キナーゼおよびHSP90の阻害剤として有用な大環状化合物
ポコニンレゾルシン酸ラクトンの類似体である、式I〜Vの大環状化合物、および該化合物の調製のためのプロセスを開示する。開示された化合物は、キナーゼおよび熱ショックタンパク質90(HSP90)の阻害剤として有用である。また、キナーゼ阻害有効量またはHSP90阻害有効量の化合物を含む医薬組成物、ならびにキナーゼおよびHSP90によって媒介される疾病の治療のための方法も開示する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、その互変異性体またはその医薬的に許容される塩、溶媒、エステルもしくはプロドラッグ。
【化192】
式中、
R1、R2、R3、R4およびR5は独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アルキル、低級アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、アラルキル、アリール、ヘテロアルキル、アルキルへテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、OH、OR、NH2、N(R)2、SR、S(O)R、S(O)2R、−SO2N(R)2、−N(R)SO2R、−N(CO)R、−N(CO)N(R)2、−N(CO)OR、−O(CO)R、−(CO)R、−(CO)OR、−(CO)N(R)2、−O(CO)ORまたは−O(CO)N(R)2であり、それぞれのRは、同一であることまたは異なることが可能であり、
A1およびA2は、一緒になって−CH2−CH2−、−CH=CH−、−CH(OH)−CH(OH)−、−CH(OH)−CH(ハロゲン)−、−CH(ハロゲン)−CH(OH)−、1,2−シクロプロパジイルまたは1,2−オキシランであり、
B1およびB2は、一緒になって−CH2−CH2−でありまたはB1およびB2は、一緒になって共有結合を示し、
X1は、水素、ハロゲン、OH、OR、NH2、N(R)2、NH−OR、SR、S(O)R、S(O)2R、−NH−O−(CH2)n−CO2−R、−NH−O−(CH2)n−CON(R)2でありまたはX1は、X2またはX3と一緒になって共有結合を示し、それぞれのRは、同一であることまたは異なることが可能であり、
X2およびX3はいずれも水素でありまたはX2およびX3のうちの一方が水素であり、他方はX1と一緒になって共有結合を示し、
X4およびX5は、一緒になって=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SORまたは=N−N−SO2RでありまたはX4およびX5のうちの一方が水素であり、他方がOH、OR、O(CO)R、O(CO)OR、O(CO)N(R)2、−(CH2)nC(O)OR、または−(CH2)nC(O)N(R)2であり、nは0、1、2、または3でありまたはX4およびX5のうちの一方は、X6と一緒になって共有結合を示し、X4およびX5の他方はOH、OR、O(CO)R、O(CO)OR、−N(R)2またはO(CO)N(R)2であり、それぞれのRは、同一であることまたは異なることが可能であり、
X6は水素でありまたはX6は、X4およびX5のうちの一方と一緒になって共有結合を示し、
Rは、水素、アルキル、低級アルキル、アシル、アリール、アルカリール、ベンジルを含むアリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、保護基でありまたは同一の窒素上の2つのRは、前記窒素と一緒になって、5〜8員の複素環式またはヘテロアリール環を形成し、
nは0、1、2または3である。
【請求項2】
前記化合物が式IIの構造を有する、請求項2に記載の化合物。
【化193】
式中、R7は、=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SORまたは=N−N−SO2Rであり、それぞれのRは、同一であることまたは異なることが可能である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1がH、ハロゲンまたはヘテロシクリルである。
【請求項4】
R5が、水素、アルキル、低級アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアリールアルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−である、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
A1およびA2が、一緒になって−CH(OH)−CH(OH)−、−CH(OH)−CH(ハロゲン)−または−CH(ハロゲン)−CH(OH)−である、請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランである、請求項2に記載の化合物。
【請求項8】
R1が、H、Clまたはヘテロシクリルであり、
R2およびR4が独立してOHまたはORであり、
R5が、水素、アルキル、アリールまたはアラルキルであり、
