説明

クリヤコート被覆組成物及びベースコート/クリヤコート2層被覆物の調製におけるその使用

【課題】ベースコート/クリヤコート2層被覆物のクリヤコート層用のクリヤコート被覆組成物を提供する。
【解決手段】60〜70質量%のバインダー固形物及び30〜40質量%の3量体の1,6-ヘキサンジイソシアネート架橋剤からなる樹脂固形物を有するクリヤコートで、バインダー固形物が60〜100質量%の(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aを含み、樹脂Aのモノマー組成がa)5〜10mg KOH/gの酸価に相当する比率の(メタ)アクリル酸、b)120〜150 mg KOH/gのOH価に相当する比率の一級OH基を有し、かつ一級OH基を有する(メタ)アクリルモノマーに対し、50〜100モル%の1,4-ブタンジオールモノアクリレートを含む(メタ)アクリルモノマー、c)15〜25質量%のスチレン、及びd)15〜50質量%の一種以上のC4-C12-アルキル(メタ)アクリレートであることを特徴とする、クリヤコート。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はベースコート/クリヤコート2層被覆物のクリヤコート層の調製、特に自動車ベースコート/クリヤコート2層被覆物の耐引掻き性かつ酸腐食抵抗性のクリヤコート層の調製に使用し得るクリヤコート被覆組成物に関する。
本発明は自動車クリヤ被覆に特に有益である(メタ(meth))アクリルコポリマーをベースとするクリヤコート被覆組成物についての要求を満足する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明は2成分ポリウレタンクリヤコート型のクリヤコート被覆組成物を提供する。そのクリヤコート被覆組成物はヒドロキシル官能性(メタ)アクリルコポリマー樹脂バインダー及び架橋剤としての3量体の1,6-ヘキサンジイソシアネート(1,6-ヘキサンジイソシアネートイソシアヌレート)を含む。
クリヤコート被覆組成物は60〜70質量%のバインダー固形物及び30〜40質量%の3量体の1,6-ヘキサンジイソシアネート架橋剤からなる樹脂固形物を有し、
そのバインダー固形物は60〜100質量%の(メタ)アクリルコポリマー樹脂A(-15〜+5℃の計算ガラス転移温度及び8,000〜12,000の重量平均分子量を有する)及び0〜40質量%の一種以上の更なるヒドロキシル官能性バインダーを含み、
夫々の質量%の合計が100質量%に等しく、かつ
その(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aのモノマー組成が
a)5〜10mg KOH/gの(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aの酸価に相当する比率の(メタ)アクリル酸、
b)120〜150 mg KOH/gの(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aのヒドロキシル価に相当する比率の一級ヒドロキシル基を有し、かつ一級ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリルモノマーに対し、50〜100モル%の1,4-ブタンジオールモノアクリレートを含む(メタ)アクリルモノマー、
c)15〜25質量%のスチレン、及び
d)15〜50質量%の一種以上のC4-C12-アルキル(メタ)アクリレート(アルキル残基中の鎖を形成する少なくとも4個の炭素原子を有する)
である。
【発明を実施するための形態】
【0003】
“(メタ)アクリル”という用語が本記載及び特許請求の範囲中に使用される。これはアクリル及び/又はメタクリルを意味する。
“計算ガラス転移温度”という用語が本記載及び特許請求の範囲中に使用される。それは公知のFox式(例えば、T.Brock, M.Groteklaes及びP.Mischke著、欧州の被覆物ハンドブック, 2000, Curt R. Vincentz Verlag, Hannover, 43-44頁を参照のこと;ホモポリマーについてのTg値につき、例えば、ポリマーハンドブック, 第3編, 1989, J.Wiley&Sons, New York, VI-209頁以下を参照のこと)に従って計算されたガラス転移温度(Tg)を表す。
