説明

クリップ

【課題】 組付荷重を低減しつつ、未嵌合状態を発生させることなく、強固に被取付部品を取付面に取り付けるクリップを提供する。
【解決手段】 クリップ1は、スタッドボルト6のねじ部8に嵌合する嵌合部2と、嵌合部2の側板2aの下端から延び被取付部品7を弾性的に押圧する押圧部3と、嵌合部2の側板2bの下端から延び押圧部3を押し縮めた状態で係止する係止部4とから構成され、嵌合部2をねじ部8に嵌合して、係止部4を押圧部3と共に被取付部品7に押し付けると、係止部4と押圧部3との係止が解除されるので、組み付けの際の組付荷重が最小限に抑えられ、押圧部3が係止部4から開放される瞬間のクリック音等を確認することで未嵌合状態を回避でき、さらに、各係止爪部9、9の弾性力と押圧部3の押圧力との両者により被取付部品7を取付面5に強固に取り付けることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取付面から延設されるスタッドボルトに嵌合して、被取付部品を取付面に取り付けるクリップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、特許文献1には、車両の下面側において、マフラーからの放熱を遮断する遮熱板(被取付部品)を、マフラーの周面を囲うアンダパネル(取付面)に取り付ける際、アンダパネルから突設されたスタッドボルトを遮熱板内に挿通させ、遮熱板から突設したスタッドボルトにクリップを係合させて押し込み、遮熱板をアンダパネルに取り付ける形態が開示されている。また、この特許文献1で開示されたクリップは、円筒状で、内周面の周方向には、中心に向って突設される複数の係止爪部が形成され、さらに、遮熱板に当接するフランジ面から前記係止爪部が突設される部位までの距離を大きく設定した板バネ部が形成されており、係止爪部及び板バネ部の両者の弾性反発力により遮熱板の保持力を高めようとしている。
【0003】
しかしながら、特許文献1で開示されたクリップでは、クリップに設けた係止爪部及び板バネ部の両方の弾性反発力を利用して遮熱板の保持力を高めようとしているので、組み付けの際、クリップを、係止爪部の弾性力に抗しながらスライドさせる荷重に加え、板バネ部を押し潰す荷重が必要で、しかも、このクリップが装着される部位は視認性が悪く、良好な作業性を確保することができない部位であるため、作業者はクリップが所定位置まで押し込まれたか否かが確認できず、クリップの挿入作業を途中で止め、未嵌合状態が発生する虞がある。さらに、この形態では、組み付けの際の組付荷重が相当高くなるため、組み付けのための工具が必要になる虞があり、ワンタッチでの組み付けが困難で組付作業が煩雑になる虞がある。
【0004】
そこで、こうした問題点を解決するための従来技術として、例えば、特許文献2には、クリップの嵌合部の押圧される側の上端面に、軸方向に揺動自在となるヒンジにより嵌合部と連結された蓋部が形成され、また、嵌合部外周の押圧される側には、第1ノッチ及び第2ノッチが軸方向に並んで形成され、これら第1ノッチ及び第2ノッチとの間には、これらを分離するための当接部が形成されており、嵌合部をスタッドボルトの所定位置まで挿入させるのに十分な力で蓋部の爪を第1ノッチから第2ノッチまで移動させて、爪が第2ノッチに係合する際のクリック感及びクリック音で、嵌合部をスタッドボルトの所定位置まで挿入されたか否かを明瞭にしたクリップが開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2004−69004号公報