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−または−C(OH)−C(OH)−であり、
X1が、水素、ハロゲンまたはNH−ORであり、
R7が、=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SOR、=N−N−SO2Rである、
請求項2に記載の化合物。
【請求項9】
R1が、H、Clまたはヘテロシクリルであり、
R2およびR4が独立してOHまたはORであり、
R5が、水素、アルキル、アリールまたはアラルキルであり、
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランであり、
X1が水素、ハロゲンまたはNH−ORであり、
R7が、=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SOR、=N−N−SO2Rである、
請求項2に記載の化合物。
【請求項10】
R1が、H、Clまたはヘテロシクリルであり、
R2およびR4が独立してOHまたはORであり、
R5が水素、アルキル、アリールまたはアラルキルであり、
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−または−C(OH)−C(OH)−であり、
X1がX2と一緒になって結合を示し、
R7は、=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SOR、=N−N−SO2Rである、
請求項2に記載の化合物。
【請求項11】
R1がH、Clまたはヘテロシクリルであり、
R2およびR4が、独立してOHまたはORであり、
R5が、水素、アルキル、アリールまたはアラルキルであり、
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランであり、
X1がX2と一緒になって結合を示し、
R7が、=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SOR=N−N−SO2Rである、
請求項2に記載の化合物。
【請求項12】
R1がHまたはClであり、
R5が、水素、メチル、プロピル、イソプロピルまたはフェニルであり、
R7が、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOORまたは=N−O−(CH2)nCON(R)2である、
請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
R1がClであり、R5が水素である、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
R7が=N−O−(CH2)nCOORまたは=N−O−(CH2)nCON(R)2であり、nが1である、請求項12に記載の化合物。
【請求項15】
R5が水素であり、R7が=N−O−(CH2)nCOORまたは=N−O−(CH2)nCON(R)2である、請求項12に記載の化合物。
【請求項16】
R5が水素であり、R7が=N−ORである、請求項12に記載の化合物。
【請求項17】
R7が=Oである、請求項8に記載の化合物。
【請求項18】
R7が=N−OR、=N−O−(CH2)nCOORまたは=N−O−(CH2)nCON(R)2である、請求項8に記載の化合物。
【請求項19】
R7が=Oである、請求項11に記載の化合物。
【請求項20】
R7が、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOORまたは=N−O−(CH2)nCON(R)2である、請求項11に記載の化合物。
【請求項21】
前記化合物が式IIIを有する、請求項1に記載の化合物。
【化194】
式中、Rは水素、アルキル、アリールアルキル、アシルまたは保護基である。
【請求項22】
Rが水素またはアシルであり、R1がH、ハロゲンまたはヘテロシクリルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
R5が水素、アルキル、低級アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアリールアルキルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項24】
X1がX2と一緒になって共有結合を示す、請求項21に記載の化合物。
【請求項25】
X1が水素、ハロゲン、NH−OR NH−O−(CH2)nCOORまたはNH−O−(CH2)nCON(R)2である、請求項21に記載の化合物。
【請求項26】
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−である、請求項21に記載の化合物。
【請求項27】
A1およびA2が、一緒になって−CH(OH)−CH(OH)−、−CH(OH)−CH(ハロゲン)−または−CH(ハロゲン)−CH(OH)−である、請求項21に記載の化合物。
【請求項28】
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランである、請求項21に記載の化合物。