重量平均分子量に関して本記載及び特許請求の範囲においてなされる全ての記述はGPC(ゲル透過クロマトグラフィー、ポリスチレン標準物質、静止相としてのポリスチレンゲル、移動相としてのテトラヒドロフラン)により測定された重量平均分子量に関する。
(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aは
a)5〜10mg KOH/gの(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aの酸価に相当する比率の(メタ)アクリル酸、
b)120〜150 mg KOH/gの(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aのヒドロキシル価に相当する比率の一級ヒドロキシル基を有し、かつ一級ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリルモノマーに対し、50〜100モル%の1,4-ブタンジオールモノアクリレートを含む(メタ)アクリルモノマー、
c)15〜25質量%のスチレン、及び
d)15〜50質量%の一種以上のC4-C12-アルキル(メタ)アクリレート(アルキル残基中の鎖を形成する少なくとも4個の炭素原子を有する)
からなるモノマー混合物の遊離基共重合により調製し得る。
【0004】
1,4-ブタンジオールモノアクリレート以外の一級ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリルモノマーの例として、特にヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートが挙げられる。
C4-C12-アルキル(メタ)アクリレート(アルキル残基中の鎖を形成する少なくとも4個の炭素原子を有する)の例として、n-ブチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、n-ドデシル(メタ)アクリレートが挙げられる。
モノマー混合物の組成、即ち、(メタ)アクリル酸、一級ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリルモノマー、スチレン及びC4-C12-アルキル(メタ)アクリレート(アルキル残基中の鎖を形成する少なくとも4個の炭素原子を有する)の間の比は、(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aが5〜10mg KOH/gの酸価、120〜150 mg KOH/gのヒドロキシル価及び-15〜+5℃の計算ガラス転移温度を有するような様式で選ばれる。
(メタ)アクリルコポリマーAの酸価、ヒドロキシル価及び計算ガラス転移温度はモノマー混合物の組成の直接の結果である。一方、8,000〜12,000の範囲の(メタ)アクリルコポリマーAの重量平均分子量は遊離基共重合に適した条件及びパラメーターを選ぶことにより得られるかもしれない。遊離基重合の当業者はこのような条件及びパラメーター並びに8,000〜12,000の前記範囲の所望の重量平均分子量に到達するこれらを選び、変化する方法を知っている。このような条件及びパラメーターの例として、特に反応温度、モノマー混合物及び遊離基開始剤投与が行なわれる様式並びに使用される遊離基開始剤の型及び量が挙げられる。
モノマー混合物の遊離基共重合は通常の方法により操作されてもよい。この反応において、一種以上の有機溶媒が初期に反応容器に導入され、反応温度に加熱され、次いでモノマー混合物及び遊離基開始剤が添加される。
【0005】
遊離基共重合は、例えば、80℃〜180℃の温度、好ましくは120℃〜160℃で行なわれる。
その共重合反応は遊離基に熱解離し得る通常の開始剤で開始されてもよい。遊離基開始剤の例はジアルキルペルオキシド、例えば、ジ-tert-ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド;ジアシルペルオキシド、例えば、ジベンゾイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド;ヒドロペルオキシド、例えば、クメンヒドロペルオキシド、tert-ブチルヒドロペルオキシド;ペルエステル、例えば、tert-ブチルペルベンゾエート、tert-ブチルペル-2-エチルヘキサノエート;ペルオキシジカーボネート;ペルケタール;ケトンペルオキシド、例えば、シクロヘキサンペルオキシド、メチルイソブチルケトンペルオキシド及びアゾ化合物、例えば、アゾビスイソブチロニトリル;C-C-開裂開始剤、例えば、ベンゾピナコール誘導体である。
