説明

キャッシュバックサーバ、システムおよび方法

【課題】請求項目別にキャッシュバックを指定することができるようにして、特定の請求項目の売上促進のためのインセンティブを顧客に付与すること。
【解決手段】キャッシュバックを希望する顧客が、顧客端末120からキャッシュバック要求を送信すると、キャッシュバック処理サーバ112はこれを受信して(S301)、特別換算比率を適用すべきキャッシュバック処理が必要か否かを判定する(S302)。キャッシュバック判定(S302)の結果、特別換算比率の適用対象請求項目であると判定された(S303)場合は、特別換算比率によるキャッシュバック額が算出され(S304)、そうでない場合は通常のキャッシュバック処理が行われる(S307)。さらに、特別換算キャッシュバック額が算出されると、特別換算請求項目の売上額と比較する等により、繰越処理を行うか否か判定され(S305)、必要に応じて繰越処理(S306)またはポイント戻し処理(S308)などが行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャッシュバックサーバ、システムおよび方法に関し、より詳細には決済等取引の支払処理に伴い付与されるポイントに応じてキャッシュバックを行うキャッシュバックサーバ、システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、クレジットカードなどの取引において、顧客が支払ったあるいは支払う予定の額にあわせて、または様々な取引条件により一定のポイントを付与し、累積したポイントの一部または全部に対してそのポイント数に応じた商品やサービス、あるいはキャッシュバックなどを提供するシステムが知られている。これらのポイントサービスのうちキャッシュバックについては通常、指定されたポイント数に相当する金額を取引の支払の請求時に請求額から差し引いて請求したり、別途顧客の口座に振り込んだりしており、どのような請求内容になっているかにかかわらず、すなわち加盟店や支払カードの種別にかかわらず一定の比率で金額に換算されている。例えば、指定されたポイント数に1ポイントあたり×円といった比率でキャッシュバックする金額を算出して顧客に提供している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、近年では端末技術の発達により、例えばクレジットカードにおいて非接触通信技術を用いることによりオーソリ処理を行うシステムが提案されており、同一のカード番号を持ちながらそのような非接触システムを用いることができるようになったが、この場合支払請求時には通常別のカード種別として請求項目を分けて記載される。
【0004】
【特許文献1】特開2003−355746号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の顧客が取得したポイントにもとづいてキャッシュバックを行う方法においては、請求時にどのような請求の明細になっていても一律に換金している、すなわち特定の加盟店の取引金額や特定の種別のカードの支払金額の多少にかかわらず一定の換算比率で換金されるため、特定の加盟店や特定の種別のカードを利用する際に特典を付与しようとしてもそのような処理ができないという問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、ポイントに対してキャッシュバックを行う場合に、請求項目別にキャッシュバックを指定することができるようにして、特定の請求項目の売上促進のためのインセンティブを顧客に付与することができるキャッシュバックサーバ、システムおよび方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するために、本出願の請求項1に記載の発明は、所定の取引に基づき付与される対象ポイント数に対するキャッシュバックの要求を受信すると、対象ポイント数に予め定められた所定の換算比率を乗じて得られるキャッシュバック額を取引の請求時に顧客に提供するキャッシュバックサーバであって、顧客識別情報と、顧客識別情報により識別される顧客の請求項目別の請求額とを格納するデータベースと、キャッシュバックの対象ポイント数を含むキャッシュバック要求を受信する受信手段と、取引の請求に予め定められた特別換算請求項目が含まれる場合、受信したキャッシュバック要求に含まれる予め請求項目ごとに定められた換算比率を乗算して特別換算キャッシュバック額を算出する算出手段と、データベースからキャッシュバック要求に含まれる特別換算請求項目の請求額である特別換算請求額を読み出し、算出された特別換算キャッシュバック額と比較して、特別換算キャッシュバック額が大きいときは、請求時に特別換算請求額を顧客に提供するとともに特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶する特別換算提供手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、所定の取引に基づき付与される対象ポイント数に対するキャッシュバックの要求を受信すると、対象ポイント数に予め定められた所定の換算比率を乗じて得られるキャッシュバック額を取引の請求時に顧客に提供するキャッシュバックサーバであって、顧客識別情報と、顧客識別情報により識別される顧客の請求項目別の請求額とを格納するデータベースと、キャッシュバックを要求する対象請求項目およびキャッシュバックの対象ポイント数を含むキャッシュバック要求を受信する受信手段と、受信したキャッシュバック要求に含まれる対象請求項目が予め定められた特別換算請求項目である場合、受信したキャッシュバック要求に含まれる予め請求項目ごとに定められた換算比率を乗算して特別換算キャッシュバック額を算出する算出手段と、データベースからキャッシュバック要求に含まれる請求項目の請求額である特別換算請求額を読み出し、算出された特別換算キャッシュバック額と比較して、特別換算キャッシュバック額が大きいときは、取引の請求時に特別換算請求額を顧客に提供するとともに特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶する特別換算提供手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のキャッシュバックサーバにおいて、特別換算提供手段において特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶したときは、取引の請求時の次の請求時に該残余額を顧客に提供する繰越額提供手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のキャッシュバックサーバにおいて、特別換算提供手段において特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶したときは、データベースから残余額および取引の請求時の次の請求時の特別換算請求額を読み出して比較し、残余額が大きい場合は、取引の請求時の次の請求時に特別換算請求額を顧客に提供するとともに残余額のさらなる残余額をデータベースに記憶する再繰越額提供手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のキャッシュバックサーバにおいて、再繰越額提供手段において残余額のさらなる残余額をデータベースに記憶したときは、取引の請求時の次の請求時のさらに次の請求時に残余額を顧客に提供する繰越額提供手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項3または5に記載のキャッシュバックサーバにおいて、残余額は、顧客に提供される際、特別換算比率で除算した後、特別換算比率と異なる換算比率を乗算して得られた額を顧客に提供することを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のキャッシュバックサーバにおいて、特別換算比率と異なる換算比率は、予め定められた所定の換算比率であることを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載のキャッシュバックサーバにおいて、請求項目は、売り上げ処理を行った加盟店ごとの請求であることを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載のキャッシュバックサーバにおいて、請求項目は、売り上げ処理に使用したカード種別ごとの請求であることを特徴とする。
【0016】
請求項10に記載の発明は、所定の取引に基づき付与される対象ポイント数に対するキャッシュバックの要求を受信すると、対象ポイント数に予め定められた所定の換算比率を乗じて得られるキャッシュバック額を取引の請求時に顧客に提供するキャッシュバックシステムであって、キャッシュバックを要求する対象請求項目およびキャッシュバックの対象ポイント数を含むキャッシュバック要求を送信する顧客端末と、顧客識別情報と、顧客識別情報により識別される顧客の請求項目別の請求額とを格納するデータベースと、顧客端末からキャッシュバック要求を受信する受信手段と、受信したキャッシュバック要求に含まれる対象請求項目が予め定められた特別換算請求項目である場合、受信したキャッシュバック要求に含まれる予め請求項目ごとに定められた換算比率を乗算して特別換算キャッシュバック額を算出する算出手段と、データベースからキャッシュバック要求に含まれる請求項目の請求額である特別換算請求額を読み出し、取引の請求時に特別換算請求額を前記顧客に提供するよう指示する特別換算提供手段とを含むキャッシュバック処理サーバと、特別換算請求額を顧客に提供するよう指示を受信した場合、取引の請求時にデータベースから顧客に対する請求額を読み出し、算出された特別換算キャッシュバック額と比較して、特別換算キャッシュバック額が大きいときは、特別換算キャッシュバック額から請求額を減算した額を顧客に送金指示し、特別換算キャッシュバック額が小さいときは、請求額から特別換算キャッシュバック額を減算した額を顧客に請求指示する請求指示処理サーバとを備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項11に記載の発明は、顧客識別情報と、顧客識別情報により識別される顧客の請求項目別の請求額とを格納するデータベースを備えたキャッシュバックサーバにおいて、所定の取引に基づき付与される対象ポイント数に対するキャッシュバックの要求を受信すると、対象ポイント数に予め定められた所定の換算比率を乗じて得られるキャッシュバック額を取引の請求時に顧客に提供するキャッシュバック方法であって、キャッシュバックを要求する対象請求項目およびキャッシュバックの対象ポイント数を含むキャッシュバック要求を受信する受信ステップと、受信したキャッシュバック要求に含まれる対象請求項目が予め定められた特別換算請求項目である場合、受信したキャッシュバック要求に含まれる予め請求項目ごとに定められた換算比率を乗算して特別換算キャッシュバック額を算出する算出ステップと、データベースからキャッシュバック要求に含まれる請求項目の請求額である特別換算請求額を読み出し、算出された特別換算キャッシュバック額と比較して、特別換算キャッシュバック額が大きいときは、取引の請求時に特別換算請求額を顧客に提供するとともに特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶する特別換算提供ステップとを備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のキャッシュバック方法において、特別換算提供ステップにおいて特別換算キャッシュバックの残余額を前記データベースに記憶したときは、取引の請求時の次の請求時に残余額を顧客に提供する繰越額提供ステップをさらに備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載のキャッシュバック方法において、特別換算提供ステップにおいて特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶したときは、データベースから残余額および取引の請求時の次の請求時の特別換算請求額を読み出して比較し、残余額が大きい場合は、取引の請求時の次の請求時に特別換算請求額を顧客に提供するとともに残余額のさらなる残余額をデータベースに記憶する再繰越額提供ステップをさらに備えたことを特徴とする。
