説明

クリップ、クリップ付ワイヤハーネス

【課題】自動車等のパネルとのガタツキを防止したクリップおよびクリップ付ワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】クリップ2は、パネル12に重ねられる本体部4と、前記本体部4から立設され且つ前記取付孔13に挿通されて該取付孔13と係止される係止部5と、前記係止部5の基端部から延長されて輪状に形成され且つ前記パネル12を押圧する輪状押圧部7と、を備え、前記輪状押圧部7の少なくとも縁端部に、前記輪状押圧部7の肉厚を厚肉に形成して前記パネル12に当接する厚肉部8が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネルの取付孔と係止可能に形成されたクリップ、および、前記クリップが前記取付孔に挿通される電線に一体成形されたクリップ付ワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車には、種々の電子機器が搭載されている。これらの電子機器にバッテリなどの電源等からの電力や制御信号などを伝達する手段として、ワイヤハーネスが用いられている。
【0003】
ワイヤハーネスは、自動車等の車体を構成するパネルに所要の配索形態で配索されている。ワイヤハーネスは、バックドアと車室内とに跨って配索される際には、前記バックドアのインナパネルの取付孔にグロメットが嵌合され、前記取付孔に嵌合されたグロメットの挿通孔に前記ワイヤハーネスを挿通させて配索される。
【0004】
このように、パネルの取付孔にグロメットを嵌合して、該グロメットを介してワイヤハーネスを配索するものが種々提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2など参照。)。
【0005】
前記特許文献1に示された従来のワイヤハーネスは、パネルの取付孔に嵌合されるグロメットが、天然ゴムあるいは合成ゴムのような弾性材料で形成されているため、前記パネルの取付孔との摩擦力が高くなって、前記取付孔にグロメットを嵌合させる際の挿入抵抗が大きくなるという問題があった。
【0006】
また、前記従来のワイヤハーネスは、グロメットを取付孔に嵌合する際の挿入抵抗が大きくなるため、グロメットを取付孔に嵌め込む作業の手間および時間がかかり、作業員への負担が大きくなるという問題があった。
【0007】
また、前記従来のワイヤハーネスは、グロメットが弾性材料で形成されているので優れた止水性能を発揮するが、水などの液体が自然に排出されるために止水機能が不要なバックドア等の箇所に前記グロメットを使用した場合には、過剰性能となる問題があった。
【0008】
また、前記従来のワイヤハーネスは、ゴム製あるいは合成ゴム製のグロメットが高価であるため、ワイヤハーネスの費用が上昇するという問題があった。
【0009】
前記特許文献2に示された従来のワイヤハーネスは、グロメットが、伸縮性や弾性のない合成樹脂で形成されているため、取付孔にグロメットを嵌合させる際の挿入抵抗が軽減されるが、ワイヤハーネスを構成する電線の挿通孔の伸縮性がないので、ワイヤハーネスを挿通孔に容易に挿通できるように、前記挿通孔をワイヤハーネスの外形よりも大径に形成している。このため、グロメットが大型化するという問題があった。
【0010】
また、前記従来のワイヤハーネスは、前記挿通孔が大径に形成されているため、外観がよくないという問題があった。
【0011】
上述の問題を解決するため、出願人は、該出願人が研究したワイヤハーネス用固定具(例えば、特許文献3参照。)の固定構造を採用し、安価かつ小型で外観の優れたクリップ、および、前記クリップを電線に一体成形したクリップ付ワイヤハーネスについて鋭意研究をした。
【0012】
出願人が鋭意研究をしたクリップは、パネルに重ねられる本体部と、前記本体部から立設されているとともに前記パネルの取付孔に挿通されて該取付孔と係止される係止部と、前記係止部の基端部に設けられて輪状に形成され且つ前記パネルを押圧する輪状押圧部と、を備えている。また、出願人が鋭意研究をしたクリップ付ワイヤハーネスは、ワイヤハーネスを構成する電線に前述したクリップが一体成形されている。
【0013】
このように構成されたクリップは、ゴム製あるいは合成ゴム製のグロメットよりも安価な合成樹脂製であるため、クリップを安価に提供することができ、クリップ付ワイヤハーネスは、クリップが安価であるのでワイヤハーネスの費用の上昇を抑えることができる。
【0014】
また、クリップ付ワイヤハーネスは、ワイヤハーネスを構成する電線にクリップが一体成形されているため、ワイヤハーネスを挿通させるための挿通孔が不要となり、クリップを小型化することができる。このため、小型で外観の優れたクリップ付ワイヤハーネスを提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2005−174858号公報
【特許文献2】特開2002−369347号公報