遊離基開始剤は、一般に、例えば、モノマー混合物の合計量に対し、0.1〜10質量%の量で添加される。モノマー混合物のモノマーはまた共重合中に別々に、又は時間の遅れで添加されてもよい。使用されるモノマー又はモノマー混合物は遊離基開始剤を含んでもよく、又は遊離基開始剤が必要によりわずかな時間の遅れでモノマー混合物に添加されてもよく、又は反応媒体に別々に添加されてもよい。
既に述べられたように、本発明のクリヤコート被覆組成物のバインダー固形物は40質量%まで、好ましくは20質量%以下の一種以上の更なるヒドロキシル官能性バインダー、即ち、(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aとは異なるヒドロキシル官能性バインダーを含んでもよい。例として、(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aとは異なるヒドロキシル官能性(メタ)アクリルコポリマー樹脂、ヒドロキシル官能性ポリウレタン樹脂、ヒドロキシル官能性ポリエステル樹脂及びこれらの樹脂クラスから誘導されたヒドロキシル官能性ハイブリッドバインダーが挙げられる。
【0006】
好ましい実施態様において、本発明のクリヤコート被覆組成物のバインダー固形物は(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aからなる。
本発明のクリヤコート被覆組成物は、例えば、47〜57質量%の固形分(樹脂固形物そして必要により含まれてもよい不揮発性添加剤から形成される)を有する。それは、揮発性成分として、一種以上の有機溶媒そして、必要により、揮発性添加剤を含む。
本発明のクリヤコート被覆組成物中に使用し得る有機溶媒の例として、グリコールエーテル、例えば、ブチルグリコールエーテル、ブチルジグリコールエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル;グリコールエーテルエステル、例えば、エチルグリコールアセテート、ブチルグリコールアセテート、ブチルジグリコールアセテート、メトキシプロピルアセテート;エステル、例えば、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル;ケトン、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン;アルコール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール;芳香族炭化水素、例えば、キシレン、ソルベッソ(登録商標)100(155℃から185℃までの沸騰範囲を有する芳香族炭化水素の混合物)、ソルベッソ(登録商標)150(182℃から202℃までの沸騰範囲を有する芳香族炭化水素の混合物)及び脂肪族炭化水素が挙げられる。
本発明のクリヤコート被覆組成物は、例えば、5質量%までの量の通常の被覆添加剤、例えば、レベリング剤、レオロジー影響剤、例えば、熱分解法シリカ、アミンとポリイソシアネートの尿素基含有反応生成物(“タレ調節剤”)、触媒、光安定剤、UV吸収剤、酸化防止剤、ホルムアルデヒドを放出する物質を含んでもよい。
既に述べられたように、本発明のクリヤコート被覆組成物は2成分ポリウレタンクリヤコート型のクリヤコートである。それは互いに別々に貯蔵される2成分を一緒に混合することにより調製されてもよい。成分の一種はバインダー固形物を含み、他の成分は3量体1,6-ヘキサンジイソシアネート架橋剤を含む。典型的には、2成分の一緒の混合は素早く、又はクリヤコートの直前に起こる。
本発明のクリヤコート被覆組成物はベースコート/クリヤコート2層被覆物のクリヤコート層の調製、特に自動車のベースコート/クリヤコート2層被覆物の耐引掻き性かつ酸腐食耐性のクリヤコート層の調製に特に適している。
【0007】
本発明はまた
(a)色及び/又は効果を与えるベースコート層を備えた、支持体、特に自動車ボディ又は自動車ボディ部品を用意する工程、
