説明

クライアント装置およびクライアント制御プログラム

【課題】インターネット上のサーバ装置にて提供される任意のWebページを閲覧するためのクライアント装置において、例えばブックマークに登録したユーザが利用したいWebページの利用したい部分を、スクロール表示を要することなく、直ちに表示する。
【解決手段】Webブラウザによってユーザ所望のWebページを表示装置に表示させ、ページスクロール操作、入力フォームに対する文字入力操作などの所望の表示変更操作を行った後にブックマークの登録を指示すると、その時点でのページの表示状態に対応しているURL/表示状態設定値(ウインドウサイズ,フォントサイズ,ズーム率)/表示位置/DOM要素の状態変更Scriptコードからなるブックマーク情報(24a)が生成されて保存される。そして前記登録されたブックマークから所望のページの表示を指示すると、そのブックマーク情報(24a)に従って前記ブックマーク時におけるWebページの表示状態が再現される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネット上のサーバ装置にて提供される任意のWebページを閲覧するためのクライアント装置およびクライアント制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
PC(Personal Computer)や携帯端末のWebブラウザにおいて、ブックマーク機能が広く一般に利用されている。このブックマーク機能を利用すれば、ユーザがよく閲覧するWebページのURL(Uniform Resource Locator)を簡単に登録でき、この登録されたURLに従いユーザ所望のWebページを容易に閲覧することができる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−366581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記ブックマーク機能では、幾つもの気に入ったWebページのURLをそれぞれ気に入った名前を付けて登録し、この登録された名前を選択的に指定して所望のWebページを容易に表示させることができる。しかしながら、このブックマーク機能を利用したWebページの表示では、登録されたURLに従いアクセスしたWebページが単にその先頭から表示されるだけである。このため、例えば頻繁に閲覧するWebページにおいてそのページの末尾の方にユーザがいつも利用する入力フォームなどの部分がある場合には、ユーザは当該Webページが表示される都度、毎回そのページ最上部から末尾の方までスクロールして表示させなければならない。
【0005】
本発明は、ブックマークに登録したユーザが利用したいWebページの表示形態を直ちに表示することが可能になるクライアント装置およびクライアント制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1は、インターネットを介して取得したWebページを表示部に表示すると共に、その表示部における当該Webページの表示形態を所望する表示形態に変更可能なクライアント装置であって、所望する表示形態に変更されたWebページが表示されている状態にあってブックマーク登録の指示があった際は、そのWebページのその時点での表示形態の設定情報を特定し、その特定された設定情報を当該Webページのアドレスと共に記録する記録手段と、ブックマーク表示の指示があった際は、前記記録手段に記録された前記アドレスと設定情報とを取得し、前記アドレスに基づいて前記ネットワークを介して最新のWebページを取得するページ取得手段と、前記ページ取得手段で取得したWebページの表示形態を前記取得の設定情報に基づいた表示形態になるように変更して前記表示部に表示させる表示形態制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ブックマークに登録したユーザが利用したいWebページの表示形態を直ちに表示することが可能になるクライアント装置およびクライアント制御プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係るクライアント装置2を備えたサーバクライアントシステムの構成を示すブロック図。
【図2】前記クライアント装置2の電子回路の構成を示すブロック図。
【図3】前記クライアント装置2のWebブラウザプログラム23aに従い取り込まれたWebページPの全体データおよびその表示例を示す図。
【図4】図3(A)におけるWebページPを構成しているHTML(Hypertext markup language)ソースコードおよびDOM(Document Object Model)ツリー構造を示す図。
【図5】前記クライアント装置2による第1実施形態のページ表示・ブックマーク処理を示すフローチャート。
【図6】前記クライアント装置2の第1実施形態のページ表示・ブックマーク処理に伴うDOM要素制御Script生成処理を示すフローチャート。
【図7】前記クライアント装置2の第1実施形態のページ表示・ブックマーク処理に伴い取得保存されるURL/ブラウザ設定情報/表示位置情報/状態変更Script情報からなるブックマーク情報(24a)を示す図。
【図8】前記クライアント装置2によるブックマークページ表示処理を示すフローチャート。
【図9】携帯端末にてブックマークしたPC用のWebページを表示させて入力操作を行う場合の従来のブックマークによるページ表示操作手順と本発明実施形態のブックマークによるページ表示操作手順とを対比して示す図。
【図10】前記クライアント装置2による第2実施形態のページ表示・ブックマーク処理を示すフローチャート。
【図11】前記クライアント装置2の第2実施形態のページ表示・ブックマーク処理に伴い取得保存されるURL/ブラウザ設定情報/表示位置情報/実行・変更Script情報からなるブックマーク情報(24a)を示す図。
