説明

キーボード装置およびこのキーボード装置を用いた情報処理装置

【課題】使用者が意図的な操作を行わなくても使用者がキーボード装置を使用することを検出できる小型のキーボード装置を提供する。
【解決手段】それぞれ隣り合った複数のキースイッチ1と、複数のキースイッチ1の下部にそれぞれ設けられた複数の接点部2bと、複数のキースイッチ1に対する操作体の接近を検知することが可能な近接センサ2aと、を有しており、近接センサ2aは、隣接する接点部2bと接点部2bの間、および接点部2bの外周を通過するように配置されている。
近接センサ2aを接点部2bと接点部2bの間、および接点部2bの外周を通過するように配置したので、複数のキースイッチ1がキーボード装置全体に配置されている小型のキーボード装置でもセンサを設けることが可能で、これにより、使用者が意図的な操作を行わなくても使用者がキーボード装置を使用することを検出できる小型のキーボード装置を提供することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキーボード装置に係わり、特に使用者がキーボード装置に近づいたことを検出する近接センサつきのキーボード装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
キーボード装置はコンピュータ等の入力機器として一般的に使用されている。近年コンピュータは広く普及しており、非常に多数のコンピュータが色々な条件下で使用されており、常時稼動しているにもかかわらずごくまれにしか使用されないコンピュータも多数存在する。このような、まれにしか使用されないコンピュータでは、使用されていないときは省電力モードになり消費電力を押さえ、使用するときには素早く省電力モードが解除されることが望まれる。
【0003】
キーボード装置でコンピュータの省電力モードを解除するには、例えば、使用者が任意のキーを押すと、キーボード装置が省電力モード解除信号をコンピュータに送り、これによりコンピュータが省電力モードを解除する、といった方法が考えられる。
しかしこの方法では、キーボード装置の任意のキーを押すと省電力モードが解除されることを使用者が知らないと省電力モードが解除できない、という問題がある。また、キーボード装置の任意のキーを押すと省電力モードが解除されることを知っている場合でも、解除を急ぎ複数のキーを連続して押してしまい、不都合が生じる可能性がある。
【0004】
上記のような問題を解決する方法として、例えば、特許文献1に示されたセンサつきキーボード装置では、図9に示すように、ケース131,光学センサからなる第1のセンサモジュール133,複数のキー132,タッチセンサからなる第2のセンサモジュール,制御モジュールおよび照明モジュールからなる照明つきキーボード103よりなり、タッチセンサは使用者が照明付きキーボード103に触っているか触っていないかを照明付きキーボード103の表面で検出する。
【0005】
これにより、特許文献に1に示された従来のセンサつきキーボード装置では周囲が暗い環境で、使用者が照明付きキーボード103に触れると照明モジュールが点灯され、使用者が照明付きキーボード103に触れずキーボード103が使用されていないときに照明モジュールを点灯させないので、省電力動作が可能となる。
また、このセンサ付きキーボード装置のセンサ機能を使用すれば、キーボード装置でコンピュータの省電力モードの解除を行うことは容易に実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国公開2010/0141458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献に1に示された従来のセンサつきキーボード装置では使用者が照明付きキーボード103の表面に触ったことをタッチセンサで検出するため、例えばノート型コンピュータのように、キーボード装置が小型で、複数のキーのキートップがキーボード103全体に配置されている場合はタッチセンサの検出部が配置できないという問題点があった。また、使用者がキーボード103の表面に触らないと検出されないため、使用者が使用に先だってキーボード103の表面に触れなければならず、使用者が意図してキーボード103に触れなければキーボード装置の使用を検出できない、という問題点があった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は使用者が意図的な操作を行わなくても使用者がキーボード装置を使用することを検出できる小型のキーボード装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題を解決するために、本発明の請求項1によるキーボード装置では、それぞれ隣り合った複数のキースイッチと、前記複数のキースイッチの下部にそれぞれ設けられた複数の接点部と、前記複数のキースイッチに対する操作体の接近を検知することが可能な近接センサと、を有しており、
