説明

キナーゼインヒビター活性を有するある種のピラゾリン誘導体

本発明は、プロテインキナーゼのインヒビターとして有用なある種のピラゾリン化合物を提供する。提供するのは、式(I)の化合物から選択される少なくとも1つの化学実体およびその薬学的に許容され得る塩である。また、本発明は、医薬組成物および種々の疾患の処置における該組成物の使用方法を提供する。また、本明細書に記載の少なくとも1つの化学実体および薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物を提供する。また、ヒトの障害の処置または予防のための本明細書に記載の少なくとも1つの化学実体の使用を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化43】

式中、
は、置換または非置換の5または6員の含窒素ヘテロアリール環であり、該環は、各々が任意選択的に置換されたアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロ脂肪族環に任意選択的に縮合されており;
は、置換または非置換の5または6員のアリールまたはヘテロアリール環であり、該環は、各々が任意選択的に置換されたアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロ脂肪族環に任意選択的に縮合されており;
は、水素、フルオロ、C1〜4脂肪族およびC1〜4フルオロ脂肪族から選択され;
は、水素、フルオロ、または独立して
−OH、−O(C1〜4脂肪族)、−N(R)(Ra’)、−N(R)C(O)(C1〜4脂肪族)、−N(R)C(O)N(R、−C(O)(C1〜4脂肪族)、−COH、−CO(C1〜4脂肪族)および−C(O)N(R
から選択される1つもしくは2つの置換基で任意選択的に置換されたC1〜4脂肪族もしくはC1〜4フルオロ脂肪族であるか;あるいは
とRは、これらが結合している炭素と一緒になって、任意選択的に置換された3〜6員の脂環式環または4〜7員の複素環を形成しており;
は、−C(O)NR−(CR−、−C(O)C(R)=C(R)−(CR−、−C(O)−(CR−および−SO−(CR−から選択され、式中、C(O)またはSO官能基は、それぞれ、ピラゾリン環の窒素に結合されており;
Cyは、
0〜4個の環窒素原子ならびに任意選択で、酸素および硫黄から選択される1個または2個のさらなる環ヘテロ原子を有する任意選択的に置換された5または6員の芳香族環であって、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロ脂肪族環(各々は、任意選択的に置換されている)に任意選択的に縮合されている5もしくは6員の芳香族環;
任意選択的に置換された4〜7員の複素環であって、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロ脂肪族環(各々は、任意選択的に置換されている)に任意選択的に縮合されている4〜7員の複素環;ならびに
任意選択的に置換された3〜7員の脂環式環、該3〜7員の脂環式環は、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロ脂肪族環(各々は、任意選択的に置換されている)に任意選択的に縮合されている
から選択される環系に由来する二価の基であり;
は、−(CR−または−(CR−X−(CR−であり、
Xは、
−O−、−C(O)−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−NRC(O)−、−C(O)NR−、−SO−NR、−NRSO−、および−NRC(O)NR
から選択され;
Cyは、
0〜4個の環窒素原子ならびに任意選択で、酸素および硫黄から選択される1個または2個のさらなる環ヘテロ原子を有する任意選択的に置換された5または6員の芳香族環であって、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロ脂肪族環(各々は、任意選択的に置換されている)に任意選択的に縮合されている5もしくは6員の芳香族環;ならびに
任意選択的に置換された4〜7員の複素環であって、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロ脂肪族環(各々は、任意選択的に置換されている)に任意選択的に縮合されている4〜7員の複素環;ならびに
任意選択的に置換された3〜7員の脂環式環であって、該3〜7員の脂環式環は、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロ脂肪族環(各々は、任意選択的に置換されている)に任意選択的に縮合されている
から選択される環系に由来する基であり;
mは、0、1および2から選択され;
各nは、独立して0、1および2から選択され;
各Rは、独立して、水素または任意選択的に置換された脂肪族であるか;あるいはRとRa’が、これらが結合している窒素原子と一緒になって、該窒素原子に加えて独立してN、OおよびSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する任意選択的に置換された4〜8員のヘテロシクリル環を形成しており;
a’は、水素、任意選択的に置換された脂肪族、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、および任意選択的に置換されたヘテロシクリルから選択されるか;あるいはRa’とRは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、該窒素原子に加えて独立してN、OおよびSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する任意選択的に置換された4〜8員のヘテロシクリル環を形成しており;
各Rは、独立して、水素、フルオロ、C1〜4脂肪族およびC1〜4フルオロ脂肪族から選択され、各Rは、独立して、水素、フルオロ、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、−OH、−O(C1〜4脂肪族)、−N(R、−N(R)C(O)(C1〜4脂肪族)、−C(O)(C1〜4脂肪族)、−COH、−CO(C1〜4脂肪族)および−C(O)N(Rから選択されるか;またはRとRは、これらが結合している炭素原子と一緒になって、3〜6員の脂環式環を形成しており;
