説明

キャップ

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒンジによって回動可能な蓋体を具備するキャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のキャップには、実開昭50−126602号公報、実開昭56−75158号公報、実開昭56−106758号公報等に開示されているような、いわゆる3点ヒンジ式のキャップがある。
【0003】3点ヒンジ式のキャップでは、注出口を有するキャップ本体に蓋体が第1ヒンジを介して回動可能に設けられ、前記キャップ本体と蓋体との間には板ばねが設けられている。板ばねは湾曲しており、その両端が弾性で引き付け合うようにセットされていて、その一端がキャップ本体に第2ヒンジを介して回動可能に取り付けられ、他端が第3ヒンジを介して蓋体に回動可能に取り付けられている。
【0004】この3点ヒンジ式のキャップでは、蓋体の開動作時の途中において、前記第1ヒンジと第2ヒンジと第3ヒンジがほぼ一平面上に位置する状態になり(以下、この状態を思案点という)、この時が第2ヒンジと第3ヒンジの離間寸法が最大になり、板ばねが最大に開き得る状態になる。
【0005】したがって、この思案点よりも蓋体が開側に位置しているときには、板ばねが蓋体を開方向に付勢し、思案点よりも蓋体が閉側に位置しているときには、板ばねが蓋体を閉方向に付勢する。
【0006】蓋体を開操作する場合には、板ばねの弾性に抗して蓋体をして思案点を越えさせると、それ以降は蓋体が自動的に開動作するが、思案点を越える前に蓋体から手を離すと、蓋体は板ばねによって閉じてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の3点ヒンジ式のキャップは、蓋体を90度近くまで開けないと前記思案点に至らないようになっているため、操作性が悪かった。
【0008】特に、キャップ本体に人差指を添え、蓋体に親指を掛けて片手で開操作する時には、その欠点が顕著に現れる。又、手の不自由な人にとっては、蓋体を90度近くまで開くのは困難な場合もある。
【0009】本発明はこのような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、手動による初期開動作が小さくて済み、操作性に優れたキャップを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
〈本発明の要旨〉本発明のキャップは、キャップ本体と、蓋体と、板ばねと、第1ヒンジと、第2ヒンジと、第3ヒンジとを具備する。本発明の構成要素の概要と、そのポイントを簡単に述べる。
【0011】〔キャップ本体、蓋体、第1ヒンジ〕キャップ本体は容器の口筒部等に装着されるものであり、装着手段としては螺合手段、嵌合手段等がある。キャップ本体は注出口を有する。キャップ本体の平面形状は円形、楕円形、矩形等を例示できるがこれらの形状に限定されるものではない。又、キャップ本体は筒状が一般的であるが、これに限るものではない。
【0012】蓋体は前記注出口を開閉するものであり、第1ヒンジを介してキャップ本体に回動可能に取り付けられている。蓋体は一般的には、平面からみたときに、キャップ本体と同形状、同寸法をなす。
【0013】〔板ばね、第2ヒンジ、第3ヒンジ〕板ばねはキャップ本体と蓋体との間に配置されている。板ばねは、その弾性によって板ばねの両端が接近する状態にセットする。このような状態にするためには、板ばねを例えばV字形やU字形等に屈曲あるいは湾曲して形成することにより達成することができる。
【0014】この板ばねの一端は第2ヒンジを介してキャップ本体に回動可能に取り付け、他端は第3ヒンジを介して蓋体に回動可能に取り付ける。
〔第1ヒンジと第2ヒンジと第3ヒンジの位置関係〕第2ヒンジの回動中心は第1ヒンジの回動中心よりも後方に位置する。これによって、閉状態から思案点(第1、第2、第3ヒンジの回動中心がほぼ一平面上に位置する状態)に至るまでの蓋体の回転角度を90度以下に限定する。更に、蓋体を全閉位置から思案点まで回転した時に、蓋体先端の移動量が20mm以下になるように、好ましくは10mm以下になるように、第1、第2、第3ヒンジの位置を設定する。
【0015】ここで蓋体先端の移動量を20mm以下に設定した根拠は、この種のキャップの一般的な外径(蓋体の外径)は10〜60mmぐらいであり、これを片手で開操作した場合に、親指で蓋体の先端を容易に持ち上げることができるであろう寸法が20mmぐらいだからである。
【0016】キャップ本体と蓋体に、全閉時に互いに係合する係合部を設け、蓋体の開動作時に前記係合部の係合が解除されるタイミングを、思案点のタイミングよりも先行させるようにしてもよい。
