説明

クライアント装置向けにコンテンツ、管理、及び、対話性を提供するシステム及び方法

【課題】廉価なクライアント装置に自動的に配信されるリッチコンテンツを含む様々な種類のコンテンツ及び他のサービスに対して、ユーザが優先順位を設定することを可能にするための経済的に最適なアーキテクチャ及び管理システムを提供するシステムである。
【解決手段】クライアント装置向けにコンテンツ、管理、及び、対話性を提供するシステム及び方法。ユーザ指定の優先順位に基づくデジタルデータが自動的に取得され、広域ネットワークからコンピュータに転送される。デジタルデータは、次に、無線データ送受信機を使用して、コンピュータからクライアント装置に自動的に送られる。一実施形態においては、クライアント装置はテレビである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許出願は、2001年4月24日出願の「シン・クライアント装置向けのコンテンツ、管理、及び、対話性を提供するためのシステム」と題した米国特許出願番号第09/841,268号の一部継続出願(CIP)である。
【0002】
本出願は、以下の米国特許出願の出願日付の恩典を請求する。それらは、2000年4月25日出願の「クライアント装置上で「インターネット」からのデータ及びコンテンツを提示するためのシステム」と題した米国特許仮出願番号第60/199,638号、2001年4月24日出願の「シン・クライアント装置のコンテンツ、管理、及び、対話性を提供するためのシステム」と題した米国特許出願番号第09/841,268号、2001年2月12日出願の「クライアント装置にコンテンツを配信するためのシステム」と題した米国特許仮出願番号第60/268,434号、及び、2000年8月8日出願の「電子プレーヤ装置コンテンツ配信システムに対する家庭用パーソナルコンピュータ」と題した米国特許仮出願番号第60/223,872号である。
【0003】
本発明は、一般に、ユビキタス・コンピュータに関するものであり、更に詳しくは、クライアント装置向けのコンテンツ、管理、及び、対話性を提供するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0004】
「インターネット」ベースのビジネス及び技術への多大な投資と連動した電気通信インフラストラクチャの急激な構築によって、「インターネット」との接続性が人口の多くの部分にもたらされている。最近の市場統計の結果は、米国の世帯の大部分は少なくとも1台のパーソナルコンピュータ(PC)を所有し、これらのパーソナルコンピュータの大部分が「インターネット」に接続されていることを示している。多くの世帯は、2つ又はそれ以上のパーソナルコンピュータ、及び、プリンタやスキャナなどの様々なパーソナルコンピュータの生産性周辺機器を所有している。マイクロプロセッサ、ハードディスクドライブ、メモリ、及びディスプレイなどのパーソナルコンピュータ構成要素のコスト減によって、パーソナルコンピュータの日用必需品化が促進されている。家庭用パーソナルコンピュータの大部分は、ダイヤルアップモデム接続によって「インターネット」に接続されているが、ブロードバンドによる接続性が急速に採用されており、また、様々な技術が導入されて市場で競合しているために価格が下がりつつある。欧米の世帯の大部分は、ケーブル、DSL、光ネットワーク、固定無線、又は双方向衛星通信など、少なくとも1つ又はそれ以上の種類のブロードバンド接続に対応可能である。
【0005】
ホームネットワーク化技術のための市場が出現し、2つ又はそれ以上のパーソナルコンピュータ間の「インターネット」接続の共有、及び、生産性周辺機器との全パーソナルコンピュータの接続の必要性によって促進されている。簡便性及び設置容易性に対するエンドユーザの希望に基づいて、ローカルエリアネットワーク(LAN)技術の技術革新が行われている。「イーサネット」ケーブルの設置は、多くのエンドユーザにとって非実用的なものとなっており、従って、新規配線が不要な幾つかの技術が導入されている。家庭用電話回線ネットワーク化協会(HPNA)は、家庭の既設電話回線を「イーサネット」物理層に変えるネットワーク化製品の販売促進を行っている。各装置を家庭にあるどのRJ−11電話ジャックにも差し込むことができるアダプタが必要である。このアダプタは、装置からの信号を家庭用電話回線によって搬送されるように変更するものである。既設のHPNA製品では、10ベース・T「イーサネット」、約10Mpsに相当するデータ転送速度が得られる。家庭の交流電源を使用してデータ信号を搬送するネットワーク化技術も登場している。HPNA装置と同様に、装置からのデータ信号を交流配線を行き来する電圧変動に変換し、どの交流差込口もネットワークインタフェースになることを可能にするアプタが必要である。HPNA製品及び電力線ネットワーク化製品は共に、新しい配線を必要としないために使用する上で便利であるが、HPNAと比べて交流電力線製品の利点は、交流電源差込口は、JR−11電話ジャックよりもユビキタス性が高いということである。
【0006】
また、無線式無線周波数(RF)LAN技術がホームネットワーク化市場に導入されている。理論的には、無線技術は、エンドユーザが設置する上で最も便利である。現在、2つの一般的な無線ネットワーク化規格、つまり、「電気電子技術者協会(IEEE)802.11b」と「HomeRF」がある。これらのシステムはいずれも、データ通信用搬送波周波数として無認可の2.4GhzのISMバンドを利用している。これらの技術は共に、一般的な世帯環境において約150フィートの有効範囲を有する。「IEEE802.11b」は、直接シーケンススペクトラム拡散技術である。「HomeRF」は、周波数ホッピングスペクトラム拡散技術である。各装置がネットワーク上で通信するには、RF送受信機であるアダプタが必要である。「IEEE802.11b」及び「HomeRF」は、伝送制御プロトコル/「インターネット」プロトコル(TCP/IP)を利用すると共に、LANを通じて送られているデータへのユーザの装置のアクセスが制御されるように、更に、暗号化及びセキュリティプロトコル層を含む。
【0007】
市場での競合及び「ムーアの法則」によって、ホームネットワーク化技術は、性能及び利便性が大幅に大きくなり、同時に価格が下がっている。例えば、現在のデータ転送速度ロードマップによれば、5Ghzバンドを利用して「HomeRF」が10Mbpsから20Mbpsへと大きくなっている。「IEEE802.11b」技術ロードマップによれば、同じく5Ghzバンドを利用して、54Mbpsで「802.11a」が導入されている。LANデータ転送速度の高速化の速度は、DSLやDOCSISを含む「ラストマイル」によって与えられるデータ転送速度のような広域データ転送速度のそれよりも遥かに速いことに注意することは重要である。無線広域データ転送速度はまた、ゆっくりと向上している。現在のデジタル携帯電話技術で得られるデータ転送速度は、64Kbps未満であり、大半のシステムのスループットは、20Kbpsの範囲にある。
【0008】
「インターネット」に接続することができるネットワーク化されたパーソナルコンピュータの方が生産性アプリケーションには便利であるが、エンドユーザのコンテンツ体験習慣に影響を与えている他の傾向がある。例えば、パーソナルビデオレコーダ(以下、PVRという)の人気が高まっている。これらの装置は、VCR「時間シフト化」機能の改良物であり、ユーザは、ほぼリアルタイムで生放送媒体を記録、一時停止、及び開始することができる。これらの装置は、地上放送テレビコンテンツをデジタル化してそのファイルをハードディスクドライブに記憶するので、ランダムアクセス、早送り、及び巻き戻しが遥かに速くなる。ユーザが好みに基づくコンテンツ選択を行うことができるグラフィカル・ユーザ・インタフェースが供給されている。PVRは、デジタルコンテンツへのユーザ制御の「任意時間」アクセスに向かう傾向をサポートしている。
【0009】
「MP3」デジタル音声フォーマットは、消費者がコンパクトディスクにあるデジタル音声ファイルなどのデジタル音声ファイルを音質の劣化が殆どなく遥かに小さなサイズまで更に圧縮することができる音声符号化技術である。「MP3」フォーマットは、「MPEG−2」デジタル音声及び映像圧縮の音声層、及び、伝送規格である。例えば、「MP3」フォーマットは、ほぼコンパクトディスクの品質で音声の約100万バイト/分までの音声コンテンツの圧縮を可能にする。この能力は、一種の不揮発性シリコンベースのマスメモリであるフラッシュメモリのコスト減と組合わされて、手頃な価格の携帯デジタル音声再生装置の開発を可能にしている。これらは、可動部品がなく、フラッシュメモリ及び「MP3」圧縮音声コンテンツを復号化するマイクロプロセッサしか搭載されていないために、携帯CDプレーヤよりも大幅に小型になった装置である。
【0010】
「MP3」ファイルを復号化する便利なグラフィック・ユーザ・インタフェース及びソフトウエアを提供するパーソナルコンピュータベースの「MP3」ソフトウエアプレーヤが既に作られている。一部の技術によって、ユーザは、外部スピーカとともに既存の音声カードを用いて、パーソナルコンピュータで「MP3」ファイルを再生することができる。しかしながら、「MP3」を聞くためには、ユーザは、マウス及びキーボードを使用してパーソナルコンピュータと対話しなければならず、また、パーソナルコンピュータサウンド出力機器の近くに居なければならない。
【0011】
また、「MP3」符号化音声ファイルの小型化によって、これらのファイルの転送所要時間が容認できる範囲であるから、それらを「インターネット」上でユーザが共有することができるようになってきた。ユーザがデジタル音声ファイルにアクセスすることができる様々な手段を供給する「インターネット」ベースのデジタル音楽アクセス及び配信サービスビジネスは既に登場している。
【0012】
音楽の他に、現在、話し言葉によるコンテンツ、ニュース、解説、及び教育関係のコンテンツなど、他の多くの種類の音声コンテンツがデジタルフォーマットで利用可能である。本の朗読の音声録音を含むデジタルファイルが、ウェブサイトから直接ダウンロードすることができるように用意されている。
【0013】
また、映像及び静止画像などのグラフィックスコンテンツは益々利用可能となっている。デジタル静止及び映像カメラによって、画像の捕捉及び急速転送が可能になっている。ユーザ同士が「インターネット」上でデジタル画像を共有することを可能にする製品がある。その一例は、従来の絵のフレームに似ているが写真に代わりに大型LCDを用いるフレームハウジングである。この装置は、マイクロプロセッサ、メモリ、及びモデムを含む。この装置はまた、電話回線に接続する必要があり、新しいデジタル画像が記憶されているサーバに自動的にダイヤルアップすることによって機能する。ウェブサイト上のセットアップ機能を通じて行われたユーザ命令に基づいて、一群の写真がこの装置に送信されてそこに記憶され、この装置によって表示される。これらの写真フレームは、大型LCDを含むために、また、デジタル画像を記憶するだけのメモリを含まなければならないために経費が掛かる恐れがある。この種の写真フレームは、パーソナルコンピュータを越えて配信されるデジタルコンテンツの一例である。
【0014】
また、「インターネット」アクセスは、「インターネット」ブラウザ能力を有する無線電話及び広域無線接続を有する個人用携帯情報端末(PDA)を使用して利用可能である。このような装置の一つは、約2.4Kbpsで利用可能な最低帯域接続の一つを提供するページングネットワークを使用している。別のこのような装置は、最大19.2Kbpsを提供する携帯電話無線インフラストラクチャを使用している。多くの無線携帯電話は、現在、「無線ウェブ」限定ブラウザ能力を提供する。これらの製品によるデータ転送速度が遅く、表示領域が限られ、ユーザ対話方法が面倒でありことは、その結果遅い採用率をもたらし、ブロードバンドデータ転送速度によってのみサポートすることができるリッチメディア体験をユーザがますます要求していることを示している。更に、これらの製品の使用は、パーソナルコンピュータを越えて「インターネット」コンテンツへアクセスする傾向をサポートする。
【0015】
他の技術プロバイダは、コンテンツを「インターネット」から「インターネット」接続されているパーソナルコンピュータを通じて手持式装置に送るソフトウエアを提供する。データ転送が行われるためには、手持式装置をそのクレードルに連結しなければならない。パーソナルコンピュータは、コンピュータ上に記憶されるコンテンツはなく、つまり、コンテンツはパーソナルコンピュータを通過して手持式装置に記憶されるので、コンピュータは主として通信リンクとして使用される。ユーザは、手持式装置をクレードルから取り外して、その後に手持式装置上の最終ダウンロードからの情報にアクセスする。多くのシステムは、手持式装置のこの例のようなリッチメディア体験をもたらさない。他の装置は処理能力に限界があり、手持式装置は、パーソナルコンピュータの処理能力を利用していない。しかしながら、手持式装置は、パーソナルコンピュータを超える「インターネット」コンテンツへのアクセスの傾向を確かにサポートする。
【0016】
ケーブル、並びに衛星テレビサービスは、映像コンテンツを様々なユーザに供給するのに効果的である。しかしながら、大半の既存のケーブル及び衛星システムは、放送モデルで映像配信サービスを行っており、即ち、顧客は、放送網によって決定された予定に従って同時に放送される設定された数の音声/映像プログラムから選択しなければならない。既存のケーブル線の重複したデータサービスのために、顧客がいつでも好みの映像プログラムを注文することができるビデオ・オン・ディマンドサービスを行う機会がある。しかしながら、単純な計算をすれば、純粋なビデオ・オン・デマンドは、高品質な映像及び音声をリアルタイムで送るのに必要なデータ転送速度が速いために、既存のネットワークで利用可能な帯域ではサポートすることができないことが示されるであろう。
【0017】
コンテンツのデジタル化の収束は、ネットワーク化構成要素及びデータ処理構成要素の拡散及びコスト減と組合わされて、「インターネット」を通じてリッチコンテンツをパーソナルコンピュータを越えて様々な廉価な装置に配信する機会をもたらしている。
【0018】
必要とされているものは、廉価なクライアント装置に自動的に配信されるリッチコンテンツを含む様々な種類のコンテンツ及び他のサービスに対して、ユーザが優先順位を設定することを可能にするための経済的に最適なアーキテクチャ及び管理システムを提供するシステムである。
【発明の開示】
【0019】
クライアント装置向けにコンテンツ、管理、及び、対話性を提供するためのシステム及び方法を説明する。ユーザ指定の優先順位に基づいたデジタルデータが自動的に得られて広域ネットワークからコンピュータに転送される。その後、デジタルデータは、無線データ送受信機を使用して自動的にコンピュータからクライアント装置に送られる。一実施形態において、クライアント装置はテレビである。
【0020】
本発明は、以下に与えられる詳細説明及び本発明の様々な実施形態の添付図面から更に十分に理解されるであろうが、これらは、本発明を特定の実施形態に限定するものと考えるべきではなく、説明及び理解を目的としたものにすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】最高レベルにおけるシステムの一実施形態のブロック図である。
【図2】システム制御アプリケーションの一実施形態のブロック図である。
【図3】パーソナルコンピュータデスクトップ上の例示的なコンソール「GUI」の一実施形態を示す図である。
【図4】パーソナルコンピュータのディスプレイ・デスクトップ・ウインドウ上のウェブベースのコンテンツガイド「GUI」ウインドウ及び音声装置コンテンツエディタ「GUI」の一実施形態を示す図である。
【図5】コンテンツオブジェクトがドラッグされて配置された後のウェブベースコンテンツガイド「GUI」ウインドウ及び音声装置コンテンツエディタ「GUI」の一実施形態を示す図である。
【図6】ダイアログ・ボックスが起動された状態のウェブベースコンテンツガイド「GUI」ウインドウ及び音声装置コンテンツエディタ「GUI」の一実施形態を示す図である。
【図7】「新しいプレイリスト」テキストボックスが開かれた状態のウェブベースコンテンツガイド「GUI」ウインドウ及び音声装置コンテンツエディタ「GUI」の一実施形態を示す図である。
【図8】ウェブベースコンテンツガイド「GUI」ウインドウ及び「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ「GUI」の一実施形態を示す図である。
【図9】コンテンツモジュールがドラッグされて配置された後のウェブベースコンテンツガイド「GUI」ウインドウ及び「インターネット」クロックコンテンツ「GUI」の一実施形態を示す図である。
【図10】コンテンツモジュールが「月曜日」から「金曜日」に拡張された後のウェブベースコンテンツガイド「GUI」ウインドウ及び「インターネット」クロックコンテンツ「GUI」の一実施形態を示す図である。
【図11】ウェブベースコンテンツガイド「GUI」ウインドウ、「インターネット」クロックコンテンツ「GUI」、及びソフトキー割り当てポップアップメニューの一実施形態を示す図である。