前記近接センサは、隣接する前記接点部と接点部の間、および前記接点部の外周を通過するように配置されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項2によるキーボード装置では、上部メンブレンシートとスペーサおよび下部メンブレンシートを積層してなるメンブレンシートを有し、前記複数の接点部は1つのメンブレンシートに対して設けられた複数のメンブレンスイッチであることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項3によるキーボード装置では、前記近接センサは前記メンブレンシートに形成されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の請求項4によるキーボード装置では、前記複数のキースイッチの上部にはそれぞれキートップを有し、前記キートップが挿通される複数の孔部を有するフレームを設け、前記近接センサが前記フレームに設けられていることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の請求項5によるキーボード装置では、前記複数のキースイッチの上部にはそれぞれキートップを有し、前記キートップが挿通される複数の孔部を有するフレームを設け、前記フレームは上面に化粧シートを有し、前記近接センサが当該化粧シートに設けられていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の請求項6によるキーボード装置では、光源を有し、前記近接センサが前記操作体の接近を検知すると、前記光源から光が出射されることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の請求項7によるキーボード装置では、前記光源から出射される光を導く導光板と、前記導光板の一面側に配置された反射材と、を有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項8によるキーボード装置では、光源と、前記光源から出射される光を導く導光板と、前記導光板の一面側に配置された反射材と、を有し、前記近接センサが前記操作体の接近を検知すると、前記光源から光が出射される近接センサつきキーボード装置であって、前記下部メンブレンシートが前記導光板であることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の請求項9によるキーボード装置では、前記近接センサは対向するセンサラインとグランドラインを有することを特徴とする。
【0018】
また、本発明の請求項10によるキーボード装置では、前記近接センサを駆動する制御回路を有することを特徴とする
【0019】
また、本発明の請求項11による情報処理装置は、請求項1から10のいずれかに記載の近接センサつきキーボード装置が接続され、当該近接センサつきキーボード装置からの出力信号に応じて動作し、当該情報処理装置は省電力モードを有し、当該省電力モード中に前記近接センサつきキーボード装置の前記近接センサが前記操作体の接近を検知したことを示す信号を出力したときに、前記情報処理装置が前記省電力モードを解除することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の請求項1によるキーボード装置によれば、本発明によるキーボード装置は近接センサを備えているので、操作体である使用者の手が近づくと近接センサが操作体を検出するので、使用者が意図して特別な操作を行わなくても使用者がキーボード装置を使用することを検出できる。
また、近接センサを複数のキースイッチの下部に設けた接点部と接点部の間、および接点部の外周を通過するように配置したので、複数のキースイッチのキートップがキーボード装置全体に配置されている小型のキーボード装置でもセンサを設けることが可能である。
これにより、使用者が意図的な操作を行わなくても使用者がキーボード装置を使用することを検出できる小型のキーボード装置を提供することが可能となる。
【0021】
本発明の請求項2によるキーボード装置によれば、複数の接点部が1つのメンブレンシートに設けられた複数のメンブレンスイッチであるので、各々の接点の位置精度が向上するとともに、複数の接点部を組み立てる工数を省略することができる。
【0022】
本発明の請求項3によるキーボード装置によれば、近接センサをメンブレンシートに直接形成するので精度の高いセンサを構成することができる。
【0023】
本発明の請求項4によるキーボード装置によれば、近接センサをキートップの操作面に近いフレームに設けられるので、操作体である使用者の手と近接センサとの間の距離が減り検出精度が向上する。また、近接センサがフレーム上面に露出しないので、落下物により近接センサが破損する、または飲み物等をこぼすことにより近接センサが動作不良となるような事故を回避できる。
【0024】
本発明の請求項5によるキーボード装置によれば、近接センサはフレームの最上面に設けられるので、操作体である使用者の手と近接センサとの間の距離がさらに減り検出精度がより向上する。
【0025】
本発明の請求項6によるキーボード装置によれば、使用者が操作体である手を近づけると、近接センサが操作体の接近を検知し備えられた光源から光が出射されるので、近接センサが検知したことを使用者が認識でき、また、使用するときにキースイッチが照光されるのでキーボード装置の操作性が向上する。
【0026】
本発明の請求項7によるキーボード装置によれば、光源より出射された光を導光板によりキーボード装置全体に導くことができ、さらに導光板の一面側に設けた反射材で導光板から出射する光を導光板に戻すことができるため、キーボード装置全体を高い輝度で照光することができる。
【0027】
本発明の請求項8によるキーボード装置によれば、光源より出射された光を導光板によりキーボード装置全体に導くことができ、さらに導光板の一面側に設けた反射材で導光板から出射する光を導光板に戻すことができるため、キーボード装置全体を高い輝度で照光することができるとともに、メンブレンシートを導光板としたので、部品点数の削減が可能で、より高い輝度で照光することができる。
【0028】
