説明

キャップおよびカートリッジ

【課題】トナー充填口のサイズを大きく確保しながら、筐体(カートリッジ)の小型化に寄与することができる、キャップおよびカートリッジを提供する。
【解決手段】現像カートリッジの筐体13には、トナー充填口83が形成されている。トナー充填口83は、キャップ84により密閉される。キャップ84は、トナー充填口83を閉塞する閉塞部85と、被検知回転体56を回転可能に支持するための軸部87とを備えている。被検知回転体56は、軸部87に外嵌されることより、軸部87に回転可能に支持される。そのため、筐体13における被検知回転体56が配置される側の側壁、つまり左側壁41にトナー充填口83が形成されても、トナー充填口83と被検知回転体56とを重ねて配置することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置の装置本体に装着されるカートリッジおよびこれに備えられるキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンタなどの画像形成装置の一例では、感光ドラムを保持するプロセスユニットが装置本体に着脱可能に設けられ、現像ローラを保持する現像カートリッジがそのプロセスユニットに装着される。
【0003】
現像カートリッジは、一端部に開口が形成された筐体を備えている。現像ローラは、その周面の一部が開口を介して外部に露出する位置に配置されて、筐体の両側壁に回転可能に支持されている。現像カートリッジがプロセスユニットに装着されると、現像ローラの周面における開口を介して露出する部分が感光ドラムに圧接される。
【0004】
現像カートリッジにおける開口側と反対側の端部には、トナーを収容するためのトナーホッパ(トナー収容室)が形成されている。筐体の一方側壁には、トナーホッパ内にトナーを充填するためのトナー充填口が形成されている。トナーホッパへのトナーの充填後、トナー充填口にトナーキャップが嵌められ、トナーキャップによりトナー充填口が密閉される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−295614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような構成の現像カートリッジにおいて、その小型化が要望されることがある。しかしながら、現像カートリッジを小型化すると、側壁においてトナー充填口が占める面積の割合が増加する。その結果、現像カートリッジの側壁に設けられる部品の配置の自由度が低下する。現像カートリッジの小型化に伴って、トナー充填口を小さくすることも考えられるが、トナー充填口を小さくすると、トナーホッパ内にトナーを充填する際の効率が低下する。
【0007】
本発明の目的は、トナー充填口のサイズを大きく確保しながら、筐体(カートリッジ)の小型化に寄与することができる、キャップおよびカートリッジを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するため、第1の発明は、トナーを収容するための空間を内部に有する筐体に形成されたトナー充填口に取り付けられて、前記トナー充填口を密閉するためのキャップにおいて、前記トナー充填口を閉塞する閉塞部と、回転体が外嵌されて、当該回転体を回転可能に支持するための軸部とを備えることを特徴としている。
【0009】
また、第2の発明は、画像形成装置の装置本体に装着されるカートリッジであって、トナーを収容するための空間を内部に有し、当該空間にトナーを充填するためのトナー充填口が形成された筐体と、請求項1〜9のいずれか一項に記載のキャップと、前記軸部に外嵌されて、前記軸部に回転可能に支持される回転体を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
第1および第2の発明によれば、カートリッジの筐体は、その内部にトナーを収容するための空間を有している。この筐体には、トナー充填口が形成されている。トナー充填口は、キャップにより密閉される。キャップは、トナー充填口を閉塞する閉塞部と、回転体を回転可能に支持するための軸部とを備えている。
【0011】
回転体は、軸部に外嵌されることより、軸部に回転可能に支持される。そのため、筐体におけるギヤなどの回転体が配置される側の側壁にトナー充填口が形成されても、トナー充填口と回転体とを重ねて配置することができる。
【0012】
よって、トナー充填口のサイズを大きく確保しながら、筐体(カートリッジ)の小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る現像カートリッジが装着されたレーザプリンタの断面図である。
【図2】図2は、図1に示される現像カートリッジの左前上方から見た斜視図である。
【図3】図3は、図2に示される現像カートリッジの左側面図である。
【図4】図4は、図2に示される現像カートリッジの左側面図であり、ギヤカバーが取り外された状態を示す。
【図5】図5は、図4に示される現像カートリッジの左端部の左前下方から見た斜視図である。
【図6】図6は、図2に示される現像カートリッジの断面図である。
【図7】図7は、図2に示される現像カートリッジの左側面図であり、ギヤカバー、アジテータギヤおよび被検知回転体が取り外された状態を示す。
【図8】図8は、図7に示されるキャップの左側面図である。
【図9】図9は、図8に示されるキャップの斜視図である。
【図10A】図10Aは、図2に示される現像カートリッジの左端部の左前上方から見た斜視図であり、第1被検知部がアクチュエータの当接レバーに対向した状態を示す。
【図10B】図10Bは、図10Aに示される状態における現像カートリッジの左端部の左前下方から見た斜視図であり、ギヤカバーが取り外された状態を示す。
【図10C】図10Cは、図10Bに示される状態における現像カートリッジの左側面図であり、ギヤカバーが取り外された状態を示す。
【図11A】図11Aは、図2に示される現像カートリッジの左端部の左前上方から見た斜視図であり、第1被検知部がアクチュエータの当接レバーを押圧している状態を示す。
【図11B】図11Bは、図11Aに示される状態における現像カートリッジの左端部の左前下方から見た斜視図であり、ギヤカバーが取り外された状態を示す。
【図11C】図11Cは、図11Aに示される状態における現像カートリッジの左側面図であり、ギヤカバーが取り外された状態を示す。
【図12A】図12Aは、図2に示される現像カートリッジの左前下方から見た斜視図であり、第2被検知部がアクチュエータの当接レバーを押圧している状態を示す。
【図12B】図12Bは、図12Aに示される状態における現像カートリッジの左後上方から見た斜視図であり、ギヤカバーが取り外された状態を示す。
【図12C】図12Cは、図12Aに示される現像カートリッジの左側面図であり、ギヤカバーが取り外された状態を示す。
【図13A】図13Aは、図2に示される現像カートリッジの左前上方から見た斜視図であり、第2被検知部がアクチュエータの当接レバーから離間した状態を示す。
