説明

キーレス装置

【課題】 キーレス装置における現実的な通信範囲を考慮して、自車への誘導を充分に行うことができるキーレス装置を提供すること。
【解決手段】 車両ドア施錠、開錠のためのLF通信可能範囲より遠くまで、車載機3と携帯機2の間の通信範囲にするRF機能部25,35を備え、携帯機2は、車両の駐車位置を検出し記憶するGPS機能部21、地磁気センサ部28及び記憶部24によるステップS3の処理と、携帯機2の現在位置を検出するGPS機能部21によるステップS1の処理と、現在位置から車両の駐車位置まで表示により誘導する表示部22を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キー操作なしで車両の開錠、施錠を操作するキーレス装置の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来では、車両に着脱可能に装着される発信手段と、その発信手段の信号を受信してその位置情報や駐車時間などを通報・表示する通報手段を有する携帯用に形成された送・受信手段とを備えた構成であるため、駐車時間や停車時間になると通報・表示を行い、例えば、運転者が自分の車両を駐車した場所が判らなくなって探し回ったりしないでも携帯している送・受信手段により、車両の駐車位置や駐・停車時間などの情報を自動的に確認している(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平6−97863号公報(第2−5頁、全図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来にあっては、自車を誘導する通信範囲に問題があった。
詳細に説明する。
従来では、携帯用受信装置へ地図情報や位置情報を固定用送受信装置から送信し、駐車位置が分からなくなり、迷わないようにしている。しかしながら、近年増加する大規模施設や駐車位置が遠くなる諸事情により、駐車位置から比較的遠くに離れてしまう場合でも自車への誘導を充分に行うには、送受信能力を強くするために装置が大型化してしまう問題があり、キーレス装置の携帯機の大きさ、重さにすることは困難である。また、キーレス装置のために駐車位置との間に中継局を設けることは、有り得ないことである。また、施設内に使用者がいる場合や、駐車場所によっては、送受信能力を強くするために装置を大型化した場合であっても、送受信が近距離にならないと成立しないことも頻繁に発生する。
【0004】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、キーレス装置における現実的な通信範囲を考慮して、自車への誘導を充分に行うことができるキーレス装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明では、車載機と携帯機との間の通信により認証を行って、車両ドアの施錠、開錠をキー操作なく行うキーレス装置において、車両ドア施錠、開錠のための通信範囲より遠くまで、前記車載機と前記携帯機の間の通信範囲にする遠方通信手段を備え、前記携帯機は、車両の駐車位置を検出し記憶する駐車位置記憶手段と、前記携帯機の現在位置を検出する現在位置検出手段と、現在位置から車両の駐車位置まで表示により誘導する表示誘導手段と、前記遠方通信手段の通信範囲内に設定した第1の距離閾値を、前記車載機と前記携帯機の距離が離れるように通過すると、車両ドア施錠、開錠のための通信を停止させる要求を前記車載機へ送信するドア通信停止要求手段と、前記遠方通信手段の通信範囲内に設定した第2の距離閾値を、前記車載機と前記携帯機の距離が近づくように通過すると、自車に誘導動作を行わせる要求を前記車載機へ送信する自車誘導要求手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
よって、本発明にあっては、キーレス装置における現実的な通信範囲を考慮して、自車への誘導を充分に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明のキーレス装置を実現する実施の形態を、請求項1,2に係る発明に対応する実施例1に基づいて説明する。
【実施例1】
【0008】
まず、構成を説明する。
図1は実施例1のキーレス装置のブロック図である。
実施例1のキーレス装置1は、車両の使用者が携帯する携帯機2と、車両に設けられる車載機3からなる。
携帯機2は、GPS機能部21、表示部22、演算処理部23、記憶部24、RF機能部25、LF機能部26、SW入力部27、地磁気センサ部28を主要な構成としている。
【0009】
GPS機能部21は、GPS通信により、携帯機2の緯度、経度の位置情報を得て、現在位置を取得する。
表示部22は、各種情報を使用者へ表示で提供するよう、携帯機2に設けられた表示面への表示を行う。
演算処理部23は、各機能に必要な演算処理を行い、必要に応じて演算結果もしくは制御指令を出力する。
【0010】
記憶部24は、情報を記憶し、必要に応じて出力を行う。
RF機能部25は、RF波による送受信を車載機3と行う部分であり、実施例1では、比較的遠距離の所定範囲で通信を行う。
LF機能部26は、LF波による送受信を車載機3と行う部分であり、実施例1では、比較的近距離の所定範囲で通信を行う。
