説明

クレンジングクリーム

【課題】使用性や使用感に優れ、且つメイクアップ化粧料に対するクレンジング効果が良好なクレンジングクリームを提供する。
【解決手段】成分(1)炭素数18〜22の直鎖飽和脂肪酸の一種又は二種以上
成分(2)炭素数8〜14の飽和脂肪酸の一種又は二種以上
成分(3)水酸基価から算出した平均重合度2〜15のポリグリセリン
上記成分(1)〜(3)で構成されるエステル化反応生成物の内、成分(1)と成分(2)の構成がモル比で70:30〜99:1であり、且つ成分(3)の1.0モルに対して、成分(1)と成分(2)の合計モル数が、(n+2)×0.75モル以上(nは、成分(3)の水酸基価から算出したグリセリンの平均重合度を示す。)である、エステル化反応生成物を0.1〜10.00重量%配合するクレンジングクリームを用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はクレンジング化粧料に関するものである。更に詳しくは、使用性や使用感に優れ、且つメイクアップ化粧料に対するクレンジング効果が良好なクレンジングクリームに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ファンデーション、アイメイク、口紅等のメイクアップ化粧料を洗い落とすためのクレンジング用化粧料には、様々な形態のものが知られているが、クリーム状のタイプとしては、W/O型もしくはO/W型のものが知られている。クレンジングクリームは、最近良く使用される化粧持ちの良いメイクアップ化粧料に対して使用すると、メイクアップ化粧料との馴染みが悪く、十分なクレンジング効果が発揮できない場合があった。またクレンジングクリームには、硬度を上昇させ使用性を向上させる目的で、セチルアルコールやステアリルアルコール等の高級アルコール類やマイクロクリスタリンワックスやミツロウ等のワックス類、ワセリンが配合されている(特許文献1及び特許文献2)。しかし、クレンジングクリームを望みの硬度に高めるため、それら原料の配合量を増やすことにより、のびが重くなる、塗布後べたつく等、使用感への悪影響を及ぼすことが問題であり、その改善が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−51921号公報
【特許文献2】特開2008−247756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、使用性や使用感に優れ、且つメイクアップ化粧料に対するクレンジング効果が良好なクレンジングクリームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の脂肪酸とポリグリセリンから成るエステル化反応生成物を配合するクレンジングクリームが、上記課題を解決し得ることを見出だし、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、
成分(1)炭素数18〜22の直鎖飽和脂肪酸の一種又は二種以上
成分(2)炭素数8〜14の飽和脂肪酸の一種又は二種以上
成分(3)水酸基価から算出した平均重合度2〜15のポリグリセリン
上記成分(1)〜(3)で構成されるエステル化反応生成物の内、成分(1)と成分(2)の構成がモル比で70:30〜99:1であり、且つ成分(3)の1.0モルに対して、成分(1)と成分(2)の合計モル数が、(n+2)×.75モル以上(nは、成分(3)の水酸基価から算出したグリセリンの平均重合度を示す。)である、エステル化反応生成物を0.1〜10.00重量%配合するクレンジングクリームに関するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明のクレンジングクリームは、使用性や使用感に優れ、且つメイクアップ化粧料に対するクレンジング効果が良好なクレンジングクリームを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明で使用する、成分(1)である炭素数18〜22の直鎖飽和脂肪酸としては、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いる。炭素数が18未満の直鎖飽和脂肪酸では、本発明の効果である使用性に優れたクレンジングクリームを得る事ができない。逆に炭素数が22を超える直鎖飽和脂肪酸は、入手が困難であり好ましくない。また、炭素数が18〜22の範囲であっても、分枝若しくは不飽和の脂肪酸では、本発明の効果である使用性に優れたクレンジングクリームを得る事ができない。
【0009】
次に、成分(2)である炭素数8〜14の飽和脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、イソミリスチン酸等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いる。炭素数が8未満の飽和脂肪酸では、得られるエステル化反応生成物の臭気が悪く、クレンジングクリームに配合する成分としては不適合である。また、本発明の効果である使用性に優れたクレンジングクリームを得る事ができない。逆に炭素数が14を超える飽和脂肪酸を用いた場合は、クレンジングクリームに配合する化粧品油剤との相溶性が悪く、目的とするクレンジングクリームを得る事ができない。
【0010】
更に、成分(3)である水酸基価から算出した平均重合度2〜15のポリグリセリンとしては、グリセリンを原料とし、脱水縮合反応し得たポリグリセリン、例えばジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、ノナグリセリン、デカグリセリンが挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いる。グリセリンを用いた場合は、本発明の効果である使用性に優れたクレンジングクリームを得る事ができない。平均重合度が15を超えるとエステル化反応が困難となり好ましくない。また、入手も困難で有る為好ましくない。尚、上記以外の多価アルコール、例えばプロピレングリコールや、ジプロピレングリコール等の2価の多価アルコールを用いた場合、本発明の効果である使用性に優れたクレンジングクリームを得る事ができない。また、ソルビトールの様な6価の多価アルコールを用いた場合には、クレンジングクリームに配合する化粧品油剤との相溶性が悪くなり、目的とするクレンジングクリームを得る事が出来ない。
【0011】
ここで言うポリグリセリンの平均重合度とは、水酸基価から算出したものであり、以下の(i)式により算出する。また、(i)式中の水酸基価は「基準油脂分析試験法」(日本油化学協会制定)に準拠し測定する。具体的には、試料1gを無水酢酸・ピリジン溶液によりアセチル化する時、水酸基と結合した酢酸を中和するのに要する水酸化カリウム(KOH)のmg数で表され、以下の(ii)式で求められる。
