができ、例えばアセトアミノフェン、アスピリン(asprin)、コデイン(codiene)、フェンタニル、イブプロフェン、インドメタシン、ケトロラック、モルフィン、ナプロキセン、フェナセチン、ピロキシカム、ステロイド性鎮痛薬、スフェンタニル、スリンダク(sunlindac)、テニダップなどの化合物と併用することができる。同様に、本化合物は、鎮痛剤;カフェイン、H2−拮抗薬、シメチコン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの増強剤;フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン(pseudophedrine)、オキシメタゾリン、エピネフリン(ephinephrine)、ナファゾリン、キシロメタゾリン、プロピルヘキセドリン、左旋性デオキシエフェドリンなどのうっ血除去薬;コデイン、ヒドロコドン、カラミフェン、カルベタペンタン、デキストロメトルファン(dextramethorphan)などの鎮咳薬(antiitussive);利尿薬及び鎮静性又は非鎮静性抗ヒスタミン薬と一緒に投与することができる。別の実施形態においては、本化合物は、アムロジピンなどのL型カルシウムチャネル拮抗薬と併用することができる。
【0053】
別の実施形態においては、本発明の化合物は、例えば、鎮静薬、催眠薬、抗不安薬、抗精神病薬、抗不安薬、抗ヒスタミン薬、ベンゾジアゼピン、バルビツール酸塩、シクロピロロン、GABA作動薬、5HT−2A拮抗薬及び5HT−2A/2C拮抗薬を含めた5HT−2拮抗薬、ヒスタミンH3拮抗薬を含めたヒスタミン拮抗薬、ヒスタミンH3逆作動薬、イミダゾピリジン、マイナートランキライザー、メラトニン作動薬及び拮抗薬、メラトニン様物質(melatonergic agent)、他のオレキシン拮抗薬、オレキシン作動薬、プロキネチシン作動薬及び拮抗薬、ピラゾロピリミジン、他のT型カルシウムチャネル拮抗薬、トリアゾロピリジンなど、例えば、アジナゾラム、アロバルビタール、アロニミド、アルプラゾラム、アミトリプチリン、アモバルビタール、アモキサピン、アルモダフィニル、APD−125、ベンタゼパム、ベンゾクタミン、ブロチゾラム、ブプロピオン、ブスピロン、ブタバルビタール、ブタルビタール、カプロモレリン(capromorelin)、カプリド、カルボクロラール、クロラールベタイン、抱水クロラール、クロルジアゼポキシド、クロミプラミン、クロナゼパム、クロペリドン、クロラゼプ酸、クロレタート(clorethate)、クロザピン、クロナゼパム(conazepam)、シプラゼパム、デシプラミン、デキスクラモール、ジアゼパム、ジクロラルフェナゾン、ジバルプロックス、ジフェンヒドラミン、ドキセピン、EMD−281014、エプリバンセリン、エスタゾラム、エスゾピクロン、エスクロルビノール(ethchlorynol)、エトミデート、フェノバム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、フルボキサミン、フルオキセチン、ホサゼパム、ガボキサドール、グルテチミド、ハラゼパム、ヒドロキシジン、イブタモレン、イミプラミン、インディプロン、リチウム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、LY−156735、マプロチリン、MDL−100907、メクロカロン、メラトニン、メフォバルビタール、メプロバメート、メタカロン、メチプリロン、ミダフルル、ミダゾラム、モダフィニル、ネファゾドン、NGD−2−73、ニソバマート、ニトラゼパム、ノルトリプチリン、オキサゼパム、パラアルデヒド、パロキセチン、ペントバルビタール、ペルラピン、ペルフェナジン、フェネルジン、フェノバルビタール、プラゼパム、プロメタジン、プロポフォール、プロトリプチリン、クアゼパム、ラメルテオン、レクラゼパム、ロレタミド、セコバルビタール、セルトラリン、スプロクロン、TAK−375、テマゼパム、チオリダジン、チアガビン、トラカゾラート、トラニルシプロミン(tranylcypromaine)、トラゾドン、トリアゾラム、トレピパム、トリセタミド(tricetamide)、トリクロホス、トリフルオペラジン、トリメトジン、トリミプラミン、ウルダゼパム、ベンラファキシン、ザレプロン、ゾラゼパム、ゾピクロン、ゾルピデム、これらの塩及び組合せなどを含めて、睡眠の質の向上、睡眠障害及び睡眠撹乱の予防及び治療に有用であることが当分野では知られている化合物と組み合わせて投与することができる。或いは、本発明の化合物は、光線療法、電気刺激などの物理的方法の使用と併せて投与することができる。
【0054】
別の実施形態においては、本発明の化合物は、(第三級アミン三環系及び第二級アミン三環系を含めた)ノルエピネフリン再取り込み阻害薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、モノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)、可逆的モノアミンオキシダーゼ阻害剤(RIMA)、セロトニン及びノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)、コルチコトロピン放出因子(CRF)拮抗薬、α−アドレナリン受容体拮抗薬、ニューロキニン−1受容体拮抗薬、非定型抗うつ薬、ベンゾジアゼピン、5−HT1A作動薬又は拮抗薬、特に5−HT1A部分作動薬、及びコルチコトロピン放出因子(CRF)拮抗薬を含めて、抗うつ薬又は抗不安薬と併用することができる。具体的薬剤としては、アミトリプチリン、クロミプラミン、ドキセピン、イミプラミン及びトリミプラミン;アモキサピン、デシプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリン及びプロトリプチリン;フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン及びセルトラリン;イソカルボキサジド、フェネルジン、トラニルシプロミン及びセレギリン;モクロベマイド:ベンラファキシン;アプレピタント;ブプロピオン、リチウム、ネファゾドン、トラゾドン及びビロキサジン;アルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、クロナゼパム、クロラゼプ酸、ジアゼパム、ハラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム及びプラゼパム;ブスピロン、フレシノキサン、ジェピロン及びイプサピロン、薬剤として許容されるこれらの塩などが挙げられる。
【0055】
別の実施形態においては、本発明の化合物は、抗アルツハイマー薬;ベータ−セクレターゼ阻害剤;ガンマ−セクレターゼ阻害剤;成長ホルモン分泌促進物質;組み換え成長ホルモン;HMG−CoAレダクターゼ阻害剤;イブプロフェンを含めたNSAID;ビタミンE;抗アミロイド抗体;CB−1受容体拮抗薬又はCB−1受容体逆作動薬;ドキシサイクリン、リファンピンなどの抗生物質;メマンチンなどのN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体拮抗薬;ガランタミン、リバスチグミン、ドネペジル、タクリンなどのコリンエステラーゼ阻害薬;イブタモレン、イブタモレンメシラート、カプロモレリンなどの成長ホルモン分泌促進物質;ヒスタミンH拮抗薬;AMPA作動薬;PDE IV阻害剤;GABA逆作動薬又はニューロンニコチン作動薬と併用することができる。
【0056】
本発明の化合物は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内、ICV、大槽内注射若しくは注入、皮下注射又は移植)、吸入噴霧、経鼻、経膣、経直腸、舌下又は局所的投与経路によって投与することができ、各投与経路に適切な、薬剤として許容される従来の無毒の担体、アジュバント及びビヒクルを含む適切な単位用量製剤中に、単独で、又は一緒に、処方することができる。本発明の化合物は、マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ、サルなどの温血動物の治療に加えてヒトにおける使用に有効である。
【0057】
本発明の化合物を投与するための薬剤組成物は、好都合には単位用量の形とすることができ、薬学分野で周知の方法のいずれかによって調製することができる。すべての方法は、1種類以上の副成分を構成する担体と活性成分を会合させる段階を含む。一般に、薬剤組成物は、液体担体、微粉担体又はその両方と活性成分を均一かつ十分に会合させ、次いで、必要に応じて、生成物を所望の製剤に成形することによって調製される。薬剤組成物は、疾患プロセス又は症状に所望の効果をもたらすのに十分な量の目的活性化合物を含む。本明細書では「組成物」という用語は、指定成分を指定量で含む生成物、及び各指定成分を各指定量で組み合わせて直接的又は間接的に得られる任意の生成物を包含するものとする。
【0058】
経口用薬剤組成物は、薬剤組成物の製造分野で公知である任意の方法によって調製することができる。かかる組成物は、薬剤的に優れた口当たりの良い製剤を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤及び保存剤からなる群から選択される1種類以上の剤を含むことができる。錠剤は、錠剤の製造に適切である、薬剤として許容される無毒の賦形剤と混合された活性成分を含む。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;顆粒化剤及び崩壊剤、例えば、コーンスターチ又はアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン又はアラビアゴム及び潤滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクとすることができる。錠剤は被覆されていなくてもよく、又は公知の技術によって被覆して、消化管内での崩壊及び吸収を遅らせ、それによって長時間の持続作用をもたらすこともできる。経口用組成物は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセル剤、又は活性成分が水若しくは油媒体、例えば、落花生油、流動パラフィン若しくはオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセル剤とすることもできる。水性懸濁液剤は、水性懸濁液剤の製造に適切な賦形剤と混合された活性材料を含む。油性懸濁液剤は、活性成分を適切な油中に懸濁させることによって処方することができる。水中油型乳濁液剤を使用することもできる。水を添加することによって水性懸濁液剤を調製するのに適切な分散性散剤及び顆粒剤によって、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤及び1種類以上の防腐剤と混合された活性成分が提供される。本化合物の薬剤組成物は、注射用無菌水性又は油脂性懸濁液剤の形とすることができる。本発明の化合物は、直腸投与用坐剤の形で投与することもできる。局所に使用する場合は、本発明の化合物を含むクリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤、液剤、懸濁液剤などを使用することができる。本発明の化合物は、吸入投与用に処方することもできる。本発明の化合物は、皮膚貼付剤によって当分野で公知の方法によって投与することもできる。
【0059】
本発明の化合物を調製する幾つかの方法を以下のスキーム及び実施例に示す。当分野で既知の手順、又は本明細書に示す手順に従って出発材料を調製する。本明細書では以下の略語を使用する:Me:メチル;Et:エチル;t−Bu:tert−ブチル;Ar:アリール;Ph:フェニル;Bn:ベンジル;BuLi:ブチルリチウム;Piv:ピバロイル;Ac:アセチル;THF:テトラヒドロフラン;DMSO:ジメチルスルホキシド;EDC:N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド;Boc:tert−ブチルオキシカルボニル;EtN:トリエチルアミン;DCM:ジクロロメタン;DCE:ジクロロエタン;DME:ジメトキシエタン;DEA:ジエチルアミン;DAST:三フッ化ジエチルアミノ硫黄;EtMgBr:臭化エチルマグネシウム(ethylamgnesium);BSA:ウシ血清アルブミン;TFA:トリフルオロ酢酸(trifluoracetic acid);DMF:N,N−ジメチルホルムアミド;SOCl:塩化チオニル;CDI:カルボニルジイミダゾール;rt:室温;HPLC:高速液体クロマトグラフィー。本発明の化合物は、多種多様に調製することができる。
【0060】
【化3】

【0061】
適切に置換された2−アミノカルボン酸1−1をN,O−ジメチルヒドロキシルアミン及びEDCなどのカップリング試薬で処理すると、ワインレブアミド1−2が生成する。有機金属試薬を添加すると、ケトン1−3が生成する。ケトン1−3は、適切に置換されたニトリル1−4に有機金属試薬を付加することによっても調製することができる。ケトン1−3は、CDIを用いてイミダゾール付加体1−5にすることができる。所望の第一級アミンで処理すると(環化4−ヒドロキシキナゾリノンと非環化ケト尿素の混合物として存在し得る)1−6が生成する。1−6は、脱水して1−7にすることができ、別の有機金属と反応して化合物1−8を生成することができる。
【0062】
【化4】

【0063】
ヒドロキシキナゾリノン中間体1−6の別の一般的調製方法をスキーム2に示す。適切に置換されたアニリン2−1を塩化ピバロイルで保護し、続いて定方向(directed)オルトメタル化反応及びエステルを用いたトラッピングによって、ケトン2−3が生成する。ピバロイル基をHClによって除去し、生成したアミノ−ケトン2−4をトリホスゲン及び適切に置換されたアミンで処理すると、(環化4−ヒドロキシキナゾリノンと非環化ケト尿素の混合物として存在し得る)1−6が生成する。
【0064】
