キネティクス及び機能発現が高められた突然変異形ヒドロラーゼ・タンパク質
【課題】対応する野生型デハロゲナーゼと基質との間に形成される結合よりも安定なデハロゲナーゼ基質との結合を形成しかつキネティクス及び機能発現が高められた突然変異デハロゲナーゼを提供する。
【解決手段】対応する野生型デハロゲナーゼの配列中、58、78、155、172、224、291及び292の位置において、機能発現又は結合キネティクスを改善する少なくとも1つのアミノ酸置換を含む、突然変異デハロゲナーゼ。
【解決手段】対応する野生型デハロゲナーゼの配列中、58、78、155、172、224、291及び292の位置において、機能発現又は結合キネティクスを改善する少なくとも1つのアミノ酸置換を含む、突然変異デハロゲナーゼ。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数の官能基を有するデハロゲナーゼ基質と結合を形成できる突然変異デハロゲナーゼであって、前記結合が、対応する野生型デハロゲナーゼと該基質との間に形成される結合よりも安定であり、
前記突然変異デハロゲナーゼが、機能発現又は結合キネティクスを改善する少なくとも1つのアミノ酸置換を含み、更に、残基において少なくとも1つの置換を有し、該残基が、
(i) 対応する野生型デハロゲナーゼと基質との間で形成される結合を切断する水分子の活性化に関係するか、又は
(ii) 基質とエステル中間体を形成するものであり、
機能発現又は結合キネティクスを改善する少なくとも1つの置換が、配列番号1における58、78、155、172、224、291及び292の位置であることを特徴とする突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項2】
配列番号1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し、以下にアミノ酸置換を有する突然変異デハロゲナーゼ。
(i) 配列番号1の106又は272の位置、及び
(ii) 配列番号1の58、78、155、172、224、291及び292の位置。
【請求項3】
175、176、272又は273、若しくはそれらの複数の位置に更に置換を有する請求項1又は2に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項4】
水分子の活性化又はエステル中間体の形成に関連する残基における前記アミノ酸置換が、配列番号1の106又は272である請求項1又は3に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項5】
配列番号1の47、87、88、128、160、167、195、227、257及び264の位置に更に置換を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項6】
配列番号1の294及び295の位置に更に置換を有する請求項1〜5のいずれか1項に突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項7】
配列番号1において、272に対応する残基に置換を有し、更に、175、176又は273の位置に対応する1又は複数の置換を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項8】
配列番号1のアミノ酸置換が、S58T、D78G、A155T、A172T、A224E、F272N、P291S及びA292Tである請求項1〜4のいずれか1項に突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項9】
配列番号1のアミノ酸置換が、以下のものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
L47V、S58T、D78G、Y87F、L88M、C128F、A155T、E160K、A167V、A172T、K195N、A224E、N227D、E257K、T264A、F272N、P291S及びA292T
【請求項10】
配列番号1のアミノ酸置換が、以下の置換であり、かつ更に、294〜297の位置にGlu-Ile-Ser-Glyを有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
L47V、S58T、D78G、Y87F、L88M、C128F、A155T、E160K、A167V、A172T、K195N、A224E、N227D、E257K、T264A、F272N、P291S及びA292T
【請求項11】
配列番号23、配列番号26、配列番号27、配列番号43、配列番号46又は配列番号47から選択されるアミノ酸配列を有する請求項1〜10のいずれかに記載の突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の突然変異デハロゲナーゼ及び注目のタンパク質を含む融合ポリペプチド。
【請求項13】
変異体の存在を測定する方法であって、以下の工程、
1.請求項1〜11のいずれかに記載の突然変異デハロゲナーゼを有する試料を、1又は複数の官能基を含むデハロゲナーゼ基質と接触する工程、及び
2.前記官能基の存在又は量を検出又は測定して、突然変異デハロゲナーゼの存在又は量を検出又は測定する工程、
を有することを特徴とする方法。
【請求項14】
細胞を標識する方法であって、以下の工程、
1.請求項1〜11のいずれかに記載の突然変異デハロゲナーゼを含む細胞を有する試料を、1又は複数の官能基を含むデハロゲナーゼ基質と接触する工程、及び
2.前記試料における前記官能基の存在又は量を検出又は測定する工程、
を有することを特徴とする方法。
【請求項15】
突然変異デハロゲナーゼが注目のタンパク質又は分子と融合される、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