【図12】前記クライアント装置2による第3実施形態のページ表示・ブックマーク処理を示すフローチャート。
【図13】前記クライアント装置2の第3実施形態のページ表示・ブックマーク処理に伴い取得保存されるURL/ブラウザ設定情報/イベントログ情報からなるブックマーク情報(24a)を示す図。
【図14】前記クライアント装置2による第3実施形態のブックマークページ表示処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0010】
(第1実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係るクライアント装置2を備えたサーバクライアントシステムの構成を示すブロック図である。
【0011】
このサーバクライアントシステムは、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)などの通信ネットワークNを介して接続されたサーバ装置(Webサーバ)1…とクライアント装置2からなっている。
【0012】
クライアント装置2は、PCや携帯端末などの端末装置であり、ユーザ操作に応じたサーバ装置1へアクセスして当該サーバ装置1が提供するWebページを表示するWebブラウザ機能(ブラウザプログラム)23aを有している。また、クライアント装置2は、ブックマーク機能を有し、任意のWebページの表示状態において、ユーザ操作に応じて当該Webページを取り込み表示させるための情報を記憶するブックマーク情報記憶領域24aを有している。
【0013】
図2は、前記クライアント装置2の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0014】
クライアント装置2は、コンピュータとしてのCPU21を備え、このCPU21には、バス22を介してROM23、RAM24、フレームバッファRAM25が接続される。そして、このフレームバッファRAM25に書き込まれた描画データが表示装置26の表示画面データGとして表示される。
【0015】
また、CPU21には、バス22を介してキーボード,マウス,マイクなどの入力装置27、外部記憶装置28a、補助記憶装置28b、前記サーバ装置10との通信I/F(インターフェイス)29が接続される。
【0016】
CPU21は、ROM23に予め記憶されているシステムプログラムに従ってRAM24を作業用メモリとし回路各部の動作を制御するもので、入力装置27からのキー入力信号やマウス操作信号、通信I/F29を介して受信されるサーバ装置10からの受信信号などに応じて前記システムプログラムが起動され実行される。
【0017】
前記ROM23に予め記憶されるシステムプログラム(クライアント制御プログラム)としては、ユーザ操作に応じたサーバ装置1へアクセスして当該サーバ装置1が提供するWebページを表示するための前述したWebブラウザプログラム23aも含まれる。
【0018】
また、前記作業用メモリとして機能するRAM24には、任意のWebページの表示状態において、ユーザ操作に応じて当該Webページを取り込み表示させるための情報を記憶する前述したブックマーク情報記憶領域24aが確保される。
【0019】
図3は、前記クライアント装置2のWebブラウザプログラム23aに従い取り込まれたWebページPの全体データおよびその表示例を示す図である。
【0020】
図3(A)は、WebページPの全体データを示しており、このWebページPは、その先頭に「サンプル」の文字T、当該「サンプル」文字Tの下に「隠す」のボタンBk、当該「隠す」ボタンBkの下にそのボタン操作に従い隠されるメッセージ領域E、当該メッセージ領域Eの下で本ページPの末尾の手前に入力フォームの部品であるテキストボックスBoおよび「送信」ボタンBsが記述されている。
【0021】
図3(B)は、前記WebページPを取り込みその先頭から表示装置26に表示させた初期表示画面G1を示しており、ブラウザによるウインドウサイズがページPの全体サイズよりも小さいために、ページ末尾の一部が表示されない状態となっている。
【0022】
図3(C)は、前記WebページPを表示・操作した後のブックマーク時の表示画面G2を示しており、当該ページPの表示位置を少し下にスクロールしたことでページ最上部の「サンプル」の文字Tが半分画面外に出ている。また、「隠す」ボタンBkを操作したことでメッセージ領域Eが非表示になり、さらに、その下の入力フォーム部品であるテキストボックスBoに「テキスト」という文字が入力されている。
【0023】
図4は、前記図3(A)におけるWebページPを構成しているHTML(Hypertext markup language)ソースコードおよびDOM(Document Object Model)ツリー構造を示す図である。
【0024】
一般に、Webブラウザでは、WebページP内の部品をDOMのルールで取り扱う。つまり、図4(A)で示したHTMLソースコードに記述されたHTMLタグは、図4(B)で示すように親子関係を持ったDOMツリーとして配置されるので、どの親の何番目の子のタグかでWebページP内のHTML部品を一意に指定することができる。
【0025】
この第1実施形態のクライアント装置2では、ユーザ所望のWebページPで且つユーザ所望のページ内領域を表示し、且つ当該所望のページ領域内で所望のページ操作が行われた状態において、ブックマークの登録が指示された際に、その時点のウインドウサイズ,フォントサイズ,ズーム率,表示位置からなるブラウザ設定/表示位置情報を取得する。また、当該WebページPの初期状態におけるDOMツリーの各要素と比較して、前記ブックマークの登録指示までに変更されたDOM要素の情報を状態変更スクリプトコードとして生成する。そして、当該WebページPのURLと共に、前記ブラウザ設定/表示位置情報、前記DOM要素の状態変更スクリプトコードを、RAM24内のブックマーク情報記憶領域24aに保存する。
