説明

キノリジジノンM1受容体ポジティブアロステリックモジュレータ

本発明は、M1受容体ポジティブアロステリックモジュレータであり、アルツハイマー病、統合失調症、疼痛又は睡眠障害のような、M1受容体が関与する疾患の治療に有用な、式(I)の化合物に関する。本発明は、前記化合物を含む医薬組成物、M1受容体により介在される疾患の治療における、化合物及び組成物の使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キノリジジノン化合物類、その塩、それらを含む医薬組成物、並びにヒトの身体の治療におけるそれらの使用に関する。特に、本発明は、キノリジジノン化合物類に関し、これは、ムスカリン性M1受容体ポジティブアロステリックモジュレータであり、アルツハイマー病及びムスカリン性M1受容体により介在される他の疾患の治療において有用である。
【背景技術】
【0002】
アルツハイマー病は、段階的記憶障害、言語及び視空間スキルの喪失及び行動欠陥を生じさせる高齢者を襲う一般的な神経変性疾患である。この疾患の特徴は大脳皮質、海馬、基底前脳及び脳の他の領域におけるコリン作動性ニューロンの変性、神経原線維変化及びアミロイドβペプチド(Aβ)の蓄積を含む。Aβは、ベータ−アミロイド前駆体タンパク質(APP)をベータ−アミロイドタンパク質切断酵素(「ベータ−セクレターゼ」又は「BACE」)及びガンマ−セクレターゼによりプロセシングすることにより脳において産生される39−43アミノ酸である。このプロセシングは、脳内のAβの蓄積を誘発する。
【0003】
コリン作動性神経伝達は、アセチルコリンのニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)又はムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)のいずれかへの結合を含む。コリン作動性機能低下がアルツハイマー病を患っている患者の認知欠陥の原因となるとの仮説が立てられている。従って、アセチルコリン加水分解を阻害するアセチルコリンエステラーゼ阻害剤は、米国においてアルツハイマー病患者の認知障害の治療に用いるために認可されている。アセチルコリンエステラーゼ阻害剤はアルツハイマー病患者で若干の認知強化を与えるが、この治療が根底の病気の症状を変化させることは示されていない。
【0004】
コリン作動性機能低下説に対抗する第2の潜在的な薬物療法の標的はムスカリン性受容体の活性化である。ムスカリン性受容体は身体全体に広く存在している。5種の異なるムスカリン性受容体(M1〜M5)が哺乳動物において確認されている。中枢神経においては、ムスカリン性受容体は、認知、挙動、感覚、運動及び自律神経性機能に関与している。大脳皮脂、海馬及び線条体中に存在しているムスカリン性M1受容体が認知過程において主要な役割を果たしていることがわかっており、アルツハイマー病の病態生理において役割を果たしていると考えられている。Eglen et al,TRENDS in Pharmacological Sciences,2001,22:8,409−414を参照されたい。
【0005】
更に、対症治療のみを与えることが知られているアセチルコリンエステラーゼ阻害剤とは異なり、M1アゴニストはアルツハイマー病の根底にある疾患メカニズムを治療する可能性をも有している。アルツハイマー病のコリン作動性仮説はβ−アミロイド及び過リン酸化タウタンパク質の両方と関連している。β−アミロイドの形成は、ムスカリン性受容体とG−タンパク質とのカップリングを損なわせる可能性がある。M1ムスカリン性受容体の刺激は、神経保護性αAPP断片の形成を増大し、これによりAβペプチドの形成が防止されることがわかっている。従って、M1アゴニストはAPPプロセシングを変更し、αAPPの分泌を増大し得る。Fisher,Jpn.J.Pharmacol.,2000,84:101−112を参照されたい。
【0006】
しかし、アルツハイマー病のために開発、研究されているM1リガンドは他のムスカリン性受容体リガンドに共通の副作用(例えば、発汗、嘔吐及び下痢)を引き起こす。Spalding et al,Mol.Pharmacol.,2002,61:6,1297−1302を参照されたい。
【0007】
ムスカリン性受容体は1個以上のアロステリック部位を含むことが知られており、前記アロステリック部位は一次結合又はオルトステリック部位に結合するムスカリン性リガンドとの親和性を変化させ得る。例えば、S.Lazareno et al,Mol.Pharmacol.,2002,62:6,1491−1505;S.Lazareno et al,Mol.Pharmacol.,2000,58,194−207を参照されたい。
【0008】
従って、ムスカリン性M1受容体ポジティブアロステリックモジュレータである本発明の化合物はアルツハイマー病及びムスカリン性M1受容体により介在される他の疾患の治療に有用であると考えられる。
【発明の概要】
【0009】
発明の要旨
本発明は、M1受容体ポジティブアロステリックモジュレータとして有用な、一般式(I)
【0010】
【化1】

の新規なキノリジジノン化合物類又は薬学的に許容されるその塩に関する。
【0011】
本発明は、更に、一般式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩の治療的有効量を患者に投与することにより、アルツハイマー病、認知障害、統合失調症、疼痛性障害及び睡眠障害のような、M1受容体が関与する疾患又は障害について患者(好ましくはヒト)を治療する方法に関する。本発明は、式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩の有効量と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物、並びにこのような疾患の治療における、本発明の化合物及び医薬組成物の使用にも関する。
【0012】
発明の詳細な記載
一実施態様においては、本発明は、一般式(I):
【0013】
【化2】

【0014】
[式中、
Qは、
【0015】
【化3−1】

【0016】
【化3−2】

からなる群から選択され;
及びXは、
(1)−N−、及び
(2)−CR−からなる群から選択され;
は、
(1)−NR−、
(2)−CR=CR−、
(3)−O−、及び
(4)−S−からなる群から選択され;
及びXは、
(1)−N−、
(2)−NR−、
(3)−CHR−、及び
(4)−CR−からなる群から選択され;
は、
(1)−CHR−、
(2)−CR−、
(3)−CHR−CHR−、及び
(4)−CHR−CR−からなる群から選択され;
、X及びXと結合する点線は任意の二重結合を表し、
(a)XとXとの間の点線が存在しない場合、X及びXは、−NR−及び−CHR−から選択され、XとXとの間の点線が存在する場合、X及びXは、−N−及び−CR−から選択され、
(b)Xと結合する点線が存在しない場合、Xは、−CHR−及び−CHR−CHR−から選択され、Xと結合する点線が存在する場合、Xは、−CR−及びCHR−CR−から選択され;
は、N−ヘテロシクリル環の1個以上の環状炭素原子に存在していてもよく、各Rは、
(1)−C1−6アルキル、
(2)−C3−8シクロアルキル、
(3)−C6−10アリール、
(4)ヘテロアリール、又は
(5)−C(=O)−OR6Aからなる群から選択され、ここで、Rアルキル、アリール又はヘテロアリール部分は、1個以上の
(a)ハロゲン、
(b)ヒドロキシル、
(c)アルキルが1個以上のハロゲンで置換されていてもよい−C1−6アルキル、
(d)−CN、
(e)−C6−10アリール、
(f)−NHC(=O)−OR6Aにより置換されていてもよく;
は、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、
(3)−OC1−6アルキル、
(4)−NO
(5)S(O)6A
(6)ハロゲン、
(7)ヒドロキシル、
(8)−CN、
(9)−NR6A6B
(10)−C6−10アリール、
(11)ヘテロアリール、又は
(12)−C(=O)−OR6Aからなる群から選択され、ここで、Rアルキル、アリール又はヘテロアリール部分は、1個以上の
(a)ハロゲン、
(b)ヒドロキシル、
(c)アルキルが1個以上のハロゲンで置換されていてもよい−C1−6アルキル、
(d)−CN、
(e)−C6−10アリール、により置換されていてもよく;
又は隣接する炭素原子上の2個のRアルキル基が一緒に連結し、N−ヘテロシクリル環と縮合する飽和若しくは不飽和環を形成してもよく、
又はRアルキル基及びRアルキル基が一緒に連結し、N−ヘテロシクリル環と縮合する飽和若しくは不飽和環を形成してもよく;
は、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、
(3)−(CH−C6−10アリール、及び
(4)−C3−8シクロアルキルからなる群から選択され、ここで、前記Rアルキル、アリール又はシクロアルキル部分は、1個以上の
(a)ハロゲン、
(b)ヒドロキシ、及び
(c)シアノにより置換されていてもよく;
は、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、及び
(3)−CH−アリールからなる群から選択され、ここで、前記Rアルキル又はアリール部分は、1個以上の
(a)ハロゲン、
(b)シアノ、及び
(c)前記アルキルが1個以上のハロで置換されていてもよい−O−C1−6アルキルにより置換されていてもよく;
6A及びR6Bは、独立して
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、
(3)−(CH−アリール、又は
(4)−C(=O)−O−C1−6アルキルからなる群から選択され、ここで、前記R6A又はR6Bアルキル若しくはアリール部分は、1個以上の
(a)ハロゲン、
(b)シアノ、及び
(c)前記アルキルが1個以上のハロで置換されていてもよい−O−C1−6アルキルにより置換されていてもよく;
mは0又は1であり;
nは0、1又は2であり;そして
pは0、1又は2である]の化合物及び薬学的に許容されるその塩に関する。
【0017】
式(I)の化合物の一実施態様においては、Qは、以下に示すような置換基(1):
【0018】
【化4】

である。
【0019】
Qが(1)である場合の式(I)の化合物のある実施態様においては、X−X−X環は、N−ヘテロシクリル基と縮合するフェニル基を形成する。この実施態様における具体的なQ基は、以下を含む。
【0020】
【化5−1】

【0021】
【化5−2】

【0022】
【化5−3】

【0023】
【化5−4】

【0024】
また、X−X−X環は、N−ヘテロシクリル基と縮合する5員環のヘテロアリール基を形成する。この実施態様における具体的なQ基は、以下を含む。
【0025】
【化6−1】

【0026】
【化6−2】

【0027】
また、X−X−X環は、N−ヘテロシクリル基と縮合する6員環のヘテロアリール基を形成する。この実施態様における具体的なQ基は、以下を含む。
【0028】
【化7】

【0029】
Qが(1)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは、N−ヘテロシクリル環の各環状炭素原子に存在していない。
【0030】
Qが(1)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは、N−ヘテロシクリル環の環状炭素原子の1個に存在し、
(1)ハロゲン、ヒドロキシル及びCNで置換されていてもよい−C1−6アルキル、
(2)−C3−8シクロアルキル、
(3)フェニル、
(4)ベンジル、
(5)ピリジル、
(6)イソフラザニル、
(7)チエニル、又は
(8)−C(=O)−C1−6アルキルから選択される。
【0031】
Qが(1)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは水素である。
【0032】
式(I)の化合物の第二の実施態様においては、Qは、以下に示すような(2)である:
【0033】
【化8】

【0034】
Qが(2)である場合の式(I)の化合物のある実施態様においては、X−X−X環は、N−ヘテロシクリル基と縮合するフェニル基を形成する。式(I)の化合物の具体的なQ基は、Qが(2)である場合は、以下である。
【0035】
【化9】

