クリーニング装置及び画像形成装置
【課題】クリーニングブレードとブレード保持部との組立性を向上できるクリーニング装置を提供する。
【解決手段】クリーニングブレード130は、ブレード側係合部131b,133,131dを有し、ブレード保持部140は、ブレード側係合部131b,133,131dと係合可能な保持部側係合部140b,143,140dを有する。クリーニングブレード130において、その先端部側からその基端部側へ向かう第1方向D1への移動及び像担持体2の表面から離間する第2方向D2への移動は、ブレード側係合部131b,133,131dと保持部側係合部140b,143,140dとが係合されることにより規制され、また、像担持体2の表面へ接近する第3方向D3への移動は、クリーニングブレード130が像担持体2の表面に押圧されない状態では許容されると共に、クリーニングブレード130が像担持体2の表面に押圧される状態では規制される。
【解決手段】クリーニングブレード130は、ブレード側係合部131b,133,131dを有し、ブレード保持部140は、ブレード側係合部131b,133,131dと係合可能な保持部側係合部140b,143,140dを有する。クリーニングブレード130において、その先端部側からその基端部側へ向かう第1方向D1への移動及び像担持体2の表面から離間する第2方向D2への移動は、ブレード側係合部131b,133,131dと保持部側係合部140b,143,140dとが係合されることにより規制され、また、像担持体2の表面へ接近する第3方向D3への移動は、クリーニングブレード130が像担持体2の表面に押圧されない状態では許容されると共に、クリーニングブレード130が像担持体2の表面に押圧される状態では規制される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンター、コピー機、ファクシミリ又はこれらの複合機などの画像形成装置、及び画像形成装置におけるクリーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、用紙に画像を形成(印刷)するための装置として、プリンター、コピー機、ファクシミリ又はこれらの複合機などの画像形成装置が知られている。画像形成装置においては、像担持体としての感光体ドラムの表面を帯電させる帯電工程、帯電した感光体ドラムにレーザー光を照射して感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する露光工程、感光体ドラムの表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像を行う現像工程、感光体ドラムの表面に付着したトナーから形成されるトナー画像を用紙へ転写する転写工程、及び、用紙に転写されたトナー画像を用紙に定着させる定着工程の各工程が順次行われることによって、用紙に画像が形成される。
【0003】
ところで、転写工程により用紙にトナー画像が転写された後において、感光体ドラムの表面に、用紙へ転写しきれないトナーが残留する可能性がある。そのため、転写工程の後に感光体ドラムの表面に残留するトナーを除去するために、画像形成装置には、クリーニング装置が設けられる。
【0004】
クリーニング装置は、例えば、感光体ドラムの表面と接触して配置され、感光体ドラムの表面からトナーを掻き取るクリーニングブレードと、クリーニングブレードを保持するブレード保持部と、を備える(例えば、下記特許文献1参照)。クリーニングブレードとブレード保持部とは、クリーニングブレードと感光体ドラムの表面との接触状態が維持されるように、ネジ等の固定部材により固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−175393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、クリーニングブレードとブレード保持部とがネジ等の固定部材により固定される構造を有するクリーニング装置においては、その製造工程において、クリーニングブレードとブレード保持部とを固定する工程が必要であり、クリーニングブレードとブレード保持部との組み立て性に優れておらず、特に、自動機による組み立てに不向きである。
【0007】
本発明は、像担持体の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレードと、クリーニングブレードを保持するブレード保持部と、を備えるクリーニング装置において、クリーニングブレードとブレード保持部との組み立て性を向上することができるクリーニング装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記クリーニング装置を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、像担持体の表面と接触して配置され、前記像担持体の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードと前記像担持体の表面との接触状態が維持されるように、前記クリーニングブレードを保持するブレード保持部と、を備え、前記クリーニングブレードは、ブレード側係合部を有し、前記ブレード保持部は、前記ブレード側係合部と係合可能な保持部側係合部を有し、前記クリーニングブレードにおいて、その先端部側からその基端部側へ向かう第1方向への移動及び前記像担持体の表面から離間する第2方向への移動は、前記ブレード側係合部と前記保持部側係合部とが係合されることにより規制され、また、前記像担持体の表面へ接近する第3方向への移動は、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧されない状態では許容されると共に、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧される状態では規制されるクリーニング装置に関する。
【0009】
また、前記クリーニングブレードにおいて、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向への移動は、前記ブレード側係合部と前記保持部側係合部とが係合されることにより規制されることが好ましい。
【0010】
また、前記クリーニングブレードにおいて、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向への移動は、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧されない状態では許容されると共に、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧される状態では規制されることが好ましい。
【0011】
また、前記ブレード保持部による前記クリーニングブレードの保持に、両者を固定する固定部材が用いられないことが好ましい。
【0012】
また、本発明は、像担持体と、前記像担持体の表面に対向して接触して配置され、前記像担持体の表面を帯電させる帯電部と、前記帯電部により帯電された前記像担持体の表面に静電潜像を形成する露光部と、前記露光部により形成された静電潜像にトナーを付着させて前記像担持体の表面にトナー画像を形成する現像器と、前記現像器により前記像担持体の表面に形成されたトナー画像を直接的に又は間接的にシート状の被転写材に転写する転写部と、前記クリーニング装置であって、前記転写部を通過した前記像担持体の表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置と、を備える画像形成装置に関する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、像担持体の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレードと、クリーニングブレードを保持するブレード保持部と、を備えるクリーニング装置において、クリーニングブレードとブレード保持部との組み立て性を向上することができるクリーニング装置を提供することができる。
また、本発明によれば、前記クリーニング装置を備える画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の画像形成装置の実施形態としてのプリンター1における各構成要素の配置を説明するための側面図である。
【図2】図1に示すプリンター1に装備された第1実施形態のクリーニング装置11の概略構成を示す横断面図である。
【図3】図2に示すブレード保持部140及びクリーニングブレード130の拡大図である。
【図4】ブレード保持部140に保持されたクリーニングブレード130の先端部が、感光体ドラム2に押圧されていない状態を示す説明図である。
【図5】クリーニングブレード130を組み付けたブレード保持部140を示す斜視図である。
【図6】クリーニングブレード130及びブレード保持部140を示す分解斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、ブレード保持部240に保持されたクリーニングブレード230が、感光体ドラム2に押圧されている状態を示す拡大断面図である。
【図8】第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、クリーニングブレード230が感光体ドラム2に押圧されていない状態を示す拡大断面図である。
【図9】第2実施形態のクリーニング装置11Aのブレード保持部240がクリーニングブレード230を保持している状態を示す斜視図である。
【図10】第2実施形態のクリーニング装置11Aにおけるブレード保持部240及びクリーニングブレード230の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1により、本発明の画像形成装置の実施形態のプリンター1における全体構造を説明する。図1は、本発明の画像形成装置の実施形態としてのプリンター1における各構成要素の配置を説明するための側面図である。
【0016】
図1に示すように、画像形成装置としてのプリンター1は、装置本体Mと、所定の画像情報に基づいてシート状の被転写材としての用紙Tに所定のトナー画像を形成する画像形成部GKと、用紙Tを画像形成部GKに給紙すると共にトナー画像が形成された用紙Tを排紙する給排紙部KHとを有する。
装置本体Mの外形は、筐体としてのケース体BDにより構成される。
【0017】
図1に示すように、画像形成部GKは、像担持体(感光体)としての感光体ドラム2と、感光体ドラム2を帯電させる帯電部10と、露光部としてのレーザースキャナーユニット4と、現像器16と、トナーカートリッジ5と、トナー供給部6と、クリーニング装置11と、除電器12と、転写部としての転写ローラー8と、定着部9とを備える。
【0018】
図1に示すように、給排紙部KHは、給紙カセット52と、手差し給紙部64と、用紙Tの搬送路Lと、レジストローラー対80と、排紙部50とを備える。
以下、画像形成部GK及び給排紙部KHの各構成について詳細に説明する。
【0019】
まず、画像形成部GKについて説明する。