平均重合度=(112.2×103−18×水酸基価)/(74×水酸基価−56.1×103) (i)
水酸基価=(a−b)×28.05/試料の採取量(g) (ii)
a:空試験による0.5N水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:本試験による0.5N水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
【0012】
本発明のクレンジングクリームに配合するエステル化反応生成物は、上記成分(1)と成分(2)の構成がモル比で70:30〜99:1、好ましくは80:20〜95:5の範囲で成分(3)のポリグリセリンとエステル化反応させて得られる。上記範囲外、例えば、成分(1)の構成モル比が少ない(成分(1):成分(2)=70未満:30を超える)場合には、本発明の効果である使用性に優れたクレンジングクリームを得る事ができない。また逆に、成分(1)の構成モル比が多い(成分(1):成分(2)=99を超える:1未満)場合には、本発明の効果である使用性に優れたクレンジングクリームを得る事ができない。
【0013】
且つ成分(3)の1.0モルに対して、成分(1)と成分(2)の合計モル数は、(n+2)×0.75モル以上、好ましくは0.85モル以上である(nは、成分(3)の水酸基価から算出したグリセリンの平均重合度を示す。)。0.75モル未満では、本発明の効果である使用性に優れたクレンジングクリームを得る事ができない。
【0014】
本発明のクレンジングクリームに配合するエステル化反応生成物の製造は、常法に従ってエステル化反応を行う方法で製造することができる。触媒としてパラトルエンスルホン酸、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸、三フッ化硼素ジエチルエーテル錯体、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を用いて、あるいは無触媒でもよく、溶媒の有無に関わらず、50〜260℃でエステル化を行うことができる。
【0015】
本発明のクレンジングクリームには、上記エステル化反応生成物を0.1〜10.00重量%、好ましくは0.1〜8.00重量%、更に好ましくは0.1〜5.00重量%配合する。配合量が0.1重量%未満では、本発明の効果である使用性に優れたクレンジングクリームを得る事ができない。逆に、10.00重量%を超えて配合すると、のびが重くなる、塗布後べたつく等の使用感の悪化が見られ、好ましくない。
【0016】
本発明のクレンジングクリームには、本発明の効果を損なわない範囲で通常化粧品に配合される成分、例えば流動パラフィン、流動イソパラフィン、ワセリン、スクワラン、パラフィン、プリスタン、α−オレフィンオリゴマー、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレン等の炭化水素類、アボガド油、アマニン油、アルモンド油、オリブ油、カカオ脂、カロット油、キューカンバー油、ククイナッツ油、グレープシード油、ゴマ油、小麦胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、シア脂、ダイズ油、茶油、月見草油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ハトムギ油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、ヘーゼルナッツ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、綿実油、ヤシ油、ラッカセイ油、ローズヒップ油、ツバキ油、サザンカ油、ナタネ油、ハトムギ油、ホホバ油、水添ホホバ油、ヤシ硬化油、チョウジ油、ラベンダー油、ローズマリー油、テレビン油、ユーカリ油等の植物油脂類、オレンジラフィー油、牛脂、馬油、タートル油、ミンク油、卵黄油、ラノリン等の動物油類、ミツロウ、鯨ロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、モンタンロウ、ライスワックス、ラノリンワックス、セラック等が挙げられる。また、炭化水素系のワックス類としては、例えば、固形パラフィン、オゾケライト、エチレン・プロピレンコポリマー、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、イボタロウ、モクロウ等のロウ類、アラキドン酸、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、エルカ酸、オレイン酸、ステアリン酸、セバシン酸、パルミチン酸、ベヘニン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、ラノリン脂肪酸、リノール酸、リノレン酸、カプリン酸、カプリル酸、ヒドロキシステアリン酸、サフラワー油脂肪酸、コメヌカ脂肪酸、トール油脂肪酸、ヤシ脂肪酸等の脂肪酸類、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール、オクチルアルコール、デシルアルコール、アラキルアルコール、ヘキシルデカノール、キミルアルコール、β−グルカン、コレステロール、シトステロール、ジヒドロコレステロール、ステアリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、セラキルアルコール、バチルアルコール、フィトステロール、ヘキシルデカノール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ラノリンアルコール、ミリスチルアルコール等の高級アルコール類、アボカド油脂肪酸エチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジ2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジヘプチルウンデシル、酢酸ラノリン、安息香酸アルキル、イソステアリルグリセリル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸グリセリル、イソステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸バチル、イソステアリン酸フィトステリル、オクタン酸アルキル、エチレングリコール脂肪酸エステル、エルカ酸オクチルドデシル、オクタン酸ペンタエリスリット、オクタン酸セチル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸セテアリル、オクタン酸ステアリル、オクタン酸イソステアリル、