本発明の請求項9によるキーボード装置によれば、近接センサは対向するセンサラインとグランドラインを有するので、近接センサの容量を高めることが出来るとともに、グランドラインにより外部ノイズの影響を受けにくくすることができる。
【0029】
本発明の請求項10によるキーボード装置によれば、前記近接センサを駆動する制御回路を有するので、キーボード装置単体で操作体の近接検出が可能で、また、どのような情報処理装置に対しても同一の操作体の近接検出信号を出力することが可能で、汎用性に優れたキーボード装置を提供することができる。
【0030】
本発明の請求項11による情報処理装置によれば、使用者が意図的な操作を行わなくても使用者がキーボード装置を使用することを検出できるキーボード装置により、使用時に特に意図的な操作を行わなくても省電力モードが解除される情報処理装置を提供することができる。
【0031】
以上により、本発明によるキーボード装置は近接センサを備えているので、使用者がキーボード装置に手を近づけるだけで、特別な操作を行わなくても使用者がキーボード装置を使用することを検出でき、また、近接センサを複数のキースイッチの下部に設けた接点部と接点部の間、および接点部の外周を通過するように配置したので、複数のキースイッチのキートップがキーボード装置全体に配置されている小型のキーボード装置でもセンサを設けることが可能である。
これにより、使用者が意図的な操作を行わなくても使用者がキーボード装置を使用することを検出できる小型のキーボード装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係るキーボード装置の第1の実施の形態係るキーボード装置の斜視図であり、(a)はキーボード装置の外観を示す斜視図、(b)はキーボード装置の分解斜視図である
【図2】上記第1の実施形態のキーボード装置のメンブレンシートの分解斜視図である。
【図3】上記第1の実施形態のキーボード装置のキースイッチおよび接点部の構造を説明する図で、(a)はキースイッチおよび接点部の要部の断面図で、(b)は接点部の断面図である。
【図4】上記第1の実施形態のキーボード装置の照光機構の構造を説明する図で、(a)はキーボード装置の平面図、(b)は図4の(a)のA−A断面図で、光源を通る部分の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るキーボード装置の斜視図であり、(a)はキーボード装置の外観を示す斜視図、(b)はキーボード装置の構成を示す分解斜視図である。
【図6】上記第2の実施形態に係るキーボード装置の近接センサの配置を示すキーボード装置の一部分の分解斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態の変形例に係るキーボード装置の近接センサの構造を示す、キーボード装置の一部分の分解斜視図である。
【図8】本発明の近接センサつきキーボード装置を用いた情報処理装置の構成を示す図である。
【図9】特許文献1に示される従来例のキーボード装置の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
<キーボード装置に係る第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について、図1から図3を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係るキーボード装置の斜視図であり、(a)はキーボード装置の外観を示す斜視図、(b)はキーボード装置の構成を示す分解斜視図である。また、図2はメンブレンシート2の構成を示す分解斜視図である。また、図3の(a)はキースイッチ1および接点部2bの要部の断面図、(b)は接点部2bの断面拡大図である。
【0034】
以下、本発明の実施の形態は主としてノート型コンピュータに使用されるキーボード装置について説明する。しかしながら、本実施の形態に係るキーボード装置の適用対象については、これに限定されるものではなく、種々のコンピュータや電子機器に使用されるキーボード装置に適用可能である。
【0035】
本発明の第1の実施形態に係るキーボード装置は、図1の(a)に示すように、最上面側には複数のキースイッチ1が、キースイッチ1のキートップ11が互いに接するように近接して配列され、最下面側にメタルフレーム9を有する。
【0036】
キースイッチ1の下面側には、図1の(b)に示すように、メンブレンシート2が配置され、さらに、反射材3,メタルフレーム9がメンブレンシート2の下面側に順次積層される。
【0037】
キースイッチ1は上下動作が可能な構成を有しており、操作されていないときは上端位置に保持されている。またキートップ11の上面にはアルファベット等の文字が印刷されており、使用者は所望の文字が表示されたキースイッチ1を押圧操作する。
【0038】
メンブレンシート2は複数のフィルム状のプラスチックシートが積層されており、各々のシートには必要に応じ電気導通性のある配線パターン等が設けられ、複数のキースイッチ1のそれぞれに対応して複数の接点部2bが設けられている。
【0039】
また、メンブレンシート2の略中央域には隣り合う接点部2bの間、または端部に設けられた接点部2bの外周を通過するように近接センサ2aが配置されている。
隣接する接点部2bの間隔はキースイッチ1の間隔と同一であるが、一般的なキーボード装置のキーピッチは約16〜19mmであるため、幅5mm程度の近接センサ2aであれば、隣り合う接点部2bの間または接点部2bの外周を通過するように配置することが容易に可能である。