画像形成部GKにおいては、感光体ドラム2の表面に沿って順に、上流側から下流側に順に、帯電部10による帯電、レーザースキャナーユニット4による露光、現像器16による現像、転写ローラー8による転写、除電器12による除電、及びクリーニング装置11によるクリーニングが行われる。
【0020】
感光体ドラム2は、例えば、表面にアモルファスシリコンの半導体層を形成した円筒形状の部材からなり、感光体又は像担持体として機能する。感光体ドラム2は、搬送路Lにおける用紙Tの搬送方向と直交する方向に延びる第1回転軸J1(図2参照)を中心に、矢印の方向に回転可能に配置される。感光体ドラム2の表面には、静電潜像が形成され得る。
【0021】
帯電部10は、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。図示していないが、帯電部10は、帯電ローラーと、帯電クリーニングブラシとを備えている。帯電部10に備えられた帯電ローラーは、感光体ドラム2の表面を一様に負(マイナス極性)又は正(プラス極性)に帯電させる。帯電部10に備えられた帯電クリーニングブラシは、感光体ドラム2を帯電させた後の帯電ローラーの表面をクリーニングする。
【0022】
レーザースキャナーユニット4は、露光部として機能するものであり、感光体ドラム2の表面から離間して配置される。レーザースキャナーユニット4は、不図示のレーザー光源、ポリゴンミラー、ポリゴンミラー駆動用モーター等を有して構成される。
【0023】
レーザースキャナーユニット4は、PC(パーソナルコンピューター)等の外部機器から入力された画像情報に基づいて、感光体ドラム2の表面を走査露光する。レーザースキャナーユニット4により走査露光されることで、感光体ドラム2の表面の露光された部分の電荷は除去される。これにより、感光体ドラム2の表面に、静電潜像が形成される。
【0024】
現像器16は、感光体ドラム2に対応して設けられ、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。現像器16は、感光体ドラム2に形成された静電潜像に単色(通常はブラック)のトナーを付着させて、単色のトナー画像を感光体ドラム2の表面に形成する。現像器16は、感光体ドラム2の表面に対向配置された現像ローラー17、トナー攪拌用の攪拌ローラー18等を有して構成される。
【0025】
トナーカートリッジ5は、現像器16に対応して設けられており、現像器16に供給されるトナーを収容する。
【0026】
トナー供給部6は、トナーカートリッジ5及び現像器16に対応して設けられており、トナーカートリッジ5に収容されたトナーを現像器16に供給する。トナー供給部6と現像器16とは、不図示のトナー供給路により結ばれている。
【0027】
転写ローラー8は、感光体ドラム2の表面に現像されたトナー画像を、用紙Tに転写させる。転写ローラー8には、不図示の転写バイアス印加部により、感光体ドラム2に形成されたトナー画像を用紙Tに転写させるための転写バイアスが印加される。
【0028】
転写ローラー8は、感光体ドラム2に対して当接したり離間したりする。具体的には、転写ローラー8は、感光体ドラム2に当接される当接位置と、感光体ドラム2から離間する離間位置とに移動可能に構成される。詳細には、転写ローラー8は、感光体ドラム2に現像されたトナー画像を用紙Tに転写させる場合には当接位置に配置され、他の場合には離間位置に配置される。
【0029】
感光体ドラム2と転写ローラー8との間で、搬送路Lを搬送される用紙Tが挟み込まれる。挟み込まれた用紙Tは、感光体ドラム2の表面に押し当てられる。感光体ドラム2と転写ローラー8との間で、転写ニップNが形成される。転写ニップNにおいて、感光体ドラム2に現像されたトナー画像は、用紙Tに転写される。
【0030】
除電器12は、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。除電器12は、感光体ドラム2の表面に光を照射することにより、転写が行われた後の感光体ドラム2の表面を除電する(電荷を除去する)。
【0031】
クリーニング装置11は、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。クリーニング装置11は、感光体ドラム2の表面に残存したトナーや紙粉等の付着物を除去すると共に、除去された付着物を所定の回収機構へ搬送して、回収させる。
クリーニング装置11の詳細については後に詳述する。
【0032】
定着部9は、用紙Tに転写されたトナー画像を構成するトナーを溶融及び加圧して、用紙Tに定着させる。定着部9は、ヒータにより加熱される加熱回転体9aと、加熱回転体9aに圧接される加圧回転体9bとを備える。加熱回転体9aと加圧回転体9bとは、トナー画像が転写された用紙Tを挟み込んで加熱し、加圧すると共に搬送する。加熱回転体9aと加圧回転体9bとの間に挟み込まれた状態で用紙Tが搬送されることで、用紙Tに転写されたトナーは、溶融及び加圧され、用紙Tに定着される。
【0033】
次に、給排紙部KHについて説明する。
図1に示すように、装置本体Mの下部には、用紙Tを収容する1個の給紙カセット52が配置される。給紙カセット52は、装置本体Mの右側(図1における右側)から水平方向に引き出し可能に構成される。給紙カセット52には、用紙Tが載置される載置板60が配置される。給紙カセット52には、用紙Tが載置板60の上に積層された状態で収容される。載置板60に載置された用紙Tは、給紙カセット52における用紙送り出し側の端部(図1において右側の端部)に配置されるカセット給紙部51により、搬送路Lに送り出される。カセット給紙部51は、載置板60上の用紙Tを取り出すための前送りコロ61と、用紙Tを1枚ずつ搬送路Lに送り出すための給紙ローラー対63とからなる重送防止機構を備える。
【0034】
装置本体Mの右側(図1において右側)には、手差し給紙部64が設けられる。手差し給紙部64は、給紙カセット52にセットされる用紙Tとは異なる大きさや種類の用紙Tを装置本体Mに供給することを主目的として設けられる。手差し給紙部64は、閉状態において装置本体Mの前面の一部を構成する手差しトレイ65と、給紙コロ66とを備える。手差しトレイ65は、その下端において給紙コロ66の近傍に回動自在(開閉自在)に取り付けられる。開状態の手差しトレイ65には、用紙Tが載置される。給紙コロ66は、開状態の手差しトレイ65に載置された用紙Tを、手差し搬送路Laに給紙する。
【0035】
装置本体Mにおける上方側には、排紙部50が設けられる。排紙部50は、第3ローラー対53により用紙Tを装置本体Mの外部に排紙する。
【0036】
用紙Tを搬送する搬送路Lは、カセット給紙部51から転写ニップNまでの第1搬送路L1と、転写ニップNから定着部9までの第2搬送路L2と、定着部9から排紙部50までの第3搬送路L3と、手差し給紙部64から供給される用紙を第1搬送路L1に合流させる手差し搬送路Laと、第3搬送路L3を下流側から上流側へ搬送される用紙Tを、表裏反転させて第1搬送路L1に戻す戻り搬送路Lbと、を備える。
【0037】
また、第1搬送路L1の途中には、第1合流部P1及び第2合流部P2が設けられている。第3搬送路L3の途中には、第1分岐部Q1が設けられている。
第1合流部P1は、手差し搬送路Laが第1搬送路L1に合流する合流部である。第2合流部P2は、戻り搬送路Lbが第1搬送路L1に合流する合流部である。
第1分岐部Q1は、戻り搬送路Lbが第3搬送路L3から分岐する分岐部であり、第1ローラー対54a及び第2ローラー対54bを有する。第1ローラー対54aの一方のローラーと第2ローラー対54bの一方のローラーとは兼用される。
【0038】
第1搬送路L1の途中(詳細には、第2合流部P2と転写ローラー8との間)には、用紙Tを検出するための用紙検出センサー(不図示)と、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正や画像形成部GKにおけるトナー画像の形成のタイミングを合わせるためのレジストローラー対80と、が配置される。不図示の用紙検出センサーは、用紙Tの搬送方向におけるレジストローラー対80の直前(搬送方向における上流側)に配置される。レジストローラー対80は、用紙検出センサーからの検出信号情報に基づいてスキュー補正やタイミング調整をして、用紙Tを搬送する。
【0039】
戻し搬送路Lbは、用紙Tに両面印刷を行う際に、既に印刷されている面とは反対面(未印刷面)を感光体ドラム2に対向させるために設けられる搬送路である。
【0040】
戻し搬送路Lbによれば、第1分岐部Q1から第1ローラー対54aにより排紙部50側に搬送された用紙Tを、表裏反転させて第2ローラー対54bにより第1搬送路L1に戻して、転写ローラー8の上流側に配置されたレジストローラー対80の上流側に搬送させることができる。戻し搬送路Lbにより表裏反転された用紙Tには、転写ニップNにおいて未印刷面に対して所定のトナー画像が転写される。
【0041】
第3搬送路L3における端部には、排紙部50が形成される。排紙部50は、装置本体Mにおける上方側に配置される。排紙部50は、装置本体Mの右側(図1において右側、手差し給紙部64側)に向けて開口している。排紙部50は、第3搬送路L3を搬送される用紙Tを、第3ローラー対53により装置本体Mの外部に排紙する。
【0042】
排紙部50における開口側には、排紙集積部M1が形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面(外面)に形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面が下方に窪んで形成された部分である。排紙集積部M1の底面は、装置本体Mにおける上面の一部を構成する。排紙集積部M1には、所定のトナー画像が形成されて排紙部50から排紙された用紙Tが、積層して集積される。
なお、各搬送路の所定位置には用紙検出用の不図示のセンサーが配置される。
【0043】
以上に説明したプリンター1は、簡単に説明すれば、感光体ドラム2と、感光体ドラム2の表面に対向して接触して配置されて感光体ドラム2の表面を帯電させる帯電部10と、帯電部10により帯電された感光体ドラム2の表面に静電潜像を形成するレーザースキャナーユニット4と、レーザースキャナーユニット4により形成された静電潜像にトナーを付着させて感光体ドラム2の表面にトナー画像を形成する現像器16と、現像器16により感光体ドラム2の表面に形成されたトナー画像を直接的に又は間接的にシート状の用紙Tに転写する転写ローラー8と、転写ローラー8を通過した感光体ドラム2の表面に残留するトナー等の付着物TNを除去するクリーニング装置11(以下に詳述)と、を備える構成である。
【0044】
以下、図2から図6により、第1実施形態のクリーニング装置11の詳細について説明する。
図2は、図1に示すプリンター1に装備された第1実施形態のクリーニング装置11の概略構成を示す横断面図である。図3は、図2に示すブレード保持部140及びクリーニングブレード130の拡大図である。図4は、ブレード保持部140に保持されたクリーニングブレード130の先端部が、感光体ドラム2に押圧されていない状態を示す説明図である。図5は、クリーニングブレード130を組み付けたブレード保持部140を示す斜視図である。図6は、クリーニングブレード130及びブレード保持部140を示す分解斜視図である。