最終生成物は、例えば、置換基操作によってさらに改変できる場合もある。これらの操作としては、当業者に一般に知られている、還元、酸化、有機金属クロスカップリング、アルキル化、アシル化、加水分解反応などが挙げられるが、これらだけに限定されない。上記反応スキームを実施する順序は、反応を促進し、又は望ましくない反応生成物を回避するために変更することができる場合もある。以下の実施例によって、本発明をさらに理解することができるはずである。これらの実施例は、単なる説明のためのものにすぎず、本発明を限定するものと決して解釈すべきではない。
【実施例1】
【0065】
【化5】

【0066】
N−(2−ベンゾイル−4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(3−2)
2−アミノ−5−クロロベンゾフェノン(40g、172.7mmol)のCHCl(175mL)溶液にカルボニルジイミダゾール(30.8g、189.9mmol)を添加した。反応物を45℃に16時間加熱し、白色沈殿を得た。反応物を氷浴中で冷却し、沈殿を減圧ろ過によって収集し、乾燥させてN−(2−ベンゾイル−4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド39.3g(69.9%)を白色固体として得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 8.66(s、1H);7.46(m、4H);7.25(s、1H);7.19(d、J=6.96Hz、2H);7.15(s、1H);6.94(m、2H);6.76(d、J=2.29Hz、1H)。MS(エレクトロスプレー):m/z 348.0(M+Na)。
【0067】
6−クロロ−4−ヒドロキシ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(3−3)
N−(2−ベンゾイル−4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(39.3g、120.5mmol)のTHF(200mL)懸濁液に2,2,2−トリフルオロエチルアミン(14.0g、141.0mmol)を添加した。反応物を50℃に16時間加熱した。2,2,2−トリフルオロエチルアミン(3.6g、36.4mmol)を追加し、50℃で3時間加温し続けた。反応物を周囲温度に冷却し、減圧濃縮した。淡黄色オイルを塩化n−ブチル(500mL)と10%クエン酸水溶液(300mL)に激しく撹拌しながら分配した。生成した沈殿を減圧ろ過によって収集し、Pと一緒に減圧下に16時間置いて、6−クロロ−4−ヒドロキシ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン35.4g(82.4%)をオフホワイト固体として得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 8.41(brs、1H);7.47(d、J=8.06Hz、2H);7.36(m、3H);7.27(m、1H);7.21(dd、J=2.26Hz及び8.52Hz、1H);6.76(d、J=8.52Hz、1H);4.37(m、1H);3.55(m、1H);3.25(s、1H)。MS(エレクトロスプレー):m/z 357.0(M+H)。
【0068】
4−エチル−6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(3−4)
6−クロロ−4−ヒドロキシ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(5.5g、15mmol)の−20℃ THF(50mL)溶液に、トリエチルアミン(10.7mL、77mmol)を添加し、次いで塩化チオニル(1.2mL、17mmol)を滴下した。20分後、1M臭化エチルマグネシウムのTHF(46mL、46mmol)溶液を10分間添加し、反応混合物を0℃に加温した。0℃でさらに30分後、1N HCl溶液で酸性にした、EtOAc 300mLと水200mLの十分に撹拌した混合物中に注いで反応をクエンチした。各層を混合し、分離し、有機層を塩水200mLで洗浄し、ろ過して、未反応出発材料を除去した。ろ液を減圧濃縮した。順相クロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ120g、10−75%EtOAc/へキサン)によって精製して、4−エチル−6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを得た。1H NMR(CDCl、400MHz) δ 8.73(s、NH);7.39(m、3H);7.35(m、2H);7.09(dd、1H、J=8.43及び2.2Hz);6.70(d、1H、J=8.43Hz);6.49(d、1H、J=2.38Hz);3.92(dq、1H、J=9.52及び15.9Hz);3.47(dq、1H、J=8.61及び17Hz);2.41(dq、1H、J=7.14及び14.29Hz);2.28(dq、1H、J=7.14及び14.28Hz);0.91(t、J=7.14Hz、3H);MS(エレクトロスプレー):m/z 369.2(M+H)
【実施例2】
【0069】
【化6】

【0070】
2−アミノ−5−フルオロ−N−メトキシ−N−メチルベンズアミド(4−2)
ジイソプロピルエチルアミン(34.36mL、197.25mmol)とO,N−ジメチル−ヒドロキシルアミン塩酸塩(19.24g、197.25mmol)の0℃ CHCl(300mL)混合物に、2−アミノ−5−フルオロ安息香酸(25.50g、164.38mmol)、続いてEDC(31.51g、164.38mmol)を添加した。反応物を0℃から周囲温度まで2時間撹拌し、次いでCHCl(100mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL)及び塩水(100mL)で洗浄し、NaSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。順相クロマトグラフィー(3−8%MeOH/CHCl)によって精製して、2−アミノ−5−フルオロ−N−メトキシ−N−メチルベンズアミドを黄色オイルとして得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 7.12(m、1H、ArH);6.93(m、1H、ArH);6.65(m、1H、ArH);3.63(s、3H、CH);3.35(s、3H、CH);MS(エレクトロスプレー):m/z 199.1(MH)。
【0071】
(2−アミノ−5−フルオロフェニル)(フェニル)メタノン(4−3)
2−アミノ−5−フルオロ−N−メトキシ−N−メチルベンズアミドの−78℃ THF(100mL)溶液に1M臭化フェニルマグネシウムのTHF(124.12mL、124.12mmol)溶液を添加した。反応物を−78℃から周囲温度まで3.5時間撹拌し、次いで−78℃に再冷却した。追加の1M臭化フェニルマグネシウムのTHF(62.06mL、62.06mmol)溶液を添加し、反応物を−78℃でさらに1時間撹拌した。次いで、反応物をCHCl(500mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウム溶液(300mL)でクエンチした。層分離させ、有機層を塩水(300mL)で洗浄し、NaSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。順相クロマトグラフィー(3−8%MeOH/CHCl)によって精製して、(2−アミノ−5−フルオロフェニル)(フェニル)メタノンを黄色固体として得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 7.63(m、2H、ArH);7.55(m、1H、ArH);7.47(m、2H、ArH);7.15(m、1H、ArH);7.08(m、1H、ArH);6.70(m、1H、ArH);5.91(s、NH);MS(エレクトロスプレー):m/z 216.1(MH)。
【0072】
N−(2−ベンゾイル−4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(4−4)
(2−アミノ−5−フルオロフェニル)(フェニル)メタノン(6.60g、30.67mmol)のCHCl(60mL)溶液にカルボニルジイミダゾール(6.96g、42.93mmol)を添加した。反応物を45℃に加熱した。45℃で16時間後、反応物を周囲温度に冷却し、沈殿を減圧ろ過によって単離し、新しいCHClで洗浄して、N−(2−ベンゾイル−4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド白色固体として得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 8.91(s、NH);7.47(m、3H、ArH);7.25(m、1H、ArH);7.18(m、4H、ArH);6.99(m、1H、ArH);6.95(s、1H、ArH);6.53(m、1H、ArH);MS(エレクトロスプレー):m/z 332.1(MNa)。
【0073】
6−フルオロ−4−ヒドロキシ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(4−5)
N−(2−ベンゾイル−4−フルオロフェニル)−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(30.00g、97.00mmol)のTHF(300mL)懸濁液に、2,2,2−トリフルオロエチルアミン(11.53g、116.39mmol)を添加した。反応物を50℃に加熱した。50℃で19時間後、反応物を周囲温度に冷却した。塩化ブチル(500mL)及び10%クエン酸(250mL)を添加し、反応物を40分間激しく撹拌した。次いで、沈殿を減圧ろ過によって単離し、Pと一緒に減圧下に16時間置いて、6−フルオロ−4−ヒドロキシ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを黄色固体として得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 8.59(s、NH);d(7.47、J=6.96Hz、2H、ArH);7.36(m、3H、ArH);6.99(m、2H、ArH);6.79(m、1H、ArH);4.39(m、1H、CH);3.56(m、1H、CH);3.23(s、OH);MS(エレクトロスプレー):m/z 363.0(MNa)。
【0074】
(−)−4−エチル−6−フルオロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(4−6)
6−フルオロ−4−ヒドロキシ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(3.00g、8.82mmol)の−15℃ THF(40mL)溶液にトリエチルアミン(6.14mL、44.08mmol)を添加した。反応物を2、3分撹拌し、次いで塩化チオニル(0.68mL、9.26mmol)を滴下した。25分後、1M臭化エチルマグネシウムのTHF(27.33mL、27.33mmol)溶液を10分間添加した。−15℃でさらに30分後、反応物を飽和塩化アンモニウム溶液(60mL)でクエンチし、CHCl(120mL×2)で抽出した。混合有機層を塩水で洗浄し(60mL)、NaSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。順相クロマトグラフィー(0−70%EtOAc/へキサン)、続いてキラル逆相クロマトグラフィー(ChiralPak ADパッキング、10−60%iPrOH/へキサン(DEA変性剤を含む。))によって精製して、黄色残渣を得た。黄色残渣を最小量のCHClにとり、へキサンで希釈し、次いで減圧濃縮して、(−)−4−エチル−6−フルオロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 8.26(s、NH);7.38(m、5H、ArH);6.85(m、1H、ArH);6.70(m、1H、ArH);6.25(m、1H、ArH);3.92(m、1H、CH);3.48(m、1H、CH);2.35(m、2H、CH);0.91(t、J=6.87Hz、3H、CH);MS(エレクトロスプレー):m/z 353.1292(MH);[α]=−41.8°(c0.11、MeOH)。(+)鏡像異性体の場合、[α]=+41.1°(c0.12、MeOH)。
【実施例3】
【0075】
【化7】

【0076】
(2−アミノ−5−クロロフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノン(5−1)
1.0M臭化4−フルオロフェニルマグネシウムの0℃ THF(196.6mL、196.6mmol)溶液に2−アミノ−5−クロロベンゾニトリル(10.0g、65.5mmol)のTHF溶液(100mL)を0.5時間添加した。氷浴を除去し、反応物を周囲温度で17時間撹拌した。褐色溶液を氷浴中で冷却し、1N HCl水溶液(300mL)を滴下して処理し、エーテル(2×250mL)で抽出した。混合有機抽出物を1N HCl水溶液(100mL)、水(2×150ml)、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(150ml)、塩水(100mL)で洗浄し、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮して30mLにし、へキサン60mLで希釈した。生成した沈殿をろ過して、(2−アミノ−5−クロロフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノンを黄色固体として得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 7.67(m、2H);7.37(d、J=2.38Hz、1H);7.25(m、1H);7.16(m、2H);6.70(d、J=8.79Hz、1H);5.99(s)。MS(エレクトロスプレー):m/z 250.1(M+H)。
【0077】
