説明

キースイッチ

【目的】キートップ2を昇降案内するための2つのリンク4,5を側面視X字状に交叉連結して、第1リンク4の下端をホルダ部材7に回動係止させ、2つのリンク4,5の交叉部でその下方に配置するラバースプリング6を弾性変形させる場合、キートップ2の入力操作性能を向上させる。
【構成】 キャップ状のラバースプリング6のドーム部6cの肉厚を第1リンク4の下端に近い側で厚くし、遠い側で薄くする。またラバースプリング6における頭部6b上面を前記近い側で低い位置とし、遠い側で高い位置となるように傾斜状に形成する。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ等の入力装置等のキーボード等に使用されるキースイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来、この種のキーボードに使用されるキースイッチとして、特開昭60−60217号公報や特開昭60−89011号公報等に開示されているように、キートップの下面に下向き突設したステムをホルダ部材に形成されたキーホルダ部に挿通させて上下動可能に案内支持すると共に、ステムの下方に、下面に接点部を備えたラバースプリングを配置し、該ラバースプリングの下端に、フレキシブルシートに電気接点を形成したメンブレンスイッチなどのスイッチング部材を配設したキースイッチが一般的に使用されている。
【0003】
そして、前記先行技術の特開昭60−60217号公報のキースイッチでは、接点部と比較して平面形状の大きいスペースキー等のキートップの一端部を押下したとき、当該キートップが傾かずに平行状に上下動するようにするため、側面視X字状に配置した一対のリンク部材における中途部同士を回動自在に連結し、この一対のリンク部材を、キートップ下面とホルダ部材との間に配置することを提案している。
【0004】
ところで、近年、キーボードの薄型化に伴い、キートップが偏平化する一方、キー入力の操作性を向上させると共にキー入力の確実性を担保するためには、大きなキーストロークが要求されるようになってきた。
しかし、前記先行技術のように、キートップ下面に下向き突設するステムと、キーホルダ部との摺動案内にて、キートップの上下動を案内支持するものであっては、キーボードの薄型化を実現しようとすると、ステムがホルダ部に対して摺動案内支持される上下寸法をいきおい減少させなければならず、そうすると、キーの押下時にステムとホルダ部との間にこじれ現象が発生し、円滑且つ軽快なキーの操作性能が得られない。これを防止するため前記摺動案内の寸法を大きく設定すると、キーストロークが短くなるという問題があり、前記キーボードの薄型化と、必要な大きなキーストロークの確保という、2つの課題を一挙に解決できないのであった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
この課題を解決するため、本出願人は先に特願平3−330160号において、キートップの上下動案内手段を、側面視X字状に交叉配置した第1リンクと第2リンクとにより構成し、該両リンクをその中途交叉部で回動自在に連結し、第1リンク及び第2リンクの自由端のうち一方を前記キートップの下面とホルダ部材とに略水平方向に摺動可能に係止する一方、前記第1リンク及び第2リンクの自由端のうち他方を前記キートップの下面とホルダ部材とに回動可能に係止し、該両リンクの交叉部の下方にキャップ状の弾性変形可能なラバースプリングを配置して、前記キートップによる押下入力操作にて前記案内手段の交叉部を介してラバースプリングを弾性変形させ、これによりスイッチング部をスイッチ動作させることを提案した。
【0006】
このように構成したキースイッチにおいては、前記第1リンクの下端の自由端がホルダ部材に回転のみ可能に枢支された箇所を中心にして第2リンクとの交叉部が上下回動する軌跡を描くことになる。しかるに、従来のラバースプリングの形状は、キートップ下面のステムにより一直線状に押下されることを前提として成形されていた。つまり、キャップ状のラバースプリングの頭部上面は水平状であり、キャップのドーム部の肉厚も全周囲にわたって同一に成形してあった。
【0007】