【図13B】図13Bは、図13Aに示される現像カートリッジの左上方から見た斜視図であり、ギヤカバーが取り外された状態を示す。
【図13C】図13Cは、図13Aに示される状態における現像カートリッジの左側面図であり、ギヤカバーが取り外された状態を示す。
【図14A】図14Aは、図7に示されるキャップの斜視図であり、キャップがトナー充填口から取り外される前の状態を示す。
【図14B】図14Bは、図7に示されるキャップの斜視図であり、キャップがトナー充填口から取り外される途中の状態を示す。
【図14C】図14Cは、図7に示されるキャップの斜視図であり、キャップがトナー充填口から取り外される途中の状態(図14Bに示される状態の次の状態)を示す。
【図14D】図14Dは、図7に示されるキャップの斜視図であり、キャップがトナー充填口から取り外された後の状態(図14Cに示される状態の次の状態)を示す。
【図15】図15は、図7に示されるキャップの斜視図であり、キャップの全体がトナー充填口から取り外されるときの状態(図14Cに示される状態の次の状態)を示す。
【図16A】図16Aは、図7に示されるキャップの斜視図であり、キャップがトナー充填口から取り外される前の状態を示す。
【図16B】図16Bは、図7に示されるキャップの斜視図であり、軸部が閉塞部から引きちぎられた状態を示す。
【図17】図17は、図5に示されるコイルばねに代えて線ばねが備えられる構成(変形例1)を採用した現像カートリッジの左端部の左前上方から見た斜視図である。
【図18】図18は、被検知回転体の欠け歯ギヤ部に代わる構成(変形例2)を示す図解的な側面図である。
【図19】図19は、第1被検知部、第2被検知部および連結部が欠け歯ギヤ部と別体に形成された構成(変形例3)を示す平面図である。
【図20】図20は、変形例(変形例4)に係るトナー充填口(キャップ取付部)およびキャップの断面図である。
【図21】図21は、他の変形例(変形例5)に係るトナー充填口(キャップ取付部)およびキャップの断面図である。
【図22】図22は、さらに他の変形例(変形例6)に係るトナー充填口(キャップ取付部)およびキャップの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
1.レーザプリンタ
図1に示されるように、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ1は、装置本体の一例としての本体ケーシング2を備えている。本体ケーシング2の一方側壁には、カートリッジ着脱口3が形成され、このカートリッジ着脱口3を開閉するフロントカバー4が設けられている。
【0015】
なお、以下の説明において、フロントカバー4が設けられている側をレーザプリンタ1の前側とする。レーザプリンタ1の上下左右に関しては、レーザプリンタ1を前側から見たときを基準とする。また、後述する現像カートリッジ7の前後については、本体ケーシング2に装着された状態を基準とし、その上下左右については、現像カートリッジ7を前側から見たときを基準とする。
【0016】
本体ケーシング2内の中央より少し前側の位置には、プロセスカートリッジ5が装着されている。プロセスカートリッジ5は、フロントカバー4を開いた状態で、カートリッジ着脱口3を介して、本体ケーシング2内に装着され、また、本体ケーシング2内から離脱される。
【0017】
プロセスカートリッジ5は、ドラムカートリッジ6と、そのドラムカートリッジ6に着
脱自在に装着されるカートリッジの一例としての現像カートリッジ7とからなる。
【0018】
ドラムカートリッジ6は、ドラムフレーム8を備えている。ドラムフレーム8の後端部には、感光ドラム9が回転可能に保持されている。また、ドラムフレーム8には、帯電器10および転写ローラ11が保持されている。帯電器10および転写ローラ11は、それぞれ感光ドラム9の上方および下方に配置されている。
【0019】
ドラムフレーム8における感光ドラム9よりも前側の部分は、現像カートリッジ装着部12とされており、この現像カートリッジ装着部12に、現像カートリッジ7が装着される。
【0020】
現像カートリッジ7は、トナーを収容する筐体13を備えている。筐体13の内部には、互いに連通するトナー収容室14および現像室15が前後に隣接して形成されている。
【0021】
トナー収容室14は、トナーを収容するための空間の一例である。トナー収容室14には、アジテータ16が左右方向に延びるアジテータ回転軸17を中心に回転可能に設けられている。アジテータ16の回転により、トナー収容室14内に収容されているトナーが攪拌されつつ、トナー収容室14から現像室15へ送られる。
【0022】
現像室15には、現像ローラ18および供給ローラ19がそれぞれ左右方向に延びる現像ローラ軸20および供給ローラ軸21を中心に回転可能に設けられている。現像ローラ18は、その表面(周面)の一部が筐体13の後端部から露出するように配置されている。現像カートリッジ7は、現像ローラ18の表面が感光ドラム9の表面(周面)と接触するように、ドラムカートリッジ6に装着される。供給ローラ19は、その表面(周面)が現像ローラ18の表面に対して前下方から接触するように配置されている。現像室15内のトナーは、供給ローラ19により現像ローラ18の表面に供給され、現像ローラ18の表面上に薄層となって担持される。
【0023】
また、本体ケーシング2内には、プロセスカートリッジ5の上方に、レーザなどを備える露光器22が配置されている。
【0024】
画像形成時には、感光ドラム9が左側から見て時計回りに一定速度で回転される。感光ドラム9の回転に伴って、感光ドラム9の表面は、帯電器10からの放電により、一様に帯電される。一方、プリンタ1に接続されたパーソナルコンピュータ(図示せず)から受信する画像データに基づいて、露光器22からレーザビームが出射される。レーザビームは、帯電器10と現像カートリッジ7との間を通り、一様に正帯電された感光ドラム9の表面に照射され、感光ドラム9の表面を選択的に露光する。これにより、感光ドラム9の露光された部分から電荷が選択的に除去され、感光ドラム9の表面に静電潜像が形成される。感光ドラム9の回転により、静電潜像が現像ローラ18に対向すると、現像ローラ18から静電潜像にトナーが供給される。これによって、感光ドラム9の表面にトナー像が形成される。
【0025】
本体ケーシング2の底部には、用紙Pを収容する給紙カセット23が配置されている。給紙カセット23の上方には、給紙カセット23から用紙を送り出すためのピックアップローラ24が設けられている。
【0026】
また、本体ケーシング2内には、側面視S字状の搬送路25が形成されている。この搬送路25は、給紙カセット23から感光ドラム9と転写ローラ11との間を経由して、本体ケーシング2の上面に形成された排紙トレイ26に至る。給紙カセット23から送り出された用紙Pは、搬送路25を感光ドラム9と転写ローラ11との間に向けて搬送される