【0036】
Qが(2)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは、N−ヘテロシクリル環の各環状炭素原子に存在していない。
【0037】
Qが(2)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは、N−ヘテロシクリル環の環状炭素原子の1個に存在し、
(1)ハロゲン、ヒドロキシル及びCNで置換されていてもよい−C1−6アルキル、
(2)−C3−8シクロアルキル、
(3)フェニル、
(4)ベンジル、
(5)ピリジル、
(6)チエニル、又は
(7)−C(=O)−C1−6アルキルから選択される。
【0038】
Qが(2)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは水素である。
【0039】
式(I)の化合物の第三の実施態様においては、Qは、以下に示すような(3)である:
【0040】
【化10】

【0041】
Qが(3)である場合の式(I)の化合物のある実施態様においては、X−X−X環は、N−ヘテロシクリル基と縮合するフェニル基を形成する。式(I)の化合物の具体的なQ基は、以下である。
【0042】
【化11】

【0043】
Qが(3)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは、N−ヘテロシクリル環の各環状炭素原子に存在していない。
【0044】
Qが(3)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは、N−ヘテロシクリル環の環状炭素原子の1個に存在し、
(1)ハロゲン、ヒドロキシル及びCNで置換されていてもよい−C1−6アルキル、
(2)−C3−8シクロアルキル、
(3)フェニル、
(4)ベンジル、
(5)ピリジル、
(6)チエニル、又は
(7)−C(=O)−C1−6アルキルから選択される。
【0045】
Qが(3)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは水素である。
【0046】
式(I)の化合物の第四の実施態様においては、Qは、以下に示すような(4)である:
【0047】
【化12】

【0048】
Qが(4)である場合の式(I)の化合物の具体的なQ基は、以下である。
【0049】
【化13】

【0050】
Qが(4)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは、N−ヘテロシクリル環の各環状炭素原子に存在していない。
【0051】
Qが(4)である場合の式(I)の化合物のその他の実施態様においては、Rは、N−ヘテロシクリル環の環状炭素原子の1個に存在し、
(1)ハロゲン、ヒドロキシル及びCNで置換されていてもよい−C1−6アルキル、
(2)−C3−8シクロアルキル、
(3)フェニル、
(4)ベンジル、
(5)ピリジル、
(6)チエニル、又は
(7)−C(=O)−C1−6アルキルから選択される。
【0052】
Qが(4)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは水素である。
【0053】
式(I)の化合物の第五の実施態様においては、Qは、以下に示すような(5)である:
【0054】
【化14】

【0055】
Qが(5)である場合の式(I)の化合物の具体的なQ基には、以下を含む。
【0056】
【化15−1】

【0057】
【化15−2】

【0058】
Qが(5)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは、N−ヘテロシクリル環の各環状炭素原子に存在していない。
【0059】
Qが(5)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、X−X−X環は、N−ヘテロシクリル環と縮合する5員環のヘテロアリール環を形成する。
【0060】
Qが(5)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、XはCRであり、Rは、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、又は
(3)−C6−10アリールからなる群から選択され、ここで、Rアルキル又はアリール部分は、1個以上のハロゲンにより置換されていてもよい。
【0061】
Qが(5)である場合の式(I)の化合物の他の実施態様においては、XはCRであり、Rは、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、
(3)−C6−10アリール、又は
(4)ヘテロアリール(好ましくはピリジル又はピラゾリル)からなる群から選択され、ここで、Rアルキル、アリール又はヘテロアリール部分は、1個以上のハロゲンにより置換されていてもよい。
【0062】
Qが(5)である場合の式(I)の化合物の特定の実施態様においては、Rは水素である。
【0063】
一実施態様においては、本発明は、一般式(I)の化合物の治療上有効な量を患者に投与することによる、アルツハイマー病、認知障害、統合失調症、疼痛性障害及び睡眠障害のような、M1受容体が関与する疾患について患者(好ましくはヒト)を治療する方法に関する。
【0064】
本発明は、アルツハイマー病、認知障害、統合失調症、疼痛性障害及び睡眠障害のような、M1受容体が関与する疾患又は障害の治療のための、式(I)の化合物の使用にも関する。
【0065】
本発明は、式(I)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と薬学的に許容される担体とを含む、アルツハイマー病、認知障害、統合失調症、疼痛性障害及び睡眠障害のような、M1受容体が関与する疾患又は障害の治療のための薬剤又は医薬組成物にも関する。
【0066】
本発明は、更に、式(I)の化合物と、1種以上の薬学的に許容される担体とを混合することによる、アルツハイマー病、認知障害、統合失調症、疼痛性障害及び睡眠障害のような、M1受容体が関与する疾患又は障害を治療するための薬剤又は医薬組成物を製造する方法に関する。
【0067】
式(I)の化合物の属において、式(II):
【0068】
【化16】

(式中、R及びRは前記で定義された通りであり、R2A、R2B、R2C及びR2Dは、Rと同じ置換基から選択される)の化合物及び薬学的に許容されるその塩の下位の属がある。
【0069】
式(II)の化合物の特定の実施態様においては、R2A、R2B、R2C及びR2Dは、それぞれ水素である。
【0070】
式(II)の化合物の他の実施態様においては、R2A及びR2Dは、いずれも水素であり、R2B及びR2Cは、Rと同じ置換基から選択される。
【0071】
式(I)の化合物の属において、式(III):
【0072】
【化17】

(式中、Rは前記で定義された通りであり、R2E及びR2Fは、Rと同じ置換基から選択される)の化合物及び薬学的に許容されるその塩の下位の属がある。
【0073】
式(I)の化合物の属において、式(IV):
【0074】
【化18】

(式中、Rは前記で定義された通りであり、R2G及びR2Hは、Rと同じ置換基から選択される)の化合物及び薬学的に許容されるその塩の下位の属がある。
【0075】
式(I)又は薬学的に許容されるその塩の特定の実施態様は、本明細書において実施例1〜98として開示される。
【0076】
本発明は、式(II)〜(IV)の化合物又は薬学的に許容されるその塩の治療上有効な量を患者に投与することによる、アルツハイマー病、認知障害、統合失調症、疼痛性障害及び睡眠障害のような、M1受容体が関与する疾患又は障害について患者(好ましくはヒト)を治療する方法にも関する。
【0077】
本発明は、式(II)〜(IV)の化合物又は薬学的に許容されるその塩を患者に投与することによる、アルツハイマー病、認知障害、統合失調症、疼痛性障害及び睡眠障害のような、M1受容体が関与する疾患又は障害の治療のための、式(II)〜(IV)の化合物の使用にも関する。
【0078】
本発明は、式(II)〜(IV)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と薬学的に許容される担体とを含む、アルツハイマー病、認知障害、統合失調症、疼痛性障害及び睡眠障害のような、M1受容体が関与する疾患又は障害を患者(好ましくはヒト)において治療するための薬剤又は医薬組成物にも関する。
【0079】
本発明は、式(II)〜(IV)の化合物又は薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される担体とを混合することによる、アルツハイマー病、認知障害、統合失調症、疼痛性障害及び睡眠障害のような、M1受容体が関与する疾患を治療するための薬剤又は医薬組成物を製造する方法に関する。
【0080】
式(I)〜(IV)のいずれか又はその置換基内に変数が1回以上現れる場合、特に指定しない限り、それらの変数の個々の出現は、お互いに独立している。
【0081】
本明細書で用いられる場合、特に、R、R、R、R、R6A及びR6Bの定義において、それ自体又は他の置換基の一部としての「アルキル」なる用語は、指定された炭素原子数を有する、飽和の直鎖又は分岐鎖炭化水素基を意味する(例えば、C1−10アルキルは1〜10個の炭素原子を有するアルキル基を意味する)。本発明において用いられる好ましいアルキル基は、1〜6個の原子を有するC1−6アルキル基である。具体的なアルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等が含まれる。Cアルキルは結合を意味する。
【0082】
本明細書で用いられる場合、特に、R及びRの定義において、それ自体又は他の置換基の一部としての「シクロアルキル」なる用語は、指定された炭素原子数を有する飽和環状炭化水素基を意味する(例えば、C3−12シクロアルキルは、3〜12個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する)。本明細書で用いられる場合、シクロアルキルなる用語には、単環式、二環式及び三環式飽和炭素環、並びに架橋及び縮合炭素環系、例えばスピロ縮合環系が含まれる。
【0083】
本発明において用いられる好ましいシクロアルキルは、3〜8個の炭素原子を有する、単環式C3−8シクロアルキル基である。具体的な単環式シクロアルキル基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が含まれる。
【0084】
本明細書で用いられる場合、特に、R、R、R、R、R6A及びR6Bの定義において、それ自体又は他の置換基の一部としての「アリール」なる用語は、芳香族環状炭化水素基を意味する。好ましいアリール基は、6〜10個の炭素原子を有する。「アリール」なる用語には、多環系及び単環系が含まれる。本発明において用いられる好ましいアリール基には、フェニル及びナフチルが含まれる。
【0085】
「アリール」なる用語には、部分的に芳香族である(すなわち、縮合環の1つが芳香族であり、他が非芳香族である)縮合環式炭化水素環も含まれる。部分的に芳香族である具体的なアリール基はインダニルである。
【0086】
本明細書で用いられる場合、「ハロ」又は「ハロゲン」なる用語には、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードが含まれる。
【0087】
本明細書で用いられる場合、特に、R及びRの定義において、それ自体又は他の置換基の一部としての「ヘテロアリール」なる用語は、環炭素原子及び少なくとも1個の環ヘテロ原子(O、N又はS)を有し、構成環の少なくとも1個が芳香族である、環式又は多環式基を意味する。本発明において用いられる具体的なヘテロアリール基には、カルバゾイル、カルボリニル、クロメニル、シンノリニル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、イソベンゾフラニル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾイミダゾロニル、インダゾリル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、インドラジニル、インジニル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ベンゾピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、キノリル、イソキノリル、テトラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、チエニル、ベンゾチエニル、ベンゾチアゾリル、キノキサリニル、トリアジニル及びトリアゾリル、及びそのN−オキシドが含まれる。
【0088】
好ましいR及びRヘテロアリール基は、5〜12個の環原子を有する。このような1つの実施態様においては、ヘテロアリール基は5又は6個の環原子を有する。
【0089】
例えば、R及びRヘテロアリール基の1つのサブグループは、5又は6個の環原子及び1個のヘテロ原子、これは窒素であるが、を有する。この実施態様における具体的なヘテロアリール基はピリジル及びピロリルである。
【0090】
及びRヘテロアリール基の他のサブグループは、5又は6個の環原子と、硫黄及び窒素から選択される2個のヘテロ原子を有する。この実施態様における具体的なヘテロアリール基は、ピラゾリル、イミダゾリル、チエニル及びイソチアゾリルである。
【0091】
及びRヘテロアリール基の他のサブグループは、7又は8個の環原子と、酸素、硫黄及び窒素から選択される2個のヘテロ原子を有する。この実施態様における具体的なヘテロアリール基は、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル及びキノキサリニルである。
【0092】
「ヘテロアリール」なる用語には、部分的に芳香族である(すなわち、縮合環の1つが芳香族であり、他が非芳香族である)、縮合環式ヘテロシクリル環も含まれる。部分的に芳香族の具体的なヘテロアリール基はベンゾジオキソールである。
【0093】
本明細書で定義されるようなヘテロアリール基が置換されている場合、置換基は、置換を可能にする原子価を有する、ヘテロアリール基の環炭素原子又は環ヘテロ原子(すなわち、窒素、酸素又は硫黄)と結合し得る。好ましくは、置換基は環炭素原子と結合する。同様に、ヘテロアリール基が本明細書において置換基として定義されている場合、結合点はヘテロアリール基の環炭素原子又は結合を可能にする原子価を有する環ヘテロ原子(すなわち、窒素、酸素又は硫黄)上にあり得る。好ましくは、結合は環炭素原子にある。
【0094】
本明細書で用いられる場合、それ自体又は他の置換基の一部としての「ヘテロシクリル」なる用語は、1個以上の環炭素原子がヘテロ原子(例えば、N又はO)で置換されている、前記で定義されたシクロアルキル基を意味する。本発明において用いられる、適切な非芳香族ヘテロシクリル基には、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル及びイミダゾリジニルが含まれる。特定の実施態様においては、本発明において用いられるヘテロシクリル基は、4〜8個の環原子と、1個の窒素又は酸素ヘテロ原子を有する。
【0095】
本明細書で定義されるようなヘテロシクリル基が置換されている場合、置換基は、置換を可能にする原子価を有する、ヘテロシクリル基の環炭素原子又は環ヘテロ原子(すなわち、窒素、酸素又は硫黄)と結合し得る。同様に、ヘテロシクリル基が本明細書において置換基として定義されている場合、結合点はヘテロシクリル基の環炭素原子又は結合を可能にする原子価を有する環ヘテロ原子(すなわち、窒素、酸素又は硫黄)上にあり得る。
【0096】
本発明の化合物は、1個以上の不斉中心を有する場合がある。不斉中心を有する化合物により鏡像異性体(光学異性体)、ジアステレオマー(立体配置異性体)又はその両方が生じ、混合物における全ての可能な鏡像異性体及びジアステレオマー、並びに精製又は部分的精製化合物は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。本発明は、式(I)〜(IV)の化合物の全てのこのような異性体を包含することを意味する。
【0097】
式(I)〜(IV)は、特定の位置における明確な立体化学なしで前記に示されている。本発明は、式(I)〜(IV)の全ての立体異性体及び薬学的に許容されるその塩を含む。
【0098】
鏡像異性体的又はジアステレオマー的に富む化合物の独立した合成又はそのクロマトグラフ分離は、本明細書に開示されている方法の適切な修飾により当該技術分野で公知なように実施することができる。それらの絶対立体化学は、結晶性生成物又は必要に応じて公知の絶対立体配置の不斉中心を含む試薬を用いて誘導体化される結晶性中間体のX−線結晶学により決定することができる。
【0099】
所望であれば、化合物のラセミ混合物は、個々の鏡像異性体又はジアステレオマーが分離されるように分離することができる。分離は、当該技術分野で周知の方法により、例えば、化合物のラセミ混合物を鏡像異性体的に純粋な化合物とカップリングしてジアステレオマー混合物を精製し、次いで標準的方法、例えば、分別結晶又はクロマトグラフィーにより個々のジアステレオマーを分離する。カップリング反応は、鏡像異性体的に純粋な酸又は塩基を用いる塩の生成である場合がある。次いで、ジアステレオマー誘導体は、付加したキラル残基を切断することにより純粋な鏡像異性体に変換され得る。これらの化合物のラセミ混合物は、キラル固定相を用いるクロマトグラフ方法によっても直接分離することができ、この方法は当該技術分野で周知である。
【0100】
また、化合物の任意の鏡像異性体又はジアステレオマーは、当該技術分野において周知の方法により、周知の立体配置の光学的に純粋な出発原料又は試薬を用いて立体選択的合成により得ることができる。
【0101】
本発明の化合物は、試薬及び通常の合成手段を用いて容易に入手できる出発原料を用い、変数が前記で定義された通りであるか又は由来する、以下の反応スキームに従い調製することができる。有機合成の分野における当業者に公知な変形を用いることも可能であるが、詳細には言及しない。
【0102】
本発明は、本発明の化合物に調製における中間体として有用な化合物の合成方法をも提供する。
【0103】
【化19】