【特許文献3】特開2006−312458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、出願人が鋭意研究をしたクリップ、および、クリップ付ワイヤハーネスは、クリップが金型で一体成形されているため、前記金型からクリップを型抜きできるように、前記係止部を構成する係止片の自由端部と、前記輪状押圧部との間に、前記クリップの係止方向に略平行する型抜き間隙が設けられている。さらに、前記係止片が前記取付孔の周縁部と係止する際には、前記係止片が、前記取付孔の内周面から前記周縁部に向かって変位するため、前記係止片の自由端が前記本体部側から離れる。
【0017】
このため、パネルの取付孔にクリップを係止させた際に、前記係止片の自由端部と前記取付孔の周縁部との間に、または、前記輪状押圧部の縁端部と前記パネルとの間に、僅かな隙間が生じて、クリップが該クリップの係止方向に僅かにがたつくという課題があった。
【0018】
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするものである。即ち、本発明は、自動車等のパネルとのガタツキを防止したクリップ、および、クリップ付ワイヤハーネスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載された本発明のクリップは、パネルの取付孔に係止されるクリップであって、前記クリップが、前記パネルに重ねられる本体部と、前記本体部から立設され且つ前記取付孔に挿通されて該取付孔と係止される係止部と、前記係止部の基端部から延長されて輪状に形成され且つ前記パネルを押圧する輪状押圧部と、を備え、前記輪状押圧部の少なくとも縁端部に、前記輪状押圧部の肉厚を厚肉に形成して前記パネルに当接する厚肉部が設けられていることを特徴としている。
【0020】
請求項2に記載された本発明のクリップは、請求項1に記載のクリップにおいて、前記係止部には、該係止部から立設されて前記パネルの取付孔と係止される係止片が設けられ、かつ、前記厚肉部が、前記係止片と干渉しない位置に設けられていることを特徴としている。
【0021】
請求項3に記載された本発明のクリップ付ワイヤハーネスは、請求項1または請求項2に記載のクリップが電線に一体成形されたクリップ付ワイヤハーネスであって、前記電線が、前記クリップを貫通して設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載された本発明のクリップによれば、輪状押圧部の少なくとも縁端部に、パネルに当接する厚肉部を設けたため、パネルにクリップが係止された際に、輪状押圧部の縁端部の厚肉部がパネルに当接する。このため、パネルに当接した厚肉部によって係止片の自由端部が、パネルの取付孔に向かって変位して該取付孔の周縁部に当接する。よって、クリップとパネルとのガタツキを防止することができる。
【0023】
請求項2に記載された本発明のクリップによれば、係止片と干渉しない位置に厚肉部を設けたため、クリップを金型から型抜きすることができる。このため、一般的な金型を用いてクリップを成形することができる。また、一般的な金型でクリップを成形することができるため、費用の上昇を抑えることができる。
【0024】
請求項3に記載された本発明のクリップ付ワイヤハーネスによれば、前述したクリップが電線に一体成形されているとともに、電線がクリップを貫通しているため、パネルに対するワイヤハーネスのガタツキを防止することができる。
【0025】
また、本発明のクリップ付ワイヤハーネスは、一般的な金型を用いて電線にクリップを一体成形することができるため、費用の上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施形態にかかるクリップ付ワイヤハーネスの構成を説明するための斜視図である。
【図2】図1に示すクリップ付ワイヤハーネスの係止片側を示す斜視図である。
【図3】クリップ付ワイヤハーネスを成形する金型の要部を示す断面図である。
【図4】クリップ付ワイヤハーネスを成形する金型の下型を示す斜視図である。
【図5】クリップ付ワイヤハーネスがパネルに係止された状態を説明するための説明図である。(A)は係止片側からの側面図、(B)はII−II矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について、図1ないし図5を参照して説明する。
【0028】
本発明の一実施形態にかかるクリップ付ワイヤハーネス1は、図1および図2に示すように、自動車等のパネル12の取付孔13に挿通される電線3と、前記取付孔13に係止可能に形成され且つ前記電線3に一体成形されたクリップ2と、を備えている。
【0029】
電線3は、図5(B)に示すように、導電性の芯線3aと、絶縁性の被覆部3bとを備えている。芯線3aは、複数本の導電性の金属製の導線が撚られて形成されている。被覆部3bは、前記芯線3aを被覆しており、ポリ塩化ビニル樹脂などの電気絶縁性の合成樹脂によって形成されている。なお、芯線3aは、一本の芯線から構成されていても良い。また、電線3は、複数本の電線が纏められたもの、あるいは、ワイヤハーネス用テープなどの粘着テープや結束バンド等によって複数本の電線が束ねられた電線束などであっても良い。
【0030】