【0017】又、キャップ本体と蓋体に、蓋体の全閉時に互いに係合する係合部を設け、蓋体の全閉時に蓋体が思案点になるように、第1、第2、第3ヒンジの位置を設定しても本発明は成立する。
【0018】前記係合部は、前記注出口とこれを閉栓する突起で構成することも可能である。又、本発明は、蓋体の開動作時に前記第1ヒンジの回動中心と第2ヒンジの回動中心と第3ヒンジの回動中心がほぼ一平面上に位置した時の当該平面と、水平面とのなす角度を40度以下に設定することによっても達成される。
【0019】〈本発明の原材料〉本発明の原材料に特に制約はないが、一般的には樹脂である。全ての構成を樹脂とすれば一体成形も可能である。樹脂としてはポリプロピレンやポリエチレン等を例示することができる。
【0020】〈本発明品の寸法〉本発明の実施にあたっては、その大きさは問わないが、通常はキャップの外径で10〜60mmぐらいである。全閉状態から思案点までの蓋体先端の移動寸法は、キャップを取り扱う者の年齢、キャップの大きさ等を考慮して適宜設定する。
【0021】〈本発明の利用可能性〉本発明は包装の分野に利用可能である。例えば、化粧品、薬品、食品等の液体や粉体等を収容する容器に装着されるキャップなどに好適である。
【0022】
【作用】
〈本発明の作用〉蓋体が思案点よりも開側に位置していると、板ばねが蓋体を開方向に付勢し、蓋体は自動的に開動作を行う。一方、蓋体が思案点よりも閉側に位置していると、板ばねが蓋体を閉方向に付勢し、蓋体は自動的に閉動作を行う。
【0023】蓋体を閉状態から少し持ち上げれば、蓋体を思案点に位置させることができるので、蓋体の開操作が非常に楽になる。片手での開操作時には特にその効果が絶大である。又、手の不自由な人にも使いやすい。
【0024】キャップ本体と蓋体に、蓋体の全閉時に互いに係合する係合部を設け、蓋体の全閉時に蓋体が思案点になるように、第1、第2、第3ヒンジの位置を設定した場合には、係合部の係合を解除するだけで蓋体が自動的に開くようになる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1から図6の図面に基いて説明する。
〔実施例1〕図1から図4は第1実施例のキャップを示すものである。キャップ1はポリプロピレンを一体成形して製造されたもので、図3はその成形時におけるキャップ1の縦断面図であり、図4は同平面図である。
【0026】キャップ1はキャップ本体10と蓋体20とを有している。キャップ本体10は外径約30mmの有頂円筒状をなし、その周壁部11の内面にはねじ部12が形成されていて、容器の口筒部に螺合可能なようになっている。キャップ本体10の天板部13には注出口14が設けられており、注出口14を取り囲むように、内面テーパー孔状の案内壁15が起立している。天板部13の上端周縁部は一段低い段部16になっている。周壁部11の前方側上部には指掛け用の凹部17が形成されており、周壁部11の後方側上部には後方に突出する突出部18が形成されている。
【0027】蓋体20はキャップ本体10とほぼ同外径の有頂略円筒状をなし、その後部には、周壁部21から天板部22に至る切欠部23が設けられている。切欠部23の両側に位置する周壁部21の下端(図3では上端)は、薄肉ヒンジからなる一対の第1ヒンジ31を介して、キャップ本体10における段部16の後端に回動可能に連結されている。これにより、蓋体20は第1ヒンジ31を中心にしてキャップ本体10に対し回動可能になる。
【0028】又、キャップ本体10と蓋体20は帯板40によっても連結されている。帯板40は成形時において図3に示すように略V字形に湾曲して形成されたもので、帯板40の一端は、薄肉ヒンジからなる第2ヒンジ32を介してキャップ本体10の前記突出部18に回動可能に連結されており、帯板40の他端は、薄肉ヒンジからなる第3ヒンジ33を介して蓋体20における切欠部23の先端に回動可能に連結されている。第2ヒンジ32の回動中心は前記第1ヒンジ31の回動中心の斜め下後方に位置している。
【0029】この帯板40は板ばねとして機能する部分であり、帯板40はその開き角度を広げると弾性により開き角度を狭めるように作用する。換言すれば、弾性により帯板40の両端を接近させるように作用する。
【0030】蓋体20の天板部21からは筒状突起24が突出しており、この筒状突起24は図2に示すように蓋体20の全閉時に注出口14に嵌合して閉栓するようになっている。尚、この実施例においては、注出口14と筒状突起24は係合部を構成する。
【0031】又、蓋体20を全閉状態にした時には、蓋体20の周壁部21の下面がキャップ本体10の段部16に当接し、帯板40が蓋体20の切欠部23を塞ぐ。蓋体20の前端には指掛け用の突起25が突設されている。