従って、このようなラバースプリングの頭部上面を前述の第1リンクと第2リンクとの交叉部で斜め下向きに押圧すると、ラバースプリングのドーム部の弾性変形の度合い(ドーム部の座屈変形の度合い)が、前記第1リンクの回動支点に近い側と遠い側とで大きく食い違い、キー押下特性(キーを押下したときの感じ)、特にタクティル(キートップの押下時の電気接点ON直前からON時に、キー作動抵抗力が急激に変動する触覚の感じ、)として明確なクリック感がでないという問題があり、ラバースプリングの下方のスイッチング部に対するスイッチング動作が不確実となる問題が新たに生じた。
【0008】
また、前記スイッチング部を覆うラバースプリングは位置固定的であり、このラバースプリングの頭部上面が水平状であるのに、キートップの押下時には前記交叉部は斜め下向きに移動するから、ラバースプリングの頭部上面に対して交叉部(押下点)が横ずれしつつ押下することになり、キートップ押下力を効率良くラバースプリングに伝達することができず、当該ラバースプリングの座屈変形も不確定となる。また、前記交叉部とラバースプリングの頭部上面との両者間に相対的ずれ(滑り)現象が生じると、キー押下の繰り返しによりラバースプリング頭部が摩耗し易くなるという問題も発生する。
【0009】
本考案は、ラバースプリングの形状を工夫することにより、これらの問題を解決することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の考案は、キートップの下面とその下方のホルダ部材とに連結係止してキートップの上下動を案内支持するための案内手段と、前記キートップによる上下入力操作にて前記案内手段を介して弾性変形可能なキャップ状のラバースプリングと、該ラバースプリングの弾性変形によりスイッチ動作するスイッチング部とからなるキースイッチにおいて、前記案内手段を、側面視X字状に交叉配置した第1リンクと第2リンクとにより構成し、該両リンクをその中途交叉部で回動自在に連結し、第1リンク及び第2リンクの自由端のうち一方を前記キートップの下面とホルダ部材とに略水平方向に摺動可能に係止する一方、前記第1リンク及び第2リンクの自由端のうち他方を前記キートップの下面とホルダ部材とに回動可能に係止し、該両リンクの交叉部の下方に配置するラバースプリングを、そのドーム部の肉厚が一側方で薄く、他側方で厚く形成する。
【0011】
また、請求項2の考案は、前記第1リンク及び第2リンクの自由端のうち、前記中途交叉部を通る垂線を挟んで一側方に位置する自由端をキートップ下面及びホルダ部材に回動のみ自在に係止し、第1リンクおよび第2リンクの他側方の自由端をキートップ下面及びホルダ部材に対して各々略水平方向に摺動可能に係止し、前記ラバースプリングの頭部を、前記両リンクの交叉部近傍の下面にて押圧するように構成し、且つラバースプリングの頭部上面を、前記交叉部の下向き回動方向と略直角となるように傾斜形成するように構成している。
【0012】
さらに、ラバースプリングの頭部上面を、前記第1リンクの下自由端がホルダ部材に対して回動係止する側で低くし、且つその低い側でのドーム部の肉厚を厚くし、他方、第2リンクの下自由端がホルダ部材に対して摺動係止する側で高くなるように傾斜形成し、且つその高い側でのドーム部の肉厚を薄くしても良い。
【0013】
【実施例】
次に、本考案を具体化した実施例について図1〜図6を参照して説明する。図1はキースイッチの側断面図を示し、キースイッチ1はキートップ2と、第1リンク4と第2リンク5とを側面視X字状に配置した案内手段3と、キャップ状のラバースプリング6と、前記案内手段3を支持するための合成樹脂製のホルダ部材7と、該ホルダ部材7の孔部26にスイッチング部29,29(図5参照)が臨むようにホルダ部材7の下面に張設するフレキシブルな印刷基板9と、その下面側に張設した補強板10とからなる。
【0014】
ABS樹脂等の合成樹脂にて成形されたキートップ2は、その上面(表面)に数字、英字等の文字が刻印または印刷等により付されている。キートップ2の下面には、後述する第1リンク4における上自由端側のピン部11a,11bを略水平方向でキートップ2の前後方向に摺動可能に係止するための前後長手溝状の摺動係止部16,16と、第2リンク5における上自由端のピン部13a,13bを回動のみ可能に係止するための孔状の回動係止部15,15とを一体的に備えた前後長手の左右一対の係止部材17,17を一体成形或いは接着剤等により接着して突設する。
【0015】