【請求項29】
前記化合物が式IVを有する、請求項1に記載の化合物。
【化195】
R6は水素、OR、またはN(R)2である。
【請求項30】
Rが水素またはアシルである、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
R1がH、ハロゲンまたはヘテロシクリルである、請求項29に記載の化合物。
【請求項32】
R5が水素、アルキル、低級アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアリールアルキルである、請求項29に記載の化合物。
【請求項33】
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−である、請求項29に記載の化合物。
【請求項34】
A1およびA2が、一緒になって−CH(OH)−CH(OH)−、−CH(OH)−CH(ハロゲン)−または−CH(ハロゲン)−CH(OH)−である、請求項29に記載の化合物。
【請求項35】
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランである、請求項29に記載の化合物。
【請求項36】
前記化合物が式Vを有する、請求項1に記載の化合物。
【化196】
R6は(CH2)nC(O)OR、または−(CH2)nC(O)N(R)2であり、
nは0、1、2または3である。
【請求項37】
R6が−CH2C(O)N(Me)OMeである、請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
R1がH、ハロゲンまたはヘテロシクリルである、請求項36に記載の化合物。
【請求項39】
R5が、水素、アルキル、低級アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアリールアルキルである、請求項36に記載の化合物。
【請求項40】
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−である、請求項36に記載の化合物。
【請求項41】
A1およびA2が、一緒になって−CH(OH)−CH(OH)−、−CH(OH)−CH(ハロゲン)−または−CH(ハロゲン)−CH(OH)−である、請求項36に記載の化合物。
【請求項42】
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランである、請求項36に記載の化合物。
【請求項43】
前記化合物が、以下のものからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【表8】
【請求項44】
医薬的に許容される担体と組み合わせた、請求項1、2、21、29、36または43のいずれかに記載の化合物のキナーゼ阻害有効量を含む、医薬組成物。
【請求項45】
医薬的に許容される担体と組み合わせた、請求項1、2、21、29、36または43のいずれかに記載の化合物のHSP90阻害有効量を含む、医薬組成物。
【請求項46】
前記組成物が、平均粒径約2ミクロン未満である粒子を含む、請求項44または45に記載の組成物。
【請求項47】
前記組成物が、生分解性または非生分解性ポリマーに組み込まれている、請求項44または45に記載の組成物。
【請求項48】
添加剤をさらに含む、請求項44または45に記載の組成物。
【請求項49】
前記添加剤が、抗酸化剤、緩衝剤、静菌薬、液体担体、溶質、懸濁剤、増粘剤、着香剤、ゼラチン、グリセリン、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、界面活性剤、分散剤、生分解性ポリマーまたはこれらのいずれかの組み合わせから選択される、請求項48に記載の組成物。
【請求項50】
前記担体が、経口投与、非経口投与、吸入投与、局所投与または皮内投与に適している、請求項44または45に記載の組成物。
【請求項51】
疾患を有する患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与するステップを含み、前記疾患は、自己免疫疾患、炎症性疾患、神経疾患もしくは神経変性疾患、癌、心血管疾患、アレルギー、喘息またはホルモン関連疾患である、疾患を有する患者を治療する方法。
【請求項52】
癌を有する患者に、癌治療有効量の請求項1に記載の化合物を投与するステップを含む、癌を有する患者を治療する方法。
【請求項53】
前記癌が、固形腫瘍、血液感染性腫瘍、乳癌、卵巣癌、頸癌、前立腺癌、精巣癌、尿生殖器癌、食道癌、喉頭癌、膠芽細胞腫、胃癌、皮膚癌、角化棘細胞腫、肺癌、扁平上皮癌、大細胞癌、小細胞癌、肺腺癌、骨肉腫、結腸癌、腺腫、膵臓癌、腺癌、甲状腺癌、濾胞腺癌、未分化癌、乳頭癌、精上皮腫、メラノーマ、肉腫、膀胱癌、肝臓癌および胆道癌、腎臓癌、骨髄疾患、リンパ疾患、ホジキン病、ヘアリー細胞白血病、口腔(buccal cavity)癌、咽頭癌、口唇癌、舌癌、口腔(mouth)癌、咽頭癌、小腸癌、結腸直腸癌、大腸癌、直腸癌、脳腫瘍および中枢神経系癌または白血病である、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