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル、ジオレイン酸エチレングリコール、トリオレイン酸グリセリル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、カプリン酸セチル、カプリル酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、エチルヘキサン酸セチル、エルカ酸オクチルドデシル、エチルヘキサン酸セトステアリル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジグリセリンイソパルミチン酸エステルセバシン酸縮合物、ジステアリン酸グリコール、(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリルリチル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ステアリン酸ヘキシルデシル、ステアリン酸コレステリル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸バチル、ステアリン酸ブチル、セチルイソオクタネート、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、ダイマー酸ジイソプロピル、炭酸ジアルキル、ヒドロキシ脂肪酸コレステリル、イソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、トリイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、ノナイソステアリン酸デカグリセリル、デカイソステアリン酸デカグリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリオクタノイン、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸トリデシル、ジペラルゴン酸プロピレングリコール、ペラルゴン酸オクチル、イソペラルゴン酸オクチル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸ラウリル、乳酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソセチル、イソパルミチン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソステアリル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸コレステリル、リノール酸トコフェロール、リシノール酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ポリプロピレングリコールオリゴエステル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、ヘプタン酸ステアリル等のエステル油類、エリスリトール、グリセリン、キシリトール、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、ソルビット、トレハロース、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレングリセリン、ポリプロピレン、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリグリセリン、マルチトール、マンニトール等の多価アルコール類、ヒアルロン酸ナトリウム、アセチルヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム等のムコ多糖類、アラビアガム、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコール、エチルセルロース、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、カラギーナン、カラヤガム、カルボキシメチルセルローススナトリウム、カンテン、キサンタンガム、グアーガム、クインスシードガム、合成ケイ酸ナトリウム・マグネシウム、(ビニルピロリドン/VA)コポリマー、ジェランガム、シクロデキストリン、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト、セルロース誘導体、タマリンドガム、デキストリン脂肪酸エステル、デンプン類、デンプンリン酸Na、トラガントガム、ヒドロキシエチルセルロース、ペクチン、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ローカストビーンガム、ロジン酸ペンタエリスリット、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸ブチル共重合体、クロトン酸・酢酸ビニル・ネオデカン酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン・スチレン共重合体、アクリル酸アルキル共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アルキル、アクリル酸アミド・スチレン共重合体、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン液、アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、メタクリロイルエチルジメチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール共重合体等の増粘・被膜形成剤類、メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーンオイル等のシリコーン油類、トリメチルシロキシケイ酸、架橋型メチルポリシロキサン等のシリコーン被膜形成剤、アミノプロピルジメチコン、アルキルメチコン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ステアロキシメチコン/ジメチコン)コポリマー、(ジメチルシロキサン/メチルセチルオキシシロキサン)コポリマー、ジメチコン、ステアリルジメチコン、セチルジメチコンシリコン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジフェニルジメチコン、フェニルトリメチコン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレンアルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン等のシリコーン誘導体類、フッ素変性オルガノポリシロキサン、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油、デキストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N−アシルアミノ酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、脂肪酸石鹸、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、N−アシルタウリン塩等のアニオン性界面活性剤類、酢酸ベタイン型両性活性剤、イミダゾリン型両性活性剤、アルキルアミドプロピルベタイン型両性活性剤、アルキルヒドロキシスルホベタイン型両性活性剤、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン型両性活性剤、アルキルジメチルアミンオキサイド等の両性活性剤類、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンソルビットミツロウ、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレン水素添加ステロール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、アルキルポリグリコシド、アルキルアルカノールアミド等の非イオン性界面活性剤、アルキルアンモニウム塩、アミドアミン等のカチオン性界面活性剤、水素添加大豆リン脂質、水酸化大豆リン脂質等のレシチン誘導体類、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、デンプン、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等の有機顔料粉体、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、エデト酸塩、ヒドロキシエタンジホフホン酸塩、ポリリン酸塩、グルコン酸等のキレート剤類、安息香酸塩、感光素、パラベン類、フェノキシエタノール、サリチル酸、ソルビン酸、イソプロピルメチルフェノール等の防腐剤類、アルブチン、エラグ
酸、コウジ酸、アスコルビン酸塩誘導体等の美白剤、ビタミン類、紫外線吸収剤類、アミノ酸類、グリチルリチン酸誘導体類、植物エキス類、香料、精油、pH調整剤等を配合する事が出来る。
【0017】
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0018】
クレンジングクリームに配合するエステル化反応生成物は、以下のように合成した。
<合成実施例1>
成分(1)ベヘン酸333.1gと成分(2)カプリン酸8.9g、成分(3)デカグリセリン76.6gを反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、10時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物396.5gを得た。(成分(1)と成分(2)のモル比は95:5、成分(3)の1.0モルに対する、成分(1)と成分(2)の合計モル数は、(10+2)×0.85モル)
【0019】
<合成実施例2>
成分(1)ベヘン酸289.7gとステアリン酸8.1g、成分(2)カプリン酸13.5g、成分(3)ヘキサグリセリン105.6gを反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、10時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物397.1gを得た。(成分(1)と成分(2)のモル比は95:5、成分(3)の1.0モルに対する、成分(1)と成分(2)の合計モル数は、(6+2)×0.85モル)
【0020】
<合成実施例3>
成分(1)ベヘン酸275.2gと成分(2)カプリン酸59.7g、成分(3)デカグリセリン85.9を反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、10時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物397.0gを得た。(成分(1)と成分(2)のモル比は70:30、成分(3)の1.0モルに対する、成分(1)と成分(2)の合計モル数は、(10+2)×0.85モル)
【0021】
<合成実施例4>
成分(1)ベヘン酸351.1gと成分(2)カプリン酸1.8g、成分(3)デカグリセリン65.9gを反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、14時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物396.7gを得た。(成分(1)と成分(2)のモル比は99:1、成分(3)の1.0モルに対する、成分(1)と成分(2)の合計モル数は、(10+2)×1.00モル)
【0022】
<合成実施例5>
成分(1)ベヘン酸324.7gと成分(2)カプリン酸8.6g、成分(3)デカグリセリン84.7gを反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、8時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物397.4gを得た。(成分(1)と成分(2)のモル比は95:5、成分(3)の1.0モルに対する、成分(1)と成分(2)の合計モル数は、(10+2)×0.75モル)
【0023】
<合成実施例6>
成分(1)ベヘン酸350.2gと成分(2)カプリン酸9.3g、成分(3)ジグリセリン60.0gを反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、8時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物397.9gを得た。(成分(1)と成分(2)のモル比は95:5、成分(3)の1.0モルに対する、成分(1)と成分(2)の合計モル数は、(2+2)×0.85モル)
【0024】
<合成実施例7>
成分(1)ベヘン酸330.7gと成分(2)ミリスチン酸11.7g、成分(3)デカグリセリン76.1を反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、10時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物397.2gを得た。(成分(1)と成分(2)のモル比は95:5、成分(3)の1.0モルに対する、成分(1)と成分(2)の合計モル数は、(10+2)×0.85モル)