【0045】
第1実施形態のクリーニング装置11は、図2に示すように、感光体ドラム2の回転方向に対して、帯電部10の直近の上流に配置されている。
クリーニング装置11は、図2に示すように、ハウジング110と、クリーニングローラー120と、クリーニングブレード130と、ブレード保持部140と、を備える。
【0046】
ハウジング110は、クリーニングローラー120、クリーニングブレード130及びブレード保持部140を収納する筐体である。ハウジング110は、ケース体BD(図1参照)に固定されている。
【0047】
クリーニングローラー120は、感光体ドラム2の回転方向に対して帯電部10よりも上流側に、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。クリーニングローラー120は、トナー画像が転写ローラー8(図1参照)に転写された後における感光体ドラム2の表面に接触するように、配置される。クリーニングローラー120は、第1回転軸J1の方向に沿う感光体ドラム2の長さとほぼ同じ長さを有する。クリーニングローラー120は、感光体ドラム2の表面を研磨して、感光体ドラム2の表面に残留したトナー、用紙Tの紙粉、放電生成物等の付着物TN(図3参照)を除去する。
【0048】
ここで、放電生成物とは、帯電部10の表面と感光体ドラム2の表面とが接触する位置の近傍において、帯電部10が感光体ドラム2に放電することにより生成される物質である。生成された放電生成物は、感光体ドラム2の表面に付着する。放電生成物は、例えば、窒素酸化物などである。
【0049】
クリーニングブレード130は、クリーニングローラー120よりも感光体ドラム2の回転方向の下流側において、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。クリーニングブレード130は、ブレード保持部140に保持されている。ブレード保持部140は、不図示の取り付け機構により、ハウジング110に固定されている。
【0050】
ブレード保持部140は、クリーニングブレード130の先端部(ブレード本体132の先端部)と感光体ドラム2の表面との接触状態が維持されるように、クリーニングブレード130を保持する。
以下に、クリーニングブレード130及びブレード保持部140の構成について詳述する。
【0051】
図3から図6に示すように、クリーニングブレード130は、ブレード保持部140に保持されるブレード支持部材131と、ブレード支持部材131に固定されたブレード本体132とから構成されている。
ブレード支持部材131は、金属製又は樹脂製の板状体である。ブレード本体132は、ポリウレタンゴム等の合成ゴムにより形成された板状体である。
【0052】
ブレード支持部材131は、図3から図6に示すように、感光体ドラム2の第1回転軸J1の方向に沿って長尺の平板状を成す本体板部131aと、本体板部131aに設けられた第1から第3の3種のブレード側係合部131b,133,131dと、を備えている。
【0053】
第1のブレード側係合部131bは、ブレード支持部材131の本体板部131aの基端側縁部(感光体ドラム2から離れている側の縁部)から、本体板部131aの表面に沿って感光体ドラム2から離れる方向に延出した矩形の突起である。
第2のブレード側係合部133は、本体板部131aに板厚方向に沿って貫通した位置決め孔である。
第3のブレード側係合部131dは、本体板部131aの先端側縁部(感光体ドラム2に近接している側の縁部)から略垂直に折り曲がって感光体ドラム2から離れる方向に延出した縁板部である。
【0054】
ブレード保持部140は、ブレード支持部材131が配置されるブレード配置面141aを有した厚板状の保持部本体141と、保持部本体141の基端側縁部(感光体ドラム2から離れている側の縁部)から略垂直に立ち上がった起立板部142と、を備えている。そして、このブレード保持部140は、ブレード支持部材131上の各ブレード側係合部131b,133,131dと係合可能な保持部側係合部として、第1から第3の3種の保持部側係合部140b,143,140dを有している。
【0055】
第1の保持部側係合部140bは、第1のブレード側係合部131bがブレード配置面141aに沿う方向に嵌合する孔部であり、感光体ドラム2から離れる方向に延びている。ブレード保持部140にクリーニングブレード130を組み付けるときには、第1の保持部側係合部140bに第1のブレード側係合部131bをまず斜めに挿入する必要がある。その際に、第1のブレード側係合部131bと干渉しないように、第1の保持部側係合部140bは、その開口部に向けて拡大している。
【0056】
第2の保持部側係合部143は、第2のブレード側係合部133に嵌合する柱状体である。この第2の保持部側係合部143は、ブレード配置面141aから垂直に突出している。
第3の保持部側係合部140dは、第3のブレード側係合部131dが嵌合する溝である。第3の保持部側係合部140dは、深さ方向には、感光体ドラム2から離れる方向に延びており、幅方向には、感光体ドラム2の第1回転軸J1に沿って延びている。
【0057】
クリーニングブレード130は、第1から第3の3種のブレード側係合部131b,133,131dを、ブレード保持部140の第1から第3の3種の保持部側係合部140b,143,140dに係合させることによって、感光体ドラム2の表面(外周面)に対して感光体ドラム2の回転方向の上流側に傾いた所定の傾斜状態で、ブレード保持部140に保持される。
【0058】
第1実施形態においては、ブレード保持部140によるクリーニングブレード130の保持は、前述した3種のブレード側係合部131b,133,131dと3種の保持部側係合部140b,143,140dとの係合のみで行っている。ブレード保持部140とクリーニングブレード130とを固定するネジ等の固定部材は、一切使用していない。
【0059】
クリーニングブレード130は、感光体ドラム2の第1回転軸J1の方向の長さとほぼ同じ長さを有する。
そして、ブレード保持部140に保持されたクリーニングブレード130におけるブレード本体132の先端部は、図3に示すように、感光体ドラム2から離れる方向に撓んだ状態で、感光体ドラム2の表面に接触する。
【0060】
図3に示すように、クリーニングブレード130において、その先端部側からその基端部側へ向かう第1方向D1への移動は、主に第2のブレード側係合部133と第2の保持部側係合部143とが係合されること、及び、第3のブレード側係合部131dと第3の保持部側係合部140dとが係合されることによって、規制される。
【0061】
また、図3に示すように、クリーニングブレード130において、感光体ドラム2の表面から離間する第2方向D2への移動は、主に第1のブレード側係合部131bと第1の保持部側係合部140bとの係合、第2のブレード側係合部133と第2の保持部側係合部143との係合、及び、第3のブレード側係合部131dと第3の保持部側係合部140dとの係合によって、規制される。
【0062】
また、図3に示すように、第2のブレード側係合部133と第2の保持部側係合部143との係合、及び、第3のブレード側係合部131dと第3の保持部側係合部140dとの係合は、感光体ドラム2の表面へ接近する第3方向D3へのクリーニングブレード130の移動を規制しない。従って、クリーニングブレード130において、感光体ドラム2の表面へ接近する第3方向D3への移動は、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧されない状態では許容される。そのため、図4に示すように、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧されない状態では、クリーニングブレード130が撓み変形をせず、真直に延びた状態になる。また、図3に示すように、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧される状態では、感光体ドラム2からクリーニングブレード130の先端部に作用する押圧力によって、クリーニングブレード130の移動が規制される。
【0063】
さらに、第1実施形態においては、図3に示すように、クリーニングブレード130において、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動は、第2のブレード側係合部133と第2の保持部側係合部143とが係合されること、及び、第3のブレード側係合部131dと第3の保持部側係合部140dとが係合されることにより、規制される。
【0064】
ブレード保持部140に保持されたクリーニングブレード130は、クリーニングローラー120によるクリーニング処理後に感光体ドラム2の表面に残留しているトナーや用紙Tの紙粉等の付着物TN(図3参照)を、感光体ドラム2の表面に接触しているクリーニングブレード130の先端部により、掻き落とす。
クリーニングブレード130が掻き落としたトナーや用紙Tの紙粉等の付着物TNは、感光体ドラム2とは逆方向に回転駆動されるクリーニングローラー120によって、クリーニングローラー120の背部に配置される回収部に排出される。
【0065】
以上に説明した第1実施形態のクリーニング装置11によれば、例えば、次の効果が奏される。
本実施形態のクリーニング装置11は、感光体ドラム2の表面と接触して配置されて感光体ドラム2の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレード130と、クリーニングブレード130と感光体ドラム2の表面との接触状態が維持されるようにクリーニングブレード130を保持するブレード保持部140と、を備える。そして、クリーニングブレード130は、ブレード側係合部131b,133,131dを有する。また、ブレード保持部140は、ブレード側係合部131b,133,131dと係合可能な保持部側係合部140b,143,140dを有する。
【0066】
そして、クリーニングブレード130において、その先端部側からその基端部側へ向かう第1方向D1への移動、及び、感光体ドラム2の表面から離間する第2方向D2への移動は、ブレード側係合部131b,133,131dと保持部側係合部140b,143,140dとが係合されることにより、規制される。また、感光体ドラム2の表面へ接近する第3方向D3への移動は、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧されない状態(図4参照)では許容されると共に、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧される状態(図3参照)では規制される。
【0067】
即ち、第1実施形態のクリーニング装置11では、クリーニングブレード130は、クリーニングブレード130のブレード側係合部131b,133,131dとブレード保持部140の保持部側係合部140b,143,140dとを係合させるという簡単な操作でブレード保持部140に組み付けられて、所定の位置の規制がされる。
【0068】