各Rは、独立して、水素、フルオロ、または
−OH、−O(C1〜3脂肪族)、−O(C1〜3フルオロ脂肪族)、−NH、−NH(C1〜3脂肪族)および−N(C1〜3脂肪族)
からなる群より選択される置換基で任意選択的に置換されたC1〜3脂肪族もしくはC1〜3フルオロ脂肪族基である;
ただし、
は、6−ブロモ−1,2−ジヒドロ−2−オキソ−4−フェニル−3−キノリニルでないものとする、
の化合物およびその薬学的に許容され得る塩から選択される少なくとも1つの化学実体。
【請求項2】
が、1個または2個の環窒素原子を有する任意選択的に置換された6員のヘテロアリール環であり、該環は、いずれも任意選択的に置換されたアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロ脂肪族環に任意選択的に縮合されている、請求項1に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項3】
内の置換可能な各環炭素原子が、独立して、置換されていないか、または
ハロ、−NO、−CN、−R、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−OC(O)N(R、−CO、−C(O)R、−C(O)N(R、−N(R)C(=NR)−N(R)−C(O)R、−C(=NR)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−NRSO、および−NRSON(R
で置換されており;
が、任意選択的に置換された脂肪族、アリールまたはヘテロアリール基であり;
各Rが、独立して、水素または任意選択的に置換された脂肪族、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル基であり;
各Rが、独立して、水素または任意選択的に置換された脂肪族、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つのRが該窒素原子と一緒になって、該窒素原子に加えてN、OおよびSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する4〜8員の芳香族または非芳香族環を形成しており;ならびに
内の環窒素原子の1つが任意選択的に酸化されている、
請求項2に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項4】
が、1個または2個の環窒素原子を有し、任意選択的に置換された単環式の6員のヘテロアリール環である、請求項3に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項5】
がピリジニルであり、該ピリジニル環は、置換可能な任意の環炭素原子において任意選択的に置換されており、環窒素原子が任意選択的に酸化されている、請求項4に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項6】
が、置換可能な任意の環炭素原子において任意選択的に置換されたピリド−3−イルである、請求項5に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項7】
が、独立して、
−F、−Cl、−CN、−OR1*、−SR1*、−SO1o、−N(R1+、−N(R1+)C(O)R1*、−CO1*、−C(O)N(R1+、C6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)、任意選択的に置換された5もしくは6員のアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環、任意選択的に置換された3〜6員の脂環式環、および独立して、−OR1*、−SR1*、−SO1o、−N(R1+、−N(R1+)C(O)R1*、−CO1*、および−C(O)N(R1+からなる群より選択される1つまたは2つの置換基で任意選択的に置換されたC1〜4脂肪族またはC1〜4フルオロ脂肪族基から選択される1つ以上の置換基で任意選択的に置換されたピリド−3−イルであり;式中、
1*は、水素、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、またはC6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)であり;
1oは、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、C6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)、または任意選択的に置換された5もしくは6員のアリールまたはヘテロアリール環であり;および
各R1+は、独立して、水素、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、またはC6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)であるか;あるいは同じ窒素原子上の2つのR1+が該窒素原子と一緒になって、任意選択的に置換されたピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル環を形成している、
請求項5に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項8】
がピリド−3−イルである、請求項7に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項9】
が、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロ脂肪族環に任意選択的に縮合された6員のアリール環であり、該環系が、置換可能な任意の環炭素原子において任意選択的に置換された、請求項1〜8のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項10】