本発明の一実施形態にかかるクリップ2は、前記電線3の同軸上に設けられている。クリップ2は、前記電線3に一体成形されている。クリップ2は、前記パネル12に重ねられる本体部4と、前記本体部4から立設されて前記取付孔13に係止可能に形成された係止部5と、前記係止部5の基端部から前記電線3の周方向に延長されて輪状に形成された輪状押圧部7と、を備えている。クリップ2は、可撓性を有するポリプロピレン樹脂などの合成樹脂によって形成されている。
【0031】
本体部4は、前記電線3の周方向に拡径された薄板状の円形状に形成されている。本体部4は、前記パネル12の取付孔13よりも大径に形成されている。
【0032】
係止部5は、前記本体部4の中央部から前記電線3に沿って立設されている。係止部5は、四角柱状に形成されている。係止部5は、基端部側が膨出された膨出部9と、前記係止部5の側面から突出して延長された係止片6と、を備えている。
【0033】
膨出部9は、四角柱状に形成された係止部5の互いに平行する二つの側面のそれぞれに設けられている。膨出部9は、前記二つの側面のそれぞれに略直交する方向に膨出されているとともに、前記二つの側面のそれぞれの前記電線3に略直交する方向の両端側に設けられている。膨出部9の先端部は、前記パネル12の取付孔13の内周面の円形状に沿った円弧状に形成されている。
【0034】
前記膨出部9が、前記取付孔13の内周面の円形状に沿った円弧状に形成されているため、前記パネル12の取付孔13に係止されたクリップ2が、前記膨出部9の膨出方向にぐらつくのを防止することができる。
【0035】
係止片6は、前記膨出部9が設けられた前記係止部5の二つの側面に隣接する他の二つの側面にそれぞれ設けられている。係止片6は、前記本体部3に向かって延長されて形成されている。係止片6は、前記本体部3に向かうにしたがって徐々に互いに離間するように傾斜して形成されている。係止片6は、揺動可能に形成され、前記係止片6の揺動方向が、前記電線3の長手方向に交差する方向に形成されている。
【0036】
輪状押圧部7は、前記係止部5の基端部から前記電線3の周方向に延長されて輪状に形成されている。輪状押圧部7は、該輪状押圧部7の縁端部が、前記電線3の長手方向に対して平行する方向で前記基端部よりも係止片6寄りに配される傘形状に形成されている。輪状押圧部7は、前記パネル12の取付孔13の孔径よりも大きく形成されている。輪状押圧部7には、前記縁端部の肉厚が厚肉に形成された厚肉部8が設けられている。
【0037】
厚肉部8は、前記係止部5の膨出部9に連なって設けられている。厚肉部8は、輪状押圧部7の基端部から縁端部に向かって次第に肉厚が増加する断面テーパ形状に形成されている。厚肉部8は、前記クリップ2が前記パネル12の取付孔13に係止された際に、前記パネル12を押圧する輪状押圧部7によって、前記パネル12に当接される肉厚に形成されている。厚肉部8は、前記係止片6と干渉しない位置に設けられている。なお、厚肉部8は、クリップ2が取付孔13に係止された際にパネル12と前記厚肉部8とが当接するように、輪状押圧部7の縁端部を含んで設けられていれば良い。
【0038】
このため、前記輪状押圧部7と前記係止片6の自由端部との間に、前記電線3の長手方向、即ち前記クリップ2の係止方向に対して略平行する方向の型抜き間隙を設けることができる。したがって、金型からの型抜きを従来と同様に行うことができる。
【0039】
なお、本発明でいう、厚肉部8が係止片6と干渉しない位置に設けられているとは、図5(A)および図5(B)に示すように、側面視で、前記縁端部の厚肉部8と前記係止片6の自由端部とが互いに干渉しない位置に設けられていることをいう。
【0040】
次に、上述の如く構成されたクリップ付ワイヤハーネス1が成形される金型21について説明する。
【0041】
金型21は、図3に示すように、水平割金型であって、上型22と下型23とを備えている。上型22と下型23とには、それぞれ、前記電線3の外形に沿って形成された線条キャビティ25と、前記クリップ2の外形に沿って形成されたクリップ用キャビティ24と、が設けられている。なお、金型21は、垂直割金型であっても良い。
【0042】
下型23は、図4に示すように、線条キャビティ25とクリップ用キャビティ24とがそれぞれ上向きに形成されている。線条キャビティ25は、上型22および下型23の対向面の両端に設けられ、かつ、前記電線3が金型21の外に導出される導出口27を有している。
【0043】
なお、金型21は、前記クリップ用キャビティ24が、前記線条キャビティ25上に複数個設けられたものであっても良い。この場合の金型21は、複数個のクリップ用キャビティ24が、クリップ付ワイヤハーネス1を前記パネル12に取り付けるときに、複数のクリップ2が前記パネル12の複数の取付孔13のそれぞれに係止可能となる位置に配置される。即ち、複数のクリップ2は、電線3に対する相対的な位置が前記パネル12の複数の取付孔13に係止可能となる位置に設けられている。
【0044】