従って、感光体ドラム2の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレード130と、クリーニングブレード130を保持するブレード保持部140と、を備えるクリーニング装置11において、クリーニングブレード130とブレード保持部140との組み立て性を向上することができる。また、自動機による組み立てに対する適合性も向上させることができる。
【0069】
また、第1実施形態のクリーニング装置11は、クリーニングブレード130において、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動は、ブレード側係合部133,131dと保持部側係合部143,140dとが係合されることにより規制される。
即ち、クリーニングブレード130において、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動の規制に、ネジ等の固定部材を使用する必要がなく、手間を掛けずに第4方向D4への移動の規制を達成することができる。
【0070】
また、第1実施形態のクリーニング装置11において、ブレード保持部140によるクリーニングブレード130の保持に、両者を固定する固定部材が用いられない。
即ち、クリーニングブレード130をブレード保持部140に保持させる作業に、操作に手間の掛かるネジ等の固定部材が用いられないため、クリーニングブレード130とブレード保持部140との組み立て性を向上させることができる。また、自動機による組み立てに対する適合性も向上させることができる。
【0071】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態については、主として、第1実施形態とは異なる点を説明し、第1実施形態と同様の構成について同じ符号を付し、説明を省略する。第2実施形態について特に説明しない点については、第1実施形態についての説明が適宜適用される。第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0072】
図7は、本発明の第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、ブレード保持部240に保持されたクリーニングブレード230が、感光体ドラム2に押圧されている状態を示す拡大断面図である。図8は、第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、クリーニングブレード230が感光体ドラム2に押圧されていない状態を示す拡大断面図である。図9は、第2実施形態のクリーニング装置11Aのブレード保持部240がクリーニングブレード230を保持している状態を示す斜視図である。図10は、第2実施形態のクリーニング装置11Aにおけるブレード保持部240及びクリーニングブレード230の分解斜視図である。
【0073】
この第2実施形態のクリーニング装置11Aは、クリーニングブレード230に設けたブレード側係合部とブレード保持部240に設けた保持部側係合部とを係合させることにより、クリーニングブレード230がブレード保持部240に保持される点において、第1実施形態と共通する。一方、第2実施形態は、ブレード側係合部や保持部側係合部の構成の点において、第1実施形態とは相異している。
【0074】
図7から図10に示すように、第2実施形態におけるブレード支持部材231においては、ブレード側係合部として、第1のブレード側係合部131bと、第2のブレード側係合部233との2つのブレード側係合部を有している。
【0075】
ブレード支持部材231における第1のブレード側係合部131bは、第1実施形態と同様に、ブレード支持部材231の本体板部131aの基端側縁部(感光体ドラム2から離れている側の縁部)から、本体板部131aの表面に沿って延出した矩形の突起である。
ブレード支持部材231における第2のブレード側係合部233は、本体板部131aの下面である。
【0076】
第2実施形態におけるブレード保持部240において、ブレード側係合部と係合可能な保持部側係合部として、第1の保持部側係合部140bと、第2の保持部側係合部243との2つの保持部側係合部を有している。
【0077】
ブレード保持部240における第1の保持部側係合部140bは、第1のブレード側係合部131bがブレード配置面141aに沿う方向に嵌合する孔部である。
ブレード保持部240における第2の保持部側係合部243は、先端部が第2のブレード側係合部233に当接する凸条である。
第2の保持部側係合部243としての凸条は、横断面形状が略三角形で、感光体ドラム2に接近する方向に突出すると共に、感光体ドラム2の第1回転軸J1の方向に沿って延びている。
【0078】
この第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、クリーニングブレード230は、第1及び第2の2種のブレード側係合部131b,233を、ブレード保持部240の第1及び第2の2種の保持部側係合部140b,243に係合させることによって、第1実施形態と同様の傾斜状態で、ブレード保持部240に保持される。
即ち、クリーニングブレード230は、感光体ドラム2の表面(外周面)に対して感光体ドラム2の回転方向の上流側に傾いた所定の傾斜状態で、ブレード保持部240に保持される。
【0079】
第2実施形態においては、ブレード保持部240によるクリーニングブレード230の保持は、前述した2種のブレード側係合部131b,233と2種の保持部側係合部140b,243との係合のみで行っている。ブレード保持部240とクリーニングブレード230とを固定するネジ等の固定部材は、一切使用していない。
【0080】
この第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、2種のブレード側係合部131b,233と2種の保持部側係合部140b,243とには、クリーニングブレード130がその基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4(図8参照)へ移動することを規制する係合部が含まれていない。
そのため、クリーニングブレード230において、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動は、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧されない状態(図8参照)では許容される。
しかし、クリーニングブレード230の先端部が感光体ドラム2の表面に押圧される状態(図7参照)では、クリーニングブレード230の先端部と接触する感光体ドラム2の部分が、クリーニングブレード230の基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動を規制する係合部として機能し、第4方向D4へのクリーニングブレード230の移動が規制される。
【0081】
以上に説明した第2実施形態のクリーニング装置11Aでは、クリーニングブレード230において、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動は、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧されない状態(図8参照)では許容される。また、この第4方向D4への移動は、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧される状態(図7参照)では規制される。
【0082】
このようなクリーニングブレード230とブレード保持部240との係合構成においては、第1実施形態と比較して、クリーニングブレード230とブレード保持部240との間の係合箇所が削減されているため、ブレード保持部240にクリーニングブレード230を組み付ける作業が簡単になり、クリーニングブレード230とブレード保持部240との組み立て性を更に向上することができる。また、自動機による組み立てに対する適合性も更に向上させることができる。
【0083】
また、上述した実施形態では、画像形成装置を単色のトナー画像を形成するプリンター1として説明したが、これに制限されない。本発明の画像形成装置の種類は、特に限定がなく、コピー機、プリンター、ファクシミリ、又はこれらの複合機などであってもよい。
シート状の用紙Tは、用紙に制限されず、例えば、フィルムシートであってもよい。
【符号の説明】
【0084】
1……プリンター(画像形成装置)、2……感光体ドラム(像担持体)、4……レーザースキャナーユニット(露光部)、8……転写ローラー(転写部)、10……帯電部、11,11A……クリーニング装置、16……現像器、130,230……クリーニングブレード、131b,133,131d,233……ブレード側係合部、140,240……ブレード保持部、140b,143,140d,243……保持部側係合部、T……用紙(被転写材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンター、コピー機、ファクシミリ又はこれらの複合機などの画像形成装置、及び画像形成装置におけるクリーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、用紙に画像を形成(印刷)するための装置として、プリンター、コピー機、ファクシミリ又はこれらの複合機などの画像形成装置が知られている。画像形成装置においては、像担持体としての感光体ドラムの表面を帯電させる帯電工程、帯電した感光体ドラムにレーザー光を照射して感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する露光工程、感光体ドラムの表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像を行う現像工程、感光体ドラムの表面に付着したトナーから形成されるトナー画像を用紙へ転写する転写工程、及び、用紙に転写されたトナー画像を用紙に定着させる定着工程の各工程が順次行われることによって、用紙に画像が形成される。
【0003】
ところで、転写工程により用紙にトナー画像が転写された後において、感光体ドラムの表面に、用紙へ転写しきれないトナーが残留する可能性がある。そのため、転写工程の後に感光体ドラムの表面に残留するトナーを除去するために、画像形成装置には、クリーニング装置が設けられる。
【0004】
クリーニング装置は、例えば、感光体ドラムの表面と接触して配置され、感光体ドラムの表面からトナーを掻き取るクリーニングブレードと、クリーニングブレードを保持するブレード保持部と、を備える(例えば、下記特許文献1参照)。クリーニングブレードとブレード保持部とは、クリーニングブレードと感光体ドラムの表面との接触状態が維持されるように、ネジ等の固定部材により固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−175393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、クリーニングブレードとブレード保持部とがネジ等の固定部材により固定される構造を有するクリーニング装置においては、その製造工程において、クリーニングブレードとブレード保持部とを固定する工程が必要であり、クリーニングブレードとブレード保持部との組み立て性に優れておらず、特に、自動機による組み立てに不向きである。