SW入力部27は、携帯機2に設けられ(図示せず)、操作入力を行う部分である。
地磁気センサ部28は、地磁気変化により、所定位置からの方向距離変化を検出する。
【0011】
車載機3は、GPS機能部31、表示部32、演算処理部33、記憶部34、RF機能部35、LF機能部36、携帯機車室内外サーチ機能部37、ハザード制御機能部38、ドアロック制御機能部39、地磁気センサ部40を主要な構成としている。
【0012】
GPS機能部31は、GPS通信により、車載機3が設けられた車両の緯度、経度の位置情報を得て、現在位置を取得する。
表示部32は、各種情報を使用者へ表示で提供するよう、車載機3に設けられた表示面への表示を行う。
演算処理部33は、各機能に必要な演算処理を行い、必要に応じて演算結果もしくは制御指令を出力する。
【0013】
記憶部34は、情報を記憶し、必要に応じて出力を行う。
RF機能部35は、RF波による送受信を携帯機2と行う部分であり、実施例1では、比較的遠距離の所定範囲で通信を行う。
LF機能部36は、LF波による送受信を携帯機2と行う部分であり、実施例1では、比較的近距離の所定範囲で通信を行う。
携帯機車室内外サーチ機能部37は、RF波、LF波の通信用に車両に設けられる車室内アンテナ、車室外アンテナ(図示せず)により携帯機2へサーチ信号を出力し、携帯機2からの応答信号を受信することで、携帯機2が車室内に存在するのか、車室外に存在するのかを探索する。
【0014】
ハザード制御機能部38は、車両のハザードランプの点灯、点滅、消灯を制御する。
ドアロック制御機能部39は、車両のドアのロック、アンロックを行うアクチュエータ又は、車両のドアのロック、アンロックを行うコントローラへの制御指令出力を行う。
地磁気センサ部40は、地磁気変化により、所定位置からの方向距離変化を検出する。
【0015】
作用を説明する。
以下の作用の説明において、携帯機2と車両との距離として、L1,L2,L3を設定し、L2<L3<L1とする。そして、L1は、遠くから近くなる場合にのみ使用する誘導アシスト判断の閾値とする。L3は、近くから遠くなる場合にのみ使用する車外LF停止判断の閾値とする。L2は、遠くから近くなる場合にのみ使用する車外LF送信判断の閾値とする。そして、L1よりも離れた位置にRF波の通信可能エリアを設定し、L2よりも近い位置に車外LF波の通信可能エリアを設定する。
【0016】
そして、以下の作用の説明において、距離範囲の状態として、Zone0,Zone1,Zone2,Zone3,Zoen4を設定する。Zone0は距離0(ゼロ)とする。Zone1は、0<Zone1≦L2とする。Zone2は、L2<Zone2≦L3とする。Zone3は、L3<Zone3≦L1とする。そして、Zone4は、L1<Zone4とする。
[携帯機におけるキーレス処理]
図2に示すのは、実施例1のキーレス装置の携帯機2の演算処理部23で実行されるキーレス処理の流れを示すフローチャートで、以下各ステップについて説明する。
【0017】
ステップS1では、GPS機能から座標点を算出し保存する。
【0018】
ステップS2では、車両側からIGN電源のオンからオフになったことを示す情報を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS3へ進み、受信しないならばステップS1へ戻る。
【0019】
ステップS3では、携帯機2の最新の座標点を車両の駐車位置に登録する。
【0020】
ステップS4では、車両側からIGN電源のオフからオンになったことを示す情報を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS5へ進み、受信しないならばステップS6へ進む。
【0021】
ステップS5では、車両の駐車位置情報をクリアする。
【0022】
ステップS6では、GPS機能から座標点を算出する。
【0023】
ステップS7では、車両の駐車位置と現在の位置から距離Lnowを算出する。
【0024】
ステップS8では、Lnowの前回Zoneがあるかどうかを判断し、あるならばステップS9へ進み、ないならばステップS12へ進む。
【0025】
ステップS9では、前回のZoneを使用する。
【0026】
ステップS10では、Lnowの絶対値が0かどうかを判断し、0ならばステップS11へ進み、0でないならばステップS13へ進む。
【0027】
ステップS11では、Zone0として登録し、次回、前回Zoneとして使用し、ステップS4へ戻る。
【0028】
ステップS12では、前回ZoneをZone0に設定し、ステップS10へ進む。
【0029】
ステップS13では、Lnowの絶対値が0より大きく、L2以下であるかどうかを判断し、条件成立ならばステップS14へ進み、不成立ならばステップS17へ進む。
【0030】
ステップS14では、Zone1として登録し、次回、前回Zoneとして使用する。
【0031】
ステップS15では、前回Zone0または前回Zone1かどうかを判断し、条件成立ならばステップS6へ戻り、条件不成立ならばステップS16へ進む。
【0032】
ステップS16では、車外LF送信開始要求を送信し、ステップS6へ戻る。
【0033】
ステップS17では、Lnowの絶対値がL2より大きく、L3以下であるかどうかを判断し、条件成立ならばステップS18へ進み、不成立ならばステップS19へ進む。