望ましくない血管新生を有する患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与するステップを含む、望ましくない血管新生に関連する疾患を有する患者を治療する方法。
【請求項55】
望ましくない血管新生に関連する前記疾患が、眼血管新生病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、角膜移植拒絶反応、血管新生緑内障および後水晶体繊維増殖症、流行性角結膜炎、ビタミンA欠乏症、コンタクトレンズの過剰着用、アトピー性角膜炎、上方輪部角角膜炎、翼状片乾燥角膜炎、シェーグレン症候群、酒さ、フィレクテヌロシス、梅毒、ミコバクテリア感染、脂質変性、化学火傷、細菌性潰瘍、真菌性潰瘍、単純ヘルペス感染、帯状ヘルペス感染、原虫感染症、カポジ肉腫、モーレン潰瘍、テリエン辺縁変性、辺縁表皮剥離、外傷、関節リウマチ、全身性狼瘡、結節性多発動脈炎、ヴェゲナー肉芽腫、強膜炎、スティーブンジョンソン病、類天疱瘡、放射状角膜切除術もしくは角膜移植片拒絶反応、鎌状赤血球貧血、サルコイド、弾性線維性仮性黄色腫、パジェット病、静脈閉塞、動脈閉塞、頸動脈閉塞性疾患、慢性ブドウ膜炎/硝子体炎、ライム病、全身性エリテマトーデス、イールズ病、ベーチェット病、網膜炎もしくは脈絡膜炎を引き起こす感染、推定眼ヒストプラスマ症、ベスト病、近視、視窩、スターガルト病、扁平部炎、慢性網膜剥離、過粘稠度症候群、トキソプラズマ症またはレーザー手術後の合併症を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
炎症性疾患を有する患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与するステップを含む、炎症に関連する炎症性疾患を有する患者を治療する方法。
【請求項57】
前記炎症性疾患が、内皮細胞の過剰もしくは異常刺激、アテローム性動脈硬化症、血管機能不全、異常創傷治癒、炎症性および免疫疾病、ベーチェット病、通風または痛風性関節炎、関節リウマチを併発する異常な血管形成、皮膚病、乾癬、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、後水晶体繊維増殖症、黄斑変性、角膜移植拒絶反応、血管新生緑内障またはオスラーウェーバー症候群である、請求項56に記載の方法。
【請求項1】
式Iの化合物、その互変異性体またはその医薬的に許容される塩、溶媒、エステルもしくはプロドラッグ。
【化192】
式中、
R1、R2、R3、R4およびR5は独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アルキル、低級アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、アラルキル、アリール、ヘテロアルキル、アルキルへテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、OH、OR、NH2、N(R)2、SR、S(O)R、S(O)2R、−SO2N(R)2、−N(R)SO2R、−N(CO)R、−N(CO)N(R)2、−N(CO)OR、−O(CO)R、−(CO)R、−(CO)OR、−(CO)N(R)2、−O(CO)ORまたは−O(CO)N(R)2であり、それぞれのRは、同一であることまたは異なることが可能であり、
A1およびA2は、一緒になって−CH2−CH2−、−CH=CH−、−CH(OH)−CH(OH)−、−CH(OH)−CH(ハロゲン)−、−CH(ハロゲン)−CH(OH)−、1,2−シクロプロパジイルまたは1,2−オキシランであり、
B1およびB2は、一緒になって−CH2−CH2−でありまたはB1およびB2は、一緒になって共有結合を示し、
X1は、水素、ハロゲン、OH、OR、NH2、N(R)2、NH−OR、SR、S(O)R、S(O)2R、−NH−O−(CH2)n−CO2−R、−NH−O−(CH2)n−CON(R)2でありまたはX1は、X2またはX3と一緒になって共有結合を示し、それぞれのRは、同一であることまたは異なることが可能であり、
X2およびX3はいずれも水素でありまたはX2およびX3のうちの一方が水素であり、他方はX1と一緒になって共有結合を示し、
X4およびX5は、一緒になって=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SORまたは=N−N−SO2RでありまたはX4およびX5のうちの一方が水素であり、他方がOH、OR、O(CO)R、O(CO)OR、O(CO)N(R)2、−(CH2)nC(O)OR、または−(CH2)nC(O)N(R)2であり、nは0、1、2、または3でありまたはX4およびX5のうちの一方は、X6と一緒になって共有結合を示し、X4およびX5の他方はOH、OR、O(CO)R、O(CO)OR、−N(R)2またはO(CO)N(R)2であり、それぞれのRは、同一であることまたは異なることが可能であり、
X6は水素でありまたはX6は、X4およびX5のうちの一方と一緒になって共有結合を示し、
