説明

キナーゼ阻害物質、およびキナーゼ阻害物質の使用および同定方法

BTKのY551のリン酸化を阻害することによりBTK活性を阻害する方法、BTKのY551のリン酸化を阻害してBTK活性を阻害することにより患者を治療する方法、BTKに結合する化学実体および阻害錯体が提供されている。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのBTK結合化学実体を投与するステップおよびBTK結合化学実体にBTKとの阻害錯体を形成させるステップを含むBTKキナーゼ活性を阻害する方法において、阻害錯体中でBTKのY551のリン酸化が阻害されている、方法。
【請求項2】
BTK結合化学物質がキナーゼSrc、Fyn、LynおよびLckのキナーゼ活性を有意に阻害しない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
BTKのY223のリン酸化が阻害されている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
BTKのE445/K430の間のH結合対の形成が阻害されている、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
2つ以上のBTK結合化学実体が投与される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
BTK結合化学実体が10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTK活性を阻害する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
BTK結合化学実体が10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、112ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTKのY551リン酸化を阻害する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
SrcについてのBTK結合化学実体のIC50が3600nM以上であり、FynについてのBTK結合化学実体のIC50が10,000nM以上であり、LynについてのBTK結合化学実体のIC50が10,000nM以上であり、LckについてのBTK結合化学実体のIC50が10,000nM以上である、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
BTK結合化学実体が、10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下、68ナノモル以下、または10ナノモル以下のIC50でBTKのY223のリン酸化を阻害する、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つのBTK結合化学実体が、
【化1】

という構造式1の化合物およびその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、キレート、非共有結合錯体、プロドラックおよびその混合物の中から選択されており、式中、
− Rは、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたアリールおよび任意に置換されたヘテロアリールであり;
− Mは、共有結合および−CH=CH−の中から選択され、
− Qは、
【化2】

の中から選択され、ここで
・R10およびR11は、水素、C1−C6アルキルおよびC1−C6ハロアルキルの中から独立して選択され;かつ
・R12、R13、R14およびR15は各々、
水素、
1−C6アルキル、
1−C6ハロアルキル、
フェニル、
モノ、ジおよびトリ置換フェニルの中から選択された置換フェニルであって、置換基がヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、(C1−C6アルキルオキシ)C1−C6アルコキシ、C1−C6ペルフルオロアルキル、C1−C6ペルフルオロアルコキシ、モノ−(C1−C6アルキル)アミノ、ジ(C1−C6アルキル)アミノ、およびアミノ(C1−C6アルキル)の中から独立して選択されている、置換フェニル、
ヘテロアリール、および
モノ、ジおよびトリ置換ヘテロアリールの中から選択された置換ヘテロアリールであって、置換基がヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、(C1−C6アルキルオキシ)C1−C6アルコキシ、C1−C6ベルフルオロアルキル、C1−C6ペルフルオロアルコキシ、モノ−(C1−C6アルキル)アミノ、ジ(C1−C6アルキル)アミノ、およびアミノ(C1−C6アルキル)の中から独立して選択されている、置換ヘテロアリール、
の中から独立して選択されており;かつ
− Zは、任意に置換されたフェニレンおよび任意に置換されたピリジリデンの中から選択され;
− Wは、イミダゾ[1,2−A]ピラジン基以外の任意に置換されたヘテロアリール基であり;かつ
− Dは、水素以外の水素結合供与体であり、
ただしここで、構造式1の化合物が(4{6−〔4−クロロ−ベンジル)−メチル−アミノ〕−ピラジン−2−イル}−フェニル−ピペジリン−1−イル−メタノンでないことが条件となっている、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
Zがオルト−フェニレン、メタ−フェニレン、パラ−フェニレン、オルト−ピリジリデン、メタ−ピリジリデンおよびパラ−ピリジリデンの中から選択され、その各々が、任意に置換された低級アルキル、任意に置換された低級アルコキシ、ハロ、およびヒドロキシの中から選択された基で任意に置換されている、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
Zが、メタ−フェニレンおよび、任意に置換された低級アルキル、任意に置換された低級アルコキシ、ハロおよびヒドロキシの中から選択された基で置換されたメタ−フェニレンの中から選択されている、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
Zが、メタ−フェニレンおよび低級アルキルおよびハロの中から選択された基で置換されたメタ−フェニレンの中から選択されている、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
Zが、メタ−フェニレンおよびメチルおよびハロの中から選択された基で置換されたメタ−フェニレンの中から選択されている、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
Mが共有結合である、請求項10〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
Mが−CH=CH−である、請求項10〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
構造式1の化合物が
【化3】

