説明

ギャンブル場統合装置

【課題】ギャンブル場で、無線ターミナルを利用して、賭を行う。
【解決手段】競馬場統合システム1は、中央統轄ユニット3を備え、競馬場ネットシステム5と、投票管理システム7と、投票促進システム9と、会員管理システム11と、金銭出納システム13と、現金処理システム15と、口座管理システム17と、利用者サービスシステム19と、サイドビジネスシステム21と、馬位置検出システム23と、通信ネットワーク競馬システム823とを備えている。中央統轄ユニット3には、無線ネット用アンテナシステム25と、馬位置検出用アンテナマーカシステム27と、施設内撮影モニタカメラシステム29と、投票所投票機システム31と、管理棟システム33と、貸出システム35と、返却システム37とが接続されている。投票は、勝馬投票機201を利用して行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レースやインドアゲームを対象とするギャンブル場の投票や賭を管理する技術に関する。この様な技術では、ギャンブル場の投票や賭を管理する技術としては、特開平5ー81305号公報と、特開平6ー52203号公報と、特開平6ー243320号公報と、特開平6ー295305号公報と、特開平6ー325065号公報とがある。
【0002】
特開平5ー81305号公報と、特開平6ー243320号公報とは、競馬等の投票券の自動発券機の技術である。この技術では、投票券の購入者が、OMRカードにマークを記入して、自動発券機に挿入することで、所望の投票券の購入が行える。
【0003】
特開平6ー295305号公報は、オッズ情報を受信して、これを出力する装置の技術である。特開平6ー52203号公報は、出馬表、開催案内などを、移動体通信によって受信し、出力する技術である。
【0004】
特開平6ー325065号公報は、競馬場内専用のカードマネーの技術である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の技術では、オッズや、出走案内などの情報を、単に入手することが出来たり、マークシート方式で、投票券を買えたりするだけであり、競馬場を統合管理して、より顧客満足度を高めようとする発想はなかった。
【0006】
本発明は、競馬等のギャンブル場の顧客満足度を極限まで高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1のギャンブル場統合装置は、競馬、競艇、競輪、オートレースなどのレースを行うレース場と、該レース場の周囲に位置するレース場施設と、上記レースへの投票数を集計する投票集計手段とを備えたギャンブル場統合装置において、 所定のレースへの投票を入力する投票入力手段と、該投票入力手段の入力データを無線によって送信する投票データ送信手段と、上記レース場施設に配設され、上記投票データ送信手段から送信された投票入力手段の入力データを受信する投票データ受信手段と、該投票データ受信手段が受信した投票入力手段の入力データを上記投票集計手段に出力する投票取次手段とを備えたことを要旨とする。
【0008】
請求項2のギャンブル場統合装置は、請求項1の投票入力手段と、投票データ送信手段とが、双方を同時に携帯することが可能に構成された携帯型であることを特徴とする。請求項3のギャンブル場統合装置は、請求項1の投票データ受信手段が、構内無線LAN構成を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項4のギャンブル場統合装置は、競馬、競艇、競輪、オートレースなどのレースを行うレース場と、上記レース場のレースの進行状態を検出するレース状態検出手段と、該レース状態検出手段が検出した検出結果を分類整理して記憶するレース状態記憶手段と、該レース状態記憶手段の記憶に基づいて、次に行われるレースの進行状態をシュミレーションするシュミレーション手段と、該シュミレーション手段のシュミレーション結果を出力するシュミレーション結果出力手段とを備えることを特徴とすることを要旨とする。
【0010】
請求項5のギャンブル場統合装置は、競馬、競艇、競輪、オートレースなどのレースを行うレース場と、上記レースへの投票数を集計する投票集計手段とを備えたギャンブル場統合装置において、レース状態記憶手段の記憶に基づいて、次に行われるレースの進行状態をシュミレーションするシュミレーション手段と、所定のレースへの投票を入力する投票入力手段と、上記シュミレーション手段のシュミレーション結果に基づいて、上記投票入力手段に投票を行う投票実行手段と、該投票入力手段の入力データを無線によって送信する投票データ送信手段と、上記レース場施設に配設され、上記投票データ送信手段から送信された投票入力手段の入力データを受信する投票データ受信手段と、該投票データ受信手段が受信した投票入力手段の入力データを上記投票集計手段に出力する投票取次手段とを備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項6のギャンブル場統合装置は、競馬、競艇、競輪、オートレースなどのレースを行うレース場と、上記レースへの投票数を集計する投票集計手段とを備えたギャンブル場統合装置において、レース状態記憶手段の記憶に基づいて、次に行われるレースの進行状態をシュミレーションするシュミレーション手段と、所定のレースへの投票を入力する投票入力手段と、上記シュミレーション手段のシュミレーション結果に基づいて、上記投票入力手段に投票を行う投票実行手段と、該投票入力手段の入力データを公衆通信回線によって送信する投票データ通信手段と、上記レース場施設に配設され、上記投票データ通信手段から送信された投票入力手段の入力データを受信する投票データ通信受信手段と、該投票データ通信受信手段が受信した投票入力手段の入力データを上記投票集計手段に出力する投票取次手段とを備えたことを要旨とする。
【0012】
請求項7のギャンブル場統合装置は、請求項5、又は請求項6の投票入力手段が、シュミレーション結果を馬の状態によって補正する馬勢補正値を入力する馬勢補正値入力手段を備え、シュミレーション手段が、上記馬勢補正値入力手段の入力値に基づいて、レースのシュミレーションに補正を加えるシュミレーション補正手段を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項8のギャンブル場統合装置は、請求項5、又は請求項6の投票実行手段が、シュミレーション結果に基づいて、先頭着順グループを分別する先頭グループ分別手段と、該先頭グループ分別手段が分別した先頭グループを投票対象に選択する投票対象選択手段とを備えることを特徴する。
【0014】
請求項9のギャンブル場統合装置は、請求項5、又は請求項6の投票実行手段が、予め選択されている投票金額を投票対象に案分して1回のレースに投票する投票金額案分手段を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項10のギャンブル場統合装置は、カジノやアミューズメント施設などのインドアゲームを備えるインドアゲーム場と、上記インドアゲームの進行状態を検出し、配当を算出する配当算出手段と、所定のインドアゲームへの賭を入力する賭入力手段と、該賭入力手段の入力データを無線、又は公衆通信回線によって送信する賭データ送信手段と、上記賭データ送信手段から送信された賭入力手段の入力データを受信する賭データ受信手段と、該賭データ受信手段が受信した賭入力手段の入力データを上記配当算出手段に出力する賭取次手段とを備えたことを要旨とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、競馬場統合システム1の全体ブロック図である。競馬場統合システム1は、ギャンブル場統合装置の実施の一形態である。競馬場統合システム1は、中央統轄ユニット3を備えている。中央統轄ユニット3は、複数のコンピュータシステムの集合で成り立っており、これらのコンピュータが相互にかかわり合いを有して構成されている。
【0017】
中央統轄ユニット3は、概念的構成として、競馬場ネットシステム5と、投票管理システム7と、投票促進システム9と、会員管理システム11と、金銭出納システム13と、現金処理システム15と、口座管理システム17と、利用者サービスシステム19と、サイドビジネスシステム21と、馬位置検出システム23と、通信ネットワーク競馬システム823とを備えている。
【0018】
中央統轄ユニット3には、無線ネット用アンテナシステム25と、馬位置検出用アンテナマーカシステム27と、施設内撮影モニタカメラシステム29と、投票所投票機システム31と、管理棟システム33と、貸出システム35と、返却システム37とが接続されている。競馬場ネットシステム5と、無線ネット用アンテナシステム25とは、投票データ受信手段の一態様であって、構内無線LAN構成の一態様である。競馬場ネットシステム5は、投票取次手段の一態様である。投票管理システム7は、投票集計手段の一態様である。これらの詳細は、順次説明する。
【0019】
図2は、競馬場41の配置図である。競馬場41は、馬場43と、競馬場施設45とを備えている。馬場43は、レース場の一態様であって、レーシングコース47と、フィールド49とを備えている。レーシングコース47には、ゴールポスト51が設けられている。ゴールポスト51は、時計計時を行う。フィールド49には、レースインデケータ52が設けられている。レースインデケータ52は、入場者451にレースの進行状態を表示する。詳細は図22によって後述する。
【0020】
競馬場施設45は、レース場施設の一態様であって、管理棟53と、投票所55と、払戻所57と、オッズ表示棟59と、投票機貸出所61と、フェンス63と、パドック65と、監視塔67と、ゲート69と、無線ネットアンテナ71と、撮映モニタカメラ73とを備えている。
【0021】
図3は、馬場43の配置図である。馬場43には、レーシングコース47の外縁部に位置するフィールド49に、馬位置検出用アンテナマーカシステム27の一部を構成するNo.1電波標識75と、No.2電波標識77と、No.3電波標識79とが配設されている。
【0022】
これらの電波標識75、77、79は、各々が所定の識別コードを有する位置標識電波を発信する。図4は、馬座標出力装置81のブロック図である。これは、各競走馬の鞍に取り付けられる。馬座標出力装置81は、アンテナ83と、受信検波ユニット85と、座標算出ユニット87と、送信機89と、アンテナ91とを備えている。アンテナ83は、電波標識75、77、79から出力された標識電波を受信する。受信検波ユニット85は、No.1検波ブロック93と、No.2検波ブロック95と、No.3検波ブロック97とを備えている。No.1検波ブロック93は、アンテナ83から入力したNo.1電波標識75の位置標識電波を検波して、位置標識信号101を出力する。No.2検波ブロック95は、アンテナ83から入力したNo.2電波標識77の位置標識電波を検波して、位置標識信号103を出力する。No.3検波ブロック97は、アンテナ83から入力したNo.3電波標識77の位置標識電波を検波して、位置標識信号105を出力する。
【0023】
座標算出ユニット87は、位置標識信号101、103、105に基づき、座標信号データテーブル87Aを参照して、現在位置の座標を算出し、座標信号GBNを出力する。座標信号データテーブル87Aは、個々の位置標識信号101、103、105の状態に対応する座標信号GBNの値を記憶している。
【0024】
送信機89は、座標信号GBNを入力して、これに識別コードIDを加え、アンテナ91を介して、送信する。馬座標出力装置81は、競走馬に取り付けられて、図3に示すように、レーシングコース47上に位置すると、その位置の座標信号GBN+1を識別コードIDとともに送信する。
【0025】
レーシングコース47上の座標信号GBNは、ゴールポスト51の地点が、座標信号GB1にされており、ここからスタート地点に向かって、所定の距離毎に、所定の値が設定されている。これにより、競走馬の現在位置を、リアルタイムで把握することが可能になる。馬位置検出システム23と、馬位置検出用アンテナマーカシステム27と、馬座標出力装置81とは、レース状態検出手段の一態様である。
【0026】
図5は、投票機貸与機111の正面図、図6はそのブロック図である。投票機貸与機111は、図5に示すように、正面板113に、勝馬投票機貸与機表示115と、予納金額表示117と、予納金額表示器119と、500円100円表示121と、硬貨投入口123と、10000円5000円1000円表示125と、紙幣投入口127と、IDカード投入口129と、ディスプレイ131と、貸出ボタン133と、IDカード使用選択ボタン135と、貸出口137とを備えている。
【0027】
投票機貸与機111は、図6に示すように、CPU141と、ROM143と、RAM145と、ディスクユニット147と、入力インタフェース149と、出力インタフェース151と、ディスプレイインタフェース153と、通信インタフェース155とを備えている。入力インタフェース149には、硬貨受入機157と、紙幣受入機159と、IDカード使用選択ボタンスイッチ161と、貸出ボタンスイッチ163とが接続されている。硬貨受入機157は、硬貨投入口123を備えている。紙幣受入機159は、紙幣投入口127を備えている。IDカード使用選択ボタンスイッチ161は、IDカード使用選択ボタン135を備えている。貸出ボタンスイッチ163は、貸出ボタン133を備えている。
【0028】
出力インタフェース151には、投票機貸与機構ユニット171が接続されている。投票機貸与機構ユニット171は、貸出口137と、IDカードローディング機構173と、投票機データインタフェース接続装置175とを備えている。IDカードローディング機構173は、IDカード投入口129から挿入されたIDカード181を、勝馬投票機201のカード装入口203にローディングする。