【特許文献2】実開平6−32719号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2の発明では、クリップとスタッドボルトとの未嵌合状態に係る問題については解決されているものの、クリップをスタッドボルトの所定位置まで挿入させるためには、蓋部に相当大きい力を付与しなければならず、組み付けのための工具が必要となり、組付作業性の効率化に係る問題については、解決されていない。また、この特許文献2の発明では、嵌合部に設けた係止爪がスタッドボルトの先端ねじ軸部の周面に弾力的に当接して係合するだけの作用で、被固定物を固定面に固定しているため、被固定物を保持する保持力が不足する虞があり、まだ多くの課題を残している。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、組み付けの際の組付荷重を低減しつつ、未嵌合状態を発生させることなく、強固に被取付部品を取付面に取り付けるクリップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載したクリップの発明は、取付面から延び被取付部品に挿通されるスタッドの外周面に設けられた突条部に嵌合して、前記被取付部品を前記取付面に取り付けるクリップであって、前記突条部に嵌合される嵌合部と、該嵌合部の一端から延び前記被取付部品を前記取付面に弾性的に押圧する押圧手段と、前記嵌合部の他端から延び前記押圧手段を押し縮めた状態で係止する係止手段とから構成され、前記嵌合部を前記突条部に嵌合して、前記係止手段を、前記押圧手段と共に前記被取付部品に押し付けると、前記係止手段と前記押圧手段との係止が解除されることを特徴とするものである。
請求項2に記載したクリップの発明は、請求項1に記載した発明において、前記押圧手段は、前記嵌合部に連設された湾曲部と、前記スタッドが挿通される挿通孔を有する押圧アーム部とから構成され、また、前記係止手段は、前記嵌合部との境界部を中心に揺動可能な係止アーム部と、該係止アーム部の下部に設けられ、前記押圧アーム部の先端が挿脱される係止孔とから構成されており、前記押圧アーム部及び前記係止アーム部の下端が前記被取付部品に押し付けられると、前記係止アーム部が前記境界部を中心に外方に開き、前記押圧アーム部の先端が前記係止孔から離脱することを特徴とするものである。
請求項3に記載したクリップの発明は、請求項1または2に記載した発明において、前記嵌合部、前記押圧手段及び前記係止手段は、一枚のバネ鋼板を折り曲げて構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
従って、請求項1に記載したクリップの発明では、押圧手段を押し縮め係止手段に係止された状態で、嵌合部をスタッドの突条部に係合させて押し込み、押圧手段及び係止手段を被取付部品に押し付けると、押圧手段が係止手段から開放され、押圧手段の弾性力により被取付部品が取付面に押圧されると同時に、嵌合部が突条部に嵌合し、被取付部品が取付面に取り付けられる。つまり、組み付けの際の組付荷重は、押圧手段が係止手段に係止された状態であるため、嵌合部を突条部に嵌合させる荷重だけが必要で、組付荷重が最小限に抑えられる。また、クリップが所定位置まで嵌合された後は、嵌合部により突条部に付与される弾性力に加え、押圧手段による押圧力が被取付部品に付与されているため、被取付部品の取付面への保持力が高められる。
請求項2に記載したクリップの発明では、押圧アーム部の先端が係止手段の係止孔に挿入されると、押圧手段は湾曲部により下方に付勢する付勢力を有する形態となり、この状態で、嵌合部をスタッドに係合させて押し込み、押圧アーム部及び係止アーム部の下端を被取付部品に押し付けると、係止アーム部が嵌合部との境界部を中心に外方に開き、押圧アーム部の先端が係止孔から離脱して湾曲部の付勢力により被取付部品に勢いよく接触する。つまり、嵌合部が所定位置まで押し込まれた瞬間に、押圧アーム部の先端が係止孔から離脱して被取付部品に接触する際のクリック音やクリック感等により、嵌合部がスタッドの所定位置まで押し込まれたか否かが明瞭になる。