【0020】
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載のキャッシュバック方法において、再繰越額提供ステップにおいて残余額のさらなる残余額をデータベースに記憶したときは、取引の請求時の次の請求時のさらに次の請求時に残余額を顧客に提供する繰越額提供ステップをさらに備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項15に記載の発明は、請求項12または14に記載のキャッシュバック方法において、残余額は、顧客に提供される際、特別換算比率で除算した後、特別換算比率と異なる換算比率を乗算して得られた額を顧客に提供することを特徴とする。
【0022】
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載のキャッシュバック方法において、特別換算比率と異なる換算比率は、予め定められた所定の換算比率であることを特徴とする。
【0023】
請求項17に記載の発明は、顧客識別情報と、顧客識別情報により識別される顧客の請求項目別の請求額とを格納するデータベースを備えたキャッシュバックサーバに、所定の取引に基づき付与される対象ポイント数に対するキャッシュバックの要求に応して、対象ポイント数に予め定められた所定の換算比率を乗じて得られるキャッシュバック額を取引の請求時に顧客に提供するキャッシュバック方法を実行させるプログラムであって、キャッシュバックを要求する対象請求項目およびキャッシュバックの対象ポイント数を含むキャッシュバック要求を受信する受信ステップと、受信したキャッシュバック要求に含まれる対象請求項目が予め定められた特別換算請求項目である場合、受信したキャッシュバック要求に含まれる予め請求項目ごとに定められた換算比率を乗算して特別換算キャッシュバック額を算出する算出ステップと、データベースからキャッシュバック要求に含まれる請求項目の請求額である特別換算請求額を読み出し、算出された特別換算キャッシュバック額と比較して、特別換算キャッシュバック額が大きいときは、取引の請求時に特別換算請求額を顧客に提供するとともに特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶する特別換算提供ステップとを実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明によれば、受信したキャッシュバック要求に含まれる対象請求項目が予め定められた特別換算請求項目である場合、受信したキャッシュバック要求に含まれる予め請求項目ごとに定められた換算比率を乗算して特別換算キャッシュバック額を算出する算出手段と、データベースからキャッシュバック要求に含まれる請求項目の請求額である特別換算請求額を読み出し、算出された特別換算キャッシュバック額と比較して、特別換算キャッシュバック額が大きいときは、取引の請求時に特別換算請求額を顧客に提供するとともに特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶する特別換算提供手段とを備えているので、ポイントに対してキャッシュバックを行う場合に、請求項目別にキャッシュバックを指定することができるようにして、特定の請求項目の売上促進のためのインセンティブを顧客に付与することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる一実施形態のシステム全体を示すブロック図である。本実施形態では、本発明の取引として特にクレジットカード決済システムを想定し、クレジットカードの利用によって付加、蓄積されるポイントを使用してキャッシュバック処理が行われるが、これに限られず種々のポイントあるいはインセンティブといった特典が付与されてその蓄積された度合いに応じてキャッシュバックを受けることができるいずれの取引形態においても本発明を実装することができる。
【0026】
従来このようなキャッシュバックシステムでキャッシュバックの提供を受ける場合、取引の請求時に一定の換算比率でキャッシュバック対象ポイント数からキャッシュバック額を算出しており、どのような取引内容、すなわち請求項目の内容にかかわらず換算比率は通常一種類しか使用していない。本発明は、ここで請求項目ごとに換算比率を変えることが可能であれば、特定の請求項目について高い換算比率とすることによって取引を促進させることができる。例えば、請求明細は通常、加盟店ごとに請求項目を分けて作成されるので、特定の加盟店の請求項目について換算比率を優遇することによりその加盟店でのカードの使用が促進されるという効果をもたせることができる。本実施形態では、請求項目としてカード種別を使用することとし、特に非接触通信カードあるいは非接触ICチップを内蔵した携帯電話を用いたカード支払について利用の促進を図るべく、ポイントの換算比率を優遇するようにする。ここで、カード種別はこのような非接触通信を用いるカード支払に限られず、同様の種々のカード種別に適用することができ、例えばETC(自動料金収受システム)カードの支払などに適用することもできる。換算比率は、システムにより大きく異なるが、通常は1ポイント3円換算のところを、特別換算比率では1ポイント5円にする等とすることができる。本実施形態で使用する「請求項目」は、本技術分野の知識を有するものが理解できる、支払いの請求の際に示される明細項目のことであり、例えばクレジットカード取引の請求書の請求明細における「取引内容」等を示す場合もあるが、これに限られず、取引当事者が認識することができる請求に含まれる何らかの区分を示すものは「請求項目」に含まれる。
【0027】
(本実施形態のシステム構成)