という構造式2の化合物の中から選択されており、式中
− R3は、任意に置換されたピペリジニル、tert−ブチルおよびイソプロピルの中から選択され;
− Xは、CHおよびNの中から選択され;
− R1およびR2は、それらのうちの少なくとも1つが水素でないことを条件として、水素、低級アルキルおよびハロの中から独立して選択されている、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
XがCHである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
XがNである、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
1およびR2が水素、メチルおよびフルオロの中から独立して選択されている、請求項17〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
1がメチルおよびフルオロの中から選択され、R2が水素である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
1およびR2がメチルおよびフルオロの中から独立して選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
Wが、水素結合アクセプタをさらに含む任意に置換されたヘテロアリール基である、請求項10〜22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
【化4】

が、
【化5】

【化6】

【化7】

の中から選択され、その各々が、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、任意に置換された低級アルキルおよび任意に置換された低級アルコキシの中から選択された1個または2個の基で任意に置換されており、式中
− R16は、水素、シアノ、任意に置換されたシクロアルキルおよび任意に置換された低級アルキルの中から選択され;
− R17、R18、R19、R21、R22およびR23は水素および任意に置換された低級アルキルの中から独立して選択され;かつ
− R20は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、任意に置換された低級アルキルおよび任意に置換された低級アルキルの中から選択されている、
請求項10〜22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
17、R18、R19、R21およびR22が、水素および低級アルキルの中から独立して選択されている、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
20が水素である、請求項24または25に記載の方法。
【請求項27】
【化8】

が、
【化9】

を含み、式中、
− YはNおよびCR21の中から選択され;かつ
− R16、R21およびR22は、水素および任意に置換された低級アルキルの中から独立して選択される、
請求項10〜22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
Dが−NHR9であり、式中R9は任意に置換されたアリールおよび任意に置換されたヘテロアリールの中から選択されている、請求項10〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
Dが−N(H)−B−L−Gであり、式中、Bは、任意に置換されたフェニレン、任意に置換されたピリジリデン、任意に置換された2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジニル、
【化10】

の中から選択され、式中、
− *は、基−L−Gおよび破壊原子価に対する付着点を表わし;

【化11】

は、アミノ基に対する付着点を表わし;
− X1は、NおよびCR31の中から選択され;
− X2は、NおよびCR31の中から選択され;かつ
− X3は、NおよびCR31の中から選択され;かつここでX1、X2およびX3のうちの1つ以下のものがNであり、
− R30は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、任意に置換された低級アルキルおよび任意に置換された低級アルコキシの中から選択され;
− R31は、水素、ヒドロキシ、シアノ、ハロ、任意に置換された低級アルキルおよび任意に置換された低級アルコキシの中から選択され;
− Lは、任意に置換されたC0−C4アルキレン、−O−で任意に置換されたC0−C4アルキレン、(C0−C4アルキレン)(SO)−、−(C0−C4アルキレン)(SO2)−;および−(C0−C4アルキレン)(C=O)−;および
− Gは、水素、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、任意に置換されたアルキル、任意に置換されたアミノ、任意に置換されたカルバミミドイル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたアリール、および任意に置換されたヘテロアリールの中から選択されている、請求項10〜27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
構造式1の化合物が
【化12】

という構造式3の化合物の中から選択されている、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
構造式1の化合物が、
【化13】

という構造式4の化合物の中から選択されている、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
構造式1の化合物が、
【化14】

という構造式5の化合物の中から選択されており、式中、
4は、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換された低級アルコキシ、ハロおよびヒドロキシの中から選択されている、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
構造式1の化合物が、
【化15】

という構造式6の化合物の中から選択されており、式中、
4は水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換された低級アルコキシ、ハロおよびヒドロキシの中から選択されている、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
Bが、オルトフェニレン、メタ−フェニレン、パラ−フェニレン、オルト−ピリジリデン、メタ−ピリジリデン、パラ−ピリジリデン、
【化16】

の中から選択される、請求項29〜33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
Bがパラ−フェニレンおよびメタ−フェニレンの中から選択される請求項34に記載の方法。
【請求項36】
Bがメタ−フェニレンである、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
Bが
【化17】