【0025】
<合成比較例1>
(1)ベヘン酸343.2gと(3)デカグリセリン75.0gを反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、10時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物398.1gを得た。((1)と(2)のモル比は100:0、(3)の1.0モルに対する、(1)のモル数は、(10+2)×0.90モル)
【0026】
<合成比較例2>
(1)ベヘン酸217.7gと(2)カプリン酸110.1g、(3)デカグリセリン95.2gを反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、10時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物398.2gを得た。((1)と(2)のモル比は50:50、(3)の1.0モルに対する、(1)と(2)の合計モル数は、(10+2)×0.85モル)
【0027】
<合成比較例3>
(1)パルミチン酸315.7gと(2)カプリン酸11.2g、(3)デカグリセリン96.5gを反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、10時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物396.9gを得た。((1)と(2)のモル比は95:5、(3)の1.0モルに対する、(1)と(2)の合計モル数は、(10+2)×0.85モル)
【0028】
<合成比較例4>
(1)ベヘン酸368.0gと(2)ラウリン酸11.4g、(3)グリセリン41.1gを反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、8時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物398.1gを得た。((1)と(2)のモル比は95:5、(3)の1.0モルに対する、(1)と(2)の合計モル数は、(1+2)×0.85モル)
【0029】
<合成比較例5>
(1)ベヘン酸308.4gと(2)カプリン酸8.2g、(3)デカグリセリン100.5gを反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、9時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物397.4gを得た。((1)と(2)のモル比は95:5、(3)の1.0モルに対する、(1)と(2)の合計モル数は、(10+2)×0.60モル)
【0030】
<合成比較例6>
(1)ベヘン酸328.3gと(2)ステアリン酸14.4g、(3)デカグリセリン75.5gを反応容器に入れ、0.16gの水酸化ナトリウムを加えた後、窒素気流下において240℃、10時間の条件下で反応を行い、エステル化反応生成物397.4gを得た。((1)と(2)のモル比は95:5、(3)の1.0モルに対する、(1)と(2)の合計モル数は、(10+2)×0.85モル)
【0031】
上記の合成実施例及び合成比較例で合成し得たエステル化反応生成物を配合し、表1、2記載のクレンジングクリームを調製した。表中の数値は重量%とする。そのクレンジングクリームを以下の評価方法により評価した。その結果を表1、2に示す。
【0032】
表1、2記載の処方のA相、B相を70〜80℃にて加熱溶解する。B相をホモミキサーで攪拌し、その攪拌下にA相を徐々に加えて乳化し、その後30℃まで冷却しクレンジングクリームを得た。
【0033】
(硬度)
ハンディー圧縮試験機(KES−5G、カトーテック製)にてφ1.5cmの球状の圧縮子を用いてスピード1cm/s、ストローク20mmで測定し、以下の評価基準を基に評価した。
◎:50.0g以上
○:35.0g以上、50.0g未満
△:20.0g以上、35.0g未満
×:20.0g未満
【0034】
(使用感)
健常女性パネラー20名に、化粧持ちの良い口紅を使用させ、その塗布30分後に、実施例、比較例で調製したクレンジングクリーム2.0gを用いて、クレンジングを行わせ、その際に「のび」、「メイクとのなじみ」及び「メイクの落ちやすさ」の各項目について各評価項目を5点満点とし、20名の平均点を算出し、以下の基準により評価した。
◎ : 4.5 点以上(非常に良好である)
○ : 4.0 点以上、4.5 点未満(良好である)
△ : 3.0 点以上、4.0 点未満(やや悪い)
× : 3.0 点未満(悪い)
【0035】
【表1】

【0036】
実施例1〜7に示したクレンジングクリームは、硬度、使用感共に十分なものであった。一方、比較例1〜6に示したクレンジングクリームについては、硬度、使用感のいずれかの項目で不十分な評価結果であった。
【0037】
【表2】

【0038】
実施例8〜11に示したクレンジングクリームは、硬度、使用感共に十分なものであった。一方、比較例7〜9に示したクレンジングクリームについては、硬度、使用感のいずれかの項目で不十分な評価結果であった。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明のクレンジングクリームは、使用性や使用感に優れ、且つメイクアップ化粧料に対するクレンジング効果が良好なクレンジングクリームである。即ち、のびやべたつきに悪影響を及ぼすことなく硬度を上昇させることができるという従来の問題点を解決した新規なクレンジングクリームの開発に利用が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成分(1)炭素数18〜22の直鎖飽和脂肪酸の一種又は二種以上
成分(2)炭素数8〜14の飽和脂肪酸の一種又は二種以上
成分(3)水酸基価から算出した平均重合度2〜15のポリグリセリン
上記成分(1)〜(3)で構成されるエステル化反応生成物の内、成分(1)と成分(2)の構成がモル比で70:30〜99:1であり、且つ成分(3)の1.0モルに対して、成分(1)と成分(2)の合計モル数が、(n+2)×0.75モル以上(nは、成分(3)の水酸基価から算出したグリセリンの平均重合度を示す。)である、エステル化反応生成物を0.1〜10.00重量%配合するクレンジングクリーム。

【公開番号】特開2013−23436(P2013−23436A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156073(P2011−156073)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(390028897)阪本薬品工業株式会社 (140)
【Fターム(参考)】