【0026】
これにより、前記ブックマーク情報記憶領域24aに保存したブックマークからWebページPを指定して開くと、前記ブックマークの登録を指示した時点と全く同じWebページPで且つユーザ所望のページ内領域が初期表示され、且つ当該所望のページ領域内で所望のページ操作が行われた後の状態として表示される。
【0027】
次に、前記構成の第1実施形態のクライアント装置2によるWebページPの閲覧機能について説明する。
【0028】
図5は、前記クライアント装置2による第1実施形態のページ表示・ブックマーク処理を示すフローチャートである。
【0029】
図6は、前記クライアント装置2の第1実施形態のページ表示・ブックマーク処理に伴うDOM要素制御Script生成処理を示すフローチャートである。
【0030】
図7は、前記クライアント装置2の第1実施形態のページ表示・ブックマーク処理に伴い取得保存されるURL/ブラウザ設定情報/表示位置情報/状態変更Script情報からなるブックマーク情報(24a)を示す図である。
【0031】
ユーザが所望のWebページを開く操作をすると、Webブラウザプログラム23aに従い、指定のURLに対応した通信ネットワークN上のWebサーバ1にアクセスされ、例えば図3(A)に示すような所望のWebページPが受信され、図3(B)に示すように当該WebページPの先頭から表示装置26に表示される(ステップS1)。
【0032】
なお、ユーザが所望のWebページを開く操作としては、他のWebページから所望のWebページへのリンクをクリックする、既存のブックマークから開く、アドレスバーにURLを直接入力する等の操作がある。
【0033】
ユーザ所望のWebページPが表示装置26に表示されると、ブラウザは当該WebページPの初期状態のDOMツリーデータをRAM24に記憶する(ステップS2)。
【0034】
そして、前記表示装置26に表示されたWebページPについて、ユーザ任意の操作によりスクロール表示、入力フォームに対する文字入力表示、ボタン操作表示などを実行させることで、例えば図3(C)に示すように、当該Webページをブックマークで開いた際に表示したい所望の状態にする。
【0035】
ここで、ブックマークの登録操作がなされると(ステップS3(yes))、ブラウザはまず当該WebページPの現在の表示状態の設定値と表示位置の情報を取得し、RAM24内のブックマーク情報記憶領域24aに記憶する(ステップS4)。
【0036】
なお、ブラウザの表示状態の設定値とは、ブラウザのウインドウサイズ、フォントサイズの既定値、ページの表示ズーム率等である。また、表示位置とは、ページの何処が表示されているかを示す値であり、例えば、表示装置26に現在表示されている画面左上の原点が、WebページPの全体でいうと何処に当たるかの座標値などを用いる。表示位置の情報としては、この他に、表示装置26の画面内の特定の位置(左上,中央等)に表示されるDOMツリー内の要素の識別子を記憶するなど、現在の画面の表示位置を再現するキーになるものなら何でもよい。
【0037】
次に、ブラウザは、図6におけるDOM要素制御Script生成処理を実行する(ステップSA)。
【0038】
このDOM要素制御Script生成処理は、例えば図3(C)で示したように現在表示中のWebページPに対応するDOMツリーの各要素の状態を、当該WebページPを開いた時、例えば図3(B)で示したような初期表示状態でのDOMツリーの各要素の状態と比較し、初期表示状態から現在の表示状態へとDOM要素の状態を変更するScriptを生成する処理である。
【0039】
すなわち、先ずDOMツリー内のDOM要素の個数をカウントするカウントデータnを“1”にセットし(ステップA1)、現在表示中のWebページP(図3(C)参照)に対応するDOMツリーデータの中から、まず1個目のDOM要素を取り出し、前記ステップS2においてRAM24内に記憶した当該WebページPを開いた初期表示状態(図3(B)参照)でのDOM要素の内容と比較する(ステップA2)。
【0040】
具体的に比較するDOM要素の項目は、表示スタイル(表示/非表示の状態,フォントサイズ/カラー,背景色,ページ内での表示位置座標)、フォームの入力値(テキストボックス文字列,チェックボックス/ラジオボタンのチェック状態,セレクトボックス選択項目)などである。これらのDOM要素の項目の状態に変更がある場合には(ステップS3(yes))、当該変更されたDOM要素の状態属性値を初期のDOM要素の値に上書きするための状態変更Scriptコードを生成する(ステップA4)。
【0041】
この後、前記カウントデータnをインクリメントして(ステップA5)、前記比較対象となるDOM要素の総個数を超えたか否かを判断し(ステップA6)、超えないと判断された場合には(ステップA6(no))、順次次のDOM要素の各項目について現在の表示状態と初期表示状態との比較処理を繰り返す(ステップA2)。
【0042】
そして、現在表示中のWebページPに対応するDOMツリーデータの中の全てのDOM要素について、ページ初期表示状態でのDOM要素との比較処理、および状態変更がある場合のScript生成処理が行われることで、前記カウントデータnが当該DOM要素の総個数を超えたと判断されると(ステップA6(yes))、図6におけるDOM要素制御Script処理を終了する。
【0043】
すると最後に、ブラウザは、現在表示中のWebページPのURLと、前記ステップS4にて取得された表示状態設定値,表示位置、ならびに前記ステップSA(DOM要素制御Script生成処理)にて生成された状態変更Scriptコードを、図7に示すように、RAM24に確保したブックマーク情報記憶領域24aに保存し(ステップS5)、前記一連のページ表示・ブックマーク処理を終了する。