の中から選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項38】
12、R13、R14およびR15が、各々水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキルおよびフェニルの中から独立して選択されている、請求項10〜37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
13が水素およびC1−C6アルキルの中から選択されている、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
Rが、
− フェニル、
− モノ、ジおよびトリ置換フェニルの中から選択され、置換基がヒドロキシ、低級アルキル、スルファニル、スルホニル、任意に置換されたアミノ、低級アルコキシ、1つ以上のハロで置換された低級アルキル、1つ以上のハロで置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、低級アルコキシで置換された低級アルキル、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換フェニル、
− ピリジル、
− モノ、ジおよびトリ置換ピリジルの中から選択され、置換基がヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換ピリジル、
− ピリミジニル、
− モノ、ジおよびトリ置換ピリジルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換ピリミジニル、
− ピラジニル、
− モノ、ジおよびトリ置換ピリジルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換ピラジニル、
− ピリダジニル、
− モノ、ジおよびトリ置換ピリジルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換ピリダジニル、
− オキサゾール−2−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換オキサゾール−2−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換オキサゾール−2−イル1、
− 2H−ピラゾール−3−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換2H−ピラゾール−3−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換2H−ピラゾール−3−イル、
− [1,2,3]チアジアゾール−4−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換[1,2,3]チアジアゾール−4−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換[1,2,3]チアジアゾール−4−イル、
− イソキサゾール−5−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換イソオキサゾール−5−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換イソオキサゾール−5−イル、
− 4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イル、
− 4,5,6,7−テトラヒドロベンゾフラン−2−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換4,5,6,7−テトラヒドロベンゾフラン−2−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換4,5,6,7−テトラヒドロベンゾフラン−2−イル、
− 4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インドール−2−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インドール−2−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されており、インドール環のアミン窒素が任意に置換された低級アルキル基で任意に置換されている置換4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インドール−2−イル、
− 1H−インドール−2−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換1H−インドール−2−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されており、インドール環のアミン窒素が任意に置換された低級アルキル基で任意に置換されている置換1H−インドール−2−イル、
− ベンゾフラン−2−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換ベンゾフラン−2−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換ベンゾフラン−2−イル、
− ベンゾ[b]チオフェン−2−イル、および、
− モノ、ジおよびトリ置換ベンゾ[b]チオフェン−2−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換ベンゾ[b]チオフェン−2−イル、
の中から選択されている、請求項10〜39のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
Rが、
− フェニル
− モノ、ジおよびトリ置換フェニルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換フェニル、
− ピリジル、
− モノ、ジおよびトリ置換ピリジルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換ピリジル、
− オキサゾール−2−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換オキサゾール−2−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換オキサゾール−2−イル1、
− 2H−ピラゾール−3−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換2H−ピラゾール−3−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換2H−ピラゾール−3−イル、
− 4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イル、
− [1,2,3]チアジアゾール−4−イル、
− モノ、ジおよびトリ置換[1,2,3]チアジアゾール−4−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換[1,2,3]チアジアゾール−4−イル、
− イソキサゾール−5−イル、および
− モノ、ジおよびトリ置換イソオキサゾール−5−イルの中から選択され、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換イソキサゾール−5−イル、
の中から選択されている、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
Rが、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルならびに、モノ、ジおよびトリ置換4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルの中から選択され、置換基がヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている置換4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イル、の中から選択されている、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
Rが、4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルならびに、モノ、ジおよびトリ置換4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イルの中から選択され置換基が低級アルキルである置換4,5,6,7−テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン−2−イル、の中から選択されている、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
Rが、モノ、ジおよびトリ置換フェニルの中から選択された置換フェニルであり、置換基がヒドロキシ、低級アルキル、スルファニル、スルホニル、任意に置換されたアミノ、低級アルコキシ、1つ以上のハロで置換された低級アルキル、1つ以上のハロで置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、低級アルコキシで置換された低級アルキル、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
Rが、モノ、ジおよびトリ置換フェニルの中から選択された置換フェニルであり、置換基が、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、ハロ、低級アルコキシ、任意に置換されたピペリジニルおよびヘテロアリールの中から独立して選択されている請求項44に記載の方法。
【請求項46】
Rが4−低級アルキル−フェニル−である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
Rが4−tert−ブチル−フェニルである、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
Rが4−イソ−プロピル−フェニルである、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
Rが任意に置換されたピペリジニルで置換されたフェニルである、請求項45に記載の方法。
【請求項50】
構造式1の化合物が
【化18】

という構造式7の化合物の中から選択され、式中、
− XはNおよびCHから選択され;
− UはNおよびCR41から選択され;
− R41は、水素、ハロ、任意に置換された低級アルキル、任意に置換された低級アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、スルフヒドリル、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、カルボキシ、アミノカルボニル、および任意に置換されたアミノの中から選択されており;かつ
− R5は、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、任意に置換されたアミノ、低級アルコキシ、1つ以上のハロで置換された低級アルキル、1つ以上のハロで置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、および任意に置換されたヘテロアリールの中から選択されている、請求項32に記載の方法。
【請求項51】
構造式1の化合物が
【化19】

