説明

キャスター

【課題】通常の使用においては移動が軽く楽な状態での使用を確保することができ、且つ、地震等の異常事態や急に押された場合等の異常状態においては、安全性を確保することができるキャスターを提供する。
【解決手段】キャスターは、各種重量物の本体に一体的若しくは固定的に取り付けられる基体部材2と、該基体部材2に回転自在に設けられたローラ部材4と回転ダンパ6,6’を備える。この回転ダンパ6,6’は基体部材2側と前記ローラ部材4側との間に、ローラ部材4の回転に伴って相対回転部材30,40がケーシング24,24’に対して相対回転するように、取り付けられる。回転ダンパ6,6’は、基体部材2に対するローラ部材4の回転に対し、その回転速度に応じ、その回転速度が高速になるにつれてその回転に対する抵抗が大きくなる特性を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震等において急動を防ぐことができるようにしたキャスターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のキャスターは、単に移動物の本体に取り付けられる基体部材側に回転自在にローラ部材を設けた構成が一般的であった。また、ブレーキ付きのキャスターが従来知られている(例えば特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−81105号公報
【特許文献2】特開平11−59113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、各種重量物の本体に一体的若しくは固定的若しくは垂直軸線に対して回転自在な基体部材に単にローラ部材を取り付けたキャスターがあった。このような、従来のキャスターにあっては、例えば地震等において急な揺れが発生した場合、あるいは、椅子に座った状態で急に押される等により、椅子が高速で移動した場合等において、座っている人が壁等に激突し、大怪我をする等の危険があった。また、地震のとき等においては、キャスター付きのピアノや家具等の重量物が急激に移動し、これが人に激突する等の危険があった。
また、従来のブレーキ付きのキャスターでは、常にブレーキ力が作用しているため、通常の使用状態においても、移動が重くなってしまい、楽な状態での使用ができなかった。
本発明の目的は、上記課題を解決し、通常の使用においては移動が軽く楽な状態での使用を確保し、且つ、地震等の異常事態や急に押された場合等の異常状態においては、安全性を確保することができるキャスターを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため本発明は、各種重量物の本体に一体的若しくは固定的若しくは垂直軸線に対して回転自在な基体部材2と、該基体部材2に回転自在に設けられたローラ部材4とを備えたキャスターにおいて、前記基体部材2に対する前記ローラ部材4の回転に対し、その回転速度に応じ、その回転速度が高速になるにつれてその回転に対する抵抗が大きくなる特性を有する回転ダンパ6,6’を設けたものである。
また本発明は、前記回転ダンパ6,6’を、ケーシング24,24’と、全部若しくは主要部が前記ケーシング24,24’内に該ケーシング24,24’に対し相対的に無限角で回転可能に配置された相対回転部材30,40と、前記ケーシング24,24’内にあって前記ケーシング24,24’と前記相対回転部材30,40との間の相対回転に対し抵抗力を与え該抵抗力が前記相対回転の速度が高速になるにつれて増大する粘性流体11とで構成し、該回転ダンパ6,6’を、前記基体部材2側と前記ローラ部材4側との間に、前記ローラ部材4の回転に伴って前記相対回転部材30,40が前記ケーシング24,24’に対して相対回転するように、取り付けたものである。
また本発明は、前記回転ダンパ6,6’は、前記基体部材2側と前記ローラ部材4側のいずれか一方側に一体的若しくは固定的に取り付けられ若しくは動力伝達機構を介して前記ローラ部材4の回転と連動するように前記基体部材2側に回転自在に支持されたケーシング24,24’と、全部若しくは主要部が前記ケーシング24,24’に対して相対的に無限角で回転自在に前記ケーシング24,24’内に配置され前記基体部材2側と前記ローラ部材4側のいずれか他方側に一体的若しくは固定的に取り付けられ若しくは動力伝達機構を介して前記ローラ部材4の回転と連動して回転するように前記基体部材2側又はローラ部材4側に支持された相対回転部材30,40と、前記ケーシング24,24’内にあって前記ケーシング24,24’と相対回転部材30,40との間の相対回転に対して抵抗力を与え該抵抗力が前記相対回転の速度が高速になるにつれて増大する粘性粒体11とから成るものである。