【0029】
投票機データインタフェース接続装置175は、勝馬投票機201のデータインタフェース205に連結され、これと、出力インタフェース151との間のデータ取次を行う。ここでは、光通信によって、相互のデータ伝送を行う。ディスプレイインタフェース153は、予納金額表示器119と、ディスプレイ131とに接続されている。
【0030】
通信インタフェース155は、通信回線211によって、図1に示した貸出システム35に接続されている。ここでは、通信回線211は、光ファイバイーサネット(登録商標)を利用する。投票機貸与機111は、図2に示した投票機貸出所61に多数台数配設される。
【0031】
これにより、競馬場41の入場者は、ゲート69を潜って直ぐに、勝馬投票機201を借り受けることが出来る。図7は、投票機返却機221の正面図、図8はそのブロック図である。投票機返却機221は、図7に示すように、正面板223に、「勝馬投票機返却機 返却後、予納金返却 当り馬券精算」表示225と、ディスプレイ227と、返却口表示229と、返却口231と、IDカード返却表示233と、IDカード返却口235と、押しボタン237、239、241、243と、現金取出口表示245と、現金取出口247とを備えている。
【0032】
投票機返却機221は、図8に示すように、CPU251と、ROM253と、RAM255と、入力インタフェース257と、入出力インタフェース259と、ディスプレイコントローラ261と、データインタフェース263と、通信インタフェース265と、ディスク装置267とを備えている。
【0033】
入力インタフェース257には、押しボタン237、239、241、243が接続されている。入出力インタフェース259には、投票機返却機構271と、金銭出納機273とが接続されている。ディスプレイコントローラ261には、ディスプレイ227が接続されている。
【0034】
通信インタフェース265には、通信回線211が接続されている。投票機返却機構271は、IDカード返却口235と、返却口231とを備えている。IDカード返却口235は、勝馬投票機201からIDカード181を取り出して、その取り出したIDカード181を投票機返却機221の外に排出する。
【0035】
金銭出納機273は、現金取出口247と、金庫275とを備え、金庫275から所定の金額の現金277を取り出して、現金取出口247に排出する。データインタフェース263には、データカプラ279が接続されている。データカプラ279は、勝馬投票機201との間で、データリンクを行う。
【0036】
投票機返却機221は、図2に示す払戻所57に多数配設される。図9は、勝馬投票機201の外観図、図10は、勝馬投票機201の右側面図、図11は、勝馬投票機201の正面図、図12は勝馬投票機201の正面図、図13は、勝馬投票機のタブレット301の配置図、図14は、勝馬投票機201のブロック図である。
【0037】
勝馬投票機201は、投票入力手段と、投票データ送信手段とを同時に携帯可能にした一態様である。表示部303と、入力部305と、本体307とから構成されて得いる。表示部303は、ディスプレイ309を備えている。ディスプレイ309は、液晶方式である。
【0038】
入力部305は、タブレット301を備えている。タブレット301は、上部タブレット311と、下部タブレット313とからなっている。上部タブレット311は、図13に示すように、勝馬投票部315と、操作部317とを備えている。
【0039】
下部タブレット313は、勝馬投票部319と、操作部321とを備えている。勝馬投票部315は、単ボタン331と、複ボタン333と、馬連ボタン335と、枠連ボタン337と、購入ボタン339と、番号1表示341と、番号1用ボタン343と、取消ボタン345と、番号2表示347と、番号2用ボタン349と、取消ボタン351と、上部接続線表示ラインランプ353と、下部接続線表示ラインランプ355とを備えている。
【0040】
各ボタン331〜351は、LEDランプ表示付の押しボタンスイッチ構造である。操作部317は、ボタン361を備えている。ボタン361は、押しボタンスイッチ構造である。ボタン361は、次レースボタン361Aと、指定レースボタン361Bと、選択ボタン361Cと、実行ボタン361Dと、レースシュミレーションボタン361Eと、階層ボタン361Fと、馬勢入力ボタン361Gと、時間範囲拡大ボタン361Hと、時間範囲縮小ボタン361Iと、馬券購入ボタン361Jと、選択枠表示ボタン361Kとを備えている。
【0041】
勝馬投票部319は、選択表示363と、選択用ボタン365と、千円券表示367と、千円券用ボタン369と、百円券表示371と、百円券用ボタン373と、取消ボタン375と、取消ボタン377と、取消ボタン379とを備えている。各ボタン365〜373は、LEDランプ表示付の押しボタンスイッチ構造である。
【0042】
選択用ボタン365は、選択1ボタン365Aと、選択2ボタン365Bと、選択3ボタン365Cと、選択4ボタン365Dと、選択5ボタン365Eと、投票ボタン365Fとを備えている。操作部321は、ボタン381を備えている。ボタン381は、押しボタンスイッチ構造である。ボタン381は、0キーボタン381Aと、1キーボタン381Bと、2キーボタン381Cと、3キーボタン381Dと、4キーボタン381Eと、5キーボタン381Fと、6キーボタン381Gと、7キーボタン381Hと、8キーボタン381Iと、9キーボタン381Jとを備えている。
【0043】
本体307は、図14に示す電子回路383を筺体385内に備え、IDカード挿入口387を右サイド389に備えている。電子回路383は、CPU401と、RAM403と、ROM405と、メモリ407と、入出力インタフェース409と、入力インタフェース411と、IDカードインタフェース413と、データインタフェース415と、ディスプレイコントローラ417と、トランシーバ419とを備えている。
【0044】
RAM403は、出走条件合致メモリ592と、レース情報メモリ570と、階層メモリ703とを備えている。メモリ407は、予納金メモリ455と、レースシュミレーションデータメモリ593と、シュミレーションレースナンバーメモリ701と、カスタマイズレースシュミレーションデータメモリ737と、購入馬券データメモリ799とを備えている。
【0045】
入出力インタフェース409には、勝馬投票部315と、勝馬投票部319とが接続されている。入力インタフェース411には、操作部317と、操作部321とが接続されている。
【0046】
IDカードインタフェース413には、IDカードコネクタ421が接続されている。ディスプレイコントローラ417には、ディスプレイ309が接続されている。トランシーバ419には、アンテナ423が接続されている。データインタフェース415は、投票機返却機221の内部に入っている場合に、データカプラ279とデータリンクされ、メモリ407に格納されたデータを投票機返却機221に出力する。
【0047】
表示部303は、ヒンジ部433を介して、本体307の下端部437に連結されている。表示部303は、図10の(A)に示す折り畳み位置と、(B)に示す起こし位置を取ることが可能である。入力部305は、上部タブレット311が本体307の下端部437に連結され、ヒンジ部435を介して、上部タブレット311と、下部タブレット313とが連結されている。入力部305は、図10の(A)に示す折り畳み状態と、(B)に示す使用状態とを有する。
【0048】
本体307は、上端部439に、吊り紐441と、ハンドル443とを備えている。図15は、競馬場ルーチンのフローチャートである。このフローチャートは、競馬場41への入場者が入場するところから、退場するまでにおきる事象を統括的に説明する。まず、競馬場入場が行われる(S1000)。競馬場入場では、図2に示すように、まず入場者451が、ゲート69を通過して、前庭452に入る。ゲート69の通過時には、入場料金の徴収が行われ。
【0049】
次いで、勝馬投票機貸与が行われる(S1010)。勝馬投票機貸与では、まず入場者451が、投票機貸出所61に行って、投票機貸与機111の前に立ち、貸出ボタン133、又はIDカード使用選択ボタン135の何れかを操作する。
【0050】
貸出ボタン133の操作が行われた場合は、現金による勝馬投票機201の貸出処理が行われ、IDカード使用選択ボタン135の操作が行われた場合には、IDカード181を使用した勝馬投票機201の貸出処理が行われる。これらの詳細な説明は、後述する。
【0051】
勝馬投票機201を借り受けた後は、次に情報収集が行われる(S1020)。情報収集は、勝馬投票機201を利用するとともに、パドック65で競走馬を見たり、馬場43内の競走馬を見たり、競馬新聞を見たりして、行われる。これらの詳細は、後述する。
【0052】
次いで、勝馬投票が行われる(S1030)。勝馬投票では、勝馬投票機201を利用して、勝馬の投票を行う。投票後は、レースを楽しむ。勝馬の投票は、投票所55でも可能である。これらの詳細は後述する。
【0053】
勝馬投票が終了したら、つぎに勝馬投票機返却を行う(S1040)。勝馬投票機返却では、入場者451は、払戻所57に行き、投票機返却機221の前に立って、勝馬投票機201を返却し、投票結果の精算を行う。詳細は、後述する。
【0054】
返却後、競馬場退場が行われる(S1050)。競馬場退場では、入場者451は、ゲート69を潜って、場外に退場する。ゲート69では、勝馬投票機201の持ち出し検査を行う。ゲート69では、勝馬投票機201に向けて、所定の呼び掛け電波を発射し、その応答があったら、入場者451の退場を阻止する。
【0055】
以上に説明したように、競馬場41への入場者451は、入場から退場まで、競馬場ルーチンのように行動する。図16は、勝馬投票機貸与処理ルーチンのフローチャートである。これは、図15のS1010の処理時に、投票機貸与機111によって実行される処理を示すものである。
【0056】
勝馬投票機貸与処理ルーチンのプログラムは、図6に示すROM143内に格納されており、CPU141によって、所定時間毎に実行される。まず、IDカード有りかを判断する(S1100)。IDカードがあるとの判断は、IDカード使用選択ボタン135が操作された場合に行われる。IDカードがあるということが否定される判断、つまりIDカードがないとの判断は、貸出ボタン133が操作された場合に行われる。
【0057】
ここでIDカードがないと判断された場合には、次に貸出か否かを判断する(S1110)。貸出か否かは、貸出ボタン133が操作されたか否かで判断する。貸出でない場合は、本ルーチンをそのまま一旦終了する。貸出であると判断した場合は、次に、予納金があるか否かを判断する(S1120)。予納金があるか否かは、入金メモリ453の入金額の値を見ることにより行う。
【0058】
入金メモリ453は、図6に示すディスクユニット147内に構成されている。入金メモリ453への入金額の書き込みは、図示しない入金管理ルーチンによって行われる。この入金管理ルーチンでは、硬貨投入口123と、紙幣投入口127とから入ってきた現金を受入処理して、その金額を入金メモリ453に書き込む処理と、入金メモリ453の値を予納金表示器119に表示する機能処理とを行う。
【0059】
S1120で、予納金がないと判断された場合には、次に予納金を1万円以上入れて下さいの表示を行って(S1130)、本ルーチンを一旦終了する。この表示は、ディスプレイ131によって行なう。予納金があると判断された場合は、次に勝馬投票機に予納金の書込を行う(S1140)。この予納金の書込処理では、まず入金メモリ453の入金額を読み込んで、この値を出力インタフェース151と、投票機データインタフェース接続装置175とを経由して、投票機貸与機構ユニット171内の勝馬投票機201に出力する。勝馬投票機201では、図示しない予納金書込処理ルーチンのプログラムが投票機貸与機111からの指令に基づいて起動されて、図14に示すデータインタフェース415を介して、予納金額を入力し、メモリ407内の、予納金メモリ455に予納金額を書き込む。これにより、勝馬投票機201に予納金の入金が完了し、以後の勝馬投票の原資となる。
【0060】
S1140の予納金の書込後、勝馬投票機の貸出が行われる(S1150)。この貸出処理では、出力インタフェース151を経由して、投票機貸与機構ユニット171に、投票機貸与指令を出力して、勝馬投票機201を貸出口137に排出させる。これにより、入場者451は、貸出口137に出てきた勝馬投票機201を受け取ることが出来る。従って、IDカード181を用いることなく勝馬投票機201の貸与が完了される。
【0061】
S1100にてIDカード有りと判断された場合には、以後のIDカード181を用いた勝馬投票機201の貸出処理を実行する。まず、貸出かを判断する(S1160)。貸出であるとの判断は、貸出ボタン133が操作されたかによって行なう。貸出であると判断されるまでは、そのまま本ルーチンを一旦終了する。
【0062】
ここで貸出であると判断された場合は、次にIDカードを勝馬投票機にセットする(S1170)。このセットする処理では、IDカード投入口129から押し込まれてきたIDカード181を、勝馬投票機201のカード挿入口203にローディングして、勝馬投票機201のIDカードコネクタ421にセットする処理を行う。
【0063】
IDカード181のセット後、次に予納金有りかの判断を行う(S1180)。予納金有りかの判断は、既述したS1120と同様に入金メモリ453の入金額の値を見ることにより行う。ここで予納金がなければ、次に既述した勝馬投票機の貸出処理を行って(S1150)、本ルーチンを終了する。