【0034】
ステップS18では、Zone2として登録し、次回、前回Zoneとして使用し、ステップS6へ戻る。
【0035】
ステップS19では、Lnowの絶対値がL3より大きく、L1以下であるかどうかを判断し、条件成立ならばステップS20へ進み、不成立ならばステップS25へ進む。
【0036】
ステップS20では、Zone3として登録し、次回、前回Zoneとして使用する。
【0037】
ステップS21では、前回Zone0または前回Zone1、前回Zone2かどうかを判断し、条件成立ならばステップS22へ進み、条件不成立ならばステップS23へ進む。
【0038】
ステップS22では、車外LF送信停止要求を送信し、ステップS6へ戻る。
【0039】
ステップS23では、前回Zone3かどうかを判断し、条件成立ならばステップS6へ戻り、条件不成立ならばステップS24へ進む。
【0040】
ステップS24では、ハザードランプを点滅要求を送信し、ステップS6へ戻る。
【0041】
ステップS25では、Zone4として登録し、次回、前回Zoneとして使用する。
【0042】
ステップS26では、前回Zone0または前回Zone1、前回Zone2かどうかを判断し、条件成立ならばステップS27へ進み、条件不成立ならばステップS6へ戻る。
【0043】
ステップS27では、車外へのLF送信を停止し、ステップS6へ戻る。
【0044】
[車載機における離脱時のキーレス処理]
図3、図4に示すのは、実施例1のキーレス装置の車載機3の演算処理部33で実行される離脱時のキーレス処理の流れを示すフローチャートで、以下各ステップについて説明する。
【0045】
ステップS31では、IGN電源がオンからオフになったかどうかを判断し、オンからオフになったならばステップS32へ進み、オンからオフにならないならばステップS31に戻る。
【0046】
ステップS32では、携帯機2が現在の位置情報を停車位置として記憶する。
【0047】
ステップS33では、車両ドアが開状態から閉状態になったかどうかを判断し、条件成立したならばステップS34へ進み、条件不成立ならばステップS31へ戻る。
【0048】
ステップS34では、携帯機2の位置サーチを行う。つまり、車室内外のLF送信を開始し、車外LF送信エリアは広い範囲に設定する。
【0049】
ステップS35では、携帯機2が車外に位置するかどうかを判断し、車外ならばステップS36へ進み、車内ならばステップS48に進む。
【0050】
ステップS36では、車室内LF送信を停止し、車外LF送信は継続する。
【0051】
ステップS37では、車両ドアがアンロック状態かどうかを判断し、アンロック状態ならばステップS38へ進み、ロック状態ならばステップS56へ進む。
【0052】
ステップS38では、車外LF送信エリアを広い範囲に設定する。
【0053】
ステップS39では、携帯機2は車外LF通信可能エリアの外かどうかを判断し、外ならばステップS40へ進み、内ならばステップS49に進む。
【0054】
ステップS40では、車両ドアがアンロック状態かどうかを判断し、アンロック状態ならばステップS41へ進み、ロック状態ならばステップS42へ進む。
【0055】
ステップS41では、車両ドアをロック状態にする。
【0056】
ステップS42では、携帯機2からのRF波信号を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS43へ進み、受信していないならばステップS57へ進む。
【0057】
ステップS43では、車外LF送信の停止要求を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS44へ進み、受信していないならばステップS31へ戻る。
【0058】
ステップS44では、車外LF送信を停止する。
【0059】
ステップS45では、携帯機2からのRF波信号を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS46へ進み、受信していないならばステップS54へ進む。
【0060】
ステップS46では、ハザードランプの点滅要求を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS47へ進み、受信していないならばステップS58へ進む。
【0061】
ステップS47では、ハザードランプを点滅させる。
【0062】
ステップS48では、車外LF送信を停止し、車室内LF送信を継続する。
【0063】
ステップS49では、車両ドアがロック状態かどうかを判断し、ロック状態ならばステップS50へ進み、アンロック状態ならばステップS51へ進む。
【0064】
ステップS50では、車両ドアをアンロック状態にする。
【0065】
ステップS51では、車両ドアが開状態から閉状態になったかどうかを判断し、条件成立ならばステップS52へ進み、条件不成立ならばステップS39へ戻る。
【0066】
ステップS52では、携帯機2の位置サーチを行う。つまり、車室内外のLF送信を開始する。
【0067】
ステップS53では、携帯機2が車外に位置するかどうかを判断し、車外ならばステップS39へ戻り、車内ならばステップS31に戻る。
【0068】
ステップS54では、受信タイムアウトかどうかを判断し、所定時間経過のタイムアウトならばステップS55へ進み、所定時間経過していないならばステップS45へ戻る。
