説明

キャディバッグ

【課題】様々な場面でゴルフ用品の出し入れが行い易い収容部を備えたキャディバッグを提供する。
【解決手段】本発明に係るキャディバッグは、ゴルフクラブを収容する本体部5の外面に設けられ、底部15を具備した収容部10と、収容部10の底部15に設けられ、底部15に沿ってゴルフ用品を収容可能にする開口部18aを具備した袋状部18と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフをするに際して携行されるキャディバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ゴルフ場でゴルフをするに際しては、ゴルフクラブ、ボール等のゴルフ用品を収容したキャディバッグが携行される。このようなキャディバッグは、プレーヤやキャディが担いだり、カートに搭載されて、ラウンド中のプレーヤが、プレー中に必要とされるゴルフ用品を取り出せる構造となっている。
【0003】
このようなキャディバッグは、様々なゴルフ用品(ゴルフクラブ、ボール、雨具、シューズ、タオル等)を機能的に収容できるとともに携行し易い構造となっており、例えば、特許文献1に開示されているように、多数本のゴルフクラブを収容する筒状の本体部と、前記本体部の外面に複数の収容部を設けることが一般的となっている。前記収容部は、大きな用品(例えば、雨具、シューズ等)を収容できるように、背面側に設けられる背面収容部(背袋)と、小さい用品(例えば、ボール、ティー、マーカー等)を機能的に収容できるように、前面側に2重、3重の収容部を具備したフロント収容部を備えており、このような収容部、特にフロント収容部は、ファスナーで開閉して上方に取り出しできるよう構成されている。また、キャディバッグには、携行しやすいように、本体部のフロント側に取手、及びショルダーベルトが取着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−29458号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したように、キャディバッグには、本体部に複数の収容部を設けることが一般的となっているが、キャディバッグはプレー中に様々な使い方がある。すなわち、単に立てておくだけではなく、カートに搭載したり、担いだりすることがあり、前記したように、収容部が上方側に開口するだけでは、使い勝手が悪いこともある。
【0006】
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、様々な場面でゴルフ用品の出し入れが行い易い収容部を備えたキャディバッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するために、本発明に係るキャディバッグは、ゴルフクラブを収容する本体部の外面に設けられ、底部を具備した収容部と、前記収容部の底部に設けられ、前記底部に沿ってゴルフ用品を収容可能にする開口部を具備した袋状部と、を有することを特徴とする。
【0008】
上記したキャディバッグによれば、ゴルフクラブが収容される本体部の外面に設けられたゴルフ用品を収容する収容部の底部を利用して、新たに、底部に沿ってゴルフ用品を収容可能にする開口部を具備した袋状部を設けているため、キャディバッグを担いでいる状態やカートに搭載している状態であっても、開口部を介して袋状部にゴルフ用品の出し入れが行い易くなる。すなわち、プレー中の様々な場面で、ゴルフ用品の出し入れが行い易い収容部を備えたキャディバッグとなり、利便性の向上を図ることが可能となる。
【0009】
なお、上記した構成では、前記袋状部は、開口部を広げて、底部に沿ってゴルフ用品を差し込むことができる構成となっていれば良く、袋状部については、収容した状態を隠蔽するような形態であっても良いし、メッシュ状になったものであっても良い。また、袋状部は、収容部の底部の内面側に設けられていても良いし、外面側(露出面側)に設けられていても良い。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、様々な場面でゴルフ用品の出し入れが行い易い収容部を備えたキャディバッグが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係るキャディバッグの一実施形態を示す斜視図。
【図2】図1に示すキャディバッグの側面図。
【図3】図1に示すキャディバッグの裏面図。
【図4】図1に示すキャディバッグを担いだ状態を示す図。
【図5】図1に示すキャディバッグをカートに搭載した状態を示す図。
【図6】袋状部の変形例を示すキャディバッグの裏面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係るキャディバッグの一実施形態について、添付図面を参照しながら具体的に説明する。