【0064】
また、予納金がある場合には、既述した勝馬投票機に予納金の書込処理を行って(S1140)、勝馬投票機の貸出処理を行う(S1150)。以上の処理により、IDカード181を用いた勝馬投票機201の貸出が行われる。
【0065】
IDカード181が勝馬投票機201にセットされた場合には、勝馬投票機201が、IDカード181の所有者にカスタマイズされる。これにより、IDカード181の与信口座を利用した勝馬投票の実行や手数料の引き落としが可能になる。また、配当の振り込みも可能になる。
【0066】
勝馬投票機201の貸与を受けた後は、入場者451は、借り受けた勝馬投票機201を利用したり、あるいは自分の目を利用して、図15に示したS1020の情報収集を行なう。次に、勝馬投票機201を利用した情報収集を説明する。
【0067】
勝馬投票機201による情報収集では、競馬場統合システム1のほぼ全機能が機能して、収集したデータが活用され、そのデータに基づいてシュミレーションされた結果が、有効に用いられる。まず、競馬場統合システム1における情報収集機能を説明する。
【0068】
図17は、レース結果メモリへのデータサンプリングの説明図、図18は、競走馬レコードデータベースの説明図、図19は、競走馬の走行状態の説明図である。図19は、所定の競走馬毎、ここではA号、B号、C号、D号、E号、F号がスタートポストから出走して、所定の距離に達したときの、速度をグラフにした例である。グラフの山が高い部分461は、速度が高くなっている状態であり、右上がりの部分463は、加速中の状態であり、右下がりの部分465は、減速状態である。
【0069】
情報収集では、レースにおける競走馬の走行位置を図17に示すように、5秒毎に検出して、その検出結果を図18に示す競走馬レコードデータベース457に格納する処理を行なう。競走馬レコードデータベース457は、図1に示した利用者サービスシステム19の中に構築されている。走行位置の検出は、馬位置検出システム23が行なう。
【0070】
馬位置検出システム23では、図3に示すように、馬座標出力装置81から送信されてきた座標信号GBNと識別コードIDとを受信して、識別コードID毎に、スタート後の位置座標を集計し、図17に示すようなレース結果メモリ459を構成する。レース結果メモリ459には、5秒毎の位置座標が記録される。
【0071】
ここでの位置座標は、スタートポストからの距離を反映する。これにより、例えば図19に示すように、所定の競走馬がスタート後どの様に加速したり、速度を落としたりしたデータが数値化されて、得られる。レース結果メモリ459にデータを格納する作用は、レース状態検出手段の一態様の機能である。
【0072】
レース結果メモリ459のデータは、利用者サービスシステム19によって読み出され、競走馬レコードデータベース457に、収納される。競走馬レコードデータベース457は、レース状態記憶手段の一態様である。競走馬レコードデータベース457は、図18に示すように、短距離芝右回りレコードデータベース471と、中距離芝右回りレコードデータベース473と、長距離芝右回りレコードデータベース475と、短距離芝左回りレコードデータベース481と、中距離芝左回りレコードデータベース483と、長距離芝左回りレコードデータベース485と、短距離ダート右回りレコードデータベース491と、中短距ダート芝右回りレコードデータベース493と、長距離ダート右回りレコードデータベース495と、短距離ダート左回りレコードデータベース501と、中距離ダート左回りレコードデータベース503と、長距離ダート左回りレコードデータベース505とを備えている。
【0073】
短距離芝右回りレコードデータベース471は、距離が1000メートル〜1400メートルで、芝コースの右回りで行われるレースの各出走馬のレコードデータを収納する。収納されるレコードデータは、本競馬場統合システム1が設置されている競馬場41による全レースのデータと、他の競馬場におけるレースで収集可能な全レースのデータとが競走馬毎に分別されて格納されている。レース結果メモリ459のデータもレース条件が該当する場合は、ここに収納される。これにより、競走馬毎に過去にどの様なレースを行ったかのデータを引き出すことが出来る。
【0074】
中距離芝右回りレコードデータベース473は、距離が1600メートル〜2000メートルで、芝コースの右回りで行われるレースの各出走馬のレコードデータを収納する。長距離芝右回りレコードデータベース475は、距離が2200〜3600メートルで、芝コースの右回りで行われるレースの各出走馬のレコードデータを収納する。その他のレコードデータベース481〜505の詳細な説明は、省略する。
【0075】
図20、図21は、レコードデータベースの一例の説明図である。ここでは、各レコードデータベース471〜505の説明を、中距離芝右回りレコードデータベース493を例にして、説明する。図21は、中距離芝右回りレコードデータベース493の構造を示す物であって、出走回数軸521と、距離軸523と、時間軸525と、そこに表示されているレコードデータ線511とから構成されている。レコードデータ線511は、集合されて、レコードデータ面513、515、517、519を形成している。レコードデータ面513は、芝良のレースのレコードデータ線511が集まった物である。レコードデータ面515は、芝やや重のレースのレコードデータ線511が集まった物である。レコードデータ面517は、芝重のレースのレコードデータ線511が集まった物である。レコードデータ面519は、芝不良のレースのレコードデータ線511が集まった物である。
【0076】
出走回数軸521はレコードの対象となっている所定の競走馬が、当該条件のレースに出走した回数が目盛られている。ここでは、中距離芝右回りに出走した回数が表示される。例えば、10回出走していれば、値10まで、レコードデータ線511が達する。出走回数軸521は、原点側が、「速」で、端側が、「遅」である。「速」は、ゴールに達する時間が短いことを示す。つまり、速く走ったことを示す。
【0077】
距離軸523は、レースの距離表示である。時間軸525は、走行時間の表示である。図20は、レコードデータ面513を詳細に示す。レコードデータ面513は、レコードデータ線511が多数集まって形成されている。原点531から出ているレコードデータ線533は、1600メートルに達した時間が最も短かった場合の走行状態を示す。最も「遅」側のレコードデータ線535は、1600メートルに達するのに最も時間を要した場合のレース結果である。レコードデータ面513の各レコードデータ線511は、当該レースの距離に対応して、その長さが決まる。例えば、距離が2000メートルのレースの場合には、レコードデータ線535のように、距離軸523が値2000メートルの位置まで、達する。距離が1600メートルの場合には、距離軸523が値1600メートルの位置まで達する。
【0078】
レコードデータ面515、517、519は、レコードデータ面513とほぼ同様な構成である。上記レコードデータ面513〜519を参照することにより、後述するレースシュミレーションが可能になる。このレコードデータ面513〜519と同様の図示を省略するレコードデータ面を揃えた競走馬レコードデータベース457は、レースの全データを備え、後述するレースシュミレーションの基礎となる情報を提供する。
【0079】
図22は、レースインデケータ52の説明図である。レースインデケータ52は、レース中に入場者451に競走馬の順番を表示するための表示面537を備えている。表示面537は、CRT方式のディスプレイ556と、表示制御駆動装置558により、図22に示すようなレースインデケータキャラクター表示を行なう。レースインデケータ52は、図1に示す利用者サービスシステム19に接続されている。表示制御駆動装置558は、コンピュータを主体とする電子回路で構成され、利用者サービスシステム19から送信されてきたレースインデケータ信号に基づいて、下記に示すようなレースインデケータキャラクタ表示539をディスプレイ556に形成する。利用者サービスシステム19は、レース結果メモリ459のデータを参照して、馬番と順位のデータ、馬番と馬速のデータをレースインデケータ52の表示制御駆動装置558に送信する。
【0080】
レースインデケータキャラクタ表示539は、レースインデケータ表示541と、順位表示543と、順位表示部545と、馬番表示547と、馬番表示部549と、馬速表示551と、馬速表示部553と、勢い表示555と、勢い表示部557と、枠番表示559と、枠番表示部561とを備えている。
【0081】
順位表示部545は、レースの席次のナンバーが表示される。ここでは、1、2、3、・・・・と言うように、上から昇順にナンバーが表示される。馬番表示部549は、順位表示部545に対応する順位の馬のナンバーが表示される。例えば、2番の競走馬が現在先頭を走っている場合には、1番順位表示563の隣に値2が表示される。この順位の値は、レース結果メモリ459のデータに基づいて行われる。
【0082】
馬速表示部553は、馬番表示部549に表示されたナンバーの競走馬の現在馬速(Km/h)を表示する。現在馬速は、レース結果メモリ459のデータに基づいて行われる。ここでは、単位時間当たりの移動距離から算出される。勢い表示部557は、馬番表示部549に表示されたナンバーの競走馬が加速しているか、巡航速度であるか、減速しているかを矢印記号で表示する。加速しておれば右上がりの矢印記号565で表示し、巡航状態で有れば、水平矢印記号567で示し、減速しておれば、右下がりの矢印記号569で示す。これにより入場者451に、右上がりの矢印記号565が表示されている場合には、勢いがあるとの判断を与え、水平の矢印記号567が表示されている場合には、現状維持であるとの判断を与え、右下がりの矢印記号569で有れば、下降気味であるとの判断を与える。
【0083】
枠番表示部561は、順位表示部545に対応する順位の馬の枠番号が表示される。例えば、2枠の競走馬が現在先頭を走っている場合には、1番順位表示563の列並びに値2が表示される。この順位の値は、レース結果メモリ459のデータに基づいて行われる。
【0084】
以上に説明したレースインデケータ52により、入場者451は、レースの状態を一瞬で把握することが出来る。したがって、レースの面白味が向上される。図23は、レースシュミレーション処理ルーチンのフローチャートである。レースシュミレーション処理は、シュミレーション手段の一態様の説明である。この処理は、勝馬投票機201によって起動される処理であって、図13に示した次レースボタン361Aが押された場合に起動される。
【0085】
レースシュミレーション処理ルーチンが起動されると、まず出走馬情報読込処理が行われる(S1200)。出走馬情報では、まず無線ネット用アンテナシステム25を介して、競走馬ネットシステム5との間で、データリンク状態にする。次いで、利用者サービスシステム19から出走馬情報を入力する。出走馬情報の入力では、競走馬レコードデータベース457から次のレースに出走する競走馬の全レースデータを入力する。入力したデータは、RAM403内のレース情報メモリ570に格納する。これにより、勝馬投票機201の利用者は、次レースに出走する競走馬のデータを得られるだけ入手し、活用することが出来る。
【0086】
次いで、レース情報読込処理が行われる(S1210)。レース情報読込処理では、利用者サービスシステム19内に構築されているレース情報報知システム571から次レースの開催条件、レース場内の環境、天候、コース条件などのレース情報を入力する。入力したデータは、RAM403内に格納する。
【0087】
レース情報報知システム571は、図24に示すように、レース情報収集処理機能手段573を備えている。レース情報収集処理機能手段573には、開催条件検出手段575と、レース場内の環境検出手段577と、天候検出手段579と、コース条件検出手段581とが備えられている。
【0088】
開催条件検出手段575は、芝コースか、ダートコースかの別や、距離や、コースの起伏などのデータを検出して、開催条件データベース583に書き込む。芝か、ダートかの別や、距離は、管理棟システム33から入力する。管理棟システム33は、競馬場41の運営を行っている管理棟53に備えられているものであって、レースの開催が決定後、開催管理者によって、その開催条件がデータ入力手段591に入力されるものである。開催条件データベース583は、開催日と、その第何レースが、どのコースで、距離がいくつで行われるかのデータと、そのデータに対応するコースの勾配や曲率のデータを記憶する。
【0089】
レース場内の環境検出手段577は、気温、湿度、風向、風速等の環境を地域気象観測システムによって検出して、環境データベース585に書き込む。天候検出手段579は、レース時点の天候の予測を検出して、天候データベース587に書き込む。レース時点の天候は、気象予報を行う者によって予測されたデータが入力される。このデータは、逐次更新される。
【0090】
コース条件検出手段581は、レース時点のレーシングコース47の状態が良であるか、やや重であるか、重であるか、不良であるかを予測したデータを検出して、コース条件データベース589に書き込む。コース状態の予測は、レーシングコース47の維持管理を行う者によって行われる。
【0091】
レース情報読込処理の後、次に出走条件合致データ選択・生成処理が行われる(S1220)。出走条件合致データ選択・生成処理では、S1200で読み込んだ出走馬情報の中から、S1210で読み込んだレース情報に合致するデータを抽出し、出走条件合致データメモリ592に格納する処理を行う。出走条件合致データメモリ592は、図14に示した勝馬投票機201のRAM403内に構成される。