【図12】音声再生装置の一実施形態の等角投影図である。
【図13】「インターネット」クロックの一実施形態の等角投影図である。
【図14】タグ集約ウェブページの一実施形態を示す図である。
【図15】コンソール及び音声装置コントローラを有するパーソナルコンピュータデスクトップの一実施形態を示す図である。
【図16】コンソール及び「インターネット」クロックコントローラを有するパーソナルコンピュータデスクトップの一実施形態を示す図である。
【図17】記憶ゲートウェイの一実施形態の機能ブロック図である。
【図18】デジタル画像エディタ「GUI」の一実施形態を示す図である。
【図19】音声再生装置/ステレオシステムの一実施形態のブロック図である。
【図20】リモリートコントロールが取り外された音声再生装置の代替実施形態のブロック図である。
【図21】タグ応答シーケンスの一実施形態のブロック図である。
【図22】コンテンツ優先順位選択ウェブページを有するパーソナルコンピュータデスクトップの一実施形態を示す図である。
【図23】記憶ゲートウェイ周辺機器の一実施形態のシステムブロック図である。
【図24】家庭用パーソナルコンピュータの記憶サーバセットアップ流れ図の一実施形態を示す図である。
【図25】ウェブサイト上でクライアント装置コンテンツをプログラムする処理の一実施形態の流れ図である。
【図26】家庭用パーソナルコンピュータ記憶サーバの作動シーケンスの一実施形態を示す図である。
【図27】コンテンツを無線LAN/NTSCコンバータ及びテレビを用いて配信するためのシステムの一実施形態の概略図である。
【図28】無線LAN/NTSCコンバータハードウエアの一実施形態のブロック図である。
【図29】ウェブパッドの一実施形態の等角投影図である。
【図30】無線LANアダプタモジュールが取り付けられたPDAの一実施形態の等角投影図である。
【図31】無線LAN/NTSCコンバータの一実施形態の等角投影分解図である。
【図32】LANのTV遠隔制御を有する対話型デジタル映像システムの一実施形態の概略図である。
【図33】アラームクロック機能を提供するTVを有するシステムの一実施形態の概略図である。
【図34】ウェブパッドが含まれたアラームクロック機能を提供するTVを有するシステムの一実施形態の概略図である。
【図35】アラームクロック遠隔制御の等角投影図である。
【図36】アラームクロック遠隔制御の一実施形態の等角投影分解図である。
【図37】アラームクロック機能を提供するステレオシステムを有するシステムの一実施形態の概略図である。
【図38】クライアント装置向けにコンテンツ、分配、管理、及び、対話性を提供するシステムの一実施形態を示す図である。
【図39】プログラムするためのクライアント装置を選択するウェブページ画像の一実施形態を示す図である。
【図40】「インターネット」クロックに対する第1のセットアップページであるウェブページ画像の一実施形態を示す図である。
【図41】「インターネット」クロックに関するコンテンツをプログラムするためのウェブページ画像の一実施形態を示す図である。
【図42】「インターネット」クロックに関するコンテンツのユーザ選択の結果を示すウェブページ画像の一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
クライアント装置向けにコンテンツ、管理、及び、対話性を提供するシステム及び方法について説明する。以下の説明において、様々な説明上の目的のために、本発明を十分に理解することができるように多くの特定の詳細が示されれている。しかし、本発明は、これらの特定の詳細なしに実施できることが当業者には明らかであろう。他の例においては、本発明の曖昧化を避けるために、公知の構造及び装置はブロック図の形で示されている。
【0023】
本発明を明らかにするために、一組の定義が以下のように与えられる。
【0024】
<定義>
「インターネット」は、ウェブ又はワールドワイドウェブという用語と交換可能に使用される。これらのいずれも、パーソナルコンピュータ、サーバ、及び他の装置の世界規模ネットワークとして定義されている。
【0025】
ブロードバンド接続は、周波数帯域を分割して複数の同時信号によって共有することができる通信ネットワークとして定義されている。「インターネット」へのブロードバンド接続によって、通常、約200Kビット/秒又はそれ以上の最低上流及び下流データ転送速度が得られる。ブロードバンド接続には、DSL、ケーブルモデム、及び、固定式及び移動式無線接続を含め、多くの異なる種類がある。
【0026】
「DOCSIS」(ケーブルシステムインタフェース仕様上のデータ)モデムは、ケーブルテレビ信号(CATV)の配信にも使用されている同軸ケーブル物理層で「インターネット」にブロードバンドアクセスを行うのに使用される業界規格のケーブルモデムである。「DOCSIS」モデムは、電気通信業界では公知なので、本明細書では詳細な説明を割愛する。
【0027】
「デジタル加入者線」(DSL)モデムも、「インターネット」にブロードバンドアクセスを行うのに使用される業界規格のケーブルモデムであるが、従来の銅の電話線(ローカルループ)によるものである。DSLモデムは、電気通信業界では公知なので、本明細書では詳細な説明を割愛する。
【0028】
ゲートウェイという用語は、ブロードバンドゲートウェイと交換可能に使用されるが、統合モデム及びルータとして定義されており、ハブ機能性を含むことができる。モデム機能は、入力搬送線(DSL線入力又はケーブルテレビ入力)上の電圧変動をデジタルデータに変換するのに使用される。
【0029】
ルータは、特定のネットワークに対して目標にされた特定の「IP」アドレスのみを伝えることにより、1つの個別のネットワークを別のネットワークに接続する装置である。ハブは、1つのネットワーク信号入力を分割し、従って多くの装置に送ることを可能にする。
【0030】
ゲートウェイ記憶周辺機器は、処理電源装置、オペレーティングシステム、及び、データのダウンロード及び記憶を管理するソフトウエアアプリケーションを有する付加的記憶装置として定義されている。ゲートウェイ記憶周辺機器の使用に関する例示的なシナリオとして考えられるのは、ユーザが「DOCSIS」モデムを有し、常時稼働記憶能力を追加したいと思うようなシステムである。ゲートウェイ記憶周辺機器は、「DOCSIS」モデム内のUSBポート及び「イーサネット」ポートを通じて「DOCSIS」モデムに接続される。「DOCSIS」モデム又は任意の種類のブロードバンドモデムと組み合わされたゲートウェイ記憶周辺機器は、記憶ゲートウェイシステムと考えられる。DSL又はブロードバンドケーブル接続により常時稼働ゲートウェイに接続されている常時電源ONのパーソナルコンピュータは、記憶ゲートウェイシステムと考えられる。
【0031】
「メッセージ」という用語は、様々な目的で1つのコンピュータから別のコンピュータにデジタルで送られる情報と定義されている。「コンテンツ」という用語は、デジタルファイル又はストリームに含まれた情報を意味するのに使用される。例えば、コンテンツは、「MP3」フォーマットの娯楽又はニュース、又は、音声ファイルであってもよい。「データ」は、デジタルスケジュールコンテンツ、システムを通じて返送される装置からの応答、又は、デジタルメッセージ又は電子メールなどの情報を意味するのに使用される。「コンテンツ」及び「データ」は、時には交換可能に使用される。「クライアント装置」は、パーソナルコンピュータのようなホスト装置がなければ完全に機能的ではない装置である。
【0032】
「ローカルエリアネットワーク」(LAN)は、「イーサネット」のような有線ネットワーク技術、又は、電気電子技術者協会(IEEE)802.11b又は「HomeRF」技術のような無線ネットワーク技術を含む共有された通信インフラストラクチャを利用して他の装置と通信することができる2つ又はそれ以上の装置を含むネットワーク構造と定義されている。「IEEE802.11b」又は「HomeRF」などの無線LAN技術は、無認可の2.4GhzのISM(産業、科学、及び医療)周波数帯域を基本としており、電気通信及びLAN業界では公知である。これらのネットワーク化技術は、「伝送制御プロトコル」/「インターネットプロトコル」(TCP/IP)のプロトコルを利用している。LANは、通常、共通地理的位置を共有する相互接続された装置のグループを構成し、通常、サブネットとしてまとめられている。ローカルネットワークは、例えば、コンテンツ及びデータの転送、お互いの制御、プログラミングの共有、又は、ユーザへのデータ及びコンテンツの提示を目的として数台のコンピュータ及び他のスマート装置がデジタルで接続されたようなホームネットワークであろう。
【0033】
「CODEC」(圧縮/解凍アルゴリズム)は、符号化された(圧縮された)メディアファイル又はストリームを復号化(解凍)するのに使用されるソフトウエアアプリケーションである。大半のコンテンツは、圧縮されたフォーマットで記憶されて送られ、その結果、コンテンツファイルが小さくなり、従って占有記憶スペースが少なくて済み、また、「インターネット」を通じて転送時には使用帯域が少なくて済む。その後、コンテンツは、再生装置で復号化される。例えば、「MP3」音声ファイルは符号化されると、その音声コンテンツがアナログフォーマットでユーザに提示されるためには、「CODEC」を実行するマイクロプロセッサによって復号化されなければならない。
【0034】
「HTTP」は、ハイパーテキスト転送プロトコルであり、テキスト及びグラフィックファイルのようなファイルを転送するためにウェブブラウザ及びウェブサーバによって使用されるプロトコルである。
【0035】
データ転送速度は、電気通信システム又はその技術のデータ処理能力と定義されており、百万ビット/秒(Mbps)のような1秒当たりのビット数量で測定される。
【0036】
<概要>
第1に、本システムの様々な構成要素の説明が与えられる。次に、3つの機能モードの説明が与えられる。本明細書で開示される本発明に関連したソフトウエア及びハードウエアの機能性は、インタフェースレベル(エンドユーザが目で見て体験するもの)及びアクションレベル(デジタルメッセージ、コンテンツ、及び、データを伴うソフトウエア及びハードウエアによる対話)を含む幾つかのレベルで説明されることに注意されたい。相応の能力を有するソフトウエアエンジニアは、一般的なプログラミング言語及びツールを使用して本明細書で説明された機能をプログラムすることができると仮定されている。
【0037】
図1は、最高レベルでのシステムの一実施形態のブロック図を示す。本システムは、3つの異なるコンピュータプラットフォーム、即ち、(1)「インターネット」8、(2)ローカルPC34又はPC34と記憶ゲートウェイ38、及び、(3)ローカルクライアント装置78a、b、c、及び、d上のソフトウエア及びハードウエアを含む、通信接続とコンテンツ及びデータ管理とのシステムを提供する。PC34の一実施形態を図37に示す。一実施形態において、PC34は、マイクロプロセッサ、システムメモリ、ハードディスクドライブ30、ディスプレイ、キーボード、及びマウスを含む従来のコンピュータであり、マイクロソフト・コーポレーションによって供給される「ウィンドウズ」オペレーティングシステムを実行する。また、PC34は、周辺機器を接続するための「ユニバーサルシリアルバス」(以下、USBという)ポートを含む。PC34は、500kbpsから3,000kbpsの範囲のデータ配信速度をもたらす広域ネットワークブロードバンド通信リンク14を通じて「インターネット」8上のコンテンツ及びデータ10に接続されている。
【0038】
一実施形態において、ブロードバンド接続14は、「DOCSIS」記憶ゲートウェイ38によって維持されている。図17は、記憶ゲートウェイ38の一実施形態の機能ブロック図を示す。ハードディスクドライブ30は、従来の「DOCSIS」ケーブルモデムと「HomeRF」LAN送受信機50とに結合されている。これらのサブシステムは、マイクロプロセッサ280及びオペレーティングシステムを実行するSDRAM284で構成されたコンピュータによって制御されている。以下に説明するコアモジュール42のソフトウエアアプリケーションは、他のシステム構成要素上で実行され、機能上、記憶ゲートウェイ38を他のシステム構成要素に接続する。
【0039】
再び図1を参照すると、一実施形態において、PC34、記憶ゲートウェイ38、及び、装置78の間の高速LAN接続70は、「HomeRF」無線ネットワークである。PC34と「インターネット」8との間の通信プロトコルは、「HTTP」及び「TCP/IP」である。システム制御アプリケーション18の「GUI」モジュール46ソフトウエアの態様は、PC34上に存在している。一実施形態において、システム制御アプリケーション18のコアモジュール42の態様は、記憶ゲートウェイ38及びPC34の両方に存在して実行されている。クライアント装置78とPC34と記憶ゲートウェイ38との間の通信メッセージ構造は、「HTTP」上で送られる「XML」フォーマット化メッセージ74である。
【0040】
<ウェブコンテンツガイド>
再び図1を参照すると、「インターネット」8上のコンテンツ及びデータ10は、一部が対話型ハイパーリンクとして構成され、その全てが「HTTP」通信プロトコルを通じてエンドユーザのPC34に提示するために「HTML」を使用してフォーマット化された、テキスト及びグラフィック情報の構成としてウェブページ上では表すことができる。コンテンツ選択ウェブページ22を図4から図11に示す。エンドユーザに対するポータルのグラフィックな対話型表現は、一連のハイパーリンクされたウェブページとハイパーリンクされたテキスト及び画像として為される。ポータルの物理的な発現は、様々な異なる物理的な位置に位置するが「インターネット」8によって接続されたサーバ上に記憶されたソフトウエア及びデータのそれである。
【0041】
「インターネット」8上のコンテンツ10は、PC34上のコンテンツエディタ上にドラッグ及びドロップされるコンテンツ選択ウェブページ22上に存在するグラフィカルアイコン(本明細書では、コンテンツオブジェクト20という)に対応するシステムによってローカルクライアント装置78a、b、c、及び、dに配信されるように構成することができる。ドラッグ及びドロップ可能なコンテンツオブジェクト20は、PC34上のハードディスクドライブ30上に、又は、記憶ゲートウェイ38上に、又は、「インターネット」8上のサーバ上にローカルに記憶されたデジタル・コンテンツ・ファイルを指し示すファイルシステムパスのグラフィック表示であるか、又は、「インターネット」8上のサーバ上から発せられたデジタル・コンテンツ・ストリームの「URL」又は「IP」アドレス、及び、ポート番号のグラフィック指定である。ポータルの目的は、クライアント装置78上で後に使用することができるように、「インターネット」8からのコンテンツ10の発見及び選択を簡素化かつ容易にすることである。
【0042】
コンテンツ選択ウェブページ22は、以下の機能性を含むことができるが、これらに限定はされない。
1)ファイルタイプ(例えば、「MP3」や「MPEG」など)及び/又はジャンル(例えば、音楽又は映像)による、コンテンツ及び/又はコンテンツへのリンクの提示及び編成。
2)ファイルタイプ又はジャンル内のコンテンツの更なる細分類。例えば、「音楽」カテゴリーは、「クラシック」、「ジャズ」、「ポップス」、及び、「インターネット」ラジオ」などの追加的分類に更に分割することができる。
3)コンテンツリンクに関連する更なる情報。例えば、歌リンクは、アーティスト及び/又は論評、及び、歌詞やアーティストコンサート予定などの更なる情報へのリンクに関する情報と共に表示することができる。
4)ウェブポータル及び/又はその関連リンク上の特定のコンテンツを検索するシステム。
5)ユーザ優先順位によりウェブポータルコンテンツをカスタマイズすることを目的としたユーザ優先順位情報を保持するシステム。
【0043】
本明細書で開示されたシステムで使用し得る「インターネット」8からのコンテンツ10は、異なった方法でフォーマット化することができる広範囲のコンテンツ選択ウェブページ22から選択することができ、多くの異なるコンテンツ作成者及び集約者から利用可能としてもよい。コンテンツ作成者は、例えば、コンテンツの作成、作成委託、及び、所有を業務とする会社のようなレコード会社を含む。コンテンツ集約者は、エンドユーザによる選択の容易性を可能にすること及び配信を目的として、デジタル音楽などの特定種類のコンテンツを収集することが業務である会社である。
【0044】
特定ユーザのコンテンツ選択ウェブページ22上に提示されるコンテンツオブジェクト20を判断及び集約するための能力は、ユーザによって与えられたコンテンツ優先順位選択から得られる。例えば、ここで図22を参照すると、コンテンツ優先順位選択ウェブページ24は、様々なコンテンツ選択肢を説明するコンテンツ選択ラベル46のそばにあるコンテンツ選択チェックボックス42と共に示されている。一実施形態において、ユーザはマウスを使用し、図22に示すように、所望のコンテンツタイプの隣にあるボックスをクリックすることができる。その後、コンテンツ選択ウェブページ22に戻ると、選択されたコンテンツタイプに関係するコンテンツオブジェクト20のみがユーザに対して表示される。機能的には、コンテンツ選択ラベル46は、デジタル音声又はデジタル映像ファイルのような実際のコンテンツファイルとの「HTML」リンクをグラフィック表示したものである。これらのリンクは、まとめられてコンテンツ・リンク・データベース・サーバ上のコンテンツ・リンク・データベースに記憶されている。コンテンツ選択ラベル46が示す実際のコンテンツファイルは、コンテンツ作成者又はコンテンツ集約者のサーバに記憶される。