また本発明は、前記動力伝達機構を、前記ローラ部材4に該ローラ部材4の回転中心を中心として設けた歯車22,38と、前記基体部材2側に回転自在に支持され前記ケーシング24側若しくは相対回転部材30側に設けた歯車36とで構成し、該歯車36を前記ローラ部材4側の歯車22,38に噛合し、前記ローラ部材4の回転に連動して前記歯車36の付いたケーシング24若しくは相対回転部材30が回転するようにしたものである。
また本発明は、前記ローラ部材4に設けた歯車を内歯車22とし、前記ローラ部材4に設けた歯車に噛合する歯車を外歯車36としたものである。
また本発明は、前記ローラ部材4に設けた歯車を外歯車38とし、前記ローラ部材4に設けられた歯車に噛合する歯車を外歯車36としたものである。
また本発明は、前記ケーシング24’を前記ローラ部材4に一体的若しくは固定的に取り付け、前記相対回転部材40を前記基体部材2側に一体的若しくは固定的に取り付けたものである。
【発明の効果】
【0006】
キャスター付き重量物の通常の使用においては移動が軽く楽な状態での使用を確保することができ、且つ、地震等の異常事態や急に押された場合等の異常状態においては、安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係るキャスターの断面図である。
【図2】キャスターの側面図である。
【図3】キャスターの平面図である。
【図4】キャスターの一部の断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示すキャスターの断面図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示すキャスターの側面図である。
【図7】本発明の他の実施形態を示すキャスターの一部の断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示すキャスター断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態を示すキャスターの側面図である。
【図10】本発明の他の実施形態を示すキャスターの一部の断面図である。
【図11】本発明に使用される回転ダンパの特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に本発明の実施の形態を添付した図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係るキャスターを示し、キャスターは、基体部材2と、該基体部材2に回転自在に取り付けられたローラ部材4と、このローラ部材4の回転に対し、その回転速度に応じ、その回転速度が高速になるにつれてその回転に対する抵抗が大きくなる特性を有する回転ダンパ6とを備えている。
【0009】
前記基体部材2は、床面に対して垂直方向に延び、互いに平行に対向する側板部2a,2bを有し、該側板部2a,2bの上部に一体的に、取付用平板部2cが形成されている。この取付用平板部2cには、基体部材2を、各種移動可能な重量物例えばピアノあるいは病院内で使用される患者を寝たまま移送するストレッチャーや点滴台などの医療用機器あるいは椅子、机などの事務用機器あるいはベッドなどの家具等の本体に取り付けるための、ねじ挿入穴8が設けられている。基体部材2は各種重量物の本体に固定的に取り付けても、また、本体と一体的に形成しても、或いは、本体に、床などの載置面に対してほぼ垂直な軸線を中心に、回転自在に取り付けるようにしても良い。
【0010】
前記側板部2a,2bの下部には、それぞれ軸挿入穴が穿設され、これらにボルト10が挿入配置されている。前記側板部2a,2b間には、ボス部4aにボールベアリング12,14の外輪が嵌着されたローラ部材4が配置され、これらボールベアリング12,14の内輪16,18が、前記ボルト10に嵌挿されている。ボルト10のねじ部には、ナット20が螺合し、該ナット20とボルト10の頭部との挟圧力により、ボールベアリング12,14の内輪16,18は側板部2a,2bにしっかりと固定されている。
【0011】
