説明

クプレドキシン由来ペプチドの修飾及びその使用方法

本発明は、薬物動態特性の向上された薬理活性を有する修飾クプレドキシン由来ペプチド及びこの薬理活性に関連する種々の症状に罹患している哺乳動物を処置するためのその使用方法を提供する。クプレドキシン由来ペプチドの修飾体には、ペプチドの血漿半減期を延長し、薬理活性の比活性を増大させ、免疫原性を低下させ、ペプチドの生体内変換を低減させる、アミノ酸配列バリアント及び構造誘導体が含まれる。修飾クプレドキシン由来ペプチドは、癌、不適切な血管形成に関連する症状、ウイルス感染及び細菌感染、特にHIV及びマラリア、エフリンシグナル伝達に関連する症状について哺乳動物を処置する方法及び診断化合物等のカーゴ化合物を癌細胞に送達する方法に使用することができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
修飾残基を有するクプレドキシン又はクプレドキシンの切断型を含む単離されたペプチドであって、野生型クプレドキシンの少なくとも1つの薬理活性を有する、単離されたペプチド。
【請求項2】
前記野生型クプレドキシンの薬理活性が、(1)哺乳動物の癌細胞に移入すること、(2)哺乳動物の非癌細胞に移入しないこと、(3)哺乳動物の前悪性細胞に移入すること、(4)哺乳動物の癌細胞を死滅させること、(5)哺乳動物の前悪性細胞を死滅させること、(6)哺乳動物の癌細胞の成長を抑制すること、(7)HIV−1感染を抑制すること、(8)マラリア感染赤血球の寄生虫血症を抑制すること、(9)エフリンシグナル伝達系に干渉すること、及び(10)血管形成を阻害することからなる群の1又は複数から選択される、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項3】
野生型クプレドキシンと比較して少なくとも1つの向上された薬物動態特性を有する、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項4】
前記修飾残基が、環化された2個以上の残基を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項5】
前記残基が酵素的環化によって環化されている、請求項4に記載の単離されたペプチド。
【請求項6】
前記環化残基がチオエーテルを含む、請求項4に記載の単離されたペプチド。
【請求項7】
前記環化残基がラクタムブリッジを含む、請求項4に記載の単離されたペプチド。
【請求項8】
前記チオエーテルが、デヒドロアラニン残基及びデヒドロブチリン残基へのシステイン残基の付加によって形成される、請求項6に記載の単離されたペプチド。
【請求項9】
前記デヒドロアラニン残基及びデヒドロブチリン残基が、それぞれセリン及びスレオニンの脱水に由来する、請求項8に記載の単離されたペプチド。
【請求項10】
前記少なくとも1つの向上された薬物動態特性が、(1)患者の体内で生体内変換を受けにくいこと、(2)患者の体からよりゆっくりと排泄されること、(3)三次構造の安定性向上、及び(4)より長い血漿半減期からなる群の1又は複数から選択される、請求項3に記載の単離されたペプチド。
【請求項11】
前記クプレドキシンが、緑膿菌、フォルミジウム・ラミノスム、ウルバ・ペルツシス、鉄酸化細菌、アクロモバクター・サイクロクラステス、シュードモナス・シリンゲ、髄膜炎菌、腸炎ビブリオ、気管支敗血症菌、百日咳菌、クロロフレクサス・アウランティアカス、及び淋菌からなる群から選択される生物に由来する、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項12】
前記クプレドキシンが、アズリン、プラストシアニン、ラスチシアニン、シュードアズリン、オーラシアニン、ステラシアニン、キュウリ塩基性タンパク質、及びアズリン様タンパク質からなる群から選択される、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項13】
前記クプレドキシンが配列番号1〜12からなる群から選択される、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項14】
配列番号13〜47からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項15】
配列番号1〜12からなる群から選択される配列に対して少なくとも90%の同一性を有する、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項16】
より加水分解されにくい、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項17】
前記修飾残基が、アスパラギン又はセリン以外のアミノ酸残基で置換されたクプレドキシン中の1又は複数のアスパラギン残基又はセリン残基を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項18】
前記アスパラギン残基又はセリン残基がグルタミン酸残基又はスレオニン残基で置換されている、請求項17に記載の単離されたペプチド。
【請求項19】
より脱アミド化されにくい、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項20】
前記修飾残基が、グリシン以外のアミノ酸残基で置換されたクプレドキシン由来ペプチドの1又は複数のグリシン残基を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項21】
前記1又は複数のグリシン残基がスレオニン残基又はアラニン残基で置換されている、請求項20に記載の単離されたペプチド。
【請求項22】
緑膿菌アズリン(配列番号1)の残基58又は63に相当する前記クプレドキシン由来ペプチド中の1又は複数のグリシン残基が置換されている、請求項21に記載の単離されたペプチド。
【請求項23】
より酸化されにくい、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項24】
前記修飾残基が、別のアミノ酸残基で置換された前記クプレドキシン由来ペプチド中の1又は複数のメチオニン残基又はシステイン残基を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項25】
ジケトピペラジン及びピログルタミン酸をより形成しにくい、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項26】
前記修飾残基が、グリシン以外のアミノ酸残基で置換された前記クプレドキシンのN末端から1、2、又は3位のグリシン残基を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項27】
前記修飾残基が、プロリン以外のアミノ酸残基で置換された前記クプレドキシンのN末端から3位以内のプロリン残基を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項28】
前記修飾残基が、アスパラギン以外のアミノ酸残基で置換された前記クプレドキシンのN末端のアスパラギン残基を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項29】
よりラセミ化されにくい、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項30】
前記修飾残基が、アミノ酸残基のD−異性体で置換された前記クプレドキシンの1又は複数のアミノ酸残基を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項31】
前記クプレドキシンの前記アミノ酸残基のそれぞれが、前記アミノ酸残基のD−異性体で置換されている、請求項30に記載の単離されたペプチド。
【請求項32】
前記クプレドキシンが配列番号45を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項33】
より分解されにくい、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項34】
前記修飾残基が前記クプレドキシンのN末端のアセチル化を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項35】
前記修飾残基が前記クプレドキシンのC末端のアミド化を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項36】
前記修飾残基が三次構造の安定性を向上させる、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項37】
前記修飾残基が少なくとも1つのα−ヘリックスの安定性を向上させる、請求項36に記載の単離されたペプチド。
【請求項38】
前記修飾残基がラクタムブリッジを含む、請求項36に記載の単離されたペプチド。
【請求項39】