N−[4−クロロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル]−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(5−2)
(2−アミノ−5−クロロフェニル)(フェニル)メタノン(50.1g、200.7mmol)のCHCl(500mL)溶液にカルボニルジイミダゾール(35.8g、220.7mmol)を添加した。反応物を45℃に16時間加熱した。追加のカルボニルジイミダゾール(9.8g、60.2mmol)を添加し、45℃で6時間加熱し続けた。反応物を減圧濃縮し、激しく撹拌しながら粗製発泡体をメチル−tert−ブチルエーテル(400mL)と水(100mL)に分配した。生成した沈殿を減圧ろ過によって収集し、新しい水、続いてメチル−tert−ブチルエーテル及びヘプタンで洗浄して、N−[4−クロロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル]−1H−イミダゾール−1−カルボキサミドをオフホワイト固体として得た。1H NMR(d−DMSO、400MHz) 11.06(s);7.58(m、1H);7.36(m、3H);7.23(m、2H);7.08(m、3H);6.74(s、1H)。MS(エレクトロスプレー):m/z 366.0(M+Na)。
【0078】
6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(5−3)
N−[4−クロロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル]−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(63.0g、183.3mmol)のTHF(315mL)懸濁液に2,2,2−トリフルオロエチルアミン(24.5g、247.4mmol)を添加した。反応物を50℃に加熱した。50℃で19時間後、反応物を周囲温度に冷却し、減圧濃縮した。淡黄色オイルを塩化n−ブチル(110mL)と10%クエン酸水溶液(60mL)に激しく撹拌しながら分配した。生成した沈殿を減圧ろ過によって収集し、Pと一緒に減圧下に16時間置いて、6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンをオフホワイト固体として得た。1H NMR(d−DMSO、400MHz) 10.32(s);7.73(s、1H);7.41(m、2H);7.27(dd、J=2.38Hz及び8.61Hz、1H);7.20(m、2H);6.97(d、J=2.38Hz、1H);6.92(d、J=8.61Hz、1H);4.13(m、1H);3.64(m、1H);3.32(s)。MS(エレクトロスプレー):m/z 357.1(M+H−HO)。
【0079】
6−クロロ−4−エチル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(5−4)
6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(6.20g、16.5mmol)の−15℃無水トルエン(60mL)溶液にトリエチルアミン(11.5mL、82.7mmol)を添加した。反応物を5分間撹拌し、次いで温度を<−5℃に維持しながら塩化チオニル(1.27mL、17.4mmol)を滴下した。15分後、1M臭化エチルマグネシウムのTHF(51.3mL、51.3mmol)溶液を、温度を<−5℃に維持しながら35分間添加した。反応物を−15℃から0℃まで30分かけて加温し、次いで10%クエン酸水溶液(30mL)、氷(30g)及び酢酸エチル(50mL)の激しく撹拌した混合物に注いだ。水相を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。混合有機層を水(50mL)、塩水(60mL)で洗浄し、NaSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。順相クロマトグラフィー(0−25%EtOAc/へキサン)によって精製して、粗製淡黄色オイルを得た。粗製淡黄色オイルをへキサンから結晶化させて、ラセミ6−クロロ−4−エチル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンをオフホワイト固体として得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 8.19(s、NH);7.39(m、2H、ArH);7.09(m、3H、ArH);6.68(d、J=8.51Hz、1H、ArH);6.46(d、J=2.11Hz、1H、ArH);3.84(m、1H、CH);3.56(m、1H、CH);2.40(m、1H、CH);2.22(m、1H、CH);0.90(t、J=7.15Hz、3H、CH);MS(エレクトロスプレー):m/z 387.1(MH)。
ラセミ6−クロロ−4−エチル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(2.76g)をキラル逆相クロマトグラフィー(ChiralPak ADパッキング、10−30%iPrOH/へキサン(DEA変性剤を含む。) 1.0mL/L)によって分離させた。鏡像異性体をへキサンから結晶性固体として、ピーク1として(+)化合物及びピーク2として(−)化合物を得た。ピーク2のデータ:1H NMR(CDCl、400MHz) 8.69(s、NH);7.39(m、2H、ArH);7.09(m、3H、ArH);6.70(d、J=8.60Hz、1H、ArH);6.45(d、J=2.20Hz、1H、ArH);3.81(m、1H、CH);3.59(m、1H、CH);2.40(m、1H、CH);2.22(m、1H、CH);0.90(t、J=7.14Hz、3H、CH);MS(エレクトロスプレー):m/z 387.0894(MH);[α]=−8.5°(c0.0024、CHCl) ピーク1のデータ、(+)鏡像異性体、[α]=+7.9°(c0.0027、CHCl)。
【実施例4】
【0080】
4−アリル−6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン
6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(21.2g、56.6mmol)の−40℃無水THF(170mL)溶液にトリエチルアミン(39.4mL、283mmol)を添加した。反応物を5分間撹拌し、次いで温度を<−20℃に維持しながら塩化チオニル(4.4mL、59.4mmol)を滴下した。25分後、1.0M臭化アリルマグネシウムのTHF(170mL、170mmol)溶液を、温度を<−10℃に維持しながら35分間添加した。反応物を<−5℃で30分間撹拌し、次いで10%クエン酸水溶液(150mL)、氷(50g)及び酢酸エチル(200mL)の激しく撹拌した混合物に注いだ。水相を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。混合有機層を水(100mL)、塩水(100mL)で洗浄し、NaSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮して、粗製褐色オイルを得た。粗製褐色オイルを塩化メチレン(100mL)に溶解させ、1時間撹拌した。生成した沈殿を減圧ろ過によって収集し、16時間減圧乾燥させて、ラセミ4−アリル−6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンをオフホワイト固体として得た。1H NMR(d−DMSO、400MHz) 9.98(s、1H);7.46(m、2H);7.21(m、3H);6.83(d、J=8.61Hz、1H);6.54(d、J=2.01Hz、1H);5.47(m、1H);5.10(m、2H);4.03(m、1H);3.73(m、1H);3.29(m、1H);3.01(m、1H)。MS(エレクトロスプレー):m/z 399.0(M+H)。
【実施例5】
【0081】
(−)6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−プロピル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン
4−アリル−6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(22.1g、55.4mmol)の酢酸エチル(450mL)溶液に窒素雰囲気下で炭素担持10%パラジウム(224mg)を添加した。水素の風船を撹拌混合物中にバブリングさせた。次いで、反応物を水素雰囲気下で終夜撹拌した。反応物を窒素パージし、セライトパッドによってろ過し、ろ液を減圧濃縮して、(±)−6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−プロピル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン22.3g(100%)を白色固体として得た。キラルクロマトグラフィー(ChiralPak ADパッキング、30%iPrOH/ヘプタン(DEA変性剤を含む。) 1.0mL/L)によってさらに精製し、続いてへキサンから結晶化させて、6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−プロピル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンの個々の鏡像異性体(ピーク1及びピーク2)を得た。ピーク2のデータ:1H NMR(d−DMSO、400MHz) δ 10.02(s、1H);7.43(m、2H);7.20(m、3H);6.84(d、J=8.61Hz、1H);6.59(d、J=2.19Hz、1H);3.80(q、J=9.34Hz、2H);2.33(m、2H);1.24(m、1H);0.94(m、1H);0.89(t、J=6.87Hz、3H)。正確な質量(エレクトロスプレー、M+H):計算値、401.1039;実測値、401.1040。[α]=−6.7°(c0.0045、MeOH)。ピーク1の旋光度:[α]=+5.2°(c0.0062、MeOH)。
【実施例6】
【0082】
【化8】

【0083】
N−(3,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド(6−2)
3,4−ジフルオロアニリン(difluoroanailine)5.250g(40.663mmol)の0℃ジクロロメタン75ml溶液に、塩化ピバロイル5.487mL(44.729mmol)及びトリエチルアミン6.8mL(48.796mmol)を添加した。0℃から室温まで1時間撹拌後、反応混合物をCHClで希釈し、水及び塩水で洗浄した。有機層をNaSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮して、N−(3,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチルプロパンアミドを得た。H NMR(CDCl、400MHz) δ 7.68−7.63(m、1H、ArH);7.09−7.06(m、2H、ArH);1.31(s、9H、O=C(CH)。ES MS+1=214.1。
【0084】
(6−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノン(6−4)
N−(3,4−ジフルオロフェニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド2.5g(11.724mmol)の−78℃無水THF 39ml溶液にn−BuLi(1.6Mシクロヘキサン溶液)18mL(28.136mmol)を15分間滴下した。−78℃で1時間後、4−フルオロ安息香酸エチル4mL(26.966mmol)を滴下し、反応混合物を−78℃から室温まで撹拌した。45分後、反応混合物を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウムでクエンチし、エーテル:水の1:1混合物に注ぎ、室温に加温した。有機相を単離し、塩水で洗浄し、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮して、Ν−[3,4−ジフルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル]−2,2−ジメチルプロパンアミド(6−3)を得た。N−[3,4−ジフルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル]−2,2−ジメチルプロパンアミド3.5g(10.706mmol)の6N HCl 43mLとDME 8.6mLの溶液を100℃に加熱した。100℃で24時間後、反応混合物を室温に冷却し、反応混合物が塩基性になるまで炭酸ナトリウムを添加した。反応物を水で希釈し、エーテルで3回抽出し、塩水で洗浄した。有機層をMgSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1×14cmシリカゲル、直線勾配0−20%EtOA:へキサン)によって精製して(6−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノンを得た。H NMR(CDCl、400MHz) δ 7.85−7.80(m、2H、ArH);7.17−7.11(m、3H、ArH);6.47(ddd、J=2.01Hz、3.66Hz、9.16Hz、1H、ArH);4.84(br s、2H、ArNH)。ES MS+1=252.1。
【0085】
N−[3,4−ジフルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル]−N’−(2,2,2−トリフルオロエチル)尿素(開いた形)及び5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(閉じた形)(6−5)