本実施形態のクレジットカード決済システムでは、大きく分けて決済処理システム110、顧客端末120および加盟店端末131、132、133がネットワークで接続されている。ここで、以上のシステムあるいはサーバは相互に何らかのネットワークにより接続されている。このネットワークにはインターネットを含むことができるが、一方で、専用回線により接続することもできるし、一部のやり取りをFAXやその他の従来の手続により行うこともできる。その他、接続のハードウェアあるいはソフトウェアについては特定の規格、製品を採用する必要はなく、本技術分野で知られたいずれの手法、構成によってもデータのやりとりが可能であれば本発明の目的を達することができる。なお、本明細書でシステムは端末、サーバおよびデータベースのいずれかを含むものであるが、本発明を実装するためにはこのようなものでなくても、データ通信、データ処理およびデータの管理が可能なものであれば、いずれの装置、機器を用いてシステムを構成することができる。
【0028】
決済処理システム110は、通常のクレジットカードによる決済処理およびこれに付随するポイント付与などの種々の機能を有する決済処理サーバ111、本実施形態のシステムの中心的な機能を実行する部分であるキャッシュバック処理サーバ112および顧客や加盟店の登録や照会への対応を行う登録照会処理サーバ113を備える。キャッシュバック処理サーバ112以外については詳述しないが、決済処理システム110は全体として本技術分野で知られたクレジット決済を行うためのシステムにおいて考えられる必要な機能がすべて含まれており、加えて本実施形態のキャッシュバック処理サーバ112で変更あるいは追加された部分に対応するために必要な修正が、適宜加えられているものとする。
【0029】
決済処理サーバまたはシステムは本技術分野で広く知られているものであり、様々な方式や付加機能を有するものが多く知られているため、ここでは、本実施形態の説明上必要と考えられる部分だけに絞って説明するが、必要であればこのような既に知られている技術を考慮して理解することもできる。決済処理サーバ111は、本実施形態で必要な基本処理を実行するモジュールとして、顧客に請求書を発行したりする請求発行部、業者に売り上げ情報に対応する支払指示等を行う支払処理部および種々のデータ通信を行う送受信部などを備える。ここで、上述の通りクレジットカードによる決済処理においては、一般に請求書を発行するといった請求処理だけではなく、その後所定の口座から請求額を引き落としたり、振込を受け取ったり、場合によっては受け取り書を送信したりする処理により請求処理は完結する。本実施形態では、請求処理に伴う、あるいは引き続き必要となるこのような処理については特に説明しないが、本実施形態で請求処理と言った場合、これに伴う、あるいは引き続き必要な種々の本技術分野で知られた処理が行われるものとする。したがって、請求処理以外の処理を行うシステムも本発明の範囲に含まれるのはもちろん、そのような本実施形態で説明しない処理に、ここで言う請求処理がどのような形態で組み込まれていても、そのようなもの全体を指して請求処理と呼ぶことができるものとする。
【0030】
また、顧客システム120は、本実施形態の顧客側の処理を実装する部分であり、具体的にはキャッシュバックの依頼を行うキャッシュバック要求をキャッシュバック処理サーバ112に送信するほか、種々の照会機能など本技術分野で知られた機能を有する。ここで、顧客システム120は所定の端末およびデータベースを備えるが、これに限られることなく1台の端末で処理を実行することもできるし、より多くの端末やデータベースに機能、データを分けて実装することもできる。
【0031】
加盟店端末131、132、133は、通常顧客が商品、サービス等を購入する店舗等に設置されており、商品またはサービスを購入する際にクレジットカードによる支払をする場合使用される本技術分野で知られたいわゆるオーソリ端末である。加盟店端末131、132、133自体は本実施形態に特有のものではなく、いずれのものも使用することができるのでここでは詳説しないが、本実施形態の場合請求項目として非接触通信タイプのカードを使用した場合の項目であるカード種別を使用するので、従来のクレジットカードに加え、非接触通信タイプのカードを扱える加盟店端末も備えられているものとする。なお、上述の顧客システム120と同様、加盟店端末は、図1に示すのとは異なる種々の形態で構成することができる。
【0032】
なお、本実施形態では図1に示す端末、サーバ間のやり取りは、各サーバまたは端末がソフトウェアによって処理されネットワークを介して通信するよう説明するが、本発明を実施するためにはこれに限られず、顧客端末120および加盟店端末131、132、133とキャッシュバック処理サーバ112等との間の情報の伝達をFAXやメール等の従来の通信手法により行うこともできる。
【0033】
(本実施形態のモジュール構成)
本システムの全体の構成は以上のようなものであるが、本実施形態の個別のシステムを構成する端末、サーバは少なくともネットワークに接続可能な通常のコンピュータの機能を有している必要がある。このようなハードウェアの条件の下、本実施形態の個別のシステムの処理の実行はソフトウェアプログラムがこのようなハードウェアにインストールされて行われる。各ソフトウェアは例えば図2に示すようなモジュール構成で示すことができるが、これは単なる例示であり、各モジュールの機能をさらにいくつかのモジュールで分担したり、いくつかのモジュールの機能を統合したモジュールを想定したりすることができるのはいうまでもない。以下に、キャッシュバック処理サーバ112のモジュール構成を説明するが、これらのモジュールが相互に連携を取って実行され、後述する本実施形態の処理が達成されるのである。
【0034】