が、任意選択的に置換されたフェニルであり、該環は、いずれも任意選択的に置換されたアリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリルまたはシクロ脂肪族環に任意選択的に縮合されている、請求項9に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項11】
内の置換可能な各環炭素原子が、独立して、置換されていないか、またはハロ、−NO、−CN、−R、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−OC(O)N(R、−CO、−C(O)R、−C(O)N(R、−N(R)C(=NR)−N(R)−C(O)R、−C(=NR)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−NRSO、および−NRSON(Rで置換されており;
が、任意選択的に置換された脂肪族、アリールまたはヘテロアリール基であり;
各Rが、独立して、水素または任意選択的に置換された脂肪族、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル基であり;および
各Rが、独立して、水素または任意選択的に置換された脂肪族、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つのRが該窒素原子と一緒になって、該窒素原子に加えてN、OおよびSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する4〜8員の芳香族または非芳香族環を形成している、
請求項10に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項12】
が、1つのヒドロキシ基で置換され、かつ独立して、−F、−Cl、−CN、−OR2*、−SR2*、−SO2o、−N(R2+、−N(R2+)C(O)R2*、−CO2*、−C(O)N(R2+、C6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)、任意選択的に置換された5もしくは6員のアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル環、任意選択的に置換された3〜6員の脂環式環、および独立して−OR2*、−SR2*、−SO2o、−N(R2+、−N(R2+)C(O)R2*、−CO2*、および−C(O)N(R2+からなる群より選択される1つまたは2つの置換基で任意選択的に置換されたC1〜4脂肪族またはC1〜4フルオロ脂肪族基から選択される1つまたは2つのさらなる基で任意選択的に置換されたフェニルであり;式中、
2*は、水素、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、またはC6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)であり;
2oは、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、C6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)、または任意選択的に置換された5もしくは6員のアリールまたはヘテロアリール環であり;および
各R2+は、独立して、水素、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、またはC6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)であるか;あるいは同じ窒素原子上の2つのR2+が該窒素原子と一緒になって、任意選択的に置換されたピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル環を形成している、
請求項11に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項13】
が2−ヒドロキシフェニルまたは3−ヒドロキシフェニルであり、該基はいずれも、さらに、−F、−Cl、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、−O(C1〜4脂肪族)および−O(C1〜4フルオロ脂肪族)から選択される1つまたは2つの置換基で任意選択的に置換されている、請求項12に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項14】
が−C(O)−である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項15】
が−SO−である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項16】
が−C(O)NH−である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項17】
が−(CR−であり、nが0である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項18】
Cyが、ベンゼン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、シンノリン、シクロプロパン、シクロペンタン、シクロヘキサン、フラン、イミダゾール、イミダゾリジン、イミダゾリン、イミダゾピリジン、インドール、インドリジン、イソインドール、イソキノリン、イソチアゾール、イソオキサゾール、モルホリン、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、オキサゾロピリジン、1,3−オキサチオラン、フタラジン、ピペラジン、ピペリジン、プテリジン、プリン、ピラジン、ピラゾール、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、ピロロピリジン、ピロロピリミジン、キナゾリン、キノリン、キノキサリン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロ−2H−ピラン、テトラヒドロチオフェン、チアジアゾール、チアゾール、チアゾロピリジン、チオフェン、トリアジン、トリアゾール、トリアゾロピリジン、およびトリアゾロピリミジンから選択される環系に由来する二価の基であり、該環系は、置換可能な任意の環炭素原子および置換可能な任意の環窒素原子において任意選択的に置換されており、環系内の環窒素原子の1つが任意選択的に酸化されている、請求項1〜17のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項19】