トリホスゲン0.85g(2.89mmol)の0℃エーテル0.5ml溶液に(6−アミノ−2,3−ジフルオロフェニル)(4−フルオロフェニル)メタノン2.2g(8.76mmol)及びトリエチルアミン1.221mL(8.758mmol)のエーテル17.5mL溶液を徐々に添加した。0℃で1時間後、トリフルオロエチルアミン0.7mL(8.758mmol)とトリエチルアミン1.221mL(8.758mmol)の17.5mLエーテル溶液を反応混合物に素早く添加した。混合物を室温に加温し、室温で5時間後、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO溶液及び塩水で洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。CHClを添加し、白色沈殿0.740gを単離した。ろ液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(1×14cmシリカゲル、直線勾配0−50%EtOAc:へキサン)によって精製して、.7490gを得た。N−[3,4−ジフルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル]−N’−(2,2,2−トリフルオロエチル)尿素(閉じた形)と5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(開いた形)の2:1.6混合物合計1.461g(44%)を単離した。閉じた形 H NMR(CDCl、400MHz) δ 8.50(br s、1H、ArNHC=O);7.50(dd、J=5.31Hz、8.79Hz、2H、ArH);7.13(q、J=8.97Hz、17.03Hz、1H、ArH);7.06(t、J=8.61Hz、2H、ArH);6.60−6.57(m、1H、ArH);4.33−4.23(m、1H、NCHCF);3.56−3.44(m、1H、NCHCF)。開いた形 H NMR(CDCl、400MHz) δ 8.34(br s、.8H、ArNHC=O);7.98−7.95(m、.8H、ArH);7.84(td、J=1.65Hz、5.49Hz、1.6H、ArH);7.35(q、J=9.15Hz、18.31Hz、.8H、ArH);7.18(t、J=8.42Hz、.8H、ArH)、5.26(br s、.8H、O=CNHCHCF);3.94−384(m、1.6H、NCHCF)。
【0086】
4−アリル−5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(6−6)
N−[3,4−ジフルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル]−N’−(2,2,2−トリフルオロエチル)尿素(開いた形)と5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(閉じた形)5.0g(13.289mmol)の25ml THF溶液にトリエチルアミン9.261mL(66.443mmol)を添加した。80℃で1時間後、反応混合物を−78℃に冷却した。この溶液に塩化チオニル0.969mL(13.289mmol)を添加した。−78℃で30分後、臭化アリルマグネシウム(1.0Mジブチルエーテル溶液)45mL(41.195mmol)を滴下した。−78℃で30分後、反応混合物を飽和NHClでクエンチし、室温に加温した。反応混合物をEtOAcで3回抽出し、塩水で洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1×14cmシリカゲル、直線勾配0−35%EtOAc:へキサン)によって精製して4−アリル−5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを得た。1H NMR(CDCl、400MHz) δ 7.46(br s、1H、ArNHC=O);7.42−7.40(m、2H、ArH);7.10−7.00(m、3H、ArH);6.44(m、1H、ArH);5.73−5.66(m、1H、CH2CH=CH2);5.13−5.09(m、2H、CH2CH=CH2);3.73(m、2H、NCH2CF3);3.15(m、2H、CH2CH=CH2)。C1914Oに対して計算されたHRMS(ES)の正確な質量:401.1083、実測値:401.1075。
【実施例7】
【0087】
[5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]アセトアルデヒド
4−アリル−5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン2.6g(6.495mmol)の−78℃ MeOH 25ml溶液にオゾンをバブリングさせた。−78℃で15分後、オゾンを除去し、反応混合物を硫化ジメチル4.8mL(64.946mmol)でクエンチした。室温で終夜撹拌後、反応混合物をEtOAcで希釈し、水及び塩水で3回洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。[5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]アセトアルデヒドを得た。1H NMR(CDCl、400MHz) δ 9.79(s、1H、O=CH);8.61(br s、1H、ArNHC=O);7.38−7.27(m、2H、ArH);7.15−7.03(m、3H、ArH);6.57−6.53(m、1H、ArH);4.08(m、1H、C);3.72(dd、1H、J=17.4Hz、CH2C=O);3.50(dd、1H J=1.28Hz、17.58Hz、CH2C=O);3.32(m、1H、CH2C=O)。ES MS+1=403.1。
【実施例8】
【0088】
4−(2,2−ジフルオロエチル)−5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(6−7)
[5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−2−オキソ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−4−イル]アセトアルデヒド2.4g(5.966mmol)の0℃ CHCl 15ml溶液にDAST試薬2.192mL(17.897mmol)を添加した。0℃で30分後、反応混合物を氷上に注ぎ、室温に加温した。反応混合物をCHClで3回抽出し、塩水で洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1×14cmシリカゲル、直線勾配0−40%EtOAc:へキサン)によって精製して4−(2,2−ジフルオロエチル)−5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを得た。キラル分離(ChiralPak AD、5cm×50cm、20μ、1:1へキサン/EtOH、変性剤:DEA 1mL/L、流量:50mL/min、30min)によって、キラルカラムの第2のピークを得た。1H NMR(CDCl、400MHz) δ 8.87(s、1H、ArNHC=O);7.39−7.35(m、2H、ArH);7.14−7.07(m、3H、ArH);6.59−6.55(m、1H、ArH);6.03(t、.25H、J=4.22Hz、CH2CHF2);5.89(t、.50H J=4.40Hz、CH2CHF2);5.76(t、.25H、CH2CHF2);3.82(m、1H、NCH2CF3);3.63(m、1H、NCH2CF3);3.10(m、1H、CH2CHF2);2.93(m、1H、CH2CHF2)。C1812Oに対して計算されたHRMS(ES)の正確な質量:425.0895、実測値:425.0880。
【実施例9】
【0089】
4−エチル−5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン
N−[3,4−ジフルオロ−2−(4−フルオロベンゾイル)フェニル]−N’−(2,2,2−トリフルオロエチル)尿素(開いた形)と5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(閉じた形)1.5g(3.987mmol)の8ml THF溶液にトリエチルアミン2.0mL(19.933mmol)を添加した。80℃で1時間後、反応混合物を−78℃に冷却した。この溶液に塩化チオニル0.498mL(4.186mmol)を添加した。−78℃で30分後、臭化エチルマグネシウム(3.0Mジエチルエーテル溶液)5mL(12.358mmol)を滴下した。−78℃で1時間後、反応混合物を飽和NHClでクエンチし、室温に加温した。反応混合物をEtOAcで3回抽出し、塩水で洗浄した。有機層をNaSOで脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1×14cmシリカゲル、直線勾配0−50%EtOAc:へキサン)によって精製して4−エチル−5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを得た。キラル分離(ChiralPak ADカラム、5cm×50cm、20μ、10−40%エタノール/へキサン、変性剤:DEA 1mL/L、60min)によって第2の異性体350mgを得た。[α]23 +.464°(c=1.23、CHCl);H NMR(CDCl、400MHz) δ 8.70(br s、1H、ArNHC=O);7.40(dd、2H、J=5.13Hz、8.79Hz、ArH);7.09−7.00(m、3H、ArCH);6.53−6.50(m、1H、ArH);3.84(m、1H、NCHCF);3.50(m、1H、NCHCF);2.56(m、1H、CHCH);2.36(m、1H、CHCH);.943(t、3H、J=7.14Hz、CHCH)。C1814Oに対して計算されたHRMS(ES)の正確な質量:389.1083、実測値:389.1063。
【実施例10】
【0090】
【化9】

【0091】
tert−ブチル{2−[(4−ブロモフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−クロロフェニル}カルバマート(7−2)
tert−ブチル(4−クロロフェニル)カルバマート(3.0g,13.2mmol)の−78℃ THF 100ml溶液にTMEDA(1.53g,13.2mmol)、続いてsec−BuLi(21ml、32.9mmol)をシリンジによって徐々に滴下した。反応混合物は、s−BuLiの約半分を添加した後に明黄色になる。反応混合物を−78℃で15分間撹拌し、次いで(フラスコ先端をドライアイス浴に入れて)約−20℃に1時間加温し、次いで反応混合物を−78℃に再冷却した。反応混合物は、暗黄色/オレンジでわずかに不均一になった。4−ブロモベンズアルデヒドを滴下し、−78℃で30分間撹拌した。反応混合物を、飽和NHCl 100mLでクエンチし(ピンク色が退色して黄色になる。)、エーテル150mlで抽出し、塩水で洗浄し、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、濃縮した。粗生成物を、5−30%EtOAc/hexを溶離剤として用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、tert−ブチル{2−[(4−ブロモフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−クロロフェニル}カルバマートを黄色固体として得た。HNMR:(400MHz、CDCl3) δ 7.72(d、J=8.4Hz、1H)、7.48(d、J=8.4、1H)、7.40−7.50(m、1H)、7.27(s、1H)、7.26(d、J=8.8Hz、2H)、7.02(d、J=2.0Hz、1H)、5.81(s、1H)、4.70−4.90(m、1H)、1.43(s、9H)。
【0092】
tert−ブチル[2−(4−ブロモベンゾイル)−4−クロロフェニル]カルバマート(7−3)
tert−ブチル{2−[(4−ブロモフェニル)(ヒドロキシ)メチル]−4−クロロフェニル}カルバマート(10g、25mmol)の100ml CHCl溶液にMnO(10g、125mmol)を添加し、混合物を35℃に48時間加熱した。ろ過し、濃度して、tert−ブチル[2−(4−ブロモベンゾイル)−4−クロロフェニル]カルバマートを黄色固体として得た。HNMR:(400MHz、CDCl3) δ 9.77(s、1H)、8.39(d、J=8.8Hz、1H)、7.65(d、J=8.4Hz、2H)、7.57(d、J=8.4Hz、2H)、7.49(dd、J=8.8、2.0Hz、1H)、7.42(d、J=2.4Hz、1H)、1.51(s、9H)。
【0093】
N−[4−クロロ−2−(4−ブロモベンゾイル)フェニル]−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(7−4)
tert−ブチル[2−(4−ブロモベンゾイル)−4−クロロフェニル]カルバマート(10g、25mmol)のMeOH(50mL)溶液に25℃で2M HCl−MeOH(100ml)を添加し、反応混合物を4時間撹拌した。有機層を濃縮し、次いで残渣をCHCl(300ml)と水(200ml)に分配した。有機層を10%NaCO(pH=9に)及び塩水で洗浄し、NaSOを用いて脱水し、濃縮して、(2−アミノ−5−クロロフェニル)(4−ブロモフェニル)メタノン7.5g(98%収率)を得た。(2−アミノ−5−クロロフェニル)(4−ブロモフェニル)メタノン(13g、42mmol)の500ml CHCl溶液に固体カルボニルジイミダゾール(15.7g、96mmol)を分割添加した。生成した黄色溶液を40℃で16時間撹拌し、濃縮して、黄色発泡体を得た。黄色発泡体を、激しく撹拌しながらエーテル30ml及び水20mlで処理して、固体沈殿を得た。ろ過後、ケーキをCHCl/エーテル(1:5)から再結晶化させて、N−[4−クロロ−2−(4−ブロモベンゾイル)フェニル]−1H−イミダゾール−1−カルボキサミドを黄色固体として得た。HNMR:(400MHz、DMSO−d) δ 11.05(s、1H)、7.69(d、J=8.4Hz、2H)、7.55(dd、J=8.4、1.6Hz、1H)、7.33(s、1H)、6.98−7.10(m、5H)、6.71(d、J=2.0Hz、1H)。