【0027】
感光ドラム9の表面上のトナー像は、感光ドラム9の回転により、感光ドラム9と転写ローラ11との間を通過する用紙Pと対向したときに、転写ローラ11により電気的に引き寄せられて、用紙Pに転写される。
【0028】
搬送路25上には、転写ローラ11に対して用紙Pの搬送方向の下流側に、定着器27が設けられている。トナー像が転写された用紙Pは、搬送路25を搬送されて、定着器27を通過する。定着器27では、加熱および加圧により、トナー像が画像となって用紙Pに定着される。こうして画像が形成された用紙Pは、搬送路25をさらに搬送されて、排紙トレイ26上に排紙される。
2.現像カートリッジ
(1)筐体
図1に示されるように、現像カートリッジ7の筐体13は、後方に開放されたボックス形状に形成されている。
【0029】
具体的には、筐体13は、左側壁41(図2参照)および右側壁42を備えている。左側壁41および右側壁42は、左右方向に互いに対向し、それぞれ前後方向に延びる板状をなしている。また、筐体13は、左側壁41および右側壁42の各上端部間に架設される上壁43と、左側壁41および右側壁42の各下端部間に架設される下壁44とを備えている。下壁44の前端部は、湾曲しつつ上方に延び、上壁43の前端部に接続されている。下壁44の後端部は、上壁43の後端部に接続されていない。これにより、筐体13には、左側壁41、右側壁42、上壁43および下壁44の各後端縁に囲まれる矩形状の開口45(図1参照)が形成されている。
【0030】
左側壁41の外側面(左側面)には、図2,3に示されるように、カバーの一例としてのギヤカバー46が取り付けられている。
【0031】
また、図3に示されるように、開口45を介して、現像ローラ18の表面の一部が外部に露出している。
(2)ギヤトレイン
ギヤカバー46の内側には、図4,5に示されるように、受動部材の一例としての受動ギヤ51、現像ギヤ52、供給ギヤ53、中間ギヤ54、アジテータギヤ55および回転体の一例としての被検知回転体56が設けられている。
(2−1)受動ギヤ
受動ギヤ51は、図4に示されるように、左側壁41の後端上部に配置されている。受動ギヤ51は、左右方向に延びる入力ギヤ回転軸57に回転可能に支持されている。入力ギヤ回転軸57は、左側壁41に回転不能に保持されている。
【0032】
そして、受動ギヤ51は、図5に示されるように、大径ギヤ部58、小径ギヤ部59およびカップリング部60を一体的に有している。大径ギヤ部58、小径ギヤ部59およびカップリング部60は、左側壁41側からこの順に並んでいる。
【0033】
大径ギヤ部58は、入力ギヤ回転軸57と中心軸線が一致する円板状に形成されている。大径ギヤ部58の周面には、その全周にわたって、図示されないギヤ歯(たとえば、斜歯)が形成されている。
【0034】
小径ギヤ部59は、入力ギヤ回転軸57と中心軸線が一致する円板状をなし、大径ギヤ部58よりも小径に形成されている。小径ギヤ部59の周面には、その全周にわたって、図示されないギヤ歯(たとえば、平歯)が形成されている。
【0035】
カップリング部60は、入力ギヤ回転軸57と中心軸線が一致する円柱状をなし、小径ギヤ部59の周面よりも小径の周面を有している。カップリング部60の左側面には、結合凹部61が形成されている。現像カートリッジ7が本体ケーシング2内に装着された状態で、結合凹部61には、本体ケーシング2内に備えられる駆動出力部材62(図2参照)の先端部が挿入される。
【0036】
駆動出力部材62は、左右方向に進退可能に設けられている。現像カートリッジ7が本体ケーシング2内に装着された状態で、駆動出力部材62は、右方に進出し、その先端部が結合凹部61に挿入される。これにより、駆動出力部材62と結合凹部61とが相対回転不能に結合される。よって、駆動出力部材62が回転されると、駆動出力部材62の回転力が駆動力として受動ギヤ51に受けられ、駆動出力部材62とともに受動ギヤ51が回転する。
(2−2)現像ギヤ
現像ギヤ52は、図4に示されるように、受動ギヤ51の後下方に配置されている。現像ギヤ52は、現像ローラ18の現像ローラ軸20に相対回転不能に取り付けられている。現像ローラ軸20は、左側壁41を回転可能に貫通している。現像ギヤ52の周面には、その全周にわたって、図示されないギヤ歯が形成されている。このギヤ歯は、受動ギヤ51の大径ギヤ部58のギヤ歯と噛合している。
(2−3)供給ギヤ
供給ギヤ53は、図4に示されるように、受動ギヤ51の下方に配置されている。供給ギヤ53は、供給ローラ19(図1参照)の供給ローラ軸21に相対回転不能に取り付けられている。供給ローラ軸21は、左側壁41を回転可能に貫通している。供給ギヤ53の周面には、その全周にわたって、図示されないギヤ歯が形成されている。このギヤ歯は、受動ギヤ51の大径ギヤ部58のギヤ歯と噛合している。
(2−4)中間ギヤ
中間ギヤ54は、図4に示されるように、受動ギヤ51の前上方に配置されている。中間ギヤ54は、左右方向に延びる中間ギヤ回転軸63に回転可能に支持されている。中間ギヤ回転軸63は、左側壁41に回転不能に保持されている。
【0037】
そして、中間ギヤ54は、図5に示されるように、相対的に小さい外径を有する円板状に形成された小径部64と、相対的に大きい外径を有する円筒状に形成された大径部65とを一体的に有している。小径部64および大径部65は、左側壁41側からこの順に並んでいる。小径部64および大径部65の各中心軸線は、中間ギヤ回転軸63の中心軸線と一致している。
【0038】
小径部64の周面には、その全周にわたって、ギヤ歯が形成されている。
【0039】
大径部65の周面には、その全周にわたって、ギヤ歯が形成されている。大径部65のギヤ歯は、受動ギヤ51の小径ギヤ部59のギヤ歯と噛合している。
(2−5)アジテータギヤ
アジテータギヤ55は、図4に示されるように、中間ギヤ54の前下方に配置されている。アジテータギヤ55は、アジテータ回転軸17に相対回転不能に取り付けられている。アジテータ回転軸17は、左側壁41および右側壁42(図1参照)を左右方向に貫通し、左側壁41および右側壁42に回転可能に保持されている。筐体13内において、アジテータ回転軸17には、アジテータ16(図1参照)が取り付けられている。
【0040】
また、アジテータギヤ55は、大径ギヤ部66および小径ギヤ部67を一体的に有している。
【0041】
大径ギヤ部66は、アジテータ回転軸17と中心軸線が一致する円板状をなしている。大径ギヤ部66の周面には、その全周にわたって、ギヤ歯が形成されている。この大径ギヤ部66のギヤ歯は、中間ギヤ54の小径部64のギヤ歯と噛合している。また、大径ギヤ部66の左端面(外側面)には、大径ギヤ部66の径方向にほぼ沿って延びる略円弧板状の押圧部68が立設されている。
【0042】
小径ギヤ部67は、大径ギヤ部66に対して左側壁41と反対側に形成され、アジテータ回転軸17と中心軸線が一致する円板状をなし、大径ギヤ部66よりも小径に形成されている。小径ギヤ部67の周面には、その全周にわたって、ギヤ歯が形成されている。
(2−6)被検知回転体
被検知回転体56は、図4に示されるように、アジテータギヤ55の前上方に配置されている。被検知回転体56は、左右方向に延びる軸部87に回転可能に支持されている。軸部87の詳細は、後述する。
【0043】
そして、被検知回転体56は、図5に示されるように、挿通部69、欠け歯ギヤ部70、第1被検知部71、第2被検知部72、連結部73、支持部74および被押圧部75(図4参照)を一体的に有している。
【0044】
挿通部69は、軸部87の外径とほぼ同じ内径を有する円筒状をなしている。挿通部69に軸部87が挿通されることにより、被検知回転体56は、軸部87に回転可能に支持される。
【0045】