Cyが、単環式の5員のアリール、ヘテロアリール、脂環式またはヘテロシクリル環に由来する二価の基であり、該環は、置換可能な任意の環炭素原子および置換可能な任意の環窒素原子において任意選択的に置換されており、環窒素原子の1つが任意選択的に酸化されている、請求項18に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項20】
Cyが、チオフェン、チアゾール、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、フラン、シクロプロパン、ピロール、インドール、ピリジン、ベンゼンおよびピロリジンから選択される環系に由来する二価の基であり、該環系は、置換可能な任意の環炭素原子および任意の環窒素原子において任意選択的に置換されており、環系内の環窒素原子の1つが任意選択的に酸化されている、請求項18に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項21】
Cy内の置換可能な各環窒素原子が、置換されていないか、または−C(O)R5*、−C(O)N(R5+、−CO5o、−SO5o、−SON(R5+、C1〜4脂肪族またはC6〜10アリール(C1〜4)アルキル(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)で置換されており;
Cy内の置換可能な各飽和環炭素原子が、置換されていないか、または=O、=S、=C(R5*、もしくは−Rで置換されており;
Cy内の置換可能な各不飽和環炭素原子が、置換されていないか、またはRで置換されており;
が、−F、−Cl、−CN、−OR5*、−SR5*、−SO5o、−N(R5+、−N(R5+)C(O)−、−CO5*、−C(O)N(R5+、C6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)、任意選択的に置換された5もしくは6員のアリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル環、任意選択的に置換された3〜6員の脂環式環、または独立して、−OR5*、−N(R5+、−N(R5+)C(O)−、−SON(R5+、−CO5*、および−C(O)N(R5+からなる群より選択される1つもしくは2つの置換基で任意選択的に置換されたC1〜4脂肪族もしくはC1〜4フルオロ脂肪族基であり;式中、
5*は、水素、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、またはC6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)であり;
5oは、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、C6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)、または任意選択的に置換された5もしくは6員のアリールまたはヘテロアリール環であり;
各R5+は、独立して、水素、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、またはC6〜10アリール(C1〜4アルキル)(そのアリール部分は任意選択的に置換されている)であるか;あるいは同じ窒素原子上の2つのR5+が該窒素原子と一緒になって、任意選択的に置換されたピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、またはモルホリニル環を形成している、
請求項18〜20のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項22】
Cyが、ベンゼン、ベンゾイミダゾール、ベンゾジオキシン、ベンゾジオキソール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、シンノリン、シクロヘキサン、シクロペンタン、ジヒドロベンゾフラン、フラン、イミダゾール、イミダゾリジン、イミダゾピリジン、インドール、インドリジン、イソインドール、イソキノリン、イソチアゾール、イソオキサゾール、モルホリン、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、オキサゾロピリジン、フタラジン、ピペラジン、ピペリジン、プテリジン、プリン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、ピロロピリジン、ピロロピリミジン、キナゾリン、キノリン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チアゾロピリジン、チオフェン、トリアジン、トリアゾール、トリアゾロピリジン、およびトリアゾロピリミジンから選択される環系に由来する基であり、該環系は、置換可能な任意の環炭素原子および置換可能な任意の環窒素原子において任意選択的に置換されており、環系内の環窒素原子の1つが任意選択的に酸化されている、請求項1〜21のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項23】
Cyが、ベンゼン、ベンゾジオキシン、ベンゾジオキソール、ベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾフラン、フラン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピラジン、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、テトラゾール、チアゾールおよびチオフェンから選択される環系に由来する基であり、該環系は、置換可能な任意の環炭素原子および置換可能な任意の環窒素原子において任意選択的に置換されており、環系内の環窒素原子の1つが任意選択的に酸化されている、請求項22に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項24】