【0094】
6−クロロ−4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(7−5)
N−[4−クロロ−2−(4−ブロモベンゾイル)フェニル]−1H−イミダゾール−1−カルボキサミド(4.0g、9.9mmol)のTHF(20mL)溶液に2,2,2−トリフルオロエチルアミン(1.1g、10.9mmol)を添加した。反応物を50℃に加熱した。50℃で19時間後、反応物を周囲温度に冷却し、減圧濃縮した。淡黄色発泡体を塩化n−ブチル(15mL)と10%クエン酸水溶液(15mL)に激しく撹拌しながら分配した。生成した沈殿を減圧ろ過によって収集して、6−クロロ−4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを白色固体として得た。1H NMR(CDCl3、500MHz) δ 7.98(s、1H);7.50(br d、2H、J=8.79Hz);7.34(br d、2H、J=8.79Hz);7.22(m、2H);6.97(dd、J=1.46及び7.57Hz、1H);4.35(dq、1H、J=8.78及び16Hz);3.53(dq、1H、J=8.55及び17Hz);3.22(s、1H)。MS(エレクトロスプレー):m/z M+Na、Br=79、457.0。
【0095】
6−クロロ−4−エチル−4−(4−ブロモフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン
6−クロロ−4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(1g、2.3mmol)の−18℃無水THF(10mL)溶液にトリエチルアミン(31.6mL、11mmol)を添加した。反応物を5分間撹拌し、次いで塩化チオニル(0.18mL、2.5mmol)を滴下した。10分後、1M臭化エチルマグネシウムのTHF溶液(9mL、9mmol)を添加した。反応混合物を−18℃から0℃まで加温し、30分間撹拌し、次いで1N HCl水溶液15mLでクエンチし、酢酸エチル50mLで抽出した。有機層を塩水(60mL)で洗浄し、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。順相クロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ90g、直線勾配10−70%EtOAc/へキサン)によって精製して、6−クロロ−4−エチル−4−(4−ブロモフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンをオフホワイト固体として得た。1H NMR(CDCl、500MHz) δ 8.41(s、NH);7.53(br d、2H、J=8.79Hz);7.28(br d、2H、J=8.54Hz);7.11(dd、1H、J=8.54及び2.19Hz);6.69(d、1H、J=8.55Hz);6.46(d、1H、J=2.20Hz);3.87(dq、1H、.J=9.28及び16Hz);3.52(dq、1H、J=8.30及び17Hz);2.39(dq、1H、7=7.08及び14Hz);2.22(dq、1H、J=7.08及び14Hz);0.90(t、J=7.08Hz、3H);MS(エレクトロスプレー):m/z 447.1(MH、Br=79)。
【実施例11】
【0096】
6−クロロ−4−エチル−4−(4−シアノフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(7−6)
6−クロロ−4−エチル−4−(4−ブロモフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン0.062g(0.14mmol)の1mL DMF溶液にシアン化銅(I)0.015g(0.17mmol)を添加し、混合物を封管中で200℃で2時間加熱した。室温に冷却後、混合物をろ過し、生成したDMF溶液を分取逆相クロマトグラフィー(直線勾配 30分で5から95%CHCN/HO、0.05%添加TFA、C18 SunFire 19×150mm)によって精製して、6−クロロ−4−エチル−4−(4−シアノフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを得た。1H NMR(CDCl、400MHz) δ 8.06(s、NH);7.71(br d、2H、J=8.24Hz);7.55(br d、2H、J=8.43Hz);7.14(dd、1H、J=8.61及び2.20Hz);6.69(d、1H、J=8.61Hz);6.43(d、1H、J=2.02Hz);3.78(dq、1H、J=8.97及び18Hz);3.60(dq、1H、J=8.43及び17Hz);2.44(dq、1H、J=7.15及び14Hz);2.27(dq、1H、J=7.14及び14Hz);0.93(t、J=7.15Hz、3H);MS(エレクトロスプレー):C1915ClFO+Hに対して計算された正確な質量394.0929 実測値394.0937。
【実施例12】
【0097】
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−(4−ブロモフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン
6−クロロ−4−(4−ブロモフェニル)−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(2g、4.6mmol)の−18℃無水THF(20mL)溶液にトリエチルアミン(2.6mL、18mmol)を添加した。反応物を5分間撹拌し、次いで塩化チオニル(0.0.37mL、5mmol)を滴下した。10分後、0.5M臭化シクロプロピルマグネシウムのTHF(36mL、18mmol)溶液を添加した。反応混合物を−18℃から0℃まで加温し、6時間撹拌し、次いで1N HCl水溶液25mLでクエンチし、酢酸エチル150mLで抽出した。有機層を塩水(100mL)で洗浄し、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。順相クロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ120g、直線勾配10−70%EtOAc/へキサン)によって精製し、続いてへキサンから結晶化させて、6−クロロ−4−シクロプロピル−4−(4−ブロモフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを緑色固体として得た。1H NMR(CDCl、400MHz) δ 7.56(s、NH);7.46(br d、2H、J=8.61Hz);7.21(dd、1H、J=8.42及び2.20Hz);7.12(br d、2H、J=7.14Hz);6.85(br m、1H);6.68(d、1H、J=8.24Hz);4.27(m、2H);1.6(obs、1H);0.77(m、2H);0.19(m、1H);0.09(m、1H);MS(エレクトロスプレー):m/z 459.0(MH、Br=79)。
【実施例13】
【0098】
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−(4−シアノフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−(4−ブロモフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン0.39g(0.85mmol)の2.5mL DMF溶液にシアン化銅(I)0.13g(1.4mmol)を添加し、混合物を封管中で190℃で2時間加熱した。室温に冷却後、反応混合物を、エーテル125mLで希釈し、水2×100mL及び塩水1×100mLで洗浄し、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。順相クロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ40g、直線勾配5−75%EtOAc/へキサン)、続いて分取キラルクロマトグラフィー(5×50mm Chiralcel OD、100%MeOH)によって精製して、第1のピークの(−)6−クロロ−4−シクロプロピル−4−(4−シアノフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを得た。旋光度−83°(c=0.00175g/mL CHCl溶液、Naランプ) 1H NMR(CDCl、400MHz) δ 8.18(s、NH);7.64(br d、2H、J=7.88Hz);7.39(br d、2H、J=6.22Hz);7.26(不明瞭、1H);6.85(br m、1H);6.74(d、1H、J=8.24Hz);4.34(m、1H);4.23(br m、1H);1.62(m、1H);0.82(m、2H);0.20(m、1H);0.097(m、1H);MS(エレクトロスプレー):C2015ClFO+Hに対して計算された正確な質量406.0925 実測値406.0935 収集0.1g 第2のピーク旋光度+100°(c=0.002g/mL CHCl溶液、Naランプ)。
【実施例14】
【0099】
【化10】

【0100】
N−[4−クロロ−2−(トリフルオロアセチル)フェニル]−2,2−ジメチル−プロパンアミド(8−2)
N−(4−クロロフェニル)−2,2−ジメチルプロパンアミド(4.0g、18.9mmol)と無水テトラヒドロフラン(38ml)の−40℃の混合物に、n−ブチルリチウム(1.6M、45.2mmol)を窒素雰囲気下で添加した。反応物を−40℃で30分間撹拌し、0℃に加温すると、黄色の均一な混合物が次第に暗い濃黄色に変化した。0℃で30分撹拌した後、反応物を−40℃に冷却した。トリフルオロ酢酸エチル(6.1g、43.5mmol)を混合物に添加し、室温に終夜加温した。反応を、水(100ml)及び塩化アンモニウム飽和水溶液(80ml)でクエンチした。水層を酢酸エチル(3×75ml)で抽出した。混合有機抽出物を、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮して、暗黄色オイルを得た。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0−50%酢酸エチル/へキサン)によってN−[4−クロロ−2−(トリフルオロアセチル)フェニル]−2,2−ジメチル−プロパンアミドを得た。H NMR(CDCl、400MHz) δ 11.15(s)、8.89(d、J=9.2Hz、1H)、7.92(m、1H)、7.65(dd、J=2.4及び9.2Hz、1H)、1.36(s、9H)。MS(エレクトロスプレー):m/z 308.0(M+)。
【0101】
1−(2−アミノ−5−クロロフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノン(8−3)
6N塩酸(6.0M、257mmol)をN−[4−クロロ−2−(トリフルオロアセチル)フェニル]−2,2−ジメチルプロパンアミド(3.3g、10.7mmol)の無水ジメトキシエタン(40ml)溶液に室温で添加し、出発材料がLC/MSによって認められなくなるまで混合物を2時間加熱還流した。反応物を0℃に冷却後、固体炭酸水素ナトリウムを分割添加して、反応物をpH9の塩基性にした。反応物を酢酸エチル(3×150ml)で抽出し、混合有機抽出物をMgSO及びNaSOを用いて脱水した。混合物をろ過後、収集したろ液を減圧濃縮して、粗製黄色固体を得た。粗製固体のシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0−25%酢酸エチル/へキサン)によって、1−(2−アミノ−5−クロロフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノンを黄色固体として得た。H NMR(CDCl、400MHz) δ 7.70(m、1H)、7.32(dd、J=2.4及び9.2Hz、1H)、6.68(d、J=8.8Hz、1H)、6.46(s、2H)。MS(エレクトロスプレー):m/z 223.9(M+)。
【0102】
6−クロロ−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2(1H)−オン(8−4)
トリエチルアミン(1.3ml、9.4mmol)と1−(2−アミノ−5−クロロフェニル)−2,2,2−トリフルオロエタノン(2.1g、9.4mmol)の混合物のジエチルエーテル(18ml)溶液を窒素雰囲気下で0℃に冷却した。分離丸底中で、トリホスゲン(929mg、3.1mmol)のジエチルエーテル(11ml)溶液を0℃に冷却した。ホスゲン混合物に0℃でトリフルオロエタノン混合物を滴下した。15分間撹拌後、この反応物にトリエチルアミン(1.3ml、9.4mmol)とトリフルオロエチルアミンの混合物のジエチルエーテル(18ml)溶液を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、次いで水(50ml)でクエンチし、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×30ml)で洗浄した。水層を酢酸エチル(3×100ml)で抽出し、混合有機抽出物をNaSOを用いて脱水し、ろ過し、濃縮して、粗製材料を得た。この粗製材料をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0−30%酢酸エチル/へキサン)によって精製した。これによって、6−クロロ−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを黄色固体として得た。H NMR(CDCl、400MHz) δ 9.22(s、1H)、7.58(s、1H)、7.39(dd、J=2.0及び8.6Hz、1H)、6.84(d、J=8.4Hz)、4.71(m、1H)、4.38(s、1H)、4.18(m、1H)。正確な質量(エレクトロスプレー、M+H):計算値、349.0173;実測値、349.0166。