本発明でいう、複数のクリップ2が、電線3に対する相対的な位置がパネル12の取付孔13に係止可能となる位置に設けられているとは、線条キャビティ25に対してクリップ付ワイヤハーネス1の設計時の相対的な位置に保たれたクリップ用キャビティ24内に溶融樹脂を射出成形して得られたクリップ付ワイヤハーネス1において、複数のクリップ2の電線3に対する相対的な位置が、射出成形時に生じる誤差を除くと、設計時に定められた位置となっていることをいう。
【0045】
次に、前述した金型21によって成形されたクリップ付ワイヤハーネス1を、自動車等のバックドアのインナパネル12の取付孔13に取り付ける方法について説明する。
【0046】
まずは、クリップ付ワイヤハーネス1の電線3と係止部5とをバックドアのインナパネル12の取付孔13内に挿通する。このとき、係止片6のそれぞれの自由端部が互いに近づく方向に弾性変形される。
【0047】
次いで、係止片6の自由端部が前記取付孔13を通過すると、前記係止片6のそれぞれの自由端部が弾性回復力によって、互いに離れる方向に変位する。そして、図5に示すように、輪状押圧部7の縁端部の厚肉部8がインナパネル12に当接するとともに、係止片6のそれぞれの自由端部が前記取付孔13の周縁部に当接して係止する。
【0048】
このため、クリップ付ワイヤハーネス1は、インナパネル12に当接した厚肉部8によって係止片6の自由端部が、取付孔13に向かって変位するとともに該取付孔13の周縁部に当接して係止するので、クリップ付ワイヤハーネス1のクリップ2とパネル12とのガタツキを防止することができる。
【0049】
なお、輪状押圧部7の縁端部の厚肉部8がインナパネル12に当接するとともに、係止片6のそれぞれの自由端部が前記取付孔13の周縁部に当接して係止した際には、前記厚肉部8とは他の部分の前記輪状押圧部7が、前記インナパネル12にまったく当接しないということはない。
【0050】
本実施形態によれば、クリップ2が、パネル12に重ねられる本体部4と、前記本体部4から立設され且つ取付孔13に挿通されて該取付孔13と係止される係止部5と、前記係止部5の基端部から延長されて輪状に形成され且つ前記パネル12を押圧する輪状押圧部7と、を備え、前記輪状押圧部7の少なくとも縁端部に、前記輪状押圧部7の肉厚を厚肉に形成して前記パネル12に当接する厚肉部8が設けられている。
【0051】
このため、パネル12にクリップ2が係止された際に、輪状押圧部7の縁端部の厚肉部8がパネル12に当接し、このパネル12に当接した厚肉部8によって係止片6の自由端部が、パネル12の取付孔13に向かって変位して該取付孔13の周縁部に当接するため、クリップ2とパネル12とのガタツキを防止することができる。
【0052】
また、本実施形態によれば、係止部5には、該係止部5から立設されてパネル12の取付孔13と係止される係止片6が設けられ、かつ、厚肉部8が、前記係止片6と干渉しない位置に設けられているので、一般的な金型を用いてクリップ2を金型から型抜きすることができ、費用の上昇を抑えることができる。
【0053】
また、本実施形態によれば、クリップ付ワイヤハーネス1は、前述したクリップ2が電線3に一体成形され、かつ、前記電線3が、前記クリップ2を貫通して設けられているため、パネル12に対するワイヤハーネスのガタツキを防止することができる。また、一般的な金型を用いて電線にクリップを一体成形することができるため、費用の上昇を抑えることができる。
【0054】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0055】
1 クリップ付ワイヤハーネス
2 クリップ
3 電線
4 本体部
5 係止部
6 係止片
7 輪状押圧部
8 肉厚部
12 インナパネル(パネル)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルの取付孔に係止されるクリップであって、
前記クリップが、前記パネルに重ねられる本体部と、前記本体部から立設され且つ前記取付孔に挿通されて該取付孔と係止される係止部と、前記係止部の基端部から延長されて輪状に形成され且つ前記パネルを押圧する輪状押圧部と、を備え、
前記輪状押圧部の少なくとも縁端部に、前記輪状押圧部の肉厚を厚肉に形成して前記パネルに当接する厚肉部が設けられていることを特徴とするクリップ。
【請求項2】
前記係止部には、該係止部から立設されて前記パネルの取付孔と係止される係止片が設けられ、かつ、
前記厚肉部が、前記係止片と干渉しない位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のクリップ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のクリップが電線に一体成形されたクリップ付ワイヤハーネスであって、
前記電線が、前記クリップを貫通して設けられていることを特徴とするクリップ付ワイヤハーネス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−115856(P2013−115856A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257395(P2011−257395)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】