図4(a)(b)を参照して、ガラス繊維強化合成樹脂製等の合成樹脂製の第1リンク4及び第2リンク5を詳細に説明する。図4(a)は第1リンク4の平面図、図4(b)は第2リンク5の平面図である。第1リンク4は基部18と上下自由端部19,20とにより平面視で実質上略H状に一体成形したもので、基部18にはその側面に水平方向に貫通する支持孔21を備える。下自由端部20の左右両側端から延びるアーム部20a,20bの側面には、各々ピン部12a,12bを横向きに突設し、上自由端部19の側面にはピン部11a,11bを横向きに突設する。
【0016】
また、第2リンク5も基部22と上下自由端部23,24とにより平面視で実質上略H状に一体成形する。前記基部22の一側面には横向きに支持軸25を突設し、該支持軸25を前記第1リンク4における支持孔21に嵌挿し、第1リンク4と第2リンク5とを支持軸25回りに回動可能に連結する。第2リンク5における下自由端部24の左右両側端から延びるアーム部24a,24bの側面には、各々ピン部14a,14bを横向きに突設し、上自由端部23の側面にはピン部13a,13bを横向きに突設する。
【0017】
この実施例では側面視において、前記第1リンク4における支持孔21の中心線から上下のピン部11a,12aの中心線までの距離及び、第2リンク5における支持軸25の中心線からピン部13a,14aまでの距離がそれぞれ相等しくなるように形成する。このように構成すると、後述のように、第1リンク4の下自由端側のピン部12a,12b箇所を中心にして案内手段3が回動変位することにより、キートップ2はホルダ部材7の上面に対して平行状に昇降動することができる。
【0018】
図6はガラス繊維強化合成樹脂製等の合成樹脂製(前記両リンク4,5と別材料であることが好ましい)のホルダ部材7の一部を示す拡大斜視図で、該ホルダ部材7には前記キャップ状のラバースプリング6下端の鍔部6aが位置ずれ不能に嵌挿できる略矩形状の取付け孔26を穿設し、該取付け孔26の左右両側縁には、左右一対の回動係止部27と、前後長手溝状の摺動係止部28とを、その各係止部27,28が下方に開放するように一体的に射出形成されている。そして、この回動係止部27,27に対しては、第1リンク4における下端側のピン部12a,12bが回動可能に嵌挿し、摺動係止部28,28に対しては第2リンク5における下端側のピン部14a,14bが前後摺動するように嵌挿する。
【0019】
このとき、ピン部11a,11b及び14a,14b並びに摺動係止部16,28の形状寸法は、第1リンク4、第2リンク5が図3における左右方向に対して略不動となり、且つピン部11a,14aの図1中の左右方向の摺動を妨げないよう決定されている。具体的には、本実施例においては、各ピン部先端が対応する摺動係止部の外側側面と略接して摺動するようにしている。また、このため、支持孔21より支持軸25が抜け出ることが防止される。
【0020】
図1〜図3及び図5に示すように、ラバースプリング6は、印刷基板9におけるスイッチング部(電気接点部)29,29の上方を覆うように、ホルダ部材7の取付け孔26内に嵌挿配置する。本考案のラバースプリング6は、電気絶縁性のシリコーンゴム或いはEPDM(エチレンプロピレンジエンメチレン)等にて構成され、平面視略円板状の厚い頭部6bと、該頭部6bの周囲から下向きに延びる截頭円錐状のドーム部6cと、ドーム部6cの外周に略水平に半径外向きに延びる厚肉の鍔部6aとからなる下向き開放のキャップ状に一体成形する。頭部6bの下面には、前記スイッチング部29,29の接点部に当接して両スイッチング部を電気的にON・OFFするための導電性を有する導電ゴムからなる可動接点部30を固着する。なお、ラバースプリング6全体を、シリコーンゴムにカーボンブラック等の導電性粒子を分散充填させて導電性を備えるように形成しても良い。
【0021】
そして、前記ラバースプリング6における頭部6bを、図1に示すように、第1リンク4の下半部に近い側で低く、第2リンク5の下半部に近い側で高い位置となるように傾斜形成する。また、ドーム部6cの肉厚は、前記第2リンク5の下半部に近い側で薄肉部31に形成し、第1リンク4の下半部に近い側で厚肉部32とする。この場合、図5に示すように、180度より狭い中心角度θ1の部分を厚肉部32に形成し、その他の部分を薄肉部31となるように段付き状に形成しても良い。