【0007】
本発明は、像担持体の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレードと、クリーニングブレードを保持するブレード保持部と、を備えるクリーニング装置において、クリーニングブレードとブレード保持部との組み立て性を向上することができるクリーニング装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記クリーニング装置を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、像担持体の表面と接触して配置され、前記像担持体の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードと前記像担持体の表面との接触状態が維持されるように、前記クリーニングブレードを保持するブレード保持部と、を備え、前記クリーニングブレードは、ブレード側係合部を有し、前記ブレード保持部は、前記ブレード側係合部と係合可能な保持部側係合部を有し、前記クリーニングブレードにおいて、その先端部側からその基端部側へ向かう第1方向への移動及び前記像担持体の表面から離間する第2方向への移動は、前記ブレード側係合部と前記保持部側係合部とが係合されることにより規制され、また、前記像担持体の表面へ接近する第3方向への移動は、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧されない状態では許容されると共に、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧される状態では規制されるクリーニング装置に関する。
【0009】
また、前記クリーニングブレードにおいて、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向への移動は、前記ブレード側係合部と前記保持部側係合部とが係合されることにより規制されることが好ましい。
【0010】
また、前記クリーニングブレードにおいて、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向への移動は、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧されない状態では許容されると共に、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧される状態では規制されることが好ましい。
【0011】
また、前記ブレード保持部による前記クリーニングブレードの保持に、両者を固定する固定部材が用いられないことが好ましい。
【0012】
また、本発明は、像担持体と、前記像担持体の表面に対向して接触して配置され、前記像担持体の表面を帯電させる帯電部と、前記帯電部により帯電された前記像担持体の表面に静電潜像を形成する露光部と、前記露光部により形成された静電潜像にトナーを付着させて前記像担持体の表面にトナー画像を形成する現像器と、前記現像器により前記像担持体の表面に形成されたトナー画像を直接的に又は間接的にシート状の被転写材に転写する転写部と、前記クリーニング装置であって、前記転写部を通過した前記像担持体の表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置と、を備える画像形成装置に関する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、像担持体の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレードと、クリーニングブレードを保持するブレード保持部と、を備えるクリーニング装置において、クリーニングブレードとブレード保持部との組み立て性を向上することができるクリーニング装置を提供することができる。
また、本発明によれば、前記クリーニング装置を備える画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の画像形成装置の実施形態としてのプリンター1における各構成要素の配置を説明するための側面図である。
【図2】図1に示すプリンター1に装備された第1実施形態のクリーニング装置11の概略構成を示す横断面図である。
【図3】図2に示すブレード保持部140及びクリーニングブレード130の拡大図である。
【図4】ブレード保持部140に保持されたクリーニングブレード130の先端部が、感光体ドラム2に押圧されていない状態を示す説明図である。
【図5】クリーニングブレード130を組み付けたブレード保持部140を示す斜視図である。
【図6】クリーニングブレード130及びブレード保持部140を示す分解斜視図である。
【図7】本発明の第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、ブレード保持部240に保持されたクリーニングブレード230が、感光体ドラム2に押圧されている状態を示す拡大断面図である。
【図8】第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、クリーニングブレード230が感光体ドラム2に押圧されていない状態を示す拡大断面図である。
【図9】第2実施形態のクリーニング装置11Aのブレード保持部240がクリーニングブレード230を保持している状態を示す斜視図である。
【図10】第2実施形態のクリーニング装置11Aにおけるブレード保持部240及びクリーニングブレード230の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1により、本発明の画像形成装置の実施形態のプリンター1における全体構造を説明する。図1は、本発明の画像形成装置の実施形態としてのプリンター1における各構成要素の配置を説明するための側面図である。
【0016】
図1に示すように、画像形成装置としてのプリンター1は、装置本体Mと、所定の画像情報に基づいてシート状の被転写材としての用紙Tに所定のトナー画像を形成する画像形成部GKと、用紙Tを画像形成部GKに給紙すると共にトナー画像が形成された用紙Tを排紙する給排紙部KHとを有する。
装置本体Mの外形は、筐体としてのケース体BDにより構成される。
【0017】
図1に示すように、画像形成部GKは、像担持体(感光体)としての感光体ドラム2と、感光体ドラム2を帯電させる帯電部10と、露光部としてのレーザースキャナーユニット4と、現像器16と、トナーカートリッジ5と、トナー供給部6と、クリーニング装置11と、除電器12と、転写部としての転写ローラー8と、定着部9とを備える。
【0018】
図1に示すように、給排紙部KHは、給紙カセット52と、手差し給紙部64と、用紙Tの搬送路Lと、レジストローラー対80と、排紙部50とを備える。
以下、画像形成部GK及び給排紙部KHの各構成について詳細に説明する。
【0019】
まず、画像形成部GKについて説明する。
画像形成部GKにおいては、感光体ドラム2の表面に沿って順に、上流側から下流側に順に、帯電部10による帯電、レーザースキャナーユニット4による露光、現像器16による現像、転写ローラー8による転写、除電器12による除電、及びクリーニング装置11によるクリーニングが行われる。
【0020】
感光体ドラム2は、例えば、表面にアモルファスシリコンの半導体層を形成した円筒形状の部材からなり、感光体又は像担持体として機能する。感光体ドラム2は、搬送路Lにおける用紙Tの搬送方向と直交する方向に延びる第1回転軸J1(図2参照)を中心に、矢印の方向に回転可能に配置される。感光体ドラム2の表面には、静電潜像が形成され得る。
【0021】
帯電部10は、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。図示していないが、帯電部10は、帯電ローラーと、帯電クリーニングブラシとを備えている。帯電部10に備えられた帯電ローラーは、感光体ドラム2の表面を一様に負(マイナス極性)又は正(プラス極性)に帯電させる。帯電部10に備えられた帯電クリーニングブラシは、感光体ドラム2を帯電させた後の帯電ローラーの表面をクリーニングする。
【0022】
レーザースキャナーユニット4は、露光部として機能するものであり、感光体ドラム2の表面から離間して配置される。レーザースキャナーユニット4は、不図示のレーザー光源、ポリゴンミラー、ポリゴンミラー駆動用モーター等を有して構成される。
【0023】
レーザースキャナーユニット4は、PC(パーソナルコンピューター)等の外部機器から入力された画像情報に基づいて、感光体ドラム2の表面を走査露光する。レーザースキャナーユニット4により走査露光されることで、感光体ドラム2の表面の露光された部分の電荷は除去される。これにより、感光体ドラム2の表面に、静電潜像が形成される。
【0024】
現像器16は、感光体ドラム2に対応して設けられ、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。現像器16は、感光体ドラム2に形成された静電潜像に単色(通常はブラック)のトナーを付着させて、単色のトナー画像を感光体ドラム2の表面に形成する。現像器16は、感光体ドラム2の表面に対向配置された現像ローラー17、トナー攪拌用の攪拌ローラー18等を有して構成される。
【0025】
トナーカートリッジ5は、現像器16に対応して設けられており、現像器16に供給されるトナーを収容する。
【0026】
トナー供給部6は、トナーカートリッジ5及び現像器16に対応して設けられており、トナーカートリッジ5に収容されたトナーを現像器16に供給する。トナー供給部6と現像器16とは、不図示のトナー供給路により結ばれている。
【0027】
転写ローラー8は、感光体ドラム2の表面に現像されたトナー画像を、用紙Tに転写させる。転写ローラー8には、不図示の転写バイアス印加部により、感光体ドラム2に形成されたトナー画像を用紙Tに転写させるための転写バイアスが印加される。
【0028】
転写ローラー8は、感光体ドラム2に対して当接したり離間したりする。具体的には、転写ローラー8は、感光体ドラム2に当接される当接位置と、感光体ドラム2から離間する離間位置とに移動可能に構成される。詳細には、転写ローラー8は、感光体ドラム2に現像されたトナー画像を用紙Tに転写させる場合には当接位置に配置され、他の場合には離間位置に配置される。
【0029】
感光体ドラム2と転写ローラー8との間で、搬送路Lを搬送される用紙Tが挟み込まれる。挟み込まれた用紙Tは、感光体ドラム2の表面に押し当てられる。感光体ドラム2と転写ローラー8との間で、転写ニップNが形成される。転写ニップNにおいて、感光体ドラム2に現像されたトナー画像は、用紙Tに転写される。
【0030】
除電器12は、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。除電器12は、感光体ドラム2の表面に光を照射することにより、転写が行われた後の感光体ドラム2の表面を除電する(電荷を除去する)。