【0069】
ステップS55では、圏外であると判断して処理を終了する。
【0070】
ステップS56では、車外LF送信エリアを狭い範囲に設定し、ステップS39へ進む。
【0071】
ステップS57では、受信タイムアウトかどうかを判断し、所定時間経過のタイムアウトならばステップS44へ進み、所定時間経過していないならばステップS42へ戻る。
【0072】
ステップS58では、車外LF送信要求を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS59へ進み、受信していないならばステップS45へ戻る。
【0073】
ステップS59では、車外LF送信を開始する。
【0074】
[車載機における接近時のキーレス処理]
図5、図6に示すのは、実施例1のキーレス装置の車載機3の演算処理部33で実行される接近時のキーレス処理の流れを示すフローチャートで、以下各ステップについて説明する。
【0075】
ステップS71では、圏外にあると判断する状態である。
【0076】
ステップS72では、携帯機2からのRF波信号を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS73へ進み、受信していないならばステップS83へ進む。
【0077】
ステップS73では、ハザードランプの点滅要求を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS74へ進み、受信していないならばステップS92へ進む。
【0078】
ステップS74では、ハザードランプを点滅させる。
【0079】
ステップS75では、車両ドアがアンロック状態かどうかを判断し、アンロック状態ならばステップS76へ進み、ロック状態ならばステップS94へ進む。
【0080】
ステップS76では、車外LF送信エリアを広い範囲に設定する。
【0081】
ステップS77では、携帯機2は車外LF通信可能エリアの外かどうかを判断し、外ならばステップS78へ進み、内ならばステップS84に進む。
【0082】
ステップS78では、車両ドアがアンロック状態かどうかを判断し、アンロック状態ならばステップS79へ進み、ロック状態ならばステップS80へ進む。
【0083】
ステップS79では、車両ドアをロック状態にする。
【0084】
ステップS80では、携帯機2からのRF波信号を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS81へ進み、受信していないならばステップS95へ進む。
【0085】
ステップS81では、車外LF送信の停止要求を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS82へ進み、受信していないならばステップS72へ戻る。
【0086】
ステップS82では、車外LF送信を停止し、ステップS72へ戻る。
【0087】
ステップS83では、受信タイムアウトかどうかを判断し、所定時間経過のタイムアウトならばステップS71へ戻り、所定時間経過していないならばステップS72へ戻る。
【0088】
ステップS84では、車両ドアがロック状態かどうかを判断し、ロック状態ならばステップS85へ進み、アンロック状態ならばステップS86へ進む。
【0089】
ステップS85では、車両ドアをアンロック状態にする。
【0090】
ステップS86では、車両ドアが開状態から閉状態になったかどうかを判断し、条件成立ならばステップS87へ進み、条件不成立ならばステップS77へ戻る。
【0091】
ステップS87では、携帯機2の位置サーチを行う。つまり、車室内外のLF送信を開始する。
【0092】
ステップS88では、携帯機2が車外に位置するかどうかを判断し、車外ならばステップS77へ戻り、車内ならばステップS89へ進む。
【0093】
ステップS89では、車室内LF送信を停止し、車外LF送信は継続する。
【0094】
ステップS90では、IGN電源がオンからオフになったかどうかを判断し、オンからオフになったならばステップS91へ進み、オンからオフにならないならばステップS86に戻る。
【0095】
ステップS91では、携帯機2が停車位置を抹消し、処理を終了する。
【0096】
ステップS92では、車外LF送信要求を受信したかどうかを判断し、受信したならばステップS93へ進み、受信していないならばステップS72へ戻る。
【0097】
ステップS93では、車外LF送信を開始し、ステップS75へ進む。
【0098】
ステップS94では、車外LF送信エリアを狭い範囲に設定し、ステップS77へ進む。
【0099】
ステップS95では、受信タイムアウトかどうかを判断し、所定時間経過のタイムアウトならばステップS82へ進み、所定時間経過していないならばステップS80へ戻る。
【0100】
[自車への誘導作用と省電力作用]
以下具体的に携帯機2を持った車両の使用者が、車両から離脱する場合、車両へ接近する場合、接近した後離脱する複合状態について、説明する。
【0101】
(離脱時)
図7は実施例1のキーレス装置において携帯機を持つ使用者が車両から離れていく場合の時間と距離、処理の状態を示す説明図である。