Rは、水素、アルキル、低級アルキル、アシル、アリール、アルカリール、ベンジルを含むアリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、保護基でありまたは同一の窒素上の2つのRは、前記窒素と一緒になって、5〜8員の複素環式またはヘテロアリール環を形成し、
nは0、1、2または3である。
【請求項2】
前記化合物が式IIの構造を有する、請求項2に記載の化合物。
【化193】
式中、R7は、=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SORまたは=N−N−SO2Rであり、それぞれのRは、同一であることまたは異なることが可能である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R1がH、ハロゲンまたはヘテロシクリルである。
【請求項4】
R5が、水素、アルキル、低級アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアリールアルキルである、請求項2に記載の化合物。
【請求項5】
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−である、請求項2に記載の化合物。
【請求項6】
A1およびA2が、一緒になって−CH(OH)−CH(OH)−、−CH(OH)−CH(ハロゲン)−または−CH(ハロゲン)−CH(OH)−である、請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランである、請求項2に記載の化合物。
【請求項8】
R1が、H、Clまたはヘテロシクリルであり、
R2およびR4が独立してOHまたはORであり、
R5が、水素、アルキル、アリールまたはアラルキルであり、
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−または−C(OH)−C(OH)−であり、
X1が、水素、ハロゲンまたはNH−ORであり、
R7が、=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SOR、=N−N−SO2Rである、
請求項2に記載の化合物。
【請求項9】
R1が、H、Clまたはヘテロシクリルであり、
R2およびR4が独立してOHまたはORであり、
R5が、水素、アルキル、アリールまたはアラルキルであり、
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランであり、
X1が水素、ハロゲンまたはNH−ORであり、
R7が、=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SOR、=N−N−SO2Rである、
請求項2に記載の化合物。
【請求項10】
R1が、H、Clまたはヘテロシクリルであり、
R2およびR4が独立してOHまたはORであり、
R5が水素、アルキル、アリールまたはアラルキルであり、
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−または−C(OH)−C(OH)−であり、
X1がX2と一緒になって結合を示し、
R7は、=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SOR、=N−N−SO2Rである、
請求項2に記載の化合物。
【請求項11】
R1がH、Clまたはヘテロシクリルであり、
R2およびR4が、独立してOHまたはORであり、
R5が、水素、アルキル、アリールまたはアラルキルであり、
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランであり、
X1がX2と一緒になって結合を示し、
R7が、=O、=S、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOOR、=N−O−(CH2)nCON(R)2、=N−N(R)2、=N−N−SOR=N−N−SO2Rである、
請求項2に記載の化合物。
【請求項12】
R1がHまたはClであり、
R5が、水素、メチル、プロピル、イソプロピルまたはフェニルであり、
R7が、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOORまたは=N−O−(CH2)nCON(R)2である、
請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
R1がClであり、R5が水素である、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
R7が=N−O−(CH2)nCOORまたは=N−O−(CH2)nCON(R)2であり、nが1である、請求項12に記載の化合物。
【請求項15】
R5が水素であり、R7が=N−O−(CH2)nCOORまたは=N−O−(CH2)nCON(R)2である、請求項12に記載の化合物。
【請求項16】
R5が水素であり、R7が=N−ORである、請求項12に記載の化合物。
【請求項17】
R7が=Oである、請求項8に記載の化合物。
【請求項18】
R7が=N−OR、=N−O−(CH2)nCOORまたは=N−O−(CH2)nCON(R)2である、請求項8に記載の化合物。