【0103】
6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2(1H)−オン(8−5)
6−クロロ−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(214mg、0.6mmol)とテトラヒドロフラン(2.0ml)の−78℃の混合物にトリエチルアミン(0.4ml、3.1mmol)を窒素雰囲気下で添加した。混合物を−78℃で20分間撹拌した後、塩化チオニル(0.05ml、0.64mmol)を滴下すると、黄色固体が反応混合物中に沈殿し、濃黄色乳濁液を形成した。乳濁液を−78℃で30分間撹拌した後、3.0M臭化フェニルマグネシウムを添加した。所望の生成物のさらなる増加がLC/MSによって認められなくなるまで、反応物を1時間撹拌した。反応物を塩化アンモニウム飽和水溶液(10ml)で−78℃でクエンチし、混合物を室温に加温した。混合物を酢酸エチル(3×20ml)で抽出し、混合有機抽出物をNaSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮した。生成した粗製オイルをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0−30%酢酸エチル/へキサン)によって精製してオイルを得た。このオイルを逆相分取HPLCによってさらに精製して、6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを無色オイルとして得た。H NMR(CDOD、400MHz) δ 7.52(m、5H)、7.34(dd、J=2.4及び8.4Hz、1H)、6.95(d、J=8.4Hz、1H)、6.4(m、1H)、4.29(m、1H)、3.62(m、1H)。正確な質量(エレクトロスプレー、M+H):計算値、409.0537;実測値、409.0533。
【実施例15】
【0104】
6−クロロ−4−(フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン
6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンの場合に概説した一般的手順によって、6−クロロ−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(100mg、0.29mmol)を1.0M臭化4−フルオロフェニルマグネシウム(1.0ml、1.0mmol)と反応させて、6−クロロ−4−(フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン(uinazolin)−2(1H)−オンを白色固体として得た。H NMR(CDOD、400MHz) δ 9.50(s、1H)、7.51(m、2H)、7.29(dd、J=2.4及び8.6Hz、1H)、7.17(m、2H)、6.83(d、J=8.4Hz、1H)、6.53(s、1H)、4.43(m、1H)、3.52(m、1H)。正確な質量(エレクトロスプレー、M+H):計算値、427.0443;実測値、427.0430。
【実施例16】
【0105】
6−クロロ−4−エチル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン2(1H)−オン
6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンの場合に概説した一般的手順によって、6−クロロ−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(227mg、0.65mmol)を3.0M臭化エチルマグネシウム(0.9ml、2.6mmol)と反応させて、6−クロロ−4−エチル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン2(1H)−オンを白色固体として得た。H NMR(d−DMSO、400MHz) δ 7.41(s、1H)、7.35(dd、J=2.4及び8.6Hz、1H)、6.88(d、J=8.8Hz、1H)、4.52(m、1H)、4.26(m、1H)、2.55(m、1H)、2.36(m、1H)、0.9(t、J=6.8Hz、3H)。正確な質量(エレクトロスプレー、M+H)計算値、361.0537;実測値、361.0532。
【実施例17】
【0106】
6−クロロ−4−アリル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2(1H)−オン
6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンの場合に概説した一般的手順によって、6−クロロ−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(374mg、1.1mmol)を1.0M臭化アリルマグネシウム(6.4ml、6.4mmol)と反応させて、4−アリル−6−クロロ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを無色オイルとして得た。H NMR(CDCl、400MHz) δ 9.88(s、1H)、7.29(dd、J=2.4及び8.6Hz、1H)、7.17(s、1H)、6.80(d、J=8.8Hz、1H)、5.53(m、1H)、5.22(m、2H)、4.56(m、1H)、4.12(m、1H)、3.11(m、2H)。MS(エレクトロスプレー):m/z 373.0(M+)。
【実施例18】
【0107】
6−クロロ−4−プロピル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2(1H)−オン
4−アリル−6−クロロ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(42mg、0.11mmol)、酢酸エチル(3.5ml)及び10%Pd/C(10mg)の混合物を室温で水素雰囲気(1atm)下に置き、終夜撹拌した。反応混合物に窒素をバブリングした後、混合物をセライトによってろ過し、酢酸エチルで洗浄した。収集したろ液を濃縮してオイルを得た。このオイルを逆相分取HPLCによって精製して、6−クロロ−4−プロピル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを白色固体として得た。Η NMR(CDOD、400MHz) δ 7.40(s、1H)、7.35(dd、J=2.4及び8.6Hz、1H)、6.86(d、J=8.8Hz 1H)、4.45(m、1H)、4.27(m、1H)、2.47(m、1H)、2.17(m、1H)、1.23(m、2H)、0.96(t、J=7.2Hz、3H)。正確な質量(APCI、M+)計算値、375.0644;実測値、375.0686。
【実施例19】
【0108】
4−ブチル−6−クロロ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン
6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンの場合に概説した一般的手順によって、6−クロロ−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(100mg、0.3mmol)を1.0M塩化ブチルマグネシウム(1.0ml、1.0mmol)と反応させて、4−ブチル−6−クロロ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンをオイルとして得た。H NMR(CDOD、400MHz) δ 7.41(s、1H)、7.35(dd、J=2.4及び8.4Hz、1H)、6.9(d、J=8.4Hz、1H)、4.55(m、1H)、4.29(m、1H)、2,50(m、1H)、2.22(m、1H)、1.40(m、2H)、1.24(m、1H)、1.13(m、1H)、0.90(m、3H)。正確な質量(エレクトロスプレー、M+H)計算値、389.0850;実測値、389.0850。
【実施例20】
【0109】
6−クロロ−4−シクロプロピル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2(1H)−オン
6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンの場合に概説した一般的手順によって、6−クロロ−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(217mg、0.62mmol)を0.5M臭化シクロプロピルマグネシウム(4.9ml、2.5mmol)と反応させて、6−クロロ−4−シクロプロピル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンをオイルとして得た。H NMR(CDOD、400MHz) δ 7.89(d、J=2.0Hz、1H)、7.36(dd、J=2.4及び8.6Hz)、1H)、6.91(dd、J=1.6Hz及び7.6Hz、1H)、4.74(m、1H)、4.52(m、1H)、1.50(m、1H)、1.26(m、2H)、1.15(m、1H)、1.02(m、1H)。正確な質量(エレクトロスプレー、M+H)計算値、373.0537;実測値、373.0541。
【実施例21】
【0110】
6−クロロ−4−(シクロプロピルエチニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2((1H)−オン
3.0M臭化エチルマグネシウム(0.29ml、0.86mmol)をシクロプロピルアセチレン(0.1ml、1.1mmol)の無水テトラヒドロフラン(1.5ml)混合物に室温で窒素雰囲気下で滴下した。混合物を40分間撹拌すると、激しく発泡した。分離丸底中で、塩化チオニル(0.022ml、0.3mmol)を6−クロロ−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(100mg、0.29mmol)、トリエチルアミン(0.2ml、1.4mmol)及びテトラヒドロフラン(2.0ml)の−78℃混合物に添加した。反応物を−78℃で30分間撹拌した後、シクロプロピルアセチレン混合物を添加した。LC/MSによって、所望の生成物の10パーセント未満しか反応物中に認められなかった。追加のシクロプロピルアセチレングリニャール試薬3.0当量を反応物に添加し、−78℃で40分間撹拌した。反応物を塩化アンモニウム飽和水溶液でクエンチした。水層を酢酸エチル(3×20ml)で抽出し、混合有機抽出物をNaSOを用いて脱水し、ろ過し、減圧濃縮して、粗製オイルを得た。この粗製オイルをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(0−35%酢酸エチル/へキサン)によって精製した。これによってオイルを得た。このオイルを逆相分取HPLCによってさらに精製して、6−クロロ−4−(シクロプロピルエチニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2((1H)−オンを白色固体として得た。H NMR(CDOD、400MHz) δ 7.55(s、1H)、7.41(m、1H)、6.92(d、J=8.4Hz、1H)、4.71(m、1H)、4.25(m、1H)、1.54(m、1H)、0.98(m、2H)、0.82(m、2H)。正確な質量(エレクトロスプレー、M+H)計算値、397.0537;実測値、397.0515。
【0111】
表1
以下の化合物を、上記実施例に記載のように、上記方法によって、但し有機金属、アミンなど適切に置換された試薬で置換して調製した。必要な出発材料は市販されており、文献に記載されており、又は有機合成分野の当業者によって過度の実験をせずに容易に合成された。
【0112】
【表1】




















【実施例22】
【0113】
【化11】

【0114】
N−[4−クロロ−2−(シクロプロピルカルボニル)フェニル]−N’−(2,2,2−トリフルオロエチル)尿素(9−2)
(2−アミノ−5−クロロフェニル)(シクロプロピル)−メタノン(4−1、Tetrahedron Lett 1994, 35, 6811)0.51g(2.6mmol)の1,2−ジクロロエタン5mL溶液にカルボニルジイミダゾール0.5g(3.1mmol)を添加し、反応混合物を60度に18時間加熱した。室温に冷却後、2,2,2−トリフルオロエチルアミン0.3mL(3.9mmol)を添加し、反応混合物を60度にさらに18時間加熱した。冷却後、混合物をCH2Cl2 100mLで希釈し、10%KHSO、水及び塩水各100mLで洗浄し、次いでMgSOを用いて脱水し、濃縮して、N−[4−クロロ−2−(シクロプロピル−カルボニル)−フェニル]−N’−(2,2,2−トリフルオロエチル)尿素を得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 11.06(s、1H);8.49(d、J=8.97Hz、1H);8.03(d、J=2.39Hz、1H);7.47(dd、J=2.56及び9.15Hz、1H);5.00(t、J=6.08Hz、1H);3.93(dq、J=6.59及び8.97Hz、2H);2.64(tt、J=4.58及び7.88Hz、1H);1.26(m、2H);1.39(m、2H)。エレクトロスプレー質量スペクトルM+H=321.0。
【0115】
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(9−3)