【0044】
なお、前記図7におけるブックマーク情報(24a)は、前記図3(B)で示した初期表示状態から図3(C)で示した表示状態へ移行させた状態でのWebページPのブックマーク情報を示している。
【0045】
このように、ユーザ所望のWebページPを表示し、当該ページPにおいて所望の操作を行った後の状態でブックマークの登録を指示すると、その時点でのページPの表示状態に対応しているURL/表示状態設定値(ウインドウサイズ,フォントサイズ,ズーム率)/表示位置/状態変更Scriptコードからなるブックマーク情報(24a)が生成されて保存される。
【0046】
図8は、前記クライアント装置2によるブックマークページ表示処理を示すフローチャートである。
【0047】
前記ページ表示・ブックマーク処理に応じて登録されたブックマークの中から、ユーザ所望のページが指定されると、当該指定のページに対応するブックマーク情報(図7参照)がRAM24内のブックマーク情報記憶領域24aから取得され(ステップB1)、このブックマーク情報に記述されたURLのWebページPが、例えば前記図3(B)で示したように表示装置26に表示される(ステップB2)。
【0048】
するとブラウザは、前記取得されたブックマーク情報(24a)に記述されている表示状態設定値(ウインドウサイズ,フォントサイズ,ズーム率)および表示位置に従い、前記表示装置26に表示されたWebページPの表示状態を前記図3(C)で示したように設定すると共に表示位置座標を合わせて表示する(ステップB3)。
【0049】
そして最後に、前記取得されたブックマーク情報(24a)に記述されているDOM要素の状態変更Scriptコードに従い、当該WebページPの内容をブックマークしたときの状態に変更する処理を実行し、前記一連のブックマークページ表示処理を終了する(ステップB4)。
【0050】
これにより、前記ブックマークの登録を指示した時点と全く同じWebページPで且つユーザ所望のページ内領域が最初から表示され、しかも当該所望のページ領域内で所望のページ操作が行われた後の状態として表示される。
【0051】
なお、前記WebページPをその初期状態からブックマーク時の状態に変更するための状態変更Scriptコードに関しては前述のJava(登録商標) scriptコードに限らず、当該ページPの状態を変えられるものなら何でもよい。
【0052】
したがって、前記構成の第1実施形態のクライアント装置2によれば、Webブラウザ23aによってユーザ所望のWebページPを表示装置26に表示させ、ページスクロール操作、入力フォームに対する文字入力操作などの所望の表示変更操作を行った後にブックマークの登録を指示すると、その時点でのページPの表示状態に対応しているURL/表示状態設定値(ウインドウサイズ,フォントサイズ,ズーム率)/表示位置/DOM要素の状態変更Scriptコードからなるブックマーク情報(24a)が生成されて保存される。そして、前記登録されたブックマークから所望のページPの表示を指示すると、そのブックマーク情報(24a)に従って前記ブックマーク時におけるWebページPの表示状態が再現される。このため、常にWebページPの一番利用したい部分を最初に表示させることができ、スクロール操作の手間が不要になる。しかも、入力フォームの入力内容も再現されるので、例えば伝票の氏名,部署記入など、毎回決まった内容を入力するような部分の入力操作も省略することができる。
【0053】
なお、ブックマークは同じページに対し名前を変えて何個でも登録できるので、同じページにおいて状態パターンを変えた複数のブックマークを登録して使い分けることもできる。例えば、同じページを違う表示位置で開いたり、同じページの同じ入力フォームでも違う入力内容のバージョンを予め用意したりすることが可能である。
【0054】
図9は、携帯端末にてブックマークしたPC用のWebページを表示させて入力操作を行う場合の従来のブックマークによるページ表示操作手順と本発明実施形態のブックマークによるページ表示操作手順とを対比して示す図である。
【0055】
従来のブックマーク機能によりページ表示を行った場合、図9(A1)の初期表示画面G1に示すように、携帯端末上ではページの表示倍率が見易い大きさになっていないことが多いので、先ず図9(A2)に示すように、ページのズーム操作をして見易い大きさのズーム表示画面G2に調整する。
【0056】
そして、携帯端末の小画面表示では、その表示範囲が狭く、ユーザが利用したい部分が画面外にある場合が多いので、ユーザは所望の部分までスクロール操作して移動し、例えば図9(A3)に示すように、入力フォーム領域に対応する画面G3を表示させる。
【0057】
この際、特に伝票入力などの業務系のWebページの入力フォームでは、図9(A4)の画面G4に示すように、ユーザは氏名、社員No、部署名など、決まりきった定型的な基本情報を毎回繰り返し入力しなければならない。
【0058】
この後、図9(A5)の画面G5に示すように、ユーザが今回一番の入力目的としていた情報(伝票系システムなら、今回発注する製品の情報など)を入力する。
【0059】
このように、携帯端末の従来のブックマーク機能による特にPC用のWebページでの情報入力には多くの手間が発生してしまう。
【0060】
これに対し、本発明実施形態のブックマーク機能によりページ表示を行った場合は、Webページをブックマークした時点での当該ページのズーム率/表示位置/フォーム入力値などを記憶し再現するので、前記図9(A1)〜(A5)で示したように、Webページのズーム、スクロール、定型的な基本情報の入力を済まして、目的の入力フォームの画面G5に表示を合わせた状態でブックマークすれば、当該ブックマークからWebページを開いた時は、常に図9(A)→(B)に示すように、前記ズーム、スクロール、定型的な基本情報の入力が済んでいる目的の入力フォームの画面G5が直ちに表示される。よって、ユーザは直ぐに今回のWebページへの主要目的である入力操作を行うことができる。