【0104】
化合物1は文献(J.Am.Chem.Soc.;126;50;2004;16353−16360)に開示されており、水酸化ナトリウムのような塩基を用いてカルボン酸に加水分解することができ、適切な溶媒中、シアノ水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤を用い、2のようなアミンを用いて還元的アミノ化を受け、実施例1を得ることができる。また、還元はアミン2を用い、エチルエステル1により直接実施することができる。それに続くエステル基の加水分解は、THF、エタノール又はDMSOのような溶媒中、水酸化ナトリウムのような塩基を用いて実施し、実施例2のナトリウム塩を得ることができる。
【0105】
【化20】

【0106】
スキーム1における還元的アミノ化において用いられる多くのアミン類は市販されているか、又は文献に開示されている。更に、スキーム2に示すように、多くのアミンが結合でき、それに続く修飾を受けることができる。化合物3はスキーム1に開示されるようにして調製することができ、THF又はDMSOのような溶媒中、炭酸セシウムのような塩基を用い、パラジウムのような遷移金属及びホスフィンリガンドを用い、アルキル、アリール又は亜鉛又はホウ素のようなビニル金属種によりクロスカップリング反応を受けることができる。エステルの加水分解により実施例87が得られる。
【0107】
前記任意の合成順序の間、関連する任意の分子の感受性基又は反応基を保護することが必要であるか又は望ましい。これは、Protective Groups in Organic Chemistry,ed.J.F.W.McOmie,Plenum Press,1973,及びT.W.Greene & P/G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,1991に開示されているような、通常の保護基を用いて実施することができる。保護基は、当該技術分野から公知の方法を用いて、好都合に続いて起こる工程で除去することができる。
【0108】
本発明の化合物の特定の実施態様、及びそれを製造する方法は、本発明の実施例に開示されている。
【0109】
「実質的に純粋」なる用語は、単離物質が当該技術分野において公知の分析技術によりアッセイし、少なくとも90%の純度、好ましくは95%の純度、更に好ましくは99%の純度であることを意味する。
【0110】
本明細書で用いられる場合、「ムスカリン性M1受容体」なる用語は、Gタンパク質共役受容体のスーパーファミリーに由来するムスカリン性アセチルコリン受容体の5種のサブタイプの1種を意味する。ムスカリン性受容体のファミリーは、例えばPharmacol.Ther.,1993,58:319−379;Eur.J.Pharmacol.,1996,295:93−102;及びMol.Pharmacol.,2002,61:1297−1302に開示されている。ムスカリン性受容体は、1種以上のアロステリック部位を含み、一次結合又はオルソステリック部位に結合するムスカリン性リガンドとのアフィニテイーを変更し得ることが知られている。例えば、S.Lazareno et al,Mol.Pharmacol.,2002,62:6,1491−1505を参照されたい。
【0111】
本明細書で用いられる場合、「ポジティブアロステリックモジュレータ」及び「アロステリック増強剤」なる用語は、置換可能に用いられ、受容体のアロステリック部位と相互作用して一次結合部位を活性化するリガンドを意味する。本発明の化合物は、ムスカリン性M1受容体のポジティブアロステリックモジュレータである。例えば、モジュレーターまたは増強剤は、動物、特にヒトにおけるムスカリン性M1受容体のオルソステリック部位で内因性リガンド(例えば、アセチルコリン又はキサノメリン)により生ずる応答を直接又は間接的に増大させ得る。
【0112】
アロステリック受容体部位におけるリガンドの作用は、当業者に公知のように「アロステリック三元複合体モデル」に従っても理解され得る。アロステリック三元複合体モデルは、ムスカリン性受容体のファミリーに関連してBirdsall et al,Life Sciences,2001,68:2517−2524に開示されている。アロステリック結合部位の役割に関する一般的記載については、Christopoulos,Nature Reviews:Drug Discovery,2002,1:198−210を参照されたい。
【0113】
本発明の化合物はムスカリン性M1受容体のオルソステリックアセチルコリン部位とは異なるアロステリック結合部位に結合し、それによりM1受容体のオルソステリック部位における内因性リガンドアセチルコリンにより生ずる応答を増大させると考えられる。また、本発明の化合物はムスカリン性M1受容体のキサノメリン部位とは異なるアロステリック部位に結合し、それによりM1受容体のオルソステリック部位における外因性リガンドキサノメリンにより生ずる応答を増大させるとも考えられる。
【0114】
「薬学的に許容される塩」なる用語は、無機又は有機の塩基、並びに無機又は有機の酸を含む薬学的に許容される非毒性の塩基又は酸から調製される塩を意味する。本発明の化合物は、遊離塩型の化合物中に存在する酸官能基の数に応じてモノ、ジ又はトリ塩であり得る。遊離塩及び無機塩基から誘導される塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第一鉄、第二鉄、リチウム、マグネシウム、第一マンガン、第二マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛等が含まれる。
【0115】
固体形態の塩は2種以上の結晶構造で存在し得、水和物の形態もとり得る。薬学的に許容される有機非毒性塩基から誘導される塩には、第1級、第2級及び第3級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂、例えばアルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレン−ジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等の塩が含まれる。
【0116】
本発明の化合物が塩基性の場合、塩は無機酸及び有機酸を含む薬学的に許容される非毒性酸から調製され得る。前記酸には、酢酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸,グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムコ酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等が含まれる。
【0117】
本発明は、有効量の本明細書中に開示される式(I)〜(IV)の化合物を投与することを含む、前記活性を必要とする患者または被験者(例えば、哺乳動物)におけるM1アロステリックモジュレータとしての前記化合物の使用に関する。ヒトに加えて、各種の他の哺乳動物が本発明の方法に従って治療され得る。
【0118】
本発明の化合物はアルツハイマー病の治療又は回復において有用である。本発明の化合物は、ムスカリン性M1受容体により介在される他の疾患、例えば、統合失調症、睡眠障害、疼痛障害(急性疼痛、炎症性疼痛及び神経障害性疼痛を含む)、及び認知障害(軽度認知障害を含む)の治療又は回復においても有用であり得る。本発明の化合物により治療され得る他の症状には、パーキンソン病、肺性高血圧、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喘息、尿失禁、緑内障、統合失調症、21トリソミー(ダウン症候群)、脳アミロイドアンギオパチー、退行性認知症、ドイツ型アミロイドーシスを伴う遺伝性大脳出血(HCHWA−D)、クロイツフェルト・ヤコブ疾患、プリオン病、筋萎縮性側索硬化症、進行性核上性麻痺、頭部外傷、卒中、膵炎、封入体筋炎、他の末梢アミロイドーシス、糖尿病、自閉症及びアテローム性動脈硬化症が含まれる。
【0119】
好ましい実施態様においては、本発明の化合物はアルツハイマー病、認知障害、統合失調症、疼痛障害及び睡眠障害の治療において有用である。例えば、本発明の化合物は、アルツハイマー型認知症を予防するため、並びにアルツハイマー型の早期、中期または後期認知症を治療するために有用であり得る。
【0120】
本発明の化合物が有用であり得る潜在的統合失調症病状又は疾患には、以下の病状又は疾患:統合失調腸を含む統合失調症又は精神病(妄想型、解体型、緊張型又は未分化型)、統合失調症様障害、統合失調性感情障害、妄想性障害、短時間の精神障害、共通精神障害、一般病状及び物質誘発性又は薬剤(フェンシクリジン、ケタニミン及び他の麻酔薬、アンフェタミン及び他の覚醒剤及びコカイン)誘発性精神障害、情動障害と関連する精神病、短時間の反応精神病、統合失調性精神病、統合失調症又は統合失調症型人格障害のような「統合失調症スペクトラム」障害、統合失調症及び他の精神病のポジティブ及びネガティブな症状をいずれも含む、精神病と関連する病気(大うつ、躁うつ病(双極性)、アルツハイマー病及び心的外傷後ストレス症候群等);認知症を含む認知障害(アルツハイマー病、虚血、多発梗塞性痴呆、外傷、血管の問題又は脳卒中、HIV疾患、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、周生期低酸素症、他の一般的病状又は薬物乱用と関連する);精神錯乱、健忘障害又は加齢による認知低下の1種以上が含まれる。
【0121】
他の具体的な実施態様においては、本発明は、本発明の化合物の有効量を、治療を必要とする患者に投与することを含む、統合失調症又は精神病の治療方法を提供する。特定の統合失調症又は精神病の症状は、妄想型、解体型、緊張型又は未分化型統合失調症及び物質誘発性精神障害である。現在、精神障害診断統計便覧の第4版改訂版(DSM−IV−TR)(2000年、米国精神医学会、ワシントンDC)は、妄想型、解体型、緊張型または未分化型統合失調症及び物質誘発性精神病性障害を含む診断ツールを提供している。本明細書で用いられる場合、「統合失調症又は精神病」なる用語は、DSM−IV−TRに記載のように、それらの精神障害の治療を含む。当業者は、精神障害のための他の命名法、疾病分類学及び分類体系があり、これらのシステムが医学及び科学的進歩とともに進化することを理解するであろう。従って、「統合失調症又は精神病」なる用語は、他の診断源に記載される類似の障害を含むことを意図している。
【0122】
本発明の化合物が有用であり得る潜在的睡眠症状又は障害には、睡眠の質の強化;睡眠の質の向上;睡眠維持の増大;被験者が眠ろうと試みた時間で割った被験者が眠っている時間から計算される値の上昇;睡眠の潜伏または開始の減少(寝入るのにかかる時間);寝入り難さの減少;睡眠連続性の増加;睡眠中に覚醒する回数の減少;夜間覚醒の減少;寝始めた後覚醒するまでの時間の減少;全睡眠量の増加;睡眠の細分化の減少;REM睡眠発作のタイミング、頻度または期間の変化;徐波睡眠(すなわち、ステージ3又は4)睡眠発作のタイミング、頻度及び期間の変化;ステージ2睡眠の量及び%の増加;徐波睡眠の促進;睡眠中のEEG−デルタ活性の強化;昼間機敏さの増加;昼間傾眠の減少;過度の昼間眠気の治療又は抑制;不眠;過眠症;ナルコレプシー;睡眠の中断;睡眠時無呼吸;覚醒;夜間ミオクローヌス;REM睡眠中断;時差ぼけ;交替勤務者の睡眠障害;睡眠異常;夜驚症;うつ病、情緒/気分障害、並びに夢遊病及び夜尿症に関連する不眠、並びに老化に伴う睡眠障害;アルツハイマーの日没症候群;日周期リズムに関連する症状、並びに時間帯を横切る旅行及び交替勤務のローテーションスケジュールに関連する精神的及び肉体的障害;副作用としてREM睡眠を減少させる薬物に起因する症状;非元気回復睡眠及び筋肉痛により発現される症候群、又は睡眠中の呼吸異常に関連する睡眠時無呼吸;及び睡眠の質の低下により生ずる症状が含まれる。
【0123】
本発明の化合物が有用であり得る疼痛障害には、神経障害性疼痛(例えば、帯状疱疹後神経痛、神経損傷、「ジニア」(例:陰部神経痛)、幻肢痛、根引き抜き損傷、有痛性糖尿病性ニューロパシー、有痛性外傷モノニューロパシー、有痛性多発性ニューロパシー);(可能性として中枢神経系の任意のレベルの病巣に起因する)中枢痛症候群;術後痛症候群(例えば、乳房切除術後症候群、開胸術後症候群、断端痛);骨及び関節痛(変形性関節症)、反復運動痛、歯痛、癌痛、筋膜痛(筋肉損傷、線維筋痛);術中痛(一般手術、婦人科手術)、慢性痛、月経困難症、並びに狭心症に関連する疼痛及び異なる起源の炎症性疼痛(例えば、変形性関節症、関節リウマチ、リウマチ性疾患、腱鞘炎及び痛風)、頭痛、偏頭痛及び群発頭痛、頭痛、一次痛覚過敏、二次痛覚過敏、一次アロディニア、二次アロディニア又は中枢感作に起因する他の疼痛が含まれる。
【0124】