N−[4−クロロ−2−(シクロプロピルカルボニル)−フェニル]−N’−(2,2,2−トリフルオロエチル)尿素0.33g(1mmol)の0℃溶液に水素化ナトリウム0.091g(2.2mmol、60%鉱油分散液)を添加し、反応混合物を室温に加温し、16時間撹拌した。反応物をNHCl飽和水溶液100mLでクエンチし、EtOAc 200mLで抽出した。抽出物を塩水100mLで洗浄し、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、濃縮した。自動フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲルカートリッジ40g、10−50%EtOAc/へキサン15分間)によって精製して、出発ケトン223mg及び6−クロロ−4−シクロプロピル−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン83mgを得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 7.74(s、1H);7.41(d、J=2.19Hz、1H);7.27(dd、CHCl3のために不明瞭、1H);6.74(d、J=8.42Hz、1H);4.6(m、1H);4.15(m、1H);1.20(m、1H);0.86(m、1H);0.64(m、1H);0.44(m、2H)。エレクトロスプレー質量スペクトルM+H=321.0。
【0116】
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−イソブチル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン(9−4)
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−ヒドロキシ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン0.08g(0.25mmol)の0℃トルエン3mL溶液にEt3N 0.17mL(1.25mmol)及びSOCl 0.018mL(0.25mmol)を添加した。0℃で20分後、臭化イソブチルマグネシウム1mL(1mmol、1Mエーテル溶液)を添加し、反応混合物を30分間撹拌した後、追加の臭化イソブチルマグネシウム0.5mL(0.5mmol)を添加し、反応混合物を室温に加温した。反応混合物をNHCl飽和水溶液75mLでクエンチし、EtOAc 100mLで抽出した。抽出物を塩水75mLで洗浄し、MgSOを用いて脱水し、ろ過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(1×10cmシリカゲル、直線勾配10−35%EtOAc/へキサン)、続いて分取HPLC(YMC C18 PRO 20×150mm、直線勾配5−95%CH3CN/H2O 0.05%添加TFA、30分間)によって精製して、6−クロロ−4−シクロプロピル−4−イソブチル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オンを得た。1H NMR(CDCl、400MHz) 8.17(s、1H);7.43(d、J=2.20Hz、1H);7.15(dd、J=2.38及び8.61Hz、1H);6.62(d、J=8.42Hz、1H);4.50(dq、J=15.4及び8.61Hz、1H);3.96(dq、J=15.4及び8.60Hz、1H);1.56(m、1H);1.41(dd、J=14.8及び5.31Hz、1H);1.23(dd、J=14.8及び5.68Hz、1H);0.88(m、1H);0.80(d、J=6.59Hz、3H);0.78(m、1H);0.69(m、2H);0.55(d、J=6.59Hz、3H)。高分解能質量分析(FT/ICR):計算値M+H=361.1289、実測値361.1283。
表2
以下の化合物を、上記実施例に記載のように、上記方法によって、但し有機金属、アミンなど適切に置換された試薬で置換して調製した。必要な出発材料は市販されており、文献に記載されており、又は有機合成分野の当業者によって過度の実験をせずに容易に合成された。
【0117】
【表2】

【0118】
ある具体的実施形態を参照して本発明を説明したが、当業者は、手順及びプロトコルの種々の手直し、変更、改変、置換、削除又は追加を、本発明の精神及び範囲から逸脱せずになし得ることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物並びに薬剤として許容されるその塩及び個々のジアステレオマー。
【化1】

(式中、
、X及びXは、
(1) 水素、
(2) フルオロ、
(3) クロロ、及び
(4) ブロモ
からなる群から独立に選択され、
は、フェニル、C1−6アルキル又はC3−6シクロアルキルであり(これらは、非置換であり、又は
(1) ハロゲン、
(2) 非置換C1−6アルキル、又はハロゲン、ヒドロキシル若しくはフェニルで置換されたC1−6アルキル、
(3) 非置換−OC1−6アルキル、又はハロゲン、ヒドロキシル若しくはフェニルで置換された−OC1−6アルキル、
(4) −CN、
(5) −NR(式中、R及びRは、水素、C1−6アルキル及びC1−6アルキル−フェニルから独立に選択される。)、及び
(6) −S(O)1−6アルキル(式中、nは0、1又は2である。)
からなる群から選択される置換基で置換されている。)、
は、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、フェニル、C2−6アルケニル又はC2−6アルキニルであり(これらは、非置換であり、又は
(1) フルオロ、
(2) クロロ、
(3) 非置換−OC1−6アルキル、又はハロゲン、ヒドロキシル若しくはフェニルで置換された−OC1−6アルキル、
(4) −S(O)1−6アルキル、
(5) −OH、
(6) =O、
(7) −CHO、
(8) −CO−C1−6アルキル、
(9) C3−6シクロアルキル、
(10) ジオキサニル、及び
(11) 非置換フェニル、又はハロゲン、ヒドロキシル、C1−6アルキル若しくは−O−C1−6アルキルで置換されたフェニル
からなる群から選択される1個以上の置換基で置換されている。)、
は、1個以上のフルオロで置換されたC1−6アルキルであって、
(1) C1−6アルキル、
(2) C3−6シクロアルキル
(3) フェニル、及び
(4) ピリジル
からなる群から選択される追加の置換基で置換されていてもよい。)
【請求項2】
が、
(1) フルオロ、
(2) クロロ、及び
(3) ブロモ
からなる群から選択され、
が、
(1) フルオロ、
(2) クロロ
からなる群から選択され、
が水素である、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
がフルオロであり、Xが水素又はフルオロであり、Xが水素である、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
がクロロであり、Xが水素又はフルオロであり、Xが水素である、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
がフェニル又はシクロプロピルである(これらは、非置換であり、又は
(1) フルオロ、
(2) クロロ、
(3) CH
(4) CF
(5) OCF
(6)OCH、及び
(7) −N(CH
からなる群から選択される置換基で置換されている。)、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
が、非置換フェニルであり、又はフルオロ、メチル若しくはメトキシで置換されたフェニルである、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
がシクロプロピルである、請求項5に記載の化合物。
【請求項8】
がフェニルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項9】
がパラ−フルオロフェニルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項10】
が、
(1) CHCH
(2) CHCHCH
(3) シクロプロピル、
(4) CF
(5) CHCF
(6) CHCHF
(7) CHC(CH
(8) CHCH=CH
(9) C=CH(CH)、
(10) CHC=CCH
(11) −CO−CH
(12) CHOCHCH
(13) CHCHCHCH
(14) CHCH−ジオキサニル、及び
(15) CHC(CH−フェニル
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
がCHCH、CHCHCH又はCFである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
が、
(1) CF
(2) CFH、
(3) CHCF
(4) CHCHF
(5) CHCHF、
(6) CHCFCH
(6) CHCFCF
(7) CHCF−フェニル、及び
(8) CHCF−ピリジル
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
がCHCF又はCHCHFである、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
4−エチル−6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
(−)−4−エチル−6−フルオロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
4−アリル−6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
(−)6−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)−4−プロピル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
4−アリル−5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
4−(2,2−ジフルオロエチル)−5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
4−エチル−5,6−ジフルオロ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(4−ブロモフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(4−シアノフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−(4−ブロモフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−(4−シアノフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン2(1H)−オン、
6−クロロ−4−アリル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−プロピル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2(1H)−オン、
4−ブチル−6−クロロ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−シクロプロピル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(シクロプロピルエチニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2((1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(4−メトキシフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(3−メトキシフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(4−メチルフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(3−メチルフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(3−クロロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(3−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(4−クロロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(2−メトキシフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−ブチル−4−フェニル−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−エチル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−メトキシメチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エトキシメチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