【0045】
<システム制御アプリケーション>
ここで図1及び図2を参照すると、システム制御アプリケーション18は、2つのサブアプリケーション、つまり、コアモジュール42及びグラフィック・ユーザ・インタフェース(以下、「GUI」という)モジュール46で構成されている。一実施形態において、コアモジュール42は、インスタンスがPC34及び記憶ゲートウェイ38の両方で実行されるマルチスレッド「JAVA」アプリケーションとして実行される。「JAVA仮想機械」(JVM)のウィンドウズバージョンは、PC34上に搭載されて実行され、ウィンドウズ・オペレーティング・システム向けのコアモジュール42命令を解釈する。同様に、「JVM」の「VxWorks」バージョンは、「VxWorks」に対するコアモジュール42命令を解釈する。「GUI」モジュール46は、「Win32」アプリケーションとして実装することができ、PC34上にあって作動する。システム制御アプリケーション18は、コンテンツ10及びインターネット8上の様々なサーバ間、及び、PC34及び記憶ゲートウェイ38間の接続を管理するという機能を果たし、PC34、記憶ゲートウェイ38、及び、クライアント装置78間の情報の流れも管理する。
【0046】
コアモジュール42及び「GUI」モジュール46は、「HTTP」上で呼び出されかつ「XML」文法で表現された方法を使用して、システム制御アプリケーションデータベース96にアクセスしてそれを変更する。システム制御アプリケーションデータベース96は、システムパラメータ及びデータを含む一組のファイルである。例えば、音声コンテンツエディタ24に示されているトラック(歌の題名)は、システム制御アプリケーションデータベース96のリストにおいて、ファイル名、及び、PC34又は記憶ゲートウェイ38上のいずれかの特定ハードディスクドライブ30のパス指定として参照される。このファイルを再生するなどの行われるアクションは、LAN70を通じてクライアント装置78から、又は、「GUI」モジュール46から、「HTTP」上で1つ又は複数のコアモジュール42に送られた「XML」メッセージ74によってトリガされる。
【0047】
「GUI」モジュールは、限定的ではないが以下の機能を有する、「GUI」を実行するソフトウエアアプリケーションのセグメントを含む。
1.エンドユーザによって閲覧されるようにコンピュータディスプレイ上に「GUI」要素を表示する。
2.マウス及びキーボード、又は、他のポインティング及び対話装置を通じて行われたユーザ応答を確認する。
3.以下のような「GUI」要素の操作に対応する。
a.コンテンツオブジェクト20のドラッグ及びドロップ28、
b.「GUI」ボタン起動、
c.テキスト入力、及び
d.プルダウンメニュー及びメニュー選択。
4.「GUI」モジュール46とコアモジュール42との間の通信。エンドユーザによって行われた選択及び制御操作は、それらにアクションを起こすことができるコアモジュール42に通信される。
5.最初に図3に示され、以下で説明するように、システムコンソール16からの特定の装置コンテンツ及び制御エディタの開始。
【0048】
コアモジュール42は、「インターネット」8からのコンテンツ及びデータ10に対して作用するシステム制御アプリケーション18の部分を含み、また、クライアント装置78から送られたメッセージに含まれる指令を処理し、限定的ではないが以下の機能を提供する。
1.通信リンク、
a.音声装置コンテンツエディタ24及び「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40などの「GUI」コンテンツエディタの中へのユーザ入力によって決定される所定の位置において「インターネット」8上のコンテンツ10にアクセスする、
b.「GUI」モジュール46にアクセスして通信する、及び
c.クライアント装置78にアクセスして通信する、
2.「インターネット」8からのコンテンツ又はそれ以外のデジタルコンテンツファイルのキャッシュ(ローカル記憶装置)を管理する。
3.「インターネット」8から、LAN70を通じてPC34及び記憶ゲートウェイ38に接続されたクライアント装置78へのコンテンツ10のストリーミング。
a.「インターネット」8からクライアント装置78へのデジタルコンテンツ10のストリーミングの管理及び経路指定、及び
b.記憶ゲートウェイ38又はPC34上にある、キャッシュに入れたクライアント装置78へのデジタルコンテンツ10ファイルのストリームの管理及び経路指定。
4.スケジューリング。ユーザによって指定された時間に、又は、音声装置コンテンツエディタ24及び「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40などの「GUI」コンテンツエディタを通じてユーザによって与えられた命令によって得られた時間に、「インターネット」8からのコンテンツ10へのアクセス、キャッシュ、及び、ストリーミングの時間ベースの自動化。スケジューリング機能は、「GUI」モジュールによってシステム制御アプリケーションデータベース96に記憶されたアクションに付随する時間及び日付入力にアクセスする。スケジューリング機能は、これらの時間及び日付エントリをPC34又は記憶ゲートウェイ38の内部タイマの現在状態と定期的に比較する。適合したものがあった時、アクションが起こされる。
5.クライアント装置78でユーザ応答を管理する。メッセージは、クライアント装置78におけるボタン起動に基づいてクライアント装置78からコアモジュール42に送られる。
6.「ネットワークアドレス変換」(NAT)及び経路指定。特定のクライアント装置78が、リアルタイムで「インターネット」8に接続される必要がある。コアモジュール42は、メッセージ及びストリームをクライアント装置78から「インターネット」8に、また、「インターネット」8からクライアント装置78に接続するように作用する。
7.クライアント装置78の「アプリケーション/ソフトウエア配信」。クライアント装置78のアプリケーションコードは、PC34又は記憶ゲートウェイ38上に記憶され、必要に応じてクライアント装置78に配信することができる。例えば、ネットワーク装置が、様々な異なる符号化された音声ストリームを復号化できなければならない音声再生装置86である場合、特定の「CODEC」(「BLOB」すなわちバイナリ大型オブジェクトとして送られる)をLAN70を通じて音声再生装置86に配信し、その特定「CODEC」を必要とするコンテンツストリームの直前にメモリに記憶することができる。多くの異なる種類のアプリケーションを適時にクライアント装置78に配信することができる。この機能の利点は、例えば、必要とされる音声再生装置86の不揮発性(フラッシュ)メモリの数量が少なくて済み、揮発性(SDRAM)メモリの数量も少なくて済むということである。また、PC34又は記憶ゲートウェイ38でソフトウエアにアクセス可能であるから、クライアント装置78におけるファームウエアの再プログラミング又は変更も簡単になる。
8.トランスコーディング。特定の種類のコンテンツは、PC34又は記憶ゲートウェイ38で受信され、復号化され、PC34で異なる「CODEC」を使用しての再符号化され、その後、クライアント装置78にストリームされることになる。
9.自動発見。LAN70を通じてPC34に接続されたクライアント装置78は、PC34デスクトップ12上に位置するコンソール16上に特定のクライアント装置制御バー26として自動的に現れることになる。図3から図11に示すように、1つ又はそれ以上のクライアント装置制御バー26がコンソール16を構成する。
10.メッセージトランザクション。「インターネット」8からのテキスト、又は、他のコンテンツ又はデータを転送して、クライアント装置78のディスプレイ170及びディスプレイ13上に提示することができる。
11.タグサービス。タグボタン128又はタグボタン188がクライアント装置78の1つで押された時、現在再生されているコンテンツに関連した時間、データ、及び、情報がメッセージに集約されてタグ記憶及び処理サーバに送られる。コアモジュール42に含まれたタグ処理サービスによって、メッセージに含まれている情報が取得される。タグ付けについては、本明細書において更に詳細に後述する。タグサービスには、正確な時間及び日付を取得して記憶するために、コアモジュール42が「インターネット」8上の特定位置に定期的にアクセスする機能が含まれる。
12.同期化。ユーザデータ、及び、正確な時間及び日付などの関連情報のようなデータは、3つのコンピュータシステム(ウェブ、装置、及びローカルサーバ)に亘って同期化されなければならない。コアモジュール42の時間及び日付データは、従って外部(絶対)規格と同期化される。
13.ミラーリング。ユーザは、装置コンテンツエディタを使用して行うコンテンツ選択が様々な他の装置に映し出されるように指定することができる。例えば、ユーザは、音声再生装置86、及び、車両用キャッシュ及び再生装置を有してもよい。ユーザは、家庭で記憶ゲートウェイ38上にキャッシュされる「インターネット」8からのコンテンツ10が車両搭載キャッシュ装置に正確に映し出されることを望むと指定することができる。その結果、エンドユーザは、家庭と車内の両方において、同じプレイリスト構造の全く同じコンテンツ10の全てにアクセスすることができる。
【0049】
システム制御アプリケーション18及びシステム制御アプリケーションデータベース96は、全てが同じLAN70によって接続された複数のPC34又は記憶ゲートウェイ38上で同時に実行されているコアモジュール42及び「GUI」モジュール46の幾つかのインスタンスと共に機能するように設計されている。ユーザは、例えば、一軒の家庭で複数のPC34を所有して操作し、各PC34上に異なるコンテンツ10をキャッシュすることになると予想される。一実施形態においては、PC上に位置して実行される単一の「GUI」モジュールに焦点が当てられることになる。
【0050】
<クライアント装置>
クライアント装置78は、多くの物理的な形を取ることができるが、共通の属性は、クライアント装置78がLAN70上のノードであり、システム制御アプリケーション18のコアモジュール42サブシステムからデジタルコンテンツ及びデータ10、及び、命令を受信するということである。代替実施形態において、クライアント装置78は、クライアント装置78で発せられた対話又はデータから、「XML」メッセージ74制御命令及びデータを送り返すことができる。一実施形態において、クライアント装置78は、ウェブパッド92、音声再生装置86、「インターネット」クロック82、デジタル画像フレーム、及び、自動記憶装置を含むことができる。
【0051】
クライアント装置は、その機能性の大半を提供するのにLAN70との接続性に依存する。クライアント装置78が異なれば、全体メモリ容量が広範囲に変動するであろう。以下で説明する一実施形態では、ステレオ受信器114に接続されている音声再生装置86が示されている。代替実施形態では、「インターネット」接続クロック82が示されている。しかしながら、本システムは、様々なネットワーク化されたクライアント装置78と共に機能するように設計されていることを明確に理解されたい。音声再生装置86及び「インターネット」クロック82は、本システムの機能方法の例として説明される。
【0052】
図12は、音声再生装置86の一実施形態の等角投影図を示す。音声再生装置86は、遠隔デジタル音声供給装置からのデジタル音声コンテンツを従来のステレオシステムに機能的に接続する。音声再生装置86は、符号化された音声コンテンツのストリームをPC34又は記憶ゲートウェイ38から受信して、リアルタイムで復号化し、解凍されたデジタル情報をアナログ電気信号に変換する。
【0053】
一実施形態において、音声再生装置86は、プリント回路基板(PCB)を有するプラスティック射出成形主ハウジング168を含むことができる。PCBは、コンピュータの構成要素を電気的に接続し、動的メモリ(SDRAM)及びプログラマブル(フラッシュ)メモリを有するマイクロプロセッサを含む。動的メモリと組み合わされたマイクロプロセッサは、そのオペレーティングシステム及びプログラマブルメモリに記憶されたファームウエア20と呼ばれるプログラミングからの命令を実行する。
【0054】
一実施形態において、音声再生装置86はまた、PC34及び記憶ゲートウェイ38と通信する無線ネットワークインタフェースサブシステム、IR遠隔制御装置90からのIR指令を処理する赤外線(IR)制御サブシステム、及び、テキスト及びグラフィック情報をユーザに提示するディスプレイ170サブシステムを含む。
【0055】
一実施形態において、音声再生装置86はまた、解凍されたデジタル情報を標準的な左右のRCAコネクタ240及び244に提示されるアナログ信号に変換するデジタル/アナログ変換器(DAC)を含む。
【0056】
一実施形態において、音声再生装置86ファームウエアはまた、PC34又は記憶ゲートウェイ38からストリームされる音声ファイルを復号化する「CODEC」を含む。
【0057】
一実施形態において、遠隔制御装置90は、図12に示すように音声再生装置86前部ベゼル164に取り付けることができる。図20は、遠隔制御装置90が取り外された音声再生装置の別の実施形態を示す。図19は、音声コンテンツ再生装置86に含まれた左アナログ出力240及び右アナログ出力244が、既存のステレオ受信器114の左ライン入力248及び右ライン入力252へそれぞれ接続する方法を示すブロック図である。ステレオ受信器114は、従来の方法で機能し、音声信号を前置増幅すると共に増幅して左スピーカ272及び右スピーカ276に伝える。図19に示すように、音声再生装置86はまた、ローカルAM及びFM放送ラジオと同調するための地上放送チューナサブシステムを含む。
【0058】
一実施形態において、音声再生装置86遠隔制御装置90は、以下の機能のためのボタン制御装置を含む。すなわち、装置の電源を入り切りする電源ボタン196、ユーザ(プレイリスト及び対応するトラックの所有者)を選択するため、又は、「インターネット」8からのコンテンツ10又は他の地上コンテンツがそこから配信されることになる記憶ゲートウェイ38、PC34、又は、地上放送を選択するためのソース/ユーザボタン204、前進してプレイリストを選択するプレイリスト送りボタン176及びプレイリスト戻しボタン172、前進して再生のためのトラックを選択するトラック送りボタン184及びトラック戻しボタン180、開始及び一時停止(音声ファイルの再生途中の箇所での停止)のための再生/一時停止ボタン192、音声コンテンツの再生を停止する停止ボタン200、ウェブサイト上のエンドユーザに配信するため、又は、コンテンツ作成者又はコンテンツ起案者に配信するために、現在再生中のトラック(ファイル、「インターネット」8ストリーム、又は、地上放送)に関する情報をシステムを通して送信して戻すことをトリガするタグボタン188、及び、ユーザ定義ボタン206であり、このユーザ定義によるボタンは、音声再生装置セットアップ「GUI」を使用してユーザが選択する様々な機能に付随していてもよい。
【0059】
プレイリスト及び関連するトラックに付随するテキスト記述子は、ボタン起動によって要求が為された時に音声再生装置86に送られる。例えば、ユーザがプレイリスト送りボタン176を起動した場合、現在再生されているプレイリストがLAN70を通じて音声再生装置86に送られた後の次のプレイリストに対するテキスト文字列が処理され、テキストがディスプレイ170に表示される。同様に、トラック送りボタン184が起動された場合、記憶ゲートウェイ38又はPC34上に位置するシステム制御アプリケーションデータベース96に記憶された現在のプレイリストからの連続ファイルの次の名前であるテキスト文字列がコアモジュール42によって音声再生装置86に送られ、そこでテキスト文字列がディスプレイ170に表示される。プレイボタン192が次に起動された場合、現在再生されているトラックが停止され、表示されているトラックが送られて復号化され、ステレオシステムを通じて演奏される。音声再生装置86のユーザとの機能上のインタフェースは、CDがプレイリストを表し、CD上のトラックがプレイリスト内のトラックを表す通常のCDチェンジャで見られるものと類似のものである。
【0060】
図13は、「インターネット」クロック82の一実施形態の等角投影図を示す。「インターネット」クロック82は、マイクロプロセッサ、動的メモリ、不揮発性メモリ、TFTディスプレイ132、及び、オペレーティングシステム及びファームウエアプログラミングを有する、プラスティック射出成形主ハウジング122を含む。一実施形態においては、「インターネット」クロック82上のディスプレイ132は、8ビット色の画像を表すことができる大型TFTグラフィックLCDである。「インターネット」クロック82上の制御ボタン又はダイヤルは、以下を含むことができる。