【0022】
このように構成すると、図2に示すようなキートップ1の押下時に、ホルダ部材7の回動係止部27の箇所を中心として第1リンク4が下向き回動するので、該第1リンクと第2リンクとの交叉部は、ラバースプリング6の頭部6bを斜め下向きに押圧することになる。そうすると、前記第1リンク4の回動支点(ピン部12a,12b)に近い側でのドーム部6cには、その近い側の鍔部6a(下側)を固定側として頭部6b(上方側)を下向きに曲げようとする力がドーム部6cに作用する。これに対して、前記回動支点より遠い側のドーム部6cでは、当該ドーム部6cを座屈変位させるような方向に前記押圧力が作用し易くなる。
【0023】
従って、この変位作用の違いに応じてこのラバースプリング6のドーム部6cの肉厚を一側方(前記回動支点から遠い側)で薄くなるように形成し、他側方(前記回動支点に近い側)で厚くなるように形成すると、薄肉側のドーム部の座屈変形と、厚肉側のドーム部の曲変形とが、略同時に起こり、ラバースプリング6の頭部6bのスイッチング部29への接近時(ON接点時)のクリック感が良好になるという効果を奏する。
【0024】
また、前記ラバースプリングの頭部6b上面を、前記回動支点側で低く、遠い側に行くに従って高くなるように傾斜形成すれば、前記第1リンク4と第2リンク5との交叉部の下向き回動押圧方向と前記頭部6bの上面とが略直交するようになり、換言すれば、前記下向き回動押圧力が頭部6bの上面に対して法線方向に作用し、しかも当該頭部6bへの回動押圧力の伝達点があまり変化せず、ずれないことになるので、ラバースプリングのドーム部6cを弾性変形させる作用をさせ易くなるという効果を奏する。
【0025】
なお、ラバースプリング6のドーム部6cの肉厚を前記回動支点に近い側で厚く形成すると共に、その側の頭部6bの上面が低い位置にあると、その箇所でのドーム部6cの長さ(鍔部6aから頭部6b迄の寸法)が短くなる。これに対して、前記ドーム部6cの肉厚を前記回動支点から遠い側で薄くなるように形成すると共に、その遠い側の頭部6bの上面を高い位置にすると、その箇所でのドーム部6cの長さは長くなる。そうすると、前記回動押圧力による薄肉側のドーム部6aは座屈変形し易く且つ下向き変位量も大きくでき、反対に前記曲げ力が作用する厚肉部側のドーム部6cの下向き変位量は少ない。その結果、前記キートップ2をスイッチング部29の表面に対して平行状に押下しても、ラバースプリング6における頭部6b下面の可動接点部30はスイッチング部29の表面に対して略平行状に略同時に当接でき、スイッチング作用も向上するとういう効果を奏するのである。
【0026】
なお、スイッチング部29を形成するフレキシブル印刷基板9に代えてメンブレンスイッチ回路板等の基板であっても良く、また、可変容量型のキーボードにも実現できる。
【0027】
【考案の作用・効果】
以上、要するに、本考案では、キートップの押下時に、ホルダ部材の回動係止部の箇所を中心として第1リンクが下向き回動するので、該第1リンクと第2リンクとの側面視X字状に回動連結された中途交叉部は、ラバースプリングの頭部を斜め下向きに押圧することになる。
【0028】
そして、ラバースプリングのドーム部の肉厚を一側方で薄くなるように形成し、他側方で厚くなるように形成すると、薄肉側のドーム部の座屈変形がおこりやすくなるので、ラバースプリングの頭部のスイッチング部への接近時(ON接点時)のクリック感が良好になるという効果を奏する。
また、前記ラバースプリングの頭部上面を、前記回動係止部側で低く、遠い側に行くに従って高くなるように傾斜形成すれば、前記第1リンクと第2リンクとの交叉部の下向き回動押圧方向と前記頭部の上面とが略直交するようになり、換言すれば、前記下向き回動押圧力が頭部の上面に対して法線方向に作用し、しかも当該頭部への回動押圧力の伝達点があまり変化せず、ずれないことになるので、ラバースプリングのドーム部を弾性変形させる作用をさせ易くなるという効果を奏する。
【0029】