4−エチル−4−(4−フルオロ−フェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−アリル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−(2,2−ジメチルプロピル)−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−(2−フェニル−2−メチルプロピル)−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2−フルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−ブチル−4−フェニル−3−(2−フルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−ブチル−4−フェニル−3−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2,2−ジフルオロプロピル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−ブチル−4−フェニル−3−(2,2−ジフルオロプロピル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−ペンチル−4−フェニル−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
5−フルオロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−5−フルオロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−(1−プロピニル)−4−フェニル−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
3−(2,2−ジフルオロエチル)−4−[2−(1,3−ジオキサン−2−イル)エチル]−6−フルオロ−4−フェニル−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−(2−プロペニル)−4−フェニル−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−ブチル−4−フェニル−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−エチル−4−(4−チオメチルフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−シクロプロピル−4−フェニル−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
3−(2,2−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−4−フェニル−4−(フェニルエチニル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4,4−ジフェニル−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
3−(2,2−ジフルオロエチル)−4−(2−エチルブチル)−6−フルオロ−4−フェニル−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
3−(2,2−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−4−フェニル−4−(2−フェニルエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
3−(2,2−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−4−フェニル−4−(2−(4−クロロフェニル)エチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
3−(2,2−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−4−フェニル−4−(2−(3−クロロフェニル)エチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
3−(2,2−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−4−フェニル−4−(2−(4−フルオロフェニル)エチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
3−(2,2−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−4−フェニル−4−(2−(4−メトキシフェニル)エチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
3−(2,2−ジフルオロエチル)−6−フルオロ−4−フェニル−4−(2−(3−メトキシフェニル)エチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
5−フルオロ−4−シクロプロピル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−メチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−プロピル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−シクロプロピル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
5,6−ジフルオロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
5,8−ジフルオロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
5,8−ジフルオロ−4−メチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
5,8−ジフルオロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−フルオロ−4−シクロプロピルメチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
5−フルオロ−4−エチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(3−プロペニル)−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−シクロプロピルメチル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−シクロプロピルメチル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
5,6−ジフルオロ−4−プロピル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−エチル−4−(3−シアノフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(3−ホルミルメチル)−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(3−ヒドロキシエチル)−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(メトキシカルボニル)−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
4−[2−(ベンジルアミノ)エチル]−6−クロロ−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(3−プロペニル)−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−プロピル−4−(3,4−ジフルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(2,2−ジフルオロエチル)−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(2−フルオロエチル)−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
5,6−ジフルオロ−4−シクロプロピルメチル−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(2−エトキシエチル)−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(2−メトキシエチル)−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−プロピル−4−フェニル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
5,6−ジフルオロ−4−(2−フルオロエチル)−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(2ヒドロキシエチル)−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(2,2−ジフルオロエチル)−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(2−フルオロエチル)−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−(3−プロペニル)−4−(4−フルオロフェニル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−イソブチル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
6−クロロ−4−シクロプロピル−4−エチル−3−(2−フルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
4−ブチル−6−クロロ−4−シクロプロピル−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
4−ブチル−6−クロロ−4−シクロプロピル−3−(2,2−ジフルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン、
4−ブチル−6−クロロ−4−シクロプロピル−3−(2−フルオロエチル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2(1H)−オン
からなる群から選択される化合物又は薬剤として許容されるその塩。
【請求項15】
不活性担体と請求項1に記載の化合物とを含む薬剤組成物。
【請求項16】
てんかんの治療又は管理を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者におけるてんかんを治療又は管理する方法。
【請求項17】
とう痛の治療又は管理を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者におけるとう痛を治療又は管理する方法。
【請求項18】
神経因性とう痛の治療又は管理を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者における神経因性とう痛を治療又は管理する方法。
【請求項19】
パーキンソン病の治療又は管理を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者におけるパーキンソン病を治療又は管理する方法。
【請求項20】
本態性振戦の治療又は管理を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者における本態性振戦を治療又は管理する方法。
【請求項21】
睡眠の質の向上を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者における睡眠の質を向上する方法。
【請求項22】
レム睡眠の延長を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者におけるレム睡眠を延長させる方法。
【請求項23】
徐波睡眠の増加を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者における徐波睡眠を増加させる方法。
【請求項24】
睡眠パターンの断片化の減少を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者における睡眠パターンの断片化を減少させる方法。
【請求項25】
不眠の治療を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者における不眠を治療する方法。
【請求項26】
認知の強化を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者における認知を強化する方法。
【請求項27】
記憶保持の増強を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者における記憶保持を増強する方法。
【請求項28】
精神病の治療又は管理を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者における精神病を治療又は管理する方法。
【請求項29】
統合失調症の治療、管理、改善又はそのリスク低減を必要とする哺乳動物患者に請求項1に記載の化合物の治療有効量を投与することを含む、該患者における統合失調症を治療し、管理し、改善し、又はそのリスクを低減する方法。

【公表番号】特表2008−533020(P2008−533020A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−500859(P2008−500859)
【出願日】平成18年3月8日(2006.3.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/008177
【国際公開番号】WO2006/098969
【国際公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【出願人】(390023526)メルク エンド カムパニー インコーポレーテッド (924)
【氏名又は名称原語表記】MERCK & COMPANY INCOPORATED
【Fターム(参考)】