【請求項19】
R7が=Oである、請求項11に記載の化合物。
【請求項20】
R7が、=N−OR、=N−O−(CH2)nCOORまたは=N−O−(CH2)nCON(R)2である、請求項11に記載の化合物。
【請求項21】
前記化合物が式IIIを有する、請求項1に記載の化合物。
【化194】
式中、Rは水素、アルキル、アリールアルキル、アシルまたは保護基である。
【請求項22】
Rが水素またはアシルであり、R1がH、ハロゲンまたはヘテロシクリルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項23】
R5が水素、アルキル、低級アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアリールアルキルである、請求項21に記載の化合物。
【請求項24】
X1がX2と一緒になって共有結合を示す、請求項21に記載の化合物。
【請求項25】
X1が水素、ハロゲン、NH−OR NH−O−(CH2)nCOORまたはNH−O−(CH2)nCON(R)2である、請求項21に記載の化合物。
【請求項26】
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−である、請求項21に記載の化合物。
【請求項27】
A1およびA2が、一緒になって−CH(OH)−CH(OH)−、−CH(OH)−CH(ハロゲン)−または−CH(ハロゲン)−CH(OH)−である、請求項21に記載の化合物。
【請求項28】
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランである、請求項21に記載の化合物。
【請求項29】
前記化合物が式IVを有する、請求項1に記載の化合物。
【化195】
R6は水素、OR、またはN(R)2である。
【請求項30】
Rが水素またはアシルである、請求項29に記載の化合物。
【請求項31】
R1がH、ハロゲンまたはヘテロシクリルである、請求項29に記載の化合物。
【請求項32】
R5が水素、アルキル、低級アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアリールアルキルである、請求項29に記載の化合物。
【請求項33】
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−である、請求項29に記載の化合物。
【請求項34】
A1およびA2が、一緒になって−CH(OH)−CH(OH)−、−CH(OH)−CH(ハロゲン)−または−CH(ハロゲン)−CH(OH)−である、請求項29に記載の化合物。
【請求項35】
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランである、請求項29に記載の化合物。
【請求項36】
前記化合物が式Vを有する、請求項1に記載の化合物。
【化196】
R6は(CH2)nC(O)OR、または−(CH2)nC(O)N(R)2であり、
nは0、1、2または3である。
【請求項37】
R6が−CH2C(O)N(Me)OMeである、請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
R1がH、ハロゲンまたはヘテロシクリルである、請求項36に記載の化合物。
【請求項39】
R5が、水素、アルキル、低級アルキル、アリール、ヘテロアリールまたはアリールアルキルである、請求項36に記載の化合物。
【請求項40】
A1およびA2が、一緒になって−CH=CH−である、請求項36に記載の化合物。
【請求項41】
A1およびA2が、一緒になって−CH(OH)−CH(OH)−、−CH(OH)−CH(ハロゲン)−または−CH(ハロゲン)−CH(OH)−である、請求項36に記載の化合物。
【請求項42】
A1およびA2が、一緒になって1,2−オキシランである、請求項36に記載の化合物。
【請求項43】
前記化合物が、以下のものからなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【表8】
【請求項44】
医薬的に許容される担体と組み合わせた、請求項1、2、21、29、36または43のいずれかに記載の化合物のキナーゼ阻害有効量を含む、医薬組成物。
【請求項45】
医薬的に許容される担体と組み合わせた、請求項1、2、21、29、36または43のいずれかに記載の化合物のHSP90阻害有効量を含む、医薬組成物。
【請求項46】
前記組成物が、平均粒径約2ミクロン未満である粒子を含む、請求項44または45に記載の組成物。
【請求項47】
前記組成物が、生分解性または非生分解性ポリマーに組み込まれている、請求項44または45に記載の組成物。
【請求項48】
添加剤をさらに含む、請求項44または45に記載の組成物。
【請求項49】
前記添加剤が、抗酸化剤、緩衝剤、静菌薬、液体担体、溶質、懸濁剤、増粘剤、着香剤、ゼラチン、グリセリン、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、界面活性剤、分散剤、生分解性ポリマーまたはこれらのいずれかの組み合わせから選択される、請求項48に記載の組成物。