まず、車両の使用者が持つ携帯機2が車室内または車両ドア近傍にある場合には、アンロックエリア内として、携帯機2と車載機3の間で、認証通信が行われ、認証が成立した状態である(T1)。この場合には、ドアロック制御機能部39により、ドアがアンロック状態に制御される。
【0102】
そして、IGN電源がオフになると、そのことを車載機3から携帯機2へ送信する。すると、携帯機2は、GPS機能部21によりGPS情報を得て、現在の座標点を駐車位置として記憶(保存)する(ステップS1〜S3,S31,S32)。
さらに、車両ドアを開状態から閉状態にすると、図示しないドアのロック状態を検出するセンサによりこれを検出し、携帯機車室内外サーチ機能部37により携帯機2の探索を行い、携帯機2が車外にある場合には、車内へのLF送信を停止する(ステップS33〜S36)。
【0103】
それから、使用者が車両から徐々に離れていくことにより、携帯機2が車両から離れていく。そして、車外LF通信可能エリアを脱することにより、車両のドアがロック状態に移行する(T2)。つまり、ドアロック制御機能部39により、ドアがロック状態に制御される(ステップS39〜S41)。
【0104】
さらに使用者が車両から離れると、RF通信のみの範囲となる。携帯機2では、車載機3との方向・距離の計算結果から、現在の車両(車載機3)との距離をLnowとする。そして、ロックが行われる程度の距離で、Lnowの値を0と設定し、その前回、つまりアンロック範囲内の値をZone0と設定する(ステップS6〜S11)。
そして、携帯機2でGPS情報を取得し、現在位置を演算し、そこからさらに演算される携帯機2と車両との距離LnowがL2以下ならば、Zone1として登録される(ステップS13〜S15)。さらに、LnowがL3以下でL2を超える状態になると、Zone2として登録する(ステップS17,S18)。
【0105】
次に、さらに使用者が車両から離れると、携帯機2によるGPS情報を取得し、現在位置を演算し、そこからさらに演算される携帯機2と車両との距離Lnowは、L3を超え、L1以下の状態(T3)となる。すると、Zone3の状態と判断され、前回がZone2であることから、車両から携帯機2が離れる状態と判断され、車外へのLF送信の停止を要求する送信が携帯機2から車載機3へ行われる(ステップS19〜S22)。
車載機3では、車外LF送信停止要求を受信すると、車外へのLF送信の停止を行い(ステップS43,S44)、車外LF送信停止状態(T4)となる。
【0106】
次に、さらに使用者が車両から離れると、携帯機2の位置確認による距離Lnowは、L1を超えた状態となる。このとき、携帯機2がRF通信可能範囲内にある場合には、Zone4の状態(T5)と判断され、状態が登録され、前回がZone2,Zone1,Zone0の場合、つまり判断処理タイミングをとばすような、速い動きの場合に、再度LF送信停止の処理を行う(ステップS25〜S27)。
【0107】
そして、携帯機2がRF通信可能範囲外になると(T6)、車両からの返信がなくなることで、携帯機2はRF通信可能範囲外であることを認識し、次にRF通信可能範囲内になることを待つ待機状態となる。
【0108】
(接近時)
図8は実施例1のキーレス装置において携帯機を持つ使用者が車両へ近づいていく場合の時間と距離、処理の状態を示す説明図である。
まず、携帯機2と車両との距離がRF通信可能範囲外にあると判断されている状態(T11)にある。
そして、携帯機2を持つ使用者が車両に近づくことにより、携帯機2と車両との距離がRF通信可能範囲内になると(T12)、車両からの返信があることにより、携帯機2はRF通信可能範囲内であることを認識する。
【0109】
そして、携帯機2を持つ使用者がさらに車両に近づき、携帯機2の位置確認による距離Lnowが、L1以下でL3を超えた状態になる(T13)。すると、携帯機2では、Zone3であることが判断され、前回がZone4であることにより(ステップS21,S23)、自車の位置へ誘導するためにハザード点滅要求を送信する(ステップS24)。車載機3では、ハザード制御機能部38により、ハザード点滅要求を受信するとハザードランプを点滅、又は点灯させる(ステップS73,S74)。この状態(T14)を自車誘導状態とする。
【0110】
そして、携帯機2を持つ使用者がさらに車両に近づき、携帯機2の位置確認による距離Lnowが、L2以下で、0を超えた状態(T15)となる。この状態では、Zone1の状態と判断、登録され、前回がZone2〜Zone4であると判断されることにより、車外LF送信を開始する要求を送信する(ステップS16)。車載機3では、車外LF送信開始要求を受信すると、LF機能部36によりLF送信を開始する(ステップS92,S93)。
【0111】
さらに、携帯機2を持つ使用者がさらに車両に近づき、アンロックエリア内になると、LF通信が開始されているので、LF通信により認証が行われる(T17)。そして、認証が成立することにより、ドアロック制御機能部39により、車両ドアがアンロックした状態になる(T18、ステップS84,S85)。
そして、車内に携帯機2を認識すると車外のLF通信を停止する(ステップS86〜S89)。携帯機2は、IGN電源のオフからオンにより、車両の位置情報をクリアする(ステップS4,S5,S90,S91)。
【0112】
(接近した後離脱する複合状態)