請求項3に記載したクリップの発明では、嵌合部及び押圧手段に、それぞれ所望の弾性力及び押圧力を設定でき、強固に被取付部品が取付面に取り付けられる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、組み付けの際の組付荷重を低減しつつ、未嵌合状態を発生させることなく、強固に被取付部品を取付面に取り付けるクリップを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図3に基いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係るクリップ1は、図1及び図2に示すように、取付面5から被取付部品7の挿通孔7aを介して突設されるスタッドボルト6のねじ部(突条部)8に係止される複数の係止爪部9を有する嵌合部2と、この嵌合部2の一方の側板2aの下端から延び被取付部品7を弾性的に押圧する押圧部(押圧手段)3と、嵌合部2の他方の側板2bの下端から延び押圧部3を押し縮めた状態で係止する係止部(係止手段)4とから構成されている。
これら嵌合部2、押圧部3及び係止部4は、一枚のバネ鋼板を折り曲げて構成されている。
【0012】
嵌合部2は、図1及び図2に示すように、下方を開放するコ字状に形成されており、両側板2a、2bのそれぞれには、各側板2a、2bの略中央を下辺を残して切断した略矩形状の切片を、内方に所定の傾斜角度で折り曲げて、斜め上方に突設させた一対の係止爪部9、9が形成されている。これら一対の係止爪部9、9の先端間の距離Lは、スタッドボルト6のねじ溝8’径よりも小さく設定されている。そして、これら一対の係止爪部9、9の先端間にスタッドボルト6が挿入されると、各係止爪部9、9の弾性力により、スタッドボルト6のねじ部8またはねじ溝8’が押圧され、嵌合部2はスタッドボルト6に係止される。
【0013】
押圧部3は、図1及び図2に示すように、係止部4に係止された状態において、嵌合部2の一方の側板2aの下端から連続して下方に湾曲する湾曲部11と、この湾曲部11から係止部4側に略水平に延びる押圧アーム部12とから構成されている。この押圧アーム部12にスタッドボルト6が挿通される挿通孔13が形成されている。この挿通孔13は、押圧部3が係止部4に係止された状態で、各係止爪部9、9の先端間の略中央に位置するように形成されている。これら湾曲部11及び押圧アーム部12は、その幅が嵌合部2の幅と略同一に設定されており、押圧アーム部12の先端21は幅狭に形成され、後述する係止孔16に挿入できる幅に設定されている。
また、押圧部3が係止部4に係止された状態では、押圧部3は、湾曲部11の復元力により、その押圧アーム部12が下方に付勢する付勢力を有する形態となる。この付勢力は、嵌合部2がスタッドボルト6の所定位置まで押し込まれた際、押圧アーム部12が被取付部品7を適切に押圧するように設定されている。また、バネ鋼板の板厚や湾曲部11の曲率等を適宜設定することにより、付勢力を調整することができる。なお、押圧部3が係止部4に係止される形態については、後で詳述する。
【0014】
係止部4は、図1及び図2に示すように、嵌合部2の他方の側板2bの下端から連続して嵌合部2と離間する方向に斜め下方に延びる係止アーム部15と、この係止アーム部15の下部に設けられ、押圧部3の押圧アーム部12の先端21が挿脱される係止孔16と、係止アーム部15の下端に形成された外方に湾曲する湾曲部17とから構成されている。
係止アーム部15は、嵌合部2の幅と略同一に形成され、嵌合部2との境界部20を中心に揺動自在に構成されている。また、係止アーム部15の傾斜角度は、湾曲部17の外周面及び押圧アーム部12が被取付部品7に押し付けられた時、係止アーム部15が境界部20を中心に外方にスムーズに開くような所定角度θに設定されている。
湾曲部17は、その外周面が被取付部品7に押し付けられた時、係止アーム部15が境界部20を中心に外方にスムーズに開くような所定の曲率に設定されている。また、係止孔16は、押圧アーム部12の先端21が挿通される長孔に形成されている。ここで、押圧部3が係止部4により係止される形態とは、押圧部3の押圧アーム部12の先端21が係止アーム部15の係止孔16に挿入されて係止された形態であり、この状態において、前述したように、押圧部3に形成された湾曲部11が押圧アーム部12を下方に付勢する付勢力を有することになる。
【0015】