本発明の化合物はジスキネジアを治療又は予防するためにも用いることができる。更に、本発明の化合物は疼痛のオピオイド治療に対する耐性及び/又は依存性を低下させるため、及び、例えばアルコール、オピオイド及びコカインの禁断症状を治療するために用いることができる。
【0125】
本発明の化合物が投与される被験者又は患者は、通常、M1アロステリックモジュレーションを望んでいる男性又は女性のヒトであるが、前述の障害の治療を望んでいる他の哺乳動物、例えばイヌ、ネコ、マウス、ラット、ウシ、ウマ、ヒツジ、家兎、サル、チンパンジー又は他の類人猿、又は霊長類も含まれ得る。
【0126】
本発明の化合物は、本発明の化合物が有用である疾患又は病状の治療において1種以上の他の薬物と併用することができ、このような併用は、いずれかの薬物の単独よりも、より安全であり、又はより有効である。更に、本発明の化合物は、本発明の化合物の副作用又は毒性の危険性を治療、予防、制御、回復又は軽減させる他の薬物の1種以上と併用することができる。前述の他の薬物は、当該薬物について一般的に用いられている経路及び量で本発明の化合物と同時に、又は順次に投与され得る。従って、本発明の医薬組成物には、本発明の化合物に加えて1種以上の他の活性成分を含むものが含まれる。配合剤は、単位投与形態の配合品の一部として、又は1種以上の追加の薬物を治療投与計画の一部として別個の剤形で投与するキット又は治療プロトコルとして投与され得る。
【0127】
本発明の化合物の併用剤の例には、抗アルツハイマー病薬、例えばベータ−セクレターゼ阻害剤;アルファ7ニコチンアゴニスト;ADAM10リガンド又は活性化因子;ガンマ−セクレターゼ阻害剤;ガンマセクレターゼモジュレータ;タウリン酸化阻害剤;グリシン輸送阻害剤;LXRβアゴニスト;ApoE4立体配座モジュレーター;NR2Bアンタゴニスト;アンドロゲン受容体モジュレーター;Aβオリゴマー形成のブロッカー;5−HT4アゴニスト;5−HT6アンタゴニスト;5−HT1aアンタゴニスト;p25/CDK5阻害剤;NK1/NK3受容体アンタゴニスト;COX−2阻害剤;HMG−CoAレダクターゼ阻害剤;イブプロフェンを含むNSAID;ビタミンE;抗アミロイド抗体(抗アミロイドヒト化モノクローナル抗体を含む);ドキシサイクリン及びリファンピンのような抗生物質;(R)−フルルビプロフェン及びニトロフルルビプロフェンのような抗炎症剤;ピオグリタゾン及びロシグリタゾンのようなPPARガンマアゴニスト;CB−1受容体アンタゴニスト又はCB−1受容体インバースアゴニスト;メマンチン及びネラメキサンのようなN−メチル−D−アスパルテート(NMDA)受容体アンタゴニスト;ガランタミン、リバスチグミン、ドネペジル、タクリン及びフェンセリンのようなコリンエステラーゼ阻害剤;イブタモレン、メシル酸イブタモレン及びカプロモレリンのような成長ホルモン分泌促進物質;ヒスタミンH受容体アンタゴニスト;AMPAアゴニストまたはAMPAモジュレーター;PDE IV阻害剤;PDE 10阻害剤;GABAインバースアゴニスト;GABAα5受容体リガンド;GABA受容体リガンド;インバースアゴニスト;グリコーゲンシンターゼキナーゼ3β(GSK3β)阻害剤;ニューロンニコチンアゴニスト;選択的M1アゴニスト;HDAC阻害剤;METキナーゼ阻害剤;LCATモジュレーター;トロンビン受容体アンタゴニスト;NR2Bアンタゴニスト;mGluR5モジュレーター;mGluR1モジュレーター;mGluR2アンタゴニスト;カリウムチャンネルブロッカー;PI3k阻害剤;オレキシン受容体アンタゴニスト;IKKβ阻害剤;マクロファージ遊走阻止因子阻害剤及び微小管親和性調節キナーゼ(MARK)阻害剤;又は本発明の化合物の効果、安全性、便宜性を向上させるか、又は望ましくない副作用又は毒性を低下させる受容体又は酵素に作用する他の薬剤との併用剤が含まれる。
【0128】
本発明の化合物の併用剤の例には、統合失調症の治療のための薬剤との併用、例えば、鎮静剤、睡眠薬、抗不安薬、抗精神病薬、抗不安薬、シクロピロロン、イミダゾピリジン、ピラゾロピリミジン、マイナートランキライザー、メラトニンアゴニスト及びアンタゴニスト、メラトニン性物質、ベンゾジアゼピン、バルビツール酸塩、5HT−2アンタゴニスト等、例えば、アジナゾラム、アロバルビタール、アロニミド、アイプラゾラム、アミスルプリド、アミトリプチリン、アモバルビタール、アモキサピン、アリピプラゾール、ベンタゼパム、ベンゾクタミン、ブロチゾラム、ブプロピオン、ブスピロン、ブタバルビタール、ブタルビタール、カプリド、カルボクロラール、クロラールベタイン、抱水クロラール、クロミプラミン、クロナゼパム、クロペリドン、クロラゼペート、クロルジアゼポキシド、クロラゼプ酸、クロルプロマジン、クロザピン、シプラゼパム、デシプラミン、デクスクラモール、ジアゼパム、ジクロラールフェナゾン、ジバルプロエックス、ジフェンヒドラミン、ドキセピン、エスタゾラム、エスクロビノール、エトミデート、フェノバム、フルニトラゼパム、フルペンチキソール、フルフェナジン、フルラゼパム、フルボキサミン、フルオキセチン、フォサゼパム、グルテチミド、ハラゼパム、ハロペリドール、ヒドロキシジン、イミプラミン、リチウム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、マプロチリン、メクロクアロン、メラトニン、メホバルビタール、メプロバメート、メタクアロン、ミダフルル、ミダゾラム、ネファゾドン、ニソバメート、ニトラゼパム、ノルトリプチリン、オランザピン、オキサゼパム、パラアルデヒド、パロキセチン、ペントバルビタール、ペルラピン、ペルフェナジン、フェネルジン、フェノバルビタール、プラゼパム、プロメタジン、プロポフォール、プロトリプチリン、クアゼパム、クエチアピン、レクラゼパム、リスペリドン、ロレタミド、セコバルビタール、セルトラリン、スプロエロン(suproelone)、テマゼパム、チオリダジン、チオチキセン、トラカゾレート、トラニルシプロミン、トラゾドン、トリアゾラム、トレピパム、トリセタミド、トリクロホス、トリフルオペラジン、トリメトジン、トリミプラミン、ウルダゼパム、ベンラファキシン、ザレプロン、ジプラシドン、ゾラゼパム、ゾルピデム、及びそれらの塩の併用剤、並びにそれらの併用等が含まれ、又は本発明の化合物は、光線療法若しくは電気刺激のような物理的方法の使用と組み合わせて投与することができる。
【0129】
他の実施態様においては、本発明の化合物は、レボドパ(カルビドパ又はベンセラジドのような選択的脳外デカルボキシラーゼ阻害剤を含むか、又は含まない)、ビペリデンのような抗コリン作用薬(場合により、その塩酸塩又は乳酸塩として)及びトリヘキシフェニジル(ベンズヘキソール)塩酸塩、エンタカポンのようなCOMT阻害剤、MOA−B阻害剤、抗酸化剤、A2aアデノシン受容体アンタゴニスト、コリン作動性アゴニスト、NMDA受容体アンタゴニスト、セロトニン受容体アンタゴニスト及びドーパミン受容体アゴニスト、例えば、アレンテモール、ブロモクリプチン、フェノルドパム、リスリド、ナキサゴリド、ペルゴリド及びプラミペキサールと組み合わせて投与することができる。ドーパミンアゴニストが、薬学的に許容される塩の形態、例えば、アレンテモール臭化水素酸塩、ブロモクリプチンメシレート、フェノルドパムメシレート、ナキサゴリド塩酸塩、ペルゴリドメシレートであってもよいことが理解されるであろう。
【0130】
他の実施態様においては、本発明の化合物は、神経遮断薬のフェノチアジン、チオキサンテン、ヘテロシクリルジペンゾアゼピン、ブチロフェノン、ジフェニルブチルピペリジン及びインドロン類に由来する化合物と併用して投与することができる。フェノチアジン類の適切な例には、クロルプロマジン、メソリダジン、チオリダジン、アセトフェナジン、フルフェナジン、ペルフェナジン及びトリフルオペラジンが含まれる。チオキサンテンの適切な具体例にはクロルプロチキセン及びチオチキセンが含まれる。ジベンザゼピンの具体例はクロザピンである。ブチロフェノンの具体例はハロペリドールである。ジフェニルブチルピペリジンの具体例はピモジドである。インドロンの具体例はモリンドロンである。他の神経遮断薬には、ロキサピン、スルピリド及びリスペリドンが含まれる。本発明の化合物と併用される場合、神経遮断薬は薬学的に許容される塩の形態、例えば、塩酸クロルプロマジン、ベシル酸メソリダジン、塩酸チオリダジン、マレイン酸アセトフェナジン、塩酸フルフェナジン、エナント酸フルロフェナジン、デカン酸フルフェナジン、塩酸トリフルオペラジン、塩酸チオチキセン、デカン酸ハロペリドール、コハク酸ロキサピン及び塩酸モリンドンであってもよいことが理解される。ペルフェナジン、クロルプロチキセン、クロザピン、ハロペリドール、ピモジド及びリスペリドンは、通常は非塩形態で用いられる。従って、本発明の化合物は、アセトフェナジン、アレンテモール、アリピプラゾール、アミスルピリド、ベンズヘキソール、ブロモクリプチン、ビペリデン、クロルプロマジン、クロルプロチキセン、クロザピン、ジアゼパム、フェノルドパム、フルフェナジン、ハロペリドール、レボドパ、ベンゼラジドを含むレボドパ、カルビドパを含むレボドパ、リスリド、ロキサピン、メソリダジン、モリンドロン、ナキサゴリド、オランザピン、ペルゴリド、ペルフェナジン、ピモジド、プラミペキソール、クェンチアピン、リスペリドン、スルピリド、テトラベナジン、トリヘキシフェニジル、チオリダジン、チオチキセン、トリフルオペラジン又はジプラシドンと併用することができる。
【0131】
本発明の化合物の併用剤の例には、疼痛治療用物質、例えばアスピリン、ジンロフェナク、ジフルニサル、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラック、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、スリンダク及びトルメチンのような非ステロイド系抗炎症性物質;セレコキシブ、ロフェコキシ、バルデコキシブ、406381及び644784のようなCOX−2阻害剤;842166及びSAB378のようなCB−2アゴニスト;AMG517、705498、782443、PAC20030、V114380及びA425619のようなVR−1アンタゴニスト;SSR240612及びNVPSAA164のようなブラジキニンB1受容体アンタゴニスト;VX409及びSPI860のようなナトリウムチャネルブロッカー及びアンタゴニスト;SD6010及び274150のような一酸化窒素シンターゼ(NOS)阻害剤(iNOS及びnNOS阻害剤を含む);グリシン部位アンタゴニスト(ラコサミドを含む);ABT894のような、ニューロンニコチンアゴニスト;AZD4282のようなNMDAアンタゴニスト;カリウムチャネルオープナー;AMPA/カイニン酸受容体アンタゴニスト;ジコノチド及びNMED160のようなカルシウムチャネルブロッカー;GABA−A受容体IOモジュレーター(例えば、GABA−A受容体アゴニスト);マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害剤;血栓溶解剤;コデイン、フェンタニル、ヒドロモルホン、レボルファノール、メペリジン、メサドン、モルヒネ、オキシコドン、オキシモルホン、ペンタゾシン、プロポキシフェンのような鎮痛剤;好中球阻害因子(NIF);プラミペキソール、ロピニロール;抗コリン作動薬;アマンタジン;モノアミンオキシダーゼB15(MAO−B)阻害剤;5HT受容体アゴニスト又はアンタゴニスト;AZD9272のようなmGlu5アンタゴニスト;AGNXX/YYのようなアルファアゴニスト、;ABT894のようなニューロンニコチンアゴニスト;AZD4282のようなNMDA受容体アゴニスト又はアンタゴニスト;NKIアンタゴニスト;選択的セロトニン再取込み阻害剤(SSRI)及び/又は選択的セロトニン及びノルエピネフリン再取込み阻害剤(SSNRI)、例えばデュロキセチン;三環式抗うつ作用薬、ノルエピネフリンモジュレーター;リチウム;バルプロエート;ガバペンチン;プレガバリン;リザトリプタン;ゾルミトリプタン;ナラトリプタン及びスマトリプタンとの併用剤が含まれる。
【0132】