図9は実施例1のキーレス装置において携帯機を持つ使用者が車両へ近づき離れる場合の時間と距離、処理の状態を示す説明図である。
まず、携帯機2と車両との距離がRF通信可能範囲外にあると判断されている状態(T21)にある。
そして、携帯機2を持つ使用者が車両に近づくことにより、携帯機2と車両との距離がRF通信可能範囲内になると(T22)、車両からの返信があることにより、携帯機2はRF通信可能範囲内であることを認識する。
【0113】
そして、携帯機2を持つ使用者がさらに車両に近づき、携帯機2の位置確認による距離Lnowが、L1以下でL3を超えた状態になる(T23)。すると、携帯機2では、Zone3であることが判断され、前回がZone4であることにより(ステップS21,S23)、自車の位置へ誘導するためにハザード点滅要求を送信する(ステップS24)。車載機3では、ハザード制御機能部38により、ハザード点滅要求を受信するとハザードランプを点滅、又は点灯させる(ステップS73,S74)。この状態(T24)を自車誘導状態とする。
そして、一端、距離Lnowが、L1を超えても、L1以下でL3を超えた状態になることで(T25)、携帯機2はハザード点滅要求を送信し(ステップS24)、車載機3がハザードランプを点滅、又は点灯させる(T26)。
【0114】
そして、携帯機2を持つ使用者がさらに車両に近づき、携帯機2の位置確認による距離Lnowが、L2以下で、0を超えた状態(T27)となる。この状態では、Zone1の状態と判断、登録され、前回がZone2〜Zone4であると判断されることにより、車外LF送信を開始する要求を送信する(ステップS16)。車載機3では、車外LF送信開始要求を受信すると、LF機能部36によりLF送信を開始する(T28、ステップS92,S93)。
さらに、一端、携帯機2を持つ使用者が車両から離れ、さらに近づくと、距離Lnowが、L2を超えてL3以下の状態になるが、再度、L2以下で、0を超えた状態(T29)となることで、再度車外LF送信を開始する要求を送信する(ステップS16)。車載機3では、車外LF送信開始要求を受信すると、LF機能部36によりLF送信を継続する(T30、ステップS92,S93)。
【0115】
さらに、携帯機2を持つ使用者がさらに車両に近づき、アンロックエリア内になると、LF通信が開始されているので、LF通信により認証が行われる(T31)。そして、認証が成立することにより、ドアロック制御機能部39により、車両ドアがアンロックした状態になる(T32、ステップS84,S85)。
そして、車内に携帯機2を認識しないため、車外のLF通信が継続される(ステップS88,S77)。
【0116】
それから、使用者が車両から徐々に離れていくことにより、携帯機2が車両から離れていく。そして、車外LF通信可能エリアを脱することにより、車両のドアがロック状態に移行する(T33)。つまり、ドアロック制御機能部39により、ドアがロック状態に制御される(ステップS39〜S41)。
【0117】
さらに使用者が車両から離れると、RF通信のみの範囲となる。携帯機2では、車載機3との方向・距離の計算結果から、現在の車両(車載機3)との距離をLnowとする。そして、ロックが行われる程度の距離で、Lnowの値を0と設定し、その前回、つまりアンロック範囲内の値をZone0と設定する(ステップS6〜S11)。
そして、携帯機2でGPS情報を取得し、現在位置を演算し、そこからさらに演算される携帯機2と車両との距離LnowがL2以下ならば、Zone1として登録される(ステップS13〜S15)。さらに、LnowがL3以下でL2を超える状態になると、Zone2として登録する(ステップS17,S18)。
【0118】
次に、さらに使用者が車両から離れると、携帯機2によるGPS情報を取得し、現在位置を演算し、そこからさらに演算される携帯機2と車両との距離Lnowは、L3を超え、L1以下の状態(T34)となる。すると、Zone3の状態と判断され、前回がZone2であることから、車両から携帯機2が離れる状態と判断され、車外へのLF送信の停止を要求する送信が携帯機2から車載機3へ行われる(ステップS19〜S22)。
車載機3では、車外LF送信停止要求を受信すると、車外へのLF送信の停止を行い(ステップS43,S44)、車外LF送信停止状態(T35)となる。
【0119】
次に、さらに使用者が車両から離れると、携帯機2の位置確認による距離Lnowは、L1を超えた状態となる。このとき、携帯機2がRF通信可能範囲内にある場合には、Zone4の状態(T36)と判断され、状態が登録され、前回がZone2,Zone1,Zone0の場合、つまり判断処理タイミングをとばすような、速い動きの場合に、再度LF送信停止の処理を行う(ステップS25〜S27)。
【0120】
そして、携帯機2がRF通信可能範囲外になると(T37)、車両からの返信がなくなることで、携帯機2はRF通信可能範囲外であることを認識し、次にRF通信可能範囲内になることを待つ待機状態となる。
【0121】
このように、実施例1のキーレス装置では、携帯機2のGPS機能により、車載機3、つまり車両の位置をIGN電源のオフで、駐車位置として記憶する。
そして、認証とドアロック操作を行う車外LF通信可能範囲よりも遠距離にRF通信可能範囲を設定する。そして、このRF通信可能範囲内に閾値を設定することで、距離範囲を複数のゾーンに仕切り分けるようにする。