【0061】
なお、前記第1実施形態では、ブックマークの登録操作時においてWebページのDOM要素に基づいて初期表示状態とのページ部品の比較を行い、状態変更があった場合は当該DOM要素の状態変更Scriptコードを生成してブックマーク情報(24a)として保存した。これに対し、次の第2実施形態のクライアント装置2で説明するように、ユーザ操作に応じてWebページを初期表示してからブックマーク登録するまでの間に実行されたScriptやフォーム入力などのDOM要素の変更イベントScriptを記録して保存するようにしてもよい。Webページにおけるページ部品の表示状態の変更は、主にScriptの実行やフォーム入力などによるものなので、ブックマークを開く時に前記記録されたDOM要素の変更イベントを再現すれば、ブックマーク登録時のページ表示状態を再現できる。
【0062】
(第2実施形態)
図10は、前記クライアント装置2による第2実施形態のページ表示・ブックマーク処理を示すフローチャートである。
【0063】
図11は、前記クライアント装置2の第2実施形態のページ表示・ブックマーク処理に伴い取得保存されるURL/ブラウザ設定情報/表示位置情報/実行・変更Script情報からなるブックマーク情報(24a)を示す図である。
【0064】
ユーザが所望のWebページを開く操作をすると、Webブラウザプログラム23aに従い、指定のURLに対応した通信ネットワークN上のWebサーバ1にアクセスされ、例えば図3(A)に示すような所望のWebページPが受信され、図3(B)に示すように当該WebページPの先頭から表示装置26に表示される(ステップC1)。
【0065】
この後、ユーザがブックマークの登録操作をするまでの間、表示装置26に表示中のWebページPについて、ユーザ任意の操作によりスクロール表示、入力フォームに対する文字入力表示、ボタン操作表示などが実行され、そのScriptの実行やフォームの変更が監視される(ステップC2〜C6(no)→C2)。
【0066】
そして、何らかのScriptが実行されると(ステップC2(yes))、その実行ScriptのコードがRAM24内の一時記憶領域に記憶される(ステップC3)。
【0067】
また、ユーザにより入力フォームなどのページ部品に何らかの変更が加えられると(ステップC4(yes))、その変更を再現するためのFORM変更Scriptコードが生成され、前記一時記憶領域に追加で記憶される(ステップC5)。
【0068】
この後、ユーザがブックマークの登録操作をすると(ステップC6(yes))、前記第1実施形態のステップS4と同様に、ブラウザの表示状態設定値やWebページの表示位置が取得され(ステップC7)、当該WebページのURLおよび前記ステップC2〜C5においてRAM24内に一時記憶蓄積された全てのScriptコードと共に、図11に示すように、RAM24に確保したブックマーク情報記憶領域24aに保存される(ステップC8)。
【0069】
なお、前記図11におけるブックマーク情報(24a)も、前記図3(B)で示した初期表示状態から図3(C)で示した表示状態へ移行させた状態でのWebページPに対応するブックマーク情報を示している。そして、この第2実施形態のブックマーク情報(24a)におけるScriptコードは、何らかのイベント(クリックやタイマー等)ごとに実行されるので、当該イベント毎に分けてScriptコードを格納する。すなわち、図11におけるScriptコード[1]は、該当のWebページPが表示された時に同時に実行された関数定義部分、Scriptコード[2]は、前記図3(B)で示した初期表示画面G1の「隠す」ボタンBkのクリック操作に従い起動した関数実行部分である。Scriptコード[3]は、前記図3(C)で示したブックマーク時の表示画面G2におけるテキストボックスBoへの入力イベント時に生成されたコードで、当該テキストボックスBoへの入力内容を再現するためのものである。
【0070】
このように、ユーザ所望のWebページPを表示し、当該ページPにおいて所望の操作を行った後にブックマークの登録を指示すると、当該ページPの初期表示時点からブックマーク登録時点までに実行されたScriptコードやフォーム入力などのDOM要素の変更イベントのScriptコードが記録され、同ブックマーク登録時点のページ表示状態に対応したURL/表示状態設定値(ウインドウサイズ,フォントサイズ,ズーム率)/表示位置と共に、ブックマーク情報(24a)として保存される。
【0071】
この第2実施形態のクライアント装置2によるブックマークページ表示処理を説明するためのフローチャートは、前記図8で示し説明した第1実施形態のブックマークページ表示処理と同じになる。
【0072】
すなわち、前記図10における第2実施形態のページ表示・ブックマーク処理に応じて登録されたブックマークの中から、ユーザ所望のページが指定されると、当該指定のページに対応するブックマーク情報(図11参照)がRAM24内のブックマーク情報記憶領域24aから取得され(ステップB1)、このブックマーク情報に記述されたURLのWebページPが,例えば前記図3(B)で示したように表示装置26に表示される(ステップB2)。
【0073】
するとブラウザは、前記取得されたブックマーク情報(24a)に記述されている表示状態設定値(ウインドウサイズ,フォントサイズ,ズーム率)および表示位置に従い、前記表示装置26に表示されたWebページPの表示状態を前記図3(C)で示したように設定すると共に表示位置座標を合わせて表示する(ステップB3)。
【0074】