【0040】
反射材3は可撓性を有する、一面が光反射性を有するフィルム状のプラスチックシートである。
【0041】
メタルフレーム9は略矩形の金属板の外周に壁部を設けた部品で、反射材3,メンブレンシート2およびキースイッチ1を保持するとともにキーボード装置を保護する。
【0042】
光源4は白色LEDで、その発光面がメンブレンシート2の側面に対向するように配置される。
【0043】
次に、メンブレンシート2の構成を、図2を参照に、詳細に説明する。
【0044】
メンブレンシート2はそれぞれ可撓性を有する3枚のフィルム状の部品が積層され、上面側から順に、上部メンブレンシート21,スペーサ23,下部メンブレンシート22の順で積層されている。
【0045】
上部メンブレンシート21の上面側には、センサライン21aが配線されており、下面側には、複数の上部接点21bが設けられている。下部メンブレンシート22の上面には、上部メンブレンシート21の複数の上部接点21bと対向する位置に複数の下部接点22bがそれぞれ設けられ、また、センサライン21aと対向する位置にはセンサライン21aと略同一形状でセンサライン21aより幅の広いグランドライン22aが配線されている。スペーサ23には複数の上部接点21bおよび複数の下部接点22bと同一位置に複数の挿通孔23aがそれぞれ設けられている。なお、上部メンブレンシート21の上部接点21bおよび下部メンブレンシート22の下部接点22bには上部接点21bと下部接点22bの接触状態を検出するための配線がなされるが、図2ではこの配線の記載は省略している。
【0046】
近接センサは上部メンブレンシート21のセンサライン21aと下部メンブレンシート22のグランドライン22aにより構成され、スペーサ23を中間にはさみセンサライン21aとグランドライン22aが対向することにより、センサライン21aとグランドライン22aの間に静電容量が生じる。センサライン21aとグランドライン22aの間の静電容量は周囲の電界の状態により容量値が変化するので、操作体である使用者の手が近づくと周囲の電界が変化し、センサライン21aとグランドライン22aの間の容量値も変化する。このためセンサライン21aとグランドライン22aの間の容量値を計測することにより操作体である使用者の手の近接を検出でき、近接センサとして機能する。
【0047】
次に、図3を参照に、本発明の第1の実施形態に係るキーボード装置のキースイッチ1および接点部2bの構造を説明する。
【0048】
キースイッチ1は、図3の(a)に示すように、キートップ11とラバードーム12より構成され、メンブレンシート2の上面に固定されたラバードーム12の上部にキートップ11が載置されている。
これにより、キースイッチ1が押圧操作されると、ラバードーム12を弾性変形させながらキートップ11が下方に移動する。キースイッチ1が大きく押圧操作されるとラバードーム12は反転し、メンブレンシート2と対向するように形成されたラバードーム12の突出部12aがメンブレンシート2の上面を押圧する。
【0049】
メンブレンシート2の接点部2bは、図3の(b)に示すように、上部メンブレンシート21の上部接点21bと下部メンブレンシート22の下部接点22bがスペーサ23の挿通孔23a内で対向するメンブレンスイッチとなっており、突出部12aはメンブレンスイッチの上部接点21bおよび下部接点22bに対向する上部メンブレンシート21の上面を押圧する。これにより可撓性を有する上部メンブレンシート21は弾性変形し、上部接点21bと下部接点22bが接触することによりメンブレンスイッチである接点部2bが接続される。
【0050】
上記のように、本発明の第1の実施形態に係るキーボード装置では、メンブレンシート2には複数のキースイッチ1に対応して複数の接点部2bが配列して設けられているので、複数の接点部2bを個々に配列する場合と比較して位置精度が高く、かつ安価に製造することができる。さらにそれぞれの接点への電気的な配線もメンブレンシート2に直接設けることができるので、配線の信頼性が高く配線接続の作業工数も発生しないので、複数の接点部2bの配列品を安定した品質で安価に製造できる。
【0051】
また、近接センサ2aを構成するセンサライン21aとグランドライン22aは、それぞれメンブレンシート2を構成する上部メンブレンシート21および下部メンブレンシート22に直接形成されるので位置および形状の精度が高く、また、隣り合う接点部2bの間または接点部2bの外周を通過するように近接センサ2aを配置することができるので、近接センサ2aを設けてもキーボード装置を大型化する必要はない。さらに、近接センサ2aをメンブレンシート2の略中央位置に配置できるので、操作体である使用者の手がキーボード装置に近接したことを確実に検出することができる。
【0052】
次に、本発明の第1の実施形態に係るキーボード装置の照光機構を、図4を参照に、以下に解説する。図4の(a)はキーボード装置の平面図、(b)は図4の(a)のA−A断面図で、光源4を通る部分の断面図である。なお、(b)ではキースイッチ1の表示を省略している。
【0053】
図4の(a)に示すように、光源4は発光面がメンブレンシート2の端面に対向するように配置されている。また光源4は、図4の(b)に示すように、発光面がメンブレンシート2のうちの下部メンブレンシート22と略同一高さとなるように配置される。これにより、光源4の発光面から出射した光は下部メンブレンシート22に入射し、下部メンブレンシート22の中を伝搬するので、下部メンブレンシート22は導光板の機能を果たす。下部メンブレンシートはキーボード装置の外形と略同一の形状であるので、下部メンブレンシート22に入射した光はキーボード装置の全体に伝搬される。