そして、遠い側のゾーンから近い側のゾーンへ移動するのか、その逆かを判断するようにして、近い側のゾーンから遠い側のゾーンへ移動するように閾値を超えるとLF送信を停止し、省電力を行う。
【0122】
携帯機2は、車両の駐車位置から離れて、RF送信範囲よりさらに離れた位置に持って行くようにすればよい。携帯機2では、GPS通信により現在の経度、緯度を取得演算し、記憶部24に記憶した車両の駐車位置の経度、緯度との比較により、車両の方向、距離を表示部22に表示して、自車への誘導を行う。
なお、電波環境等により、GPS通信が不可能な場合は、地磁気センサ28による位置移動の検出により現在位置取得を補うようにする。
【0123】
さらに、RF送信による距離範囲の把握により、遠いゾーンから近い側のゾーンへ移動する別の閾値を超える場合に、自車へ誘導するようハザードランプの点滅、または点灯を行う。これにより、駐車場などで、迷うことなく自車のある位置へ行くことができる。
よって、無駄なハザードランプの点滅、ホーンによる電力消費が抑制されつつも、確実に自車への誘導を行うことができる。駐車場がいかに広くても問題なく自車への誘導を行うことができる。
この実施例1のキーレス装置における自車誘導では、ホーンにより周囲の人に迷惑をかけるようなことがない。
そして、遠いゾーンから近い側のゾーンへ移動する別の閾値を超える場合に、LF送信を開始し、ドアのアンロックをキー操作なく行えることを充分な応答性で行うようにできる。
【0124】
さらに実施例1では、携帯機2からの動作要求により車載機3が動作するため、車載機3は携帯機2からのRF波の受信を待つ待機状態にあればよく、サーチを行う必要がないため、より省電力となる。
そのため、LF通信を停止させても、RF通信が駆動する分、効果が小さくなるように見えるが、実際には、車載機3は待機状態で充分に省電力の効果を発揮することができるのである。
また、実施例1のキーレス装置1では、車載機3はRF通信可能範囲において必要があれば比較的遠い距離から、乗車を予測することができる。そのため、空調等を予備動作として行うことができ、これを行った場合は、車両に乗車した時点における運転環境をより快適にすることができる。
【0125】
次に、効果を説明する。
実施例1のキーレス装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
【0126】
(1)車載機3と携帯機2との間の通信により認証を行って、車両ドアの施錠、開錠をキー操作なく行うキーレス装置1において、車両ドア施錠、開錠のためのLF通信可能範囲より遠くまで、車載機3と携帯機2の間の通信範囲にするRF機能部25,35を備え、携帯機2は、車両の駐車位置を検出し記憶するGPS機能部21、地磁気センサ部28及び記憶部24によるステップS3の処理と、携帯機2の現在位置を検出するGPS機能部21によるステップS1の処理と、現在位置から車両の駐車位置まで表示により誘導する表示部22と、RF通信可能範囲内に設定した距離閾値L3を、車載機3と携帯機2の距離が離れるように通過すると、車両ドア施錠、開錠のための通信を停止させる要求を車載機3へ送信するステップS19〜S22の処理と、RF通信可能範囲内に設定した距離閾値L1を、車載機3と携帯機2の距離が近づくように通過すると、ハザード制御機能部38にハザードランプの点滅を行わせる要求を車載機3へ送信するステップS21,S23,S24の処理を備えるため、LF通信範囲より遠くに設けたRF通信範囲を超えても、GPS通信により携帯機2の現在位置を得られるようにし、駐車位置を予め記憶するようにして、無理に通信範囲を広げる必要なく、自車への誘導を行えるようにし、キーレス装置における現実的な通信範囲を考慮して、自車への誘導を充分に行うことができる。
【0127】
実施例1のキーレス装置の作用効果について、付け加えて説明する。
実施例1のキーレス装置では、LF通信範囲によりトリガースイッチを押すなどの操作なく、キー操作なしで、ドアの施錠、開錠が行われる。そして、さらに広いRF通信範囲を設け、その範囲内を距離閾値で複数のゾーンに仕切り分けし、LF通信を停止させ省電力を行う。そして、近づく際には、所定の距離からハザードランプの点滅を行い、自車への誘導を行う。この時LF通信は停止し省電力効果は継続している。さらにこのRF通信範囲外へ使用者が離れることは、近年のような大規模施設では、頻繁に生じることになる。
ここで、携帯機2を大型化させ、出力を大きくしてRF通信範囲を広げる必要はない。
【0128】
実施例1では、携帯機2にGPS機能部21と車両の駐車位置を記憶する記憶部を設けているため、かなり離れた位置まで移動しても、迷うことなく自車へ戻ることが容易に行うことができる。しかも、適切な距離まで近づくと、自動的にハザードランプが点滅し、自車へ誘導する。そして、車両のドア近傍2〜3mに近づくと自動的に開錠され、キー操作なく車両に乗り込むことができる。
【0129】
さらに実施例1のキーレス装置では、ドアのロック、アンロック、LF送信停止開始による省電力、及び応答性のよいキーレス動作、自車への誘導を行うハザードランプ制御、さらに遠くの距離での自車の駐車位置への誘導は、互いの機能が干渉することなく良好に成立する。これは、図7〜図9を参照して、上記のように、離脱時、接近時、接近した後車両に乗り込むことなく離脱した場合でも、良好に成立でき、高機能なキーレス装置を問題を生じさせずに実現できる。