そして最後に、前記取得されたブックマーク情報(24a)に記述されている個々の実行ScriptコードやFORM変更Scriptコードに従い、当該WebページPの内容を前記ブックマークした時点までの状態に順次変更する処理を実行し、この一連のブックマークページ表示処理を終了する(ステップB4)。
【0075】
これにより、前記第1実施形態と同様に、ブックマークの登録を指示した時点と全く同じWebページPで且つユーザ所望のページ内領域が最初から表示され、しかも当該所望のページ領域内で所望のページ操作が行われた後の状態として表示される。
【0076】
したがって、前記構成の第2実施形態のクライアント装置2によれば、Webブラウザ23aによってユーザ所望のWebページPを表示装置26に表示させ、ページスクロール操作、入力フォームに対する文字入力操作などの所望の表示変更操作を行った後にブックマークの登録を指示すると、当該ページPの初期表示時点からブックマーク登録時点までに実行されたScriptコードやフォーム入力などの変更イベントのScriptコードが記録され、同ブックマーク登録時点のページ表示状態に対応したURL/表示状態設定値(ウインドウサイズ,フォントサイズ,ズーム率)/表示位置と共に、ブックマーク情報(24a)として保存される。そして、前記登録されたブックマークから所望のページPの表示を指示すると、そのブックマーク情報(24a)に従って前記ページ初期表示時点からブックマーク時点までの該WebページPの表示状態が再現される。このため、前記第1実施形態と同様に、常にWebページPの一番利用したい部分を直ちに表示させることができ、スクロール操作の手間が不要になる。しかも、入力フォームの入力内容も再現されるので、例えば伝票の氏名,部署記入など、毎回決まった内容を入力するような部分の入力操作も省略することができる。そればかりでなく、この第2実施形態特有のものとして、ユーザが操作している間のScript実行も再現できるので、Script内の変数の値(状態フラグ等)まで忠実に再現できる効果がある。このため、ユーザが所望のWebページをブックマークから開いて引き続き操作する際に、Script内の状態フラグの値が再現されていないせいでユーザインタフェースがうまく動かない、といった不都合を解消できる。
【0077】
また、この第2実施形態におけるページ表示・ブックマーク処理では、前記第1実施形態と異なり、ブックマーク登録時に全てのDOM要素を走査し状態比較する等の特別処理を必要としないので、ブックマーク登録処理の負荷が軽く高速になる利点もある。
【0078】
この第2実施形態において、前記WebページPの初期表示状態からブックマーク登録時までの状態変更の監視対象となるScriptに関しては、前述のJava(登録商標) scriptの他、Flashコンテンツ内でのAction Scriptの実行や入力部品変更を監視して記録するなど、その監視手段を複数使用してより高度にブックマーク登録時の状態を再現するようにしてもよい。
【0079】
なお、前記第2実施形態では、所望のWebページPのブックマーク登録時点における当該ページPの状態を再現するために、該ページPの初期表示状態からブックマーク登録時点までの実行ScriptやFORM変更ScriptのScriptコードを記録する構成とした。これに対し、次の第3実施形態のクライアント装置2で説明するように、所望のWebページPの初期表示状態からブックマーク登録時点までのユーザの入力デバイス(キー,マウス,ペン等)による入力イベントログを記録し、ブックマークから該ページPを開いた時にこのログを再生する構成としてもよい。ここで、入力イベントを監視しそのログを記録したり、ブックマークを開く時にログを再生したりする機能は、ブラウザではなく外部プログラムに依存してもよい。
【0080】
(第3実施形態)
図12は、前記クライアント装置2による第3実施形態のページ表示・ブックマーク処理を示すフローチャートである。
【0081】
図13は、前記クライアント装置2の第3実施形態のページ表示・ブックマーク処理に伴い取得保存されるURL/ブラウザ設定情報/イベントログ情報からなるブックマーク情報(24a)を示す図である。
【0082】
ユーザが所望のWebページを開く操作をすると、Webブラウザプログラム23aに従い、指定のURLに対応した通信ネットワークN上のWebサーバ1にアクセスされ、例えば図3(A)に示すような所望のWebページPが受信され、図3(B)に示すように当該WebページPの先頭から表示装置26に表示される(ステップD1)。
【0083】
ここで、前記WebページPの初期表示状態におけるウインドウサイズ、フォントサイズの既定値,表示ズーム率等のブラウザ設定情報を取得する(ステップD2)。なお、例えばクライアント装置2が携帯端末でなくPCであってその表示画面内の一部領域に前記WebページPをウインドウで表示させた場合には、マウスカーソルの位置、表示画面内のウインドウ位置等も取得する。
【0084】
この後、ブラウザは、ユーザ操作によるブックマークの登録指示が判断されるまで、同ユーザ操作による全ての入力を監視し、キー,マウスなどによる入力イベントが発生した場合に、そのイベントログをRAM24内の一時記憶領域に記憶する(ステップD3〜D5(no)→D3)。
【0085】
そして、ユーザ操作によるブックマークの登録指示が判断されると(ステップD5(yes))、ブラウザは、表示中のWebページPのURLや前記ウインドウサイズ,フォントサイズの既定値,表示ズーム率等のブラウザ設定情報と共に、図13に示すように、前記RAM24内に記憶し蓄積したイベントログをブックマーク情報記憶領域24aに記憶する(ステップD6)。
【0086】
なお、前記図13におけるブックマーク情報(24a)も、前記図3(B)で示した初期表示状態から図3(C)で示した表示状態へ移行させた状態でのWebページPに対するブックマークの登録指示に伴い生成保存されたブックマーク情報を示している。