さらに、係止アーム部15の上端と側板2bの下端との境界部20の両端には、湾曲状の切欠部22、22が嵌合部2の幅方向中心に向かってそれぞれ形成されている。これら切欠部22、22は、境界部20の幅が係止爪部9の幅と略一致するように設定されている。このように各切欠部22、22を設けることにより、これら切欠部22、22に応力を集中させると共に、係止アーム部15だけを揺動し易く構成することができる。その結果、係止アーム部15が境界部20を中心に外方に開いた時、側板2bが係止アーム部15に追従して開くことがなく、スタッドボルト6に付与される係止爪部9の弾性力が低減されることはない。
【0016】
以上のように構成されたクリップ1を使用して、被取付部品7を取付面5に取り付ける手順を図1〜図3に基いて説明する。
まず、押圧部3の押圧アーム部12の先端21が係止孔16に挿入された状態で、嵌合部2の一対の係止爪部9、9を、取付面5から被取付部品7の挿通孔7aを介して突設されたスタッドボルト6の上端のねじ溝8’に係合させる。次に、嵌合部2を、押圧アーム部12が被取付部品7に当接し、被取付部品7が取付面5に当接するまで押し込む。すると、一対の係止爪部9、9がスタッドボルト6のねじ部8を乗り越えながら下方にスライドする。さらに連続して嵌合部2を押し込み、湾曲部17の外周面及び押圧アーム部12が被取付部品7を介して取付面5に押し付けられると、係止アーム部15が境界部20を中心に若干外方(矢印の方向)に開くと同時に、押圧アーム部12の先端21が係止孔16から離脱して、勢いよく被取付部品7に接触する。
そして、被取付部品7が押圧部3の湾曲部11により取付面5に押圧されると共に、一対の係止爪部9、9がスタッドボルト6のねじ部8に係止されることより、被取付部品7が取付面5に強固に取り付けられることになる。
【0017】
また、上述した一連の取付手順において、嵌合部2を、押圧アーム部12の先端21が係止孔16から離脱するまで押し込む際、作業者は、一対の係止爪部9、9がスタッドボルト6のねじ部8を乗り越えるに十分な荷重だけで押し込むだけで良い。換言すれば、押圧部3は係止部4により係止されているため、作業者は、嵌合部2を各係止爪部9、9のねじ部8への弾性力に抗するだけの荷重で押し込めば良く、大きな押し込み荷重を必要としない。さらに、嵌合部2が所定位置まで押し込まれた瞬間には、押圧アーム部12の先端21が係止孔16から離脱して被取付部品7に勢いよく接触するので、その際、作業者に伝達されるクリック感やクリック音を確認することで、クリップ1が所定の位置まで押し込まれたことが認識される。
【0018】
以上説明した本発明の実施の形態によれば、嵌合部2をスタッドボルト6に押し込む際には、嵌合部2を各係止爪部9、9のスタッドボルト6への弾性力に抗するだけの荷重で押し込めば良く、組付荷重を最小限に抑えることができ、ワンタッチでの組み付けが可能となる。また、クリップ1が所定位置まで押し込まれた瞬間に、押圧アーム部12の先端21が係止孔16から離脱して、被取付部品7に接触する際のクリック感やクリック音を確認することで、嵌合の完了を認識することができ、未嵌合状態の発生を防ぐことができる。さらに、本発明の実施の形態によれば、クリップ1が所定位置まで押し込まれた後は、押圧部3により被取付部品7を取付面5に押圧すると共に、一対の係止爪部9、9がスタッドボルト6のねじ部8に弾性力を付与してスタッドボルト6を係止しているので、強固に被取付部品7を取付面5に取り付けることができ、被取付部品7の保持力を高めることができる。
【0019】
なお、本実施の形態に係るクリップ1が使用される部位は特に限定されないが、視認性が悪く、作業性を確保できない部位に使用する際特に有効に機能する。例えば、このクリップ1を、自動車の底部に配設されるマフラーからの放熱を遮断するヒートインシュレータを、マフラーを囲うように配設される車体パネルに取り付ける際のクリップとして採用すると特に有効である。この時には、ヒートインシュレータが被取付部品7に相当し、車体パネルが取付面5に相当する。
【0020】