【0130】
(2) (1)において、駐車位置記憶手段は、車載機3からIGN電源がオン状態からオフ状態に切り替わったことを通知させ、通知があった時点のGPS機能部21による現在位置を車両の駐車位置として記憶部24に記憶するステップS2,S3の処理を備えるため、携帯機2が駐車位置を正確に得て記憶することができ、自車への誘導を確実に行うようにできる。
【0131】
以上、本発明のキーレス装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0132】
例えば、実施例1では、ハザードランプにより自車への誘導を行ったが、他の誘導動作であってもよい。
また例えば、実施例1では、GPS及び地磁気センサを用いたが他の位置検出手段であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】実施例1のキーレス装置のブロック図である。
【図2】実施例1のキーレス装置の携帯機2の演算処理部23で実行されるキーレス処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】実施例1のキーレス装置の車載機の演算処理部で実行される離脱時のキーレス処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】実施例1のキーレス装置の車載機の演算処理部で実行される離脱時のキーレス処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】実施例1のキーレス装置の車載機の演算処理部で実行される接近時のキーレス処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】実施例1のキーレス装置の車載機の演算処理部で実行される接近時のキーレス処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】実施例1のキーレス装置において携帯機を持つ使用者が車両から離れていく場合の時間と距離、処理の状態を示す説明図である。
【図8】実施例1のキーレス装置において携帯機を持つ使用者が車両へ近づいていく場合の時間と距離、処理の状態を示す説明図である。
【図9】実施例1のキーレス装置において携帯機を持つ使用者が車両へ近づき離れる場合の時間と距離、処理の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0134】
1 キーレス装置
2 携帯機
21 GPS機能部
22 表示部
23 演算処理部
24 記憶部
25 RF機能部
26 LF機能部
27 SW入力部
28 地磁気センサ部
3 車載機
31 GPS機能部
32 表示部
33 演算処理部
34 記憶部
35 RF機能部
36 LF機能部
37 携帯機車室内外サーチ機能部
38 ハザード制御機能部
39 ドアロック制御機能部
40 地磁気センサ部
L1 (誘導アシスト判断の)距離閾値
L2 (車外LF送信開始判断の)距離閾値
L3 (車外LF送信停止判断の)距離閾値
Zone0 (距離0の)距離範囲
Zone1 (0より大きくL2以下の)距離範囲
Zone2 (L2より大きくL3以下の)距離範囲
Zone3 (L3より大きくL1以下の)距離範囲
Zone4 (L1より大きい)距離範囲

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載機と携帯機との間の通信により認証を行って、車両ドアの施錠、開錠をキー操作なく行うキーレス装置において、
車両ドア施錠、開錠のための通信範囲より遠くまで、前記車載機と前記携帯機の間の通信範囲にする遠方通信手段を備え、
前記携帯機は、
車両の駐車位置を検出し記憶する駐車位置記憶手段と、
前記携帯機の現在位置を検出する現在位置検出手段と、
現在位置から車両の駐車位置まで表示により誘導する表示誘導手段と、
前記遠方通信手段の通信範囲内に設定した第1の距離閾値を、前記車載機と前記携帯機の距離が離れるように通過すると、車両ドア施錠、開錠のための通信を停止させる要求を前記車載機へ送信するドア通信停止要求手段と、
前記遠方通信手段の通信範囲内に設定した第2の距離閾値を、前記車載機と前記携帯機の距離が近づくように通過すると、自車に誘導動作を行わせる要求を前記車載機へ送信する自車誘導要求手段と、
を備えることを特徴とするキーレス装置。
【請求項2】
請求項1に記載のキーレス装置において、
前記駐車位置記憶手段は、
前記車載機からIGN電源がオン状態からオフ状態に切り替わったことを通知させ、前記通知があった時点の前記現在位置検出手段による現在位置を車両の駐車位置として記憶する、
ことを特徴とするキーレス装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−291422(P2008−291422A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−134889(P2007−134889)
【出願日】平成19年5月22日(2007.5.22)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】