欠け歯ギヤ部70は、挿通部69の中心軸線方向(左右方向)の途中部から挿通部69の径方向に張り出す円板状をなしている。欠け歯ギヤ部70の周面には、その一部にギヤ歯76が形成されている。具体的には、欠け歯ギヤ部70の周面には、中心角が約205°をなす部分を欠け歯部分77として、その欠け歯部分77以外の中心角が約155°をなす部分に、ギヤ歯76が形成されている。ギヤ歯76は、被検知回転体56の回転位置によって、アジテータギヤ55の小径ギヤ部67のギヤ歯と噛合する。そして、後述するように、ギヤ歯76がアジテータギヤ55の小径ギヤ部67のギヤ歯と噛合した状態で欠け歯ギヤ部70が左右方向に移動しても、その噛合が解除されないように、欠け歯ギヤ部70の厚さ(左右方向の寸法)は、アジテータギヤ55の小径ギヤ部67の左右方向の寸法よりも小さくされている。
【0046】
第1被検知部71、第2被検知部72および連結部73は、欠け歯ギヤ部70の左端面に立設されている。
【0047】
第1被検知部71は、図4に示されるように、ギヤ歯76の歯列における被検知回転体56の回転方向(左側から見て反時計回り)Rの上流側端部と挿通部69の中心軸線とを結ぶ線分上に配置されている。第1被検知部71は、左右方向および欠け歯ギヤ部70の径方向に延びる矩形板状をなしている。
【0048】
第2被検知部72は、挿通部69の中心軸線を中心として第1被検知部71を通る円弧上であって、第1被検知部71に対して被検知回転体56の回転方向Rの上流側において、第1被検知部71および挿通部69の中心軸線を結ぶ線分と第2被検知部72および挿通部69の中心軸線を結ぶ線分とのなす角度が約80°となる位置に配置されている。第2被検知部72は、左右方向および欠け歯ギヤ部70の径方向に延びる矩形板状をなし、左右方向において、第1被検知部71と同じ寸法を有している。
【0049】
連結部73は、挿通部69の中心軸線を中心として第1被検知部71および第2被検知部72を通る円弧に沿ったリブ状をなし、第1被検知部71と第2被検知部72とを連結
している。図5に示されるように、連結部73の左右方向の寸法(高さ)は、第1被検知部71および第2被検知部72の左右方向の寸法の約半分程度である。
【0050】
支持部74は、図5に示されるように、欠け歯ギヤ部70の右端面(内側面)に立設されている。支持部74は、左右方向に延び、右側に先細りとなる略三角形板状をなしている。
【0051】
被押圧部75は、円柱状をなし、欠け歯ギヤ部70の右端面において、ギヤ歯76の歯列における回転方向Rの下流側端部および挿通部69の中心軸線を結ぶ線分と被押圧部75および挿通部69の中心軸線を結ぶ線分とのなす角度が約30°となる位置に立設されている。
(3)トナー充填口
左側壁41の外側面には、図6に示されるように、被検知回転体56と対向する位置に、円筒状のキャップ取付部81が形成されている。左側壁41におけるキャップ取付部81に囲まれる部分には、キャップ取付部81の内径と同じ内径の貫通孔82が形成されている。これにより、筐体13には、キャップ取付部81の内周面および貫通孔82の周面により区画される側面視円形状のトナー充填口83が形成されている。トナー充填口83は、筐体13(トナー収容室14)内にトナーを充填する際に使用される
また、キャップ取付部81における左半分の部分は、残りの右半分の部分よりも、その外径および内径が小さく形成されている。これにより、トナー充填口83の内周面には、左半分の部分(相対的に外径および内径が小さい部分)と残りの右半分の部分(相対的に外径および内径が大きい部分)との間に段差が生じている。
(4)キャップ
トナー充填口83には、樹脂製のキャップ84が取り付けられ、トナー充填口83は、そのキャップ84により密閉されている。
【0052】
キャップ84は、図6〜9に示されるように、閉塞部85、接触部86、軸部87、内嵌部88、カム部89、第1回転規制部90、回転規制部の一例としての第2回転規制部91および摘み部92を一体的に有している。
【0053】
閉塞部85は、トナー充填口83の左端部と同径の円板状をなし、トナー充填口83と対向する部分(トナー充填口83内に臨む部分)である。
【0054】
接触部86は、図7,8に示されるように、閉塞部85の周囲に形成され、閉塞部85の全周の約4/5を取り囲む略C字状をなしている。接触部86の厚さは、閉塞部85の厚さと同じである。接触部86は、左側壁41の外側面に接触している。
【0055】
軸部87は、閉塞部85の中央部から外方に延びる円筒状をなしている。
【0056】
内嵌部88は、トナー充填口83に内嵌される部分である。内嵌部88は、閉塞部85の内側面に立設され、閉塞部85の周縁に沿った円筒状をなしている。図6に示されるように、内嵌部88の閉塞部85側の端部、つまり基端部93は、トナー充填口83の左端部の直径(キャップ取付部81における左半分の部分の内径)とほぼ等しい外径を有している。内嵌部88の先端部94は、先細りとなる断面略三角形状に形成されている。そして、内嵌部88における基端部93と先端部94との間の中間部分95は、基端部93よりも厚く形成され、基端部93の外周面に対して突出している。これにより、内嵌部88の外周面には、基端部93と中間部分95との間に段差が形成されている。この段差は、トナー充填口83の内周面の段差に対応しており、内嵌部88がトナー充填口83に内嵌された状態で、内嵌部88の中間部分95は、キャップ取付部81における左半分の部分に右側から当接し、キャップ取付部81に係止される係止爪として機能する。
【0057】
カム部89は、接触部86の外側面に立設され、図7,8に示されるように、薄い壁状(リブ状)をなしている。また、カム部89は、側面視で軸部87を中心とする半円弧状をなしている。より具体的には、キャップ84がトナー充填口83に取り付けられた状態で、カム部89は、被検知回転体56の回転方向R(図4参照)の上流側の一端が軸部87に対して前下方に位置し、その反対側(回転方向Rの下流側)の他端が軸部87に対して後上方に位置して、前方に凸湾曲する略C字状をなしている。
【0058】
そして、図9に示されるように、接触部86の外側面に対するカム部89の突出量(高さ)は、軸部87の前下方に位置する一端部891で他端に近づくにつれて徐々に大きくなり、その一端部891と他端部892との間の部分893で一定であり、他端部892で他端に近づくにつれて徐々に小さくなっている。これにより、カム部89の先端面(左端面)は、突出量が徐々に大きくなる部分891において、被検知回転体56の回転方向Rの下流側ほど接触部86から離れるように傾斜した傾斜面894を有している。また、カム部89の先端面は、突出量が一定の部分893において、接触部86と平行をなす平行面895を有し、突出量が徐々に小さくなる部分892において、回転方向Rの下流側ほど接触部86に近づくように傾斜した傾斜面896を有している。
【0059】
第1回転規制部90は、接触部86の外側面において、カム部89に対して回転方向Rの上流側に間隔を空けた位置に立設され、閉塞部85の径方向および左右方向に延びる板状をなしている。
【0060】
第2回転規制部91は、次に述べる摘み部92の外側面において、カム部89に対して回転方向Rの下流側に間隔を空けた位置に立設され、回転方向Rおよび左右方向に延びる板状をなしている。
【0061】
摘み部92は、閉塞部85に隣接して形成され、閉塞部85と同じ厚さを有する略扇形をなしている。そして、摘み部92は、略扇形の1つの半径をなす部分において、閉塞部85における接触部86が形成されていない部分に接続されている。
【0062】
摘み部92における略扇形の他方の半径をなす部分96は、図8,9に示されるように、前上がりに傾斜し、接触部86の周縁に連続している。当該部分96は、筐体13に対してキャップ84を回転方向Rに位置決めするための位置決め部である。すなわち、左側壁41の上端部には、左方に突出し、左側壁41の上端縁に沿って延びる被当接部の一例としてのリブ状の鍔部97が形成されている。そして、位置決め部96は、図7に示されるように、キャップ84がトナー充填口83に取り付けられた状態で、鍔部97に対して下方から当接される。これにより、キャップ84は、左側壁41に対して回転方向Rに位置決めされる。
【0063】
また、キャップ84には、閉塞部85と摘み部92との境界に沿って、それらの表面から一段窪む溝が形成されることにより、閉塞部85および摘み部92よりも厚さが小さい薄肉部98が形成されている。
(5)ギヤカバー