【0054】
導光板としての下部メンブレンシート22内を伝搬した光の一部は、図4の(b)に示すように、下部メンブレンシート22の上面から出射し、スペーサ23,上部メンブレンシート21を通過しキースイッチ1を照光する。また、下部メンブレンシート22内を伝搬した光の一部は下部メンブレンシート22の下面から出射するが、下部メンブレンシート22の下面には反射材3が配されているので、下部メンブレンシート22の下面から出射した光は反射材3の反射面で反射され再び下部メンブレンシート22に戻り、やがて下部メンブレンシート22の上面から出射し、スペーサ23,上部メンブレンシート21を通過しキースイッチ1を照光する。
【0055】
これにより光源4から出射した光は導光体としての下部メンブレンシート22内を伝搬し、下部メンブレンシート22の下面から出射した光は反射材3により下部メンブレンシート22に戻されることから、導光体内部の光量を保つことができるので、効率よくキーボード装置全体を照光することができる。
【0056】
また本発明の第1の実施形態に係るキーボード装置では、近接センサ2aの静電容量を計測し操作体の近接を検出する回路とともに、近接センサ2aの検出結果に基づき光源4を明滅させる回路を有する制御回路をメンブレンシート2に実装する。
【0057】
これにより本発明の実施の形態に係るキーボード装置ではキーボード装置単体で操作体の近接を検出することができ、近接センサ2aに操作体が近接したことを検出すると制御回路から検出信号を出力することができるので、種々の情報処理装置90に接続することが可能となり、さらに、この検出信号によりキーボード装置が接続された情報処理装置90の省電力モードを解除させることができる。
【0058】
また、制御回路は近接センサ2aの検出結果に基づき光源4を明滅させる回路を有するので、近接センサ2aが使用者の近接を検出したことを光で知らせることができるとともに、使用者がキースイッチ1を使用するときだけキースイッチ1を照光することができるので、低消費電力とできるとともにキーボード装置の操作性がよくなる。
【0059】
以上により、本発明の実施の形態に係るキーボード装置では、それぞれ隣り合った複数のキースイッチ1と、複数のキースイッチ1の下部にそれぞれ設けられた複数の接点部2bと、複数のキースイッチ1に対する操作体の接近を検知することが可能な近接センサ2aと、を有しており、近接センサ2aは、隣接する前記接点部2bと接点部2bの間、および前記接点部2bの外周を通過するように配置されており、操作体である使用者の手が近づくと近接センサ2aが操作体を検出するので、使用者が意図して特別な操作を行わなくても使用者がキーボード装置を使用することを検出できる。
また、近接センサ2aを複数のキースイッチ1の下部に設けた接点部2bと接点部2bの間、および接点部2bの外周を通過するように配置したので、複数のキースイッチ1のキートップ11がキーボード装置全体に配置されている小型のキーボード装置でもセンサを設けることが可能である。
これにより、使用者が意図的な操作を行わなくても使用者がキーボード装置を使用することを検出できる小型のキーボード装置を提供することが可能となる。
【0060】
また、複数の接点部2bはそれぞれメンブレンスイッチからなり、メンブレンスイッチは、上部メンブレンシート21とスペーサおよび下部メンブレンシート22を積層してなる1つのメンブレンシート2に対して複数設けられているので、各々の接点の位置精度が向上するとともに、複数の接点部2bを組み立てる工数を省略することができる。
また、近接センサはメンブレンシート2に直接形成されるので形状および位置精度の高いセンサを構成することができる。
【0061】
また、本発明の実施の形態に係るキーボード装置は光源4を有し、近接センサ2aが操作体の接近を検知すると、前記光源4から光が出射されるので、使用者が操作体である手を近づけると、近接センサ2aが操作体の接近を検知し備えられた光源4から光が出射されるので、近接センサ2aが検知したことを使用者が認識でき、また、使用するときにキースイッチ1が照光されるのでキーボード装置の操作性が向上する。
【0062】
また、光源4から出射される光を導く導光板と、導光板の一面側に反射材3を配置したので、光源4より出射された光を導光板によりキーボード装置全体に導くことができ、さらに導光板の一面側に設けた反射材3で導光板から出射する光を導光板に戻すことができるため、キーボード装置全体を高い輝度で照光することができる。
【0063】
また、下部メンブレンシート22を導光板としたので、光源4から出射される光を導く導光板を別途設ける必要がなく部品点数を削減しながら、より高い輝度で照光することができる。
【0064】
また、近接センサ2aは対向するセンサライン21aとグランドライン22aを有する静電容量式の近接センサ2aとし、センサライン21aを上部メンブレンシート21の下面側に、グランドライン22aを下部メンブレンシート22の上面側に設け、センサライン21aとグランドライン22aがスペーサ23をはさんで対向する構造としたので、位置および形状精度の高いセンサライン21aおよびグランドライン22aを形成することが可能となるとともに、近接センサ2aの容量を高めることができ、グランドライン22aにより外部ノイズの影響を受けにくくすることができる。
【0065】
また、本発明の実施の形態に係るキーボード装置は、前記近接センサ2aを駆動する制御回路を有しており、キーボード装置単体で操作体の近接検出が可能で、また、どのような情報処理装置90に対しても同一の操作体の近接検出信号を出力することが可能で、汎用性に優れる。
