説明

キャップシール

【課題】開封時に封緘部を容易に除去することができるキャップシールを提供する。
【解決手段】上側の封緘部20と下側の残留ラベル部21とを区画するように横切断線30が周方向に形成され、封緘部20を縦方向に切断するための縦切断線が周方向に間隔をおいて一対形成され、該一対の縦切断線間の切離部22を封緘部20における他の部分から切り離して開封する。一対の縦切断線の双方は、縦切断線の上部領域を構成する第一ミシン目41と、該第一ミシン目41の下端にその一端が連設され、切離部22の内側に向けて斜め上方に延びる切り込み線44と、該切り込み線44の他端から所定間隔離間した位置をその上端とする第二ミシン目42とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開封用の切断線を備えたキャップシールに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のキャップシールは、例えば蓋部を有する容器に被せられて熱収縮によって装着される。下記特許文献1のように、キャップシールは、上部領域であって開封によって除去される封緘部と、下部領域であって開封後において容器に残留する残留ラベル部とを備え、この封緘部と残留ラベル部とを区画するようにして周方向に横切断線が形成されている。また、封緘部の筒状を分断するための縦切断線が上端縁から横切断線まで軸線方向(上下方向)に平行に一対形成されている。開封時には、一対の縦切断線間の切離部における上端部を指先で摘むなどして下方に引っ張り、封緘部の他の部分から切離部を切り離していく。一対の縦切断線が横切断線まで切断された状態においては、容器には封緘部の他の部分が残っている。従って、次にその封緘部の他の部分を容器から除去することになる。即ち、封緘部の他の部分において切離部の切り離しによって形成された周方向両端部、つまりは縦切断線が形成されていた箇所であるが、この周方向両端部の何れか一方を指先で引っかけるようにして容器から引き離して浮き上がらせ、その部分を摘んで封緘部の他の部分を横切断線に沿って切離する。封緘部を容器から除去すると、容器の蓋部が開放されて蓋部を開くことができるようになる一方、残留ラベル部は容器にそのまま残ってラベルとしての機能を維持する。下記特許文献1は、開封時に縦切断線の切り離し動作が横切断線において確実に停止するように横切断線の一部を切り込み線としたものである。
【0003】
しかしながら、切離部を切離した後において封緘部の他の部分を容器から除去する際に、封緘部の他の部分における周方向両端部が容器に密着していて引き剥がしにくいという問題がある。
【0004】
そこで本発明者は、まず図9に示すようなキャップシール100を検討した。該キャップシール100は、熱収縮前の状態であって、そこには封緘部101と残留ラベル部102とを区画する横ミシン目103と、封緘部101を縦方向に切断するための左右一対の縦切断線104とが形成されている。そして、縦切断線104の上下部分をミシン目で構成すると共に中央部には周方向(横方向)に延びる上下一対の切り込み線105と該上下一対の切り込み線105の端部同士を上下に連結する縦方向のミシン目106とを形成して、両縦切断線104間の切離部110の中央部を内側に凹ませることを考えた。即ち、このキャップシール100を容器に装着して切離部110を切離すると、封緘部101の他の部分における周方向端部の中央部には矩形に突出した突出部111が互いに対峙するようにして左右一対形成されることになる。その突出部111を容器から剥がして摘むことにより、封緘部101の他の部分を容易に除去することができると考えたのである。しかしながら、実際には、突出部111のない従来の形態に比べると摘みやすくなったものの、突出部111が容器に密着しているためにそれを容器から引き剥がして摘むことは容易ではなく、更なる改善が必要であった。
【0005】
そこで次に、図10のような縦切断線104を形成したキャップシール100を検討した。該キャップシール100においては、縦切断線104の一部を斜め上方に向かう切り込み線115として構成したものである。このキャップシール100の切離部110を切離していくと、切り込み線115とそこから下方に連続する縦方向のミシン目116との間の角度が鋭角となっているため、切離部110を切離していく途中において切り込み線115と縦方向のミシン目116との間の尖った部分117が容器から浮き上がるであろうと予想した。しかしながら実際には、尖った部分117の先端において容器から若干の浮き上がり現象が見られたもののその程度は小さく、その尖った部分117を摘むことはまだ容易ではなく、これも改善の余地が存在した。