ギヤカバー46の後端部には、図2に示されるように、受動ギヤ51のカップリング部60を収容する円筒状のカップリング収容部101が形成されている。また、ギヤカバー46には、被検知回転体56を内側に収容する側面視円形状の回転体収容部102が形成されている。そして、回転体収容部102の左端面には、被検知回転体56の第1被検知部71および第2被検知部72と対向する位置に、側面視で下方が開放端となるC字状の開口103が形成されている。
【0064】
回転体収容部102の内面には、ボス104が形成されている。ボス104は、ギヤカバー46が左側壁41に取り付けられた状態で、その中心軸線がキャップ84の軸部87の中心軸線と一致するように設けられている。ボス104の基端部104Aは、被検知回転体56の挿通部69の内径より少し小さく、軸部87の内径より大きい外径を有する円筒状をなしている。ボス104の先端部104Bは、軸部87の内径より少し小さい外径を有する円筒状をなしている。
【0065】
ギヤカバー46が左側壁41に取り付けられたときに、軸部87にボス104の先端部104Bが挿入されることにより、軸部87の先端がギヤカバー46に保持され、被検知回転体56が左側壁41とギヤカバー46との間で回転可能に保持される。
【0066】
そして、被検知回転体56の欠け歯ギヤ部70とギヤカバー46の内面との間には、コイルばね105が挿通部69およびボス104に挿通された状態で設けられている。このコイルばね105の付勢力(弾性力)により、被検知回転体56が左側壁41に向けて押圧される。
3.検出機構
本体ケーシング2内には、図2〜4に示されるように、第1被検知部71および第2被検知部72を検出するための検出機構が備えられている。この検出機構は、検知部材の一例としてのアクチュエータ111および図示されない光センサとを含む。
【0067】
アクチュエータ111は、左右方向に延びる揺動軸112と、揺動軸112から下方に延びる当接レバー113と、揺動軸112から後方に延びる遮光レバー114とを一体的に備えている。揺動軸112は、たとえば、本体ケーシング2の図示されない内壁部に回転可能に保持されている。当接レバー113と遮光レバー114とは、揺動軸112を中心として約80°の角度をなして交差している。
【0068】
そして、アクチュエータ111は、当接レバー113が揺動軸112からほぼ鉛直下方に延び、遮光レバー114が後側やや斜め下方に延びる非検知姿勢(図3参照)と、当接レバー113が後側やや斜め下方に延び、遮光レバー114が後方に延びる検知姿勢(図11B参照)とに揺動可能に設けられている。アクチュエータ111は、図示しないばねのばね力により、そのばね力以外の外力が加わらない状態で非検知姿勢となるように付勢されている。
【0069】
光センサは、左右方向に互いに対向して配置される発光素子および受光素子を備えている。そして、光センサは、発光素子から受光素子に至る光路が非検知姿勢のアクチュエータ111の遮光レバー114により遮られ、アクチュエータ111が検知姿勢でその光路上から遮光レバー114が退避する位置に配置されている。発光素子から受光素子に至る光路上から遮光レバー114が退避した(外れた)ときに、たとえば、光センサからオン信号が出力される。
4.現像カートリッジの装着検出および新品検出
図2〜4に示されるように、新品の現像カートリッジ7では、被検知回転体56の第1被検知部71および第2被検知部72は、軸部87に対してそれぞれ前方および前下方に配置されている。この状態で、被検知回転体56のギヤ歯76の歯列における回転方向Rの最下流側のギヤ歯76は、アジテータギヤ55の小径ギヤ部67の上方に配置されており、小径ギヤ部67のギヤ歯と噛合していない。また、被検知回転体56の支持部74は、図5に示されるように、カム部89と第1回転規制部90との間に配置され、その先端は、キャップ84の接触部86に当接している。さらに、アジテータギヤ55の押圧部68が、被検知回転体56の被押圧部75に対して、アジテータギヤ55の回転方向の上流側から当接している。
【0070】
新品の現像カートリッジ7が本体ケーシング2に装着された直後の状態では、図3に示されるように、第1被検知部71および第2被検知部72は、いずれもアクチュエータ111の当接レバー113と接触していない。そのため、アクチュエータ111は、被検知姿勢をなし、当接レバー113がギヤカバー46の開口103と左右方向に対向している。また、光センサの光路が遮光レバー114により遮られ、光センサ92からオフ信号が出力されている。
【0071】
現像カートリッジ7が本体ケーシング2内に装着されると、レーザプリンタ1のウォームアップ動作が開始される。このウォームアップ動作では、受動ギヤ51の結合凹部61に駆動出力部材62(図2参照)が挿入されて、駆動出力部材62から受動ギヤ51に駆動力が入力され、受動ギヤ51が左側から見て時計回りに回転する。そして、受動ギヤ51の回転に伴って、現像ギヤ52、供給ギヤ53および中間ギヤ54が図4に示される方向矢印の向きに回転し、現像ローラ18および供給ローラ19が回転する。また、中間ギヤ54の回転に伴って、アジテータギヤ55が左側から見て時計回りに回転し、アジテータ16(図1参照)が回転する。このアジテータ16の回転により、筐体13内のトナーが攪拌される。
【0072】
アジテータギヤ55が回転すると、押圧部68が被押圧部75を押圧し、この押圧により、被検知回転体56が回転方向Rに回転する。被検知回転体56の回転が進むと、被検知回転体56のギヤ歯76(図4参照)がアジテータギヤ55の小径ギヤ部67のギヤ歯と噛合する。この後は、小径ギヤ部67のギヤ歯から被検知回転体56のギヤ歯76に駆動力が伝達され、その駆動力により、被検知回転体56が回転方向Rに回転する。
【0073】
被検知回転体56の回転に伴って、被検知回転体56の支持部74は、キャップ84の接触部86(図7参照)上をカム部89に向かって摺動し、カム部89の傾斜面894上を平行面895に向かってさらに摺動する。これにより、被検知回転体56は、その回転に伴って、左方に徐々に移動する。また、被検知回転体56の回転により、第1被検知部71および第2被検知部72が回転方向Rに移動する。そのため、第1被検知部71および第2被検知部72は、回転方向Rに移動しつつ左方に徐々に進出し、図10Aに示されるように、その先端部がギヤカバー46の開口103を介して外側に突出する。
【0074】
被検知回転体56の回転が進むにつれて、第1被検知部71および第2被検知部72がアクチュエータ111の当接レバー113に近づく。そして、図10Bに示されるように、支持部74がカム部89の傾斜面894と平行面895との境界付近に達すると、図10Cに示されるように、第1被検知部71の先端が当接レバー113に当接する。
【0075】
被検知回転体56の回転がさらに進むと、図11A,11B,11Cに示されるように、第1被検知部71が当接レバー113を後方へ押圧し、アクチュエータ111が被検知姿勢から検知姿勢となる。その結果、光センサの発光素子から受光素子に至る光路上から遮光レバー114が外れ、光センサ92からオン信号が出力される。これにより、第1被検知部71の検出が達成される。
【0076】
その後、被検知回転体56の回転が進むと、第1被検知部71が当接レバー113から離れ、アクチュエータ111が検知姿勢から被検知姿勢に戻る。その結果、光センサの発光素子から受光素子に至る光路が遮光レバー114により再び遮られ、光センサからの出力信号がオン信号からオフ信号に切り替わる。被検知回転体56の支持部74は、カム部89の平行面895上を摺動する。
【0077】
被検知回転体56の回転がさらに進むと、第2被検知部72が当接レバー113に当接し、図12A,12B,12Cに示されるように、第2被検知部72が当接レバー113
を後方へ押圧し、アクチュエータ111が被検知姿勢から再び検知姿勢となる。その結果、光センサの発光素子から受光素子に至る光路上から遮光レバー114が外れ、光センサからオン信号が再び出力される。これにより、第2被検知部72の検出が達成される。このとき、被検知回転体56の支持部74は、図12Bに示されるように、カム部89の平行面895と傾斜面896との境界付近に達している。また、被検知回転体56のギヤ歯76の歯列における回転方向Rの最上流側のギヤ歯76のみがアジテータギヤ55の小径ギヤ部67のギヤ歯と噛合している。