ローラ部材4は、本体部分がプラスチック又は金属材により構成され、外周部にゴム輪が固着されている。ローラ部材4の本体部分の肉薄部分には、その回転中心を中心とする円に沿って両面側に凹入部が形成され、一方の凹入部に、前記円に沿って内歯車22が形成されている。回転ダンパ6のケーシング24は、図4に示すように、側板部2bに形成された穴に配置され、ねじ26,26によって、基体部材2の側板部2bに固定されている。
【0012】
ケーシング24の開口部34には、ロータ28の軸部の外周面が密封状態で回転自在に嵌合している。ロータ28は無限角の範囲で回転自在にケーシング24に支承され、該ロータ28に、相対回転部材30が固着されている。相対回転部材30は、管状の内径部30aと外径部30bとがリブ30cを介して一体的に形成されている。前記ロータ28と相対回転部材30とを一体的に形成し、この一体物全体を相対回転部材として構成しても良い。ケーシング24の本体部分には蓋板24aがシール材を介して取り付けられ、内部にシリコンオイルなどの粘性粒体11が封入された作動室32が形成されている。
【0013】
この作動室32には、前記相対回転部材30が無限角の範囲で回転自在に配置され、該相対回転部材30の外周面30dとケーシング6の内周面とが所定の間隔を存して対向している。この対向間隔は、相対回転部材30が作動室32内で回転したとき、回転速度に応じて、粘性粒体11から所定の剪断抵抗が得られるように設定されている。前記ロータ28の一部は、ケーシング6の開口部34から外部に突出し、該突出部分に、外歯車36が固定されている。前記外歯車36は、前記内歯車22と噛み合っている。
【0014】
上記した構成において、キャスターの付いた重量物が床面上で移動すると、ローラ部材4が回転する。この回転は、内歯車22、外歯車36及びロータ28を介して相対回転部材30に伝達され、該相対回転部材30が回転する。相対回転部材30が回転すると、相対回転部材30は、その外周面と、ケーシング24の内周面との間の粘性粒体11に発生する剪断抵抗力により、回転抵抗を受ける。
【0015】
この回転抵抗は、ローラ部材4が低速で回転するときは小さく、回転速度が増すと、この回転速度に応じて大きくなる。本実施形態では、キャスターの取り付けられた重量物本体を通常の走行速度においては軽く走行させることができ、重量物本体が通常の速度より高速で走行すると、キャスターに大きな回転抵抗が付与されるようになっており、その回転抵抗力は、相対回転部材30とケーシング24の内周面との間隔、及び粘性粒体の粘性等を適宜設計することにより、任意に設定することができる。
【0016】
図11は、本発明の実施形態に使用されるのに適した回転ダンパの速度依存データを示し、本発明の実施に適した5種類の回転ダンパのトルク特性を示している。図中、横軸は1分当たりの回転数を示し、縦軸は、ミリニュートンメートルを単位とするトルクを示している。上記実施形態は、ローラ部材4の側面にローラ部材4の回転中心を中心とする円に沿って内歯車22を設けたものであるが、本発明は、ローラ部材4に内歯車22を設けた構成に限定されるものではなく、図5に示すように、ローラ部材4の本体部分に外歯車38を形成するようにしても良い。
【0017】
図5に示す実施形態では、ローラ部材4の本体部分のボス部4aの外周部に外歯車38が形成されている。該外歯車38の中心とローラ部材4の回転中心は一致している。キャスターの側板部2bに取り付けられた回転ダンパ6側の外歯車36が前記外歯車38に噛み合い、ローラ部材4の回転が、外歯車38、外歯車36を介して、回転ダンパ6の相対回転部材30に伝達されるように構成されている。他の構成は、図1に示す実施形態と同一であり、対応する部分に同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0018】
図8は、本発明の他の実施形態を示し、回転ダンパ6’の相対回転部材40をキャスターのボルト10側即ち基体部材2側に固定し、ケーシング24’をローラ部材4に直接固定している。図10に示すように、回転ダンパ6’のケーシング24’内に複数の筒状の抵抗板40aが形成された相対回転部材40が配置され、該相対回転部材40のボス部40bが、側板部2a,2bに貫通配置されたボルト10に嵌挿されている。
【0019】