1.ソフトキーボタン124a、b、c、d、及び、e、及び、ディスプレイ132上のグラフィックによってラベル付けされる横置きディスプレイ132。ソフトキーボタン124aから124eまでは、図11に示すように、ユーザに「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40上の「GUI」プルダウンメニュー52によって各ボタンと関連付けられたコンテンツ表示にジャンプさせるためのプリセットとして使用することができる。
2.音量ダイヤル。
3.スヌーズボタン120(オン/オフ)。
4.ソース選択(地上無線、「インターネット」8コンテンツ)。
5.タグボタン128。タグ集約ウェブページ56上でエンドユーザに提示するため、又は、コンテンツ作成者又はコンテンツ起案者に配信するために、現在再生中のトラック(ファイル、「インターネット」8ストリーム、又は、地上放送)に関する情報をシステムを通して送信して戻すことをトリガするためのボタン。
【0061】
「インターネット」クロック82は、マイクロプロセッサ及びフルモーション映像ストリームを受信及び復号化するのに十分なメモリを含む。「インターネット」クロック82はまた、増幅器及びスピーカ136から成る統合音響システムを包含する。従って、「インターネット」クロック82は、音声、映像、及び、対話型マルチメディアを提示することができる。このような装置のためのデジタル電子及び実装技術は、消費者用電子製品業界では公知なので、本明細書では詳細な説明を割愛する。
【0062】
<本システムの3つの機能モード>
一実施形態においては、(1)セットアップ、(2)リアルタイムユーザ制御のコンテンツ/データ配信、及び、(3)自動コンテンツ/データ配信という3つの機能モードがある。
【0063】
セットアップ機能は、装置に送られるべきコンテンツを整理及び管理する能力をユーザに提供する。コンテンツ10は、「インターネット」8上に記憶又は生成されてもよく、又は、PC34ハードディスクドライブ30のようなローカル記憶装置又は記憶ゲートウェイ38上に存在してもよい。一実施形態において、このコンテンツは、システム制御アプリケーション18の「GUI」モジュール46の一態様である装置コンテンツエディタを用いて整理及び管理される。
【0064】
コンテンツエディタは、「GUI」モジュール46の一部であり、ネットワーク化クライアント装置78に送られることになるコンテンツ10を管理及び操作するのに使用することができる。一実施形態において、音声装置コンテンツエディタ24が、音声再生装置86向けのコンテンツ10をプログラム及び制御するのに使用される。代替実施形態においては、「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40が、「インターネット」クロック82向けのコンテンツをプログラム及び制御するのに使用される。コンテンツエディタは、コンソール16から起動してもよい。これについては以下で説明する。
【0065】
音声装置コンテンツエディタ24は、音声ファイル(トラック)をユーザ定義プレイリストにまとめる能力をユーザに提供するが、このプレイリストは、音声ファイルか、又は、音声ストリームの「URL」又は「IP」アドレスのリスト及びそれらへのパスを包含するテキスト的関連付けであり、システム制御アプリケーションデータベース96に記憶される。例えば、ユーザは、ベートーベンの10曲の交響曲を包含する「クラシック音楽」というプレイリストを作成することができる。共通の種類の音声ファイルフォーマットは、「MP3」(MPEG層3)フォーマットである。「MP3」音楽ファイルなどの特定のトラックは、PC34上のハードディスクドライブ30に記憶され、一方、ストリーミングされた「インターネット」8ラジオなどの他のトラックは、「URL」又は「IP」アドレスとして記憶される。ストリーミングされたメディアは、様々なフォーマットにすることができる。一般的なフォーマットは、マイクロソフトコーポレーションによって作成された「ウィンドウズメディア」フォーマットである。一実施形態において、音声装置コンテンツエディタ24の能力は、以下に限定されないが、次の機能性を含む。
1.プレイリストを表示する。
2.プレイリスト内のトラックを表示する。
3.新しいプレイリストを作成する。
4.プレイリスト及びその関連トラックを削除する。
5.トラックをプレイリストに追加する。
6.プレイリストを録音する(「GUI」ウインドウフレーム内でプレイリストをドラッグ及びドロップすることによって達成される)。
7.トラックをプレイリストから削除する(トラックを強調表示して「削除」ボタンを作動する)。
8.トラックをプレイリストに録音する(これは、プレイリストエディタ内でトラックをドラッグ及びドロップすることによって達成される)。
【0066】
一実施形態において、音声装置コンテンツエディタはまた、CD−ROMがPCのCD−ROMドライブ内にロードされた時、「PCM」フォーマットであるCD−ROM上の音声コンテンツが「MP3」ファイルに自動的に変換され、それをPCのハードディスクドライブ上に記憶することができるような機能を含む。この機能は、優先順位インタフェースボックスでユーザがオン/オフを切り替えることができる。音声装置コンテンツエディタ24と本システムの他の要素との間の相互作用については後述する。
【0067】
一実施形態において、「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40は、ウェイクアップ・ルーチンなどの予定されたルーチンに付随するコンテンツ10を管理する。「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40によって、ユーザは、音声ファイル又は映像ファイル(ユーザのハードディスクドライブ30上に記憶されているか、又は、「インターネット」8上でストリーミングされた)などのコンテンツ10を関連する時間及び日付と関連付けることができる。図8で「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタに示されている1週間の一組のコンテンツ選択肢をウェイクアップルーチンという。例えば、ここで図9を参照すると、ユーザは、月曜日から金曜日までの午前8時にトリガされるように、ポインタを「インターネット」8からのニュースストリーム(図では「MSNBC」として示す)と関連付けることができる。この関連付けは、コンテンツオブジェクト20をコンテンツ選択ウェブページ22から「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40にドラッグ及びドロップ28することによって作り出される。所定の時間になると、コアモジュール42のスケジューラ機能によって、コンテンツオブジェクト20で指定されたコンテンツの「インターネット」クロック82へのサービスが開始され、この「インターネット」クロックでは、ユーザを起こすため、又は、自動トリガが必要とされる他の目的のためにそのコンテンツがユーザに対して再生されるか又は提示される。
【0068】
一実施形態において、「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40の能力には、以下に限定されないが、次の機能性が含まれる。
1.カレンダを表示する(時間、曜日、週、月、日付など)。
2.コンテンツを選択し、時間及び日付と関連付ける。
3.追加のコンテンツを予め存在するルーチンに追加する。
4.コンテンツオブジェクトをルーチンから削除する。
5.音声プレイリスト(音声装置コンテンツエディタを用いて作成されたプレイリスト)から音声ファイルを再生する。
6.「インターネット」クロックが予定されたウェイクアップ・ルーチンを実行しない時、「インターネット」クロック82上の一連のデジタル写真のようなグラフィックファイルの表示を予定する。
7.コンテンツ種類又はコンテンツモジュールをディスプレイ132の側に位置するソフトキーボタン124の1つと関連付ける。
8.携帯情報端末などのユーザの個人(デジタル)情報マネージャ(PIM)と同期させる。
【0069】
一実施形態において、音声装置コンテンツエディタ24及び「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40は、いずれも、コンソール16上の付随するクライアント装置制御バー26をクリックすることにより、ユーザによって手動で起動される。図3は、3つのクライアント装置制御バー26(この場合のPCのスピーカは、音声をスピーカに通すことはできるが、クライアント装置とは見なされない)を示すコンソール16を有するPCデスクトップ12を表す。例えば、図3を起動されて実行中のシステム制御アプリケーション18の初期状態と考えると、ユーザは、マウスを使用して、音声再生装置86に付随するクライアント装置制御バー26上にPCデスクトップ12のポインタを置き、左のマウスボタンを作動するであろう。音声装置コンテンツエディタ24が起動し、その結果を図4に示すが、音声装置コンテンツエディタ24がPCデスクトップ12上に表示されている。
【0070】
代替実施形態において、図4のPCデスクトップ12はまた、コンテンツ選択ウェブページ22を示す。コンテンツ選択ウェブページ22は、幾つかの方法で立ち上げることができる。コンテンツ選択ウェブページ22を立ち上げる1つの方法は、マウスを使用してポインタを「コンテンツガイド」ボタン30の上に置き、左マウスボタンを押して指を離すことにより、コンソール16下部に位置する「コンテンツガイド」ボタン30を起動することである。別の立上げ方法は、コンテンツ選択ウェブページ22をブラウザ内で「ブックマーク化」(Netscapte Navigator)させるか、又は、ブラウザ内で「お気に入り」リスト(マイクロソフト・インターネット・エクスプローラ)に追加することである。
【0071】
コンテンツ選択ウェブページ22上の球形のアイコンは、音声装置コンテンツエディタ24トラックウインドウ34上にドラッグ及びドロップされるコンテンツオブジェクト20である。PCデスクトップ12のポインタを制御するのにマウスを使用して、ユーザは、ポインタをコンテンツオブジェクト20の上に移動して左マウスボタンを押し、ポインタ/コンテンツオブジェクト20の束を音声装置コンテンツエディタ24のトラックウインドウ34まで移動する(左マウスボタンを押したまま)。ユーザが左マウスボタンから指を離した時、コンテンツオブジェクト20のテキストによる説明が、音声装置コンテンツエディタ24のトラックウインドウ34に現れる。
【0072】
図5は、コンテンツオブジェクト20「トップ40ラジオ」が、コンテンツ選択ウェブページ22から音声装置コンテンツエディタ24トラックウインドウ34にドラッグされたことを示し、ドラッグ及びドロップ・パス28が描かれている。ユーザは、音声再生装置86での再生を希望するコンテンツオブジェクト20に対してドラッグ及びドロップ操作を行うであろう。例えば、「トップ40ラジオ」コンテンツオブジェクト20は、「インターネット」8ラジオストリームの「URL」を表す。
【0073】
図6に示すように、ユーザはまた、ユーザをPC34上の特定のサブディレクトリにナビゲートさせる従来の「ウンドウズ」ダイアログ・ボックスを使用して、音声ファイルをプレイリストに追加することができる。この種のPC34によるファイルアクセスは、PC34の公知の機能である。音声装置コンテンツエディタ24はまた、ユーザがプレイリストを作成する能力を提供する。これは、図4から図7において音声装置コンテンツエディタ24の一部として図示されている「新規リスト」ボタン37を使用して達成される。図7は、ユーザが「新規リスト」ボタン37を起動した時に、プレイリスト作成テキスト入力ボックス36が立ち上がることを示す。
【0074】
ソフトウエア作用レベルでは、ユーザが音声装置コンテンツエディタ24を使用して上述のようなトラックを追加することによりプレイリストを作成又は変更した時、「GUI」モジュール46は、システム制御アプリケーションデータベース96、つまり、ユーザがトラックとして選択したプレイリストのテキスト名、ローカルコンテンツファイルのファイル名及びパス、及び、ストリームの「URL」を含むファイルを変更する。システム制御アプリケーションデータベース96のコピーは、パーソナルコンピュータのハードディスクドライブ、及び、記憶ゲートウェイのハードディスクドライブの両方に記憶される。
【0075】
一実施形態において、音声再生装置86でアクセスされるプレイリスト内のトラックとしてユーザによってセットアップされるファイルの一部分は、記憶ゲートウェイ38上に記憶される。このシナリオでは、ユーザは、PC34が停止した場合には、音声再生装置86において、記憶ゲートウェイ38上に記憶されたトラックに尚もアクセスすることができる。また、本システムは、PC34上に記憶された音声装置コンテンツエディタ24に列挙されたトラックを構成するファイルの一部又は全部を用いて機能することができる。PC34は、ユーザがPC34上に記憶されたいかなるファイルにもアクセスするように起動され、かつ機能していなければならない。音声再生装置86において上述のファイルにアクセスする方法については以下で説明する。
【0076】
図8は、「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40の初期状態を示す。「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40は、「インターネット」クロック82が昼夜の時間によって異なるコンテンツを有することになることからカレンダ(時間領域フォーマットを有する)としてフォーマットされる。「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40はまた、音声装置コンテンツエディタ24が立ち上げられるのと同じ方法でコンソール16から立ち上げられる。図9は、コンテンツオブジェクト20が「月曜日」スロットでエディタウィンドウ上にドラッグされた後の「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40を示す。図10は、ユーザがコンテンツオブジェクト20をドラッグし、週間カレンダスロットに亘って拡張し、「金曜日」スロットで停止したことを示す。コンテンツオブジェクト20がドラッグされて「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40上に置かれた状態で、コンテンツオブジェクト20は、拡張可能コンテンツバー48と呼ばれる。拡張可能コンテンツバー48は、マウスを使用してポインタを拡張可能コンテンツバー48の右側に置き、左マウスボタンを押し、マウスボタンを押したままで「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40に亘ってドラッグする(拡張可能コンテンツバー48は図形的に細長く伸びることになる)ことにより、「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40の曜日区分に亘ってドラッグされる。拡張可能コンテンツバー48によって参照されたコンテンツ10が表示される最終曜日まで拡張可能コンテンツバー48をドラッグした時、マウスボタンから指を離すことができる。再び図10を参照すると、このプログラミング活動の結果として、月曜日から金曜日の全ての曜日において、コアモジュール42は、「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40の左側に示された時間、又は、ユーザが「インターネット」クロック82でウェイクアップ時間として設定した時間になると、所定のコンテンツ10を「インターネット」クロック82に自動的に送ることになる。「インターネット」クロック82での設定値は、「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40による設定値よりも優先される。
【0077】
セットアップモードにおいて、「GUI」モジュール46は、PCデスクトップ12上で描かれた「GUI」を通じてユーザから指令を受け取る。ユーザのアクション及び決定は、「GUI」モジュール46を含む「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40及び音声装置コンテンツエディタ24などの装置コンテンツエディタによって記憶され、デジタルで記述されたメッセージとして符号化され、その後、コアモジュール42によってシステム制御アプリケーションデータベース96に通信されて記憶される。好ましい実施形態において、コアモジュール42が「JAVA」ソフトウエアプログラムとして記憶ゲートウェイ38上に存在する場合、コンテンツ10、プレイリスト、及び、トラック及びストリームアドレスの名称は、記憶ゲートウェイ38において「コンテンツガイド」ボタン30に記憶される。PC34はまた、システム制御アプリケーションデータベース96のコピーを含む。