本発明の化合物は、睡眠の質を高めるため、また、睡眠障害や睡眠妨害を予防及び治療するために有用な化合物、例えば鎮静薬、催眠薬、不安除去薬、抗精神病薬、抗不安薬、抗ヒスタミン薬、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、シクロピロロン、オレキシンアンタゴニスト、アルファ−1アンタゴニスト、GABAアゴニスト、5HT−2Aアンタゴニスト及び5HT−2A/2Cアンタゴニストを含む5HT−2アンタゴニスト、ヒスタミンH3アンタゴニストを含むヒスタミンアンタゴニスト、ヒスタミンH3インバースアゴニスト、イミダゾピリジン、マイナートランキライザー、メラトニンアゴニスト及びアンタゴニスト、メラトニン作動薬、他のオレキシンアンタゴニスト、オレキシンアゴニスト、プロキネチシンアゴニスト及びアンタゴニスト、ピラゾロピリミジン、T型カルシウムチャネルアンタゴニスト、トリアゾロピリジン等と一緒に投与され得、前記薬物としてアジナゾラム、アロバルビタール、アロニミド、アルプラゾラム、アミトリプチリン、アモバルビタール、アモキサピン、アルモダフィニル、APD−125、ベンタゼパム、ベンゾクタミン、ブロチゾラム、ブプロピオン、ブスピロン、ブタバルビタール、ブタルバルビタール、カプロモレリン、カプリド、カルボクロラール、クロラールベタイン、抱水クロラール、クロルジアゼポキシド、クロミプラミン、クロナゼパム、クロペリドン、クロラゼペート、クロレテート、クロザピン、クロナゼパム、シプラゼパム、デシプラミン、デクスクラモール、ジアゼパム、ジクロラールフェナゾン、ダイバルプロエックス、ジフェンヒドラミン、ドキセピン、EMD−281014、エプリバンセリン、エスタゾラム、エスゾピクロン、エスクロルビノール、エトミデート、フェノバム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、フルボキサミン、フルオキセチン、フォサゼパム、ガボクサドール、グルテチミド、ハラゼパム、ヒドロキシジン、イブタモレン、イミプラミン、インディプロン、リチウム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、LY−156735、マプロチリン、MDL−100907、メクロクアロン、メラトニン、メホバルビタール、メプロバメート、メタカロン、メチプリロン、ミダフルル、ミダゾラム、モダフィニル、ネファゾドン、NGD−2−73、ニソバメート、ニトラゼパム、ノルトリプチリン、オキサゼパム、パラアルデヒド、パロキセチン、ペントバルビタール、ペルラピン、ペルフェナジン、フェネルジン、フェノバルビタール、プラゼパム、プロメタジン、プロポフォール、プロトリプチリン、クアゼパム、ラメルテオン、レクラゼパム、ロレタミド、セコバルビタール、セルトラリン、スプロクロン、TAK−375、テマゼパム、チオリダジン、チアガビン、トラカゾレート、トラニルシプロミン、トラゾドン、トリアゾラム、トレピパム、トリセタミド、トリクロホス、トリフロペラジン、トリメトジン、トリミプラミン、ウルダゼパム、ベンラファキシン、ザレプロン、ゾラゼパム、ゾピクロン、ゾルピデム及びその塩、並びにその組合せ等が例示される。或いは、本発明の化合物は物理的方法(例えば、光線治療又は電気刺激)の使用と一緒に用いることができる。
【0133】
本明細書で用いられる場合、「組成物」なる用語は、所定の量又は比率で特定成分を含む製品及び特定量の特定成分の組合せから直接又は間接的に生ずる製品を包含することが意図される。医薬組成物に関連するこの用語は、1種以上の活性成分及び不活性成分からなる担体を含む製品;及び2種以上の成分の組合せ、複合体化又は集合から、1種以上の成分の解離から、又は1種以上の成分の他のタイプの反応又は相互作用から直接又は間接的に生ずる製品を包含することが意図される。
【0134】
通常、医薬組成物は活性成分を液体担体及び/又は微細な固体担体と均一及び均密に混合した後、所望であれば、生成物を所望の製剤に成形することにより調製される。式(I)〜(VIII)の化合物である活性成分は、疾患のプロセス又は症状に対して所望の効果を生じさせるのに十分な量で医薬組成物中に含まれている。従って、本発明の医薬組成物は、本発明の化合物を医薬的に許容され得る担体と混合することにより製造される組成物を包含する。
【0135】
担体は、投与、例えば経口又は非経口(静脈注射を含む)のために所望する製剤の形態に応じて広範囲の各種形態をとり得る。従って、本発明の医薬組成物は経口投与に適した個々の単位、例えば各々が所定量の活性成分を含有するカプセル剤、カシェ剤又は錠剤として提供され得る。更に、組成物は散剤、顆粒剤、溶液剤又は水性液体中懸濁液剤、非水性液剤、水中油型エマルション剤若しくは油中水型エマルジョン剤として提供され得る。上述した一般的な剤形に加え、本発明の化合物又は薬学的に許容されるその塩は制御放出手段及び/又は送達装置によっても投与され得る。
【0136】
経口投与用医薬組成物は医薬組成物を製造するために当該技術分野で公知の方法に従って調製することができ、このような医薬組成物は、医薬的に上品で口にあう製剤を提供するために、甘味料、着香料、着色料及び保存料からなる群から選択される1種以上の薬剤を含んでもよい。錠剤は、活性成分を錠剤の製造に適した非毒性の薬学的に許容される賦形剤と混合して含み得る。賦形剤の例は、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウムのような不活性希釈剤;トウモロコシデンプンまたはアルギン酸のような顆粒化及び崩壊剤;デンプン、ゼラチン又はアラビアゴムのような結合剤;及びステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクのような滑沢剤であり得る。錠剤には、コーティングをしなくてもよく、公知技術により、胃腸管での崩壊及び吸収を遅らせ、長期間にわたり持続作用を与えるためにコーティングをしてもよい。
【0137】
本発明の化合物を含有する錠剤は、場合により1種以上の補助成分又は補助剤と一緒に圧縮又は成形することにより調製することができる。圧縮錠は、適切な機械において自由流動形態(例えば、粉末又は顆粒状)の活性成分を場合により結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、界面活性又は分散剤と混合して圧縮することにより調製することができる。成形錠は、適切な機械において不活性液体希釈剤で湿潤させた粉末状化合物の混合物を成形することにより製造することができる。各錠剤は、約0.1〜約500mgの活性成分を含有していることが好ましく、各カシェ剤又はカプセル剤は約0.1〜約500mgの活性成分を含有していることが好ましい。
【0138】
経口投与用組成物は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと混合されてなる硬ゼラチンカプセル剤として、若しくは活性成分が水又は油性媒体、例えば、落花生油、流動パラフィン又はオリーブ油と混合されてなる軟ゼラチンカプセル剤としても提供され得る。
【0139】
他の医薬組成物には、水性懸濁液の製造に適した賦形剤と混合して活性物質を含有する水性懸濁液剤が含まれる。更に、油性懸濁液剤は、活性成分を植物油、例えばアラキス油、オリーブ油、ゴマ油又は落花生油、若しくは鉱油、例えば流動パラフィン中に懸濁させることにより製剤化することができる。油性懸濁液剤は各種賦形剤を含んでもよい。本発明の医薬組成物は、水中油型エマルション剤の形態をもとり得、賦形剤、例えば、甘味料及び着香料をも含んでいてもよい。
【0140】
医薬組成物は、滅菌注射用の水性又は油性懸濁液の形態、若しくは前述の滅菌注射用溶液剤又は分散液剤を即時調合するための滅菌散剤の形態であり得る。いずれの場合も、最終注射形態は無菌でなければならず、容易に注射し得るように十分に流動性でなければならない。医薬組成物は製造及び貯蔵の条件下で安定でなければならない。好ましくは、医薬組成物は、細菌及び真菌のような微生物の汚染作用から保護されていなければならない。
【0141】
本発明の医薬組成物は、エアゾール剤、クリーム剤、軟膏剤、ローション剤、ダスティングパウダーのような局所使用に適した形態であってもよい。更に、組成物は経皮デバイスで用いるのに適した形態であってもよい。これらの製剤は慣用の加工方法により調製することができる。例えば、クリーム剤又は軟膏剤は、所望の稠度を有するクリーム剤または軟膏剤を製造するために、親水性材料及び水を約5〜約10重量%の化合物と混合することにより調製される。
【0142】
本発明の医薬組成物は、担体が固体である直腸内投与に適した形態でもあってもよい。混合物が単位投与座剤を形成することが好ましい。適切な担体にはココアバター及び当該技術分野で一般的に用いられている他の材料が含まれる。
【0143】
「薬学的に許容される」とは、担体、希釈剤又は賦形剤が、製剤の他の成分と適合性でなければならず、その受容者にとって有害であってはならないことを意味する。
【0144】
「化合物の投与」又は「化合物を投与する」なる用語は、治療を必要とする個体に対して本発明の化合物を個体の身体に導入され得る形態で治療的に有用な形態及び治療的に有用な量で与えることを意味することが理解されるであろう。前記形態には、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁液剤のような経口剤形;IV、IM、IPのような注入可能剤形;クリーム剤、ゼリー剤、散剤又はパッチ剤のような経皮剤形;口腔内剤形;吸入用散剤、スプレー剤、懸濁液剤等;及び直腸内座剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0145】
「有効量」又は「治療的有効量」なる用語は、研究者、獣医師、医師又は他の臨床医が求めている組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的応答を引き起こす、その化合物の量を意味する。
【0146】
本明細書で用いられる場合、「治療」又は「治療する」なる用語は、本発明の化合物の投与を意味し、(1)疾患の症状又は徴候を患っているか、又は示している動物における疾患の抑制(すなわち、症状及び/又は徴候の更なる発生の停止)、若しくは(2)疾患の病理又は徴候を患っているか、又は示している動物における疾患の回復(すなわち、症状及び/または徴候の逆転)が含まれる。
【0147】
本発明の化合物を含有する組成物は、有利には単位投与形態で提供してもよく、薬学の分野において公知の方法により調製することができる。「単位投与形態」なる用語は、患者又は患者に対して薬物を投与する人が全投与成分が収容されている1個の容器又はパッケージを開けるだけですみ、2個以上の容器又はパッケージから成分を一緒に混合する必要がないように全ての活性成分及び不活性成分が適切なシステム中で組み合わされている1個の用量を意味する。単位投与形態の典型的な例は、経口投与用錠剤又はカプセル剤、注射用1回投与バイアル、直腸内投与用座剤である。この単位投与形態のリストは決して限定するものと意図されず、単位投与形態の典型例を表しているにすぎない。
【0148】
本発明の化合物を含有する組成物は有利には、活性成分又は不活性成分、担体、希釈剤等であってもよい2種以上の成分が、患者又は患者に対して薬物を投与する人が実際の投与形態を作成するための説明書と一緒に備えられているキットとして提供してもよい。前記キットには必要な全ての物質及び成分が収容されており、若しくは患者又は患者に対して薬物を投与する人が独立して入手しなければならない材料又は成分を用いるための又は調製するための説明書を含んでいてもよい。
【0149】
本発明の化合物が適応される障害又は疾患を治療又は回復させる場合、通常、本発明の化合物を動物の体重1kgあたり約0.1〜約100mgの一日用量で投与すると満足な結果が得られ、前述の1日用量を1日1回で、又は2〜6回/日に分割して、若しくは持続放出形態で投与することが好ましい。全1日用量は、約1.0〜約2000mg/kg体重であり、好ましくは約0.1〜約20mg/kg体重である。70kgの成人の場合、全1日用量は通常約7〜約1,400mgである。この投与計画は最適の治療応答を与えるように調節してもよい。化合物は1〜4回/日、好ましくは1〜2回/日の投与計画で投与してもよい。
【0150】
単一投与形態を生ずるように担体材料と組み合わされ得る活性成分の量は、治療対象の宿主及び具体的投与方法によって異なる。例えば、ヒトに対して経口投与することを意図する製剤は、有利には約0.005mg〜約2.5gの活性物質を含有し、これは適切で有用な量の担体材料と配合されている。単位投与形態は通常約0.005〜約1000mgの活性成分、典型的には0.005mg、0.01mg、0.05mg、0.25mg、1mg、5mg、25mg、50mg、100mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、800mg又は1000mgを含有し、1日に1〜3回投与される。
【0151】
しかし、特定患者に対する具体的な用量レベル及び投与頻度は、変更可能であり、用いられる具体的な化合物の活性、この化合物の代謝安定性及び作用時間、年齢、体重、全身健康状態、性別、食事、投与方法及び時間、排泄率、薬物の併用、具体的な症状の重症度及び治療を受ける宿主を含む各種要因に依存することを理解すべきである。
【0152】
本発明の化合物を調製するためのいくつかの方法が本明細書中のスキーム及び実施例に示されている。出発原料は、当該技術分野において公知の手順に従って、又は本明細書に示すようにして製造される。以下の実施例は本発明を説明するために提供され、いかなる方法によっても本発明を限定すると解釈すべきでない。
【0153】
中間体A:メチル1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボキシレート塩酸塩
【0154】
【化21】