【0031】
クリーニング装置11は、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。クリーニング装置11は、感光体ドラム2の表面に残存したトナーや紙粉等の付着物を除去すると共に、除去された付着物を所定の回収機構へ搬送して、回収させる。
クリーニング装置11の詳細については後に詳述する。
【0032】
定着部9は、用紙Tに転写されたトナー画像を構成するトナーを溶融及び加圧して、用紙Tに定着させる。定着部9は、ヒータにより加熱される加熱回転体9aと、加熱回転体9aに圧接される加圧回転体9bとを備える。加熱回転体9aと加圧回転体9bとは、トナー画像が転写された用紙Tを挟み込んで加熱し、加圧すると共に搬送する。加熱回転体9aと加圧回転体9bとの間に挟み込まれた状態で用紙Tが搬送されることで、用紙Tに転写されたトナーは、溶融及び加圧され、用紙Tに定着される。
【0033】
次に、給排紙部KHについて説明する。
図1に示すように、装置本体Mの下部には、用紙Tを収容する1個の給紙カセット52が配置される。給紙カセット52は、装置本体Mの右側(図1における右側)から水平方向に引き出し可能に構成される。給紙カセット52には、用紙Tが載置される載置板60が配置される。給紙カセット52には、用紙Tが載置板60の上に積層された状態で収容される。載置板60に載置された用紙Tは、給紙カセット52における用紙送り出し側の端部(図1において右側の端部)に配置されるカセット給紙部51により、搬送路Lに送り出される。カセット給紙部51は、載置板60上の用紙Tを取り出すための前送りコロ61と、用紙Tを1枚ずつ搬送路Lに送り出すための給紙ローラー対63とからなる重送防止機構を備える。
【0034】
装置本体Mの右側(図1において右側)には、手差し給紙部64が設けられる。手差し給紙部64は、給紙カセット52にセットされる用紙Tとは異なる大きさや種類の用紙Tを装置本体Mに供給することを主目的として設けられる。手差し給紙部64は、閉状態において装置本体Mの前面の一部を構成する手差しトレイ65と、給紙コロ66とを備える。手差しトレイ65は、その下端において給紙コロ66の近傍に回動自在(開閉自在)に取り付けられる。開状態の手差しトレイ65には、用紙Tが載置される。給紙コロ66は、開状態の手差しトレイ65に載置された用紙Tを、手差し搬送路Laに給紙する。
【0035】
装置本体Mにおける上方側には、排紙部50が設けられる。排紙部50は、第3ローラー対53により用紙Tを装置本体Mの外部に排紙する。
【0036】
用紙Tを搬送する搬送路Lは、カセット給紙部51から転写ニップNまでの第1搬送路L1と、転写ニップNから定着部9までの第2搬送路L2と、定着部9から排紙部50までの第3搬送路L3と、手差し給紙部64から供給される用紙を第1搬送路L1に合流させる手差し搬送路Laと、第3搬送路L3を下流側から上流側へ搬送される用紙Tを、表裏反転させて第1搬送路L1に戻す戻り搬送路Lbと、を備える。
【0037】
また、第1搬送路L1の途中には、第1合流部P1及び第2合流部P2が設けられている。第3搬送路L3の途中には、第1分岐部Q1が設けられている。
第1合流部P1は、手差し搬送路Laが第1搬送路L1に合流する合流部である。第2合流部P2は、戻り搬送路Lbが第1搬送路L1に合流する合流部である。
第1分岐部Q1は、戻り搬送路Lbが第3搬送路L3から分岐する分岐部であり、第1ローラー対54a及び第2ローラー対54bを有する。第1ローラー対54aの一方のローラーと第2ローラー対54bの一方のローラーとは兼用される。
【0038】
第1搬送路L1の途中(詳細には、第2合流部P2と転写ローラー8との間)には、用紙Tを検出するための用紙検出センサー(不図示)と、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正や画像形成部GKにおけるトナー画像の形成のタイミングを合わせるためのレジストローラー対80と、が配置される。不図示の用紙検出センサーは、用紙Tの搬送方向におけるレジストローラー対80の直前(搬送方向における上流側)に配置される。レジストローラー対80は、用紙検出センサーからの検出信号情報に基づいてスキュー補正やタイミング調整をして、用紙Tを搬送する。
【0039】
戻し搬送路Lbは、用紙Tに両面印刷を行う際に、既に印刷されている面とは反対面(未印刷面)を感光体ドラム2に対向させるために設けられる搬送路である。
【0040】
戻し搬送路Lbによれば、第1分岐部Q1から第1ローラー対54aにより排紙部50側に搬送された用紙Tを、表裏反転させて第2ローラー対54bにより第1搬送路L1に戻して、転写ローラー8の上流側に配置されたレジストローラー対80の上流側に搬送させることができる。戻し搬送路Lbにより表裏反転された用紙Tには、転写ニップNにおいて未印刷面に対して所定のトナー画像が転写される。
【0041】
第3搬送路L3における端部には、排紙部50が形成される。排紙部50は、装置本体Mにおける上方側に配置される。排紙部50は、装置本体Mの右側(図1において右側、手差し給紙部64側)に向けて開口している。排紙部50は、第3搬送路L3を搬送される用紙Tを、第3ローラー対53により装置本体Mの外部に排紙する。
【0042】
排紙部50における開口側には、排紙集積部M1が形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面(外面)に形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面が下方に窪んで形成された部分である。排紙集積部M1の底面は、装置本体Mにおける上面の一部を構成する。排紙集積部M1には、所定のトナー画像が形成されて排紙部50から排紙された用紙Tが、積層して集積される。
なお、各搬送路の所定位置には用紙検出用の不図示のセンサーが配置される。
【0043】
以上に説明したプリンター1は、簡単に説明すれば、感光体ドラム2と、感光体ドラム2の表面に対向して接触して配置されて感光体ドラム2の表面を帯電させる帯電部10と、帯電部10により帯電された感光体ドラム2の表面に静電潜像を形成するレーザースキャナーユニット4と、レーザースキャナーユニット4により形成された静電潜像にトナーを付着させて感光体ドラム2の表面にトナー画像を形成する現像器16と、現像器16により感光体ドラム2の表面に形成されたトナー画像を直接的に又は間接的にシート状の用紙Tに転写する転写ローラー8と、転写ローラー8を通過した感光体ドラム2の表面に残留するトナー等の付着物TNを除去するクリーニング装置11(以下に詳述)と、を備える構成である。
【0044】
以下、図2から図6により、第1実施形態のクリーニング装置11の詳細について説明する。
図2は、図1に示すプリンター1に装備された第1実施形態のクリーニング装置11の概略構成を示す横断面図である。図3は、図2に示すブレード保持部140及びクリーニングブレード130の拡大図である。図4は、ブレード保持部140に保持されたクリーニングブレード130の先端部が、感光体ドラム2に押圧されていない状態を示す説明図である。図5は、クリーニングブレード130を組み付けたブレード保持部140を示す斜視図である。図6は、クリーニングブレード130及びブレード保持部140を示す分解斜視図である。
【0045】
第1実施形態のクリーニング装置11は、図2に示すように、感光体ドラム2の回転方向に対して、帯電部10の直近の上流に配置されている。
クリーニング装置11は、図2に示すように、ハウジング110と、クリーニングローラー120と、クリーニングブレード130と、ブレード保持部140と、を備える。
【0046】
ハウジング110は、クリーニングローラー120、クリーニングブレード130及びブレード保持部140を収納する筐体である。ハウジング110は、ケース体BD(図1参照)に固定されている。
【0047】
クリーニングローラー120は、感光体ドラム2の回転方向に対して帯電部10よりも上流側に、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。クリーニングローラー120は、トナー画像が転写ローラー8(図1参照)に転写された後における感光体ドラム2の表面に接触するように、配置される。クリーニングローラー120は、第1回転軸J1の方向に沿う感光体ドラム2の長さとほぼ同じ長さを有する。クリーニングローラー120は、感光体ドラム2の表面を研磨して、感光体ドラム2の表面に残留したトナー、用紙Tの紙粉、放電生成物等の付着物TN(図3参照)を除去する。
【0048】
ここで、放電生成物とは、帯電部10の表面と感光体ドラム2の表面とが接触する位置の近傍において、帯電部10が感光体ドラム2に放電することにより生成される物質である。生成された放電生成物は、感光体ドラム2の表面に付着する。放電生成物は、例えば、窒素酸化物などである。
【0049】
クリーニングブレード130は、クリーニングローラー120よりも感光体ドラム2の回転方向の下流側において、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。クリーニングブレード130は、ブレード保持部140に保持されている。ブレード保持部140は、不図示の取り付け機構により、ハウジング110に固定されている。
【0050】
ブレード保持部140は、クリーニングブレード130の先端部(ブレード本体132の先端部)と感光体ドラム2の表面との接触状態が維持されるように、クリーニングブレード130を保持する。
以下に、クリーニングブレード130及びブレード保持部140の構成について詳述する。
【0051】
図3から図6に示すように、クリーニングブレード130は、ブレード保持部140に保持されるブレード支持部材131と、ブレード支持部材131に固定されたブレード本体132とから構成されている。
ブレード支持部材131は、金属製又は樹脂製の板状体である。ブレード本体132は、ポリウレタンゴム等の合成ゴムにより形成された板状体である。
【0052】
ブレード支持部材131は、図3から図6に示すように、感光体ドラム2の第1回転軸J1の方向に沿って長尺の平板状を成す本体板部131aと、本体板部131aに設けられた第1から第3の3種のブレード側係合部131b,133,131dと、を備えている。
【0053】
第1のブレード側係合部131bは、ブレード支持部材131の本体板部131aの基端側縁部(感光体ドラム2から離れている側の縁部)から、本体板部131aの表面に沿って感光体ドラム2から離れる方向に延出した矩形の突起である。
第2のブレード側係合部133は、本体板部131aに板厚方向に沿って貫通した位置決め孔である。
第3のブレード側係合部131dは、本体板部131aの先端側縁部(感光体ドラム2に近接している側の縁部)から略垂直に折り曲がって感光体ドラム2から離れる方向に延出した縁板部である。
【0054】