図1から図3は、本発明に係るキャディバッグの一実施形態を示す図であり、図1はキャディバッグの全体を示す斜視図、図2は側面図、そして、図3は裏面図である。
【0013】
本実施形態に係るキャディバッグ1は、多数本のゴルフクラブを収容する略円筒形状の本体部5を備えており、その上方には、ゴルフクラブを出し入れする開口5aが形成されている。なお、開口部分には、カバー体(図示せず)が取着できるようになっており、収容されるゴルフクラブのヘッド部分を覆うようになっている。
【0014】
前記本体部5は、図1に示すように、地面に対して設置され、その側面には、把持される取手7と、肩に掛けるショルダーベルト8が設けられている。なお、キャディバッグ1の本体部5は、このような取手7及びショルダーベルト8が設けられる側をフロント側、フロント側と反対側を背面側、フロント側と背面側の間を側面側として定義する。
【0015】
前記本体部5の外面には、複数の収容部が設けられている。本実施形態では、本体部5のフロント側、側面側(一方の側面側)、及び背面側に設けられている。具体的には、前記取手7の下方にフロント収容部10が、側面側の高さ方向中間から下方領域にかけて側面収容部20が、背面側の全面に亘って背面収容部30が設けられている。これらの収容部には、大きさ、使用頻度等に応じて、プレーヤの好みに応じて様々なゴルフ用品が収容される。
【0016】
前記フロント収容部10は、フロント側から膨出する形態となっており、複数のポケットを備えている。これら複数のポケットは、比較的大きなゴルフ用品を収容可能な第1ポケット10A、第1ポケット10Aの前方側でかつ下方側に配設される第2ポケット10B、及び第2ポケット10Bの前面に配設され、小さいゴルフ用品が収容可能な第3ポケット10Cで構成されている。そして、これらのポケット10A,10B,10Cは、それぞれファスナー12A,12B,12Cによって解放/閉塞されるようになっている。
【0017】
また、複数のポケット10A,10B,10Cを有するフロント収容部10は、ゴルフ用品が載置される底部15を備えている。この場合、底部15とは、キャディバッグ1を地面に設置した際、地面と対向する部分であり、前記ファスナーを開放してゴルフ用品を収容した際、この底部15の内面に載置されるようになっている。本実施形態では、前記第1ポケット10A、第2ポケット10B、及び第3ポケット10Cが一体化されたフロント収容部10の下端面が底部15を構成している。
【0018】
前記側面収容部20は、側面側から膨出する形態となっており、上端側にファスナー22が設けられ、収容部を解放/閉塞されるようになっている。この側面収容部20は、上記したフロント収容部10と同様、ゴルフ用品が載置される底部25を備えている。
【0019】
また、前記背面収容部30は、背面側から膨出する形態となっており、上端側にファスナー32が設けられ、収容部を解放/閉塞されるようになっている。この背面収容部30は、上記したフロント収容部10、側面収容部20と同様、ゴルフ用品が載置される底部35を備えている。
【0020】
前記収容部の底部には、その底部に沿ってゴルフ用品を収容可能にする開口部を具備した袋状部が設けられている。
この場合、本実施形態では、前記フロント収容部10と側面収容部20の、それぞれの底部15,25に設けられている。詳細には、図2及び図3に示すように、袋状部は、各底部15,25の露出した底面15a,25aを覆うようにして取り付けられるメッシュ部材18,28によって構成されており、それぞれの開口18a,28aを介して、ゴルフ用品を底部(底面15a,25a)に沿って矢印方向に差し込むことが可能となっている。
【0021】
各メッシュ部材18,28は、弾性を有する紐部材を網状に編成することで構成することが可能であり、各底面の表面に沿って被着される。すなわち、比較的小さいゴルフ用品(例えばボールやティー等)を掴んで、そのまま開口18a,28aを介して差し込むようにすることで、これらのゴルフ用品を、底面に圧接して弾性的に収容することが可能となっている。
【0022】
上記した構成のキャディバッグ1によれば、本体部5の外面に設けられたゴルフ用品を収容する収容部の底部を利用して、新たに、底部に沿ってゴルフ用品を収容可能にする開口部18a,28aを具備した袋状部(メッシュ部材18,28)を設けているため、使用時において利便性の向上が図れるようになる。
【0023】
すなわち、キャディやプレーヤがキャディバッグ1を担いでプレーをする際には、例えば、図4に示すように、ショルダーベルト8を肩に掛けて使用することとなるが、このようなキャディバッグを担いだ状態では、手で掴んだゴルフ用品(ボール50が示されている)をそのまま開口18aを介して、底部15に沿って矢印方向に向けて出し入れすることが容易に行えるようになる。或いは、図5に示すように、キャディバッグ1をカート70のバッグ支持部71に搭載した状態においても、ゴルフ用品を掴んでそのまま開口18a、28aを介して、底部に沿って矢印方向に向けて出し入れすることが容易に行えるようになる。