注目のタンパク質を単離する方法であって、以下の工程、
1.1又は複数の融合ポリペプチドであって、少なくとも1つの融合ポリペプチドが、請求項12に記載の融合ポリペプチドを含む試料と、1又は複数のデハロゲナーゼ基質を有する固体支持体とを提供する工程、及び
2.前記試料及び固体支持体を接触させて、注目のタンパク質を単離する工程、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記基質が、式(I):R−リンカー−A−Xの化合物であり、前記式中、該リンカーは、炭素原子数2〜30の分枝状又は無分枝状炭素鎖であり、該鎖は任意には1又は複数の二重結合又は三重結合を含み、また該鎖は任意には、1又は複数のヒドロキシ又はオキソ(=O)基で置換されており、該鎖内炭素原子の1つ又は2つ以上が任意に、非過酸化物−O−、−S−又は−NH−で置換されており、該リンカー−Aは、炭素鎖内の少なくとも11個の原子によってRとXとを分離し、A−Xはデハロゲナーゼに対する基質であり、Aは(CH2)nであり、そしてn=2〜10であり、Xはハロゲンである、請求項13〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
Rが、1又は複数の官能基、光学的に検出可能な分子又は固体支持体を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記鎖内炭素原子の1又は複数が、アリール又はヘテロアリール環で置換されている、請求項17又は18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
Xが塩素又は臭素である、請求項17〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の第1突然変異デハロゲナーゼをコードするポリヌクレオチド。
【請求項22】
請求項12に記載の融合ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項23】
前記融合が、第1の突然変異デハロゲナーゼと、注目のタンパク質との間にプロテアーゼ認識配列を有するコネクタ配列を含む、請求項22に記載のポリヌクレオチド。
【請求項1】
1又は複数の官能基を有するデハロゲナーゼ基質と結合を形成できる突然変異デハロゲナーゼであって、前記結合が、対応する野生型デハロゲナーゼと該基質との間に形成される結合よりも安定であり、
前記突然変異デハロゲナーゼが、機能発現又は結合キネティクスを改善する少なくとも1つのアミノ酸置換を含み、更に、残基において少なくとも1つの置換を有し、該残基が、
(i) 対応する野生型デハロゲナーゼと基質との間で形成される結合を切断する水分子の活性化に関係するか、又は
(ii) 基質とエステル中間体を形成するものであり、
機能発現又は結合キネティクスを改善する少なくとも1つの置換が、配列番号1における58、78、155、172、224、291及び292の位置であることを特徴とする突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項2】
配列番号1と少なくとも80%のアミノ酸同一性を有し、以下にアミノ酸置換を有する突然変異デハロゲナーゼ。
(i) 配列番号1の106又は272の位置、及び
(ii) 配列番号1の58、78、155、172、224、291及び292の位置。
【請求項3】
175、176、272又は273、若しくはそれらの複数の位置に更に置換を有する請求項1又は2に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項4】
水分子の活性化又はエステル中間体の形成に関連する残基における前記アミノ酸置換が、配列番号1の106又は272である請求項1又は3に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項5】
配列番号1の47、87、88、128、160、167、195、227、257及び264の位置に更に置換を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項6】
配列番号1の294及び295の位置に更に置換を有する請求項1〜5のいずれか1項に突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項7】
配列番号1において、272に対応する残基に置換を有し、更に、175、176又は273の位置に対応する1又は複数の置換を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項8】
配列番号1のアミノ酸置換が、S58T、D78G、A155T、A172T、A224E、F272N、P291S及びA292Tである請求項1〜4のいずれか1項に突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項9】
配列番号1のアミノ酸置換が、以下のものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
L47V、S58T、D78G、Y87F、L88M、C128F、A155T、E160K、A167V、A172T、K195N、A224E、N227D、E257K、T264A、F272N、P291S及びA292T
【請求項10】
配列番号1のアミノ酸置換が、以下の置換であり、かつ更に、294〜297の位置にGlu-Ile-Ser-Glyを有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の突然変異デハロゲナーゼ。
L47V、S58T、D78G、Y87F、L88M、C128F、A155T、E160K、A167V、A172T、K195N、A224E、N227D、E257K、T264A、F272N、P291S及びA292T