【0092】
例えば、S1210のレース情報読込処理で読み込まれたデータが、距離1600メートル、芝右回り、芝良、天候晴れ、気温20度、北西風1メートル、湿度30パーセントと言うような場合では、まずこの条件と同一条件で行なわれたレースの結果をS1200の出走馬情報読込処理で読み込まれた出走する競走馬の全レースデータの中から、抽出する。
【0093】
各競走馬当たり、同一条件のレース結果が極めて少ない場合、例えば3回分未満の場合には、合致条件を緩和して、少なくとも3回分のレース結果を抽出する。合致条件の緩和は、まずレース場内の環境、次に天候、コース条件、最後に開催条件と言うように行う。これにより、過去のデータの中から、出来るだけ次に行われるレースの条件に近いデータを得ることが出来る。
【0094】
出走条件合致データ選択、生成処理の後、次に各馬の全体平均線の算出を行う(S1230)。次いで、各馬の遅半範囲平均線の算出を行い(S1240)、次に速半範囲平均線の算出を行う(S1250)。図25は、全体平均線の説明図であって、最遅範囲線、遅半範囲平均線、全体平均線、速半範囲平均線、最速範囲線を示す競走馬走行状態グラフである。各馬の全体平均線は、出走条件合致データメモリ592に格納されている各馬レースデータに基づいて算出するものである。この各馬レースデータは、ここでは、少なくとも3回以上のレースのデータを記録するものであり、スタートからの距離数と、この距離に達する時間とを、記録したものである。
【0095】
競走馬走行状態グラフに示す最遅範囲線は、最も走行速度が遅い場合の走行状態を示す。最速範囲線は、最も走行速度が速い場合の走行状態を示し、全体平均線は、最遅範囲線と、最速範囲線との中間値を示す。この中間値は、単純平均の値を採っても良く、加重平均の値を採っても良い。
【0096】
遅半範囲平均線は、最遅範囲線と全体平均線との間の中間値を示す。この中間値は、単純平均の値でも良く、加重平均の値でも良い。速半範囲平均線は、最速範囲線と全体平均線との間の中間値を示す。この中間値は、単純平均の値でも良く、加重平均の値でも良い。
【0097】
S1230〜1250の各平均線の算出後、次にレースシュミレーションデータ作成処理を行う(S1260)。これの詳細は、後述する。次いで、購入馬券データ作成を行う(S1270)。これの詳細は、後述する。
【0098】
次に、馬勢入力有りか否かを判断する(S1280)。馬勢についての詳細な説明は、後述する。馬勢入力有りであると判断した場合には、次に馬勢を入力し(S1290)、続いて、カスタマイズレースシュミレーションデータ作成を行って(S1300)、購入馬券データ作成を行う(S1310)。馬勢を入力する処理(S1290)は、馬勢補正値入力手段の一態様を示し、カスタマイズレースシュミレーションデータ作成処理(S1300)は、シュミレーション補正手段の一態様を示す。これらの詳細は、後述する。
【0099】
購入馬券データの作成後、馬券購入かを判断して(S1320)、購入であると判断した場合には、馬券購入処理へ移行する(S1330)。これらの詳細な説明は、後述する。次に、詳細な説明を省略してきた、各処理を説明する。
【0100】
S1260のレースシュミレーションデータ作成処理は、図26に示すように、まず各馬の全体平均線から5秒毎の距離を算出する(S1400)。全体平均線は、図25に示し既述したように、競走馬のレース状態の平均値を表すものであって、走行時間と、走行距離との相関を示す。この全体平均線からスタート後、5秒経過毎の距離データを読み込む。これにより、競走馬がどの様に駆けるかの基礎となるデータが得られる。
【0101】
次いで、レースシュミレーションデータメモリに書き込む処理を行って、本レースシュミレーションデータ作成処理を一旦終了する(S1410)。このレースシュミレーションデータメモリに書き込む処理は、シュミレーション結果出力手段の一態様を示す。
【0102】
図27は、レースシュミレーションデータメモリ593の説明図である。レースシュミレーションデータメモリ593は、メモリ407内に構成されるものであって、馬枠柱595と、5秒毎列597とからなるデータRSMNをデータテーブル状に格納して構成される。馬枠柱595は、競走馬の馬枠ナンバーに対応する。ここでは、1番枠の馬が5秒後に達する位置は、データRS15の値と言うようになる。5番枠の馬が120秒後に到着する位置は、データRS5120の値となる。
【0103】
図28は、レースシュミレーションサービスの説明図である。このレースシュミレーションサービスは、後述するように、レースシュミレーションボタン361Eが押されたときに、レースシュミレーションデータメモリ593の内容に基づいて実行されるものであって、次レース、又は指定のレースのシュミレーション画像601をディスプレイ309にリアルタイムグラフィック画像型式で、表示するサービスである。シュミレーション画像601は、レースナンバー表示603と、距離表示605と、シュミレーション階層表示607と、現在位置表示609と、レーシングコース表示611と、競走馬表示613と、騎手表示615と、馬番表示617とを備えている。
【0104】
レースナンバー表示603は、シュミレーション対象が第何レースであるかを表示する。ここでは、第3レースであると表示されている。距離表示605は、シュミレーション対象のレースが距離がどれだけであるかを表示する。
【0105】
シュミレーション階層表示607は、標準シュミレーション、カスタムシュミレーションの別を表示する。ここでは、標準シュミレーションの表示が行われている。標準シュミレーションは、レースシュミレーションデータメモリ593の内容をそのまま用いて、レースのシュミレーションを行うことである。カスタムシュミレーションに関しては、後述する。
【0106】
現在位置表示609は、先頭の競走馬表示613がレーシングコース表示611のどの距離の所にあるかを表示する。つまり先頭の馬がどこまで走っているかの表示である。レーシングコース表示611は、実際のレーシングコース47の画像を模写したコンピュータ画像によって形成される。
【0107】
競走馬表示613は、競走馬が疾走するコンピュータ画像によって形成される。騎手表示615は、競走馬に騎乗する騎手のコンピュータ画像によって形成される。
馬番表示617は、競走馬の馬枠ナンバーのコンピュータ画像によって形成される。次に、レースシュミレーションの詳細を説明する。図29は、レースシュミレーション画像表示処理ルーチンのフローチャート、図30は、シュミレーション表示データの生成処理ルーチンのフローチャート、図31は、レースシュミレーション画像合成ユニットのブロック図である。
【0108】
図29に示すレースシュミレーション画像表示処理ルーチンは、CPU401によって、所定時間毎に起動される。まず、レースシュミレーションかを判断する(S1500)。レースシュミレーションであると判断される場合は、レースシュミレーションボタン361Eが操作された場合である。レースシュミレーションであると判断されない場合には、本ルーチンをそのまま一旦終了する。
【0109】
レースシュミレーションであると判断された場合には、次にレースナンバー入力を行い(S1510)、次いでレースシュミレーションデータメモリのデータ入力を行う(S1520)。レースナンバーは、シュミレーションレースナンバメモリ701のデータが読み込まれる。シュミレーションレースナンバメモリ701のデータは、図示しないシュミレーションレースナンバ入力処理ルーチンによって、随時更新されているものであって、次レースボタン361Aが操作されていれば、次レースのナンバが順次書き込まれる。また、指定レースボタン361Bが操作されていれば、ボタン381によって入力された指定レースのデータが格納されている。例えば、5キーボタン381Fが操作された場合には、5レースを示すデータが書き込まれている。
【0110】
レースシュミレーションデータメモリのデータ入力では、レースナンバーに対応するレースのシュミレーションデータをレースシュミレーションデータメモリ593から読み込む。例えば、レースナンバーが次レースのもので有れば、次レースのシュミレーションデータを入力する。例えば、図27によって既述したデータが入力される。
【0111】
次に、シュミレーションタイムポインタ発生を行って(S1530)、そのシュミレーションタイムポインタの位置データRSを入力する(S1540)。シュミレーションタイムポインタは、時間ゼロからスターとし、所定のレイトで、増加する。例えば、リアルタイムの時間が設定される。
【0112】
シュミレーションタイムポインタの位置データRSの入力では、例えば、図27に示したレースシュミレーションデータメモリ593から入力するものであって、シュミレーションタイムポインタの値に最も近い5秒毎列597をまず特定し、次いで、この特定された5秒毎列597上のデータRSMNを入力する。例えば、シュミレーションタイムポインタが5秒である場合には、データRS15,RS25,RS35,RS45を入力する。
【0113】
位置データRSを入力したら、次に先頭、2番、3番、4番までの馬番と位置とを算出する(S1550)。算出は、所定の算出式によって行なう。次いで、シュミレーション表示データの生成を行って(S1560)、画像表示を行う(S1570)。
【0114】
シュミレーション表示データの生成では、図30に示すように、まずレースナンバー入力処理を行う(S1600)。レースナンバーは、シュミレーションレースナンバメモリ701から入力する。次いで、距離入力を行い(S1610)、シュミレーション階層入力を行う(S1620)。距離の読込は、レース情報メモリ570から行なう。読込では、S1600の処理で読み込んだレースナンバーのレースの開催条件の中から、距離のデータを抽出して入力する。シュミレーション階層は、RAM403内の階層メモリ703から標準であるか、カスタムで有るかのデータを入力する。階層メモリ703への標準であるか、カスタムであるかのデータの書込は、図示しない階層入力処理ルーチンにより行われるものであって、詳細の説明は省略するが、階層ボタン361Fの操作がある毎に、標準と、カスタムとが入れ替わりに設定記録される。標準と、カスタムとの入れ替えは、随時可能とされる。
【0115】
次に、現在位置入力、馬番入力処理がおこなわれ(S1630)、次いで、2番位置入力、馬番入力処理(S1640)、以後順に3番位置入力、馬番入力処理(S1650)、4番位置入力、馬番入力処理(S1660)が行われて、レースシュミレーション画像合成ユニットにデータ設定処理が行われる(S1670)。
【0116】
始めの、現在位置入力、馬番入力処理では(S1630)、S1550で算出して先頭の馬番のデータを馬番として入力し、先頭の位置を現在位置として入力する。次の処理では、2番の馬番のデータを2番位置の馬番として入力し、2番の位置を2番位置として入力する。3番と、4番とも同様の入力処理を行う。
【0117】
S1600〜S1660によって、読み込まれたデータは、S1670によって、図31に示すレースシュミレーション画像合成ユニット621に出力され、設定される。レースシュミレーション画像合成ユニット621は、図14に示すディスプレイコントローラ417に構成されているものであって、マイクロコードとマイクロコンピュータ構成、又はロジックIC構成によって、所定の機能を発揮するものである。
【0118】
レースシュミレーション画像合成ユニット621は、図31に示すように、機能ブロックとして、次に示す構成を有する。レースシュミレーション画像合成ユニット621は、ベース画像発生機能623と、レースナンバ入力機能625と、距離入力機能627と、シュミレーション階層入力機能629と、現在位置入力機能631と、キャラクタ発生機能633、635、637、639と、画像合成機能641と、1番馬キャラクタ発生機能643と、1番の馬番入力機能645と、キャラクタ発生機能647と、画像合成機能649と、2番馬キャラクタ発生機能651と、2番の馬番入力機能653と、キャラクタ発生機能655と、画像合成機能657と、3番馬キャラクタ発生機能659と、3番の馬番入力機能661と、キャラクタ発生機能663と、画像合成機能665と、4番馬キャラクタ発生機能667と、4番の馬番入力機能669と、キャラクタ発生機能671と、画像合成機能673と、2番馬の位置入力機能675と、3番馬の位置入力機能677と、4番馬の位置入力機能679と、1番馬位置指示機能681と、2番馬位置指示機能683と、3番馬位置指示機能685と、4番馬位置指示機能687と、動画合成機能689とを備えている。
【0119】
ベース画像発生機能623は、基本となる動画画像を発生するものであって、図28に示すレースシュミレーション画像601では、レーシングコース表示611の動画キャラクタデータと、競走馬表示613の動画キャラクタデータと、騎手表示615の動画キャラクタデータとを予め格納されているデータに基づいて発生する。
【0120】
キャラクタ発生機能633は、レースナンバ入力機能625から入力したレースナンバの画像を発生する。ここでは、レースナンバー表示603に示したような画像データを発生する。キャラクタ発生機能635は、距離入力機能627から入力した距離の画像を発生する。ここでは、距離表示605に示したような画像データを発生する。
【0121】
キャラクタ発生機能637は、シュミレーション階層入力機能629から入力した階層の画像を発生する。ここでは、シュミレーション階層表示607に示したような画像データを発生する。キャラクタ発生機能639は、現在位置入力機能631から入力した現在位置の画像を発生する。ここでは、現在位置表示609に示したような画像データを発生する。