【0078】
<リアルタイムモード>
リアルタイムモードでは、ユーザは、音声再生装置86又はPC34のいずれかにおいて音声装置コンテンツエディタ24にセットアップされたコンテンツ10の配信を起動及び制御することができる。音声再生装置86がステレオ受信器114に接続されている一実施形態においては、ユーザは、音声再生装置86でインタフェース上のプレイリスト情報にアクセスすることができる。図12は、音声再生装置86においてソース、プレイリスト、及び、トラック(コンテンツオブジェクト20)にアクセスするのに遠隔制御装置190が使用されることを示している。音声再生装置86上に含まれたディスプレイ170は、ユーザによる制御装置の操作に従ってテキスト情報を表示する。例えば、ユーザが遠隔制御装置190の送りプレイリストボタン176を押した時、IRストリームが遠隔制御装置190から送信されて音声再生装置86のIRサブシステム104によって受信される。このメッセージは、送り選択ボタンの選択として音声再生装置86のマイクロプロセッサによって復号化され、「XML」メッセージ74が、次のプレイリストタイトルを表すテキスト文字列を高速LAN70を通じて音声再生装置86に送るように要求しているコアモジュール42に対して音声再生装置86から送られる。コアモジュール42は、「XML」メッセージ74を受信して、高速LAN70を通じて次のプレイリストを表すテキスト文字列を音声再生装置86に送る。マイクロプロセッサ208は、この「XML」メッセージ74を処理して、テキスト文字列を音声再生装置86のディスプレイ170に表示する。
【0079】
再生ボタン192が押された時、ここでもまた、IRサブシステム104は、再生ボタン192が起動されたことを知らせる、コアモジュール42に送られる「XML」フォーマットのメッセージ174をトリガする。コアモジュール42は、音声再生装置86ディスプレイ170上の現在のファイル又はストリームリストを判断し、音声再生装置86に対してそのファイルのストリーム又は「インターネット」8ストリームを開始する。
【0080】
代替実施形態において、クライアント装置は、PC34上の装置コントローラ「GUI」を使用することによって制御される。装置コントローラは、制御される特定装置に付随するコンソール16上のクライアント装置制御バー26を右クリックすることによってコンソール16から立ち上げられる。図15は、音声再生装置コントローラ60を示し、図16は、「インターネット」クロック装置コントローラ88を示す。装置コントローラの機能は、ネットワーク化されたクライアント装置78を遠隔制御することであり、また、クライアント装置78に対してある一定の優先順位及び機能の設定を可能にすることである。すなわち、上述の例を続けると、音声再生装置コントローラ60は、音声再生装置86に特定のトラックを再生、停止、又は、一時停止するように命令するためなど、音声再生装置86を直接制御するのに使用される。同様に、「インターネットクロック」コントローラ88は、図16に示すように、「インターネット」クロックをオン/オフするか、又は、日付又は時間を設定するためなどの「インターネットクロック」82を直接制御するのに使用される。
【0081】
以下は、一実施形態の音声再生装置コントローラ60の制御及び機能のリストであり、それらは、再生/一時停止ボタン80(再生ボタンを押したままにすると、プレーヤが早送りされ、音量がミュート状態で音声ファイルの短いサンプルが再生される)、停止ボタン76、トラック巻き戻しボタン72、トラック送りボタン84、及び、バランススライダ94である。
【0082】
以下は、一実施形態の「インターネット」クロック装置コントローラ88上の機能の制御リストであり、それらは、ウェイクアップルーチン時の立ち上げディスプレイ表示バックライト(ウェイクアップルーチン中にディスプレイの光を徐々に明るくする)、ウェイクアップルーチン時の立ち上げ音声音量(ウェイクアップルーチン中に装置の音量を徐々に上げる)、スヌーズボタン用ドウェル時間の長さ(スヌーズボタン120が起動された後に「インターネット」クロック82が休止状態になっている時間の長さ)、スヌーズ停止ボタン120(スヌーズなし)、及び、スリープモードの時間の長さ(ユーザが眠っている間に夜間に起動された時に「インターネット」クロック82がコンテンツ10を再生することになる時間の長さ)である。ここで図16に示す機能制御は、「モア」ボタン112を起動することによってアクセスされる追加メニュー上で利用可能である。
【0083】
<自動モード、再生>
一実施形態において、自動モードでは、ユーザがコンテンツエディタで再生するように選択したコンテンツ10は、ユーザによって予め設定された何らかの所定の時間設定に基づいて自動的に再生装置に送られる。コアモジュール42内のスケジューリング機能は、システム制御アプリケーションデータベース96に列挙された時間入力をPC34システムタイマの現在の状態と比較する。システム制御アプリケーションデータベース96内の時間入力とPC34システムタイマの現在状態との間で一致が発生した時、コアモジュール42は、クライアント装置78へのコンテンツ10の配信を開始する。コンテンツ10が「インターネット」8上の「URL」のストリームである場合、ストリーミング中の「URL」からクライアント装置78まで、ブロードバンド通信リンク14を経由し、記憶ゲートウェイ38を通り、LAN70を経由して、コアモジュール42により接続が作り出される。
【0084】
<自動モード及びキャッシュ>
一実施形態において、いくつかのコンテンツオブジェクト20は、定期的に変化するファイルベースのコンテンツ10の位置を指定する。この場合、特定のファイルは、PC34又は記憶ゲートウェイ38上でキャッシュされてクライアント装置78にストリームされるコンテンツオブジェクト20インスタンスである。例えば、「インターネット」クロック82用コンテンツ10は、4時間毎に更新することができる、「インターネット」8上のサーバに位置するニュースを伴うデジタル音声ファイルを含むことができる。コンテンツオブジェクト20インスタンスがローカルではないファイル指定の場合、コアモジュール42のスケジューリング機能は、ファイルが変更されたかどうかを確かめるために、定期的にそのファイルを「インターネット」8上のその位置で検査することになる。スケジューリング機能は、ローカルレベルでキャッシュされたファイルの作成日及びタイトル、及び、他の情報を「インターネット」8上に位置するそのファイルと比較することによってこれを行うであろう。ファイルの作成日及び/又はタイトルが変更されていた場合、最新のファイルを所定時間にクライアント装置78に送ることができるように、その新しいファイルがダウンロードされてPC34又は記憶ゲートウェイ38上に記憶されることになる。これは、図2のコアモジュール42機能に列挙されたスケジューリング機能の一部である。
【0085】
記憶ゲートウェイ38は、「常時オン」の装置である。従って、一実施形態においては、記憶ゲートウェイ38上においてコアモジュール42で実行されるスケジューリング機能は、夜間又は真昼など、広域ネットワーク帯域が安くなる時間に、「インターネット」8上のコンテンツ10を自動的にアクセスして取得するように設定することができる。また、記憶ゲートウェイ38上のコアモジュール42は、広域ネットワーク帯域の使用を更に最適化するために特定の時間でのデータ転送速度を制限してもよい。例えば、コアモジュール42は、午後4時から午後10時までの間はデータ転送速度200Kbpsでダウンロードするように制御され、他のどの時間においても最大のブロードバンド転送速度でダウンロードさせることができる。一実施形態において、このダウンロード最適化の設定は、夜に家にいる間に帯域へのアクセスを希望するであろうユーザが行うことができる。代替実施形態においては、この設定をネットワークオペレータが設定してもよい。これらのデータ転送速度制御の設定及び時間は、ユーザがPC34で、又は、ネットワークオペレータが遠隔操作でアクセス可能なネットワーク帯域最適化制御「GUI」使用して設定することができる。データ転送速度制御設定値及び時間は、システム制御アプリケーションデータベース96に記憶される。
【0086】
<システム上の各種機能−タグ対話性>
LAN70技術は双方向相互接続技術であるため、一実施形態において、クライアント装置78からの応答は、本システムを通じて返信されたり、また、処理されてPC34及びウェブ上の両方でユーザ及び他の関心のあるエンティティに提示することができる。図12は、音声再生装置86上のタグボタン188を示す。図13は、「インターネット」クロック82上のタグボタン128を示す。コンテンツ10再生中にユーザによってタグボタン128が起動されると、その結果、タグボタン128が起動されたことをコアモジュール42に知らせる「XML」メッセージ74がLAN70を通じて送信される。次に、コアモジュール42は、「XML」メッセージ74を編集してそれをタグ記憶及び処理サーバ138に送信する。この処理を図21に示す。コアモジュール42タグXMLメッセージ74内の情報は、以下に限定されないが、ファイル又はストリーミング(文字又は画像)に含まれたメタデータ又はメタタグ、コンテンツ10がファイルの場合にはファイル名、コンテンツ10がストリームの場合にはストリームの「URL」又は「IP」アドレス、時間、日付、及び、ユーザ識別子を含むことができる。
【0087】
タグ「XML」メッセージ74の送信では、結果が異なる可能性がある。図14は、読取可能なテキストメッセージとしてフォーマットされたメッセージ内の情報が個人用タグ集約ウェブページ56上でユーザに提示されていることを示す。このシナリオでは、ユーザは、アカウントを用いて申し込みを済ませると、保護されたタグ集約ウェブページ56に入力するためのパスワードを受け取る。
【0088】
タグ付け機能に関しては、コアモジュール42は、正確な時間及び日付情報へのアクセスを有するべきである。図2は、コアモジュール42が正確な時間及び日付が用意されている「インターネット」8上のサーバにアクセスする機能を有することを示すものであり、これらの数量は、システム制御アプリケーションデータベース96にコアモジュール42によってローカルレベルで記憶され、システム制御アプリケーション18のコアモジュール42の態様を記憶及び実行する、PC34又は記憶ゲートウェイ38の内部に位置する内部時間及び日付タイマに対して更新される。
【0089】
<出力装置としてのテレビ>
本システムの代替実施形態は、システム制御アプリケーション18の「GUI」モジュール46の態様を使用するための出力装置としてテレビを含む。この実施形態において、システム制御アプリケーション18は、記憶ゲートウェイ38の構成要素及機能性を含むセットトップボックス上にある。「DOCSIS」ケーブルモデムの他、「CATV」チューナ、ハードディスクドライブ30、及び、マイクロプロセッサを含むセットトップボックスが用意されている。
【0090】
このシステムにおいて、テレビは、装置制御「GUI」が視覚的に提示される出力装置として使用することができ、カーソル指示機能を有するセットトップボックスの遠隔制御装置が入力装置である。「GUI」画像は、外観及び機能に関して図3から図11までに示すものと類似する。大半のセットトップボックスは、テレビ画面上に画像(NTSCフォーマット)を描くための回路及びファームウエアを既に含んでいるので、「GUI」モジュール46は、従来のテレビ画面の画素数をサポートするための変更が最小限度で済むであろう。
【0091】
代替実施形態において、本システムはまた、セットトップボックス上にあるシステム制御アプリケーション及びパーソナルコンピュータ上で実行される「GUI」モジュールによって作動させることができる。セットトップボックス及びパーソナルコンピュータはLANを通じて接続され、システム制御アプリケーション及び「GUI」モジュールは、LANを使用して機能的に接続される。
【0092】
<記憶ゲートウェイ周辺機器>
記憶ゲートウェイ周辺機器134は、統合ハードディスクドライブ30及び処理能力を有するコンピュータ、及び、コンテンツ10大容量記憶装置及びサービス能力を追加することを目的として既存ゲートウェイ150装置に追加された、LAN70への接続性をもたらす統合無線LAN送受信機58として定義されている。図23は、PC34、及び、「DOCSIS」ケーブルモデムである従来のゲートウェイ150を含むネットワークトポロジーを示す。記憶ゲートウェイ周辺機器134は、全てのゲートウェイ150に含まれている有線LAN接続、この場合は「イーサネット」を通じて既存ゲートウェイ150に接続されている。記憶ゲートウェイ周辺機器134は、常時オンであり、ハードディスクドライブ30の電源を切る能力などのパワーマネージメント機能を含む。コアモジュール42は、記憶ゲートウェイ周辺機器134上に記憶されて実行され、従って、記憶ゲートウェイ38を使用するシステムによって提供されるサービス及び機能の全てが記憶ゲートウェイ周辺機器134を使用して提供される。
【0093】
記憶ゲートウェイ又はゲートウェイ記憶周辺機器上の「GUI」コンテンツエディタ
一実施形態において、コンテンツエディタは、記憶ゲートウェイ38又は記憶ゲートウェイ周辺機器134装置上に記憶された「JAVA」アプリケーションとしてネットワーク上でプログラムして実行することができる。この利点は、ディスプレイ及びキーボードやマウスなどの入力周辺機器を有し、かつ「JAVA仮想機械(JVM)」を有するコンピュータは、実行可能なクライアント装置コンテンツプログラミング、セットアップ、及び、制御ワークステーションになると思われることである。この実施形態はまた、完全にブラウザベースとなるように実行することができるであろう。ユーザは、ブラウザウインドウ内で装置コンテンツエディタにアクセスすることができ、アプリケーションは、「Java」アプレットとして実行される。
【0094】
<デジタル画像プレーヤ及びシーケンスエディタ>
一実施形態において、このプラットフォームでクライアント装置として存在することができる別の装置は、デジタル画像フレームである。デジタル画像フレーム機能の1つの実施例は、「インターネット」クロック82をセットアップして、「インターネット」クロック82が他のコンテンツ10の提示には使用されない時にLCD上にデジタル画像の時限シーケンスを提示することである。一実施形態において、「インターネット」クロック82は、自動的にデジタル画像を提示するようにセットアップすることができる。代替実施形態において、「インターネット」クロック82は、ユーザによる直接的な管理の下でデジタル画像を提示するようにセットアップすることができる。
【0095】
一実施形態において、ユーザは、「インターネット」クロック82上に位置するソフトキーボタンの1つにデジタル画像を取り付けることができるであろう。別の「GUI」では、デジタル画像エディタ96は、コンソール16上に位置する「インターネット」クロック82クライアント装置制御バー26上で左マウスボタンをクリックすることによってアクセスされる。このエディタの立ち上げ方法は、上述の音声装置コンテンツエディタ24の立ち上げ方法と類似のものである。図18は、デジタル画像エディタ96の例を示す。ユーザが画像ファイルをドラッグ及びドロップすることができるか、又は、ユーザが従来のダイアログ・ボックスを通じて画像ファイルまでナビゲートしてこれらの画像ファイルを追加することができるフレームが存在する。その後、フレームに実際のファイルの小さな画像が表示されるであろう。ユーザは、これらの画像をドラッグ及びドロップして整理し直すことができる。
【0096】
代替的に、専用デジタル画像フレームを使用して、デジタル画像を表示することができる。再び図18を参照すると、デジタル画像エディタ96は、このような装置向けのデジタル画像プレイリストの作成に使用される「GUI」である。デジタル画像エディタ96は、コンソール16上の「デジタル画像プレーヤ」クライアント装置制御バー26上で左マウスボタンをクリックすることによって立ち上げられる。
【0097】
<デジタル映像のキャッシュ、制御、再生、及び、対話性>
一実施形態において、図1に示すクライアント装置78に対してコンテンツ分配、管理、及び、対話性を提供するシステムはまた、映画、テレビ(以下、TV162という)番組、及び、他の映像コンテンツのようなデジタル映像へのアクセス、記憶、及び、サービス提供に使用することができる。ユーザは、本明細書で開示されたシステムに従ってウェブサイト上でアクセスされるオンライン「インターネット」8サービスを使用して選択を行うことができる。その後、「MPEG−2」フォーマットを使用して符号化されたDVD映画などのデジタル映像ファイルがダウンロードされてユーザのPC34、記憶ゲートウェイ38、又は、記憶ゲートウェイ周辺機器134上に記憶される。
【0098】