図1は、キャッシュバック処理サーバ112のモジュール構成を示す図である。キャッシュバック処理サーバ112には、顧客端末120からキャッシュバック要求を受信するキャッシュバック要求受信部201、受信したキャッシュバック要求に基づき取引請求時に顧客に提供するキャッシュバック額を算出するキャッシュバック額算出部202、算出されたキャッシュバック額を顧客に提供する処理を行うキャッシュバック提供部203および累積ポイント数などの本実施形態のキャッシュバック処理に必要な情報に加え図7に示すような情報を含むよう改良されたデータベース205を備え、本実施形態の特徴的な部分のうちの基本的なキャッシュバックに関する処理を実行する。ここで、キャッシュバックあるいはキャッシュバック額の提供とは、通常、取引に伴い付与されたポイントあるいはその他名称を問わず取引に伴い付与される定量的なインセンティブに対して、これと一定の換算(換金)比率によりキャッシュバック額を算出し、取引に関する支払請求時に請求額からこれを差し引いて請求することであるが、キャッシュバックの提供はこれに限られず、本技術分野で知られた種々の提供方法を用いることができる。例えば、別途顧客の口座にキャッシュバック額を振り込んだり、現金以外の証券により相当額を受け渡したりすることもできる。
【0035】
さらに、これに加え、キャッシュバック処理サーバ112は、1回のキャッシュバックの提供で提供できなかったキャッシュバック額の残余を提供する処理を行う繰越額提供部204を備える。これは、後述するように本実施形態では特定のカード種別、すなわち非接触通信により情報をやり取りする種類のカード(以下、非接触通信カード)による取引はその他の取引と区別して特別な換算比率を適用するが、その際キャッシュバック額がそのような非接触通信カードの請求額を超えないようにするため、超えた残余のキャッシュバック額は次の請求時に繰り越す必要があるからである。例えば、取引が月締めで毎月請求処理を行うとすると、ある月に累積したポイントのすべてまたは一部をキャッシュバック使用するよう要求した場合、上記の非接触通信カードの請求があれば、特別な(通常より高い)換算比率でキャッシュバック額が計算されるが、もともとの対象ポイント数が多かったときは計算されたキャッシュバック額が非接触通信カードの請求額を超えてしまう場合がある。システムによってはこの特別な換算比率を適用するのは特別な(優遇された)カード種別による取引がなされたからであり、対象となっている請求額を超えてキャッシュバックすることはできないと考えるため、キャッシュバックできなかった金額は、繰り越して翌月の請求時にキャッシュバックするか、通常の換算比率で計算しなおして顧客に提供する必要がある。
【0036】
(本実施形態の処理)
以上、本実施形態の構成について説明したが、図3〜6を参照して以上の構成を持つシステムを用いた本実施形態の処理を説明する。図3は、本実施形態の全体のキャッシュバック処理を説明するための処理フロー図である。本実施形態では、図3に示す全体の処理フローに沿って処理が行われるが、これはあくまで本実施形態のようなシステムの典型的な流れであって、常にこのような順序である必要はなく、一部順序を変更したり、一部の手順を入れ替えたり、異なる手順を加えることもできる。
【0037】
まず、キャッシュバックを希望する顧客が、顧客端末120からキャッシュバック要求を送信すると、キャッシュバック処理サーバ112はこれを受信して(S301)、特別換算比率を適用すべきキャッシュバック処理が必要か否かを判定する(S302)。ここで、キャッシュバック要求は、顧客端末から決済処理システム110が提供するサイトにアクセスして表示されたメニューから対象ポイント数や対象となる製品項目およびキャッシュバックサービスを希望することを選択してキャッシュバック要求をすることもでき、あるいはこのような情報を含むキャッシュバック要求メッセージを送信することもできる。このような端末を含む環境を有していない顧客は、上述のようにFAXあるいは郵送により要求することもできる。本実施形態では、上述のような決済処理システムが提供するサイトにおいて特別換算比率の請求項目として定められた「非接触通信カードによる支払い」用のキャッシュバックコースといったメニューを掲示しておいて、顧客がそれを選択することにより、特定の請求項目についてキャッシュバックの処理が要求されたものとする。
【0038】
図3を参照すると、キャッシュバック判定(S302)の結果、特別換算比率の適用対象請求項目であると判定された(S303)場合は、特別換算比率によるキャッシュバック額が算出され(S304)、そうでない場合は通常のキャッシュバック処理が行われる(S307)。さらに、特別換算キャッシュバック額が算出されると、特別換算請求項目の売上額と比較する等により、繰越処理を行うか否か判定され(S305)、必要に応じて繰越処理(S306)またはポイント戻し処理(S308)などが行われる。本実施形態の基本的な処理の流れは以上のようなものであるが、これはあくまで本実施形態のようなシステムの典型的な流れであって、常にこのような順序である必要はなく、一部順序を変更したり、一部の手順を入れ替えたり、異なる手順を加えることもできる。たとえば、個別の処理においては、図4〜6に示すように種々の処理を行うこともできる。
【0039】
図4は、本実施形態のキャッシュバック判定処理を説明するための処理フロー図である。図4を参照すると、先ず、受信したデータであるキャッシュバック要求に含まれる情報を取得して取得した情報および請求項目に特別換算適用の請求項目が含まれているか否かにより、要求されているキャッシュバックが特別換算比率を適用するキャッシュバックに該当するか否かを判定し、該当するときは必要な情報を用意してキャッシュバック算出処理に進み、該当しないときは通常のキャッシュバック処理を行う。ここで、この該当するか否かの判定は、キャッシュバック要求に含まれるキャッシュバックの対象となる請求項目が特別換算を適用する請求項目、すなわち特別換算請求項目であるか否かにより行う。具体的には、本実施形態では上述の「非接触通信カードによる支払い」用のキャッシュバックコースで有ることが示されており、請求項目に特別換算請求項目である「非接触通信カードによる支払い」が含まれているときは、特別換算比率によりキャッシュバックを行うためキャッシュバック算出処理に進むのである。
【0040】
本実施形態ではキャッシュバック要求に含まれる適用対象の請求項目が特別換算請求項目であるか否かにより特別換算比率のキャッシュバックを行うか否かを判定するが、このような情報が含まれなくても単に請求時の請求項目に特別換算請求項目が含まれているか否かのみにより決定してもよい。例えば、顧客端末では単にキャッシュバックの要求をするだけでも、請求時の請求項目に特別換算請求項目が含まれている場合は特別換算比率を適用してキャッシュバックすることもできる。本実施形態に即して換言すると、「非接触通信カード」の請求がある月にキャッシュバックを顧客が要求するだけで、特別換算比率を適用するといったシステムを構成することもできることとなる。