【0078】
この状態から被検知回転体56がわずかに回転すると、第2被検知部72が当接レバー113から離れ、アクチュエータ111が検知姿勢から被検知姿勢に戻る。その結果、光センサからの出力信号がオン信号からオフ信号に再び切り替わる。また、図13Cに示されるように、被検知回転体56のギヤ歯76とアジテータギヤ55の小径ギヤ部67のギヤ歯との噛合が解除される。さらに、被検知回転体56の支持部74がカム部89の平行面895上から傾斜面896上に移る。被検知回転体56は、コイルばね105(図12B参照)により左側壁41に向けて付勢されている。そのため、支持部74が傾斜面896上に移ると、その付勢により、支持部74が傾斜面896上を第2回転規制部91に向かって摺動する。これにより、被検知回転体56は、回転方向Rに回転しつつ、右方へ移動する。そして、支持部74が傾斜面896上から脱落すると、コイルばね105の付勢力により、図13Aに示されるように、被検知回転体56は、右方へ一気に移動する。
【0079】
支持部74は、傾斜面896上から脱落すると、図13Bに示されるように、カム部89と第2回転規制部91との間に配置される。これにより、被検知回転体56の回転が規制され、被検知回転体56は、その回転位置で静止し続ける。
【0080】
このように、新品の現像カートリッジ7が本体ケーシング2内に初めて装着されると、光センサからオン信号が出力される状態が2回生じる。したがって、現像カートリッジ7が本体ケーシング2に装着された後、光センサからオン信号が出力される状態が2回生じた場合には、その現像カートリッジ7が新品であると判断することができる。
【0081】
一方、旧品の現像カートリッジ7(本体ケーシング2内に一度は装着されたことがある現像カートリッジ7)が本体ケーシング2内に装着された場合には、レーザプリンタ1のウォームアップ動作が開始されても、被検知回転体56は回転しない。よって、現像カートリッジ7が本体ケーシング2に装着されてからの所定期間内に、光センサからオン信号が出力されない場合には、その現像カートリッジ7が旧品であると判断することができる。
5.キャップの離脱
現像カートリッジ7の筐体13内のトナーがなくなると、その現像カートリッジ7は、プロセスカートリッジ5(ドラムフレーム8)から離脱される。トナーがなくなった現像カートリッジ7は、たとえば、レーザプリンタ1のメーカに送られる。レーザプリンタ1のメーカでは、筐体13のトナー充填口83(図6参照)からキャップ84が取り外され、トナー充填口83を介して筐体13内にトナーが充填される。
【0082】
キャップ84がトナー充填口83から取り外される際には、図14Aに示されるように、摘み部92が左側壁41(図7参照)から離れる方向、つまり左方に引っ張られる。キャップ84には、閉塞部85と摘み部92との境界に沿って薄肉部98が形成されているので、摘み部92が引っ張られると、薄肉部98が破断されて、図14Bに示されるように、摘み部92が閉塞部85から分裂する。
【0083】
その後、摘み部92がさらに引っ張られると、図14Cに示されるように、薄肉部98が破断されることにより生じた裂け目が閉塞部85へと延びる。この薄肉部98から閉塞
部85へと至る裂け目が生じる部分が破断部の一例である。
【0084】
そして、摘み部92がさらに引っ張られると、図14Dに示されるように、閉塞部85が内嵌部88から分裂し、トナー充填口83内に内嵌部88が残り、左側壁41上に接触部86の一部が残った状態となる。そのため、ピンセットの先端をトナー充填口83と内嵌部88との間に差し込むことができ、そのピンセットの先端で内嵌部88を縮径するように変形させつつ引っ張ることにより、キャップ84をトナー充填口83から容易に離脱させることができる。
【0085】
なお、図15に示されるように、閉塞部85が内嵌部88から完全に分裂せずに、その一部が内嵌部88に接続されている状態において、摘み部92が左側から見て時計回りに回転されつつ引っ張られることにより、裂け目が閉塞部85から内嵌部88へ延び、さらに内嵌部88で螺旋状に延びて、キャップ84の全体がトナー充填口83から離脱されるように、キャップ84を形成することも可能である。
【0086】
また、軸部87が左方に引っ張られることにより、軸部87が閉塞部85から分離するように、キャップ84が形成されてもよい。キャップ84がトナー充填口83(図6参照)から外される際に、図16Aに示されるように、軸部87が左方に引っ張られて、図16Bに示されるように、軸部87が閉塞部85から分離することにより、閉塞部85が容易に変形可能な状態となる(とくに、径方向内側に変形しやすくなる)。そのため、閉塞部85を縮径するように変形させつつ引っ張ることにより、キャップ84をトナー充填口83から容易に離脱させることができる。
6.作用効果
(1)作用効果1
以上のように、現像カートリッジ7の筐体13は、その内部にトナーを収容するためのトナー収容室14を有している。この筐体13には、トナー充填口83が形成されている。トナー充填口83は、キャップ84により密閉される。キャップ84は、トナー充填口83を閉塞する閉塞部85と、被検知回転体56を回転可能に支持するための軸部87とを備えている。
【0087】
被検知回転体56は、軸部87に外嵌されることより、軸部87に回転可能に支持される。そのため、筐体13における被検知回転体56が配置される側の側壁、つまり左側壁41にトナー充填口83が形成されても、トナー充填口83と被検知回転体56とを重ねて配置することができる。
【0088】
よって、筐体13のサイズの大型化を招くことなく、左側壁41へのトナー充填口83の形成が可能となる。
【0089】
また、被検知回転体56がキャップ84に重ねて配置されるので、キャップ84がトナー充填口83からいたずらに取り外されることを防止できる。
【0090】
右側壁42に(現像ローラ18などへの給電のための)電極が配置される構成においては、筐体13の左側壁41にトナー充填口83が形成されることにより、トナー充填口83を介して筐体13内にトナーが充填されるときに、トナーが電極に付着する(トナーにより電極が汚れる)ことを防止できる。その結果、現像カートリッジ7が装着される本体ケーシング2内に配置された端子と電極とのトナーによる導通不良を防止でき、端子と電極との良好な接続を達成することができる。
(2)作用効果2
キャップ84は、トナー充填口83に内嵌される内嵌部88をさらに備えている。この内嵌部88がトナー充填口83に内嵌された状態で、トナー充填口83が閉塞部85によ
り閉塞される。また、内嵌部88がトナー充填口83に内嵌された状態で、軸部87が閉塞部85から筐体13の外方に延びる。よって、内嵌部88の外側において、軸部87に被検知回転体56を外嵌させることができる。
(3)作用効果3
閉塞部85は、トナー充填口83に対して筐体13の外側から対向している。そして、内嵌部88は、閉塞部85から延びる円筒状をなし、その先端が開放端とされている。そのため、内嵌部88を容易に変形させることができる。内嵌部88は、先端部を縮径するように変形させることにより、トナー充填口83から容易に離脱させることができる。よって、トナー充填口83からキャップ84を確実かつ容易に取り外すことができる。
(4)作用効果4
内嵌部88には、内嵌部88の径方向の外側に突出する中間部分95が形成されている。内嵌部88がトナー充填口83に内嵌された状態で、中間部分95が筐体13に係止される。そのため、簡易な構成により、内嵌部88がトナー充填口83から容易に離脱することを防止できる。
(5)作用効果5
キャップ84には、摘み部92が閉塞部85に連続して形成されている。摘み部92は、内嵌部88をトナー充填口83から離脱させる際に摘まれる。そして、摘み部92を筐体13から離間する方向に引っ張ることにより、閉塞部85を介して内嵌部88にトナー充填口83から離脱させる方向の力を伝達することができ、内嵌部88をトナー充填口83から離脱させることができる。よって、トナー充填口83からキャップ84を取り外す際の操作性の向上を図ることができる。