一実施形態において、記憶ゲートウェイシステムは、ハードディスクドライブを含むセットトップケーブルボックスである。デジタル映像ファイルは、その後、TV162であるクライアント装置78、又は、デジタル映像を復号化して提示することができる任意の他のクライアント装置78にストリームされる。例えば、無線LAN70能力及び「MPEG−2」を復号化する能力を有する、コンパック・コンピュータ・コーポレーション(米国テキサス州ヒューストン所在)製「iPaq」などのPDA164は、実行可能な端末クライアント装置78である。このシステムの利点は、ケーブル・ヘッドエンド又はDSLのISPから直接デジタル映像をストリームするのと反対に、ネットワーク帯域幅のより効果的な使用をもたらすことである。デジタル映像ファイルは非常に大容量であり、潜在的には数ギガバイト(何十億バイト)である。これらの大容量ファイルのダウンロードは、デジタル映像ファイルがリアルタイムでストリームされて閲覧される場合に必要とされる場合よりも長い時間に及ぶ可能性がある。デジタル映像ファイルは、広域ブロードバンド通信接続14上で不活動状態である期間に、常時ダウンロードすることができる。更に、ダウンロードデータ転送速度は、時刻に基づいてヘッドエンドから制御することができる。例えば、コアモジュール42は、本明細書で説明するデータ転送速度制御機能を含む。許容データ転送速度は、広域ネットワーク利用のピーク時間に対して落とすことができ、また、ピーク時間以外の時間中に上げることができる。
【0099】
ここで、ウェブパッド92による第2の画面対話式サービスの提供を含め、映像をTV162に配信するシステムについて詳細に説明する。ここで図27を参照すると、本システムは、無線LANアクセスポイント54を有するPC34に接続されたブロードバンドゲートウェイ94、無線LAN/NTSC(全米テレビジョン規格委員会)コンバータ158に接続されたTV162、及び、ウェブパッド92などの手持式携帯用計算機を含む。ウェブパッド92は、PDA164か、又は、他の無線LAN通信70能力を含む他のタブレットベースの携帯用計算機と定義される。無線LAN/NTSCコンバータ158と組み合わされたTV162と、無線LAN能力を有するウェブパッド92との両方は、図1に示すクライアント装置78向けにコンテンツ分配、管理、及び、対話性を提供するためのシステムに接続することができるクライアント装置78を構成する。本システムの根本的な作動には、PC34、ウェブパッド92、及び、無線LAN/NTSCコンバータ158/TV162組合せの間の同期及び非同期の両方の無線データ通信70が関係する。
【0100】
<一体型LANのNICを有するウェブパッド>
このシステムに含まれるウェブパッド92は、ウェブパッド92が一体型LAN送受信機58集積回路、アンテナ112、及び、IR送受信機サブシステム146を含むことを除き、現在利用可能な多くのPDA164と類似のものである。図29は、ウェブパッドがLCD400、スタイラスベースのインタフェースを使用するための着脱式スタイラス404、制御ボタン408、及び、IR送受信機412をも含むことを示す。LCD400は、表示内容を弱い光で読み取ることができるように一体型バックライトを含む。ハウジングの内部には、装置の機能的データ操作態様を構成するマイクロプロセッサ及びメモリチップを含む電子構成要素を機能的に接続するプリント基板が含まれる。図29に示す実施形態において、アンテナ112は、ウェブパッド92の内部に位置し、プリント基板に取り付けられている。
【0101】
<付加的LAN能力>
無線能力は、「iPaq」などの既存のPDA164に追加することができる。例えば、「コンパクトフラッシュHomeRF」無線送受信機カード、並びに必要なソフトウエアドライバが、「iPaq」PDA164向けに用意されている。図30は、PDA164に機械的及び電気的に接続された無線LANアダプタモジュール166を使用する無線通信にPDA164が適合されている本発明のウェブパッド92態様の代替実施形態を示す。図31を参照のこと。無線LANアダプタモジュール166は、ドッキングコネクタを通じてPDA164上に電気的に接続される。無線LANアダプタモジュール166は、マイクロプロセッサ、DRAM及びフラッシュメモリ、無線LAN送受信機58、アンテナ、バッテリ、電力変換サブシステム、及び、UART、並びに、IR送受信機サブシステムを機能的に接続するプリント基板を含む。この実施形態において、アンテナは無線LANアダプタモジュール166の内部に位置し、プリント基板に取り付けられている。無線LANアダプタモジュール166はまた、音声DACと、無線LANアダプタモジュール166に接続されたイヤホンを通じてPC34から送られる「MP3」ファイルなどの音声コンテンツの再生に使用される音声出力ジャックとを含む。無線LANアダプタモジュール166は、シリアル「PPP」接続を使用してPDA164との通信リンクを確立し、また、LANとの「TCP/IP」無線LAN通信リンク70を確立する。ファームウエアは、これらの接続を作動させて、無線LANアダプタモジュール166がPDA164とLANとの間でデータを転送することを可能にする。
【0102】
ケーブルモデム94と組み合わされたPC34は、最終的にはTV162に送られて表示されることになるコンテンツを取得、記憶、分配、及び、管理することによってゲートウェイ記憶システムとして機能する。PC34は、多くの方法でデジタルコンテンツにアクセスすることができる。一実施形態において、ユーザは、「デジタルビデオディスク(DVD)」をPC34と一体型のDVDドライブに挿入することができる。PC34はまた、「インターネット」に接続されており、従って、「MPEG−2」及び「MPEG−4」ファイル、及び、フラッシュアニメなどの「インターネット」8上の大量のデジタルコンテンツにアクセスすることができる。TVネットワークステーションは、「インターネット」8上の公開を通じてそのプログラミングへのアクセスを提供することができる。ここではPC34は「インターネット」8に「DOCSIS」ケーブルモデムを通じて接続されているが、ブロードバンド接続14であれば種類を問わず同じ結果が得られることになる。
【0103】
「ローカルエリアネットワーク(LAN)」は、USB62接続を通じてPC34と機能的に接続された無線LANアクセスポイント54にPC34を接続することによって確立される。LAN及び無線LAN、及び、その機能性については、上述の実施形態において詳細に説明された。
【0104】
<無線LAN/NTSCコンバータ>
TV162は、機能上、無線LAN/NTSCコンバータ158を通じて記憶ゲートウェイシステムに接続されている。図28は、無線LAN/NTSCコンバータ158におけるハードウエア構成要素の一実施形態のブロック図を示す。図31は、無線LAN/NTSCコンバータ158の分解図を示す。ここで図31を参照すると、上部ハウジング528及び下部ハウジング524がある。また、マイクロプロセッサ、メモリチップ、無線LAN送受信機、IR送受信機560、音声DAC、及び、映像DACを含む、本装置の機能的データ操作態様を構成する電子構成要素を有するプリント基板508がある。一実施形態において、アンテナは、図31に示すように無線LAN/NTSCコンバータ158の内部に位置し、プリント基板508と一体型である。別の実施形態においては、再配置可能な外部アンテナを使用してもよい。オプションのディスプレイ556を含む場合もある。
【0105】
無線LAN/NTSCコンバータ158に記憶されて実行されるソフトウエアは、リアルタイム・オペレーティング・システム(RTOS)、音声及び映像(MPEG−2)「CODEC」、「TCP/IP」ネットワーク通信スタック、無線LAN送受信機58ドライバ、及び、クライアント装置向けにコンテンツ分配、管理、及び、対話性を提供するためにシステムの様々な構成要素間で送られるメッセージを取り扱う指令処理ファームウエアを含む。無線LAN/NTSCコンバータ158は、記憶ゲートウェイシステムによって送り出された「IP」ベースのパケット化されたデータを受信し、TV162上に表示することができるフォーマットに変換する。具体的には、それは、圧縮されたデジタル映像情報を「NTSC」規格に変換する。「NTSC」規格は、アメリカ合衆国内の放送に対して使用されるテレビ映像フォーマットを定義するものであり、現在は、毎秒525本の線の分解能に設定されており、青、赤、及び、緑の信号を音声用FM周波数と組み合わせる。無線LAN/NTSCコンバータ158を使用して、TV162は、PC34上に最初に記憶されたコンテンツを表示することができる。
【0106】
一実施形態において、映像再生及び録画装置へ入力するための、デジタルPC34データの「NTSC」又は「S−」映像などの共通フォーマットへの変換は、自立型DVDプレーヤによってもたらされる機能である。更に、多くのPC34は、結合CD−ROM/DVDドライブを含み、ビデオカードと組み合わせてDVD出力をTV162上で提示することができる。無線LAN/NTSCコンバータ158は、この技術が適用されたものである。図35を参照すると、「NTSC」形式のデータは、次に、「NTSC」ケーブル520を通じてTV162入力に送られる。TV162への電力は、本システムがTV162の電源を入り切りすることができるように、切替式交流線536を通じて無線LAN/NTSCコンバータ158から供給することができる。TV162に対する切替式交流線536のソフトウエアによる制御が存在する。
【0107】
<テレビ映像システムの使用法>
エンドユーザによるデジタル映像のコンテンツ分配、管理、及び、対話性を提供するためのシステムの制御に関しては、3つの異なる方法がある。一実施形態においては、ユーザは、PC34におけるインタフェースを直接使用することによってソフトウエアで本システムを操作することができる。代替実施形態においては、ユーザは、IRを通じて無線LAN/NTSCコンバータ158と通信するLANテレビ遠隔制御装置170を操作することができる。別の代替実施形態においては、ユーザは、ウェブパッド92を通じて本システムを制御することができる。
【0108】
一実施形態において、PC34が本システムの制御サイトとして使用されている場合、TV162コンテンツ及び制御エディタ「GUI」は、システム制御アプリケーション18の「GUI」モジュール態様の構成要素として提供される。テレビコンテンツ及び制御エディタは、LAN上に無線LAN/NTSCコンバータ158/TV162結合がLAN上にある時にそのためのアイコンを含み、システムコンソール16を使用して立ち上げられる。TV162コンテンツ及び制御エディタは、音声装置制御装置と類似のものであり、再生、一時停止、停止、早送り、早巻戻し、送りチャプター飛ばし、戻しチャプター飛ばし、及び、メインメニューのようなエンドユーザに対する画面上の従来式制御を提供する。
【0109】
図32は、LANテレビ遠隔制御装置170が本システムの制御に使用される場合を示す。LANテレビ遠隔制御装置170は、無線LAN/NTSCコンバータ158と共に作動するように設計されている。LANテレビ遠隔制御装置170は、IR送受信機サブシステムを含む。LANテレビ遠隔制御装置170上に含まれる制御装置は、再生、一時停止、停止、早送り、早巻戻し、送りチャプター飛ばし、戻しチャプター飛ばし、及び、メインメニューを含む、DVD又は映像再生の制御に使用される従来式制御装置である。他の種類のコンテンツと対話するための一般的なナビゲーション制御装置もまた含まれている。タグボタンもまたLANテレビ遠隔制御装置170上に含まれている。LANテレビ遠隔制御装置170はまた、従来式の放送により又は無線LAN/NTSCコンバータ158を通じて受信されるTV162上のコンテンツと関連しかつ同期されたコンテンツを表示するための一体型ディスプレイを用いて設計することもできるであろう。
【0110】
一実施形態において、ウェブパッド92が入力装置である場合、ウェブパッド92は、無線LAN通信リンク70の無線LANを通じて本システムと対話する。すなわち、ウェブパッド92は、無線LAN上のノードとして機能する。PC34上のシステム制御アプリケーション18及び「インターネット」8へのアクセスと共にウェブパッド92上のソフトウエアを使用することにより、ユーザは、TV162に送信されることになるコンテンツを選択することができる。更に、ユーザは、ウェブパッド92を操作することにより、TV162上のコンテンツと対話することができる。例えば、ウェブサイトを見ているユーザは、ウェブパッド92を使用してスクロールする、テキストを入力する、又は、ボタンを押すなどの様々な機能を実行することにより、ウェブサイトを操作することができる。ウェブパッド92上の付加的な機能は、選ばれたコンテンツにタグ付けする能力であると考えられ、それによって、タグ記憶及び処理サーバと共にシステム制御アプリケーション18は、エンドユーザによってその後に閲覧されるように、タグ集約ウェブページ56上にそのコンテンツの記録を集めることになる。タグ付け機能は、ウェブパッド92上にソフトウエア「GUI」タグボタン420として設けられている。タグボタン機能性はまた、ウェブパッド92上の既存の制御ボタン408にマッッピングすることができるであろう。タグ付け処理については、上述の実施形態で詳細に説明されている。
【0111】
別の実施形態において、ウェブパッド92はまた、既存の搭載IR能力を直接使用してTV162の各態様を制御するのに使用される。ウェブパッド92及びPDA164は、IR送受信機を含むことができる。大部分のTV162は、IR遠隔制御装置と対話するように設計されていることから、ウェブパッド92は、チャンネル選択又は音量制御などの162の各態様を制御するために、IR送受信機を使用してTV162のIR送受信機と直接対話することができる。個々のTV162銘柄のための特定のIR構成は、システム制御アプリケーション18が「インターネット」8からダウンロードしてウェブパッド92に送ることができる。従って、実質的には、ウェブパッド92は、それを使用してテレビ遠隔制御装置に取って代わることができる。ウェブパッド92のIR機能は、更に、PC34がウェブパッド92からのIR送信を通じて効果的にTV162を制御することができるように、ウェブパッド92とPC34との間に存在する無線LAN通信リンク70を使用して制御され、かつプログラムすることができる。
【0112】
上述の構成要素によって、クライアント装置向けにコンテンツ分配、管理、及び、対話性を提供するシステムを使用して、ユーザがデジタル映像及び音声コンテンツにアクセスすることができる統合システムが形成される。TV162用キャッシュサーバとしてPC34を使用することにより、ユーザは、TV162上で再生されるコンテンツに対して更に大きな制御を有することができる。コンテンツは、「インターネット」8上の多数のリザーバから選択、アクセス、及び、記憶することができ、ユーザが再生することができる。更に、ユーザは、ウェブパッド92を使用して、TV162に送られるコンテンツを便利に制御すると共に、TV162上で表示される題材と対話することができる。
【0113】
以下の説明は、PC34からTV162へのシステムを使用することができる方法に関する例である。PC34は、夜間に「インターネット」8を通じてデジタル映画ニュースプログラムをダウンロードする。PC34は、午前中のある時間になってユーザがウェブパッド92を利用してプログラムを見ることを要求するまでそのプログラムを記憶する。PC34は、次に、コンテンツが再生されるTV162にそのコンテンツを送る。
【0114】
代替実施形態において、ユーザは、「URL」アドレスをウェブパッド92に入力することによってウェブページを見ることを要求する。PC34は、そのページのコンテンツをそのコンテンツが再生されるTV162に送る。ユーザは、ウェブパッド92を使用してページコンテンツの操作を継続し、リアルタイムで「インターネット」8上のウェブページを閲覧する。
【0115】
本システムの別の使い方は、TV162で再生されているコンテンツに関係するか又はその補足的なコンテンツをウェブパッド92上に提供することである。TV162上で再生されているコンテンツを主コンテンツと呼び、主コンテンツに関係するか又は補足的なコンテンツを副コンテンツと呼ぶ。
【0116】
TV162上で再生されている主コンテンツが無線LAN/NTSCコンバータ158を通じてか、又は、地上アンテナ又はケーブルテレビコンバータのようなテレビへの他の従来式入力装置を通じて取得されるのかに関係なく、現在再生中のコンテンツのデジタル記録は、システム制御アプリケーション18に対して用意され、それによって記憶される。コンテンツがPC34においてローカルレベルで記憶されているか、又は、記憶ゲートウェイシステムを通じて直接ストリームされている場合、コンテンツ及び配信のタイミングは、システム制御アプリケーション18によって制御されている。従って、コンテンツタイトル及び埋め込まれたメタデータなどのデジタル情報が利用可能である。
【0117】
ウェブパッド92が遠隔制御装置として使用される場合、ユーザのシステムの状態は既知である。例えば、ユーザが地上放送又は従来のケーブルテレビ放送を見ており、かつ、本システムを制御する遠隔制御装置としてウェブパッド92を使用する場合、放送又はケーブルのチャンネルのような制御パラメータは、ウェブパッド92によってシステム制御アプリケーション18に送信される。ユーザはまた、例えばコンテンツ・リンク・データベース・サーバ130を実行する関連の「インターネット」8サーバとのアカウントを確立している。この場合、ユーザの地理的位置は既知である。この情報を用いて、所定の地上放送又はケーブルテレビチャンネル上で現在再生されているコンテンツは、クライアント装置向けにコンテンツ分配、管理、及び、対話性を提供するシステムにより判断することができる。
