説明

キノロン化合物及び医薬組成物

【課題】パーキンソン病の慢性進行性を阻止もしくはドパミン神経細胞をその病因から保護することにより神経機能障害の進行を抑制し、L-ドーパ服用時期までの期間を延長すると共に機能改善効果を有する新規な化合物を提供すること。
【解決手段】本発明は、一般式(1)


[式中、Rは、水素等を示す。Rは、水素等を示す。R3は、置換基を有していてもよいフェニル基等を示す。Rは、ハロゲンを示す。Rは水素またはハロゲンを示す。Rは、水素を示す。Rは、ヒドロキシ基等を示す。]
で表されるキノロン化合物またはその塩を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】

[式中、
は、水素、低級アルキル基、シクロC3−C8アルキル低級アルキル基または低級アルコキシ低級アルキル基を示す。
は、水素、低級アルキル基またはハロゲン置換低級アルキル基を示す。
は、フェニル基、フリル基、チエニル基またはピリジル基を示す。
ここで、上記Rで示される芳香環及び複素環上には、下記(1)〜(16)からなる群から選ばれた基が1個以上置換していてもよい:
(1)低級アルキル基、
(2)低級アルコキシ基、
(3)ハロゲン置換低級アルコキシ基、
(4)フェノキシ基、
(5)低級アルキルチオ基、
(6)ヒドロキシ基、
(7)ヒドロキシ低級アルキル基、
(8)ハロゲン、
(9)低級アルカノイル基、
(10)低級アルコキシカルボニル基、
(11)1個以上の低級アルキル基が置換していてもよいアミノ基、
(12)1個以上の低級アルキル基が置換していてもよいカルバモイル基、
(13)シクロC3−C8アルキル低級アルコキシ基、
(14)ピロリジニルカルボニル基、
(15)モルホリニルカルボニル基、及び
(16)カルボキシル基
は、ハロゲンを示す。
は水素またはハロゲンを示す。
は、水素を示す。
は、下記(1)〜(15)のいずれかの基を示す。
(1)ヒドロキシ基、
(2)ハロゲン、
(3)低級アルコキシ基、
(4)ハロゲン置換低級アルコキシ基、
(5)ヒドロキシ低級アルコキシ基、
(6)低級アルコキシ低級アルコキシ基、
(7) 低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基及びシクロC3−C8アルキル基からなる群から選ばれた基が1個以上置換していてもよいアミノ基、
(8) アミノ低級アルコキシ基(ここで、アミノ基上に低級アルキル基、低級アルカノイル基、低級アルキルスルホニル基、及び1個以上の低級アルキル基を有していてもよいカルバモイル基からなる群から選ばれた基を1個以上有していてもよい)、
(9)シクロC3−C8アルキルオキシ基、
(10)シクロC3−C8アルキル低級アルコキシ基、
(11)テトラヒドロフリル低級アルコキシ基、
(12)低級アルキルチオ基、
(13)モルホリニル基、ピロリジニル基、フリル基、チエニル基及びベンゾチエニル基からなる群から選ばれた複素環基、
(14)フェニル低級アルコキシ低級アルコキシ基、ならびに
(15)ピロリジニルカルボニル基]
で表されるキノロン化合物またはその塩。
【請求項2】
が水素または低級アルキル基を示し、Rが水素または低級アルキル基を示し、Rがフェニル基またはピリジル基(上記Rで示される芳香環及び複素環上には、下記(1)、(2)、(6)及び(8)からなる群から選ばれた1個又は2個の基が置換していてもよい:
(1)低級アルキル基、
(2)低級アルコキシ基、
(6)ヒドロキシ基、
(8)ハロゲン)を示し、Rがハロゲンを示し、Rが水素を示し、Rが水素を示し、Rが下記(3)、(4)及び(7):
(3)低級アルコキシ基、
(4)ハロゲン置換低級アルコキシ基、
(7)1個または2個の低級アルキル基が置換していてもよいアミノ基
のいずれかの基を示す、請求項1に記載の一般式(1)で表されるキノロン化合物またはその塩。
【請求項3】
下記に示す群から選ばれる請求項2に記載の一般式(1)で表されるキノロン化合物またはその塩;
5−フルオロ−3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−8−プロポキシ−1H−キノリン−4−オン、
5−フルオロ−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−8−プロポキシ−1H−キノリン−4−オン、
3−(2,4−ジメトキシフェニル)−5−フルオロ−8−プロポキシ−1H−キノリン−4−オン、
5−フルオロ−8−イソプロポキシ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−キノリン−4−オン、
3−(2,4−ジクロロフェニル)−5−フルオロ−8−プロポキシ−1H−キノリン−4−オン、
8−エトキシ−5−フルオロ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−キノリン−4−オン、
5−フルオロ−3−(4−メトキシ−2−メチルフェニル)−8−プロポキシ−1H−キノリン−4−オン、
5−フルオロ−3−(4−メトキシフェニル)−8−プロポキシ−1H−キノリン−4−オン、
5−フルオロ−3−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−8−プロポキシ−1H−キノリン−4−オン、
5−フルオロ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−8−プロポキシ−1H−キノリン−4−オン、
8−シクロプロピルメトキシ−5−フルオロ−3−(4−メトキシフェニル)−1H−キノリン−4−オン、
5−フルオロ−8−プロポキシ−3−ピリジン−4−イル−1H−キノリン−4−オン、