【0041】
次に、キャッシュバックが2回目以降の場合、すなわち前回請求時に適用対象となった請求項目である特別換算請求項目の請求額がキャッシュバック額より小さいため残余の繰越が行われた場合は、キャッシュバック要求がなくてもキャッシュバックを提供しなければならない。したがって、基本的には、この場合キャッシュバック要求がなくても自動的にキャッシュバック額の算出が行われるが、キャッシュバック要求があった場合は重複してキャッシュバック額を算出してもいいし、そのような要求を拒否することもできる。繰越の状況を記憶しておくため、本実施形態のシステムではデータベースに図7に示すようなデータ構造を有しており、キャッシュバック要求により3ヶ月先までのキャッシュバック額が算出され記憶されているが、これに限られずその時点の残余額のみ記憶しておいて都度必要なデータを計算することもできる。また、このようなデータ構造を有することにより、複数のキャッシュバック要求があった場合も適切にキャッシュバック額を算出することができる。なお、図7は非接触通信カードという請求項目についてのキャッシュバックの管理情報のみが示されているが、複数の請求項目を適用対象とする場合は、それぞれの請求項目ごとに情報を持たせることによって、さらに異なる換算比率を適用してサービスに差をつけることもできる。
【0042】
繰越の場合も、初回の処理と同様にその時点におけるキャッシュバック提供額が適用対象となる特別換算請求項目の請求額内になるよう、比較処理が行われ必要であればさらに残余額を繰り越すこともでき、このような繰越回数はシステムによって任意の回数に設定することができるが、通常は2〜3回程度で終了させ残余額については、通常の換算比率で換算し直してキャッシュバックとして提供するか、元のポイントに戻す等本技術分野で知られた方法を用いて処理される。例えば、ポイントを元に戻して累積ポイントに加算する場合のポイント戻しの処理については図6を参照して後述する。
【0043】
図5は、本実施形態のキャッシュバック算出処理を説明するための処理フロー図である。キャッシュバック判定を行った結果、特別換算比率によるキャッシュバック算出を行う場合は、キャッシュバック要求に含まれる対象ポイント数に特別換算比率を乗じてキャッシュバック額を算出することができる。本実施形態で対象ポイント数は、例えば、顧客端末上で累積ポイント数を確認して累積ポイント内の任意のポイント数を設定できるが、その他顧客に送られる請求明細に記載された使用可能ポイント数を参照して対象ポイント数を決定することもできる。ここで、特別換算比率の値は、別途データベースに記憶して管理することができ、またはその他の本技術分野で知られた手法によりシステムの構成のいずれかに設定しておくことができる。
【0044】
上述の通り、キャッシュバック算出処理においては、算出された額が適用対象の、本実施形態では非接触通信カードにより支払処理を行った取引に関する請求額を超えた場合には、繰り越し等の処理も行われる。具体的には、システムに応じて予め定められた手続、例えば3回繰越を行ってそれでも残余額があるときは通常換算比率で換算し直すとか、繰越は一切行わず残余金は通常換算比率で換算し直すか、または元のポイントに戻す等種々の対応が可能である。また、繰越額は、一定額とすることもでき、さらに繰り越す月の適用対象の請求項目の請求額を超えないように処理することもできる。
【0045】
図6は、本実施形態のポイント戻し処理を説明するための処理フロー図である。顧客端末から指定された対象ポイント数のうち、上述のキャッシュバック判定や算出のフローの中でキャッシュバックとして使用できなかった部分については、すでにキャッシュバック額に換算されているため、繰越や通常換算比率による再換算をせずに元のポイント数に戻すためには算出額をポイントにコンバートする必要がある。したがって、対象ポイント数のうち使用できなかったポイントについては、図6に示すポイント戻し処理を実行してポイントにコンバートされ、コンバートされたポイント数を加えることにより累積ポイントを更新することができる。図8は繰り越し処理の具体例を示す図である。
【0046】
このようにして、キャッシュバック額が算出されると顧客に請求を行う際に、請求額からキャッシュバック額を差し引いて請求するように処理される。具体的には、最終的な請求額が決定すると請求明細にキャッシュバックされている旨記載しておき、請求額の引き落とし日に最終的な請求が顧客の口座から引き落とされる。本発明は、本実施形態のようなクレジットカード決済以外でも用いることができるから、取引によっては振込依頼書に振り込み金額をキャッシュバック額を差し引いたものとしたり、キャッシュバック額を別途振り込んだりすることができる。
【0047】
以上説明したように、本実施形態のキャッシュバック処理システムを使用することにより従来の技術に比べ請求時に別の換算比率を適用することができるため、使用を促進したい請求項目を特別換算請求項目に設定して通常より優遇された特別換算比率を適用することによって使用を促進させることができる。また、本実施形態では主に1つの製品項目、例えば非接触通信カードについてのみ特別換算比率が適用されるが、これに限られず複数の請求項目について、異なる換算比率を設定することもできる。この場合には、さらに対象ポイントを製品項目ごとに指定するようにして、種々の組み合わせにより有利なポイントの利用を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明にかかる一実施形態のシステム全体の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態のキャッシュバック処理サーバのモジュール構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態の全体のキャッシュバック処理を説明するための処理フロー図である。