さらに、ラバースプリングのドーム部の肉厚を前記回動係止部に近い側で厚く形成すると共に、頭部の上面が低い位置にあると、その箇所でのドーム部の長さ(ラバースプリングの下端から頭部迄の寸法)が短くなる。これに対して、前記ドーム部の肉厚を前記回動係止部から遠い側で薄くなるように形成すると共に、その遠い側の頭部の上面を高い位置にすると、その箇所でのドーム部の長さは長くなる。そうすると、前記回動押圧力による薄肉側のドーム部は座屈変形し易く且つ下向き変位量も大きくでき、反対に前記曲げ力が作用する厚肉部側のドーム部の下向き変位量は少ない。その結果、キートップの押下にともないラバースプリングにスイッチング部に対して平行方向の力が作用しても、ラバースプリングにおける頭部下面の可動接点部はスイッチング部の表面に対して略平行状に略同時に当接でき、スイッチング作用も向上するとういう効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】キースイッチの側断面図である。
【図2】キースイッチ押下時の断面図である。
【図3】図1の III−III 矢視断面図である。
【図4】(a)は第1リンクの平面図、(b)は第2リンクの平面図である。
【図5】ラバースプリング及び取付け孔の平面図である。
【図6】ホルダ部材の取付け孔部の斜視図である。
【符号の説明】
1 キースイッチ
2 キートップ
3 案内手段
4 第1リンク
5 第2リンク
6 ラバースプリング
6a 鍔部
6b 頭部
6c ドーム部
7 ホルダ部材
9 印刷基板
10 補強板
11a,11b,12a,12b ピン部
15,27 回動係止部
16,28 摺動係止部
25 支持軸
29 スイッチング部
30 可動接点部
31 薄肉部
32 厚肉部

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】キートップの下面とその下方のホルダ部材とに連結係止してキートップの上下動を案内支持するための案内手段と、前記キートップによる上下入力操作にて前記案内手段を介して弾性変形可能なキャップ状のラバースプリングと、該ラバースプリングの弾性変形によりスイッチ動作するスイッチング部とからなるキースイッチにおいて、前記案内手段を、側面視X字状に交叉配置した第1リンクと第2リンクとにより構成し、該両リンクをその中途交叉部で回動自在に連結し、第1リンク及び第2リンクの自由端のうち一方を前記キートップの下面とホルダ部材とに略水平方向に摺動可能に係止する一方、前記第1リンク及び第2リンクの自由端のうち他方を前記キートップの下面とホルダ部材とに回動可能に係止し、該両リンクの交叉部の下方に配置するラバースプリングを、そのドーム部の肉厚が一側方で薄く、他側方で厚く形成したことを特徴とするキースイッチ。
【請求項2】キートップの下面とその下方のホルダ部材とに連結係止してキートップの上下動を案内支持するための案内手段と、前記キートップによる上下入力操作にて前記案内手段を介して弾性変形可能なキャップ状のラバースプリングと、該ラバースプリングの弾性変形によりスイッチ動作するスイッチング部とからなるキースイッチにおいて、前記案内手段を、側面視X字状に交叉配置した第1リンクと第2リンクとにより構成し、該両リンクをその中途交叉部で回動自在に連結し、第1リンク及び第2リンクの自由端のうち一方を前記キートップの下面とホルダ部材とに略水平方向に摺動可能に係止する一方、前記第1リンク及び第2リンクの自由端のうち他方を前記キートップの下面とホルダ部材とに回動可能に係止し、前記ラバースプリングの頭部を、前記両リンクの交叉部近傍の下面にて押圧するように構成し、且つラバースプリングの頭部上面を、前記交叉部の下向き回動方向と略直角となるように傾斜形成したことを特徴とするキースイッチ。
【請求項3】前記第1リンク及び第2リンクの自由端のうち、前記中途交叉部を通る垂線を挟んで一側方に位置する自由端をキートップ下面及びホルダ部材に回動のみ自在に係止し、第1リンクおよび第2リンクの他側方の自由端をキートップ下面及びホルダ部材に対して各々略水平方向に摺動可能に係止し、前記ラバースプリングの頭部を、前記両リンクの交叉部近傍の下面にて押圧するように構成し、且つラバースプリングの頭部上面を、前記第1リンクの下自由端がホルダ部材に対して回動係止する側で低く、第2リンクの下自由端がホルダ部材に対して摺動係止する側で高くなるように傾斜形成したことを特徴とする請求項1に記載のキースイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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