【0006】
一方、図11のような縦切断線104を形成したキャップシール100も検討した。これは、周方向に水平に延びる切り込み線120を形成すると共にその下側の縦方向のミシン目116を切り込み線120から所定距離離間させたものである。この場合、切離部110を切離していくと、切り込み線120と下側のミシン目116との間が連続していないのでその不連続部分127が引き裂かれて亀裂が入ることになる。つまり、この亀裂が生じる際にその不連続部分127には容器から浮き上がる力が作用すると予想したのである。しかしながら、切り込み線120と下側のミシン目116との間の不連続部分127が容器から若干浮き上がりやすくなったものの更なる改善が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実開昭48−104755号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それゆえに本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ、開封時に封緘部を容易に除去することができるキャップシールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、本発明に係るキャップシールは、軸線方向一端側の封緘部と軸線方向他端側の残留ラベル部とを区画するように横切断線が周方向に形成され、封緘部を軸線方向に切断するための縦切断線が周方向に間隔をおいて一対形成され、該一対の縦切断線間の切離部を封緘部における他の部分から切り離して開封するように構成されたキャップシールであって、一対の縦切断線のうち少なくとも一方は、縦切断線における軸線方向一端側の所定領域を構成する第一ミシン目と、該第一ミシン目の軸線方向他端近傍をその外端とし、周方向に対して軸線方向一端側に傾斜しつつ切離部の内側に向けて延びる切り込み線と、該切り込み線の内端から所定間隔離間した位置をその軸線方向一端とする第二ミシン目とを備えていることを特徴とする。尚、切り込み線の内端は、切り込み線の両端のうち切離部の内側に位置する側の端であり、切り込み線の外端は、内端とは反対側に位置する端である。
【0010】
本発明において、例えばキャップシールが容器に装着された状態において封緘部が上側に位置し残留ラベル部が下側に位置してキャップシールの軸線方向は上下方向となる場合には、キャップシールの軸線方向一端側が上側に、軸線方向他端側が下側となる。また、例えばチューブ状の容器等において、その容器を自立させた際にその蓋部が下側にその胴部が上側に位置するようなものにおいては、容器の自立状態では封緘部が下側となり残留ラベル部が上側となる。更に、軸線方向が上下方向となる場合のみならず、軸線方向が水平方向となったり、傾斜した方向となったりしてもよい。
【0011】
そして上記構成のキャップシールにあっては、切り込み線と第二ミシン目とが所定距離離間しているので、開封時に縦切断線に沿って切離部を切離していくと、切り込み線と第二ミシン目との間が引き裂かれることになる。従って、切り込み線と第二ミシン目との間の領域には容器から引き剥す方向の力が働く。そして、切り込み線が切離部の内側に向けて周方向に対して傾斜しているので、切り込み線が切離部の内側に向けて周方向に延びている場合に比べると切り込み線と第二ミシン目との間の角度が小さくなり、引き剥す方向の力が切り込み線と第二ミシン目との間に局所的に作用することになる。従って、封緘部の他の部分における周方向端部には、切り込み線と第二ミシン目との間に相当する箇所において容器から浮き上がった部分が生じる。この浮き上がり部分を摘み部として指先で摘むことで、封緘部の他の部分を横切断線に沿って容易に切離していくことができる。
【0012】
特に、第二ミシン目は、その軸線方向一端から切離部の外側に向けて傾斜しつつ軸線方向他端側に延びていることが好ましい。上述のように、切り込み線が切離部の内側に向けて斜めに延びているので、切り込み線が切離部の内側に向けて周方向に延びている場合に比べると切り込み線と第二ミシン目との間の角度が小さくなっている。そのうえで更に第二ミシン目がその軸線方向一端から切離部の外側に向けて傾斜しつつ軸線方向他端側に延びていることにより、より一層上記角度が小さく鋭角なものとなり、浮き上がり部分が大きく捲れ上がって摘みやすくなる。
【0013】