前記ボス部40bは、ボルト10に螺合するナット20の締め付け力により、ボールベアリング12,14の内輪16,18とともに、側板部2a,2b間に挟圧され、該挟圧力により、ボルト10とともにキャスターの側板部2a,2bに固定されている。ローラ部材4の側面には、嵌合凹部が形成され、これに回転ダンパ6’のケーシング24’が圧入し、接着等の固定手段によって、該ケーシング24’がローラ部材4の側面に固定されている。
【0020】
前記相対回転部材40に形成された抵抗板40aの各内外周面は、ケーシング24’の作動室内に封入された粘性粒体11を挟んで、ケーシング24’の内部の壁面と対向し、該対向間隔内の粘性粒体11に、相対回転部材40がケーシング24’に対して相対回転すると、剪断抵抗力が発生するようにしている。
【0021】
回転ダンパ6’のケーシング24’の開放面側には、蓋板24a’がOリングからなるシール材を介して取り付けられ、ケーシング24’の本体部分と蓋板24a’の中心に形成された穴44,46の周面が相対回転部材40のボス部40bの外周面に密封状態で回転自在に嵌合している。相対回転部材40のボス部40bの両端面48,50は、ボールベアリング14の内輪18の端面と側板部2bの内側面に、ナット20の締め付け力によって圧着している。本実施形態の他の構成は、図1に示す実施形態と同一であり、対応する部分に同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0022】
上記した構成において、ローラ部材4が回転すると、これと一体的なケーシング24’が回転し、これにより、相対回転部材40はケーシング24’に対して相対回転する。相対回転部材40がケーシング24’に対して相対回転すると、ケーシング24’と抵抗板40aとの対向面間の粘性粒体11の粘性により発生する剪断抵抗力により、ローラ部材4は回転ダンパ6’から回転抵抗を受ける。
【0023】
この回転抵抗は、ローラ部材4が低速で回転するときは小さく、回転速度が増すと、図11に示す特性に示すように、この回転速度に応じて大きくなる。尚、上記相対回転という表現は、相対回転部材が回転する場合は勿論のこと、静止している場合でも、ケーシングの方が回転すれば、相対回転部材は、ケーシングに対しては回転方向に変位するという意味であり、このことから、ケーシングに対して回転する状態と、静止状態でケーシングの方が回転する状態の相対回転部材を、ケーシングとの関係から、ケーシングに対して相対回転すると表現している。
【0024】
また、上記実施形態において、図1,5では、ケーシング24は、基体部材2側に固定され、図8では、ケーシング24’はローラ部材4側に固定されている。また、図1,5では、相対回転部材30は、歯車22,38,36からなる動力伝達部材を介してローラ部材4の回転と連動するように、基体部材2側に支持されたケーシング24に支持され、図8では、相対回転部材42は、基体部材2側に固定されている。しかしながら本発明は、ケーシングを、基体部材側とローラ部材側のいずれか一方側に一体的若しくは固定的に設け、相対回転部材を基体部材側に一体的若しくは固定的に設け若しくは歯車からなる動力伝達機構を介してローラ部材の回転と連動するように基体部材側に設けた構成に特に限定されるものではない。
【0025】
図1,5の構成において、ケーシング24と相対回転部材30との相対回転の関係を逆とし、ケーシング24を基体部材2側に回転自在に支承し、ケーシング24に設けた歯車を、ローラ部材4側の内歯車又は外歯車に噛み合わせて、ケーシング24を、ローラ部材4の回転と連動するように、基体部材2側に設け、相対回転部材30を基体部材2側に固定した構成としても良い。また、図8において、ケーシング24’と相対回転部材40との相対回転の関係を逆とし、相対回転部材40をローラ部材4側に固定し、ケーシング24’を基体部材2側に固定した構成とし、ローラ部材4の回転に伴って、相対回転部材40がケーシング24’に対して回転するようにしても良い。
【0026】
また、基体部材2側に、ローラ部材4の回転中心を中心とする内歯車あるいは外歯車を設け、ローラ部材4の偏心部にケーシング24を一体的に取り付け、相対回転部材30に設けた外歯車を前記内歯車あるいは外歯車に噛合し、ローラ部材4の回転に伴って、相対回転部材30がケーシング24に対して回転するようにしても良い。即ち、請求項3に記載されているように、相対回転部材30を、動力伝達機構を介してローラ部材4の回転と連動して回転するようにローラ部材4側に支持された構成としても良い。
【符号の説明】
【0027】