【0066】
以上により、本発明の第1の実施形態では、使用者が意図的な操作を行わなくても使用者がキーボード装置を使用することを検出できる小型のキーボード装置を提供することが可能となる。
【0067】
上記の本発明の第1の実施形態では、近接センサ2aのセンサライン21aを上部メンブレンシート21の下面側に、グランドライン22aを下部メンブレンシート22の上面側に設けるとしたが、例えば、センサライン21aを上部メンブレンシート21の下面側に設けグランドライン22aをスペーサ23の下面側に設ける等、近接センサ2aの設置部を変更しても同等の効果が得られる。さらには、メンブレンシート2の上面にさらにシートを追加し、この追加したシートにセンサライン21aおよびグランドライン22aの両方または一方を設けてもよい。
【0068】
また、光源4は側面に発光面を持つ白色LEDとしたが、白色以外のLEDも使用可能で、さらにはLED以外の発光素子や電球等も使用可能である。
【0069】
また、メンブレンシート2は3層構造としたが、上部メンブレンシート21の下面および下部メンブレンシート22の上面の両方または一方に絶縁塗装を施し2層構造としてもよい。
【0070】
また、下部メンブレンシート22を導光体としたが、上部メンブレンシート21,スペーサ,下部メンブレンシート22のそれぞれに透光性を持たせ、下部メンブレンシート22と反射材3の間に導光体を新たに設けてもよい。この場合、光源4の発光面は新たに設けた導光体の端面と対向するように配置する必要がある。
【0071】
また、制御回路をメンブレンシート2に実装する、としたが、制御回路の実装位置はメンブレンシート2に限定されるものではなく、キーボード装置の他の部分に実装しても同等の効果が得られる。
【0072】
<キーボード装置に係る第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について、図5および図6を参照に、説明する。図5は本発明の第2の実施形態に係るキーボード装置の斜視図であり、(a)はキーボード装置の外観を示す斜視図で、(b)はキーボード装置の構成を示す分解斜視図である。また、図6は本実施形態に係るキーボード装置の近接センサ2aの配置を示す、キーボード装置の一部分の分解斜視図である。なお、第1の実施形態と同一の構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0073】
本発明の第2の実施形態に係るキーボード装置は、図5の(a)に示すように、最上面側には複数のキースイッチ1が、キースイッチ1のキートップ11が互いに間隔をあけて配列され、フレーム5が複数のキートップ11の間の隙間に入り込むように組み込まれ、最下面側にはメタルフレーム9を有する。
【0074】
フレーム5は、図5の(b)に示すように、複数のキースイッチ1のキートップ11が挿通される複数の孔部5dを有しており、第2の実施形態に係るキーボード装置は、メタルフレーム9の上部に、上面に複数のキースイッチ1が配列して載置されたメンブレンシート2が積層され、さらに、互いに間隔をあけて配列された複数のキースイッチ1のキートップ11がフレーム5の複数の孔部5dを通過するようにフレーム5を挿通し、メンブレンシート2の上面にフレーム5が載置される。
【0075】
次に本発明の第2の実施形態に係るキーボード装置の近接センサ5aの構成を、図6を参照し説明する。図6は近接センサ5aの構造を示すキーボード装置の一部分の分解斜視図である。
【0076】
図6に示すように、近接センサ5aは導電性のある金属等で形成されたセンサライン5bおよびグランドライン5cで構成され、センサライン5bおよびグランドライン5cはフレーム5の下部にフレーム5の複数の孔部5dの間を通過するように配置される。センサライン5bとグランドライン5cはわずかな隙間をあけて設置されており、センサライン5bとグランドライン5cの間には静電容量が生じる。これにより、センサライン5bとグランドライン5cの間の容量値を計測することにより操作体である使用者の手の近接を検出でき、近接センサとして機能する。
【0077】
なお、第2の実施形態ではメンブレンシート2には近接センサは設けられていない。メンブレンシート2には複数のキースイッチ1に対応した複数の接点部2bが設けられており、メンブレンシート2の上面であって複数の接点部2bに対応する位置にそれぞれ複数のラバードーム12が固定され、複数のラバードーム12の上部にそれぞれ複数のキートップ11が載置される。
【0078】
第2の実施形態に係るキーボード装置では近接センサ5aはフレーム5に設けられ、フレーム5はメンブレンシート2よりキートップ11の操作面に近いので、近接センサ5aと操作体である使用者の手との間の距離が減り、近接センサの検出精度が向上する。
【0079】
また、近接センサ5aはフレーム5の下部に設けられるので、近接センサ5aはフレーム5の上面に露出せず、落下物により近接センサ5aが破損する、または飲み物等をこぼすことにより近接センサ5aが動作不良となるような事故を回避でき、より使いやすいキーボード装置を提供することができる。
【0080】
なお、上記の第2の実施形態では近接センサ5aを構成するセンサライン5bおよびグランドライン5cはフレーム5の下部に設置するとしたが、センサライン5bをフレーム5の上面に設ける、またはセンサライン5bとグランドライン5cの中間に絶縁層を追加してセンサライン5bおよびグランドライン5cをフレーム5の上面に設けてもよい。