という構造式8の化合物の中から選択され、式中、
− XはNおよびCHから選択され;
− UはNおよびCR41から選択され、
− R41は、水素、ハロ、任意に置換された低級アルキル、任意に置換された低級アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、スルフヒドリル、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、カルボキシ、アミノカルボニル、および任意に置換されたアミノの中から選択されており;
− R5は、水素、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、スルファニル、スルホニル、任意に置換されたアミノ、低級アルコキシ、シクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキル、ヒドロキシで置換された低級アルキル、1つ以上のハロで置換された低級アルキル、1つ以上のハロで置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキルおよび任意に置換されたヘテロアリールの中から選択されている、請求項33に記載の方法。
【請求項52】
Lが、任意に置換されたC0−C4アルケン、−O−で任意に置換されたC0−C4アルキレン、−(C0−C4アルキレン)(SO2)−;および−(C0−C4アルキレン)(C=O)−の中から選択されている、請求項29〜51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
Lが、共有結合、−(C=O)−、−CH2−、−CH2(C=O)−、−SO2−および−CH(CH3)(C=O)−の中から選択されている、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
Lが、−(C=O)−、−CH2−、−CH2(C=O)−、−SO2−および−CH(CH3)(C=O)−の中から選択されている、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
構造式1の化合物が
【化20】

という構造式9の化合物の中から選択されており、式中、fは、0、1および2の中から選択されている、請求項50に記載の方法。
【請求項56】
構造式1の化合物が、
【化21】

という構造式10の化合物の中から選択されている、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
構造式1の化合物が、
【化22】

という構造式11の化合物の中から選択されており、式中fは、0、1および2の中から選択されている、請求項51に記載の方法。
【請求項58】
構造式1の化合物が、
【化23】

という構造式12の化合物の中から選択されている、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
G−C(O)−(CH2)f−基が環の3位に付着されている、請求項54〜58のいずれか1項に記載の方法。
【請求項60】
G−C(O)−(CH2)f−基が環の4位に付着されている、請求項54〜58のいずれか1項に記載の方法。
【請求項61】
Gが、
− 水素、
− ヒドロキシ、
− −NR78(なおここでR7およびR8は、水素、任意に置換されたアシルおよび任意に置換された(C1−C6)アルキルの中から独立して選択されているか;そうでなければR7およびR8は、それらが結合されている窒素と共に、任意にはさらにN、OおよびSの中から選択された1つまたは2つの付加的なヘテロ原子を含む任意に置換された5〜7員の窒素含有シクロアルキルを形成する);
− 任意に置換された5,6−ジヒドロ8H−イミダゾ[1,2−a]ピラジン−7−イル、
− 低級アルコキシ、および
− 1H−テトラゾール−5−イル、
の中から選択されている、請求項29〜60のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
Gが、
− 水素、
− ヒドロキシ、
− N−メチルエタノールアミノ、
− 任意に置換されたモルホリン−4−イル、
− 任意に置換されたピペラジン−1−イル、および
− 任意に置換されたホモピペラジン−1−イル、
の中から選択されている、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
Gが、
− 水素、
− モルホリン−4−イル、
− 4−アシル−ピペラジン−1−イル、
− 4−低級アルキル−ピペラジン−1−イル、
− 3−オキソ−ピペラジン−1−イル、
− ホモピペラジン−1−イル、および
− 4−低級アルキル−ホモピペラジン−1−イル、
の中から選択されている、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
構造式1の化合物が、
【化24】

という構造式13の化合物の中から選択されており、式中、
7およびR8は、水素および任意に置換された(C1−C6)アルキルの中から独立して選択されており;そうでなければR7およびR8は、それらが結合されている窒素と共に、任意にはさらにN、OおよびSの中から選択された1つまたは2つの付加的なヘテロ原子を含む任意に置換された5〜7員の窒素含有シクロアルキルを形成する、請求項55に記載の方法。
【請求項65】
構造式1の化合物が、
【化25】