【請求項11】
配列番号23、配列番号26、配列番号27、配列番号43、配列番号46又は配列番号47から選択されるアミノ酸配列を有する請求項1〜10のいずれかに記載の突然変異デハロゲナーゼ。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の突然変異デハロゲナーゼ及び注目のタンパク質を含む融合ポリペプチド。
【請求項13】
変異体の存在を測定する方法であって、以下の工程、
1.請求項1〜11のいずれかに記載の突然変異デハロゲナーゼを有する試料を、1又は複数の官能基を含むデハロゲナーゼ基質と接触する工程、及び
2.前記官能基の存在又は量を検出又は測定して、突然変異デハロゲナーゼの存在又は量を検出又は測定する工程、
を有することを特徴とする方法。
【請求項14】
細胞を標識する方法であって、以下の工程、
1.請求項1〜11のいずれかに記載の突然変異デハロゲナーゼを含む細胞を有する試料を、1又は複数の官能基を含むデハロゲナーゼ基質と接触する工程、及び
2.前記試料における前記官能基の存在又は量を検出又は測定する工程、
を有することを特徴とする方法。
【請求項15】
突然変異デハロゲナーゼが注目のタンパク質又は分子と融合される、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
注目のタンパク質を単離する方法であって、以下の工程、
1.1又は複数の融合ポリペプチドであって、少なくとも1つの融合ポリペプチドが、請求項12に記載の融合ポリペプチドを含む試料と、1又は複数のデハロゲナーゼ基質を有する固体支持体とを提供する工程、及び
2.前記試料及び固体支持体を接触させて、注目のタンパク質を単離する工程、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記基質が、式(I):R−リンカー−A−Xの化合物であり、前記式中、該リンカーは、炭素原子数2〜30の分枝状又は無分枝状炭素鎖であり、該鎖は任意には1又は複数の二重結合又は三重結合を含み、また該鎖は任意には、1又は複数のヒドロキシ又はオキソ(=O)基で置換されており、該鎖内炭素原子の1つ又は2つ以上が任意に、非過酸化物−O−、−S−又は−NH−で置換されており、該リンカー−Aは、炭素鎖内の少なくとも11個の原子によってRとXとを分離し、A−Xはデハロゲナーゼに対する基質であり、Aは(CH2)nであり、そしてn=2〜10であり、Xはハロゲンである、請求項13〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
Rが、1又は複数の官能基、光学的に検出可能な分子又は固体支持体を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記鎖内炭素原子の1又は複数が、アリール又はヘテロアリール環で置換されている、請求項17又は18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
Xが塩素又は臭素である、請求項17〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の第1突然変異デハロゲナーゼをコードするポリヌクレオチド。
【請求項22】
請求項12に記載の融合ポリペプチドをコードする、ポリヌクレオチド。
【請求項23】
前記融合が、第1の突然変異デハロゲナーゼと、注目のタンパク質との間にプロテアーゼ認識配列を有するコネクタ配列を含む、請求項22に記載のポリヌクレオチド。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図2A】
【図2B】
【図3−1】
【図3−2】
【図4−1】
【図4−2】
【図4−3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19−1】
【図19−2】
【図19−3】
【図19−4】
【図19−5】
【図19−6】
【図19−7】
【図19−8】
【図19−9】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図2A】
【図2B】
【図3−1】
【図3−2】
【図4−1】
【図4−2】
【図4−3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19−1】
【図19−2】
【図19−3】
【図19−4】
【図19−5】
【図19−6】
【図19−7】
【図19−8】
【図19−9】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【公開番号】特開2013−78329(P2013−78329A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−264713(P2012−264713)
【出願日】平成24年12月3日(2012.12.3)
【分割の表示】特願2009−534717(P2009−534717)の分割
【原出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【出願人】(593089149)プロメガ コーポレイション (57)
【氏名又は名称原語表記】Promega Corporation
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年12月3日(2012.12.3)
【分割の表示】特願2009−534717(P2009−534717)の分割
【原出願日】平成19年10月30日(2007.10.30)
【出願人】(593089149)プロメガ コーポレイション (57)
【氏名又は名称原語表記】Promega Corporation
【Fターム(参考)】
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