Cy内の置換可能な各環窒素原子が、置換されていないか、または−C(O)R、−C(O)N(R、−CO、−SO、−SON(R、C1〜4脂肪族、−R、−T−R、もしくは−T−Rで置換されており;
Cy内の置換可能な各飽和環炭素原子が、置換されていないか、または=O、=S、=C(R、もしくは−Rで置換されており;
Cy内の置換可能な各不飽和環炭素原子が、置換されていないか、またはRで置換されており;
が、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、ハロ、−R、−R、−T−R、−T−R、−V−T−R、−V−T−R、および−V−Rから選択され;
各Tが独立して、独立してC1〜3脂肪族、C1〜3フルオロ脂肪族、−F、−OH、−O(C1〜4アルキル)、−COH、−CO(C1〜4アルキル)、−C(O)NH、および−C(O)NH(C1〜4アルキル)から選択される1つまたは2つの置換基で任意選択的に置換されたC1〜4アルキレン鎖であり、該アルキレン鎖は、−N(R)−、−C(=NR)−N(R)−、−C(NR)=N(R)−、−N(R)−C(=NR)−、−N(R)−C(O)−、または−C(O)N(R)−で任意選択的に分断されており;
Vが、−C(R)=C(R)−、−C≡C−、−O−、−N(R)−、−N(R)C(O)−、−C(O)N(R)−、−C(=NR)−N(R)−、−C(NR)=N(R)−、および−N(R)−C(=NR)−から選択され;
各Rが、独立して、任意選択的に置換されたアリール、任意選択的に置換されたヘテロアリール、任意選択的に置換されたヘテロシクリル、および任意選択的に置換された脂環式環から選択され;
各Rが、独立して、−NO、−CN、−R、−C(R)=C(R、−C≡C−R、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、−SON(R、−N(R、−NRC(O)R、−NRC(O)N(R、−NRCO、−OC(O)N(R、−CO、−C(O)R、−C(O)N(R、−N(R)C(=NR)−N(R)−C(O)R、−C(=NR)−N(R、−N(R)C(=NR)−N(R、−NRSO、および−NRSON(Rから選択され;式中、
は、任意選択的に置換された脂肪族、アリールまたはヘテロアリール基であり;
各Rは、独立して、水素または任意選択的に置換された脂肪族、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル基であり;および
各Rは、独立して、水素または任意選択的に置換された脂肪族、アリール、ヘテロアリールもしくはヘテロシクリル基であるか、あるいは同じ窒素原子上の2つのRが該窒素原子と一緒になって、該窒素原子に加えてN、OおよびSから選択される0〜2個の環ヘテロ原子を有する4〜8員の芳香族または非芳香族環を形成している、
請求項23に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項25】
Cyの置換可能な環炭素原子が0〜2個のR(このとき、Rは、ハロ、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、−R、−T−R、−Rおよび−T−Rから選択される)で置換されている、請求項24に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項26】
が、ハロ、C1〜4脂肪族、C1〜4フルオロ脂肪族、R(このとき、Rは、−NO、−CN、モルホリン−4−イル、−OH、−O(C1〜4脂肪族)、−O(C1〜4フルオロ脂肪族)、−COH、−CO(C1〜4脂肪族)、−C(O)NH、−C(O)NH(C1〜4脂肪族)、もしくは−C(O)N(C1〜4脂肪族)である)、または−T−R(このとき、Rは、−OH、−O(C1〜4脂肪族)、−O(C1〜4フルオロ脂肪族)、−NH、−NH(C1〜4脂肪族)、もしくは−N(C1〜4脂肪族)である)である、請求項25に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項27】
が水素である、請求項1〜26のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項28】
が水素である、請求項1〜27のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項29】
式(I)の化合物が、表1または表2に示した化合物から選択される、請求項1に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項30】
請求項1に記載の少なくとも1つの化学実体および薬学的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
【請求項31】
ヒト患者への投与のために製剤化された、請求項30に記載の医薬組成物。
【請求項32】
ヒトの障害の処置または予防のための請求項1に記載の少なくとも1つの化学実体の使用。
【請求項33】
障害が、Rafキナーゼ活性によって引き起こされるか、媒介されるか、または悪化するものであることを特徴とする、請求項32に記載の使用。
【請求項34】
患者に請求項1に記載の少なくとも1つの化学実体を投与することを含む処置または予防を必要とする患者における癌の処置または予防のための方法。

【公表番号】特表2010−513519(P2010−513519A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542917(P2009−542917)
【出願日】平成19年12月19日(2007.12.19)
【国際出願番号】PCT/US2007/026034
【国際公開番号】WO2008/079277
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(500287639)ミレニアム・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド (98)
【氏名又は名称原語表記】MILLENNIUM PHARMACEUTICALS, INC.
【Fターム(参考)】