【0087】
すなわち、前記図13におけるブックマーク情報(24a)において、URLおよびウインドウサイズ,フォントサイズ,ズーム率からなるブラウザ設定情報については、前記第1,第2実施形態における図7,図11で示したURL/ブラウザ設定情報と同じになる。そして、この第3実施形態のブックマーク情報(24a)に含まれるイベントログとしては、マウスが動いたり(Mouse Moveイベント)、ページがクリックされたり(Clickイベント)、キー入力がされたり(Key Press / Key Releaseイベント)といったユーザによる全ての入力操作に対応した履歴が保存される。
【0088】
図14は、前記クライアント装置2による第3実施形態のブックマークページ表示処理を示すフローチャートである。
【0089】
この第3実施形態のブックマークページ表示処理(図14)における基本的な処理の流れは、前記第1,第2実施形態におけるブックマークページ表示処理(図8)と略同様になるが、図8におけるScriptコードの実行処理(ステップB4)が、図14ではイベントログの再現処理(ステップE4)になるところが異なる。また、Webページ内での表示位置合わせが、前記イベントログの再現処理(ステップE4)に含まれるので、図8のステップB3にてブラウザ設定合わせ処理と共に必要とした表示位置合わせは、図14のステップE3では不要になる。
【0090】
すなわち、前記図12における第3実施形態のページ表示・ブックマーク処理に応じて登録されたブックマークの中から、ユーザ所望のページが指定されると、当該指定のページに対応するブックマーク情報(図13参照)がRAM24内のブックマーク情報記憶領域24aから取得され(ステップE1)、このブックマーク情報に記述されたURLのWebページPが,表示装置26に表示される(ステップE2)。
【0091】
するとブラウザは、前記取得されたブックマーク情報(24a)に記述されている表示状態設定値(ウインドウサイズ,フォントサイズ,ズーム率)に従い、前記表示装置26に表示されたWebページPの表示状態を例えば前記図3(B)で示したように設定する(ステップE3)。
【0092】
そして最後に、前記取得されたブックマーク情報(24a)に記述されている個々のイベントログに従い、このWebページPをブックマーク登録した際にその初期表示状態からユーザが行っていた全ての入力操作に対応したイベント処理を実行して再現し、一連のブックマークページ表示処理を終了する(ステップE4)。
【0093】
これにより、前記第1,第2実施形態と同様に、ブックマークの登録を指示した時点と全く同じWebページPで且つユーザ所望のページ内領域が最初から表示され、しかも当該所望のページ領域内で所望のページ操作が行われた後の状態として表示される。
【0094】
したがって、前記構成の第3実施形態のクライアント装置2によれば、Webブラウザ23aによってユーザ所望のWebページPを表示装置26に表示させ、ページスクロール操作、入力フォームに対する文字入力操作などの所望の表示変更操作を行った後にブックマークの登録を指示すると、当該ページPの初期表示時点からブックマーク登録時点までに実行された全ての入力操作イベントのイベントログが記録され、同ブックマーク登録時点のページ表示状態に対応したURL/表示状態設定値(ウインドウサイズ,フォントサイズ,ズーム率)と共に、ブックマーク情報(24a)として保存される。そして、前記登録されたブックマークから所望のページPの表示を指示すると、そのブックマーク情報(24a)に従って前記ページ初期表示時点からブックマーク時点までの該WebページPの表示状態が再現される。このため、前記第1,第2実施形態と同様に、常にWebページPの一番利用したい部分を直ちに表示させることができ、スクロール操作の手間が不要になる。しかも、入力フォームの入力内容も再現されるので、例えば伝票の氏名,部署記入など、毎回決まった内容を入力するような部分の入力操作も省略することができる。そればかりでなく、ユーザが操作している間の全ての入力イベントを再現できるので、ページ操作に従った変数の値(状態フラグ等)まで忠実に再現できる効果がある。このため、ユーザが所望のWebページをブックマークから開いて引き続き操作する際に、状態フラグの値が再現されていないせいでユーザインタフェースがうまく動かない、といった不都合を解消できる。
【0095】
また、この第3実施形態におけるページ表示・ブックマーク処理では、前記第1実施形態と異なり、ブックマーク登録時に全てのDOM要素を走査し状態比較する等の特別処理を必要としないので、ブックマーク登録処理の負荷が軽く高速になる利点もある。
【0096】
なお、この第3実施形態では、個々のユーザが所望のWebページのページ表示状態を再現するためにブックマークを登録する場合について説明したが、前記URLを含んだ個々のブックマーク情報(24a)を他のユーザのクライアント装置2との間で送信/受信できる構成とし、他のユーザにおいてWebページPの操作ガイドビデオのように表示させてもよい。この際、マウスカーソルが目立つように形やサイズを変えたり、キー入力があった箇所をハイライト表示したり、見易いようにマウスカーソルの移動を低速にする等のエフェクト機能を付けると、より効果的である。
【0097】