【0155】
2−(tert−ブチオキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(0.500g、1.80mmol)、炭酸カリウム(0.324g、2.34mmol)及びヨードメタン(0.384g、2.70mmol)の、DMF 3mL中の溶液を室温で3時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣(0.400g、1.37mmol)の溶液に、ジオキサン中の4N HCl(2.06mL、8.22mmol)を加えた。2時間後、減圧下で反応物を濃縮し、標題の化合物をベージュ色の固体として得、これは192.2の質量イオン(ES+)を与えた。実施例1について記載する手順により、この粗中間体を用いて実施例12を調製した。
【0156】
中間体B:1−(3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボキシレート塩酸塩
【0157】
【化22】

【0158】
2−(tert−ブチオキシカルボニル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−カルボン酸(2.00g、7.21mmol)、N−ヒドロキシアセトアミジン(1.39g、18.8mmol)、[3−(ジメチルアミノ)プロピル]エチルカルボジイミド塩酸塩(3.04g、15.9mmol)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.55g、1.01mmol)の溶液を100℃で18時間加熱し、次いで室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルに再溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮し、ヘキサン中、0〜20%酢酸エチルによるシリカゲルクロマトグラフィーに付した。得られた化合物(0.600g、1.90mmol)の溶液に、ジオキサン中の4N HCl(1.42mL、4.26mmol)を加えた。2時間後、反応物を減圧下で濃縮し、標題の化合物をベージュ色の固体として得、これは、理論と一致するプロトンNMRスペクトル及び216.2の質量イオン(ES+)を与えた。実施例1について記載する手順により、この粗中間体を用いて実施例21を調製した。
【0159】
実施例1
1−[(6−クロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸
【0160】
【化23】