このように、キャディバッグ1を担ぐ、或いはカートに搭載する等、様々な場面においてゴルフ用品の出し入れがし易い新たな収容部が形成されることにより、キャディバッグとしての利便性の向上が図れるようになる。
【0024】
また、本実施形態では、キャディバッグをカート70のバッグ支持部71に搭載した際、本体部5の設置側となる背面側以外の露出領域、すなわち、フロント収容部10と側面収容部20の、それぞれの底部15,25に袋状部(メッシュ部材18,28)を設けているため、カート搭載時における利便性の向上が図れるようになる。特に、本実施形態では、袋状部を、本体部5に設けられる取手7の下方に配設されるフロント収容部10に設けたことで、カートへの搭載時に使用頻度の高いフロント収容部の充実が図れるとともに、図4に示したように、キャディバッグを担いだ際の利便性の向上が図れるようになる。
【0025】
また、本実施形態では、袋状部は、各底部15,25の露出した底面15a,25aを覆うようにして取り付けられるメッシュ部材18,28で構成したことから、ゴルフ用品に付着した砂や汚れ等が、そのまま落下して袋状部に溜まることがない。また、メッシュ部材18,28は、底面に設けられているため、砂、汚れ、傷がついた使用後ボールや、折れて使用できないティー等を収容しても、視認し難くなり美感を損なうこともない。
【0026】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した構成に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
本発明における袋状部は、開口部を広げて、底部に沿ってゴルフ用品を差し込むことができる構成となっていれば良く、例えば、図6に示すように、収容した状態を隠蔽するような形態であっても良い。すなわち、フロント収容部10の底部15の底面15aに対して、その縁部に、本体部を構成する素材と同じ素材の平板部材19を止着して袋状部を構成しても良い。また、開口部を開閉する構成については、図6に示すように、開閉部材19Aを開口部に沿って被着しておき、スナップボタンやマグネット等で開口部を開放/閉塞するようにしても良い。
【0027】
上記した構成の袋状部については、背面収容部30の底部35に設けても良い。また、上記した実施形態の袋状部は、各収容部の底部の外面側(露出面側)に設けたものを例示したが、内面側に設けられていても良い。また、各袋状部の開口部が形成される方向(出し入れする方向)についても、適宜変形することが可能である。さらに、底部を有する収容部については、本体部5の外面のいずれかの位置に設置されたものであれば良く、収容部そのものの構成については、特に限定されることはない。このため、側面収容部や背面収容部に、フロント収容部と同様、複数のポケットを設けても良いし、そのようなポケットの数については特に限定されることはない。
【符号の説明】
【0028】
1 キャディバッグ
5 本体部
10 フロント収容部(収容部)
15 底部
18 メッシュ部材(袋状部)
18a 開口
20 側面収容部(収容部)
25 底部
28 メッシュ部材(袋状部)
28a 開口
30 背面収容部(収容部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフクラブを収容する本体部の外面に設けられ、底部を具備した収容部と、
前記収容部の底部に設けられ、前記底部に沿ってゴルフ用品を収容可能にする開口部を具備した袋状部と、
を有することを特徴とするキャディバッグ。
【請求項2】
前記袋状部は、前記収容部の露出した底面を覆うようにして取り付けられるメッシュ部材であることを特徴とする請求項1に記載のキャディバッグ。
【請求項3】
前記袋状部が設けられる収容部は、前記本体部の背面側以外の領域に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャディバッグ。
【請求項4】
前記袋状部が設けられる収容部は、前記本体部に設けられる取手下方に配設されるフロント収容部であることを特徴とする請求項3に記載のキャディバッグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−165965(P2012−165965A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31311(P2011−31311)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(000002495)グローブライド株式会社 (1,394)