更に、第二ミシン目の軸線方向一端は、切り込み線の内端よりも切離部の内側に位置していることが好ましい。切り込み線の内端から第二ミシン目に向けて引き裂かれていく際に亀裂が僅かに内側に向かって進行しても、第二ミシン目の軸線方向一端が切り込み線の内端よりも切離部の内側に位置しているので、亀裂が確実に第二ミシン目に到達することになる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明に係るキャップシールは、一対の縦切断線のうち少なくとも一方が、縦切断線における軸線方向一端側の所定領域を構成する第一ミシン目と、該第一ミシン目の軸線方向他端近傍をその外端とし、周方向に対して軸線方向一端側に傾斜しつつ切離部の内側に向けて延びる切り込み線と、該切り込み線の内端から所定間隔離間した位置をその軸線方向一端とする第二ミシン目とを備えているので、開封時に封緘部を横切断線に沿って容易に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態におけるキャップシールを装着した容器を示す斜視図。
【図2】同容器を開封した状態を示す斜視図。
【図3】同容器の開封途中の状態を示す斜視図。
【図4】同実施形態におけるキャップシールの容器への装着前の状態であって扁平に折り畳まれた状態を示す正面図。
【図5】図4のキャップシールを拡開した時の状態を示す側面図。
【図6】本発明の他の実施形態におけるキャップシールの容器への装着前の状態であって扁平に折り畳まれた状態を示す正面図。
【図7】本発明の他の実施形態におけるキャップシールの容器への装着前の状態であって扁平に折り畳まれた状態を示す正面図。
【図8】本発明の他の実施形態におけるキャップシールの容器への装着前の状態であって扁平に折り畳まれた状態を示す正面図。
【図9】参考例のキャップシールの容器への装着前の状態であって拡開した時の状態を示す側面図。
【図10】参考例のキャップシールの容器への装着前の状態であって拡開した時の状態を示す側面図。
【図11】参考例のキャップシールの容器への装着前の状態であって拡開した時の状態を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態に係るキャップシールについて図1〜図5を参酌しつつ説明する。本実施形態におけるキャップシール1は、図1に示すように、調味料や飲料、食品、医薬品、化粧品などが収納された蓋付きの容器2に熱収縮により装着されるものであって、容器2に装着されることにより容器2の蓋部4が開かないように封緘され、開封すると図2のように容器2の蓋部4と容器本体3の一部が露出して蓋部4の開閉が可能になると共にキャップシール1の下側部分がラベルとして容器2(容器本体3)に残留する。尚、本実施形態では、容器2の蓋部4が上側に位置して容器2の軸線方向が上下方向となるので、その容器2に装着されたキャップシール1の軸線方向も上下方向となる。従って、本実施形態においては、キャップシール1の軸線方向一端側を上側とし、軸線方向他端側を下側として説明する。即ち、本実施形態におけるキャップシール1は、上側の封緘部20と下側の残留ラベル部21とを区画するように横切断線が周方向に形成され、封緘部20を縦方向に切断するための縦切断線が周方向に間隔をおいて一対形成され、該一対の縦切断線間の切離部22を封緘部20における他の部分から切り離して開封するように構成され、一対の縦切断線は、何れも、縦切断線の上部領域を構成する第一ミシン目41と、該第一ミシン目41の下端近傍をその外端(一端)として切離部22の内側に向けて斜め上方に延びる切り込み線44と、該切り込み線44の内端(他端)から所定間隔離間した位置をその上端とする第二ミシン目42とを備えているものである。
【0017】
該キャップシール1は、熱収縮性フィルムの一端部の内面を他端部の外面に重ね合わせ、この重ね合わせ部10を溶剤や接着剤等により接着して筒状としたものである。図4に容器2に装着される前の状態を示しているが、容器2に装着される前においては、通常、図4のように重ね合わせ部10と合致しない位置に折り目11,12がくるようにして扁平状に折り畳まれている。
【0018】
尚、熱収縮性フィルムには、商品名や成分表示などの所望の表示部が適宜印刷されている。該熱収縮性フィルムの種類は特には限定されずに従来公知の種々のものを用いることができるが、例えば、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル系樹脂、ポリプロピレン、環状オレフィン等のオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂から選ばれる1種単独、又は2種以上の混合物等を含むフィルムを用いることができる。また、単層フィルムのみならず、熱収縮性を有する2種以上のフィルムが積層された積層フィルムや、金属蒸着層等の非熱収縮層が熱収縮性を有するフィルムに積層された積層フィルムであってもよい。また、熱収縮性フィルムは、一軸延伸フィルム、又は、主延伸方向と直交する方向に若干延伸された二軸延伸フィルムであり、熱収縮性フィルムの主たる延伸方向が周方向となるようにして筒状に形成されている。熱収縮性フィルムの厚みも特には限定されないが、例えば20〜80μm、好ましくは20〜60μm程度のものを用いることができる。