という構造式14の化合物の中から選択されており、式中、R7およびR8は、水素および任意に置換された(C1−C6)アルキルの中から独立して選択されており;そうでなければR7およびR8は、それらが結合されている窒素と共に、任意にはさらにN、OおよびSの中から選択された1つまたは2つの付加的なヘテロ原子を含む任意に置換された5〜7員の窒素含有シクロアルキルを形成する、請求項57に記載の方法。
【請求項66】
7およびR8は、それらが結合されている窒素と共に、任意に置換されたモルホリン−4−イルおよび任意に置換されたピペラジン−1−イル−環の中から選択された5〜7員の窒素含有ヘテロシクロアルキルを形成する、請求項64または65に記載の方法。
【請求項67】
7およびR8は、それらが結合されている窒素と共に、モルホリン−4−イル、4−アシル−ピペラジン−1−イルおよび4−低級アルキル−ピペラジン−1−イルの中から選択された5〜7員の窒素含有ヘテロシクロアルキルを形成する、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
構造式1の化合物が、
【化26】

という構造式15の化合物の中から選択されており、式中、
− Xは、NおよびCHの中から選択され、
− R5は、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、任意に置換されたアミノ、低級アルコキシ、1つ以上のハロで置換された低級アルキル、1つ以上のハロで置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキルおよび任意に置換されたヘテロアリールの中から選択され;
− R4は、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換された低級アルコキシ、ハロおよびヒドロキシの中から選択され;
− R16は、水素、シアノ、任意に置換されたシクロアルキルおよび任意に置換された低級アルキルの中から選択され;かつ
− R22は、水素および任意に置換された低級アルキルの中から選択されている、
請求項29に記載の方法。
【請求項69】
構造式1の化合物が、
【化27】

という構造式16の化合物の中から選択されており、式中、
− Xは、NおよびCHの中から選択され、
− R5は、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、任意に置換されたアミノ、低級アルコキシ、1つ以上のハロで置換された低級アルキル、1つ以上のハロで置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキルおよび任意に置換されたヘテロアリールの中から選択され;
− R4は、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換された低級アルコキシ、ハロおよびヒドロキシの中から選択され;
− R16は、水素、シアノ、任意に置換されたシクロアルキルおよび任意に置換された低級アルキルの中から選択され;かつ
− R22は、水素および任意に置換された低級アルキルの中から選択されている、
請求項29に記載の方法。
【請求項70】
構造式1の化合物が、
【化28】

という構造式17の化合物の中から選択されており、式中、
− Xは、NおよびCHの中から選択され、
− R5は、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、任意に置換されたアミノ、低級アルコキシ、1つ以上のハロで置換された低級アルキル、1つ以上のハロで置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキルおよび任意に置換されたヘテロアリールの中から選択され;
− R4は、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換された低級アルコキシ、ハロおよびヒドロキシの中から選択され;
− R16は、水素、シアノ、任意に置換されたシクロアルキルおよび任意に置換された低級アルキルの中から選択され;かつ
− R22は、水素および任意に置換された低級アルキルの中から選択されている、
請求項29に記載の方法。
【請求項71】
構造式1の化合物が、
【化29】