【0118】
<対話型テレビのアプリケーション>
TV162上で現在再生されているコンテンツを判断する能力を用いて、様々な副コンテンツの種類及びサービスが可能である。一実施形態において、副コンテンツは、リアルタイムでウェブパッド92の中に押し込まれてそこに表示される。例えば、TV162で再生されている主コンテンツが自動車の広告である場合、ウェブパッド92の中に自動的にロードされて表示される副コンテンツは、その特定の自動車のためのウェブサイトである。あるいは、例えば、TV162上で現在再生されている主コンテンツが人気テレビ番組である場合、俳優の一人に関する情報である副コンテンツがウェブパッド92の中に自動的にロードされてそれによって表示される。
【0119】
システム制御アプリケーション18は、本システムの状態に関する情報を受信し、この情報をコンテンツ・リンク・データベース・サーバ130に送り、副コンテンツが、副コンテンツをウェブパッド92に経路指定するシステム制御アプリケーション18に送り戻される。ユーザが従来の地上放送を見ている場合、コンテンツ・リンク・データベース・サーバ130によって必要とされる追加の機能は、その地上放送を見ているアクションの時間及び日付と、ユーザの地理的位置においてその時間及び日付に放送されているコンテンツのルックアップテーブルとの照合に基づいて主コンテンツを識別することである。地上放送情報は、放送会社により、例えば「テレビガイド」などの出版物を通じて一般に利用可能にされている。
【0120】
アラームクロックの機能性を有するテレビ又はステレオシステム
図33は、アラームクロックの機能を実行するか、又は、それ以外に音声及び映像出力装置としてTV162を使用する本システムの作動を自動的にトリガするのに使用される本発明の実施形態を示す。
【0121】
本システムは、図35に示すアラームクロック遠隔制御装置174を含む。アラームクロック遠隔制御装置174の目的は、従来の目覚し時計として寝室用小卓上に置くか、又は、それ以外の人間工学的に類似な位置で作動することができる本システムとの目覚し時計的ユーザインタフェースを提供することである。例えば、アラームクロック遠隔制御装置174は、寝室用小卓上に配置してもよく、一方、無線LAN/NTSCコンバータ158及びTV162は、部屋の反対側に置かれる。
【0122】
ここで図36を参照すると、アラームクロック遠隔制御装置174は、上部ハウジング600及び下部ハウジング604を含む。表示内容を弱い光で読み取ることができるように一体型バックライトを含むオプションのLCD616がある。ディスプレイ616は、時間、システム設定内容、システム状態、及び、コンテンツタイトルなどの情報を示すのに使用される。このプラスティック製ハウジングは、本装置の機能的データ操作態様を構成する、プリント基板620、マイクロプロセッサ624、メモリチップ628、IR送受信機640、及び、他の電子構成要素を含む。
【0123】
アラームクロック遠隔制御装置174は、ウェイクアップ時間の入力、TV162で提示されている特定コンテンツのタグ付け、又は、特定の時間間隔に亘ってTV162の電源を切ること(スヌーズボタン632)などの機能の実行に使用される一組のインタフェース制御ボタン612を含む。一実施形態において、アラームクロック遠隔制御装置174へのユーザによる対話入力は、無線LAN/NTSCコンバータ158に送信され、それらは、そこで処理及び対処される。例えば、本システムが起動されて、コンテンツが記憶ゲートウェイシステムからTV162にストリームされており、ユーザがアラームクロック遠隔制御装置174上のスヌーズボタン632を起動した時、スヌーズボタン632が起動されたというメッセージが、IR送受信機640サブシステムを通じて無線LAN/NTSCコンバータ158に送られる。無線LAN/NTSCコンバータ158は、次に、ストリームを中断するために無線LAN通信リンク70を通じてメッセージを記憶ゲートウェイシステムに送る。別の実施形態においては、アラームクロック遠隔制御装置174と無線LAN/NTSCコンバータ158と間の接続には、900MhzのRF送信システムが使用される。
【0124】
代替実施形態において、アラームクロック遠隔制御装置174は、IR送受信機の代わりに又はそれに加えて、無線LAN/NTSCコンバータへの無線LAN送受信機接続部を含む。ここで、アラームクロック遠隔制御装置174は、LAN上のノードであり、システム制御アプリケーション18、無線LAN/NTSCコンバータ158、及び、ウェブパッド92などの他の装置にメッセージを送る。図34は、ウェブパッド92が本システム上のクライアント装置78でもあり、プログラミング及び制御のために使用し得る場合の本システムの概略図を示す。
【0125】
本実施形態のコンテンツをプログラムするためのシステムが提供される。無線LAN/NTSCコンバータ158/TV162の結合は、PC34のコンソール16上にアイコンとして表示される。本実施形態の「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40は、このコンソール16アイコンから立ち上げて、上述の通り、無線LAN/NTSCコンバータ158及びTV162へ送信するためのコンテンツをセットアップするのに使用することができる。また、「インターネット」クロック・コントローラ88及び「インターネット」クロック・コンテンツ・エディタ40は、無線LAN/NTSCコンバータ158/TV162サブシステム向けのサービスのセットアップに使用することができるウェブパッド92のために存在する。例えば、ユーザは、ウェイクアップ時間をPC34、ウェブパッド92、又は、アラームクロック遠隔制御装置174においてインタフェースの中に入力する。
【0126】
PC34、ウェブパッド92、アラームクロック遠隔制御装置174の各々は、システム制御アプリケーション18への通信リンクを含み、従って、ウェイクアップ時間入力は、システム制御アプリケーションデータベース96に保存される。無線LAN/NTSCコンバータ158は、指定時間になると、例えば部屋で寝ている人を起こすために、TV162の電源を入れるのに使用される。無線LAN/NTSCコンバータ158内の切替式交流線536を使用して、TV162のオン/オフ機能を制御することができる。代替的には、TV162を連続的に通電したままにして、夜中などの本システムの非活動時に無線LAN/NTSCコンバータ158から無表示画面信号を受信することができる。
【0127】
<目覚し時計としてのステレオ>
図37は、プレーヤ装置がテレビではなくステレオシステムである場合の本発明の代替実施形態を示す。この実施形態において、音声再生装置は、上述の実施形態で説明したものと類似のものである。一実施形態においては、ステレオシステムは、アラームクロック機能の実行に使用されるか、又は、他の目的のために自動的にトリガすることができる。音声再生装置は、上述の実施形態で説明したように、既存のステレオシステムに接続される。音声再生装置は、ステレオシステムの電源を切りその使用が必要な時に電源を入れることができるように、ソフトウエア制御による切替式交流電源を含むことができる。音声再生装置は、ユーザによって予め決められた特定時間にステレオの電源を入れるのに使用され、ステレオは、予め選択された音声コンテンツを再生するのに使用することができる。
【0128】
代替実施形態においては、IR通信リンクのみを通じて本システムと通信するのにPDAを使用することができる。このようなシナリオでは、PDAは、無線送受信機を持たないが、HRF/NTSCコンバータ又はHRF/ステレオ信号コンバータとのIR通信リンクを通じて本システムと通信するであろう。この実施形態において、コンバータは、IR送受信機とIRデータ送信を受信して解釈するのに必要な回路とを含む。
【0129】
同様に、アラームクロック制御モジュールの実施形態は、HRF通信リンクではなく、HRF/NTSCコンバータ又はHRF/ステレオ信号コンバータとのIR通信リンクを含む。
【0130】
<代替実施形態>
クライアント装置78向けにコンテンツ分配、管理、及び、対話性を提供するシステムは、まだ明示的に説明されていない幾つかの置換例を有する。例えば、以下が全てを含むわけではないが、示唆されるいくつかの置換例は以下のものである。本システムは、PC34を通じて完全に制御することができ、ウェブパッド92を使用しなくても使用することができる。本システムは、幾つかのTV162及び/又は幾つかのステレオ114及び/又は幾つかのアラームクロック遠隔制御装置174など、数多くのプレーヤクライアント装置78をLAN上に含むことができる。
【0131】
図38は、記憶ゲートウェイシステムがハードディスクドライブ30を有するデジタル・ケーブル・セットトップボックス154である場合のクライアント装置78向けにコンテンツ分配、管理、及び、対話性を提供するシステムを示す。この実施形態において、1つのTV162は、従来のNTSC出力を通じてセットトップボックス154に直接接続されている。それに続くTV162、及び、ウェブパッド92や他の装置は、無線又は有線LAN通信リンク70を通じて接続することができる。システム制御アプリケーション18は、セットトップボックス154上で実行され、クライアント装置78として直接接続されているTV162と共に作動し、その結果、上述のどのユーザ対話装置での対話も相応に処理される。例えば、上述の第2画面対話型TV162サービスは、図38に示すシステム上で機能する。
【0132】
<自動化されたパーソナルコンピュータ>
一実施形態において、クライアント装置向けにコンテンツ及び他の情報サービスを提供するシステムは、PC34だけを用いて実行することができる。システム制御アプリケーション18は、PC34のハードディスクドライブ30上にあり、コアモジュール42及び「GUI」モジュール46によって与えられるものを含む、機能及び特徴の全てを提供する。システム制御アプリケーションデータベース96はまた、全てのキャッシュされたコンテンツと同様にPC34上にある。この実施形態において、LAN70は、「HomeRF」無線LANアクセスポイント54を使用して確立される。無線LANアクセスポイント54は、USBポートを通じてPC34と通信する内蔵型装置である。無線LANアクセスポイント54は、RFネットワークインタフェース送受信機と、ホストPC34及びアンテナ間のデータ転送を管理するマイクロプロセッサ及びファームウエアとを含む。プラスチック製ハウジングに一体化されたアンテナもまた存在する。無線LANアクセスポイント54は、USB接続部から電力を取得する。一実施形態において、無線LANアクセスポイント54はまた、「PCI」バスに取り付けられるカードのような内部アドオン・バスカード内に組み込むことができるであろう。このような周辺バスカードは、PC設計の分野において公知である。バスカードの場合には、外部アンテナが存在するであろう。
【0133】
コンテンツ10が自動的にアクセスされ、PC34上にダウンロード及びキャッシュされ、コンテンツ10がクライアント装置78に自動的にストリームされる、コアモジュール42の自動化されたサービス機能は、PC34が常時オンの場合、又は、PC34に自動的に電源を入れることができる(起動される)場合に容易なものとなる。PC34は、本システムの基本的な機能を制御するための「基本入出力システム」(以下、BIOSという)を含む。BIOSはまた、PC34の起動を自動化するのに使用することができる。PC34が自動的に起動される実施例において、システム制御アプリケーション18は、PC34の自動的な予め予定された起動を有効化するように、PC34のBIOSソフトウエアを変更することができるソフトウエアを含む。また、「インターネット」8に接続して作業を行うためのPC34のその後の制御は、コアモジュール42内のスケジューリング機能によって提供される。
【0134】
BIOSは、マイクロプロセッサが作動の初期シーケンスの一部として使用する一組の命令及びデータから成る。これらの命令は、不揮発性タイプのメモリチップであるBIOSフラッシュメモリチップに記憶されており、その結果、命令及びデータは、コンピュータの電源が切られた場合でも保持される。BIOSソフトウエア及びデザイン、及び、リプログラマブル・フラッシュメモリ技術は、PC業界では公知であるから本明細書ではその詳細説明を割愛する。様々な目的にコンピュータが使用する日付及び時間は、BIOSチップ及びインタフェースによって制御される機能である。通常、PCマザーボードは、マザーボード上のバッテリによってバックアップされるタイマ及び日付機能を含む。このシステムの目的は、コンピュータの電源が入れられた時に、オペレーティングシステムが正確な時間及び日付情報にアクセスできるようにすることである。時間及び日付(タイマ)機能は、常にコンピュータマザーボード上で作動し、また、このシステムはBIOSに接続されていることから、大半のBIOSシステムは、自動化されたウェイクアップ機能を含む。これは、BIOSチップの内部で作動し、また、活性又は不活性にすることができる機能である。自動ウェイクアップ機能の電源が入れられ、特定の時間及び日付が入力されてBIOSメモリに記憶された場合、BIOS内で作動するソフトウエア機能は、現在の日付及び時間をメモリに記憶されている指定のウェイクアップ時間及び機能と絶えず比較する。2つの時間及び日付けが一致した時、電源オン指令が出され、PC34電源投入シーケンスが始まる。BIOS変更ソフトウエアは、BIOSをOSレベルから自動的に変更し、その結果、ユーザは、PC34起動の初期段階ではBIOSにアクセスする必要はない。
【0135】
BIOS変更ソフトウエアによって実行される別の機能は、電力節約モードを制御するPC34の内部設定内容と、PCディスプレイの電源が入れられた時、又は、ドライブがPC34作動中にスピンダウンした時などのパラメータを含む制御パラメータとを変更することである。BIOS変更ソフトウエアは、PC34の「常時オン」作動を可能にする。この場合、PCは、モニタをオフにし、ドライブが回転していない状態で、低電力モードにすることができる。また、様々な電力節約モードの制御が、オペレーティングシステムレベルでユーザに提供される。「上級構成及び電力インタフェース」は、PC34電力使用の制御を提供する一組の機能であり、コンピュータを様々なサスペント状態に置く他に、ドライブ及び他の機能をスピンダウンすることを可能にする。コアモジュール42内の電力制御機能は、「ACPI」設定内容を変更するものであり、PC34の静かな低電力作動をもたらす。
【0136】
PC34は、ユーザの家か、又は、PC34から離れた1つ又はそれ以上の自立型装置でマルチメディアコンテンツを含む「インターネット」コンテンツ又はデータ10を再生する能力に対する要望がある他の場所に存在する。ユーザによる幾つかの1回のアクションを必要とする本システムのセットアップ作業が存在する。次に、実際の使用シナリオが存在する。ここで図5を参照しながら、最初にセットアップ作業について説明する。
【0137】
PC34が立ち上げられ(起動され)、「インターネット」8と接続される。これは、「ウィンドウズ」オペレーティングシステムを有するどの機械でも標準になっているダイヤルアップ・ネットワーク化機能を使用することによって達成される。この接続はまた、常時オンDSL、ISDN、又は、ケーブルモデム接続とし得るであろう。「インターネット」8と接続された状態で、ブラウザソフトウエアが開始され、ユーザは、本システム及び装置に関連する特定の情報機器セットアップウェブサイトにナビゲートすることになる。このウェブサイトは、無線LANアクセスポイント54又はクライアント装置78に添付される取扱説明書で供給される特定の「URL」を有するであろう。ユーザは、ブラウザ、又は、ウェブサイトサーバへの他のインタフェースを使用して、ユーザが使用する予定であるクライアント装置78のシリアル番号を尋ねるウェブサイトのセットアップページにナビゲートする。次に、ユーザは、無線LANアクセスポイント54上のUSBケーブルをPC34のUSBポートに接続する。次に、ユーザは、エンドユーザ装置と共に含まれている書類に記載されているこのシリアル番号を入力する。オンラインアプリケーションは、市場に分配される各個別の製造クライアント装置78(無線LANアクセスポイント54及びクライアント装置78を含む)に付随するこれらのシリアル番号のデータベースを有する。ユーザがウェブサイトで入力したシリアル番号とオンラインデータベースに含まれているシリアル番号とが一致すると、オンラインアプリケーションは、システム制御アプリケーション18を自動的にダウンロードしてユーザのPC34にインストールし始める。このソフトウエアは、ユーザのPC34にインストールされ、以下の機能を提供する。
【0138】