【0032】図1から図3において、一点鎖線で示す円弧Aは帯板40が変形しないものと仮定した場合の第3ヒンジ33の仮想軌跡であり、この場合には円弧Aは第2ヒンジ32の回動中心を中心とする円軌道となる。しかしながら、蓋体20は第1ヒンジ31の回動中心を中心にして回転するから、第3ヒンジ33の実際の軌跡は第1ヒンジ31の回動中心を中心にした円弧Bになる。
【0033】したがって、蓋体20の回動に伴って帯板40が弾性変形し、開き角度を変化させることとなる。換言すれば、蓋体20の回動に伴って、帯板40の両端である第2ヒンジ32と第3ヒンジ33との離間寸法が変化することとなる。
【0034】そして、図1に示すように、第1ヒンジ31の回動中心と第2ヒンジ32の回動中心と第3ヒンジ33の回動中心が一平面上(図では直線C上)に位置した時が帯板40の変形量が最大となり、ここが思案点となる。蓋体20がこの思案点よりも開側に倒れていると、蓋体20には帯板40のばね力が開方向に作用し、蓋体20が思案点よりも閉側に倒れていると、蓋体20には帯板のばね力が閉方向に作用することとなる。
【0035】このキャップ1においては、閉状態から蓋体20を開動作して蓋体20の先端が約10mm(図中Lで示す)上昇した時点で前記思案点になるように、第1ヒンジ31と第2ヒンジ32と第3ヒンジ33の位置が設定されている。又、この時、直線Cはキャップ本体10の天板部13(即ち、水平面)に対する傾斜角度が約40度になっている。
【0036】又、このキャップでは、開動作時において蓋体20が思案点に至る前に、筒状突起24と注出口14との嵌合状態が解除されるように設定されている。したがって、このキャップ1では、閉状態から蓋体20を開操作すると、初めに筒状突起24が注出口14との嵌合を解除して注出口14を開放する。その後、蓋体20が思案点に至ると、その後は蓋体20は帯板40の弾性により自動的に開動作するようになる。尚、開動作の終点において、蓋体20はキャップ本体10の天板部13に対して90〜120度の角度に傾く。
【0037】このキャップ1では、閉状態から蓋体20を開動作して思案点に至らせるのに、蓋体20の先端を約10mm上昇させればよいので、開操作が非常に楽である。特に、キャップ本体10の周壁部11に人差指を添え、蓋体20の突起25に親指を掛けて行う片手での開操作が非常に容易になる。
【0038】〔実施例2〕図5及び図6は本発明の第2実施例のキャップ1を示すものであり、図5は閉状態を示す縦断面図、図6は成形時を示す縦断面図である。
【0039】この第2実施例のキャップ1では、キャップ本体10の注出口14の内径が比較的に大きく、注出口14の回りには天板部13から起立する環状突起19が設けられている。蓋体20には第1実施例の筒状突起24に相当するものはない。その替わりに、蓋体20には前記環状突起19に当接離反可能なパッキン26が固定されており、蓋体20を閉状態にするとパッキン26が環状突起19に圧接して、注出口14を閉塞するようになっている。
【0040】キャップ本体10の天板部13の前端と、蓋体20の周壁部21の前端には、互いに係合離脱可能な係合部13a,21aがアンダーカットにより形成されており、これら係合部13a,21aは蓋体20を閉状態にした時に係合するようになっている。
【0041】又、このキャップ1では、蓋体20の閉状態において、第1ヒンジ31と第2ヒンジ32と第3ヒンジ33の各回動中心が一平面上(図5では直線C上)に位置するように配置されている。即ち、蓋体20は閉状態で思案点となる。他の構成については、前述第1実施例と同じであるので、同一態様部分に同一符号を付して、説明を省略する。
【0042】このキャップ1では、蓋体20を開操作した場合に、係合部13a,21aの係合を解除するのに必要なだけ蓋体20を回動すれば、その後は帯板40の弾性によって自動開放されるので、手動による蓋体20の開動作量を極めて小さくすることができ、実施例1の場合よりも更に操作性がよくなる。
【0043】尚、このキャップ1の場合も、蓋体20はキャップ本体10の天板部13に対して90〜120度の角度まで傾くことができるようになっている。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、蓋体を閉状態から少し持ち上げれば、蓋体を思案点に位置させることができるので、蓋体の開操作が非常に楽になり、操作性が向上するという優れた効果が奏される。特に、片手での開蓋の操作性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるキャップの思案点における縦断面図である。
【図2】前記第1実施例のキャップの全閉状態における縦断面図である。
【図3】前記第1実施例のキャップの成形時における縦断面図である。