【0019】
図4及び図5を参照しつつキャップシール1に形成された開封用の切断線について詳述する。キャップシール1の軸線方向の中途部には、上側領域である封緘部20と下側領域である残留ラベル部21とを区画するように周方向の全周に亘って横切断線としての横ミシン目30が形成され、封緘部20をキャップシール1の上端縁から横ミシン目30まで縦方向に切断するための縦切断線が周方向に間隔をおいて左右一対形成されている。両縦切断線によって両縦切断線間には略帯状の切離部22が形成される。
【0020】
左右一対の縦切断線は図5のようにその間に位置する一方の折り目11を中心として線対称に配置形成されている。図4には、向かって左側の縦切断線が図示されている。縦切断線は、上側から順に、キャップシール1の略上端縁から縦方向(軸線方向)に所定長さ延びる第一ミシン目41と、該第一ミシン目41の下端に一端である外端が接続されて、両縦切断線間の切離部22の内側に向けて斜め上方に延びる切り込み線44と、該切り込み線44の他端である内端から所定間隔離間した位置をその上端とし、切離部22の外側に向けて傾斜しつつ下方に延びて横ミシン目30に達する第二ミシン目42とから構成されている。
【0021】
第一ミシン目41は縦方向に直線状に延びており、縦切断線の上部領域を構成していて、その長さは限定されないが例えば図4のように封緘部20の軸線方向の長さの略半分程度である。切り込み線44も直線であってその斜め上方に向かう傾斜角度は、周方向に対して例えば10〜30°、好ましくは10〜20°である。第二ミシン目42の上端は、切り込み線44の内端から軸線方向下側の箇所に位置しているのではなく、その切り込み線44の内端よりも一方の折り目11に近づくように周方向に位置ずれした位置、即ち、切離部22の内側に位置している。第二ミシン目42の外側への傾斜角度も軸線方向に対して例えば10〜30°、好ましくは10〜20°である。切り込み線44と第二ミシン目42の間の角度(内角)は、90°未満であって、例えば30〜70°である。尚、第一ミシン目41や第二ミシン目42、並びに、横ミシン目30のミシン目構造については種々の公知の構造が用いられる。
【0022】
また、上述したように左右一対の縦切断線は一方の折り目11を中心として線対称の関係にあるため、両縦切断線間の切離部22は、第一ミシン目41の箇所においては周方向の寸法が一定であり、切り込み線44の箇所において局所的に狭く、つまりは周方向の寸法が短くなり、その後横ミシン目30までは徐々に広がっていく形状となっている。
【0023】
以上のように開封用の切断線が形成されたキャップシール1が図1のように容器2に装着される。図1に示すように、キャップシール1は、容器2の上下方向の全長を覆うと共に、容器2の上面(即ち蓋部4の上面)の周縁部を所定量覆い、また、容器2の底面(即ち容器本体3の底面)の周縁部も所定量覆っている。
【0024】
そして、開封する際には、キャップシール1の切離部22をその上部から下方に向けて切り離していく。その途中、切離部22を切り込み線44まで切離すると、次に切り込み線44の内端から下方に向けて亀裂が入っていく。この亀裂は真っ直ぐ下向きに進む場合が多いが中には若干斜めに進む場合もある。何れにしても切り込み線44の内端から第二ミシン目42の何れかの箇所まで亀裂が入り、その後は、第二ミシン目42が切断していくことになる。
【0025】
切離部22の切離作業の途中において上述したように切り込み線44の内端から第二ミシン目42にかけて亀裂が入る際に、切り込み線44と第二ミシン目42の間の鋭角に尖った部分13には容器2から引き離される方向の力が作用する。その結果、図3のようにその尖った部分13が容器2から浮き上がって捲れ上がった状態となる。従って、その捲れ上がった部分を摘んで周方向に引っ張れば、横ミシン目30が切断して封緘部20の他の部分を容易に容器2から除去することができる。尚、図5のように左右対称に縦切断線が形成されているので、左右の尖った部分13をどちらでも摘むことができ、右利きでも左利きでも利き手に関わらずに容易に封緘部20の除去作業を行うことができる。
【0026】
また、切り込み線44の内端に対して第二ミシン目42の上端が切離部22の内側に位置していて、しかも第二ミシン目42が切離部22の外側に向けて傾斜しつつ下方に延びているので、切り込み線44の内端から第二ミシン目42にかけて亀裂が若干内側に向けて進んだとしても確実に第二ミシン目42に到達することになり、逆に亀裂が若干外側に向けて進んだとしても確実に第二ミシン目42に到達することになる。