【0122】
画像合成機能641では、キャラクタ発生機能633〜639から入力した各画像データを、ベース画像発生機能623が発生した動画画像の所定の位置に合成する。これにより、競走馬表示613、及び騎手表示615以外の画像データを有する部分が形成される。
【0123】
1番馬キャラクタ発生機能643は、1番馬の動画キャラクタデータを発生し、キャラクタ発生機能647は、1番馬の馬番入力機能645が読み込んだ馬番のゼッケンキャラクタを発生し、画像合成機能は、1番馬の動画キャラクタに1番の馬番のゼッケンを画像合成する。
【0124】
2番馬キャラクタ発生機能651は、2番馬の動画キャラクタデータを発生し、キャラクタ発生機能655は、2番馬の馬番入力機能653が読み込んだ馬番のゼッケンキャラクタを発生し、画像合成機能は、2番馬の動画キャラクタに2番の馬番のゼッケンを画像合成する。
【0125】
3番馬キャラクタ発生機能659は、3番馬の動画キャラクタデータを発生し、キャラクタ発生機能663は、3番馬の馬番入力機能661が読み込んだ馬番のゼッケンキャラクタを発生し、画像合成機能は、3番馬の動画キャラクタに3番の馬番のゼッケンを画像合成する。
【0126】
4番馬キャラクタ発生機能667は、4番馬の動画キャラクタデータを発生し、キャラクタ発生機能671は、4番馬の馬番入力機能669が読み込んだ馬番のゼッケンキャラクタを発生し、画像合成機能は、4番馬の動画キャラクタに4番の馬番のゼッケンを画像合成する。
【0127】
1番馬位置指示機能681は、画像合成機能649によって生成された1番馬の動画キャラクタを動画合成機能689に出力して、画像合成機能641から出力された動画画像の所定位置に合成する。2番馬位置指示機能683は、画像合成機能657によって生成された2番馬の動画キャラクタを動画合成機能689に出力して、画像合成機能641から出力された動画画像中の2番馬位置に、合成する。この2番馬位置は、2番馬の位置入力機能675によって入力されたデータに基づく。
【0128】
3番馬位置指示機能685は、画像合成機能665によって生成された3番馬の動画キャラクタを動画合成機能689に出力して、画像合成機能641から出力された動画画像中の3番馬位置に、合成する。この3番馬位置は、3番馬の位置入力機能677によって入力されたデータに基づく。
【0129】
4番馬位置指示機能687は、画像合成機能673によって生成された4番馬の動画キャラクタを動画合成機能689に出力して、画像合成機能641から出力された動画画像中の4番馬位置に、合成する。この4番馬位置は、4番馬の位置入力機能679によって入力されたデータに基づく。
【0130】
動画合成機能689は、図28に示すようなレースのシュミレーション動画画像のデータを合成して、ディスプレイ309に出力する。以上の説明までで、図28に示すようなレースのシュミレーションが動画像表示される。これにより、これから行われるレースの進行状態の予想を、過去のレース状態と、周囲環境とに基づいて、シュミレーションした結果を、リアルタイム動画像にして表示することが出来る。この結果、勝馬投票を行おうとするものは、これから行われるレースの進行予想画像をリアルタイムで目視することが出来、このレースの進行状態と、自己の長年の経験で組み立てられた進行状態を対比することが出来る。したがって、経験から得られるインスピレーションと、過去の詳細なデータとを統合して、頭の中で、イメージすることが出来、素人でも科学と、オカルトとを統合させた先進的勝馬予想を行っていると思いこむことが出来るようになることから、競馬の面白味が向上されるという極めて優れた効果を奏する。
【0131】
次に、図23のS1270の購入馬券データ作成処理の詳細を説明する。図32は、購入馬券データ作成処理ルーチンのフローチャート、図33は、重複パターンと、購入候補馬券との対応の説明図、図34は、重複パターンの説明図である。
【0132】
S1270の処理が起動されると、図32に示すように、まず各馬の遅半範囲平均線からゴールの時間を算出する処理が行われ(S1700)、次いで各馬の速半範囲平均線からゴールの時間を算出する処理が行われる(S1710)。遅半範囲平均線は、S1240にて既に算出されており、速半範囲平均線は、S1250にて、既に算出されている。
【0133】
これらのゴールの時間は、レースが行われる距離に対応する時間を、上記遅半範囲平均線と、速半範囲平均線から読み込む。距離は、レース情報メモリ570から入力する。次に、各馬毎にゴールの時間範囲を算出する(S1720)。時間範囲は、速半範囲平均線から算出したゴールの時間から、遅半範囲平均線から算出したゴールの時間までである。
【0134】
次いで、先頭から時間範囲が重複するものを検出し(S1730)、これに基づいて、重複パターンを類別する処理を行う(S1740)。S1700〜S1740の処理が先頭グループ分別手段の一態様を示す。重複パターンは、図34に示すように、ここではA型、B型、C型、D型、E型、F型、G型、H型、I型の分類分けが行われている。
【0135】
A型は、1番馬のゴールの時間範囲と、2番馬のゴールの時間範囲と、3番馬のゴールの時間範囲とが、全て、重複しないもので、しかも3番以降のゴールの時間範囲は、前後の判別不可のものを示す。B型は、1番馬のゴールの時間範囲が独立で、2番以降のゴールの時間範囲は、前後の判別不可のものを示す。
【0136】
C型は、1番馬のゴールの時間範囲と、2番馬のゴールの時間範囲とが重複し、3番馬とは独立で、しかも3番以降のゴールの時間範囲は、前後の判別不可を示す。D型は、1番馬のゴールの時間範囲と、2番馬のゴールの時間範囲とが重複し、2番馬のゴール時間範囲と、3番馬のゴールの時間範囲とが、重複するとともに、1番馬と3番馬との時間範囲が重複しないものである。3番以降は、前後の判別不可を示す。
【0137】
E型は、1番馬と2番馬とのゴールの時間範囲が重複し、2番馬と3番馬とのゴールの時間範囲が重複し、3番馬と4番以降のゴールの時間範囲が重複し、1番馬と、3番馬とのゴール時間範囲が重複しないものである。4番以降は、前後の判別不可を示す。
【0138】
F型は、1番馬のゴールの時間範囲と、2番馬のゴールの時間範囲と、3番馬のゴールの時間範囲とが、ずれて重複し、4番馬とは重複しないものをしめす。4番以降は、前後の判別不可をしめす。G型は、1番馬のゴールの時間範囲と、2番馬のゴールの時間範囲と、3番馬のゴールの時間範囲と、4番馬のゴール時間範囲とが、全て、重複しないものを示す。4番以降は、前後の判別不可を示す。
【0139】
H型は、1番馬と2番馬とのゴールの時間範囲が重複し、3番馬と4番馬とのゴールの時間範囲が重複し、5番以降の前後の判別が不可のものを示す。I型は、1番馬のゴールの時間範囲と、2番馬のゴールの時間範囲と、3番馬のゴールの時間範囲と、4番馬のゴール時間範囲と、5番馬のゴール時間範囲とが、ズレて重複するとともに、5番以降の前後の判別が不可のものを示す。
【0140】
重複パターンの類別後、次に購入候補馬券を算出する(S1750)。購入候補馬券の算出は、重複パターンの類別に基づき、図33に示した重複パターン購入馬券対照テーブルにしたがって、行なう。S1750の処理が投票対象選択手段の一態様を示す。
【0141】
重複パターン購入馬券対象テーブルは、重複パターンの類別データ705と、単勝データ707と、連勝データ709と、複勝データ711とを備えている。この重複パターン購入馬券対象テーブルは、ROM405内のデータテーブルエリア713に格納されている。
【0142】
単勝データ707は、単勝買い可能な着番が格納されている。ここでは、A型パターンの場合には、1番馬が格納されている。つまり、Aパターンの場合で、単勝の馬券を購入するとしたら、1番馬の馬券を購入対象とする。連勝データ709は、連勝買い可能な着番の組合せが格納されている。ここでは、C型の場合には、1番馬ー2番馬の組合せデータが格納されている。
【0143】
複勝データ711の場合には、複勝買い可能な着番が格納されている。ここでの購入馬券データは、例えば、A型パターンの場合には、単勝が、1番馬、連勝が、1番馬ー2番馬の組合せ、複勝が、1番馬と、2番馬と言うように、購入馬券のデータが作成される。
【0144】
購入馬券データ作成処理によって、購入馬券のデータの作成が行われると、次に馬勢入力有りかの判断が行われる(図23、S1280)。馬勢入力とは、馬券の購入者の主観を取り込む処理のことである。この馬勢入力有りとの判断は、図13の馬勢入力ボタン361Gが操作されている場合に行われる。
【0145】
馬勢を入力すると判断した場合には(S1280)、次に馬勢入力処理を行う(S1290)。馬勢入力処理は、図35に示すように、まず各馬の馬調入力処理を行う(S1800)。
【0146】
図36は、馬調補正特性の説明図、図37は、馬調入力画面の説明図である。馬調入力では、図36に示すように、標準馬調と、良馬調と、絶好調馬調と、不良馬調と、最悪馬調との種別の選択を求め、その選択結果を入力する。標準馬調とは、競走馬が基準となる馬調であって、コンピュータによるシュミレーションをそのまま採用しても良い状態であると判断されるとき選択する馬調状態である。標準馬調は、全体平均線と一致される。
【0147】
良馬調とは、標準馬調よりも調子がよいと判断されるときに選択する馬調である。良馬調は、ここでは全体平均線と、速半範囲平均線との中間線とされる。絶好調馬調とは、競走馬が絶好調であると判断される場合に選択される馬調である。絶好調馬調は、ここでは速半範囲平均線と一致される。
【0148】
不良馬調とは、標準馬調よりも調子が落ち気味であると判断される場合に選択する馬調である。不良馬調は、ここでは全体平均線と、遅半範囲平均線との中間線とされる。最悪馬調とは、競走馬が罪悪であると判断される場合に選択される馬調である。最悪馬調は、ここでは遅半範囲平均線と一致される。
【0149】
馬調入力は、図37に示すように、カスタマイズシュミレーション画像から選択入力が行われる。このカスタマイズシュミレーション画像715は、レースナンバー表示717と、距離表示719と、シュミレーション階層表示721と、馬番表示723と、馬名表示725と、過去成績表示727と、第1馬調設定状態表示729と、第2馬調設定状態表示731と、第3馬調設定状態表示733と、馬調設定引例表示735とを備えている。
【0150】
レースナンバー表示717は、カスタマイズシュミレーション対象が第何レースであるかを表示する。ここでは、第3レースであると表示されている。距離表示719は、カスタマイズシュミレーション対象のレースが距離がどれだけであるかを表示する。
【0151】
シュミレーション階層表示721は、標準シュミレーション、カスタムシュミレーションの別を表示する。ここでは、カスタマイズシュミレーションの表示が行われている。カスタマイズシュミレーションは、レースシュミレーションデータメモリ593の内容に基づいてシュミレーションを行うときに、馬調を加味し、時間範囲を変更して、レースのシュミレーションを行うことである。
【0152】
第1馬調設定状態表示729は、馬調設定引例表示735の内容を見て、馬調の状態を数字によって選択し、ボタン381によって入力された結果が表示される。馬調の入力処理の詳細は、省略する。第2馬調設定状態表示731と、第3馬調設定状態表示733とは、第1馬調設定状態表示729とほぼ同様の入力方法で入力された状態を表示するものである。これら第1〜第3馬調設定によるシュミレーションは、それぞれ独立に行われ、独立に参照される。
【0153】
図38は、時間範囲の説明図である。各馬の馬調入力処理の後、次に時間範囲の拡大、縮小入力が行われる(S1810)。時間範囲の拡大は、時間範囲拡大ボタン361Hが操作されると、行われるものであって、標準時間範囲に比較して20パーセントだけゴールの時間範囲を拡大して算出するものである。時間範囲の縮小は、時間範囲縮小ボタン361Iが操作されると、行われるものであって、標準時間範囲に比較して20パーセントだけゴールの時間範囲を縮小して算出するものである。
【0154】
標準時間範囲に関しては、既述したが、図38の例1に示すように、全体平均線を基準中心線とする場合には、速半範囲平均線から遅半範囲平均線までの範囲を示す。この場合には、ゴールの時間範囲は、速半範囲平均線から求めたゴールの時間から、遅半範囲平均線から求めたゴールの時間までが、ゴールの標準時間範囲とされる。この時間範囲は、馬調入力処理によって、馬調が標準状態に設定されているものである。馬調が標準状態の場合は、全体平均線が、時間範囲の基準中心線とされる。例2に示すように、馬調が良方向にズレた場合は、時間範囲の基準中心線が良馬調にされ、時間範囲全体がこれに伴って、速半範囲側にズレる。例2の場合には、時間範囲の縮小が行われている。例3に示すように、不調方向にずれた場合には、不調馬調の方向にズレる。例4は、馬調が標準で、時間範囲は拡大されている。例5は、馬調が標準で、時間範囲を縮小したもの、例6は、馬調が絶好調で、時間範囲を縮小したものである。
【0155】
時間範囲を拡大すると、各馬がゴールする時間範囲の重複が多くなる。したがって、購入馬券の点数が少なくなるが、より確実に勝つもののみ購入されるようになる。時間範囲を縮小すると、各馬がゴールする時間範囲の重複が少なくなる。したがって、購入馬券の点数を多くすることが出来る。しかしながら、トータルの出資金額が増大する。
【0156】
図35の時間範囲の拡大、縮小の入力(S1810)後、次に各馬の走行線算出処理が行われる(S1820)。各馬の走行線は、各馬毎に入力された馬調と、時間範囲の拡大、縮小とに基づいて、求められる。走行線の算出後、馬勢入力処理を一旦終了し、図23のS1300のカスタマイズレースシュミレーションデータ作成処理に移行する。