さらには、フレーム5を導電性のある材料にて形成しフレーム5全体をグランドラインとし、その上面に絶縁層を追加して絶縁層の上にセンサラインを設けてもよい。
【0081】
<キーボード装置に係る第2の実施形態の変形例>
以下、本発明の第2の実施形態の変形例を、図7を参照に、説明する。図7は本発明の第2の実施形態の変形例に係るキーボード装置の近接センサの構造を示す、キーボード装置の一部分の分解斜視図である。なお、第2の実施の形態と同一の構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0082】
図7に示すように、第2の実施形態の変形例では、フレーム5の上面にフレーム5と外形が略同一で、フレーム5の複数の孔部5dと略同一の開口部6dを有する化粧シート6を積層し、導電性塗料等を印刷する等の方法で化粧シート6の上面にセンサライン6bを設け、化粧シート6の下面にグランドライン6cが設けられている。センサライン6bおよびグランドライン6cは導電性を有しており、センサライン6bとグランドライン6cが化粧シート6を介して対向しているので、センサライン6bとグランドライン6cの間には静電容量が生じる。これにより、センサライン6bとグランドライン6cの間の容量値を計測することにより操作体である使用者の手の近接を検出でき、近接センサ6aとして機能する。なお、センサライン6bおよびグランドライン6cは化粧シート6の複数の開口部6dの間を通過するように配置される。
【0083】
上記のように、本実施形態の変形例に係るキーボード装置では、複数のキースイッチ1のキートップ11が挿通される複数の孔部5dを有するフレーム5を設け、前記フレーム5は上面に化粧シート6を有し、前記近接センサ6aが当該化粧シート6に設けられている。したがって、近接センサ6aはフレーム5の上面より上に設けられることになり、操作体である使用者の手と近接センサ6aとの間の距離がさらに減り検出精度がより向上する。
【0084】
また、本実施形態の変形例係るキーボード装置では、近接センサ6aを構成するセンサライン6bおよびグランドライン6cは化粧シート6に導電性塗料を印刷する等の方法により形成されるため、センサ組み立ての工数が省略できるとともに、位置および形状の精度が高い近接センサ6aを構成することができる。
【0085】
なお、上記ではセンサライン6bを化粧シート6の上面に、グランドライン6cを化粧シート6の下面に設けるとしたが、センサライン6bとグランドライン6cの中間に絶縁層を追加して、センサライン6bとグランドライン6cをともに化粧シート6の上面または下面に設けてもよい。
また、センサライン6bを設けた化粧シート6の上面にさらに塗装等を施し、センサライン6bが使用者から見えにくくする等の処理を行ってもよい。
【0086】
<近接センサつきキーボード装置を用いた情報処理装置の実施形態>
次に、上記の近接センサつきキーボード装置を用いた情報処理装置の実施形態を、図8を参考に、以下に記述する。図8は本実施形態に係る情報処理装置の構成を示す図である。
【0087】
本実施形態に係る近接センサつきキーボード装置を用いた情報処理装置では、近接センサを備えたキーボード装置91と省電力モードを備えた情報処理装置90がUSB等のインターフェースにて接続され、情報処理装置90には、さらに種々の周辺機器92がUSB等のインターフェースで接続される。
【0088】
このような情報処理装置90では、使用者が情報処理装置90を長時間操作しなかった場合に情報処理装置90は省電力モードに移り、例えば、内蔵するハードディスク装置のヘッドを待機位置に戻しスピンドルモータを停止させる等の省電力モードとなる。また、接続された周辺機器92にも省電力モードに移るよう指令を出し、例えば、表示装置であればバックライトを消灯する、等の省電力モードとなる。
【0089】
使用者が情報処理装置90を使用するためキーボード装置91に手を近づけると、本実施形態に係る情報処理装置90のキーボード装置91は近接センサを備えているので、キーボード装置91は操作体である手の接近を検知し、信号を情報処理装置90に出力する。情報処理装置90はキーボード装置91からの操作体の接近を知らせる信号を受け取ると、情報処理装置90の省電力モードを解除する、すなわち内蔵するハードディスク装置のスピンドルモータを回転させる等の処理を行う。併せて、情報処理装置90は接続された周辺機器92にも省電力モードの解除するよう指令し、これにより、例えば、表示装置であればバックライトを点灯する、等の処理が行われる。
【0090】
この場合、使用者は省電力モードを解除するために意図的にキーボード装置91を操作する必要はなく、入力操作のためにキーボード装置91に手を近づけるのみで情報処理装置90および情報処理装置90に接続された周辺機器92の省電力モードが解除されるので、使用者は省電力モードを解除する方法をあらかじめ知っておく必要はなく、また、省電力モードの解除操作にともなう誤操作発生の虞もないため、使いやすい省電力モードを備えた情報処理装置90が提供できる。
【0091】
以上より、本実施形態に係る近接センサつきキーボード装置を用いた情報処理装置90は、近接センサつきキーボード装置91と、近接センサつきキーボード装置91からの出力信号に応じて動作する省電力モードを有する情報処理装置90で構成されており、近接センサつきキーボード装置91の近接センサが操作体の接近を検知したことを示す信号を出力すると、情報処理装置90が省電力モードを解除するので、使用者がキーボード装置91を使用することを検出できる近接センサつきキーボード装置91により、使用時に特に意図的な操作を行わなくても省電力モードが解除される情報処理装置90を提供することができる。