(b)本発明のクリヤコート被覆組成物からのクリヤコート層をベースコート層に適用する工程及び
(c)クリヤコート層を硬化する工程
を含むベースコート/クリヤコート2層被覆物の調製方法に関する。
工程(a)で用意される支持体上のベースコート層はクリヤコート層が適用される前に硬化されていないことが好ましい。換言すれば、工程(b)は所謂公知のウェット-オン-ウェット被覆方法に従って行なわれ、またクリヤコート層を硬化する工程(c)はベースコート層及びクリヤコート層を接合硬化する工程として行なわれることが好ましい。
工程(b)において、クリヤコートが、例えば、30〜50μmの乾燥層厚さで、特に噴霧により、適用され、必要により、例えば、20〜40℃の温度で素早く蒸発分離されてもよい。
その後の工程(c)において、クリヤコートが、例えば、130〜160℃の上昇された目標温度で硬化される。熱硬化は特に焼付けにより行なわれる。既に述べられたように、クリヤコート硬化はベースコートとクリヤコートの接合硬化として行なわれることが好ましい。
本発明のクリヤコート被覆組成物から調製されたクリヤコート層は耐薬品性及び耐引掻き性、特に耐酸性かつ自動車が典型的な商用の車洗浄で洗浄される時に生じる引掻きに抵抗性である。
【実施例】
【0008】
pbwは重量部を意味する。
実施例1a-1c(型Aの(メタ)アクリルコポリマー樹脂の調製、一般操作)
160pbwのソルベッソ(登録商標)100及び20pbwの酢酸ブチルを撹拌機、サーモメーター及び還流冷却器を備えたフラスコに仕込み、撹拌下で152℃に加熱した。
第一の別の容器中で、モノマー混合物を調製した。第二の別の容器中で、開始剤混合物を調製した。
モノマー混合物及び開始剤混合物を6時間の期間にわたって152℃の加熱された溶媒に同時に供給した。投与の終了後に、ラインを30pbwのソルベッソ(登録商標)100ですすいだ。その反応混合物を更に2時間にわたって152℃に保った。次いでその樹脂溶液を120℃より下に冷却し、20pbwの酢酸ブチルを添加した。
表1は(メタ)アクリルコポリマー樹脂1a、1b及び1cを調製するのに使用されたモノマー及び開始剤の型及び比率だけでなく、コポリマーの重量平均分子量及び計算ガラス転移温度を示す。
【0009】
表1

【0010】
実施例2a-2c(クリヤコートベースの調製)
下記の成分を混合することによりクリヤコートベースを調製した。
【0011】

【0012】
実施例3a-3c(多層被覆物の調製)
夫々の場合にベース2a〜2cを68質量%のヘキサメチレンジイソシアネートイソシアヌレート及び32質量%のソルベッソ(登録商標)100を含むポリイソシアネート硬化剤と3:1のベース:硬化剤重量比で混合することによりクリヤコート3a〜3cを調製した。
(1) クリヤコート3a〜3cの夫々を陰極電気付着被覆プライマー、プライマーサーフェーサー及び水系ベースコート層の3層プレコーティング(後者は80℃で10分間乾燥されたが、硬化されなかった)を備えた試験パネル(300x100mm、長さ方向にクリヤコートくさび)の上に20〜50μmの乾燥層厚さ範囲までくさび形勾配で噴霧適用した。20℃で10分間の蒸発分離後に、クリヤコート層を夫々の場合に140℃(目標温度)で18分間にわたって焼付けた。多層被覆物を24時間エージングした後、こうして得られたパネルを外部クリヤコート層の耐酸性につき試験した。
(2) クリヤコート3a〜3cの夫々を陰極電気付着被覆プライマー、プライマーサーフェーサー及び水系ベースコート層の3層プレコーティング(後者は80℃で10分間乾燥されたが、硬化されなかった)を備えた試験パネルの上に40μmの乾燥層厚さで噴霧適用した。20℃で10分間の蒸発分離後に、クリヤコート層を夫々の場合に140℃(目標温度)で18分間にわたって焼付けた。多層被覆物を24時間エージングした後、こうして得られたパネルを外部クリヤコート層の耐引掻き性につき試験した。
表2は多層被覆物について行なわれた技術試験の結果を示す。
【0013】
表2

【0014】