【0157】
カスタマイズレースシュミレーションデータ作成処理は、図39に示すように、まず各馬の基準中心線から5秒毎の距離を算出する処理を行う(S1900)。この処理は、既述したS1400の処理とほぼ同様の処理である。S1400では、全体平均線から距離を算出していたが、本S1900では、基準中心線から距離を算出する。
【0158】
次いで、カスタマイズレースシュミレーションデータメモリに書き込み処理を行う(S1910)。カスタマイズレースシュミレーションデータメモリ737は、図14のメモリ407内に構成される。このカスタマイズレースシュミレーションデータメモリ737は、レースシュミレーションデータメモリ593とほぼ同様の構成である。
【0159】
この処理が終了すると、次に購入馬券データ作成処理が行われる(図23、S1310)。この処理は、S1270とほぼ同様の処理である。以下に詳細を説明する。図40は、購入馬券データ作成処理ルーチンのフローチャートである。
【0160】
S1310の処理が起動されると、図40に示すように、まず馬勢によって補正後の各馬の遅半範囲平均線からゴールの時間を算出する処理が行われ(S2000)、次いで馬勢によって補正後の各馬の速半範囲平均線からゴールの時間を算出する処理が行われる(S2010)。ここで用いられる平均線は、図35のS1820の各馬の走行線算出処理で求められているものを用いる。
【0161】
これらのゴールの時間は、レースが行われる距離に対応する時間を、上記馬勢によって補正後の遅半範囲平均線と、馬勢によって補正後の速半範囲平均線から読み込む。距離は、レース情報メモリ570から入力する。次に、各馬毎にゴールの時間範囲を算出する(S2020)。時間範囲は、馬勢によって補正後の速半範囲平均線から算出したゴールの時間から、馬勢によって補正後の遅半範囲平均線から算出したゴールの時間までである。
【0162】
次いで、先頭から時間範囲が重複するものを検出し(S2030)、これに基づいて、重複パターンを類別する処理を行う(S2040)。これらは、既述した処理とほぼ同様の処理で行う。重複パターンは、既述したように、ここではA型、B型、C型、D型、E型、F型、G型、H型、I型の分類分けが行われている。
【0163】
重複パターンの類別後、次に購入候補馬券を算出する(S2050)。購入候補馬券の算出は、重複パターンの類別に基づき、図33に既述した重複パターン購入馬券対照テーブルにしたがって、行なう。S2000〜S2040が先頭グループ分別手段の一態様を示し、S2050が投票対象選択手段の一態様を示す。
【0164】
購入馬券データの作成が行われたら、次に馬券を購入するかを判断する(図23、S1320)。馬券を購入するとの判断は、図13に示す馬券購入ボタン361Jが操作された場合に行われる。
【0165】
馬券を購入しない場合には、本ルーチンを一旦終了し、馬券を購入する場合には、馬券購入処理へ移行する(S1330)。図41は、馬券購入処理のフローチャート、図42は、その動作の説明図である。馬券購入処理は、図41に示すように、まず購入馬券データ入力が行われる(S2100)。購入馬券データ入力では、S1750と、S2050とで算出した購入候補馬券のデータを入力する。
【0166】
次いで、購入金額入力処理を行う(S2110)。購入金額の入力は、図13に示すボタン381によって入力された数字を、購入金額として入力する。この場合には、ディスプレイ309に、購入金額の入力を催告する表示を行う。購入金額が入力された後、次に購入参照画面表示を行い(S2120)、次いで購入決定前調整を行って(S2130)、次に馬券購入実行を行う(S2140)。
【0167】
購入参照画面表示では、まず図42に示す馬券購入画像739をディスプレイ309に表示する。この馬券購入画像739は、レースナンバー表示741と、距離表示743と、シュミレーション馬券購入表示745と、標準表示747と、第1表示749と、第2表示751と、第3表示753と、標準馬券購入候補表示欄755と、第1馬券購入候補表示欄757と、第2馬券購入候補表示欄759と、第3馬券購入候補表示欄761と、均等表示763と、金額表示欄765と、選択枠767と、選択枠769とを備えている。
【0168】
レースナンバー表示741は、馬券購入対象が第何レースであるかを表示する。ここでは、第3レースであると表示されている。距離表示743は、馬券購入対象のレースが距離がどれだけであるかを表示する。
【0169】
標準馬券購入候補表示欄755は、S1750の処理によって得られた結果が表示される。ここでは、「1ー3、1ー4、3ー4」が表示されている。これは、購入馬券の候補が、連勝式で、3点買である。この候補は、コンピュータによるシュミレーションのみで作られたものである。
【0170】
第1馬券購入候補表示欄757は、第1馬調設定による各馬の走行線に基づき、S2050の処理によって得られた結果が表示される。第2馬券購入候補表示欄759は、第2馬調設定による各馬の走行線に基づき、S2050の処理によって得られた結果が表示される。
【0171】
第3馬券購入候補表示欄761は、第3馬調設定による各馬の走行線に基づき、S2050の処理によって得られた結果が表示される。購入決定前調整では、馬券の購入を、標準馬券購入候補表示欄755で表示されているもので行うか、第1馬券購入候補表示欄757で表示されているもので行うか、第2馬券購入候補表示欄759で表示されているもので行うか、第3馬券購入候補表示欄761で表示されているもので行うかの選択処理と、購入金額決定処理とを行なう。
【0172】
ここでの選択処理では、選択枠767で、標準馬券購入候補表示欄755、第1馬券購入候補表示欄757、第2馬券購入候補表示欄759、または第3馬券購入候補表示欄761の表示内容を囲い込む込むことを行う。この選択枠767は、選択枠表示ボタン361Kが操作されたとき、馬券購入画像739に表示される。選択枠767は、始めは、この状態で、標準馬券購入候補表示欄755の上に表示される。ここで、再度選択枠表示ボタン361Kを操作すると、右側の第1馬券購入候補表示欄757の上に移動する。選択枠表示ボタン361Kを操作する毎に、順次移動される。
【0173】
また、選択ボタン361Cを操作すると、選択枠767に囲われている馬券が購入馬券のデータとされる。例えば、図42に示す場合には、第2馬券購入候補表示欄759のデータが購入馬券とされる。購入金額決定処理では、図43に示すように、まず購入金額入力処理を行い(S2200)、次いで馬券選択入力処理を行って(S2210)、均等かを判断する(S2220)。購入金額決定処理は、投票金額案分手段の一態様を示す。購入金額入力は、S2110にて入力した値がそのまま入力される。馬券選択入力処理では、図13に示す選択1ボタン365A、選択2ボタン365B、選択3ボタン365C、選択4ボタン365D、または選択5ボタン365Eが押されたかのデータを入力する。
【0174】
均等かの判断では、S2210で、選択1ボタン365Aと、選択2ボタン365Bと、選択3ボタン365Cと、選択4ボタン365Dと、選択5ボタン365Eとの何れもが入力されていない場合には、均等であるとの判断を行い、何れかが入力されている場合には、均等ではないとの判断を行う。
【0175】
均等であると判断された場合には、次に購入点数入力を行い(S2230)、次いで購入金額を購入点数で案分し、1点当たりの購入金額を算出して(S2240)、その結果に基づいて、選択枠の交差部分を1点当たりの購入金額にする(S2250)。購入点数は、選択枠767で囲まれている部分の購入馬券候補の購入点数の値を入力する。1点当たりの購入金額は、案分して得た値を端数切り捨てして決定する。選択枠の交差部分を1点当たりの購入金額にする処理では、図42に示すように、交差部分771に、案分で求めた金額表示773を行う。交差部分の右側部分775には、交差部分771の金額より大きい金額を表示し、左側部分777には、小さい金額を表示する。
【0176】
S2220で均等ではないと判断された場合には、次に選択馬券の金額入力が行われ(S2260)、次いで購入馬券毎の購入金額算出を行って(S2270)、最後に選択枠内に購入金額変更画面を表示する(S2280)。選択馬券の金額入力は、次の手順で行われる。図13に示す千円券用ボタン369と、百円券用ボタン373との操作があったことを記録し、その合計金額を選択馬券の金額として入力する。
【0177】
選択枠内に表示する購入金額変更画面は、図44に示すようなものである。購入金額変更画面781は、図42の選択枠769内の画像に代えて表示されるものである。これには、購入金額変更表示783と、購入馬券のナンバー表示785と、購入金額表示787とが表示されている。選択馬券の金額には、ハイライト処理789が施される。ナンバーと金額は、全購入馬券に対して表示が行われる。ナンバーと金額は、メモリ407内の購入馬券データメモリ799に格納される。
【0178】
図41のS2130の購入決定前調整が終了したら、次に馬券購入実行処理が行われる(S2140)。この処理は、購入ボタン339が押され、次いで実行ボタン361Dが押されると、実行される。馬券購入実行処理では、S2130の購入決定前調整で決定された購入決定馬券のナンバーと、購入決定金額とを示すデータを、所定のデータとともに無線によるデータ通信によって、図1に示す競馬場ネットシステム5に送信する。
【0179】
競馬場ネットシステム5は、図45に示す勝馬投票機管理処理ルーチンのフローチャートのように、まず受信したデータから、馬券購入データを入力、これを投票管理システム7に出力する(S2300)。この処理が、投票受信手段の一態様の機能を有する。次いで、投票管理システムは、勝馬投票機201の識別番号と、IDカード181の識別番号と、レースナンバーと、馬券のナンバーと、購入金額とを含む投票データを抽出して(S2310)、その投票データを図示しない勝馬投票実行処理に出力する(S2320)。S2310の処理が投票集計手段の機能を有し、S2320の処理が投票実行手段の機能を有する。
【0180】
勝馬投票実行処理では、投票所投票機システム31からの投票データと、競馬場ネットシステム5からの投票データとを投票データとして入力し、レースの開始時には、予想配当金額を計算して、オッズ表示棟59に表示するとともに、競馬場ネットシステム5を経由して、各勝馬投票機201に送信する。また、レースの終了後、配当を計算して、レースインデケータ52に表示するとともに、払戻所57に表示する。S2310〜S2320の処理が、請求項1の投票取次手段の機能を有する。
【0181】
次に、レース結果入力処理を行って(S2330)、精算を行う(S2340)。レース結果の入力では、S2320にて勝馬投票実行に出力した投票データの結果を勝馬投票実行処理から入力する。ここでは、当否のデータと、配当金額が入力される。精算では、投票の精算を行う。ここでは、投票による配当金額が精算される。
【0182】
精算後、その結果に基づいて、現金処理システムの精算(S2350)と、口座管理システムの精算(S2360)と、金銭出納システムの精算(S2370)とを行う。現金処理システムの精算は、勝馬投票機201への予納金がある場合に、予納金の金額の更改により行われる。ここでの金額は、勝馬投票機201の予納金額の残高の参照用に用いられる。口座管理システムの精算は、与信口座がある場合に、与信口座の金額の更改により行われる。金銭出納システムの精算は、予納金がある場合に、予納金の金額の更改により行われる。ここでの金額は、現金の払戻用に用いられる。
【0183】
各精算処理後、投票結果送信処理が行われて(S2380)、本ルーチンは、一旦終了される。投票結果送信処理では、投票の精算データを、競馬場ネットシステム5を経由して、投票を行った勝馬投票機201に送信する。
【0184】
つまり、投票を行った勝馬投票機201にその投票の結果を返す処理を行う。図46は、勝馬投票精算処理ルーチンのフローチャートである。この処理は、図45のS2380の投票結果送信処理が行われると、これに呼応して、勝馬投票機201によって実行される。勝馬投票機201が呼応する処理は、所定の呼応処理により実行されるが、詳細な説明は省略する。
【0185】
勝馬投票精算処理が起動されると、まず投票結果入力処理が行われ(S2400)、次いで予納金の更改(与信口座情報公開)処理が行われる(S2410)。予納金の更改処理では、投票の精算データに基づいて、メモリ407内の予納金メモリ455の値を更改する。例えば、精算データとして、10000円の配当があるという場合には、予納金メモリ455の金額に、10000円のプラスを行う。
【0186】
IDカード181を用いて、与信口座による投票を行っている場合には、与信口座の残金データや、利用可能金額などの与信口座情報を更改する。データの更改後、投票結果表示処理を行って(S2420)、本ルーチンを一旦終了する。投票結果の表示では、投票馬券の表示と、当否の表示と、勝馬が当たった場合には、配当金額の表示と、予納金の残高の表示とが行われる。
【0187】
以上、勝馬投票精算処理が行われることにより、レースや、競走馬の情報収集に始まり、シュミレーションを利用したレースの展開の予想を経ての勝馬投票を行い、投票結果による配当を受けるまでの処理が完結する。次に、タブレット301を利用した勝馬投票を説明する。
【0188】
この処理は、図示しないタブレットダイレクト入力処理ルーチンによって行われる。タブレットダイレクト入力処理は、図13に示す単ボタン331、複ボタン333、馬連ボタン335、または枠連ボタン337の何れかが操作された場合に実行される。
【0189】