ブレード保持部140は、ブレード支持部材131が配置されるブレード配置面141aを有した厚板状の保持部本体141と、保持部本体141の基端側縁部(感光体ドラム2から離れている側の縁部)から略垂直に立ち上がった起立板部142と、を備えている。そして、このブレード保持部140は、ブレード支持部材131上の各ブレード側係合部131b,133,131dと係合可能な保持部側係合部として、第1から第3の3種の保持部側係合部140b,143,140dを有している。
【0055】
第1の保持部側係合部140bは、第1のブレード側係合部131bがブレード配置面141aに沿う方向に嵌合する孔部であり、感光体ドラム2から離れる方向に延びている。ブレード保持部140にクリーニングブレード130を組み付けるときには、第1の保持部側係合部140bに第1のブレード側係合部131bをまず斜めに挿入する必要がある。その際に、第1のブレード側係合部131bと干渉しないように、第1の保持部側係合部140bは、その開口部に向けて拡大している。
【0056】
第2の保持部側係合部143は、第2のブレード側係合部133に嵌合する柱状体である。この第2の保持部側係合部143は、ブレード配置面141aから垂直に突出している。
第3の保持部側係合部140dは、第3のブレード側係合部131dが嵌合する溝である。第3の保持部側係合部140dは、深さ方向には、感光体ドラム2から離れる方向に延びており、幅方向には、感光体ドラム2の第1回転軸J1に沿って延びている。
【0057】
クリーニングブレード130は、第1から第3の3種のブレード側係合部131b,133,131dを、ブレード保持部140の第1から第3の3種の保持部側係合部140b,143,140dに係合させることによって、感光体ドラム2の表面(外周面)に対して感光体ドラム2の回転方向の上流側に傾いた所定の傾斜状態で、ブレード保持部140に保持される。
【0058】
第1実施形態においては、ブレード保持部140によるクリーニングブレード130の保持は、前述した3種のブレード側係合部131b,133,131dと3種の保持部側係合部140b,143,140dとの係合のみで行っている。ブレード保持部140とクリーニングブレード130とを固定するネジ等の固定部材は、一切使用していない。
【0059】
クリーニングブレード130は、感光体ドラム2の第1回転軸J1の方向の長さとほぼ同じ長さを有する。
そして、ブレード保持部140に保持されたクリーニングブレード130におけるブレード本体132の先端部は、図3に示すように、感光体ドラム2から離れる方向に撓んだ状態で、感光体ドラム2の表面に接触する。
【0060】
図3に示すように、クリーニングブレード130において、その先端部側からその基端部側へ向かう第1方向D1への移動は、主に第2のブレード側係合部133と第2の保持部側係合部143とが係合されること、及び、第3のブレード側係合部131dと第3の保持部側係合部140dとが係合されることによって、規制される。
【0061】
また、図3に示すように、クリーニングブレード130において、感光体ドラム2の表面から離間する第2方向D2への移動は、主に第1のブレード側係合部131bと第1の保持部側係合部140bとの係合、第2のブレード側係合部133と第2の保持部側係合部143との係合、及び、第3のブレード側係合部131dと第3の保持部側係合部140dとの係合によって、規制される。
【0062】
また、図3に示すように、第2のブレード側係合部133と第2の保持部側係合部143との係合、及び、第3のブレード側係合部131dと第3の保持部側係合部140dとの係合は、感光体ドラム2の表面へ接近する第3方向D3へのクリーニングブレード130の移動を規制しない。従って、クリーニングブレード130において、感光体ドラム2の表面へ接近する第3方向D3への移動は、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧されない状態では許容される。そのため、図4に示すように、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧されない状態では、クリーニングブレード130が撓み変形をせず、真直に延びた状態になる。また、図3に示すように、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧される状態では、感光体ドラム2からクリーニングブレード130の先端部に作用する押圧力によって、クリーニングブレード130の移動が規制される。
【0063】
さらに、第1実施形態においては、図3に示すように、クリーニングブレード130において、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動は、第2のブレード側係合部133と第2の保持部側係合部143とが係合されること、及び、第3のブレード側係合部131dと第3の保持部側係合部140dとが係合されることにより、規制される。
【0064】
ブレード保持部140に保持されたクリーニングブレード130は、クリーニングローラー120によるクリーニング処理後に感光体ドラム2の表面に残留しているトナーや用紙Tの紙粉等の付着物TN(図3参照)を、感光体ドラム2の表面に接触しているクリーニングブレード130の先端部により、掻き落とす。
クリーニングブレード130が掻き落としたトナーや用紙Tの紙粉等の付着物TNは、感光体ドラム2とは逆方向に回転駆動されるクリーニングローラー120によって、クリーニングローラー120の背部に配置される回収部に排出される。
【0065】
以上に説明した第1実施形態のクリーニング装置11によれば、例えば、次の効果が奏される。
本実施形態のクリーニング装置11は、感光体ドラム2の表面と接触して配置されて感光体ドラム2の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレード130と、クリーニングブレード130と感光体ドラム2の表面との接触状態が維持されるようにクリーニングブレード130を保持するブレード保持部140と、を備える。そして、クリーニングブレード130は、ブレード側係合部131b,133,131dを有する。また、ブレード保持部140は、ブレード側係合部131b,133,131dと係合可能な保持部側係合部140b,143,140dを有する。
【0066】
そして、クリーニングブレード130において、その先端部側からその基端部側へ向かう第1方向D1への移動、及び、感光体ドラム2の表面から離間する第2方向D2への移動は、ブレード側係合部131b,133,131dと保持部側係合部140b,143,140dとが係合されることにより、規制される。また、感光体ドラム2の表面へ接近する第3方向D3への移動は、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧されない状態(図4参照)では許容されると共に、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧される状態(図3参照)では規制される。
【0067】
即ち、第1実施形態のクリーニング装置11では、クリーニングブレード130は、クリーニングブレード130のブレード側係合部131b,133,131dとブレード保持部140の保持部側係合部140b,143,140dとを係合させるという簡単な操作でブレード保持部140に組み付けられて、所定の位置の規制がされる。
【0068】
従って、感光体ドラム2の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレード130と、クリーニングブレード130を保持するブレード保持部140と、を備えるクリーニング装置11において、クリーニングブレード130とブレード保持部140との組み立て性を向上することができる。また、自動機による組み立てに対する適合性も向上させることができる。
【0069】
また、第1実施形態のクリーニング装置11は、クリーニングブレード130において、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動は、ブレード側係合部133,131dと保持部側係合部143,140dとが係合されることにより規制される。
即ち、クリーニングブレード130において、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動の規制に、ネジ等の固定部材を使用する必要がなく、手間を掛けずに第4方向D4への移動の規制を達成することができる。
【0070】
また、第1実施形態のクリーニング装置11において、ブレード保持部140によるクリーニングブレード130の保持に、両者を固定する固定部材が用いられない。
即ち、クリーニングブレード130をブレード保持部140に保持させる作業に、操作に手間の掛かるネジ等の固定部材が用いられないため、クリーニングブレード130とブレード保持部140との組み立て性を向上させることができる。また、自動機による組み立てに対する適合性も向上させることができる。
【0071】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態については、主として、第1実施形態とは異なる点を説明し、第1実施形態と同様の構成について同じ符号を付し、説明を省略する。第2実施形態について特に説明しない点については、第1実施形態についての説明が適宜適用される。第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0072】
図7は、本発明の第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、ブレード保持部240に保持されたクリーニングブレード230が、感光体ドラム2に押圧されている状態を示す拡大断面図である。図8は、第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、クリーニングブレード230が感光体ドラム2に押圧されていない状態を示す拡大断面図である。図9は、第2実施形態のクリーニング装置11Aのブレード保持部240がクリーニングブレード230を保持している状態を示す斜視図である。図10は、第2実施形態のクリーニング装置11Aにおけるブレード保持部240及びクリーニングブレード230の分解斜視図である。
【0073】
この第2実施形態のクリーニング装置11Aは、クリーニングブレード230に設けたブレード側係合部とブレード保持部240に設けた保持部側係合部とを係合させることにより、クリーニングブレード230がブレード保持部240に保持される点において、第1実施形態と共通する。一方、第2実施形態は、ブレード側係合部や保持部側係合部の構成の点において、第1実施形態とは相異している。
【0074】
図7から図10に示すように、第2実施形態におけるブレード支持部材231においては、ブレード側係合部として、第1のブレード側係合部131bと、第2のブレード側係合部233との2つのブレード側係合部を有している。
【0075】
ブレード支持部材231における第1のブレード側係合部131bは、第1実施形態と同様に、ブレード支持部材231の本体板部131aの基端側縁部(感光体ドラム2から離れている側の縁部)から、本体板部131aの表面に沿って延出した矩形の突起である。
ブレード支持部材231における第2のブレード側係合部233は、本体板部131aの下面である。