【0092】
なお、上記の実施形態に係る近接センサ2aつきキーボード装置を用いた情報処理装置90ではキーボード装置,情報処理装置90,周辺機器92を個別の機器として記載したが、これらはノート型PCのように、一体となった機器でも同様の効果が得られる。
【0093】
また、それぞれの装置がUSB等のインターフェースで接続される、としたが、それぞれの装置間の接続方法はUSBに限定されることはなく、専用のインターフェースでもバスラインでも同様の効果を得ることができる。また、近接センサからの操作体接近を検出したことを示す信号の専用信号線を設けてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1 キースイッチ
2 メンブレンシート
2a 近接センサ
2b 接点部
3 反射材
4 光源
5 フレーム
5a 近接センサ
5b センサライン
5c グランドライン
5d 孔部
6 化粧シート
6a 近接センサ
6b センサライン
6c グランドライン
6d 開口部
9 メタルフレーム
11 キートップ
12 ラバードーム
12a 突出部
21 上部メンブレンシート
21a センサライン
21b 上部接点
22 下部メンブレンシート
22a グランドライン
22b 下部接点
23 スペーサ
23a 挿通孔
90 情報処理装置
91 キーボード装置
92 周辺機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ隣り合った複数のキースイッチと、
前記複数のキースイッチの下部にそれぞれ設けられた複数の接点部と、
前記複数のキースイッチに対する操作体の接近を検知することが可能な近接センサと、を有したキーボード装置であって、
前記近接センサは、隣接する前記接点部と接点部の間、および前記接点部の外周を通過するように配置されていることを特徴とする近接センサつきキーボード装置。
【請求項2】
上部メンブレンシートとスペーサおよび下部メンブレンシートを積層してなるメンブレンシートを有し、前記複数の接点部は1つのメンブレンシートに対して設けられた複数のメンブレンスイッチであることを特徴とする、請求項1に記載の近接センサつきキーボード装置。
【請求項3】
前記近接センサは前記メンブレンシートに形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の近接センサつきキーボード装置。
【請求項4】
前記複数のキースイッチの上部にはそれぞれキートップを有し、前記キートップが挿通される複数の孔部を有するフレームを設け、前記近接センサが前記フレームに設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の近接センサつきキーボード装置。
【請求項5】
前記複数のキースイッチの上部にはそれぞれキートップを有し、前記キートップが挿通される複数の孔部を有するフレームを設け、前記フレームは上面に化粧シートを有し、前記近接センサが当該化粧シートに設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の近接センサつきキーボード装置。
【請求項6】
光源を有し、前記近接センサが前記操作体の接近を検知すると、前記光源から光が出射されることを特徴とする、請求項2から5のいずれかに記載の近接センサつきキーボード装置。
【請求項7】
前記光源から出射される光を導く導光板と、前記導光板の一面側に配置された反射材と、を有することを特徴とする、請求項6に記載の近接センサつきキーボード装置。
【請求項8】
光源と、前記光源から出射される光を導く導光板と、前記導光板の一面側に配置された反射材と、を有し、前記近接センサが前記操作体の接近を検知すると、前記光源から光が出射される近接センサつきキーボード装置であって、前記下部メンブレンシートが前記導光板であることを特徴とする、請求項2から7のいずれかに記載の近接センサつきキーボード装置。
【請求項9】
前記近接センサは対向するセンサラインとグランドラインを有することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の近接センサつきキーボード装置。
【請求項10】
前記近接センサを駆動する制御回路を有することを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載の近接センサつきキーボード装置。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載の近接センサつきキーボード装置が接続され、当該近接センサつきキーボード装置からの出力信号に応じて動作を行う情報処理装置において、
当該情報処理装置は省電力モードを有し、当該省電力モード中に前記近接センサつきキーボード装置の前記近接センサが前記操作体の接近を検知したことを示す信号を出力したときに、前記情報処理装置が前記省電力モードを解除することを特徴とする、近接センサつきキーボード装置を用いた情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−61854(P2013−61854A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−200594(P2011−200594)
【出願日】平成23年9月14日(2011.9.14)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】