【図4】本実施形態のキャッシュバック判定処理を説明するための処理フロー図である。
【図5】本実施形態のキャッシュバック算出処理を説明するための処理フロー図である。
【図6】本実施形態のポイント戻し処理を説明するための処理フロー図である
【図7】本発明にかかる一実施形態のデータ構造を示す図である。
【図8】本発明にかかる一実施形態の繰り越し処理の具体例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
110 クレジット決済処理システム
111 決済処理サーバ
112 キャッシュバック処理サーバ
113 登録・照会処理サーバ
120 顧客端末
131、132、133 加盟店端末
140 ネットワーク
201 キャッシュバック要求受信部
202 キャッシュバック額算出部
203 キャッシュバック提供部
204 繰越額提供部
205 データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の取引に基づき付与される対象ポイント数に対するキャッシュバックの要求を受信すると、該対象ポイント数に予め定められた所定の換算比率を乗じて得られるキャッシュバック額を前記取引の請求時に顧客に提供するキャッシュバックサーバであって、
顧客識別情報と、該顧客識別情報により識別される顧客の請求項目別の請求額とを格納するデータベースと、
キャッシュバックの対象ポイント数を含むキャッシュバック要求を受信する受信手段と、
前記取引の請求に予め定められた特別換算請求項目が含まれる場合、前記受信したキャッシュバック要求に含まれる予め前記請求項目ごとに定められた換算比率を乗算して特別換算キャッシュバック額を算出する算出手段と、
前記データベースから前記キャッシュバック要求に含まれる特別換算請求項目の請求額である特別換算請求額を読み出し、前記算出された特別換算キャッシュバック額と比較して、特別換算キャッシュバック額が大きいときは、前記請求時に前記特別換算請求額を前記顧客に提供するとともに前記特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶する特別換算提供手段と
を備えたことを特徴とするキャッシュバックサーバ。
【請求項2】
所定の取引に基づき付与される対象ポイント数に対するキャッシュバックの要求を受信すると、該対象ポイント数に予め定められた所定の換算比率を乗じて得られるキャッシュバック額を前記取引の請求時に顧客に提供するキャッシュバックサーバであって、
顧客識別情報と、該顧客識別情報により識別される顧客の請求項目別の請求額とを格納するデータベースと、
前記キャッシュバックを要求する対象請求項目およびキャッシュバックの対象ポイント数を含むキャッシュバック要求を受信する受信手段と、
前記受信したキャッシュバック要求に含まれる対象請求項目が予め定められた特別換算請求項目である場合、前記受信したキャッシュバック要求に含まれる予め前記請求項目ごとに定められた換算比率を乗算して特別換算キャッシュバック額を算出する算出手段と、
前記データベースから前記キャッシュバック要求に含まれる請求項目の請求額である特別換算請求額を読み出し、前記算出された特別換算キャッシュバック額と比較して、特別換算キャッシュバック額が大きいときは、前記取引の請求時に前記特別換算請求額を前記顧客に提供するとともに前記特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶する特別換算提供手段と
を備えたことを特徴とするキャッシュバックサーバ。
【請求項3】
前記特別換算提供手段において前記特別換算キャッシュバックの残余額を前記データベースに記憶したときは、前記取引の請求時の次の請求時に該残余額を前記顧客に提供する繰越額提供手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載のキャッシュバックサーバ。
【請求項4】
前記特別換算提供手段において前記特別換算キャッシュバックの残余額を前記データベースに記憶したときは、前記データベースから前記残余額および前記取引の請求時の次の請求時の特別換算請求額を読み出して比較し、該残余額が大きい場合は、前記取引の請求時の次の請求時に前記特別換算請求額を前記顧客に提供するとともに前記残余額のさらなる残余額をデータベースに記憶する再繰越額提供手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載のキャッシュバックサーバ。
【請求項5】
前記再繰越額提供手段において前記残余額のさらなる残余額を前記データベースに記憶したときは、前記取引の請求時の次の請求時のさらに次の請求時に該残余額を前記顧客に提供する繰越額提供手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載のキャッシュバックサーバ。
【請求項6】
前記残余額は、前記顧客に提供される際、前記特別換算比率で除算した後、前記特別換算比率と異なる換算比率を乗算して得られた額を前記顧客に提供することを特徴とする請求項3または5に記載のキャッシュバックサーバ。
【請求項7】
前記特別換算比率と異なる換算比率は、前記予め定められた所定の換算比率であることを特徴とする請求項6に記載のキャッシュバックサーバ。
【請求項8】
前記請求項目は、売り上げ処理を行った加盟店ごとの請求であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のキャッシュバックサーバ。
【請求項9】
前記請求項目は、売り上げ処理に使用したカード種別ごとの請求であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のキャッシュバックサーバ。
【請求項10】
所定の取引に基づき付与される対象ポイント数に対するキャッシュバックの要求を受信すると、該対象ポイント数に予め定められた所定の換算比率を乗じて得られるキャッシュバック額を前記取引の請求時に顧客に提供するキャッシュバックシステムであって、