5−フルオロ−3−(4−メトキシフェニル)−8−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−1H−キノリン−4−オン、及び
5−フルオロ−3−(4−メトキシフェニル)−8−(4,4,4−トリフルオロブトキシ)−1H−キノリン−4−オン。
【請求項4】
有効成分として請求項1に記載の一般式(1)で表されるキノロン化合物またはその塩及び薬理的に許容される担体を含有する、医薬組成物。
【請求項5】
請求項1に記載の一般式(1)で表されるキノロン化合物またはその塩を有効成分として含有する、神経変性疾患、神経機能の障害に伴う疾患またはミトコンドリア機能の低下に伴う疾患の治療及び/又は予防剤。
【請求項6】
神経変性疾患が、パーキンソン病、パーキンソン症候群、若年性パーキンソンニズム、線条体黒質変性症、進行性核上性麻痺、純粋無動症、アルツハイマー病、ピック病、プリオン病、大脳皮質基底核変性症、びまん性レビー小体病、ハンチントン病、有棘赤血球舞踏病、良性遺伝性舞踏病、発作性舞踏アテトーゼ、本態性振戦、本態性ミオクローヌス、ジル・ド・ラ・トゥレット症候群、レット症候群、変性性バリズム、変形性筋ジストニー、アテトーゼ、痙性斜頸、メイジ症候群、脳性麻痺、ウィルソン病、瀬川病、ハレルフォルデン・スパッツ症候群、神経軸索ジストロフィー、淡蒼球萎縮症、脊髄小脳変性症、皮質性小脳萎縮症、ホームズ型小脳萎縮症、オリーブ橋小脳萎縮症、遺伝性オリーブ橋小脳萎縮症、ジョセフ病、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症、ゲルストマン・シュトロイスラー・シャインカ症候群、フリードライヒ運動失調症、ルシー・レヴィー症候群、メイ・ホワイト症候群、先天性小脳失調症、周期性遺伝性失調症、毛細血管拡張運動失調症、筋萎縮性側索硬化症、進行性球麻痺、脊髄性進行性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、ウェルドニッヒ・ホフマン病、クーゲルベルク・ウエランダー病、遺伝性痙性対麻痺、脊髄空洞症、延髄空洞症、アーノルド・キアリー奇形、スティフマン症候群、クリッペル・ファイル症候群、ファチオーロンド病、低位脊髄症、ダンディー・ウォーカー症候群、二分脊椎、シューグレン・ラーソン症候群、放射線脊髄症、加齢黄斑変性、ならびに脳梗塞及び脳出血から選ばれる脳卒中である、請求項5に記載の治療及び/又は予防剤。
【請求項7】
神経機能の障害に伴う疾患が、脊髄損傷、化学療法で誘発された神経障害、糖尿病性神経障害、放射性障害、ならびに多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎、横断性脊髄炎、進行性多巣性白質脳症、亜急性硬化症全脳炎、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎及びギラン・バレー症候群から選ばれる脱髄疾患である、請求項5に記載の治療及び/又は予防剤。
【請求項8】
ミトコンドリア機能の低下に伴う疾患が、ピアソン症候群、糖尿病、難聴、悪性片頭痛、レーバー病、メラス(MELAS)、マーフ(MERRF)、マーフ/メラス重複症候群、NARP、純粋型ミオパチー、ミトコンドリア心筋症、ミオパチー、痴呆、胃腸運動失調、後天性鉄芽球性貧血、アミノグリコシド誘発性難聴、チトクロムb遺伝子変異による複合体III欠損症、対称性多発性脂肪腫症、運動失調、ミオクローヌス、網膜症、MNGIE、ANT1異常症、トウィンクル異常症、POLG異常症、反復性ミオグロビン尿症、SANDO、ARCO、複合体I欠損症、複合体II欠損症、視神経萎縮、複合体IV欠損重症乳児型、ミトコンドリアDNA欠乏症候群、リー脳症、慢性進行性外眼筋麻痺症候群(CPEO)、キーンズ・セイヤー症候群、脳症、乳酸血症、ミオグロビン尿、薬物誘発性ミトコンドリア病、統合失調症、大うつ病性障害、双極I型障害、双極II型障害、混合状態、気分変調性障害、非定型うつ病、季節性感情障害、産後うつ病、軽症うつ病、反復性短期うつ病性障害、難治性うつ病、慢性うつ病、重複うつ病及び急性腎不全である、請求項5に記載の治療及び/又は予防剤。
【請求項9】
請求項1に記載の一般式(1)で表されるキノロン化合物またはその塩のドラッグとしての使用。
【請求項10】
請求項1に記載の一般式(1)で表されるキノロン化合物またはその塩をヒトまたは動物に投与することを含む、神経変性疾患、神経機能の障害に伴う疾患またはミトコンドリア機能の低下に伴う疾患を治療または予防する方法。
【請求項11】
一般式(4)
【化2】

[式中、R、R、R、R及びRは、請求項1におけるそれらと同じ。]
で表される化合物と一般式(5)
【化3】

[式中、R及びRは、請求項1におけるそれらと同じ。Rは、低級アルコキシ基を示す。]
で表される化合物とを反応させ、次いで得られる一般式(6)
【化4】

[式中、R、R、R、R、R、R、R及びRは、前記に同じ。]
で表される中間体を得、次いでこれを環化反応させることを含む、一般式(1)
【化5】

[式中、R、R、R、R、R、R及びRは、請求項1におけるそれらと同じ。]
で表されるキノロン化合物の製造方法。

【公表番号】特表2010−528982(P2010−528982A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−550846(P2009−550846)
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【国際出願番号】PCT/JP2008/060804
【国際公開番号】WO2008/150029
【国際公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(000206956)大塚製薬株式会社 (230)
【Fターム(参考)】