何れかのボタン331〜337が操作されると、そのボタンが点灯される。次いで、番号1用ボタン343の何れかを操作すると、その操作されたボタンが点灯され、ボタン331〜337と、番号1用ボタン343との間を連絡する状態を表示する上部接続線表示ラインランプ353が点灯される。
【0190】
次に、番号2用ボタン349の何れかを操作すると、そのボタン349が点灯され、下部接続線表示ラインランプ355が点灯される。例えば、馬連で、5ー6を購入しようとした場合は、点灯状態791のように、まず馬連ボタン335を押すと、これが点灯し、5ボタン343Aを押すと、これが点灯するとともに、ラインランプ353A、353B、353Cが点灯する。次いで、6ボタン349Aを押すと、これが点灯するとともに、ラインランプ355A、355B、355Cが点灯する。
【0191】
これらにより、購入する馬券の指定がワンタッチで出来、かつ一目で確認することが出来る。次に、千円券用ボタン369と、百円券用ボタン373とを操作すると、勝馬投票券の購入枚数が指定でき、かつ指定状態を一目で確認することが出来る。
【0192】
例えば、馬連で、5ー6を11,500円購入する場合には、10ボタン369Aと、1ボタン369Bと、5ボタン373Aとを押すことにより、実行できる。これらは、押されると点灯される。馬券の種類と、枚数とを指定した後、まず投票ボタン365Fを操作し、続けて、購入ボタン339を操作すると、ナンバーと金額のデータが、購入馬券データメモリ799に格納されるとともに、実際に勝馬投票が実行される。実際の勝馬投票は、既述した投票管理システム7への投票データの送信により行われる。
【0193】
次に、レース中処理を説明する。図47は、レース中のディスプレイ309のレース中表示801、図48は、レース中表示処理ルーチンのフローチャートである。レース中表示801は、レース中表示処理によって、レースがスタートするとディスプレイ309に表示される。
【0194】
レース中表示処理がCPU401によって所定時間毎に起動されると、まずレース中かの判断を行う(S2500)。レース中であるとの判断は、競馬場ネットシステム5から送信されてくるレース中信号の有無によって判断する。レース中信号は、利用者サービスシステムから出力される。利用者サービスシステムでは、所定の処理でレース中信号を出力する。
【0195】
レース中でない場合には、本ルーチンをそのまま一旦終了する。レース中であれば、まずレース中継画像を入力し(S2510)、次いでレース中継画像を表示する(S2520)。レース中継画像は、施設内撮影モニタカメラシステム29によって撮映された画像を、利用者サービスシステム19を介して、受信する。レース中継画像の表示は、図47に示すようなレース中表示801画像を、ディスプレイ309に表示する。
【0196】
次に、レース情報読込処理(S2530)、レース結果メモリからレースデータを入力(S2540)、レースシュミレーションデータメモリからシュミレーションデータを入力(S2550)、を行なう。レース情報読込処理では、RAM403内のレース情報メモリ570からレース情報を入力する。レース情報の読込では、レースナンバー、距離やコースのデータが入力される。レースデータは、図22に示すレースインデケータ52の表示を行うために用いられているものとほぼ同一のものであり、レースのリアルタイム進行状態を示す。これは、これを収集し管理する図1に示すレース結果メモリ459から競馬場ネットシステム5を介して入力する。シュミレーションデータは、メモリ407内のレースシュミレーションデータメモリ593から入力する。
【0197】
各データの入力後、シュミレーションデータをレースデータで補正し(S2560)、これに基づいて、先頭ゴール馬と2着ゴール馬を算出する(S2570)。レースデータでの補正は、シュミレーションデータを実際のレース状態で補正することにより、シュミレーションと、実際とのギャップを埋めるために行われる。例えば、シュミレーションでは、1000メートルに達しているはずであるが、実際には970メートルである場合に、シュミレーションのデータを1000から970に補正する処理を行う。
【0198】
先頭ゴール馬と、2着ゴール馬との算出は、補正後のシュミレーションデータによって行なう。例えば、ゴールの距離に達するのが1番短時間であると算出された馬が1着であり、2番目に短時間であると算出された馬が2着馬である。この予想結果は、実際の走行状態が大きく反映される。例えば、補正前のシュミレーションによる着順が1番であったとしても、実際に遅れていれば、その遅れ分がゴールに影響を与え、必ずしも1着になることがなくなる。これにより、ゴールの予測精度が、レースがゴールに近づくにしたがって高くなり、シュミレーションの信頼性が高いと感じる効果を有する。
【0199】
次に、購入馬券データ入力処理を行い(S2580)、続いて、予想配当金額算出処理を行う(S2590)。購入馬券データは、図14に示す購入馬券データメモリ799から入力する。予想配当金額の算出は、S2570にて予想した先頭ゴール馬と2着ゴール馬に対して行うものである。購入馬券が予想したものと合っているものを抽出し、それの予想配当金の合算金額を算出して、予想配当金額とする。つまりシュミレーションの結果で予測した馬券を買っていれば、それの配当金額を求める。
【0200】
配当金額を算出したら、つぎに、レース実況表示処理を行う(S2600)。レース実況表示処理では、先頭の現在位置、予想した先頭ゴール馬と、2着ゴール馬との番号(名前)、予想配当金額とをディスプレイ309に表示する。先頭の現在位置は、図47に示すように、表示803のように形成され、先頭ゴール馬と2着ゴール馬は、表示805のように形成され、予想配当金額は、表示807のように形成される。
【0201】
この様にレース実況表示処理を行うことにより、このままレースが進行したら、自分が貰えるであろう配当金額を目前にすることになり、レースの興趣が極めて高くなる。また、自分の予想がどの時点まで合っていたかが配当金額の金額高で実感されることとなり、以後のレース予想の学習効果を高めることが出来る。
【0202】
図49は、勝馬投票機返却処理ルーチンのフローチャート、図50は退場管理ルーチンのフローチャートである。勝馬投票機返却処理は、図15のS1040の詳細な処理である。この処理は、図7及び図8に示す投票機返却機221によって実行される。
【0203】
まず、勝馬投票機の受入処理が行われる(S2700)。この受入処理は、勝馬投票機201が、返却口231に挿入されると、開始される。挿入された勝馬投票機201は、詳細を図示しない格納機構811によって格納庫813に格納される。
【0204】
次いで、IDカード有りかの判断が行われる(S2710)。格納庫813に格納された勝馬投票機201にIDカード181が入っている場合には、次に勝馬投票機からIDカードを取り出す処理を実行して(S2720)、IDカードを返却する(S2730)。また、IDカード181が入っていない場合には、そのまま次の処理に移行する。IDカード181の返却は、IDカード返却口235から行う。
【0205】
IDカード181の処理の後、次に予納金残と配当金残とを読み込む(S2740)。これらの読込は、予納金の読込は、図14に示す予納金メモリから配当金の残りと、予納金の残りとを計算する。次に返却かを判断し(S2750)、返却でない場合はそのまま本ルーチンを一旦終了し、返却であると判断した場合には、次に現金での返却か否かを判断して(S2760)、現金での返却の場合には現金での出金を行い(S2770)、現金での返却でない場合には、口座に出金する(S2780)。現金での出金は、金銭出納機273によって行なう。口座への出金は、通信インタフェース265を経由して、通信回線211を経由し、口座管理システム17にデータを出力することにより実行する。口座管理システム17は、会員の与信状態の管理を行う。口座管理システム17は、会員の口座データにデータを入力する。
【0206】
以上に説明した、勝馬投票機返却処理により、借り出した勝馬投票機201を返却するとともに、予納金や配当金の精算を行うことが出来る。図50の退場管理処理は、ゲート69によって実行される処理である。まず、呼びかけ電波発射処理を行い(S2800)、次いで応答電波受信処理を行って(S2810)、応答電波がない場合には(S2820)、本ルーチンをそのまま一旦終了する。
【0207】
一方、応答電波がある場合には、ゲート一時開停止処理を行って(S2830)、係員呼び出し処理を行う(S2840)。S2800の呼びかけ電波は、勝馬投票機201への呼びかけ電波であり、ゲート69の通過位置において発射されるものであって、所定の電波型式で行われる。
【0208】
応答電波は、勝馬投票機201から発射されるものであって、呼びかけ電波を受信したときに、所定の電波型式で発射されるものである。本処理により、勝馬投票機をゲート69の外に持ち出そうとすると、警報が発せられ、不正な持ち帰りを防止することが出来る。
【0209】
図51は、通信ネットワークを利用した競馬投票システムの構成図、図52は、その端末の構成図である。図51に示すように、通信ネットワーク競馬投票システム821は、請求項6の一態様に対応する説明であって、競馬場統合システム1の付属機能として構成され、公衆通信ネット825と、ホーム遊技場827とから構成される。競馬統合システム1は、通信ネットワーク競馬システム823がインターフェース機能を有する。公衆通信システム1は、通信回線831と、中継交換機の833とを備えて構成される。公衆通信ネット825は、例えば、公衆電話回線や、専用線、或いはインターネットなどの通信ネットが用いられる。
【0210】
ホーム遊技場827は、図52に示すように、回線接続器835と、ホームネット回線網837と、ネットワークコンピュータ839と、ホームモニタシステム841と、ネットワークタブレット843とを備えている。ホームネット回線網837は、データ伝送ワイヤー847と、ターミナル849とを備えている。ネットワークコンピュータ839は、ターミナル849に接続される。
【0211】
ネットワークコンピュータ839は、図示しない通信管理コンピュータを備え、通信回線831を介して通信ネットワーク競馬システム823とデータリンクされる。ネットワークコンピュータ839は、画像、及び音響出力を、ホームモニタシステム841によって行なう。ホームモニタシステム841は、通常は、有線テレビ放送や、パブリックテレビ放送の受信機として機能する。
【0212】
ネットワークタブレット843は、ネットワークコンピュータ839と、ホームモニタシステム841をリモートコントロールする。ネットワークタブレット843は、勝馬投票機201のタブレット301とほぼ同様の構成を備えている。ホームモニタシステム841は、勝馬投票機201の表示部303とほぼ同様の表示を行う。ネットワークコンピュータ839は、ネットワークタブレット843と、ホームモニタシステム841を、勝馬投票機201とほぼ同様に機能させ、ホーム遊技場827があたかも競馬場41の片隅にあるように動作させる。
【0213】
以上に説明した通信ネットワーク競馬投票システム821を利用することにより、競馬場41に実際に出かけることなく、競馬場41で勝馬投票機201を操作して、興趣のある競馬を楽しむのとほぼ同様の楽しみを得ることが出来る。通信ネットワーク競馬投票システム821の場合には、与信口座による勝馬投票のみが、金銭のやりとりを伴う勝馬投票に参加することができる。なお、通信ネットワーク競馬投票システム821の場合には、実際の金銭のやりとりを伴わないゲーム競馬を行う構成も備える。
【0214】
以上に説明した競馬場統合システム1は、各競走馬のレース状態を競走条件や周囲状態や、周囲環境毎に分別して、詳細にサンプリングして、データベース化するとともに、このデータベースの条件を次に行われるレースのレース状況のシュミレーションに利用している。そして、このシュミレーションを、入場者に提供して、勝馬の予想の参考データとして提供する構成を完備している。
【0215】
しかも、レースのシュミレーションでは、時々刻々変化する順位状態をビジュアルで、入場者に提供し、勝馬投票者の第六感との相違を、ニュアンスの段階で得ることが出来る構成を提供している。また、これらの情報を得ることを、入場者が各自手にする勝馬投票機201の各々がそれぞれ各自独自に得ることが出来る。
【0216】
その上、シュミレーションの結果は、ゴール時点の馬までも特定しているので、その情報をそのまま信じて、勝馬投票を行うことが出来、素人でも、プロと同様に、十分なデータの吟味を行った上での勝馬投票が可能になる。また、シュミレーション結果が、自分が足で稼いだ情報と僅かに相違するような場合には、これを簡単に補正して、新たなシュミレーションを行って、勝馬を予想することが出来る。
【0217】
また、シュミレーションの結果の勝馬予想の結果から、それを尊重した投票馬券を自動的に選択してくれるので、勝馬を正確に予想していたのにもかかわららず、知識や注意力が不足して、みすみす当たり馬券の購入を逃してしまうと言うことがなくなる。
【0218】
しかも、シュミレーションの結果による購入馬券を、そのまま購入するというように選択しておけば、購入予算の指定のみで、自動的に勝馬投票を実行するため、便利である。上記、各種利点を、全て無線ハンディタイプの勝馬投票機201と、ホームモニタシステム841とで、漏れなく得ることが出来る。
【0219】