前記キャッシュバックを要求する対象請求項目およびキャッシュバックの対象ポイント数を含むキャッシュバック要求を送信する顧客端末と、
顧客識別情報と、該顧客識別情報により識別される顧客の請求項目別の請求額とを格納するデータベースと、前記顧客端末からキャッシュバック要求を受信する受信手段と、前記受信したキャッシュバック要求に含まれる対象請求項目が予め定められた特別換算請求項目である場合、前記受信したキャッシュバック要求に含まれる予め前記請求項目ごとに定められた換算比率を乗算して特別換算キャッシュバック額を算出する算出手段と、前記データベースから前記キャッシュバック要求に含まれる請求項目の請求額である特別換算請求額を読み出し、前記取引の請求時に前記特別換算請求額を前記顧客に提供するよう指示する特別換算提供手段とを含むキャッシュバック処理サーバと、
前記特別換算請求額を前記顧客に提供するよう指示を受信した場合、前記取引の請求時に前記データベースから前記顧客に対する請求額を読み出し、前記算出された特別換算キャッシュバック額と比較して、特別換算キャッシュバック額が大きいときは、該特別換算キャッシュバック額から該請求額を減算した額を前記顧客に送金指示し、特別換算キャッシュバック額が小さいときは、該請求額から該特別換算キャッシュバック額を減算した額を前記顧客に請求指示する請求指示処理サーバと
を備えたことを特徴とするキャッシュバックシステム。
【請求項11】
顧客識別情報と、該顧客識別情報により識別される顧客の請求項目別の請求額とを格納するデータベースを備えたキャッシュバックサーバにおいて、所定の取引に基づき付与される対象ポイント数に対するキャッシュバックの要求を受信すると、該対象ポイント数に予め定められた所定の換算比率を乗じて得られるキャッシュバック額を前記取引の請求時に顧客に提供するキャッシュバック方法であって、
前記キャッシュバックを要求する対象請求項目およびキャッシュバックの対象ポイント数を含むキャッシュバック要求を受信する受信ステップと、
前記受信したキャッシュバック要求に含まれる対象請求項目が予め定められた特別換算請求項目である場合、前記受信したキャッシュバック要求に含まれる予め前記請求項目ごとに定められた換算比率を乗算して特別換算キャッシュバック額を算出する算出ステップと、
前記データベースから前記キャッシュバック要求に含まれる請求項目の請求額である特別換算請求額を読み出し、前記算出された特別換算キャッシュバック額と比較して、特別換算キャッシュバック額が大きいときは、前記取引の請求時に前記特別換算請求額を前記顧客に提供するとともに前記特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶する特別換算提供ステップと
を備えたことを特徴とするキャッシュバック方法。
【請求項12】
前記特別換算提供ステップにおいて前記特別換算キャッシュバックの残余額を前記データベースに記憶したときは、前記取引の請求時の次の請求時に該残余額を前記顧客に提供する繰越額提供ステップをさらに備えたことを特徴とする請求項11に記載のキャッシュバック方法。
【請求項13】
前記特別換算提供ステップにおいて前記特別換算キャッシュバックの残余額を前記データベースに記憶したときは、前記データベースから前記残余額および前記取引の請求時の次の請求時の特別換算請求額を読み出して比較し、該残余額が大きい場合は、前記取引の請求時の次の請求時に前記特別換算請求額を前記顧客に提供するとともに前記残余額のさらなる残余額をデータベースに記憶する再繰越額提供ステップをさらに備えたことを特徴とする請求項11に記載のキャッシュバック方法。
【請求項14】
前記再繰越額提供ステップにおいて前記残余額のさらなる残余額を前記データベースに記憶したときは、前記取引の請求時の次の請求時のさらに次の請求時に該残余額を前記顧客に提供する繰越額提供ステップをさらに備えたことを特徴とする請求項13に記載のキャッシュバック方法。
【請求項15】
前記残余額は、前記顧客に提供される際、前記特別換算比率で除算した後、前記特別換算比率と異なる換算比率を乗算して得られた額を前記顧客に提供することを特徴とする請求項12または14に記載のキャッシュバック方法。
【請求項16】
前記特別換算比率と異なる換算比率は、前記予め定められた所定の換算比率であることを特徴とする請求項15に記載のキャッシュバック方法。
【請求項17】
顧客識別情報と、該顧客識別情報により識別される顧客の請求項目別の請求額とを格納するデータベースを備えたキャッシュバックサーバに、所定の取引に基づき付与される対象ポイント数に対するキャッシュバックの要求に応して、該対象ポイント数に予め定められた所定の換算比率を乗じて得られるキャッシュバック額を前記取引の請求時に顧客に提供するキャッシュバック方法を実行させるプログラムであって、
前記キャッシュバックを要求する対象請求項目およびキャッシュバックの対象ポイント数を含むキャッシュバック要求を受信する受信ステップと、
前記受信したキャッシュバック要求に含まれる対象請求項目が予め定められた特別換算請求項目である場合、前記受信したキャッシュバック要求に含まれる予め前記請求項目ごとに定められた換算比率を乗算して特別換算キャッシュバック額を算出する算出ステップと、
前記データベースから前記キャッシュバック要求に含まれる請求項目の請求額である特別換算請求額を読み出し、前記算出された特別換算キャッシュバック額と比較して、特別換算キャッシュバック額が大きいときは、前記取引の請求時に前記特別換算請求額を前記顧客に提供するとともに前記特別換算キャッシュバックの残余額をデータベースに記憶する特別換算提供ステップと
を実行することを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−129715(P2008−129715A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−311876(P2006−311876)
【出願日】平成18年11月17日(2006.11.17)
【出願人】(594103301)三井住友カード株式会社 (39)