なお、前記各実施形態において記載したクライアント装置2による各処理の手法、すなわち、図5のフローチャートに示す第1実施形態のページ表示・ブックマーク処理、図6のフローチャートに示す前記第1実施形態のページ表示・ブックマーク処理に伴うDOM要素Script生成処理、図8のフローチャートに示すブックマークページ表示処理、図10のフローチャートに示す第2実施形態のページ表示・ブックマーク処理、図12のフローチャートに示す第3実施形態のページ表示・ブックマーク処理、図14のフローチャートに示す前記第3実施形態のページ表示・ブックマーク処理に伴うブックマークページ表示処理等の各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録装置28aの媒体に格納して配布することができる。そして、クライアント装置2のコンピュータ(CPU21)は、この外部記録装置28aの媒体に記憶されたプログラムを記憶装置(フラッシュROM23やRAM24)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明したブックマーク登録したWebページの再現機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0098】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(N)上を伝送させることができ、この通信ネットワーク(N)に接続されたコンピュータ装置(プログラムサーバ)から前記のプログラムデータを取り込んで記憶装置(フラッシュROM23やRAM24)に記憶させ、前述したブックマーク登録したWebページの再現機能を実現することもできる。
【0099】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【符号の説明】
【0100】
1 …サーバ装置
2 …クライアント装置
21 …CPU
22 …バス
23 …ROM
23a…ブラウザプログラム
24 …RAM
24a…ブックマーク情報記憶領域
25 …フレームバッファRAM
26 …表示装置
27 …入力装置
28a…外部記憶装置
28b…補助記憶装置
29 …通信I/F
N …通信ネットワーク
T …ページ文字
Bk…「隠す」ボタン
E …メッセージ領域
Bo…テキストボックス
Bs…「送信」ボタンBs
G1…初期表示画面
G2…ブックマーク時表示画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットを介して取得したWebページを表示部に表示すると共に、その表示部における当該Webページの表示形態を所望する表示形態に変更可能なクライアント装置であって、
所望する表示形態に変更されたWebページが表示されている状態にあってブックマーク登録の指示があった際は、そのWebページのその時点での表示形態の設定情報を特定し、その特定された設定情報を当該Webページのアドレスと共に記録する記録手段と、
ブックマーク表示の指示があった際は、前記記録手段に記録された前記アドレスと設定情報とを取得し、前記アドレスに基づいて前記ネットワークを介して最新のWebページを取得するページ取得手段と、
前記ページ取得手段で取得したWebページの表示形態を前記取得の設定情報に基づいた表示形態になるように変更して前記表示部に表示させる表示形態制御手段と、
を備えたことを特徴とするクライアント装置。
【請求項2】
前記記録手段は、前記ブックマーク登録の指示があった際は、前記Webページのその時点での表示形態の設定情報と共にそのWebページ内のデータ表示位置とを特定し、その特定された設定情報とデータ表示位置とを当該Webページのアドレスと共に記録し、
前記ページ取得手段は、更にデータ表示位置を取得し、
前記表示形態制御手段は、前記ページ取得手段で取得したWebページの表示形態を前記取得の設定情報に基づいた表示形態になるように変更すると共に、そのWebページ内のデータの表示位置が前記取得のデータ表示位置になるように表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載のクライアント装置。
【請求項3】
前記表示形態の設定情報は、そのWebページのウインドウの表示サイズ、あるいは文字フォントサイズ、あるいはウインドウの表示倍率を任意に設定した際の表示形態の設定情報である、
ことを特徴とする請求項1に記載のクライアント装置。
【請求項4】
インターネットを介して取得したWebページを表示部に表示すると共に、その表示部における当該Webページの表示形態を所望する表示形態に変更可能なクライアント装置のコンピュータを制御するためのクライアント制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
所望する表示形態に変更されたWebページが表示されている状態にあってブックマーク登録の指示があった際は、そのWebページのその時点での表示形態の設定情報を特定し、その特定された設定情報を当該Webページのアドレスと共に記録する記録手段、
ブックマーク表示の指示があった際は、前記記録手段に記録された前記アドレスと設定情報とを取得し、前記アドレスに基づいて前記ネットワークを介して最新のWebページを取得するページ取得手段、
前記ページ取得手段で取得したWebページの表示形態を前記取得の設定情報に基づいた表示形態になるように変更して前記表示部に表示させる表示形態制御手段、
として機能させるようにしたコンピュータ読み込み可能なクライアント制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−101609(P2013−101609A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−238478(P2012−238478)
【出願日】平成24年10月30日(2012.10.30)
【分割の表示】特願2008−16518(P2008−16518)の分割
【原出願日】平成20年1月28日(2008.1.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FLASH
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】