スケジューリング機能は、PC34がいつ自動的に「インターネット」に接続されるかを判断する。PC34が、ディスプレイがオフ及びドライブが回転していない状態のような電力節約モードで作動している場合、スケジューリング機能は、最初にPC34を電力節約モードから出し、次に、「ダイヤルアップ・アクション」を使用して「インターネット」に自動的に接続するように作用することになる。多くのユーザは、既に、「インターネット」サービスプロバイダ(ISP)にダイヤルアップ接続されるようにPC34を設定させているであろう。この場合、既に存在しているダイヤルアップ・ネットワーク化機能が使用されることになる。ユーザがこれをPC34にインストールしていない場合、正しいダイヤルアップ情報をインストールするアプリケーションが含まれており、それによって正しいISP及びサーバとの接続が為される。
【0139】
午前12時になると、PC34は、自動的に起動されてISPにダイヤルアップ接続する。「インターネット」8接続が確立される。PC34は、クライアント装置78に付随するウェブサーバに自動的に接続する。ここで、ユーザのアカウント、及び、ユーザのクライアント装置78の識別用シリアル番号が参照される。ユーザが「インターネット」クロック82に自動的に配信するように指定した量のコンテンツ10がユーザのPC34にダウンロードされ、PC34ハードディスクドライブ30上に記憶される。コンテンツが完全にダウンロードされた後、PC34は、ISPとの接続を終了して停止する。これは、午前1:30に起こる。この時点で、PC34はまた、本システム設定中のユーザによる選択に応じて、オンのままに保持されてもよい。
【0140】
午前5:30になると、PCはまた自動的に起動される。無線通信システムは、「インターネット」クロック82との接続を確立する。ユーザの指定したウェイクアップ時間である午前6:00になると、PC34は、「インターネット」クロック82へのコンテンツの転送を開始する。このコンテンツは、音及び画像としてユーザに提示されてユーザを起こす。
【0141】
<ウェブベースのシステム制御アプリケーション>
代替実施形態において、PC34上にシステム制御アプリケーション18をダウンロード及びセットアップするため、クライアント装置78に送られるコンテンツを制御するために、また、クライアント装置78の機能を制御するためにアクセスされるウェブサイトが存在する。このウェブサイトは、「インターネット」8に接続され、かつブラウザを含む任意のコンピュータからアクセス可能である。ウェブサイトはまた、クライアント装置78のユーザ又は所有者のコンテンツ優先順位を記憶するためのデータベースを含む。これらのコンテンツ優先順位には、ユーザがクライアント装置78上で再生するように指定した、音声ファイル、映像ファイル、又は、テキストファイルのような「インターネット」8上のコンテンツエンティティの位置に対するポインタが含まれる。ウェブサイトはまた、ウェブ上のユーザ優先順位に従ってコンテンツ及びデータを検索及び記憶するシステム制御アプリケーション18のサーバベースのバージョンを含むことができるであろう。
【0142】
図39は、制御又はセットアップされる特定装置の選択に使用されるウェブページを示す。図39のウェブページは、コンソール16と機能的には同等である。図40は、図39の「iclock」アイコンが選択された時に表示されるウェブページを示す。図41は、「java」アプレットであり、また、「1回目」ボタンが図42のウェブページ上で選択された時に立ち上げられる、カレンダベースの「GUI」アプリケーションである。図42は、コンテンツメニューに基づいて為されたコンテンツ選択の結果を示す。
【0143】
<ウェブパッドクライアント装置>
一実施形態において、クライアント装置78は、家の回り又はLAN70の範囲内で携行することができるウェブパッド92という携帯用計算機である。ウェブパッド92は、一組の充電式バッテリ及びバッテリ充電システムを含む。また、ウェブパッド92が使用されていない時に置かれるドックがある。ドックに置かれている時、ウェブパッド92上の電気接点と接触する電気接点がドック内にあり、バッテリが充電される。ウェブパッド92はまた、識別用シリアル番号がその不揮発性メモリに記憶されており、その番号は、無線ネットワーク上でウェブパッド92を識別するのに使用され、また、ローカルPC34に送られてキャッシュされるようにユーザによって指定され、最終的に無線でウェブパッド92に送られるコンテンツを整理するのに使用される。例えば、ユーザは、デジタル検索可能な職業別電話帳又は個人別電話帳、及び、他の参照用データベースのようなPC34又は記憶ゲートウェイ38上にキャッシュされたコンテンツにアクセスすることができる。更に、ウェブパッド92は、PC34又は記憶ゲートウェイ38をルータとして利用し、PC34又は記憶ゲートウェイ38を通じて「インターネット」8にアクセスすることができる。
【0144】
更に、ウェブパッド92は、他のクライアント装置78の制御に使用することができる。例えば、音声装置コンテンツエディタ及び音声装置コントローラ「GUI」のウェブパッド92バージョンは、ユーザがPC34から離れている間にプレイリスト及びトラックにアクセスしてリアルタイムで音声再生装置86を制御することを可能にする。「XML」メッセージ74は、ウェブパッド92からPC34又は記憶ゲートウェイ38に送られてコアモジュール42によって処理され、適切な「XML」メッセージが音声再生装置86に送られる。ウェブページとして実行され、「HTTP」及び「HTML」を使用してブラウザ内で実行される音声装置コンテンツエディタ及び音声装置コントローラの実施形態を使用して、PDA上で音声再生装置を作動させることができる。PDA用のブラウザが用意されている。
【0145】
<代替実施形態>
LAN70は、「802.11b」、「802.11a」、又は、「Bluetooth(登録商標)」などの幾つかの異なる無線システムで実行できるであろう。この無線通信システムは、多くのコードレス電話で使用されている900Mhzシステムとすることができる。本システムは、家庭用配線がPC34及びクライアント装置78間の通信のためのネットワーク物理層として使用されている電話回線網システムを用いて実行できるであろう。本システムは、ネットワーク物理層として家庭の交流配線を使用する交流電力線ネットワーク化技術を使用して実行してもよい。尚、本システムは、DSL又は固定線、又は、ダイヤルアップモデム接続のような他のブロードバンド技術を含む、あらゆる種類の「インターネット」接続で作動することになる点にも注意する必要がある。
【0146】
マイクロプロセッサ、メモリ、及び、ネットワークインタフェースを含む電話もまたクライアント装置である。クライアント装置に転送されるコンテンツ10は、PDAデータベース及びデスクトップ・オーガナイザ・ソフトウエアの一部のようなデジタルアドレス帳であろう。個人情報マネージャからの電話番号及び他の関連電話番号は、ウェブからダウンロードされてPCでキャッシュされ、その後、ダイヤル処理を遥かに容易にすることができるように、電話データベースに転送することができる。
【0147】
クライアント装置向けにコンテンツ分配、管理、及び、対話性を提供するシステム及び方法が説明された。本明細書では特定の実施形態を参照して本発明が説明されたが、実施形態における多くの変更及び変形が当業者により容易に想起されるであろう。従って、そのような全ての変形及び変更は、特許請求の範囲で規定された本発明の意図する範囲に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ指定の優先順位に基づいて、自動的にデジタルデータを広域ネットワークから取得してコンピュータに転送する段階と、
無線データ送受信機を使用して、前記デジタルデータを前記コンピュータからクライアント装置に自動的に送る段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記クライアント装置上の前記デジタルデータを前記コンピュータから操作する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記クライアント装置上の前記デジタルデータを前記コンピュータから操作する段階は、遠隔制御装置を通じて前記コンピュータに信号を送る段階を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記クライアント装置上の前記デジタルデータをウェブサイトから操作する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記クライアント装置上の前記デジタルデータを携帯用電子装置から操作する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ユーザ指定の優先順位を前記コンピュータ上のデータベースに保持する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
デジタルコンテンツをタグ付けして、タグ集約ウェブページ上にこのコンテンツの記録を集約する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
指定のシリアル番号により前記クライアント装置を識別する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ユーザ指定の優先順位に基づいて、自動的にデジタルデータを広域ネットワークから取得してコンピュータに転送する段階と、
無線データ送受信機を使用して、前記デジタルデータを前記コンピュータからクライアント装置に自動的に送る段階と、
を含む方法を実行するための機械により実行可能な一連の命令を具体的に組み込むことを特徴とする、機械読取可能な記憶媒体。
【請求項10】
ユーザ指定の優先順位に基づいて、自動的にデジタルデータを広域ネットワークから取得してコンピュータに転送する段階と、
無線データ送受信機を使用して、前記デジタルデータを前記コンピュータからテレビに自動的に送る段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記デジタルデータを前記テレビに表示することができるフォーマットに変換する段階を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記テレビ上の前記デジタルデータを前記コンピュータから操作する段階を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記テレビ上の前記デジタルデータを前記コンピュータから操作する段階は、遠隔制御装置を通じて前記コンピュータに信号を送る段階を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記テレビ上の前記デジタルデータをウェブサイトから操作する段階を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記テレビ上の前記デジタルデータを携帯用電子装置から操作する段階を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項16】
ユーザ指定の優先順位を前記コンピュータ上のデータベースに記憶する段階を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項17】
デジタルコンテンツをタグ付けして、タグ集約ウェブページ上にこのコンテンツの記録を集約する段階を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項18】
指定のシリアル番号により前記テレビを識別する段階を更に含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項19】
ユーザ指定の優先順位に基づいて、自動的にデジタルデータを広域ネットワークから取得してコンピュータに転送する段階と、
無線データ送受信機を使用して、前記デジタルデータを前記コンピュータからテレビに自動的に送る段階と、
を含む方法を実行するための機械により実行可能な一連の命令を具体的に組み込むことを特徴とする、機械読取可能な記憶媒体。
【請求項20】
ユーザ指定の優先順位に基づいて、自動的にデジタルデータを広域ネットワークから取得してコンピュータに転送する段階と、
前記優先順位に基づいて、指定された時間にテレビの電源を入れる段階と、
無線データ送受信機を使用して、前記デジタルデータを前記テレビに自動的に送る段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
前記コンピュータに信号を送る遠隔制御装置に応答して、所定の期間に亘り前記テレビの電源を切る段階を更に含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記テレビの電源を切る段階は、前記テレビへのデジタルデータの送信を停止する段階を含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記デジタルデータを前記テレビに表示することができるフォーマットに変換する段階を更に含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記テレビ上の前記デジタルデータを操作する段階を更に含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項25】
ユーザ指定の優先順位を前記コンピュータ上のデータベースに記憶する段階を更に含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項26】
ユーザ指定の優先順位に基づいて、自動的にデジタルデータを広域ネットワークから取得してコンピュータに転送する段階と、
前記優先順位に基づいて、指定された時間に音声再生装置の電源を入れる段階と、
無線データ送受信機を使用して、前記デジタルデータを前記音声再生装置に自動的に送る段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
前記コンピュータに信号を送る遠隔制御装置に応答して、所定の期間に亘り前記音声再生装置の電源を切る段階を更に含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記音声再生装置の電源を切る段階は、前記音声再生装置へのデジタルデータの送信を停止する段階を含むことを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記デジタルデータを前記音声再生装置上に表示することができるフォーマットに変換する段階を更に含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記音声再生装置上の前記デジタルデータを操作する段階を更に含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項31】
ユーザ指定の優先順位を前記コンピュータ上のデータベースに記憶する段階を更に含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項32】
テレビに送られた主デジタルデータに基づいて複数の優先順位を判断する段階と、
前記優先順位に基づいて、広域ネットワーク上の関連する副デジタルデータを自動的に検索する段階と、
前記関連する副デジタルデータをコンピュータに受信する段階と、
無線データ送受信機を使用して、前記関連する副デジタルデータをクライアント装置に自動的に送る段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項33】
前記副デジタルコンテンツを前記コンピュータ上のデータベースに記憶する段階を更に含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記副デジタルコンテンツをタグ付けして、タグ集約ウェブページ上にこのコンテンツの記録を集約する段階を更に含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記クライアント装置上の前記副デジタルコンテンツを操作する段階を更に含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記テレビ上の前記主コンテンツの変更に応答して、新しい副デジタルコンテンツを取得する段階を更に含むことを特徴とする請求項32に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate


【公開番号】特開2013−58212(P2013−58212A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−220183(P2012−220183)
【出願日】平成24年10月2日(2012.10.2)
【分割の表示】特願2002−518716(P2002−518716)の分割
【原出願日】平成13年8月8日(2001.8.8)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.JAVA
3.コンパクトフラッシュ
【出願人】(509125453)ヴィヴィアナ リサーチ リミテッド ライアビリティ カンパニー (1)
【Fターム(参考)】