(6)作用効果6
閉塞部85と摘み部92との境界には、摘み部92が引っ張られて、内嵌部88がトナー充填口83から離脱されるときに破断される薄肉部98が形成されている。そのため、トナー充填口83からキャップ84が取り外されるときに、薄肉部98が破断され、その裂け目が閉塞部85に延びるので、内嵌部88から筐体13に対して内嵌部88の径方向外側に向けて加わる力をリリースしつつ、キャ全体をトナー充填口83から取り外すことができる。その結果、トナー充填口83からキャップ84をより簡易かつ確実に取り外すことができる。
(7)作用効果7
閉塞部85に対して内嵌部88と反対側には、被検知回転体56を軸部87が延びる方向に移動させるためのカム部89が形成されている。そのため、軸部87により被検知回転体56を回転可能に支持しつつ、その被検知回転体56を軸部87が延びる方向に移動させることができる。
(8)作用効果8
また、閉塞部85の周囲には、接触部86が形成されている。接触部86は、内嵌部88がトナー充填口83に内嵌された状態で筐体13の外側面と接触する。そして、カム部89は、接触部86に形成されている。そのため、被検知回転体56が軸部87の延びる方向に移動されるときに、被検知回転体56からカム部89が受ける力を接触部86を介して筐体13で受けることができる。これにより、キャップ84の変形を防止することができ、軸部87が延びる方向への被検知回転体56の良好な移動を確保することができる。
(9)作用効果9
さらに、キャップ84には、位置決め部96が形成されている。この位置決め部96が筐体13の鍔部97に当接されることにより、筐体13に対するキャップ84の回転方向Rの位置を決めることができ、筐体13に対するカム部89の位置を内嵌部88の周方向において位置決めすることができる。よって、筐体13に対するカム部89の周方向の位置が常に一定となるように、キャップ84をトナー充填口83に取り付けることができる。
(10)作用効果10
キャップ84には、第2回転規制部91が形成されている。そのため、被検知回転体56の支持部74がカム部89と第2回転規制部91との間に配置されることにより、被検知回転体56の回転を規制することができる。
(11)作用効果11
筐体13には、受動ギヤ51が回転可能に保持されている。受動ギヤ51には、本体ケーシング2内に備えられた駆動出力部材62が接続されて、駆動出力部材62から駆動力が入力される。そして、被検知回転体56は、受動ギヤ51が駆動出力部材62から受ける駆動力により回転される。また、受動ギヤ51が受ける駆動力は、現像ローラ18などの回転に利用される。そのため、現像ローラ18などの回転のための駆動力が受動ギヤ51に入力される構成において、被検知回転体56を回転させるための駆動力が受動ギヤ51からの駆動入力系統と別系統で入力される必要がない。よって、現像カートリッジ7の構成を簡素化することができる。
(12)作用効果12
また、被検知回転体56は、本体ケーシング2内に備えられるアクチュエータ111を含む検出機構により、現像カートリッジ7が新品であるか旧品であるかの判別のために検知される。言い換えれば、検知機構による被検知回転体56の検知結果に基づいて、現像カートリッジ7が新品であるか旧品であるかを判別することができる。
(13)作用効果13
筐体13には、被検知回転体56を被覆するギヤカバー46が取り付けられる。そして、ギヤカバー46が取り付けられた状態で、軸部87の先端がギヤカバー46に保持される。これにより、軸部87の撓み変形を防止することができる。その結果、軸部87により被検知回転体56を回転可能な状態で良好に支持することができる。
7.変形例
以上、本発明の実施形態について説明したが、その実施形態には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
(1)変形例1
前述の実施形態に係る構成では、被検知回転体56の欠け歯ギヤ部70とギヤカバー46の内面との間に、コイルばね105が介在され、このコイルばね105の付勢力(弾性力)により、被検知回転体56が左側壁41に向けて押圧される。そして、ウォームアップ動作では、アジテータギヤ55が回転すると、押圧部68が被押圧部75を押圧し、この押圧により、被検知回転体56が回転方向Rに回転して、被検知回転体56のギヤ歯76がアジテータギヤ55の小径ギヤ部67のギヤ歯と噛合する。
【0091】
この構成に代えて、図17に示される構成が採用されてもよい。
【0092】
以下、図17に示される構成について、前述の実施形態に係る構成(図5に示される構成)との相違点のみを取り上げて説明する。また、図17以降の各図において、前述の各部に相当する部分には、それらの各部と同一の参照符号が付されている。
【0093】
図17に示されるように、被検知回転体56は、被押圧リブ171をさらに有している。被押圧リブ171は、第2被検知部72から被検知回転体56の回転方向R(図4参照)の上流側に延びる円弧リブ状をなしている。
【0094】
なお、図17に示される被検知回転体56は、被押圧部75(図4参照)を有していない。また、図17に示されるアジテータギヤ55は、押圧部68を有していない。
【0095】
また、左側壁41の外側面には、被検知回転体56の前方において、円柱状のボス172が突出して形成されている。ボス172には、線ばね173が巻回されている。線ばね173の一端部は、被検知回転体56の欠け歯ギヤ部70の外側に向けて延び、途中部がクランク状に屈曲して、その先端部が欠け歯ギヤ部70の左端面に当接するとともに、被
押圧リブ171に前方から当接している。一方、線ばね173の一端部は、左側壁41に係止されている。これにより、被検知回転体56は、線ばね173の付勢力により、左側壁41側に付勢されるとともに、回転方向Rの下流側に向けて付勢されている。
【0096】
新品の現像カートリッジ7では、線ばね173が被検知回転体56を回転方向Rの下流側に付勢していることにより、被検知回転体56のギヤ歯76における回転方向Rの下流側端部がアジテータギヤ55の小径ギヤ部67のギヤ歯と噛合している。そのため、新品の現像カートリッジ7が本体ケーシング2内に装着されて、レーザプリンタ1のウォームアップ動作が開始され、アジテータギヤ55が回転されると、小径ギヤ部67のギヤ歯から被検知回転体56のギヤ歯76に駆動力が伝達され、その駆動力により、被検知回転体56が回転方向Rに回転する。
【0097】
よって、図17に示される構成が採用されても、前述の実施形態の構成と同様の作用効果を奏することができる。
(2)変形例2
前述の実施形態に係る構成では、被検知回転体56が欠け歯ギヤ部70を有し、その欠け歯ギヤ部70の外周面にギヤ歯76が形成されている。
【0098】
欠け歯ギヤ部70に代えて、たとえば、図18に示されるように、挿通部69を中心とする扇形板状の本体181と、少なくとも外周面がゴムなどの摩擦係数が比較的大きい材料により形成され、本体181の外周に巻回される抵抗付与部材182とが設けられてもよい。この場合、アジテータギヤ55の小径ギヤ部67の周面には、ギヤ歯が形成されていてもよいし、ギヤ歯が形成されていなくてもよい。そして、本体181および抵抗付与部材182は、抵抗付与部材182の外周面における相対的に径方向の内側に入り込んだ部分182Bが小径ギヤ部67と接触せず、その外周面における相対的に径方向の外側に配置される円弧面172Aが小径ギヤ部67の周面と接触するサイズに形成される。
(3)変形例3
前述の実施形態に係る構成では、被検知回転体56において、第1被検知部71、第2被検知部72および連結部73が、欠け歯ギヤ部70の左端面に立設されている。
【0099】
この構成に代えて、図19に示されるように、第1被検知部71、第2被検知部72および連結部73は、一体をなして、欠け歯ギヤ部70とは別体に形成され、欠け歯ギヤ部70に対して一体的に回転可能なように(相対回転不能に)結合されていてもよい。この場合、欠け歯ギヤ部70などは、軸部87に回転可能に挿通される。