1)残存光沢(単位:%)(多層被覆物の初期の光沢により割られた引掻き後の光沢の比率%、夫々の場合に20°の照明の角度での光沢測定)をリフローなしで、また60℃で1時間のリフロー後に測定した。引掻きを実験規模のアムテク・キストラー車洗浄(Deutsche Forschungsgesellschaft fur Oberflachenbehandlung e.V., Adersstrasse 94, 40215デュッセルドルフにより発行された、コロンでの1997年4月29日及び30日におけるセミナーのTechnologie-Tage,会報である、DFO 会報32, 59-66頁中の、Th. Klimmasch 及びTh. Engbert著“自動車トップコートの車洗浄抵抗性を評価するための一様な実験試験方法の開発”を参照のこと)を使用して行なった。
40質量%の硫酸の500μlの液滴をミクロ-ピペッターを使用することにより試験パネルのくさび形の外部クリヤコート層に置いた。酸液滴の配置を夫々の場合に30μmのクリヤコート乾燥フィルム厚さで開始して5μmのステップで、即ち、30μm、35μm、40μm、45μm及び50μmのクリヤコート厚さでクリアコートくさびに沿って行なった。こうして酸液滴を用意された試験パネルを80℃に予熱されたオーブンに入れた。80℃で30分後に、試験パネルをオーブンから除去し、水ですすぎ、軟らかい布で乾燥させた。異なるクリヤコートフィルム厚さにおけるスポットの腐食を下記のランキングに従って判定した。
10−変化なし
9−膨潤
8−膨潤、カラーに若干のブリスター
7−膨潤、カラーに多くのブリスター
6−膨潤、カラー及び中央にブリスター
5−膨潤、カラー及び中央に多くのブリスター
4−多くのブリスターで覆われた膨潤
3−カラーに初期の腐食及び中央にブリスター
2−カラーに一層大きい腐食及び中央にブリスター
1−完全な腐食

【特許請求の範囲】
【請求項1】
60〜70質量%のバインダー固形物及び30〜40質量%の3量体の1,6-ヘキサンジイソシアネート架橋剤からなる樹脂固形物を有するクリヤコート被覆組成物であって、
そのバインダー固形物が、-15〜+5℃の計算ガラス転移温度及び8,000〜12,000の重量平均分子量を有する(メタ)アクリルコポリマー樹脂A 60〜100質量%及び一種以上の更なるヒドロキシル官能性バインダー 0〜40質量%を含み、
夫々の質量%の合計が100質量%に等しく、かつ
その(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aのモノマー組成が
a)5〜10mg KOH/gの(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aの酸価に相当する比率の(メタ)アクリル酸、
b)120〜150 mg KOH/gの(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aのヒドロキシル価に相当する比率の一級ヒドロキシル基を有し、かつ一級ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリルモノマーに対し、50〜100モル%の1,4-ブタンジオールモノアクリレートを含む(メタ)アクリルモノマー、
c)15〜25質量%のスチレン、及び
d)15〜50質量%の一種以上のC4-C12-アルキル(メタ)アクリレート、このアルキル(メタ)アクリレートは、アルキル残基中の鎖を形成する少なくとも4個の炭素原子を有する、
であることを特徴とする、クリヤコート被覆組成物。
【請求項2】
バインダー固形物が(メタ)アクリルコポリマー樹脂Aからなる、請求項1記載のクリヤコート被覆組成物。
【請求項3】
(a)色及び/又は効果を与えるベースコート層を備えた支持体を用意する工程、
(b)請求項1又は2記載のクリヤコート被覆組成物からのクリヤコート層をベースコート層に適用する工程及び
(c)クリヤコート層を硬化する工程
を含むベースコート/クリヤコート2層被覆物の調製方法。
【請求項4】
支持体が自動車ボディ又は自動車ボディ部品である、請求項3記載の方法。
【請求項5】
工程(c)をベースコート層及びクリヤコート層を接合硬化する工程として行なう、請求項3又は4記載の方法。

【公開番号】特開2011−57955(P2011−57955A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−232832(P2009−232832)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】