前記修飾残基が非天然アミノ酸を含む、請求項36に記載の単離されたペプチド。
【請求項40】
前記修飾残基がα−アミノ−イソ酪酸を含む、請求項36に記載の単離されたペプチド。
【請求項41】
グリシン、プロリン、セリン、アスパラギン酸、アラニン、スレオニン、バリン、グルタミン、アスパラギン、システイン、ヒスチジン、リジン、及びアルギニンからなる群から選択される前記クプレドキシン由来ペプチドの少なくとも1つのアミノ酸残基が、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、グルタミン酸、チロシン、トリプトファン、メチオニン、及びα−アミノ−イソ酪酸からなる群から選択されるアミノ酸残基で置換されている、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項42】
配列番号34〜44からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項43】
前記クプレドキシンの2つ以上のリジン残基が、i(i+4)のスペーシングでε−(3,5−ジニトロベンゾイル)−リジン残基で置換されている、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項44】
前記クプレドキシンが、配列番号1を含み、前記修飾残基が、配列番号1の残基53〜56、58〜64、及び68〜70からなる群から選択される1又は複数におけるものである、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項45】
前記修飾残基が、天然アミノ酸に対応するオレフィン含有テザーを有するα,α−二置換非天然アミノ酸で置換された前記クプレドキシン中の1又は複数対の天然アミノ酸残基を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項46】
前記クプレドキシンが、配列番号1を含み、前記修飾残基が、配列番号1の残基53〜56、58〜64、及び68〜70からなる群から選択される1又は複数におけるものである、請求項45に記載の単離されたペプチド。
【請求項47】
前記修飾残基が、カテプシンBにより切断可能な結合によりPep42(配列番号3505)に融合した残基を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項48】
前記修飾残基が光学活性アミノ酸を含む、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項49】
請求項1に記載の単離されたペプチド及び薬学的に許容されるキャリアを含む、医薬組成物。
【請求項50】
治療有効量の請求項1に記載の単離されたペプチドを哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項51】
前記哺乳動物がヒトである、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
クプレドキシンの1又は複数のアミノ酸残基の修飾であって、野生型クプレドキシンの少なくとも1つの薬理活性を保持する修飾
を含む、クプレドキシンの薬物動態特性を向上させる方法。
【請求項53】
前記修飾が、1又は複数の残基の環化を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記修飾が、前記クプレドキシン中の天然アミノ酸の非天然アミノ酸による置換を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記修飾が、前記クプレドキシンのαヘリックス含量を増加させることを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項56】
前記修飾が、前記クプレドキシンにラクタムブリッジを付加することを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項57】
前記修飾が、酵素による翻訳系を用いた非天然アミノ酸の付加を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項58】
前記クプレドキシンが、配列番号13又は配列番号13の切断型を含む、請求項52に記載の方法。
【請求項59】
前記クプレドキシンが、配列番号1又は配列番号1の切断型からなる、請求項52に記載の方法。
【請求項60】
ナノ粒子にコンジュゲートしている、請求項1に記載の単離されたペプチド。
【請求項61】
前記ナノ粒子が貴金属である、請求項60に記載の単離されたペプチド。
【請求項62】
前記貴金属が金である、請求項61に記載の単離されたペプチド。
【請求項63】
電子移動経路を介してナノ粒子にコンジュゲートしている、請求項60に記載の単離されたペプチド。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図12E】
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【図12F】
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【図12G】
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【図12H】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31A】
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【図31B】
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【図32】
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【図33A】
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【図33B】
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【図34A】
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【図34B】
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【図35】
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【図36A】
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【図36B】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41A】
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【図41B】
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【図41C】
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【図41D】
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【図42】
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【図43A】
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【図43B】
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【図43C】
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【図44A】
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【図44B】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【公表番号】特表2012−518647(P2012−518647A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−551255(P2011−551255)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【国際出願番号】PCT/US2010/024778
【国際公開番号】WO2010/096681
【国際公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(511148754)シーディージー セラピューティクス,インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】