【0027】
尚、本実施形態においては切り込み線44の内端に対して第二ミシン目42の上端が切離部22の内側に位置していたが、図6のように、切り込み線44の内端の真っ直ぐ下側に第二ミシン目42の上端が位置していてもよい。
【0028】
また、図7のように第二ミシン目42が傾斜することなく縦方向(軸線方向)に延びていてもよい。
【0029】
更に、図8のように、第二ミシン目42の下端から切離部22の外側に向けて第二の切り込み線45を形成すると共にその第二の切り込み線45に続いて下方に延びる第三ミシン目43を形成してもよい。尚、第三ミシン目43は図8のように、縦方向に傾斜することなく延びていてもよいが、切離部22の内側あるいは外側に傾斜して延びていてもよい。また、第三ミシン目43の周方向の位置も任意であって、図8のように第一ミシン目41に対して切離部22の内側に位置しているもののみならず、第一ミシン目41を延長した位置であってもよく、また第一ミシン目41に対して切離部22の外側に位置していてもよい。
【0030】
また更に、切り込み線44と第二ミシン目42との間の離間距離も種々であって、キャップシール1を構成するフィルムの材質や厚さ、収縮率によって決定する。
【0031】
尚、切り込み線44やミシン目は直線的に延びているもののみならず若干湾曲していてもよい。
【0032】
また、第一ミシン目41の下端と切り込み線44の外端とが一致する場合について説明したが、切り込み線44の外端が第一ミシン目41の下端に対して若干内側や外側、あるいは下側や上側に位置ずれしていてもよく、切り込み線44の外端は第一ミシン目41の下端近傍であればよい。
【0033】
また更に、一対の縦切断線の双方に切り込み線44を設けたが、両縦切断線のうちの一方のみに切り込み線44を設け、他方には設けずに例えば従来同様に上下方向に延びるミシン目としてもよい。
【0034】
また、キャップシール1の容器2に対する軸線方向の長さも任意であって、上述したような容器2の上下方向の略全長を覆う寸法を有しているものでなくて短いものでも構わない。
【符号の説明】
【0035】
1 キャップシール
2 容器
3 容器本体
4 蓋部
10 重ね合わせ部
11 折り目
12 折り目
13 尖った部分
20 封緘部
21 残留ラベル部
22 切離部
30 横ミシン目(横切断線)
41 第一ミシン目(縦切断線)
42 第二ミシン目(縦切断線)
43 第三ミシン目(縦切断線)
44 切り込み線(縦切断線)
45 切り込み線(縦切断線)
100 キャップシール
101 封緘部
102 残留ラベル部
103 横ミシン目(横切断線)
104 縦切断線
105 切り込み線
106 ミシン目
110 切離部
111 突出部
115 切り込み線
116 ミシン目
117 尖った部分
120 切り込み線
127 不連続部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線方向一端側の封緘部と軸線方向他端側の残留ラベル部とを区画するように横切断線が周方向に形成され、封緘部を軸線方向に切断するための縦切断線が周方向に間隔をおいて一対形成され、該一対の縦切断線間の切離部を封緘部における他の部分から切り離して開封するように構成されたキャップシールであって、
一対の縦切断線のうち少なくとも一方は、縦切断線における軸線方向一端側の所定領域を構成する第一ミシン目と、該第一ミシン目の軸線方向他端近傍をその外端とし、周方向に対して軸線方向一端側に傾斜しつつ切離部の内側に向けて延びる切り込み線と、該切り込み線の内端から所定間隔離間した位置をその軸線方向一端とする第二ミシン目とを備えていることを特徴とするキャップシール。
【請求項2】
第二ミシン目は、その軸線方向一端から切離部の外側に向けて傾斜しつつ軸線方向他端側に延びている請求項1記載のキャップシール。
【請求項3】
第二ミシン目の軸線方向一端は、切り込み線の内端よりも切離部の内側に位置している請求項2記載のキャップシール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−201408(P2012−201408A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70190(P2011−70190)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000238005)株式会社フジシールインターナショナル (641)
【Fターム(参考)】