【図4】前記第1実施例のキャップの成形時における平面図である。
【図5】本発明の第2実施例のキャップの全閉状態(思案点)における縦断面図である。
【図6】前記第2実施例のキャップの成形時における縦断面図である。
【符号の説明】
1 キャップ
10 キャップ本体
14 注出口(係合部)
20 蓋体
24 筒状突起(係合部)
31 第1ヒンジ
32 第2ヒンジ
33 第3ヒンジ
40 帯板(板ばね)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 注出口が設けられたキャップ本体に、前記注出口を開閉する蓋体が第1ヒンジを介して回動可能に設けられ、前記キャップ本体と蓋体との間には、弾性により両端が接近するようにされた板ばねが配されており、この板ばねの一端は第2ヒンジを介してキャップ本体に回動可能に取り付けられ、板ばねの他端は第3ヒンジを介して蓋体に回動可能に取り付けられたキャップにおいて、前記第2ヒンジの回動中心が前記第1ヒンジの回動中心よりも後方に位置しており、且つ、前記蓋体の開動作時に前記第1ヒンジの回動中心と第2ヒンジの回動中心と第3ヒンジの回動中心がほぼ一平面上に位置するタイミングが、全閉位置からの蓋体先端の移動寸法で20mm以下になるように、前記各ヒンジの回動中心が配置されていることを特徴とするキャップ。
【請求項2】 前記タイミングが、全閉位置からの蓋体先端の移動寸法で10mm以下になるように、前記各ヒンジの回動中心が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
【請求項3】 前記キャップ本体と蓋体には蓋体の全閉時に互いに係合する係合部が設けられ、蓋体の開動作時に前記係合部の係合が解除されるタイミングが、前記第1ヒンジの回動中心と第2ヒンジの回動中心と第3ヒンジの回動中心がほぼ一平面上に位置する前記タイミングよりも先行するように設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のキャップ。
【請求項4】 注出口が設けられたキャップ本体に、前記注出口を開閉する蓋体が第1ヒンジを介して回動可能に設けられ、前記キャップ本体と蓋体との間には、弾性により両端が接近するようにされた板ばねが配されており、この板ばねの一端は第2ヒンジを介してキャップ本体に回動可能に取り付けられ、板ばねの他端は第3ヒンジを介して蓋体に回動可能に取り付けられたキャップにおいて、前記第2ヒンジの回動中心が前記第1ヒンジの回動中心よりも後方に位置し、前記キャップ本体と蓋体には蓋体の全閉時に互いに係合する係合部が設けられ、且つ、前記蓋体の全閉時に前記第1ヒンジの回動中心と第2ヒンジの回動中心と第3ヒンジの回動中心がほぼ一平面上に位置することを特徴とするキャップ。
【請求項5】 注出口が設けられたキャップ本体に、前記注出口を開閉する蓋体が第1ヒンジを介して回動可能に設けられ、前記キャップ本体と蓋体との間には、弾性により両端が接近するようにされた板ばねが配されており、この板ばねの一端は第2ヒンジを介してキャップ本体に回動可能に取り付けられ、板ばねの他端は第3ヒンジを介して蓋体に回動可能に取り付けられたキャップにおいて、前記第2ヒンジの回動中心が前記第1ヒンジの回動中心よりも後方に位置しており、且つ、前記蓋体の開動作時に前記第1ヒンジの回動中心と第2ヒンジの回動中心と第3ヒンジの回動中心がほぼ一平面上に位置した時の当該平面と、水平面とのなす角度が40度以下に設定されていることを特徴とするキャップ。
【請求項6】 前記キャップ本体と蓋体と板ばねと第1ヒンジと第2ヒンジと第3ヒンジが樹脂で一体に成形されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のキャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【特許番号】特許第3502141号(P3502141)
【登録日】平成15年12月12日(2003.12.12)
【発行日】平成16年3月2日(2004.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−16693
【出願日】平成6年2月10日(1994.2.10)
【公開番号】特開平7−223661
【公開日】平成7年8月22日(1995.8.22)
【審査請求日】平成12年11月2日(2000.11.2)
【審判番号】不服2001−19621(P2001−19621/J1)
【審判請求日】平成13年11月1日(2001.11.1)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【合議体】
【参考文献】
【文献】特開 昭56−106758(JP,A)