【0100】
この場合、たとえば、第1被検知部71、第2被検知部72および連結部73を一体的に有する部材に2つのボス191が形成され、これに対応して、欠け歯ギヤ部70に2つの凹部192が形成される。そして、各ボス191が凹部192に嵌め込まれることにより、その第1被検知部71、第2被検知部72および連結部73と欠け歯ギヤ部70とが一体的に回転可能なように結合される。
(4)変形例4
前述の実施形態に係る構成では、図6に示されるように、トナー充填口83(キャップ取付部81)の内周面に段差が形成され、キャップ84の内嵌部88がトナー充填口83に内嵌された状態で、内嵌部88の中間部分95は、トナー充填口83の内周面の段差に係止される係止爪として機能する。
【0101】
この構成に代えて、図20に示される構成が採用されてもよい。図20に示される構成では、トナー充填口83の内周面に段差が形成されない。また、キャップ84においては、接触部86が省略され、内嵌部88の先端部には、先細りとなる断面略三角形状をなし、内嵌部88の径方向の外側に突出する爪部201が形成される。そして、内嵌部88が
トナー充填口83に内嵌されて、爪部201が左側壁41の内面に係止されることにより、キャップ84がトナー充填口83に取り付けられる。
(5)変形例5
また、図20に示される構成に代えて、図21に示される構成が採用されてもよい。図21に示される構成では、軸部87と内嵌部88の右側端部を連結するように閉塞部85が形成されている。また、キャップ取付部81に外側(左側)から接触する接触部86が内嵌部88の左端部から内嵌部88の径方向の外側に張り出すように形成されている。
(6)変形例6
さらにまた、図21に示されるように、図20に示される構成のキャップ84において、接触部86およびカム部89が省略されて、キャップ取付部81がカム部89と同一の形状に形成されて、キャップ取付部81にカム部89の機能が付加されてもよい。
(7)変形例7
また、本発明は、現像カートリッジ7に限らず、現像ローラ18を含まない構成、すなわち、筐体内にトナーのみまたはトナーおよびアジテータを収容するトナーカートリッジなど、現像カートリッジ以外のカートリッジに適用されてもよい。
【符号の説明】
【0102】
1 レーザプリンタ
2 本体ケーシング
7 現像カートリッジ
13 筐体
14 トナー収容室
41 左側壁
46 ギヤカバー
51 受動ギヤ
56 被検知回転体
62 駆動出力部材
83 トナー充填口
84 キャップ
85 閉塞部
86 接触部
87 軸部
88 内嵌部
89 カム部
91 第2回転規制部
92 摘み部
95 中間部分
96 位置決め部
98 薄肉部
111 アクチュエータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナーを収容するための空間を内部に有する筐体に形成されたトナー充填口に取り付けられて、前記トナー充填口を密閉するためのキャップであって、
前記トナー充填口を閉塞する閉塞部と、
回転体が外嵌されて、当該回転体を回転可能に支持するための軸部とを備える、キャップ。
【請求項2】
前記トナー充填口に内嵌される内嵌部を備え、
前記閉塞部は、前記内嵌部が前記トナー充填口に内嵌された状態で前記トナー充填口を閉塞し、
前記軸部は、前記閉塞部に立設され、前記内嵌部が前記トナー充填口に内嵌された状態で前記筐体の外方に延びる、請求項1に記載のキャップ。
【請求項3】
前記閉塞部は、前記トナー充填口に対して前記筐体の外側から対向し、
前記内嵌部は、円筒状をなし、基端が前記閉塞部に接続され、先端が開放端とされている、請求項1または2に記載のキャップ。
【請求項4】
前記内嵌部には、前記内嵌部の径方向の外側に突出し、前記内嵌部が前記トナー充填口に内嵌された状態で前記筐体に係止される係止爪が形成されている、請求項3に記載のキャップ。
【請求項5】
前記閉塞部に連続して形成され、前記内嵌部を前記トナー充填口から離脱させる際に摘まれて、前記筐体から離間する方向に引っ張られる摘み部を備える、請求項3または4に記載のキャップ。
【請求項6】
前記閉塞部と前記摘み部との境界から前記閉塞部に至る部分に形成され、前記摘み部が引っ張られて、前記内嵌部が前記トナー充填口から離脱されるときに破断される破断部を備える、請求項5に記載のキャップ。
【請求項7】
前記回転体を前記軸部が延びる方向に移動させるためのカム部を備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項8】
前記閉塞部の周囲に形成され、前記内嵌部が前記トナー充填口に内嵌された状態で前記筐体の外側面と接触する接触部を備え、
前記カム部は、前記接触部に立設されている、請求項7に記載のキャップ。
【請求項9】
前記筐体に対して前記カム部を前記内嵌部の周方向に位置決めするための位置決め部を備える、請求項7または8に記載のキャップ。
【請求項10】
前記閉塞部に形成され、前記回転体の回転を規制するための回転規制部を備える、請求項2〜8のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項11】
画像形成装置の装置本体に装着されるカートリッジであって、
トナーを収容するための空間を内部に有し、当該空間にトナーを充填するためのトナー充填口が形成された筐体と、
請求項1〜9のいずれか一項に記載のキャップと、
前記軸部に外嵌されて、前記軸部に回転可能に支持される回転体を備える、カートリッジ。
【請求項12】
前記キャップは、前記回転体の回転を規制するための回転規制部を備える、請求項11に記載のカートリッジ。
【請求項13】
前記筐体に回転可能に保持され、前記装置本体内に備えられた駆動出力部材から駆動力を受ける受動部材を備え、
前記回転体は、前記受動部材が受ける駆動力により回転される、請求項11または12に記載のカートリッジ。
【請求項14】
前記回転体は、前記装置本体内に備えられた検知部材により、当該カートリッジが新品であるか旧品であるかの判別のために検知される、請求項11〜13のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項15】
前記筐体に取り付けられ、前記回転体を被覆するカバーを備え、
前記軸部の先端は、前記カバーに保持される、請求項11〜14のいずれか一項に記載のカートリッジ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10A】
image rotate

【図10B】
image rotate

【図10C】
image rotate

【図11A】
image rotate

【図11B】
image rotate

【図11C】
image rotate

【図12A】
image rotate

【図12B】
image rotate

【図12C】
image rotate

【図13A】
image rotate

【図13B】
image rotate

【図13C】
image rotate

【図14A】
image rotate

【図14B】
image rotate

【図14C】
image rotate

【図14D】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16A】
image rotate

【図16B】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate


【公開番号】特開2013−11911(P2013−11911A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−229560(P2012−229560)
【出願日】平成24年10月17日(2012.10.17)
【分割の表示】特願2010−193204(P2010−193204)の分割
【原出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】