2 基体部材
4 ローラ部材
6 回転ダンパ
6’ 回転ダンパ
8 ねじ挿入穴
10 ボルト
11 粘性粒体
12 ボールベアリング
14 ボールベアリング
16 内輪
18 内輪
20 ナット
22 内歯車
24 ケーシング
24’ ケーシング
26 ねじ
28 ロータ
30 相対回転部材
32 作動室
34 開口部
36 歯車
38 外歯車
40 相対回転部材
40a 抵抗板
44 穴
46 穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種重量物の本体に一体的若しくは固定的若しくは垂直軸線に対して回転自在な基体部材2と、該基体部材2に回転自在に設けられたローラ部材4とを備えたキャスターにおいて、前記基体部材2に対する前記ローラ部材4の回転に対し、その回転速度に応じ、その回転速度が高速になるにつれてその回転に対する抵抗が大きくなる特性を有する回転ダンパ6,6’を設けたことを特徴とするキャスター。
【請求項2】
前記回転ダンパ6,6’を、ケーシング24,24’と、全部若しくは主要部が前記ケーシング24,24’内に該ケーシング24,24’に対し相対的に無限角で回転可能に配置された相対回転部材30,40と、前記ケーシング24,24’内にあって前記ケーシング24,24’と前記相対回転部材30,40との間の相対回転に対し抵抗力を与え該抵抗力が前記相対回転の速度が高速になるにつれて増大する粘性流体11とで構成し、該回転ダンパ6,6’を、前記基体部材2側と前記ローラ部材4側との間に、前記ローラ部材4の回転に伴って前記相対回転部材30,40が前記ケーシング24,24’に対して相対回転するように、取り付けたことを特徴とする請求項1に記載のキャスター。
【請求項3】
前記回転ダンパ6,6’は、前記基体部材2側と前記ローラ部材4側のいずれか一方側に一体的若しくは固定的に取り付けられ若しくは動力伝達機構を介して前記ローラ部材4の回転と連動するように前記基体部材2側に回転自在に支持されたケーシング24,24’と、全部若しくは主要部が前記ケーシング24,24’に対して相対的に無限角で回転自在に前記ケーシング24,24’内に配置され前記基体部材2側と前記ローラ部材4側のいずれか他方側に一体的若しくは固定的に取り付けられ若しくは動力伝達機構を介して前記ローラ部材4の回転と連動して回転するように前記基体部材2側又はローラ部材4側に支持された相対回転部材30,40と、前記ケーシング24,24’内にあって前記ケーシング24,24’と相対回転部材30,40との間の相対回転に対して抵抗力を与え該抵抗力が前記相対回転の速度が高速になるにつれて増大する粘性粒体11とから成ることを特徴とする請求項1に記載のキャスター。
【請求項4】
前記動力伝達機構を、前記ローラ部材4に該ローラ部材4の回転中心を中心として設けた歯車22,38と、前記基体部材2側に回転自在に支持され前記ケーシング24側若しくは相対回転部材30側に設けた歯車36とで構成し、該歯車36を前記ローラ部材4側の歯車22,38に噛合し、前記ローラ部材4の回転に連動して前記歯車36の付いたケーシング24若しくは相対回転部材30が回転するようにしたことを特徴とする請求項3に記載のキャスター。
【請求項5】
前記ローラ部材4に設けた歯車を内歯車22とし、前記ローラ部材4に設けた歯車に噛合する歯車を外歯車36としたことを特徴とする請求項4に記載のキャスター。
【請求項6】
前記ローラ部材4に設けた歯車を外歯車38とし、前記ローラ部材4に設けられた歯車に噛合する歯車を外歯車36としたことを特徴とする請求項4に記載のキャスター。
【請求項7】
前記ケーシング24’を前記ローラ部材4に一体的若しくは固定的に取り付け、前記相対回転部材40を前記基体部材2側に一体的若しくは固定的に取り付けたことを特徴とする請求項2に記載のキャスター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−247720(P2010−247720A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−100477(P2009−100477)
【出願日】平成21年4月17日(2009.4.17)
【出願人】(501267357)独立行政法人建築研究所 (28)
【出願人】(000111731)ハンマーキャスター株式会社 (17)
【出願人】(000110206)トックベアリング株式会社 (83)