という構造式18の化合物の中から選択されており、式中、
− Xは、NおよびCHの中から選択され、
− R5は、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、スルホニル、任意に置換されたアミノ、低級アルコキシ、1つ以上のハロで置換された低級アルキル、1つ以上のハロで置換された低級アルコキシ、ヒドロキシで置換された低級アルキル、任意に置換されたヘテロシクロアルキルおよび任意に置換されたヘテロアリールの中から選択され;
− R4は、水素、任意に置換された低級アルキル、任意に置換された低級アルコキシ、ハロおよびヒドロキシの中から選択され;
− R16は、水素、シアノ、任意に置換されたシクロアルキルおよび任意に置換された低級アルキルの中から選択され;かつ
− R22は、水素および任意に置換された低級アルキルの中から選択されている、
請求項29に記載の方法。
【請求項72】
Lが共有結合であり、Gが水素である、請求項68〜71のいずれか1項に記載の方法。
【請求項73】
fが0である請求項55〜72のいずれか1項に記載の方法。
【請求項74】
UがCR41である、請求項50〜67のいずれか1項に記載の方法。
【請求項75】
5が水素、任意に置換されたピペリジニルおよび低級アルキルの中から選択されている、請求項50〜74のいずれか1項に記載の方法。
【請求項76】
5が水素、任意に置換されたピペリジニル、イソプロピルおよびtert−ブチルの中から選択されている、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
5がtert−ブチルである、請求項75に記載の方法。
【請求項78】
22が水素およびメチルの中から選択されている、請求項30〜77のいずれか1項に記載の方法。
【請求項79】
22が水素である、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
少なくとも1つのBTK結合化学実体が、Btk活性のインビトロ生化学検定において10マイクロモル以下のIC50を示す、請求項10〜79のいずれか1項に記載の方法。
【請求項81】
少なくとも1つのBTK結合化学実体が、Btk活性のインビトロ生化学検定において1マイクロモル以下のIC50を示す、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
少なくとも1つのBTK結合化学実体が、Btk活性のインビトロ生化学検定において0.1マイクロモル以下のIC50を示す、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
少なくとも1つのBTK結合化学実体が、B細胞活性の阻害についての検定において10マイクロモル以下のIC50を示す、請求項10〜82のいずれか1項に記載の方法。
【請求項84】
少なくとも1つのBTK結合化学実体がB細胞活性の阻害についての検定において1マイクロモル以下のIC50を示す、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
少なくとも1つのBTK結合化学実体がB細胞活性の阻害についての検定において500ナノモル以下のIC50を示す、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
少なくとも1つのBTK結合化学実体が、B細胞増殖の阻害についての検定において少なくとも1つのBTK結合化学実体が示すIC50値よりも少なくとも3倍大きいIC50値を、T細胞増殖の阻害についての検定において示す、請求項10〜85のいずれか1項に記載の方法。
【請求項87】
少なくとも1つのBTK結合化学実体が、B細胞増殖の阻害についての検定において少なくとも1つのBTK結合化学実体が示すIC50値よりも少なくとも5倍大きいIC50値を、T細胞増殖の阻害についての検定において示す、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
少なくとも1つのBTK結合化学実体が、B細胞増殖の阻害についての検定において少なくとも1つのBTK結合化学実体が示すIC50値よりも少なくとも10倍大きいIC50値を、T細胞増殖の阻害についての検定において示す、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
少なくとも1つのBTK結合化学実体が、B−ALL細胞生存率検定において10マイクロモル以下のIC50を示す、請求項10〜88のいずれか1項に記載の方法。
【請求項90】
Y551のリン酸化を阻害することによりBTKを阻害する化学実体を同定する方法において、
− BTK結合化学実体を提供し、BTK結合化学実体にBTKとの錯体を形成させるステップ、
− BTKキナーゼ活性化が、BTKに対する化学実体の結合の結果として阻害されていることを判定するステップ、および
− 錯体内のBTKのY551のリン酸化が阻害されていることを判定し、かくして、Y551のリン酸化を阻害するBTK阻害物質としてBTK結合化学実体を同定するステップ、
を含む方法。
【請求項91】
BTK結合化学実体がキナーゼSrc、Fyn、LynおよびLckのキナーゼ活性を有意に阻害しない、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
BTKのY223のリン酸化が阻害されている、請求項90に記載の方法。
【請求項93】
BTKのE445/K430の間のH結合対の形成が阻害されている、請求項90に記載の方法。
【請求項94】
BTK結合化学実体が請求項10で請求されている化学実体である、請求項90に記載の方法。
【請求項95】
BTK結合化学実体が10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTK活性を阻害する、請求項90に記載の方法。
【請求項96】
BTK結合化学実体が10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、112ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTKのY551リン酸化を阻害する、請求項90に記載の方法。
【請求項97】
SrcについてのBTK結合化学実体のIC50が3600nM以上であり、FynについてのBTK結合化学実体のIC50が10,000nM以上であり、LynについてのBTK結合化学実体のIC50が10,000nM以上であり、LckについてのBTK結合化学実体のIC50が10,000nM以上である、請求項91に記載の方法。
【請求項98】
BTK結合化学実体が、10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下、68ナノモル以下、または10ナノモル以下のIC50でBTKのY223のリン酸化を阻害する、請求項92に記載の方法。
【請求項99】
BTKのY551のリン酸化を阻害する化学実体を同定する方法において、
− BTK結合化学実体を提供し、BTK結合化学実体にBTKとの錯体を形成させるステップ、
− BTKのY551をリン酸化する能力をもつキナーゼに錯体を暴露するステップ、および
− キナーゼによりY551のリン酸化を検定するステップ、
を含む方法であって、キナーゼによるY551のリン酸化が削減され、BTK結合化学実体がBTKのY551のリン酸化阻害物質として同定される方法。
【請求項100】
BTK結合化学物質がキナーゼSrc、Fyn、LynおよびLckのキナーゼ活性を有意に阻害しないことを判定するステップをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
BTKのY223のリン酸化が阻害されていることを判定するステップをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項102】
BTKのE445/K430の間のH結合対の形成が阻害されていることを判定するステップをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項103】
BTK結合化学実体が請求項10で請求されている化学実体である、請求項99に記載の方法。
【請求項104】
請求項99の方法によって同定される少なくとも1つの化学実体。
【請求項105】
BTK結合化学実体が10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTK活性を阻害することを判定するステップをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項106】