また、本実施の形態に係るクリップ1は、各係止爪部9、9の弾性力や押圧部3の押圧力を高めるために、一枚のバネ鋼板を折り曲げて構成されているが、各係止爪部9、9の弾性力や押圧部3の押圧力がそれほど必要でないクリップの形態として、図示はしないが、クリップ1を樹脂製素材で形成し、嵌合部2を円筒状または角筒状に形成し、またその内部に係止爪部9を全周あるいは部分的に一体成形すると共に、押圧部3を嵌合部2の一方から直線状に延びるように一体成形してもよい。その場合、嵌合部2の他方には幅狭のヒンジ部を介して係止アーム部15が揺動自在になるように一体成形して、押圧部3を湾曲させてその先端21を係止孔16に挿入し、押圧部3を下方に付勢する付勢力を有した形態として、クリップ1を構成することも可能である。
【0021】
さらに、本実施の形態に係るクリップ1では、押圧アーム部12は、その直線状の先端21が係止孔16に挿入されて係止される構成であるが、押圧アーム部12の先端21は、係止アーム部15及び押圧アーム部12が被取付部品7に押し付けられると、係止孔16から離脱し易くなるように構成され、また平常時には離脱し難くなるように構成する必要がある。そのため、図示はしないが、先端21に湾曲部や溝部を設け、先端21を係止孔16に引っ掛けるように係合させる形態を採用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るクリップの斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係るクリップをスタッドボルトに押し込む前の状態の断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係るクリップをスタッドボルトの所定位置に嵌合させた状態の断面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 クリップ、2 嵌合部、3 押圧部(押圧手段)、4 係止部(係止手段)、5 取付面、6 スタッドボルト(スタッド)、7 被取付部品、8 ねじ部(突条部)、9 係止爪部、11 湾曲部、12 押圧アーム部、13 挿通孔、15 係止アーム部、16 係止孔、20 境界部、21 先端


【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付面から延び被取付部品に挿通されるスタッドの外周面に設けられた突条部に嵌合して、前記被取付部品を前記取付面に取り付けるクリップであって、
前記突条部に嵌合される嵌合部と、該嵌合部の一端から延び前記被取付部品を前記取付面に弾性的に押圧する押圧手段と、前記嵌合部の他端から延び前記押圧手段を押し縮めた状態で係止する係止手段とから構成され、前記嵌合部を前記突条部に嵌合して、前記係止手段を、前記押圧手段と共に前記被取付部品に押し付けると、前記係止手段と前記押圧手段との係止が解除されることを特徴とするクリップ。
【請求項2】
前記押圧手段は、前記嵌合部に連設された湾曲部と、前記スタッドが挿通される挿通孔を有する押圧アーム部とから構成され、また、前記係止手段は、前記嵌合部との境界部を中心に揺動可能な係止アーム部と、該係止アーム部の下部に設けられ、前記押圧アーム部の先端が挿脱される係止孔とから構成されており、前記押圧アーム部及び前記係止アーム部の下端が前記被取付部品に押し付けられると、前記係止アーム部が前記境界部を中心に外方に開き、前記押圧アーム部の先端が前記係止孔から離脱することを特徴とする請求項1に記載のクリップ。
【請求項3】
前記嵌合部、前記押圧手段及び前記係止手段は、一枚のバネ鋼板を折り曲げて構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のクリップ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−70973(P2006−70973A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−254353(P2004−254353)
【出願日】平成16年9月1日(2004.9.1)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000228981)日本スタッドウェルディング株式会社 (31)
【Fターム(参考)】