【請求項50】
前記担体が、経口投与、非経口投与、吸入投与、局所投与または皮内投与に適している、請求項44または45に記載の組成物。
【請求項51】
疾患を有する患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与するステップを含み、前記疾患は、自己免疫疾患、炎症性疾患、神経疾患もしくは神経変性疾患、癌、心血管疾患、アレルギー、喘息またはホルモン関連疾患である、疾患を有する患者を治療する方法。
【請求項52】
癌を有する患者に、癌治療有効量の請求項1に記載の化合物を投与するステップを含む、癌を有する患者を治療する方法。
【請求項53】
前記癌が、固形腫瘍、血液感染性腫瘍、乳癌、卵巣癌、頸癌、前立腺癌、精巣癌、尿生殖器癌、食道癌、喉頭癌、膠芽細胞腫、胃癌、皮膚癌、角化棘細胞腫、肺癌、扁平上皮癌、大細胞癌、小細胞癌、肺腺癌、骨肉腫、結腸癌、腺腫、膵臓癌、腺癌、甲状腺癌、濾胞腺癌、未分化癌、乳頭癌、精上皮腫、メラノーマ、肉腫、膀胱癌、肝臓癌および胆道癌、腎臓癌、骨髄疾患、リンパ疾患、ホジキン病、ヘアリー細胞白血病、口腔(buccal cavity)癌、咽頭癌、口唇癌、舌癌、口腔(mouth)癌、咽頭癌、小腸癌、結腸直腸癌、大腸癌、直腸癌、脳腫瘍および中枢神経系癌または白血病である、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
望ましくない血管新生を有する患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与するステップを含む、望ましくない血管新生に関連する疾患を有する患者を治療する方法。
【請求項55】
望ましくない血管新生に関連する前記疾患が、眼血管新生病、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、角膜移植拒絶反応、血管新生緑内障および後水晶体繊維増殖症、流行性角結膜炎、ビタミンA欠乏症、コンタクトレンズの過剰着用、アトピー性角膜炎、上方輪部角角膜炎、翼状片乾燥角膜炎、シェーグレン症候群、酒さ、フィレクテヌロシス、梅毒、ミコバクテリア感染、脂質変性、化学火傷、細菌性潰瘍、真菌性潰瘍、単純ヘルペス感染、帯状ヘルペス感染、原虫感染症、カポジ肉腫、モーレン潰瘍、テリエン辺縁変性、辺縁表皮剥離、外傷、関節リウマチ、全身性狼瘡、結節性多発動脈炎、ヴェゲナー肉芽腫、強膜炎、スティーブンジョンソン病、類天疱瘡、放射状角膜切除術もしくは角膜移植片拒絶反応、鎌状赤血球貧血、サルコイド、弾性線維性仮性黄色腫、パジェット病、静脈閉塞、動脈閉塞、頸動脈閉塞性疾患、慢性ブドウ膜炎/硝子体炎、ライム病、全身性エリテマトーデス、イールズ病、ベーチェット病、網膜炎もしくは脈絡膜炎を引き起こす感染、推定眼ヒストプラスマ症、ベスト病、近視、視窩、スターガルト病、扁平部炎、慢性網膜剥離、過粘稠度症候群、トキソプラズマ症またはレーザー手術後の合併症を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
炎症性疾患を有する患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与するステップを含む、炎症に関連する炎症性疾患を有する患者を治療する方法。
【請求項57】
前記炎症性疾患が、内皮細胞の過剰もしくは異常刺激、アテローム性動脈硬化症、血管機能不全、異常創傷治癒、炎症性および免疫疾病、ベーチェット病、通風または痛風性関節炎、関節リウマチを併発する異常な血管形成、皮膚病、乾癬、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、後水晶体繊維増殖症、黄斑変性、角膜移植拒絶反応、血管新生緑内障またはオスラーウェーバー症候群である、請求項56に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図2】
【公表番号】特表2010−501478(P2010−501478A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523852(P2009−523852)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【国際出願番号】PCT/US2007/017754
【国際公開番号】WO2008/021213
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(509103082)ユニベルシテ・ドウ・ストラスブール (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【国際出願番号】PCT/US2007/017754
【国際公開番号】WO2008/021213
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(509103082)ユニベルシテ・ドウ・ストラスブール (4)
【Fターム(参考)】
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