BTK結合化学実体が10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、112ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTKのY551リン酸化を阻害することを判定するステップをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項107】
Srcの阻害についてのBTK結合化学実体のIC50が3600nM以上であり、Fynの阻害についてのBTK結合化学実体のIC50が10,000nM以上であり、Lynの阻害についてのBTK結合化学実体のIC50が10,000nM以上であり、Lckの阻害についてのBTK結合化学実体のIC50が10,000nM以上であることを判定するステップをさらに含む、請求項100に記載の方法。
【請求項108】
BTK結合化学実体が、10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下、68ナノモル以下、または10ナノモル以下のIC50でBTKのY223のリン酸化を阻害することを判定するステップをさらに含む、請求項101に記載の方法。
【請求項109】
BTK活性の阻害に対する応答性をもつ少なくとも1つの疾病を患う哺乳動物を治療する方法において、有効量の少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質を哺乳動物に投与するステップを含み、少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質が、BTKとの阻害錯体を形成することによってBTKキナーゼ活性を阻害し、阻害錯体中でBTKのY551のリン酸化が有意に阻害されている方法。
【請求項110】
少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質が、キナーゼSrc、Fyn、LynおよびLckのキナーゼ活性を有意に阻害しない、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
BTKのY223のリン酸化が有意に阻害されている、請求項109に記載の方法。
【請求項112】
BTKのE445/K430の間のH結合対の形成が有意に阻害されている、請求項109に記載の方法。
【請求項113】
少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質が、請求項10で請求されている化学実体である、請求項109に記載の方法。
【請求項114】
2つ以上のBTKキナーゼ活性阻害物質が投与される、請求項109に記載の方法。
【請求項115】
少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質が、10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTK活性を阻害する、請求項109に記載の方法。
【請求項116】
少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質が、10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、112ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTKのY551リン酸化を阻害する、請求項109に記載の方法。
【請求項117】
Srcについての少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質のIC50が3600nM以上であり、Srcの阻害についての少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質のIC50が3600nM以上であり、Fynの阻害についての少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質のIC50が10,000nM以上であり、Lynの阻害についての少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質のIC50が10,000nM以上であり、Lckの阻害についての少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質のIC50が10,000nM以上である、請求項110に記載の方法。
【請求項118】
少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質が、10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下、68ナノモル以下、または10ナノモル以下のIC50でBTKのY223のリン酸化を阻害する、請求項111に記載の方法。
【請求項119】
B細胞増殖の増大を特徴とする少なくとも1つの疾病を患う哺乳動物を治療する方法において、有効量の少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質を哺乳動物に投与するステップを含み、阻害物質が、BTKとの阻害錯体を形成することによってBTKキナーゼ活性を阻害し、阻害錯体中でBTKのY551のリン酸化が有意に阻害されている方法。
【請求項120】
少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質が、キナーゼSrc、Fyn、LynおよびLckのキナーゼ活性を有意に阻害しない、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
BTKのY223のリン酸化が有意に阻害されている、請求項119に記載の方法。
【請求項122】
BTKのE445/K430の間のH結合対の形成が有意に阻害されている、請求項119に記載の方法。
【請求項123】
少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質が、請求項10で請求されている化学実体である、請求項119に記載の方法。
【請求項124】
2つ以上のBTKキナーゼ活性阻害物質が投与される、請求項119に記載の方法。
【請求項125】
少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質が、10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTK活性を阻害する、請求項119に記載の方法。
【請求項126】
少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質が、10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、112ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTKのY551リン酸化を阻害する、請求項119に記載の方法。
【請求項127】
Srcについての少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質のIC50が3600nM以上であり、Srcの阻害についての少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質のIC50が3600nM以上であり、Fynの阻害についての少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質のIC50が10,000nM以上であり、Lynの阻害についての少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質のIC50が10,000nM以上であり、Lckの阻害についての少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質のIC50が10,000nM以上である、請求項120に記載の方法。
【請求項128】
少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質が、10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下、68ナノモル以下、または10ナノモル以下のIC50でBTKのY223のリン酸化を阻害する、請求項121に記載の方法。