【0161】
2〜5mLのEmrys(登録商標)反応バイアル中、1−ホルミル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸(76mg、0.35mmol)、6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(82mg、0.49mmol)、氷酢酸(0.12mL、2.1mmol)及びジクロロメタン1.8mLの混合物を激しく撹拌した。撹拌混合物に、樹脂結合MP−シアノ水素化ホウ素(343mg、0.70mmol)を加えた。混合物を、Emrys Optimizer(登録商標)マイクロ波により、120℃で30分間加熱した。ろ過及び溶媒除去により、物質を得、これを、分取用逆相HPLCに付した。生成物を含む画分を集め、溶媒を除去することにより、標題の化合物を得、これは、理論と一致するプロトンNMRスペクトル及びM+H[C2017Cl:369.1001]として計算される369.1011の高分解能質量スペクトル(ES+)m/zを与えた。H NMR(500MHz,CDOD)δ9.59(d,J=7.1Hz,1H)、8.74(s,1H)、8.40(d,J=8.8Hz,1H)、8.18(t,J=7.3Hz,1H)、7.73(t,J=6.6Hz,1H)、7.32(s,1H)、7.27(d,J=8.3Hz,1H)、7.14(d,J=8.6Hz,1H)、4.87(s,2H)、4.47(s,2H)、3.69(bs,2H)、3.20(t,J=6.0Hz,2H)。
【0162】
実施例2
ナトリウム1−[(6−クロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボキシレート
【0163】
【化24】

【0164】
エチル1−ホルミル−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボキシレート(300mg、1.22mmol)及び6−クロロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニウムクロライド(267mg、1.59mmol)を、ジクロロエタン6.2mLに溶解し、トリエチルアミンを滴下して加えることにより、反応物をpH7に達するまで中和した。氷酢酸(420μL、7.34mmol)を加えることにより、反応混合物を再度酸性化した。MP−シアノ水素化ホウ素樹脂(スパチュラの先端1杯、過剰量)を加え、反応物を撹拌し、Emrys Optimizer(登録商標)マイクロ波中、120℃で20分間加熱した。粗反応混合物をメタノールでろ過し、減圧下で濃縮し、ジメチルスルホキシドに再溶解し、次いで、水中20〜90%アセトニトリルで溶出する逆相HPLCにより精製し、エチル1−[(6−クロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボキシレートを得、これは、理論と一致するプロトンNMRスペクトル及び397.0の質量イオン(ES+)を与えた。
【0165】
前記化合物(226mg、0.569mmol、1当量)のテトラヒドロフラン4mL及びエタノール2mL中の溶液に1M水酸化ナトリウム水溶液(569μL、0.569mmol)を加え、60℃に加熱した。2時間後、減圧下で反応物を濃縮し、得られた固体をろ紙に移した。固体を冷水(3mL、0℃)で洗浄し、減圧下で乾燥し、所望の化合物を得、これは369.0の質量イオン(ES+)を与えた。H NMR(400MHz,CDOD)δ9.57(d,J=7.0Hz,1H)、8.74(s,1H)、8.42(d,J=8.6Hz,1H)、8.18(t,J=7.2Hz,1H)、7.75(t,J=6.7Hz,1H)、7.30(s,1H)、7.27(d,J=8.4Hz,1H)、7.15(d,J=8.5Hz,1H)、4.87(s,2H)、4.47(s,2H)、3.69(s,2H)、3.22(t,J=6.1,2H)。
【0166】
【化25−1】

【0167】
【化25−2】

【0168】
【化25−3】

【0169】
【化25−4】

【0170】
【化25−5】

【0171】
【化25−6】

【0172】
【化25−7】

【0173】
【化25−8】

【0174】
【化25−9】

【0175】
【化25−10】

【0176】
【化25−11】

【0177】
実施例87
4−オキソ−1−[(6−フェニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4H−キノリジン−3−カルボン酸
【0178】
【化26】

【0179】
実施例1について記載した方法により、エチル1−[(6−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボキシレートを調製した。
【0180】
窒素雰囲気下、エチル1−[(6−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボキシレート(0.045g、0.10mmol)、フェニルボロン酸(0.019g、0.15mmol)及び1N炭酸セシウム(0.20mL、0.20mmol)のTHF 1mL中の溶液に、ビス(トリ−tert−ブチル−ホスフィン)パラジウム(0)(10モル%)を加えた。反応混合物を100℃で3時間撹拌し、次いで室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた茶色の残渣のDMSO 1mL中の溶液に飽和水酸化リチウム水溶液(0.3mL)を加えた。2時間後、反応物をろ過し、逆相HPLCによる精製に供し、標題の化合物を得、これは411.0の質量イオン(ES+)を与えた。H NMR(400MHz,DMSO)δ10.2(br s,1H)、9.46(d,J=6.2Hz,1H)、8.74(s,1H)、8.60−8.56(m,1H)、8.32−8.08(m,2H)、7.78−7.75(m,1H)、7.67−7.65(m,2H)、7.57−7.55(m,1H)、7.48−7.44(m,2H)、7.38(d,J=7.4Hz,1H)、7.32−7.12(m,1H)、4.94(s,2H)、4.64−4.50(m,2H)、3.82−3.38(m,2H)、3.18−3.07(m,2H)。
【0181】
実施例88
1−[(6−シアノ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸
【0182】
【化27】

【0183】
実施例1について記載した方法によりエチル1−[(6−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボキシレートを調製した。
【0184】
2〜5mLのEmrys(登録商標)反応バイアル中、エチル1−[(6−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボキシレート(0.045g、0.10mmol)及びシアン化亜鉛(0.036g、0.31mmol)の、DMF 1mL中の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(10モル%)を加えた。混合物を、Emrys Optimizer(登録商標)マイクロ波により200℃で30分間加熱した。1N水酸化ナトリウム水溶液(0.10mL、0.10mmol)を加え、反応物を室温で4時間撹拌した。1N HClを用いて反応物をpH約2まで酸性化し、逆相HPLCによる精製に供し、標題の化合物を得、これは360.0の質量イオン(ES+)を与えた。H NMR(400MHz,DMSO)δ10.39(br s,1H)、9.464(d,J=6.1Hz,1H)、8.70−8.55(m,2H)、8.18(br s,1H)、7.95−7.67(m,3H)、7.32(br s,1H)、4.98−4.82(m,2H)、4.58−4.30(m,2H)、3.79−3.61(m,2H)、3.19−3.00(m,2H)。
【0185】
実施例89
1−[(6−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボン酸
【0186】
【化28】

【0187】
実施例1について記載した方法によりエチル1−[(6−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボキシレートを調製した。
【0188】
窒素雰囲気下、エチル1−[(6−ブロモ−3,4−ジヒドロイソキノリン−2(1H)−イル)メチル]−4−オキソ−4H−キノリジン−3−カルボキシレート(0.045g、0.10mmol)のTHF 1mL中の溶液に、THF中の1.0M ジメチル亜鉛溶液(0.112mL、0.112mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(10モル%)を加えた。反応混合物を60℃で4時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液1mLで反応を停止し、次いで室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた茶色の残渣のDMSO 1mL中の溶液に、飽和水酸化リチウム水溶液(0.3mL)を加えた。2時間後、1N HClを用いて反応物をpH約2まで酸性化し、逆相HPLCによる精製に供し、標題の化合物を得、これは349.0の質量イオン(ES+)を与えた。H NMR(400MHz,DMSO)δ10.07(br s,1H)、9.46(d,J=6.8Hz,1H)、8.70(s,1H)、8.53(d,J=8.4Hz,1H)、8.22−8.19(m,1H)、7.76(t,J=6.6Hz,1H)、7.20−6.97(m,3H)、4.89(s,2H)、4.40−4.34(m,2H)、3.76−3.60(m,2H)、3.10−3.02(m,2H)、2.26(s,3H)。
【0189】
【化29−1】

【0190】
【化29−2】

【0191】
生物学データ
本化合物のM1受容体ポジティブアロステリックモジュレータとしての有用性は後述するアッセイを含む、当該技術分野において公知の方法により明らかにされ得る。このアッセイは、細胞内カルシウムをFLIPR384蛍光イメージグプレートリーダーシステムを用いて測定することにより、CHOnfat細胞において発現するアセチルコリンムスカリン性M1受容体又は他のムスカリン性受容体でモジュレータ活性を有する化合物を選択するように設計されている。このアッセイは、FLIPRを用いて基礎的又はアセチルコリン刺激Ca2+レベルに対する1種又はいくつかの濃度の試験化合物の効果を試験する。
【0192】
化合物を調製し、4分間プレインキュベーションする。その後、1種のEC20濃度のアセチルコリンを各ウェル(最終3nM)に添加する。各試料の細胞内Ca2+レベルを測定し、アセチルコリンコントロールと比較し、モジュレーター活性を調べる。
【0193】
細胞:CHOnfat/hM1、hM2、hM3又はhM4細胞を384ウェルプレートにおいて18,000細胞/ウェル(100μL)の密度でアッセイの24時間前に平板培養する。CHOnfat/hM1及びCHOnfat/hM3増殖培地:90%DMEM(Hi Glucose);10% HI FBS;2mM L−グルタミン;0.1mM NEAA;Pen−Strep;及び1mg/mlジェネテシンを添加する。M2Gqi5CHOnfat及びM4Gqi5CHOnfat細胞の場合、追加の600μg/mLのハイグロマイシンを添加する。
【0194】
装置:384ウェルプレート、120μLの添加プレート;96ウェルのWhatman 2mL Uniplateインキュベーター、37℃、5% CO;Skatron EMBLA−384プレートウォッシャー;Multimekピペッティングシステム;Genesis Freedom 200システム;Mosquitoシステム;Temo Nanolitreピペッティングシステム;及びFLIPR384蛍光イメージプレート読取機を用いる。
【0195】
バッファー:アッセイバッファー:20mM Hepes、1N NaOH中に、最初に溶解させた2.5mM プロベネシド(Sigma P−8761)、1%ウシ血清アルブミン(Sigma A−9647)を含むハンクス平衡塩類溶液。染料充填バッファー:アッセイバッファー+1%ウシ胎児血清及びFluo−4AM/プルロニック酸混合物。DMSO(Molecular Probes F−14202)中2mM Fluo−4AMエステルストック。アッセイ中1μMの最終濃度のためにバッファー中の2uMの濃度。バッファー中0.04%、アッセイ中0.02%の濃度の20%プルロニック酸溶液ストック。
【0196】
2mM Fluo−4AM(65μL)を20%プルロニック酸(130μL)と混合する。65mLの全容量に対して、生じた溶液及びFBS(650μL)をアッセイバッファーに添加する。ポジティブコントロール:4−Br−A23187:DMSO中10mM;最終濃度10μM。アセチルコリン:水中10mM、アッセイバッファー中20μM及び30μMの作業ストック、10μMの最終濃度。これを用いて、CHOK1/hM1細胞の最大刺激を調べる。アッセイの予備温置部分に20μM(2×)アセチルコリンを添加し、第2の部分に30μM(3×)ストックを添加する。(EC20)アセチルコリン:水中10mM、9nM(3×)の作業ストック、アッセイ中の最終濃度は3nMである。試験化合物で予備温置した後これを使用する。試験化合物を含む各ウェルにEC20アセチルコリンを添加して、モジュレーター活性を確認する。24ウェルは対照として3nMのアセチルコリンのみを含有している。
【0197】
推定される化合物の活性の測定:
スクリーニングプレート:化合物をGenesis Freedom 200システムを用いて96ウェルプレート(カラム2−11)において滴定し、100% DMSO、15mMの濃度(150×ストック濃度)で始め、3倍連続希釈物を用いる。連続希釈した化合物(1μl)を各ウェルに移すことにより4つの96ウェルプレートをMosquito Nanolitreピペッティングシステムを用いて384ウェルプレートと組み合わせ、1mMのアセチルコリン(100×ストック濃度)を対照として添加する。アッセイ直前に、Temoを用いてアッセイバッファー(49μl)を384ウェルプレートの各ウェルに添加する。
【0198】
96ウェルのWhatman 2ml Uniplate中で、9nMのアセチルコリン(3×)をスクリーニング化合物に対応するウェル及び対照ウェルにピペットで入れる。30μMのアセチルコリン対照(3×)を対照ウェルに添加し、3×のアゴニストプレートを384ウェルプレートに移す。
【0199】
細胞をバッファー(3×100μL)で洗浄し、各ウェルに30μLのバッファーを残す。Multimekを用いて、各ウェルに染料充填バッファー(30μL)を加え、37℃、5% COで最長1時間温置する。
【0200】
60分後、細胞をバッファー(3×100μL)で洗浄して、各ウェルに30μLのバッファーを残す。細胞プレート、スクリーニングプレート及びアゴニスト添加プレートをFLIPRのプラットフォーム上に載せ、ドアを閉じる。バッグランウンド蛍光及び基礎蛍光シグナルを調べるためのシグナル試験を実施する。必要に応じて、レーザー強度を調節する。
【0201】
試験化合物と4分間プレインキュベーションすると、1mMアセチルコリンコントロールと比較することによりM1受容体に対するアゴニスト活性が調べられる。プレインキュベーション後、アセチルコリンのEC20値(最終3nM)を加え、モジュレーター活性を測定する。
【0202】
ムスカリン性FLIPRアッセイの更なる記載は国際特許出願WO2004/073639中に見出すことができる。
【0203】
特に、以下の実施例の化合物は前記アッセイにおいて活性を有しており、一般に30μM(30,000nM)以下のIP(変曲点)を有していた。変曲点は、FLIPR値から計算され、これは活性の測定である。このような結果は、M1アロステリックモジュレータとしての使用における化合物の固有の活性を示す。
【0204】
本発明の化合物の代表例(本明細書に示した)についての前記アッセイからのIP値を、以下の表1に示す。
【0205】
【化30】