なお、本発明は、競馬について実施例を説明したが、これに限定されるものでなく、公正なレースがレーシングコース上で行われ、それに対して何らかの金銭や物品を賭けたり投票したりする競技、例えば、競艇、競輪、ドックレース、オートレース、ストックカーレース、トラックレース、クロスカントリーレース、マラソン、障害物レースなどの陸上競技や水上競技、ヨットレース、パワーボートレース、ドラックカーレース、サバイバルレース、狩猟ゲーム、生き残りゲーム、ローラーゲーム、格闘技、サッカーや野球などのボールゲーム、など全ての距離や時間、スピード競走、勝負、生き残りを伴う同種の競技、経済状況をシュミレーションする株式投資や商品投資、株式投機、商品投機、運気の流れをシュミレーションするカジノのベットに適用可能である。
【0220】
図53は、ギャンブル場システム901の全体構成図、図54は、ゲーム管理ユニット903のブロック図、図55は、ゲーム投票機905のブロック図、図56は、ゲーム投票機905の平面図である。図53〜図56は、請求項10の一態様の説明を示す。
【0221】
ギャンブル場システム901は、図53に示すように、ゲーム機であるルーレットテーブル907と、ルーレットテーブル907の上部に位置して、ゲームの進行状態をモニタするゲーム管理ユニット903と、ゲーム管理ユニット903から指令を受けるゲーム投票機905とから構成されている。
【0222】
ゲーム管理ユニット903は、CPU911と、RAM913と、ROM915と、入出力インタフェース917と、入力インタフェース919と、出力インタフェース921と、ディスプレイコントローラ923と、ホスト通信インタフェース925とを備えている。
【0223】
入出力インタフェース917には、赤外線発光素子ドライバ927と、ボール位置検出回路929とが接続されている。赤外線発光素子ドライバ927には、赤外線発光素子信号出力装置931が接続されている。ボール位置検出回路929には、画像入力回路933が接続されていて、これには、ビデオカメラ935が接続されている。
【0224】
ディスプレイコントローラ923には、データディスプレイ937と、ビデオディスプレイ939が接続されている。ビデオディスプレイ939には、画像入力回路933から、ビデオ信号が入力される。入力インタフェース919には、レシーバ941が接続されている。レシーバには、マイクロ波帯のアンテナ943が接続されている。
【0225】
出力インタフェース921には、トランスミッタ945が接続されている。トランスミッタ945にはアンテナ947が接続されている。トランスミッタ945は、ゲーム投票機905にデータを送信する。レシーバ941は、ゲーム投票機905からのデータを受信する。ビデオカメラ935は、ルーレットテーブル907上の画像を撮像する。ホスト通信インタフェース925は、図示しないホストシステムとの間で、ゲーム状態のデータの通信を行う。
【0226】
ボール位置検出回路929は、ボールの位置を検出する。ビデオディスプレイ939は、ルーレット上の画像をそのまま表示する。データディスプレイ937は、ベット状態を表示する。ゲーム投票機905は、CPU951と、ROM953と、RAM955と、出力インタフェース959と、入力インタフェース961とを備えている。出力インタフェース959には、トランスミッタ963が接続されており、これにはアンテナ965が接続されている。出力インタフェース959は、投票データを、ゲーム管理ユニット903に送信する。
【0227】
入力インタフェース961には、タブレット967が接続されている。タブレット967には、ベットデータが入力される。画像プロセッサ957には、画像合成回路969が接続されている。画像合成回路969には、レシーバ971が接続されており、レシーバ971には、アンテナ973が接続されている。画像合成回路969は、ゲーム管理ユニット903からのビデオ画像を受信して画像メモリ975に出力する。画像メモリ975は、ディスプレイ977にそのビデオ画像を出力する。ディスプレイ977には、ペン入力コントローラ979が接続されており、入力ペン979Aによるペン入力を受け入れる。
【0228】
ゲーム投票機905は、図56の形状を備え、タブレット967と、入力ペンとを用いて、図示しないベット処理ルーチンによって所定のゲームや賭を行う構成を備える。これにより、ルーレットテーブル907に実際に行くことなくどこにいてもハンドヘルドで、ルーレットゲーム賭博を楽しむことが出来る。
【0229】
なお、ここでは、ルーレットの例を示したが、これに限定をされるものでなく、カジノで行われる全てのギャンブルゲームに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0230】
【図1】競馬場統合システム1の全体ブロック図である。
【図2】競馬場41の配置図である。
【図3】馬場43の配置図である。
【図4】馬座標出力装置81のブロック図である。
【図5】投票機貸与機111の正面図である。
【図6】投票機貸与機111のブロック図である。
【図7】投票機返却機221の正面図である。
【図8】投票機返却機221のブロック図である。
【図9】勝馬投票機201の外観図である。
【図10】勝馬投票機201の右側面図である。
【図11】勝馬投票機201の正面図である。
【図12】勝馬投票機201の正面図である。
【図13】勝馬投票機のタブレット301の配置図である。
【図14】勝馬投票機201のブロック図である。
【図15】競馬場ルーチンのフローチャートである。
【図16】勝馬投票機貸与処理ルーチンのフローチャートである。
【図17】レース結果メモリへのデータサンプリングの説明図である。
【図18】競走馬レコードデータベースの説明図である。
【図19】競走馬の走行状態の説明図である。
【図20】レコードデータベースの一例の説明図である。
【図21】レコードデータベースの一例の説明図である。
【図22】レースインディケータの説明図である。
【図23】レースシュミレーション処理ルーチンのフローチャートである。
【図24】レース情報収集処理機能手段573の説明図である。
【図25】全体平均線の説明図であって、最遅範囲線、遅半範囲平均線、全体平均線、速半範囲平均線、最速範囲線を示す競走馬走行状態グラフである。
【図26】レースシュミレーションデータ作成処理である。
【図27】レースシュミレーションデータメモリ593の説明図である。
【図28】レースシュミレーションサービスの説明図である。
【図29】レースシュミレーション画像表示処理ルーチンのフローチャートである。
【図30】シュミレーション表示データの生成処理ルーチンのフローチャートである。
【図31】レースシュミレーション画像合成ユニットのブロック図である。
【図32】購入馬券データ作成処理ルーチンのフローチャートである。
【図33】重複パターンと、購入候補馬券との対応の説明図である。
【図34】重複パターンの説明図である。
【図35】馬勢入力処理の説明図である。
【図36】馬調補正特性の説明図である。
【図37】馬調入力画面の説明図である。
【図38】時間範囲の説明図である。
【図39】カスタマイズレースシュミレーションデータ作成処理の説明図である。
【図40】購入馬券データ作成処理ルーチンのフローチャートである。
【図41】馬券購入処理のフローチャートである。
【図42】馬券購入処理の動作の説明図である
【図43】購入金額決定処理の説明図である。
【図44】選択枠内に表示する購入金額変更画面の説明図である。
【図45】勝馬投票機管理処理ルーチンのフローチャートの説明図である。
【図46】勝馬投票精算処理ルーチンのフローチャートである。
【図47】レース中のディスプレイ309のレース中表示の説明図である。
【図48】レース中表示処理ルーチンのフローチャートである。
【図49】勝馬投票機返却処理ルーチンのフローチャートである。
【図50】退場管理ルーチンのフローチャートである。
【図51】通信ネットワークを利用した競馬投票システムの構成図である。
【図52】競馬投票システム端末の構成図である。
【図53】ギャンブル場システム901の全体構成図である。
【図54】ゲーム管理ユニット903のブロック図である。
【図55】ゲーム投票機905のブロック図である。
【図56】ゲーム投票機905の平面図である。
【符号の説明】
【0231】
1…競馬場統合システム、3…中央統轄ユニット、5…競馬場ネットシステム、7…投票管理システム、41…競馬場、81…馬座標出力装置、111…投票機貸与機、181…IDカード、201…勝馬投票機、221…投票機返却機、821…通信ネットワーク競馬システム、901…ギャンブル場システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
競馬、競艇、競輪、オートレースなどのレースを行うレース場と、該レース場の周囲に位置するレース場施設と、上記レースへの投票数を集計する投票集計手段とを備えたギャンブル場統合装置において、所定のレースへの投票を入力する投票入力手段と、該投票入力手段の入力データを無線によって送信する投票データ送信手段と、上記レース場施設に配設され、上記投票データ送信手段から送信された投票入力手段の入力データを受信する投票データ受信手段と、該投票データ受信手段が受信した投票入力手段の入力データを上記投票集計手段に出力する投票取次手段とを備えたギャンブル場統合装置。
【請求項2】
請求項1の投票入力手段と、投票データ送信手段とが、双方を同時に携帯することが可能に構成された携帯型であることを特徴とするギャンブル場統合装置。
【請求項3】
請求項1の投票データ受信手段が、構内無線LAN構成を備えることを特徴とするギャンブル場統合装置。
【請求項4】
競馬、競艇、競輪、オートレースなどのレースを行うレース場と、上記レース場のレースの進行状態を検出するレース状態検出手段と、該レース状態検出手段が検出した検出結果を分類整理して記憶するレース状態記憶手段と、該レース状態記憶手段の記憶に基づいて、次に行われるレースの進行状態をシュミレーションするシュミレーション手段と、該シュミレーション手段のシュミレーション結果を出力するシュミレーション結果出力手段とを備えることを特徴とするギャンブル場統合装置。
【請求項5】
競馬、競艇、競輪、オートレースなどのレースを行うレース場と、上記レースへの投票数を集計する投票集計手段とを備えたギャンブル場統合装置において、レース状態記憶手段の記憶に基づいて、次に行われるレースの進行状態をシュミレーションするシュミレーション手段と、所定のレースへの投票を入力する投票入力手段と、上記シュミレーション手段のシュミレーション結果に基づいて、上記投票入力手段に投票を行う投票実行手段と、該投票入力手段の入力データを無線によって送信する投票データ送信手段と、上記レース場施設に配設され、上記投票データ送信手段から送信された投票入力手段の入力データを受信する投票データ受信手段と、該投票データ受信手段が受信した投票入力手段の入力データを上記投票集計手段に出力する投票取次手段とを備えたギャンブル場統合装置。
【請求項6】
競馬、競艇、競輪、オートレースなどのレースを行うレース場と、上記レースへの投票数を集計する投票集計手段とを備えたギャンブル場統合装置において、レース状態記憶手段の記憶に基づいて、次に行われるレースの進行状態をシュミレーションするシュミレーション手段と、所定のレースへの投票を入力する投票入力手段と、上記シュミレーション手段のシュミレーション結果に基づいて、上記投票入力手段に投票を行う投票実行手段と、該投票入力手段の入力データを公衆通信回線によって送信する投票データ通信手段と、上記レース場施設に配設され、上記投票データ通信手段から送信された投票入力手段の入力データを受信する投票データ通信受信手段と、該投票データ通信受信手段が受信した投票入力手段の入力データを上記投票集計手段に出力する投票取次手段とを備えたギャンブル場統合装置。
【請求項7】
請求項5、又は請求項6の投票入力手段が、シュミレーション結果を馬の状態によって補正する馬勢補正値を入力する馬勢補正値入力手段を備え、シュミレーション手段が、上記馬勢補正値入力手段の入力値に基づいて、レースのシュミレーションに補正を加えるシュミレーション補正手段を備えることを特徴とするギャンブル場統合装置。
【請求項8】
請求項5、又は請求項6の投票実行手段が、シュミレーション結果に基づいて、先頭着順グループを分別する先頭グループ分別手段と、該先頭グループ分別手段が分別した先頭グループを投票対象に選択する投票対象選択手段とを備えることを特徴するギャンブル場統合装置。
【請求項9】
請求項5、又は請求項6の投票実行手段が、予め選択されている投票金額を投票対象に案分して1回のレースに投票する投票金額案分手段を備えることを特徴とするギャンブル場統合装置。
【請求項10】
カジノやアミューズメント施設などのインドアゲームを備えるインドアゲーム場と、上記インドアゲームの進行状態を検出し、配当を算出する配当算出手段と、所定のインドアゲームへの賭を入力する賭入力手段と、該賭入力手段の入力データを無線、又は公衆通信回線によって送信する賭データ送信手段と、上記賭データ送信手段から送信された賭入力手段の入力データを受信する賭データ受信手段と、該賭データ受信手段が受信した賭入力手段の入力データを上記配当算出手段に出力する賭取次手段とを備えたギャンブル場統合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【公開番号】特開2006−216074(P2006−216074A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−73295(P2006−73295)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【分割の表示】特願平10−190346の分割
【原出願日】平成7年7月14日(1995.7.14)
【出願人】(399031827)エイディシーテクノロジー株式会社 (163)
【Fターム(参考)】