【請求項129】
BTKのY551のリン酸化が有意に阻害されている、BTK阻害物質およびBTKを含む錯体。
【請求項130】
BTK阻害物質がキナーゼSrc、Fyn、LynおよびLckのキナーゼ活性を有意に阻害しない化学実体である、請求項129に記載の錯体。
【請求項131】
BTKのY223のリン酸化が有意に阻害されている、請求項129に記載の錯体。
【請求項132】
BTKのE445/K430の間のH結合対の形成が有意に阻害されている、請求項129に記載の錯体。
【請求項133】
BTK阻害物質が請求項10で請求されている化学実体である、請求項129に記載の錯体。
【請求項134】
BTK阻害物質が10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTK活性を阻害する、請求項129に記載の錯体。
【請求項135】
BTK阻害物質が10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、112ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTKのY551リン酸化を阻害する、請求項129に記載の錯体。
【請求項136】
Srcの阻害についてのBTK阻害物質のIC50が3600nM以上であり、Fynの阻害についてのBTK阻害物質のIC50が10,000nM以上であり、Lynの阻害についてのBTK阻害物質のIC50が10,000nM以上であり、Lckの阻害についてのBTK阻害物質のIC50が10,000nM以上である、請求項130に記載の錯体。
【請求項137】
BTK阻害物質が、10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下、68ナノモル以下、または10ナノモル以下のIC50でBTKのY223のリン酸化を阻害する、請求項131に記載の錯体。
【請求項138】
− 約3000ダルトン未満の分子量;および
− 10マイクロモル以下というIC50により表現されるBTKに対する結合親和力、
を有し、BTKに対する前記少なくとも1つの化学実体の前記結合が、請求項10に記載の少なくとも1つの化学実体により阻害されている、BTKに結合する少なくとも1つの化学実体。
【請求項139】
BTKに対する少なくとも1つの化学実体の結合により、BTKのY551のリン酸化が有意に阻害されている阻害錯体が形成される、請求項138に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項140】
キナーゼSrc、Fyn、LynおよびLckのキナーゼ活性を有意に阻害しない、請求項138に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項141】
阻害錯体の中でBTKのY223のリン酸化が有意に阻害されている、請求項139に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項142】
阻害錯体の中でBTKのE445/K430の間のH結合対の形成が有意に阻害されている、請求項139に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項143】
10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTK活性を阻害する、請求項138に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項144】
10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、112ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTKのY551リン酸化を阻害する、請求項138に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項145】
SrcについてのそのIC50が3600nM以上であり、FynについてのそのIC50が10,000nM以上であり、LynについてのそのIC50が10,000nM以上であり、LckについてのそのIC50が10,000nM以上である、請求項140に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項146】
10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下、68ナノモル以下、または10ナノモル以下のIC50でBTKのY223のリン酸化を阻害する、請求項141に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項147】
− 約3000ダルトン未満の分子量;および
− 10マイクロモル以下というIC50により表現されるBTKに対する結合親和力、
を有し、BTKに対する前記少なくとも1つの化学実体の前記結合が、BTKのY551のリン酸化を阻害している、BTKに結合する少なくとも1つの化学実体。
【請求項148】
キナーゼSrc、Fyn、LynおよびLckのキナーゼ活性を有意に阻害しない、請求項147に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項149】
阻害錯体の中でBTKのY223のリン酸化が有意に阻害されている、請求項147に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項150】
阻害錯体の中でBTKのE445/K430の間のH結合対の形成が有意に阻害されている、請求項147に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項151】
請求項10で請求されている化学実体である、請求項147に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項152】
10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTK活性を阻害する、請求項147に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項153】
10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、112ナノモル以下、100ナノモル以下または10ナノモル以下のIC50でBTKのY551リン酸化を阻害する、請求項147に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項154】
SrcについてのそのIC50が3600nM以上であり、FynについてのそのIC50が10,000nM以上であり、LynについてのそのIC50が10,000nM以上であり、LckについてのそのIC50が10,000nM以上である、請求項148に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項155】
10マイクロモル以下、1マイクロモル以下、500ナノモル以下、100ナノモル以下、68ナノモル以下、または10ナノモル以下のIC50でBTKのY223のリン酸化を阻害する、請求項149に記載の少なくとも1つの化学実体。
【請求項156】
BTKキナーゼ活性を阻害することを目的とする、内部でBTKのY551のリン酸化が阻害されているBTKとの阻害錯体を形成する少なくとも1つのBTK結合化学実体の使用。
【請求項157】
B細胞増殖の増加を特徴とする少なくとも1つの疾病の治療を目的とする、内部でBTKのY551のリン酸化が有意に阻害されているBTKとの阻害錯体を形成することによりBTKキナーゼ活性を阻害する少なくとも1つのBTKキナーゼ活性阻害物質の使用。

【公表番号】特表2010−502751(P2010−502751A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527627(P2009−527627)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/078186
【国際公開番号】WO2008/033858
【国際公開日】平成20年3月20日(2008.3.20)
【出願人】(507303114)シージーアイ ファーマシューティカルズ,インコーポレイティド (7)
【Fターム(参考)】