【0206】
以下の略語が、本文を通じて用いられる。
【0207】
【化31】

【0208】
本発明を特定の実施態様を参照して開示及び説明したが、当業者は、手順及びプロトコルの種々の適用、変形、修飾、置換、欠失又は追加が、本発明の趣旨及び範疇を逸脱せずになされることを理解するであろう。従って、本発明は以下の請求項の範囲によって定義され、このような請求項が合理的である限り広く解釈されることが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

[式中、
Qは、
【化2−1】

【化2−2】

からなる群から選択され;
及びXは、
(1)−N−、及び
(2)−CR−からなる群から選択され;
は、
(1)−NR−、
(2)−CR=CR−、
(3)−O−、及び
(4)−S−からなる群から選択され;
及びXは、
(1)−N−、
(2)−NR−、
(3)−CHR−、及び
(4)−CR−からなる群から選択され;
は、
(1)−CHR−、
(2)−CR−、
(3)−CHR−CHR−、及び
(4)−CHR−CR−からなる群から選択され;
、X及びXと結合する点線は任意の二重結合を表し、
(a)XとXとの間の点線が存在しない場合、X及びXは、−NR−及び−CHR−から選択され、XとXとの間の点線が存在する場合、X及びXは、−N−及び−CR−から選択され、
(b)Xと結合する点線が存在しない場合、Xは、−CHR−及び−CHR−CHR−から選択され、Xと結合する点線が存在する場合、Xは、−CR−及びCHR−CR−から選択され;
は、N−ヘテロシクリル環の1個以上の環状炭素原子に存在していてもよく、各Rは、
(1)−C1−6アルキル、
(2)−C3−8シクロアルキル、
(3)−C6−10アリール、
(4)ヘテロアリール、又は
(5)−C(=O)−OR6Aからなる群から選択され、ここで、Rアルキル、アリール又はヘテロアリール部分は、1個以上の
(a)ハロゲン、
(b)ヒドロキシル、
(c)アルキルが1個以上のハロゲンで置換されていてもよい−C1−6アルキル、
(d)−CN、
(e)−C6−10アリール、
(f)−NHC(=O)−OR6A、により置換されていてもよく;
は、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、
(3)−OC1−6アルキル、
(4)−NO
(5)S(O)6A
(6)ハロゲン、
(7)ヒドロキシル、
(8)−CN、
(9)−NR6A6B
(10)−C6−10アリール、
(11)ヘテロアリール、又は
(12)−C(=O)−OR6Aからなる群から選択され、ここで、Rアルキル、アリール又はヘテロアリール部分は、1個以上の
(a)ハロゲン、
(b)ヒドロキシル、
(c)アルキルが1個以上のハロゲンで置換されていてもよい−C1−6アルキル、
(d)−CN、
(e)−C6−10アリール、により置換されていてもよく;
又は隣接する炭素原子上の2個のRアルキル基が一緒に連結し、N−ヘテロシクリル環と縮合する飽和若しくは不飽和環を形成してもよく、
又はRアルキル基及びRアルキル基が一緒に連結し、N−ヘテロシクリル環と縮合する飽和若しくは不飽和環を形成してもよく;
は、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、
(3)−(CH−C6−10アリール、及び
(4)−C3−8シクロアルキルからなる群から選択され、ここで、前記Rアルキル、アリール又はシクロアルキル部分は、1個以上の
(a)ハロゲン、
(b)ヒドロキシ、及び
(c)シアノ、により置換されていてもよく;
は、
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、及び
(3)−CH−アリールからなる群から選択され、ここで、前記Rアルキル又はアリール部分は、1個以上の
(a)ハロゲン、
(b)シアノ、及び
(c)前記アルキルが1個以上のハロで置換されていてもよい−O−C1−6アルキルにより置換されていてもよく;
6A及びR6Bは、独立して
(1)水素、
(2)−C1−6アルキル、
(3)−(CH−アリール、又は
(4)−C(=O)−O−C1−6アルキルからなる群から選択され、ここで、前記R6A又はR6Bアルキル若しくはアリール部分は、1個以上の
(a)ハロゲン、
(b)シアノ、及び
(c)前記アルキルが1個以上のハロで置換されていてもよい−O−C1−6アルキルにより置換されていてもよく;
mは0又は1であり;
nは0、1又は2であり;
pは0、1又は2である]の化合物及び薬学的に許容されるその塩。
【請求項2】
Qが、
【化3】

である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項3】
−X−X環が、N−ヘテロシクリル基と縮合するフェニル基を形成する、請求項2に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項4】
Qが、
【化4−1】

【化4−2】

【化4−3】

【化4−4】

からなる群から選択される、請求項3に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項5】
−X−X環が、N−ヘテロシクリル基と縮合する5員環のヘテロアリール基を形成する、請求項2に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項6】
Qが、
【化5−1】

【化5−2】

からなる群から選択される、請求項5に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項7】
−X−X環が、N−ヘテロシクリル基と縮合する6員環のヘテロアリール基を形成する、請求項2に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項8】
Qが、
【化6】

から選択される、請求項7に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項9】
がN−ヘテロシクリル環の各環状炭素原子に存在していない、請求項2に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項10】
がN−ヘテロシクリル環の環状炭素原子の1個に存在し、
(1)ハロゲン、ヒドロキシル及びCNで置換されていてもよい−C1−6アルキル、
(2)−C3−8シクロアルキル、
(3)フェニル、
(4)ベンジル、
(5)ピリジル、
(6)チエニル、又は
(7)−C(=O)−C1−6アルキルから選択される、請求項2に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項11】
Qが、
【化7】

である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項12】
−X−X環が、N−ヘテロシクリル基と縮合するフェニル基を形成する、請求項11に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項13】
Qが、
【化8】

である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項14】
−X−X環が、N−ヘテロシクリル基と縮合するフェニル基を形成する、請求項13に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項15】
Qが、
【化9】

である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項16】
Qが、
【化10】

である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項17】
Qが、
【化11−1】

【化11−2】

からなる群から選択される、請求項16に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項18】
式(I)の化合物が式(II):
【化12】

(R2A、R2B、R2C及びR2Dのそれぞれは、Rと同じ置換基から選択される)の化合物である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項19】
式(I)の化合物が式(III):
【化13】

(R2E及びR2Fは、Rと同じ置換基から選択される)の化合物である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項20】
式(I)の化合物が式(IV):
【化14】

(R2G及びR2Hは、Rと同じ置換基から選択される)の化合物である、請求項1に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩の治療上有効な量と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項22】
請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩の治療上有効な量と、薬学的に許容される担体とを含む、ムスカリン性M1受容体により介在される疾患又は障害の治療のための医薬組成物であって、前記疾患又は障害が、アルツハイマー病、統合失調症、疼痛又は睡眠障害からなる群から選択される医薬組成物。
【請求項23】
ムスカリン性M1受容体により介在される疾患又は障害の治療のための請求項1〜20のいずれか1項に記載の医薬組成物の使用であって、前記疾患又は障害が、アルツハイマー病、統合失調症、疼痛又は睡眠障害からなる群から選択される使用。
【請求項24】
ムスカリン性M1受容体により介在される疾患又は障害の治療のための薬剤を製造するための、請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物又は薬学的に許容されるその塩及び薬学的に許容される担体の使用であって、前記疾患又は障害が、アルツハイマー病、統合失調症、疼痛又は睡眠障害からなる群から選択される使用。
【請求項25】
請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物又は薬学的に許容される塩の治療的有効量と、薬学的に許容される担体とを患者に投与することを含む、治療を必要とする患者における、ムスカリン性M1受容体により介在される疾患又は障害の治療方法であって、前記疾患又は障害が、アルツハイマー病、統合失調症、疼痛又は睡眠障害からなる群から選択される方法。

【公表番号】特表2011−515403(P2011−515403A)
【公表日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−500867(P2011−500867)
【出願日】平成21年3月11日(2009.3.11)
【国際出願番号】PCT/US2009/036717
【国際公開番号】WO2009/117283
【国際公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願人】(390023526)メルク・シャープ・エンド・ドーム・コーポレイション (924)
【Fターム(参考)】