【0076】
第2実施形態におけるブレード保持部240において、ブレード側係合部と係合可能な保持部側係合部として、第1の保持部側係合部140bと、第2の保持部側係合部243との2つの保持部側係合部を有している。
【0077】
ブレード保持部240における第1の保持部側係合部140bは、第1のブレード側係合部131bがブレード配置面141aに沿う方向に嵌合する孔部である。
ブレード保持部240における第2の保持部側係合部243は、先端部が第2のブレード側係合部233に当接する凸条である。
第2の保持部側係合部243としての凸条は、横断面形状が略三角形で、感光体ドラム2に接近する方向に突出すると共に、感光体ドラム2の第1回転軸J1の方向に沿って延びている。
【0078】
この第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、クリーニングブレード230は、第1及び第2の2種のブレード側係合部131b,233を、ブレード保持部240の第1及び第2の2種の保持部側係合部140b,243に係合させることによって、第1実施形態と同様の傾斜状態で、ブレード保持部240に保持される。
即ち、クリーニングブレード230は、感光体ドラム2の表面(外周面)に対して感光体ドラム2の回転方向の上流側に傾いた所定の傾斜状態で、ブレード保持部240に保持される。
【0079】
第2実施形態においては、ブレード保持部240によるクリーニングブレード230の保持は、前述した2種のブレード側係合部131b,233と2種の保持部側係合部140b,243との係合のみで行っている。ブレード保持部240とクリーニングブレード230とを固定するネジ等の固定部材は、一切使用していない。
【0080】
この第2実施形態のクリーニング装置11Aにおいて、2種のブレード側係合部131b,233と2種の保持部側係合部140b,243とには、クリーニングブレード130がその基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4(図8参照)へ移動することを規制する係合部が含まれていない。
そのため、クリーニングブレード230において、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動は、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧されない状態(図8参照)では許容される。
しかし、クリーニングブレード230の先端部が感光体ドラム2の表面に押圧される状態(図7参照)では、クリーニングブレード230の先端部と接触する感光体ドラム2の部分が、クリーニングブレード230の基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動を規制する係合部として機能し、第4方向D4へのクリーニングブレード230の移動が規制される。
【0081】
以上に説明した第2実施形態のクリーニング装置11Aでは、クリーニングブレード230において、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向D4への移動は、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧されない状態(図8参照)では許容される。また、この第4方向D4への移動は、クリーニングブレード130が感光体ドラム2の表面に押圧される状態(図7参照)では規制される。
【0082】
このようなクリーニングブレード230とブレード保持部240との係合構成においては、第1実施形態と比較して、クリーニングブレード230とブレード保持部240との間の係合箇所が削減されているため、ブレード保持部240にクリーニングブレード230を組み付ける作業が簡単になり、クリーニングブレード230とブレード保持部240との組み立て性を更に向上することができる。また、自動機による組み立てに対する適合性も更に向上させることができる。
【0083】
また、上述した実施形態では、画像形成装置を単色のトナー画像を形成するプリンター1として説明したが、これに制限されない。本発明の画像形成装置の種類は、特に限定がなく、コピー機、プリンター、ファクシミリ、又はこれらの複合機などであってもよい。
シート状の用紙Tは、用紙に制限されず、例えば、フィルムシートであってもよい。
【符号の説明】
【0084】
1……プリンター(画像形成装置)、2……感光体ドラム(像担持体)、4……レーザースキャナーユニット(露光部)、8……転写ローラー(転写部)、10……帯電部、11,11A……クリーニング装置、16……現像器、130,230……クリーニングブレード、131b,133,131d,233……ブレード側係合部、140,240……ブレード保持部、140b,143,140d,243……保持部側係合部、T……用紙(被転写材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体の表面と接触して配置され、前記像担持体の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレードと、
前記クリーニングブレードと前記像担持体の表面との接触状態が維持されるように、前記クリーニングブレードを保持するブレード保持部と、を備え、
前記クリーニングブレードは、ブレード側係合部を有し、
前記ブレード保持部は、前記ブレード側係合部と係合可能な保持部側係合部を有し、
前記クリーニングブレードにおいて、その先端部側からその基端部側へ向かう第1方向への移動及び前記像担持体の表面から離間する第2方向への移動は、前記ブレード側係合部と前記保持部側係合部とが係合されることにより規制され、また、前記像担持体の表面へ接近する第3方向への移動は、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧されない状態では許容されると共に、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧される状態では規制される
クリーニング装置。
【請求項2】
前記クリーニングブレードにおいて、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向への移動は、前記ブレード側係合部と前記保持部側係合部とが係合されることにより規制される
請求項1に記載のクリーニング装置。
【請求項3】
前記クリーニングブレードにおいて、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向への移動は、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧されない状態では許容されると共に、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧される状態では規制される
請求項1に記載のクリーニング装置。
【請求項4】
前記ブレード保持部による前記クリーニングブレードの保持に、両者を固定する固定部材が用いられない
請求項1から3のいずれかに記載のクリーニング装置。
【請求項5】
像担持体と、
前記像担持体の表面に対向して接触して配置され、前記像担持体の表面を帯電させる帯電部と、
前記帯電部により帯電された前記像担持体の表面に静電潜像を形成する露光部と、
前記露光部により形成された静電潜像にトナーを付着させて前記像担持体の表面にトナー画像を形成する現像器と、
前記現像器により前記像担持体の表面に形成されたトナー画像を直接的に又は間接的にシート状の被転写材に転写する転写部と、
請求項1から4のいずれかに記載のクリーニング装置であって、前記転写部を通過した前記像担持体の表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置と、を備える
画像形成装置。
【請求項1】
像担持体の表面と接触して配置され、前記像担持体の表面からトナーを掻き取るクリーニングブレードと、
前記クリーニングブレードと前記像担持体の表面との接触状態が維持されるように、前記クリーニングブレードを保持するブレード保持部と、を備え、
前記クリーニングブレードは、ブレード側係合部を有し、
前記ブレード保持部は、前記ブレード側係合部と係合可能な保持部側係合部を有し、
前記クリーニングブレードにおいて、その先端部側からその基端部側へ向かう第1方向への移動及び前記像担持体の表面から離間する第2方向への移動は、前記ブレード側係合部と前記保持部側係合部とが係合されることにより規制され、また、前記像担持体の表面へ接近する第3方向への移動は、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧されない状態では許容されると共に、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧される状態では規制される
クリーニング装置。
【請求項2】
前記クリーニングブレードにおいて、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向への移動は、前記ブレード側係合部と前記保持部側係合部とが係合されることにより規制される
請求項1に記載のクリーニング装置。
【請求項3】
前記クリーニングブレードにおいて、その基端部側からその先端部側へ向かう第4方向への移動は、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧されない状態では許容されると共に、前記クリーニングブレードが前記像担持体の表面に押圧される状態では規制される
請求項1に記載のクリーニング装置。
【請求項4】
前記ブレード保持部による前記クリーニングブレードの保持に、両者を固定する固定部材が用いられない
請求項1から3のいずれかに記載のクリーニング装置。
【請求項5】
像担持体と、
前記像担持体の表面に対向して接触して配置され、前記像担持体の表面を帯電させる帯電部と、
前記帯電部により帯電された前記像担持体の表面に静電潜像を形成する露光部と、
前記露光部により形成された静電潜像にトナーを付着させて前記像担持体の表面にトナー画像を形成する現像器と、
前記現像器により前記像担持体の表面に形成されたトナー画像を直接的に又は間接的にシート状の被転写材に転写する転写部と、
請求項1から4のいずれかに記載のクリーニング装置であって、前記転写部を通過した前記像担持体の表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置と、を備える
画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2012−220563(P2012−220563A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−83635(P2011−83635)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】
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